JPH0645754B2 - ガラス強化ポリアリーレンスルフィド用内部滑剤 - Google Patents

ガラス強化ポリアリーレンスルフィド用内部滑剤

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JPH0645754B2
JPH0645754B2 JP1045064A JP4506489A JPH0645754B2 JP H0645754 B2 JPH0645754 B2 JP H0645754B2 JP 1045064 A JP1045064 A JP 1045064A JP 4506489 A JP4506489 A JP 4506489A JP H0645754 B2 JPH0645754 B2 JP H0645754B2
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    • C08L81/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of polysulfones; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L81/04Polysulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリアリーレンスルフィドを含有する成形用組
成物に関する。より具体的には、本発明は改善された離
型性を有するガラス強化ポリアリーレンスルフィドを含
有する成形用組成物に関する。
[従来の技術] 各種の熱可塑性樹脂から金型を使用した成形により有用
な製品が多年にわたり製造されてきた。このような成形
性組成物の例としてポリアリーレンスルフィド樹脂があ
り、これは、例えば米国特許第3,354,129号に記載の方
法で製造されてきた。ポリアリーレンスルフィド組成
物、例えば、ポリフェニレンスルフィド組成物を電子部
品の成形用あるいは電子部品の封入成形材料として使用
することは比較的最近に開発された技術である。かかる
組成物は、通常は、少なくともポリアリーレンスルフィ
ド、ガラス繊維、およびシリカもしくはタルクなどの充
填材を含有する慎重にバランスを考えたブレンドであ
る。さらに比較的少量の他の成分、例えば、着色剤、流
れ改善剤、加工助剤、有機シランなどを通常は配合す
る。電子部品の封入は、電気絶縁性の保持、機械的保護
などの目的で電子部品のその周囲環境への露出から遮蔽
するためのものである。電子工学が急速な発展を続けて
いるので、封入成形の技術も歩調を合わせることが重要
となっている。本発明が特に関係する技術分野は、具体
的には電子部品の成形や封入に使用されるポリアリーレ
ンスルフィド組成物である。
ポリアリーレンスルフィド、特にポリフェニレンスルフ
ィド組成物は、電子部品の製作や、熱可塑性封入成形組
成物に適した任意の封入成形法により電子部品を封入す
るのにしばしば利用されている。このような成形法はこ
の技術分野では周知の方法である。特に有用な方法の1
例は、ポリアリーレンスルフィド組成物を射出成形装置
に導入して溶融体とし、次いでこれを、溶融体を成形す
るための射出金型、あるいは封入すべき電子部品を置い
た射出金型に押出すことからなる。射出成形は、ポリア
リーレンスルフィドから各種の成形品、特に比較的複雑
な物品(例、電子部品)を製造するのに好都合な方法で
ある。
射出成形を経済的に行うには、金型滞留サイクル時間を
短縮すべきである。サイクル時間が短くなるほど、樹脂
の加熱時間が短くなるので、樹脂の熱劣化が少なく、お
よび/または樹脂と樹脂中に存在する各種添加剤との相
互作用(これは熱により加速される)が少なくなる。
金型から樹脂を離脱させるために、樹脂の離脱時の突出
圧力を低下させる各種の離型剤が見出されてきた。離型
剤が有効であるためには、通常の条件および加熱処理条
件での樹脂の一般的特性により測定して樹脂と化学的に
適合するものでなければならない。
金型からの熱可塑性樹脂の離型は、標準的な成形条件下
で金型から粘着を起こさずに成形品を離脱させる目的
で、離型スプレーを金型に噴霧することにより一般に行
われる。あるいは、熱可塑性樹脂自体に離型特性を付与
する内部滑剤を樹脂に配合することもできる。多くの種
類の内部離型剤(内部滑剤)が実際に使用されている。
しかし、従来の離型剤に欠点があるものが多い。例え
ば、一部の市販の離型剤は、熱可塑性樹脂の離型特性の
改善には非常に有効であるが、成形品の機械的強度の低
下や、成形品の着色を生ずる。成形品の機械的強度や外
観の劣化を生じない別の種類の離型剤は、離型特性の改
善効果が十分でない。さらに、電子部品の成形もしくは
封入成形に関しては、離型剤、そして一般にその熱可塑
性樹脂に配合されるすべての添加剤が、配合された組成
物にNa,K,Li,Fe,Clなどのイオン性不純物を導入し
ないことが重要である。したがって、熱可塑性樹脂成形
用組成物に離型性を付与するための有用な内部滑剤は引
き続き求められている。本発明は、ポリアリーレンスル
フィド樹脂に有用な内部滑剤を見出すことを目指したも
のである。
商業的に汎用されている熱可塑性樹脂用の離型剤の1例
はペンタエリスリトールテトラステアレート(PETS)であ
る。特定の熱可塑性樹脂にPETSを離型剤として使用する
ことに関していくつかの米国特許が付与されている。
米国特許第4,408,000号は、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホンおよびポリスルフィドをはじめとする熱可塑
性樹脂、PETSのような離型剤、および離型の増強に有効
な量の脂肪酸からなる組成物を開示している。ポリカー
ボネート樹脂に関して、PETSと脂肪酸混合物との併用
が、離型剤としてPETSのみを含有する芳香族ポリカーボ
ネートより大きな離型性を示すことが認められた。
米国特許第4,409,351号は、脂肪酸が芳香族ポリカーボ
ネートに対してPETSよりも大きな離型性を与えることを
例示している。
米国特許第4,530,953号では、PETSをポリエチレンテレ
フタレート樹脂などのポリエステル類の離型剤として使
用している。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、改善された離型性を示す、無機繊維で
強化されたポリアリーレンスルフィド樹脂成形用組成物
を提供することである。
本発明の別の目的は、満足すべき機械的強度および外観
を示す成形品の製造に有用なポリアリーレンスルフィド
樹脂組成物を提供することである。本発明のさらに別の
目的は、改善された離型性を有するポリアリーレンスル
フィド成形用および封入用組成物を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段] 上記の目的は、25〜75重量%のポリアリーレンスルフィ
ド、5〜60重量%のガラスもしくはウオラストナイト繊
維、0〜50重量%の充填材、および0.01〜2.0重量%の
ステアリルエルカミドからなる内部滑剤、を含有するポ
リアリーレンスルフィド樹脂組成物の提供により達成さ
れる。
[作用] 本発明の実施にあっては、未硬化もしくは部分硬化した
ポリアリーレンスルフィドポリマーが使用でき、これは
ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーなどのいずれ
でもよく、また2種以上のかかるポリマーの混合物もし
くはブレンドでもよい。未硬化もしくは部分硬化ポリマ
ーとは、これに熱などの十分なエネルギーを供給するこ
とにより、分子連鎖の伸長、架橋もしくはその両者によ
り分子量を増大させることができるポリマーのことであ
る。好適なポリアリーレンスルフィドポリマーとして
は、米国特許第3,354,129号に記載されたものがある
が、これに限定されるのではない。
本発明の目的に適したポリアリーレンスルフィド組成物
の具体例をいくつか挙げると、ポリ(2,4−トリレンス
ルフィド)、ポリ(4,4′−ビフェニレンスルフィド)
及びポリフェニレンスルフィドである。現時点で好まし
いポリアリーレンスルフィドは、入手が容易で、高い耐
薬品性、難燃性および高強度/高硬度などの望ましい特
性を示すという理由から、ポリフェニレンスルフィド(P
PS)である。ポリアリーレンスルフィド組成物は、2種
以上のポリアリーレンスルフィドの混合物であってもよ
い。
本発明で使用するのに特に好ましいポリアリーレンスル
フィド(PAS)が米国特許第4,645,826号に開示されてい
る。この米国特許に開示のように、予備重合により低な
いし中程度の分子量のPASプレポリマーを形成し、次い
で重合系に相分離剤を添加して強アルカリ性条件下に重
合系を加熱することにより昇温させ、それにより重合系
を高粘度相(ポリマー溶液相)と低粘度相(溶剤相)の
二つの液相に分離し、この状態で反応を行うことによ
り、助剤を使用せずに、溶融粘度が数千〜数万ポアズ(p
oise)という著しく高分子量の線状PASを容易に製造する
ことができる。
この2相分離型の重合は、溶融粘度が5〜3000poise(3
10℃、剪断速度200sec-1で測定)のアリーレンスルフィ
ドプレポリマーを、強アルカリ性条件下(水で10倍に希
釈したときに反応混合物のpHが9.5〜14の範囲内)に245
〜290℃の温度範囲で貧溶媒に溶解させて、液−液の2
相分離状態とし、この状態を1〜50時間保持して、アリ
−レンスルフィドプレポリマーを高分子量ポリマーに転
化させた後、生成したポリマーを重合系から分離し、中
和後にポリマーを精製することからなる。
米国特許第4,645,826号による高分子量〜超高分子量のP
ASの製造方法は、基本的には、アルカリ金属硫化物とジ
ハロ芳香族化合物との結合によりPAS分子を形成し、お
よび/またはPAS分子を高分子量ポリマーに転化させる
ものである。この米国特許に記載の方法により、溶融粘
度が少なくとも7000poise、あるいはそれよりはるかに
高いPPSといった、溶融粘度が少なくとも3000poiseのPP
Sを製造することができる。なお、この明細書におい
て、溶融粘度はいずれも温度310℃、剪断速度200sec-1
で測定した値である。
原料として使用するアルカリ金属硫化物としては、硫化
リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジ
ウム、硫化セシウム、およびこれらの混合物が挙げられ
る。これらのアルカリ金属硫化物は、水和物もしくは水
溶液状混合物として、あるいは無水形態で使用できる。
アルカリ金属硫化物の中では、硫化ナトリウムが最も安
価であるので、商業的には好ましい。アルカリ金属硫化
物中に少量混入していることのある酸性塩(例、アルカ
リ金属二硫化物およびアルカリ金属炭酸水素塩)を中和
するために、少量のアルカリ金属水酸化物を併用するこ
とも可能である。
原料として使用するジハロ芳香族化合物としては、特開
昭59-22926号公報に開示されたジハロ芳香族化合物が挙
げられる。特に好ましいのは、p−ジクロロベンゼン、
m−ジクロロベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−
ジクロロ−p−キシレン、p−ジブロモベンゼン、1,4
−ジクロロナフタレン、1−メトキシ−2,5−ジクロロ
ベンゼン、4,4′−ジクロロビフェニル、3,5−ジクロロ
安息香酸、p,p′−ジクロロジフェニルエーテル、p,p′
−ジクロロジフェニルスルホン、p,p′−ジクロロジフ
ェニルスルホキシド、p,p′−ジクロロジフェニルケト
ンなどである。これらのうち、p−ジハロベンゼン類、
通常はp−ジクロロベンゼンから主になるものが特に好
ましい。
2種以上のジハロ芳香族化合物の組合せを適当に選択す
ることにより、2種以上の異なる反応単位を含有するラ
ンダムもしくはブロックコポリマーを得ることができ
る。例えば、p−ジクロロベンゼンをm−ジクロロベン
ゼンまたはp,p′−ジクロロジフェニルスルホンと組合
せて使用することにより、下記単位を含有するランダム
もしくはブロックコポリマーを得ることができる。
さらに、ポリハロ芳香族化合物(例、トリクロロベンゼ
ン)も、若干の架橋を生ずることもあるが、線状性を実
質的に阻害しない程度の少量であれば併用することがで
きるが、かかる化合物は通常は必要ではない。
プレポリマーを生成させる予備重合工程で使用する有機
アミド系溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)、N−エ
チルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチルカプロラクタム、テト
ラメチル尿素、ヘキサンメチルホスホロトリアミド、お
よびこれらの混合物から選択することができる。これら
のうち、N−メチルピロリドンが、化学的安定性や高分
子量ポリマーを容易に生成させる能力などの見地から特
に好ましい。重合溶媒として用いる有機アミド非プロト
ン(aprotic)化合物であることが望ましい。プレポリマ
ーから超高分子量の線状ポリマーを生成させる重合工程
においても、上記有機アミドをもちろん使用することが
できる。しかし、別の溶媒、例えば、芳香族炭化水素
(C6−C30)、脂肪族炭化水素(C6−C30)、エーテル
(C6−C30)、ケトン(C5−C30)、ピリジンもしくはキ
ノリンもしくはこれらの誘導体(C5−C30)、ならびに
これら同士の混合物またはこれらと有機アミドとの混合
物、を使用することも可能である。
米国特許第4,645,826号に記載の重合法は、単独重合ま
たはランダム共重合のみならず、ブロック共重合にも適
用できる。例えば、精製したp−フェニレンプレポリマ
ーと精製したm−フェニレンプレポリマーとを同じ重合
容器内に分散させて上記の2相分離重合工程を行うこと
ができる。それにより、(p−フェニレンスルフィド)
−(m−フェニレンスルフィド)ブロックコポリマーを
容易に得ることができる。
本発明の好適態様にあっては、繊維強化材を含有するポ
リアリーレンスルフィド組成物(例えば、ポリフェニレ
ンスルフィド組成物)により電子部品を成形もしくは封
入成形する。
好適な強化用繊維としては、ガラスもしくはケイ酸カル
シウム(例、ウオラストナイト)の繊維がある。一般に
はあまり好ましいとはいえないが、非繊維形態(例、ビ
ーズ、粉末、粒状など)のガラスもしくはケイ酸カルシ
ウム、ならびにに他の材料(例、石綿、セラミツクな
ど)の繊維を含む他の強化材を使用することもできる。
本発明では、ポリアリーレンスルフィド成形用組成物
が、金型からの成形品の離脱を促進させるのに有効な量
のステアリルエルカミド(stearylerucamide)を含有す
ることが必要である。
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物へのステアリルエ
ルカミドの添加量が0.01重量%未満であると、得られた
組成物は不満足な離型性しか示さない。ステアリルエル
カミドの添加量が2重量%を超えると、得られた成形品
が変色したり、機械的強度が低下することがある。
本発明の組成物においては任意の所望の充填材を配合す
ることも一般に可能である。充填材を使用すると、組成
物の寸法安定性、熱伝導率、および機械強度を改善する
ことができる。好適な充填材の例をいくつか挙げると、
タルク、シリカ、クレー、アルミナ、硫酸カルシウム、
炭酸カルシウム、マイカなどである。充填材は、例え
ば、粉末、粒状もしくは繊維の形態でよい。本発明のポ
リアリーレンスルフィド組成物、特に電子部品の成形も
しくは封入に用いる組成物用の充填材を選択する場合、
いくつかの因子を考慮すべきである。そのような因子と
しては、充填材の導電率(低いほど良い)、成形温度で
の充填材の分解傾向、および充填材中のイオン性不純物
の量がある。
強化材および充填材のほかに、本発明の組成物は場合に
より比較的少量の他の成分、例えば、顔料、流れ改善
材、および加工助剤を含有することもできる。
本発明の1態様にあっては、改善されたポリアリーレン
スルフィド成形用組成物を使用して、コネクタ、ボビ
ン、コイル、リレーなどの電子部品(これらに限定され
るのではないが)を製造することができる。本発明のこ
の態様は、ポリアリーレンスルフィド組成物などの樹脂
組成物から少なくとも一部分は製造することができる全
ての電子部品の製造を包含するものである。
本発明の別の態様によれば、電子部品を本発明のポリア
リーレンスルフィド成形用組成物により封入することが
できる。本発明のこの態様により封入することができる
電子部品は、封入が望ましい全ての電子部品(デバイ
ス、部品、素子など)を広く包含する。多くの電子部品
がポリアリーレンスルフィド成形用組成物により製造な
いし封入されており、あるいはポリアリーレンスルフィ
ド組成物により成形ないし封入することができることが
示唆されている。本発明の範囲は、ここに具体的に記載
した部品に狭く限定されるのではなく、ポリアリーレン
スルフィド成形用組成物から製造することができる任意
の全ての電子部品もしくは電子要素を包含するものであ
る。
本発明のポリアリーレンスルフィド組成物は、一般に、
約25〜75重量%のポリアリーレンスルフィド、5〜60重
量%の強化用繊維、0.01〜2.0重量%のステアリルエル
カミドからなる内部滑剤、および場合により50重量%以
下の充填材を含有しよう。
より好ましい組成物は、約25〜60重量%のポリアリーレ
ンスルフィド、10〜45重量%の強化用繊維、0.1〜0.8重
量%の前記内部滑剤、および10〜40重量%の充填材を含
有する。
上記の重量%は、組成物の上に列記した成分の合計重量
に基づいた値である。他の成分(顔料などの先に挙げた
もの)も場合により配合することができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、例え
ば、所定量のポリアリーレンスルフィド樹脂、好ましく
は乾燥した強化用繊維、および離型剤(内部滑剤)を通
常の混合機(例、タンブルミキサ)により混合し、得ら
れた混合物を押出機もしくは混練機により溶融混練し、
必要により溶融混練した混合物をベレット化することに
より製造することができる。
こうして製造した本発明の組成物は、熱可塑性封入成形
用組成物に適した任意の方法に従って成形部品の製造あ
るいは電子部品の封入に使用することができる。このよ
うな成形あるいは封入方法はこの技術分野では周知であ
る。本発明の組成物を少なくともポリアリーレンスルフ
ィド樹脂のほぼ融点の温度に加熱した後、上記のように
目的とする部品の成形あるいは封入に使用することがで
きる。本発明の組成物は、これを射出成形装置に導入し
て溶融体とし、この溶融体を、成形すべき部品に適合し
た射出成形金型あるいは封入すべき電子部品を入れた封
入成形用の金型に押出すという射出成形に特に適してい
る。
以下の実施例は、本発明の例示として挙げたものであ
り、本発明の範囲を不当に制限するものではない。
実施例1 40重量%のガラスで強化されたFortron(登録商標)な
る名称で市販されているポリフェニレンスルフィドの3
種類の組成物を調製し、試験片を成形して、組成物の物
理的性質および離型性を調べた。Fortronは米国特許第
4,645,826号にしたがって製造されている市販製品であ
る。対照用組成物は滑剤を含有せず、残りの2種類の組
成物はそれぞれペンタエリスリトールテトラステアレー
ト(PETS)およびステアリルエルカミド(SE)からなる内部
滑剤を含有していた。組成物の混練は53mmの2軸ZSK押
出機により行い、成形は8ozのリード(Reed)射出成形
機により金型温度135℃で行った。試験片の機械的性質
を第1表に、電気的性質を第2表に、スパイラルフロー
試験結果を第3表にそれぞれ示す。
第1表に示すように、内部滑剤を含有する2種類の試料
は、金型への付着が認められた対照試料とは異なり、金
型に付着しなかった。すべての試料の物理的性質は本質
的に同等であり、これは内部滑剤がポリフェニレンスル
フィドの物理的性質に悪影響を及ぼさないことを意味し
ている。第2表および第3表も、ポリフェニレンスルフ
ィドの性質が内部滑剤の添加により悪影響を受けないこ
とを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/02 // B29K 81:00 4F B29L 31:34 4F

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアリーレンスルフィドと、組成物に離
    型性を付与するのに有効な量のステアリルエルカミドか
    らなる内部滑剤とを含有する、成形用組成物。
  2. 【請求項2】繊維強化材をさらに含有する、請求項1記
    載の成形用組成物。
  3. 【請求項3】前記繊維強化材がガラスまたはウオラスト
    ナイト繊維からなる、請求項2記載の成形用組成物。
  4. 【請求項4】ガラス繊維強化材を含有する、請求項3記
    載の成形用組成物。
  5. 【請求項5】25〜75重量%のポリアリーレンスルフィ
    ド、5〜60重量%のガラス繊維、0.01〜2.0重量%の前
    記内部滑剤を含有する、請求項3記載の成形用組成物。
  6. 【請求項6】さらに50重量%以下の繊維強化材以外の充
    填材を含有する、請求項5記載の成形用組成物。
  7. 【請求項7】25〜60重量%のポリアリーレンスルフィ
    ド、10〜45重量%のガラス繊維、0.1〜0.8重量%の前記
    内部滑剤、および10〜40重量%の前記充填材を含有す
    る、請求項6記載の成形用組成物。
  8. 【請求項8】前記ポリアリーレンスルフィドがポリフェ
    ニレンスルフィドである、請求項1〜7のいずれかに記
    載の成形用組成物。
  9. 【請求項9】前記ポリフェニレンスルフィドが線状ポリ
    フェニレンスルフィドである、請求項8記載の成形用組
    成物。
  10. 【請求項10】前記ポリフェニレンスルフィドが、温度
    310℃、剪断速度200sec-1で測定して、少なくとも3,000
    Poiseの溶融粘度を有するものである、請求項8または
    9記載の成形用組成物。
  11. 【請求項11】前記ポリフェニレンスルフィドが、p−
    フェニレンスルフィド単位とm−フェニレンスルフィド
    単位とを含有するコポリマーである、請求項8〜10のい
    ずれかに記載の成形用組成物。
  12. 【請求項12】前記ポリフェニレンスルフィドが、アル
    カリ金属硫化物、1種もしくは2種以上のジハロベンゼ
    ンおよびトリハロベンゼンの反応により得られたもので
    ある、請求項8〜11のいずれかに記載の成形用組成物。
  13. 【請求項13】ポリアリーレンスルフィド成形用組成物
    を溶融し、溶融した組成物を射出金型に押出し、成形さ
    れた組成物を金型から取出すことによりこの組成物を射
    出成形する方法であって、前記ポリアリーレンスルフィ
    ド成形用組成物が、離型性を改善するのに有効な量のス
    テアリルエルカミドを含有する、請求項1〜12のいずれ
    かに記載された組成物であることを特徴とする、射出成
    形方法。
JP1045064A 1988-02-25 1989-02-23 ガラス強化ポリアリーレンスルフィド用内部滑剤 Expired - Lifetime JPH0645754B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15981288A 1988-02-25 1988-02-25
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