JP3094963B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
樹脂組成物Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリフェニレンスル
フィド(以下PPSと称する)部分とポリフェニレンス
ルフィドケトン(以後PPSKと称する)部分とからな
るブロック共重合体を必須成分として含み、従来のPP
S樹脂よりさらに耐熱性の向上した樹脂組成物に関す
る。
フィド(以下PPSと称する)部分とポリフェニレンス
ルフィドケトン(以後PPSKと称する)部分とからな
るブロック共重合体を必須成分として含み、従来のPP
S樹脂よりさらに耐熱性の向上した樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】PPS樹脂はすぐれた耐薬品性、耐熱
性、電気絶縁性などエンジニアリングプラスチックとし
てすぐれた性質を有しており、射出成形用を中心として
各種用途に使用されている。
性、電気絶縁性などエンジニアリングプラスチックとし
てすぐれた性質を有しており、射出成形用を中心として
各種用途に使用されている。
【0003】一般に、電子部品、例えばIC、トランジ
スター、抵抗あるいはコンデンサーは、電気絶縁性の保
持、機械的保護、外部雰囲気による特性変化の防止など
の目的でエポキシ樹脂などの合成樹脂で被覆または封止
することが広く行われている。
スター、抵抗あるいはコンデンサーは、電気絶縁性の保
持、機械的保護、外部雰囲気による特性変化の防止など
の目的でエポキシ樹脂などの合成樹脂で被覆または封止
することが広く行われている。
【0004】PPS樹脂が上記のごとくすぐれた性質を
有するため、近年電子部品類の封止剤の分野への適用が
期待されている。これに対し、最近ICの高集積化や回
路の表面実装化が急速に進められ、封止剤に対して耐半
田性などの耐熱性のより一層の向上が要求されている。
有するため、近年電子部品類の封止剤の分野への適用が
期待されている。これに対し、最近ICの高集積化や回
路の表面実装化が急速に進められ、封止剤に対して耐半
田性などの耐熱性のより一層の向上が要求されている。
【0005】この要求に対して、PPS樹脂よりさらに
耐熱性を有するポリマをブレンドすることにより、高耐
熱性のPPS樹脂組成物を得る試みがなされており、例
えば、特開昭53−73228号公報にポリイミド樹脂
を配合する方法、特開昭56−45506号公報にポリ
アミドイミド樹脂を配合する方法、および、特開昭63
−35653号公報にポリパラバン酸を配合する方法な
どが開示されている。
耐熱性を有するポリマをブレンドすることにより、高耐
熱性のPPS樹脂組成物を得る試みがなされており、例
えば、特開昭53−73228号公報にポリイミド樹脂
を配合する方法、特開昭56−45506号公報にポリ
アミドイミド樹脂を配合する方法、および、特開昭63
−35653号公報にポリパラバン酸を配合する方法な
どが開示されている。
【0006】一方、PPSのブロック共重合体として
は、特開昭61−14228号公報にポリm−フェニレ
ンスルフィドとのブロック共重合体、特開昭61−22
5218号公報にポリスルホンとのブロック共重合体、
および特開昭62−205157号公報にポリフェニレ
ンスルフィドスルホンとのブロック共重合体が開示され
ている。
は、特開昭61−14228号公報にポリm−フェニレ
ンスルフィドとのブロック共重合体、特開昭61−22
5218号公報にポリスルホンとのブロック共重合体、
および特開昭62−205157号公報にポリフェニレ
ンスルフィドスルホンとのブロック共重合体が開示され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭53−73228号公報、特開昭56−45506
号公報および特開昭63−35653号公報に記載の方
法では樹脂同士のなじみが悪く、相溶性が不十分で、耐
熱性の向上はほとんどなく、実用にはほど遠いというべ
きものであった。
開昭53−73228号公報、特開昭56−45506
号公報および特開昭63−35653号公報に記載の方
法では樹脂同士のなじみが悪く、相溶性が不十分で、耐
熱性の向上はほとんどなく、実用にはほど遠いというべ
きものであった。
【0008】一方、特開昭61−14228号公報、特
開昭61−225218号公報および特開昭62−20
5157号公報に開示されている方法は、いずれも非晶
性のポリマをブロックでPPSに導入することにより、
PPS樹脂の脆さを改善しようとするもので、PPS樹
脂の耐熱性をあげることに関しては全く効果がなかっ
た。
開昭61−225218号公報および特開昭62−20
5157号公報に開示されている方法は、いずれも非晶
性のポリマをブロックでPPSに導入することにより、
PPS樹脂の脆さを改善しようとするもので、PPS樹
脂の耐熱性をあげることに関しては全く効果がなかっ
た。
【0009】よって本発明は通常のPPS樹脂よりもさ
らに耐熱性を有する樹脂組成物を得ることを課題とす
る。
らに耐熱性を有する樹脂組成物を得ることを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 (1)ポリフェニレンスルフィド部分とポリフェニレン
スルフィドケトン部分からなるブロック共重合体と下記
(A)および/または(B)とからなる樹脂組成物。
スルフィドケトン部分からなるブロック共重合体と下記
(A)および/または(B)とからなる樹脂組成物。
【0011】(A)ポリフェニレンスルフィドおよび/
またはポリフェニレンスルフィドケトン (B)繊維状および/または粒状の強化剤、および (2)ブロック共重合体がポリフェニレンスルフィド部
分とポリフェニレンスルフィドケトン部分とからなり、
372℃におけるメルトフローレートが1〜1,000
の範囲にあるブロック共重合体である上記(1)記載の
樹脂組成物である。
またはポリフェニレンスルフィドケトン (B)繊維状および/または粒状の強化剤、および (2)ブロック共重合体がポリフェニレンスルフィド部
分とポリフェニレンスルフィドケトン部分とからなり、
372℃におけるメルトフローレートが1〜1,000
の範囲にあるブロック共重合体である上記(1)記載の
樹脂組成物である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いるブロック共重合体
を構成するPPS部分は一般式
を構成するPPS部分は一般式
【化1】 で示される繰返し単位を70モル%以上、より好ましく
は90モル%以上を含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満ではすぐれた特性のブロック共重合体
は得難い。
は90モル%以上を含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満ではすぐれた特性のブロック共重合体
は得難い。
【0013】また、上記PPS部分はその繰返し単位の
30モル%未満を下記の構造式を有する繰返し単位等で構
成することが可能である。
30モル%未満を下記の構造式を有する繰返し単位等で構
成することが可能である。
【0014】
【化2】 一方、本発明で用いるブロック共重合体を構成するPP
SK部分は一般式
SK部分は一般式
【化3】 で表わされる繰返し単位を70モル%以上、より好まし
くは90モル%以上含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満ではすぐれた特性のブロック共重合体
は得難い。
くは90モル%以上含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満ではすぐれた特性のブロック共重合体
は得難い。
【0015】また、上記PPSK部分はその繰返し単位
の30モル%未満を下記の構造式を有する繰返し単位等で
構成することが可能である。
の30モル%未満を下記の構造式を有する繰返し単位等で
構成することが可能である。
【0016】
【化4】 本発明で用いるブロック共重合体のPPS部分とPPS
K部分の繰返し単位でみたモル比率は任意である。この
ブロック共重合体は372℃におけるメルトフローレー
トが1〜1,000(g/10分)の範囲のものである
ことが好ましい。通常、本発明で用いるブロック共重合
体はガラス転移温度(Tg)が70〜150℃、結晶融
点(Tm)が260〜370℃のものである。
K部分の繰返し単位でみたモル比率は任意である。この
ブロック共重合体は372℃におけるメルトフローレー
トが1〜1,000(g/10分)の範囲のものである
ことが好ましい。通常、本発明で用いるブロック共重合
体はガラス転移温度(Tg)が70〜150℃、結晶融
点(Tm)が260〜370℃のものである。
【0017】Tg、Tmは溶融状態から急冷した実質的
に非結晶状態にある試料約10mgをパーキンエルマー
社製示差走査型熱量計(DSCI)を用いて、窒素雰囲
気下、昇温速度20℃/分で測定した場合の各々クニッ
クおよび融解ピークを示す温度で表われる。
に非結晶状態にある試料約10mgをパーキンエルマー
社製示差走査型熱量計(DSCI)を用いて、窒素雰囲
気下、昇温速度20℃/分で測定した場合の各々クニッ
クおよび融解ピークを示す温度で表われる。
【0018】本発明で用いるブロック共重合体は、PP
S部分およびPPSK部分各ブロックの形成および両ブ
ロックの結合が可能なかぎり任意の方法によって製造す
ることができる。
S部分およびPPSK部分各ブロックの形成および両ブ
ロックの結合が可能なかぎり任意の方法によって製造す
ることができる。
【0019】具体的な製造方法としては、一方のブロッ
クを形成させてからそこで他方のブロックを形成させて
両ブロックの結合を同時に行う方法、および両ブロック
をそれぞれ形成させておいてから結合させる方法などが
挙げられる。
クを形成させてからそこで他方のブロックを形成させて
両ブロックの結合を同時に行う方法、および両ブロック
をそれぞれ形成させておいてから結合させる方法などが
挙げられる。
【0020】このようにブロックの形成および結合なら
びに繰返し単位の種類に配慮することを除けば、本発明
のブロック共重合体の製造方法は従来のPPSおよびP
PSKの製造方法(特公昭45−3368号公報、特公
昭52−12240号公報および特開昭63−1130
20号公報など)と本質的には異ならない。
びに繰返し単位の種類に配慮することを除けば、本発明
のブロック共重合体の製造方法は従来のPPSおよびP
PSKの製造方法(特公昭45−3368号公報、特公
昭52−12240号公報および特開昭63−1130
20号公報など)と本質的には異ならない。
【0021】すなわち、本発明で用いるブロック共重合
体の製造方法は、アルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化
合物との非プロトン性極性有機溶媒中での加熱による脱
塩縮合からなるものである。
体の製造方法は、アルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化
合物との非プロトン性極性有機溶媒中での加熱による脱
塩縮合からなるものである。
【0022】ブロック共重合体の製造に用いるアルカリ
金属硫化物としては、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ルビジウムなどの硫化物が好ましく、反応性からナ
トリウムおよびリチウムの硫化物が特に好ましい。ま
た、このアルカリ金属硫化物は水硫化アルカリ金属と水
酸化アルカリ金属との反応によって得られたものでもよ
い。
金属硫化物としては、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ルビジウムなどの硫化物が好ましく、反応性からナ
トリウムおよびリチウムの硫化物が特に好ましい。ま
た、このアルカリ金属硫化物は水硫化アルカリ金属と水
酸化アルカリ金属との反応によって得られたものでもよ
い。
【0023】次に非プロトン性極性有機溶媒としては、
反応温度および圧力において、実質的に液状であるもの
が好ましい。
反応温度および圧力において、実質的に液状であるもの
が好ましい。
【0024】具体的には、ホルムアミド、アセトアミ
ド、N−メチルアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N
−エチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、N−
メチル−ε−カプロラクタム、ヘキサメチルホスホルア
ミド、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノンなどのアミド、尿素およびラクタム類、ス
ルホラン、ジメチルスルホランなどのスルホン類、ベン
ゾニトリル等のニトリル類、メチルフェニルケトンなど
のケトン類等およびこれらの混合物を挙げることができ
る。これらの溶媒のうちでは、アミド類、ラクタム類あ
るいはスルホン類が特に好ましい。
ド、N−メチルアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N
−エチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、N−
メチル−ε−カプロラクタム、ヘキサメチルホスホルア
ミド、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノンなどのアミド、尿素およびラクタム類、ス
ルホラン、ジメチルスルホランなどのスルホン類、ベン
ゾニトリル等のニトリル類、メチルフェニルケトンなど
のケトン類等およびこれらの混合物を挙げることができ
る。これらの溶媒のうちでは、アミド類、ラクタム類あ
るいはスルホン類が特に好ましい。
【0025】ブロック共重合体の製造に用いるジハロ芳
香族化合物のうち、PPS部分を形成させるべきジハロ
ベンゼンとしてはパラジクロルベンゼン、パラジブロム
ベンゼンなどが好ましく用いられ、PPSK部分を形成
させるべきジハロ芳香族ケトンとしては4,4´−ジク
ロルベンゾフェノンなどが好ましく用いられる。また、
上述のブロックを形成させるのに必要なジハロ芳香族化
合物と共に少量使用できるジハロ芳香族化合物としては
次のようなものが好ましい。
香族化合物のうち、PPS部分を形成させるべきジハロ
ベンゼンとしてはパラジクロルベンゼン、パラジブロム
ベンゼンなどが好ましく用いられ、PPSK部分を形成
させるべきジハロ芳香族ケトンとしては4,4´−ジク
ロルベンゾフェノンなどが好ましく用いられる。また、
上述のブロックを形成させるのに必要なジハロ芳香族化
合物と共に少量使用できるジハロ芳香族化合物としては
次のようなものが好ましい。
【0026】
【化5】 (上記式中XおよびYはハロゲン原子、R1およびR2は
炭素数1〜20のアルキル基を示す) また、1,2,3−または1,2,4−トリハロベンゼ
ンのような3個以上のハロゲン基をもつ多官能化合物を
使用することができる。また、重合度を上げる目的でア
ルカリ金属カルボン酸塩などの重合触媒を用いてもよ
い。
炭素数1〜20のアルキル基を示す) また、1,2,3−または1,2,4−トリハロベンゼ
ンのような3個以上のハロゲン基をもつ多官能化合物を
使用することができる。また、重合度を上げる目的でア
ルカリ金属カルボン酸塩などの重合触媒を用いてもよ
い。
【0027】上述の製造方法をさらに具体的に述べる。
【0028】[製造方法(I)]製造方法(I)はPP
S部分の繰返し単位
S部分の繰返し単位
【化6】 のブロックを形成させてから、その場でPPSK部分の
繰返し単位
繰返し単位
【化7】 の形成および結合を行なうことからなるものである。
【0029】原料であるアルカリ金属硫化物(結晶水を
含む)を有機溶媒中に仕込み、約200℃程度まで加熱
して水分を留出させ、反応系から水を除去する。その
後、ジハロベンゼンを通常0.95〜1.05/硫化物
(モル/モル)に相当する量を加えて、160〜300
℃に加熱して、重合反応を行なって、PPSを含んだ反
応混合液をつくる。所要時間は通常、0.5〜30時間
程度である。
含む)を有機溶媒中に仕込み、約200℃程度まで加熱
して水分を留出させ、反応系から水を除去する。その
後、ジハロベンゼンを通常0.95〜1.05/硫化物
(モル/モル)に相当する量を加えて、160〜300
℃に加熱して、重合反応を行なって、PPSを含んだ反
応混合液をつくる。所要時間は通常、0.5〜30時間
程度である。
【0030】一方、上記と同様にして原料アルカリ金属
硫化物を有機溶媒中で脱水した後、ジハロ芳香族ケトン
を通常0.95〜1.05/硫化物(モル/モル)に相
当する量を加えて未反応混合液をつくる。
硫化物を有機溶媒中で脱水した後、ジハロ芳香族ケトン
を通常0.95〜1.05/硫化物(モル/モル)に相
当する量を加えて未反応混合液をつくる。
【0031】この未反応混合液と上記PPSを含んだ反
応混合液とを所定の比に混合し、160〜300℃に加
熱して重合反応を行なうことにより、本発明のブロック
共重合体を得ることができる。
応混合液とを所定の比に混合し、160〜300℃に加
熱して重合反応を行なうことにより、本発明のブロック
共重合体を得ることができる。
【0032】重合物は、通常、PPSの製造方法と同様
に、必要に応じて洗浄、濾別、乾燥することにより、粒
状もしくは粉状として回収することができる。
に、必要に応じて洗浄、濾別、乾燥することにより、粒
状もしくは粉状として回収することができる。
【0033】[製造方法(II)]製造方法(II)は製造
方法(I)とは逆に、まずPPSK部分のブロックを形
成させてから、その場でPPS部分の形成および結合を
行なうことからなるものである。
方法(I)とは逆に、まずPPSK部分のブロックを形
成させてから、その場でPPS部分の形成および結合を
行なうことからなるものである。
【0034】この方法では、製造方法(I)と同様にし
て、有機溶媒にアルカリ金属硫化物を仕込み、加熱脱水
し、ジハロ芳香族ケトンを通常0.95〜1.05/硫
化物(モル/モル)に相当する量を加えて、160〜3
00℃に加熱して、重合反応を行なって、PPSKを含
んだ反応混合液を作る。
て、有機溶媒にアルカリ金属硫化物を仕込み、加熱脱水
し、ジハロ芳香族ケトンを通常0.95〜1.05/硫
化物(モル/モル)に相当する量を加えて、160〜3
00℃に加熱して、重合反応を行なって、PPSKを含
んだ反応混合液を作る。
【0035】一方、製造方法(I)と同様にして、有機
溶媒にアルカリ金属硫化物を仕込み、加熱脱水した後、
ジハロベンゼンを通常0.95〜1.05/硫化物(モ
ル/モル)に相当する量を加えて未反応混合液を作る。
溶媒にアルカリ金属硫化物を仕込み、加熱脱水した後、
ジハロベンゼンを通常0.95〜1.05/硫化物(モ
ル/モル)に相当する量を加えて未反応混合液を作る。
【0036】この未反応混合液と上記PPSKを含んだ
反応混合液とを所定の比に混合し、160〜300℃に
加熱して重合反応を行なうことにより、本発明のブロッ
ク共重合体を得ることができる。ブロック共重合体の回
収および精製は製造方法(I)と同様にすればよい。
反応混合液とを所定の比に混合し、160〜300℃に
加熱して重合反応を行なうことにより、本発明のブロッ
ク共重合体を得ることができる。ブロック共重合体の回
収および精製は製造方法(I)と同様にすればよい。
【0037】[製造方法(III )]製造方法(III )は
各ブロックを別途形成させておいて、両者を結合させる
ことからなるものである。
各ブロックを別途形成させておいて、両者を結合させる
ことからなるものである。
【0038】製造方法(I)の反応混合液と製造方法
(II)の反応混合液とを所定の比に混合し、160〜3
00℃に加熱して重合反応を行なうことにより、本発明
のブロック共重合体を得ることができる。
(II)の反応混合液とを所定の比に混合し、160〜3
00℃に加熱して重合反応を行なうことにより、本発明
のブロック共重合体を得ることができる。
【0039】ブロック共重合体の回収および精製は製造
方法(I)と同様にすればよい。
方法(I)と同様にすればよい。
【0040】本発明においては、上記のようなポリフェ
ニレンスルフィド部分とポリフェニレンスルフィドケト
ン部分からなるブロック共重合体と下記(A)および/
または(B)とを配合する。
ニレンスルフィド部分とポリフェニレンスルフィドケト
ン部分からなるブロック共重合体と下記(A)および/
または(B)とを配合する。
【0041】(A)ポリフェニレンスルフィドおよび/
またはポリフェニレンスルフィドケトン (B)繊維状および/または粒状の強化剤 上記において(A)成分を配合する場合には、前記ブロ
ック共重合体1〜100重量部に対して、PPSを配合
する場合にはPPSを99重量部以下、PPSKを配合
する場合にはPPSKを99重量部以下含有せしめるの
が好ましい。
またはポリフェニレンスルフィドケトン (B)繊維状および/または粒状の強化剤 上記において(A)成分を配合する場合には、前記ブロ
ック共重合体1〜100重量部に対して、PPSを配合
する場合にはPPSを99重量部以下、PPSKを配合
する場合にはPPSKを99重量部以下含有せしめるの
が好ましい。
【0042】本発明で使用するポリフェニレンスルフィ
ド(以下PPSと称する)とは構造式
ド(以下PPSと称する)とは構造式
【化8】 で示される繰返し単位を70モル%以上、より好ましく
は90モル%以上を含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満では耐熱性が損なわれるため好ましく
ない。
は90モル%以上を含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満では耐熱性が損なわれるため好ましく
ない。
【0043】PPSは一般に、特公昭45−3368号
公報で代表される製造法により得られる比較的分子量の
小さい重合体と、特公昭52−12240号公報で代表
される製造法により得られる本質的に線状で比較的高分
子量の重合体等があり、前記特公昭45−3368号公
報記載の方法で得られた重合体においては、重合後、酸
素雰囲気下において加熱することにより、あるいは過酸
化物等の架橋剤を添加して加熱することにより高重合度
化して用いることも可能であり、本発明においてはいか
なる方法により得られたPPSを用いることも可能であ
る。
公報で代表される製造法により得られる比較的分子量の
小さい重合体と、特公昭52−12240号公報で代表
される製造法により得られる本質的に線状で比較的高分
子量の重合体等があり、前記特公昭45−3368号公
報記載の方法で得られた重合体においては、重合後、酸
素雰囲気下において加熱することにより、あるいは過酸
化物等の架橋剤を添加して加熱することにより高重合度
化して用いることも可能であり、本発明においてはいか
なる方法により得られたPPSを用いることも可能であ
る。
【0044】また、PPSはその繰返し単位の30モル%
未満を下記の構造式を有する繰返し単位等で構成するこ
とが可能である。
未満を下記の構造式を有する繰返し単位等で構成するこ
とが可能である。
【0045】
【化9】 本発明で用いられるPPSの溶融粘度は、ブロック共重
合体との混練が可能であれば特に制限はないが、通常1
00〜10,000ポイズ(320℃、剪断速度103
/秒)のものが使用される。
合体との混練が可能であれば特に制限はないが、通常1
00〜10,000ポイズ(320℃、剪断速度103
/秒)のものが使用される。
【0046】本発明で使用するPPSKとは、構造式
【化10】 で示される繰返し単位を70モル%以上、より好ましく
は90モル%以上を含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満では耐熱性が損なわれるため好ましく
ない。
は90モル%以上を含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満では耐熱性が損なわれるため好ましく
ない。
【0047】本発明で用いるPPSKの製造方法は特開
昭63−113020号公報で代表される製造方法によ
り得られるが、本発明においてはいかなる方法により得
られたPPSKを用いることも可能である。
昭63−113020号公報で代表される製造方法によ
り得られるが、本発明においてはいかなる方法により得
られたPPSKを用いることも可能である。
【0048】本発明で用いられるPPSKの溶融粘度
は、ブロック共重合体との混練が可能であれば特に制限
はないが、通常100〜10,000ポイズ(372
℃、剪断速度103 /秒)のものが使用される。
は、ブロック共重合体との混練が可能であれば特に制限
はないが、通常100〜10,000ポイズ(372
℃、剪断速度103 /秒)のものが使用される。
【0049】本発明で用いる繊維状および/または粒状
の強化剤を配合する場合には、樹脂成分の合計100重
量部に対して300重量部を越えない範囲で配合するこ
とが可能であり、通常10〜300重量部の範囲で配合
することにより強度、剛性、耐熱性、寸法安定性などの
向上をはかることが可能である。
の強化剤を配合する場合には、樹脂成分の合計100重
量部に対して300重量部を越えない範囲で配合するこ
とが可能であり、通常10〜300重量部の範囲で配合
することにより強度、剛性、耐熱性、寸法安定性などの
向上をはかることが可能である。
【0050】かかる繊維状強化剤としては、ガラス繊
維、シラスガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、
セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊
維などの無機繊維および炭素繊維などが挙げられる。
維、シラスガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、
セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊
維などの無機繊維および炭素繊維などが挙げられる。
【0051】また粒状の強化剤としては、ワラステナイ
ト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、タルク、
アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、塩化珪
素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン
などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ドロマイト等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウムなどの硫酸塩、ガラス・ビーズ、窒化ホウ素、炭化
珪素、サロヤン、シリカなどが挙げられ、これらは中空
であってもよい。これら強化剤は2種以上を併用するこ
とが可能であり、必要によりシラン系およびチタン系な
どのカップリング剤で予備処理して使用することができ
る。
ト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、タルク、
アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、塩化珪
素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン
などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ドロマイト等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウムなどの硫酸塩、ガラス・ビーズ、窒化ホウ素、炭化
珪素、サロヤン、シリカなどが挙げられ、これらは中空
であってもよい。これら強化剤は2種以上を併用するこ
とが可能であり、必要によりシラン系およびチタン系な
どのカップリング剤で予備処理して使用することができ
る。
【0052】また、本発明の樹脂組成物には、本発明の
効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、滑
剤、結晶核剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤などの通
常の添加剤および少量の他種ポリマを添加することがで
き、さらに、ブロック共重合体のPPS部分の架橋度を
制御する目的で、通常の過酸化剤および特開昭59−1
31650号公報に記載されているチオホスフィン酸金
属塩などの架橋促進剤または特開昭58−204045
号公報、特開昭58−204046号公報などに記載さ
れているジアルキル錫ジカルボキシレート、アミノトリ
アゾールなどの架橋防止剤を配合することも可能であ
る。
効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、滑
剤、結晶核剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤などの通
常の添加剤および少量の他種ポリマを添加することがで
き、さらに、ブロック共重合体のPPS部分の架橋度を
制御する目的で、通常の過酸化剤および特開昭59−1
31650号公報に記載されているチオホスフィン酸金
属塩などの架橋促進剤または特開昭58−204045
号公報、特開昭58−204046号公報などに記載さ
れているジアルキル錫ジカルボキシレート、アミノトリ
アゾールなどの架橋防止剤を配合することも可能であ
る。
【0053】本発明の組成物の調製手段は特に制限はな
いが、樹脂成分と必要に応じて強化剤とを樹脂の融点以
上の温度で、押出機内で溶融混練後、ペレタイズする方
法が代表的である。
いが、樹脂成分と必要に応じて強化剤とを樹脂の融点以
上の温度で、押出機内で溶融混練後、ペレタイズする方
法が代表的である。
【0054】なお、溶融混練温度は280〜400℃が
好ましい。
好ましい。
【0055】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。
に説明する。
【0056】
参考例1(PPSKの重合) オートクレーブに硫化ナトリウム3.26kg(25モ
ル、結晶水40%を含む)およびN−メチル−2−ピロ
リドン(以下NMPと称する)7.9kgを仕込み、撹拌
しながら徐々に205℃まで昇温し、水1.36kgを含
む留出水約1.5リットルを除去した。残留物に4,4
´−ジクロルベンゾフェノン6.28kg(25モル)お
よびNMP6kgを加え、250℃で3時間加熱した。反
応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時
間減圧乾燥して、粉末状PPSK約5.2kgを得た。
ル、結晶水40%を含む)およびN−メチル−2−ピロ
リドン(以下NMPと称する)7.9kgを仕込み、撹拌
しながら徐々に205℃まで昇温し、水1.36kgを含
む留出水約1.5リットルを除去した。残留物に4,4
´−ジクロルベンゾフェノン6.28kg(25モル)お
よびNMP6kgを加え、250℃で3時間加熱した。反
応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時
間減圧乾燥して、粉末状PPSK約5.2kgを得た。
【0057】同様の操作を繰返し、以下に記載の実施例
に供した。
に供した。
【0058】参考例2 オートクレーブに硫化ナトリウム3.26kg(25モ
ル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリウム4g、酢
酸ナトリウム三水和物1.36kg(約10モル)および
NMP7.9kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃
まで昇温し、水1.36kgを含む留出水約1.5リット
ルを除去した。残留混合物に1,4−ジクロルベンゼン
3.75kg(25.5モル)およびNMP2kgを加え、
265℃で4時間加熱して、PPS反応混合液(A)を
調製し、これをオートクレーブから抜出して保存した。
同様の操作を繰返し以下の操作に供した。
ル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリウム4g、酢
酸ナトリウム三水和物1.36kg(約10モル)および
NMP7.9kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃
まで昇温し、水1.36kgを含む留出水約1.5リット
ルを除去した。残留混合物に1,4−ジクロルベンゼン
3.75kg(25.5モル)およびNMP2kgを加え、
265℃で4時間加熱して、PPS反応混合液(A)を
調製し、これをオートクレーブから抜出して保存した。
同様の操作を繰返し以下の操作に供した。
【0059】オートクレーブに硫化ナトリウム3.26
kg(25モル、結晶水40%を含む)およびNMP7.
9kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温
し、水1.36kgを含む留出水約1.5リットルを除去
した。残留物に4,4´−ジクロルベンゾフェノン6.
28kg(25モル)およびNMPを加え、撹拌しながら
冷却して、未反応混合液(H)を調製し、オートクレー
ブから抜出して保存した。同様の操作を繰返し、以下に
記載の操作に供した。
kg(25モル、結晶水40%を含む)およびNMP7.
9kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温
し、水1.36kgを含む留出水約1.5リットルを除去
した。残留物に4,4´−ジクロルベンゾフェノン6.
28kg(25モル)およびNMPを加え、撹拌しながら
冷却して、未反応混合液(H)を調製し、オートクレー
ブから抜出して保存した。同様の操作を繰返し、以下に
記載の操作に供した。
【0060】オートクレーブに反応混合液(A)/未反
応混合液(H)をそれぞれ11.8kg/6.63kg、
8.45kg/11.1kg、5.07kg/15.5kgの比
率で仕込み250℃で3時間反応させた。反応終了後、
反応混合液を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24
時間減圧乾燥して、それぞれブロック共重合体(1−
1)、(1−2)および(1−3)を得た。
応混合液(H)をそれぞれ11.8kg/6.63kg、
8.45kg/11.1kg、5.07kg/15.5kgの比
率で仕込み250℃で3時間反応させた。反応終了後、
反応混合液を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24
時間減圧乾燥して、それぞれブロック共重合体(1−
1)、(1−2)および(1−3)を得た。
【0061】得られたブロック共重合体について、37
2℃におけるメルトフローレートを測定したところ、第
1表に記載した通りであった。
2℃におけるメルトフローレートを測定したところ、第
1表に記載した通りであった。
【0062】また、得られたブロック共重合体につい
て、高温プレスで融点より約30℃高い温度で溶融して
プレスし、水で急冷してフィルムを調製し、これをサン
プルとして、TgおよびTmを測定したところ、第1表
に記載した通りであった。
て、高温プレスで融点より約30℃高い温度で溶融して
プレスし、水で急冷してフィルムを調製し、これをサン
プルとして、TgおよびTmを測定したところ、第1表
に記載した通りであった。
【0063】参考例3 参考例2と全く同じ方法でPPS反応液(A)を調製
し、これを70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時
間減圧乾燥した。溶融粘度約2,500ポアズ(320
℃、剪断速度1,000秒-1)の粉末状PPS(比−
1)約2kgを得た。
し、これを70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時
間減圧乾燥した。溶融粘度約2,500ポアズ(320
℃、剪断速度1,000秒-1)の粉末状PPS(比−
1)約2kgを得た。
【0064】このPPSのTgおよびTmを測定したと
ころ、第1表に記載した通りであった。
ころ、第1表に記載した通りであった。
【0065】参考例4 オートクレーブに硫化ナトリウム3.26kg(25モ
ル、結晶水40%を含む)およびNMP7.9kgを仕込
み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水1.3
6kgを含む留出水約1.5リットルを除去した。残留物
に4,4´−ジクロルベンゾフェノン6.28kg(25
モル)およびNMP6kgを加え、250℃で3時間加熱
し、PPSK反応混合液(B)を調製し、これをオート
クレーブから抜出して保存した。同様の操作を繰返し、
以下に記載の操作に供した。
ル、結晶水40%を含む)およびNMP7.9kgを仕込
み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水1.3
6kgを含む留出水約1.5リットルを除去した。残留物
に4,4´−ジクロルベンゾフェノン6.28kg(25
モル)およびNMP6kgを加え、250℃で3時間加熱
し、PPSK反応混合液(B)を調製し、これをオート
クレーブから抜出して保存した。同様の操作を繰返し、
以下に記載の操作に供した。
【0066】オートクレーブに硫化ナトリウム3.26
kg(25モル、結晶水40%を含む)およびNMP7.
9kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温
し、水1.36kgを含む留出水約1.5リットルを除去
した。残留物に1,4−ジクロルベンゼン3.75kg
(25.5モル)およびNMP2kgを加え、撹拌しなが
ら冷却して未反応混合液(I)を調製し、オートクレー
ブから抜出して保存した。同様の操作を繰返し以下に記
載の操作に供した。
kg(25モル、結晶水40%を含む)およびNMP7.
9kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温
し、水1.36kgを含む留出水約1.5リットルを除去
した。残留物に1,4−ジクロルベンゼン3.75kg
(25.5モル)およびNMP2kgを加え、撹拌しなが
ら冷却して未反応混合液(I)を調製し、オートクレー
ブから抜出して保存した。同様の操作を繰返し以下に記
載の操作に供した。
【0067】オートクレーブに反応混合液(B)/未反
応混合液(I)をそれぞれ15.5kg/4.68kg、1
1.1kg/7.80kg、6.63kg/10.9kgの比率
で仕込み、250℃で8時間反応させた。
応混合液(I)をそれぞれ15.5kg/4.68kg、1
1.1kg/7.80kg、6.63kg/10.9kgの比率
で仕込み、250℃で8時間反応させた。
【0068】反応終了後、参考例2と同様に洗浄、乾燥
してそれぞれブロック共重合体(2−1)、(2−2)
および(2−3)を得た。得られたブロック共重合体の
メルトフローレート、TgおよびTmは第1表に記載の
通りであった。
してそれぞれブロック共重合体(2−1)、(2−2)
および(2−3)を得た。得られたブロック共重合体の
メルトフローレート、TgおよびTmは第1表に記載の
通りであった。
【0069】参考例5 参考例2および4で調製した反応混合液(A)および
(B)をそれぞれ11.8kg/6.63kg、8.45kg
/11.1kgおよび5.07kg/15.5kgの比率で仕
込み、250℃で20時間反応させた。反応終了後、実
施例1と同様に洗浄乾燥して、それぞれブロック共重合
体(3−1)、(3−2)および(3−3)を得た。
(B)をそれぞれ11.8kg/6.63kg、8.45kg
/11.1kgおよび5.07kg/15.5kgの比率で仕
込み、250℃で20時間反応させた。反応終了後、実
施例1と同様に洗浄乾燥して、それぞれブロック共重合
体(3−1)、(3−2)および(3−3)を得た。
【0070】得られたブロック共重合体のメルトフロー
レート、TgおよびTmは第1表に記載の通りであっ
た。
レート、TgおよびTmは第1表に記載の通りであっ
た。
【0071】参考例6 参考例2および4で調製した未反応混合液(H)および
(I)をそれぞれ11.1kg/7.80kg、15.5kg
/4.68kgの比率で仕込み、250℃で5時間反応さ
せた。反応終了後、反応液を参考例2と同様に洗浄、乾
燥してそれぞれランダム共重合体(比−2−1)、(比
−2−2)を得た。得られたランダム共重合体を参考例
2と同様の方法で測定し、第1表に記載の結果を得た。
(I)をそれぞれ11.1kg/7.80kg、15.5kg
/4.68kgの比率で仕込み、250℃で5時間反応さ
せた。反応終了後、反応液を参考例2と同様に洗浄、乾
燥してそれぞれランダム共重合体(比−2−1)、(比
−2−2)を得た。得られたランダム共重合体を参考例
2と同様の方法で測定し、第1表に記載の結果を得た。
【0072】
【表1】 実施例1 参考例2で得たブロック共重合体(1−1)、(1−
2)および(1−3)にそれぞれガラスファイバー(3
mmチョップドファイバー)を第2表記載の割合で配合
し、300〜380℃に設定したスクリュー押出機によ
り溶融混練し、ペレタイズした。次にペレットを300
〜380℃に設定したスクリューインライン型射出成形
機に供給し、金型温度150℃の条件で試験片を成形し
た。
2)および(1−3)にそれぞれガラスファイバー(3
mmチョップドファイバー)を第2表記載の割合で配合
し、300〜380℃に設定したスクリュー押出機によ
り溶融混練し、ペレタイズした。次にペレットを300
〜380℃に設定したスクリューインライン型射出成形
機に供給し、金型温度150℃の条件で試験片を成形し
た。
【0073】得られた試験片について測定した熱変形温
度(ASTM D−648)は第2表に記載の通りであ
り、熱変形温度が極めて高かった。
度(ASTM D−648)は第2表に記載の通りであ
り、熱変形温度が極めて高かった。
【0074】比較例1 参考例3で得られたPPS粉末をそのままおよび第2表
に記載の割合でガラス繊維を配合したものを実施例1と
同様の方法でペレタイズ、射出成形を行なった試験片に
ついて評価した熱変形温度は第2表に記載の通りであっ
た。
に記載の割合でガラス繊維を配合したものを実施例1と
同様の方法でペレタイズ、射出成形を行なった試験片に
ついて評価した熱変形温度は第2表に記載の通りであっ
た。
【0075】実施例2 参考例4で得られたブロック共重合体(2−2)を用
い、参考例3で得られたPPS粉末を第2表に記載の割
合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法でペ
レタイズ、射出成形を行なった試験片について評価した
熱変形温度は第2表に記載の通りであった。
い、参考例3で得られたPPS粉末を第2表に記載の割
合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法でペ
レタイズ、射出成形を行なった試験片について評価した
熱変形温度は第2表に記載の通りであった。
【0076】実施例3 参考例2で得たブロック共重合体(1−1)を用い、参
考例3で得られたPPS粉末およびガラス繊維を第2表
に記載の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様
の方法でペレタイズ、射出成形を行なった試験片につい
て評価した熱変形温度は第2表に記載の通りであった。
考例3で得られたPPS粉末およびガラス繊維を第2表
に記載の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様
の方法でペレタイズ、射出成形を行なった試験片につい
て評価した熱変形温度は第2表に記載の通りであった。
【0077】本発明のブロック共重合体を配合していな
い比較例1に比べ、明らかに熱変形温度が高かった。
い比較例1に比べ、明らかに熱変形温度が高かった。
【0078】実施例4 参考例2で得られたブロック共重合体(1−2)を用
い、参考例1で得られたPPSK粉末を第2表に記載の
割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で
ペレタイズ、射出成形を行なった試験片について評価し
た熱変形温度は第2表に記載の通りであった。
い、参考例1で得られたPPSK粉末を第2表に記載の
割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で
ペレタイズ、射出成形を行なった試験片について評価し
た熱変形温度は第2表に記載の通りであった。
【0079】比較例2 参考例6で得られたランダム共重合体(比−2−1)お
よび(比−2−2)を用い、参考例3で得られたPPS
粉末およびガラス繊維を第2表の割合でドライブレンド
した後、実施例1と同様の方法でペレタイズ、射出成形
を行なった試験片について評価した熱変形温度は第2表
に記載の通りであった。
よび(比−2−2)を用い、参考例3で得られたPPS
粉末およびガラス繊維を第2表の割合でドライブレンド
した後、実施例1と同様の方法でペレタイズ、射出成形
を行なった試験片について評価した熱変形温度は第2表
に記載の通りであった。
【0080】実施例5 参考例4で得られたブロック共重合体(2−3)を用
い、参考例1で得られたPPSK粉末およびガラス繊維
を第2表に記載の割合でドライブレンドした後、実施例
1と同様の方法でペレタイズ、射出成形を行なった試験
片について評価した熱変形温度は第2表に記載の通りで
あった。
い、参考例1で得られたPPSK粉末およびガラス繊維
を第2表に記載の割合でドライブレンドした後、実施例
1と同様の方法でペレタイズ、射出成形を行なった試験
片について評価した熱変形温度は第2表に記載の通りで
あった。
【0081】実施例6 参考例5で得たブロック共重合体(3−2)を用い、参
考例3で得たPPS粉末、参考例1で得たPPSK粉末
およびガラス繊維を第2表に記載の割合でドライブレン
ドした後、実施例1と同様の方法でペレタイズ、射出成
形を行なった試験片について評価した熱変形温度は第2
表に記載の通りであった。
考例3で得たPPS粉末、参考例1で得たPPSK粉末
およびガラス繊維を第2表に記載の割合でドライブレン
ドした後、実施例1と同様の方法でペレタイズ、射出成
形を行なった試験片について評価した熱変形温度は第2
表に記載の通りであった。
【0082】比較例3 参考例3で得たPPS粉末、参考例1で得たPPSK粉
末およびガラス繊維を第2表に記載の割合でドライブレ
ンドした後、実施例1と同様の方法でペレタイズ、射出
成形を行なった試験片について評価した熱変形温度は第
2表に記載の通りであった。
末およびガラス繊維を第2表に記載の割合でドライブレ
ンドした後、実施例1と同様の方法でペレタイズ、射出
成形を行なった試験片について評価した熱変形温度は第
2表に記載の通りであった。
【0083】
【表2】
【0084】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は従来のPPS樹脂
よりも耐熱性に優れたものである。
よりも耐熱性に優れたものである。
Claims (2)
- 【請求項1】ポリフェニレンスルフィド部分とポリフェ
ニレンスルフィドケトン部分からなるブロック共重合体
と下記(A)および/または(B)とからなる樹脂組成
物。 (A)ポリフェニレンスルフィドおよび/またはポリフ
ェニレンスルフィドケトン (B)繊維状および/または粒状の強化剤 - 【請求項2】ブロック共重合体がポリフェニレンスルフ
ィド部分とポリフェニレンスルフィドケトン部分とから
なり、372℃におけるメルトフローレートが1〜1,
000の範囲にあるブロック共重合体である請求項1記
載の樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09221392A JP3094963B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | 樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09221392A JP3094963B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | 樹脂組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63288558A Division JP2748451B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | ブロック共重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1095919A JPH1095919A (ja) | 1998-04-14 |
JP3094963B2 true JP3094963B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=16766057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09221392A Expired - Fee Related JP3094963B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | 樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3094963B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4639665B2 (ja) * | 2004-07-05 | 2011-02-23 | Dic株式会社 | ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法 |
-
1997
- 1997-08-18 JP JP09221392A patent/JP3094963B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1095919A (ja) | 1998-04-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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