JPH0645661A - 熱発電材料の製造方法 - Google Patents

熱発電材料の製造方法

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JPH0645661A
JPH0645661A JP4195157A JP19515792A JPH0645661A JP H0645661 A JPH0645661 A JP H0645661A JP 4195157 A JP4195157 A JP 4195157A JP 19515792 A JP19515792 A JP 19515792A JP H0645661 A JPH0645661 A JP H0645661A
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JP
Japan
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powder
fesi
hydrogen storage
hydrogen
capsule
Prior art date
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Pending
Application number
JP4195157A
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English (en)
Inventor
Yuichiro Hara
裕一郎 原
Toshikazu Takeda
敏和 竹田
Masayuki Kato
雅之 加藤
Yutaka Matsumi
裕 松見
Shigeo Takita
茂生 瀧田
Eiji Okumura
英二 奥村
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の主な目的は相転移時間の短縮化が達
成されると共に、機械的強度に優れた新規な熱発電材料
の製造方法を提供するものである。 【構成】 本発明はFeSi2 粉末からなる母粒子の周
囲に、アモルファス系の水素吸蔵合金からなる子粒子を
付着させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所
定の形状に集合させた後、プラズマ焼結するすることを
特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱電対などに用いられる
熱発電材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱発電材料は周知の通り、熱電効果を利
用して熱エネルギーから電気エネルギーに、或いはその
反対に変換する素子であり、代表的なものとして、熱電
対、電子冷凍素子(ペルチェ素子)が挙げられる。この
熱電対は二種の金属線を接続して閉回路を作り、二つの
接点を異なる温度に保つと、この接点間に熱起電力が生
ずるというゼーベック効果を利用したもので、両端の電
圧を測定して温度を測るものであり、他方、電子冷凍素
子は異種の導体や半導体の接触面を通して電流が流れる
とき、その接触面でジュール熱以外の熱の発生、吸収が
起こるペルチェ効果を利用したもので、マイナス20℃
〜プラス70℃程度の範囲で精密に温度制御が必要な場
合等によく使われる。
【0003】また、この熱発電素子は幾つかの標準的な
組み合わせがJIS規格等で決まっており、その一つと
してp型鉄珪化物と、n型鉄珪化物との組み合わせから
なるFeSi熱発電素子がある。
【0004】図4はこのFeSi熱発電材料の製造方法
の一例を示したものである。これを順を追って簡単に説
明すると、先ず、FeとSiにそれぞれ添加元素である
Mn及びCoを添加して1873Kの温度でこれらを別
個に溶解して二種類のインゴットを製作した後、スタン
プミル等を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒
し、p型原料粉末とn型原料粉末を製作する。そして、
これら原料粉末を成形型に入れて冷間プレスした後、真
空中、1433Kで焼結し、その後これをα−FeSi
(金属相)からβ−FeSi(半導体相)に相転位させ
るべく大気中、1063Kで熱処理を加え、必要に応じ
てリード線をろう付け、或いはハンダ付けして完成する
ことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに従来の熱発電材料の製造方法ではα−FeSiをβ
−FeSiに相転位させるべく熱処理に時間が掛かって
しまう上に、従来方法で焼結されたものは粉末間に大き
な空孔が存在して密度が低いものであるため、機械的強
度が低いといった欠点があった。
【0006】そこで、本発明は上述した問題点を有効に
解決するために案出されたものであり、その主な目的は
相転位時間の短縮化が達成されると共に、機械的強度に
優れた新規な熱発電材料の製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、FeSi2 粉末からなる母粒子の周囲に、
アモルファス系の水素吸蔵合金からなる子粒子を付着さ
せたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所定の形
状に集合させた後、プラズマ焼結して形成するものであ
る。
【0008】この水素吸蔵合金は周知の通り、水素ガス
と一緒に低温または高圧雰囲気下におくと金属水素化物
を作り、逆に金属水素化物を高温又は低温雰囲気下に置
くと、水素を放出し、また、水素ガスを吸収すると発熱
し、放出すると周りから熱を奪うといった性質を持って
おり、この特異な性質を利用してヒートポンプや蓄熱装
置、水素貯蔵容器などへの応用が研究開発中である。ま
た、実用化に近い材料としては鉄・シリコン合金、ニッ
ケル・ランタン合金、チタン・鉄合金、ミッシュメタル
・ニッケル熱合金、チタン・マンガン合金、マグネシウ
ム・ニッケル合金等が挙げられる。
【0009】アモルファス(非結晶金属)系にするには
溶融金属を1秒間に10万〜100万℃という超高速で
瞬間的に冷却する必要があり、その製法としては高速回
転する金属性ロールに溶湯を吹き付ける回転ロール法、
水中に溶湯を噴出させる液中紡糸法、ガラス管中の溶融
金属をガラス管と共に引っ張ることにより、急冷するテ
ーラー法等が挙げられる。また、アモルファスの選択は
結晶化時のエネルギーを固化時のエネルギーに利用する
こと、さらに結晶質よりアモルファス系のほうが一原子
当りの水素量が([H/M]で表示)多いものが多いの
と、水素吸蔵時に粉末化するものが少ないことなどの理
由による。
【0010】
【作用】本発明は上述したような製造方法であるため、
FeSi2 粉末のみを通放電固化するよりも、より容易
に焼結固化することができる。すなわち、カプセル子粒
子に水素吸蔵合金を使用することによって、子粒子に含
まれている水素によるFeSi2 粉末表面の活性化がな
され、さらに、水素雰囲気によって放電プラズマは発生
し易くなって通放電固化がより促進されることになる。
このことは、α−FeSi2 粉末のみを相転位させるよ
りも、低い温度で相転位させることができる。また、プ
ラズマ焼結に際して、カプセル粉体を集合させてプレス
すると、このカプセル粉体を構成する子粒子が潤滑剤の
働きをなして空孔が埋まって密度が増す上に、カプセル
化により、均一に分散した水素吸蔵合金が焼結した際の
母粒子間の繋ぎとなり、機械的強度も向上する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0012】図1に示すように、先ず、FeとSiにそ
れぞれ添加元素であるMn及びCoを添加し、1873
Kの温度でこれらを別個に溶解して二種類のインゴット
を製作した後、スタンプミルあるいはボールミル等を用
いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒し、粒径が5
〜100μmの範囲のα−FeSi2 アトマイズ粉末
(金属層)を製造する。そして、図2に示すように、こ
のFeSi2 アトマイズ粉末を母粒子1とし、この母粒
子1の周囲に、アモルファス系の水素吸蔵合金の一つで
ある鉄・シリコン合金からなる粒径が0.1〜10μm
程度の子粒子2を、静電付着法、機械的衝撃法等の周知
技術を用いてカプセル化し、p型カプセル粉末及びn型
カプセル粉末3を製作する。尚、このカプセル粉末3中
の子粒子2の割合は1〜10wt%の範囲とする。1w
t%以下では以下に示す効果が現れず、また、10wt
%以上では水素吸蔵合金の割合が多すぎて熱電素子の性
質を損なうことになるからである。また、本発明に用い
られる水素吸蔵合金は上述したように、鉄・シリコン合
金の他にニッケル、チタン、マンガン等の他の金属を組
み合わせたものがあるが、本実施例では原料が比較的安
価な鉄・シリコン合金を用いることにより、製造コスト
を低く押えることができる。
【0013】次に、図3に示すように、カプセル化され
た原料粉末4をプラズマ焼結装置の成形型5に入れ、上
下からプレスしつつ真空雰囲気中で、約650℃で焼結
し、α−FeSi(金属相)からβ−FeSi(半導体
相)に相転位させる。この時の条件としては加圧力50
Kg/cm2 〜5000Kg/cm2 、固化時温度60
0〜800℃、通放電電流密度300A/cm2 〜20
00A/cm2 とした。
【0014】この結果、水素吸蔵合金でカプセル化した
粉末は約715℃で転位することが確かめられた。この
ことは単なるα−FeSi粉末が727℃であるから、
転位温度は約12℃、低下することになる。また、密度
比が97%と高い密度を示し、機械的強度が向上したこ
とを確認した。
【0015】これは上述したように、子粒子となる水素
吸蔵合金中の水素が母粒子となるFeSi粉末の表面を
活性化すると共に、FeSi粉末が水素雰囲気になるこ
とにより、放電プラスマが発生し易くなるからであると
考えられる。また、密度が高くなって、機械的強度が向
上する理由は、子粒子となる水素吸蔵合金が材料中で潤
滑剤の働きをなすと共に、母粒子間に発生する間隙に集
合して材料中の空孔率を少なくする為と、カプセル化に
より、均一に分散した水素吸蔵合金が焼結した際の母粒
子間の繋ぎの働きをなすからであると考えられる。
【0016】このように、本発明は、FeSi2 粉末か
らなる母粒子の周囲に、水素吸蔵金属からなる子粒子を
付着させたカプセル粉体を形成し、このカプセル粉体を
所定の形状に集合させた後、プラズマ焼結するようにし
たものであるため、α−FeSiをβ−FeSiに相転
位させるべく熱処理が短縮化されると共に、高密度に焼
結されて機械的強度が向上することになる。
【0017】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、水素吸
蔵合金でカプセル化することにより、焼結温度を任意に
コントロールでき、相転位時間の短縮化が達成される。
固形化した際に、密度が上がり、機械的強度も向上す
る。等といった優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す工程図である。
【図2】母粒子の周囲に子粒子を付着させたカプセル粉
末を集合させた状態を示す部分拡大図である。
【図3】本発明のプラズマ焼結状態を示す概略図であ
る。
【図4】従来の熱発電材料の製造方法の一実施例を示す
工程図である。
【符号の説明】
1 母粒子 2 子粒子 3 カプセル粉末
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱電対などに用いられる
熱発電材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱発電材料は周知の通り、熱電効果を利
用して熱エネルギーから電気エネルギーに、或いはその
反対に変換する素子であり、代表的なものとして、熱電
対、電子冷凍素子(ペルチェ素子)が挙げられる。この
熱電対は二種の金属線を接続して閉回路を作り、二つの
接点を異なる温度に保つと、この接点間に熱起電力が生
ずるというゼーベック効果を利用したもので、両端の電
圧を測定して温度を測るものであり、他方、電子冷凍素
子は異種の導体や半導体の接触面を通して電流が流れる
とき、その接触面でジュール熱以外の熱の発生、吸収が
起こるペルチェ効果を利用したもので、マイナス20℃
〜プラス70℃程度の範囲で精密に温度制御が必要な場
合等によく使われる。
【0003】また、この熱発電素子は幾つかの標準的な
組み合わせがJIS規格等で決まっており、その一つと
してp型鉄珪化物と、n型鉄珪化物との組み合わせから
なるFeSi熱発電素子がある。
【0004】図4はこのFeSi熱発電材料の製造方法
の一例を示したものである。これを順を追って簡単に説
明すると、先ず、FeとSiにそれぞれ添加元素である
Mn及びCoを添加して1873Kの温度でこれらを別
個に溶解して二種類のインゴットを製作した後、スタン
プミル等を用いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒
し、p型原料粉末とn型原料粉末を製作する。そして、
これら原料粉末を成形型に入れて冷間プレスした後、真
空中、1433Kで焼結し、その後これをα−FeSi
(金属相)からβ−FeSi(半導体相)に相転移させ
るべく大気中、1063Kで熱処理を加え、必要に応じ
てリード線をろう付け、或いはハンダ付けして完成する
ことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに従来の熱発電材料の製造方法ではα−FeSiをβ
−FeSiに相転移させるべく熱処理に時間が掛かって
しまう上に、従来方法で焼結されたものは粉末間に大き
な空孔が存在して密度が低いものであるため、機械的強
度が低いといった欠点があった。
【0006】そこで、本発明は上述した問題点を有効に
解決するために案出されたものであり、その主な目的は
相転移時間の短縮化が達成されると共に、機械的強度に
優れた新規な熱発電材料の製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、FeSi2 粉末からなる母粒子の周囲に、
アモルファス系の水素吸蔵合金からなる子粒子を付着さ
せたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所定の形
状に集合させた後、プラズマ焼結して形成するものであ
る。
【0008】この水素吸蔵合金は周知の通り、水素ガス
と一緒に低温または高圧雰囲気下におくと金属水素化物
を作り、逆に金属水素化物を高温又は低温雰囲気下に置
くと、水素を放出し、また、水素ガスを吸収すると発熱
し、放出すると周りから熱を奪うといった性質を持って
おり、この特異な性質を利用してヒートポンプや蓄熱装
置、水素貯蔵容器などへの応用が研究開発中である。ま
た、実用化に近い材料としては鉄・シリコン合金、ニッ
ケル・ランタン合金、チタン・鉄合金、ミッシュメタル
・ニッケル熱合金、チタン・マンガン合金、マグネシウ
ム・ニッケル合金等が挙げられる。
【0009】アモルファス(非結晶金属)系にするには
溶融金属を1秒間に10万〜100万℃という超高速で
瞬間的に冷却する必要があり、その製法としては高速回
転する金属性ロールに溶湯を吹き付ける回転ロール法、
水中に溶湯を噴出させる液中紡糸法、ガラス管中の溶融
金属をガラス管と共に引っ張ることにより、急冷するテ
ーラー法等が挙げられる。また、アモルファスの選択は
結晶化時のエネルギーを固化時のエネルギーに利用する
こと、さらに結晶質よりアモルファス系のほうが一原子
当りの水素量が([H/M]で表示)多いものが多いの
と、水素吸蔵時に粉末化するものが少ないことなどの理
由による。
【0010】
【作用】本発明は上述したような製造方法であるため、
FeSi2 粉末のみを通放電固化するよりも、より容易
に焼結固化することができる。すなわち、カプセル子粒
子に水素吸蔵合金を使用することによって、子粒子に含
まれている水素によるFeSi2 粉末表面の活性化がな
され、さらに、水素雰囲気によって放電プラズマは発生
し易くなって通放電固化がより促進されることになる。
このことは、α−FeSi2 粉末のみを相転移させるよ
りも、低い温度で相転移させることができる。また、プ
ラズマ焼結に際して、カプセル粉体を集合させてプレス
すると、このカプセル粉体を構成する子粒子が潤滑剤の
働きをなして空孔が埋まって密度が増す上に、カプセル
化により、均一に分散した水素吸蔵合金が焼結した際の
母粒子間の繋ぎとなり、機械的強度も向上する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0012】図1に示すように、先ず、FeとSiにそ
れぞれ添加元素であるMn及びCoを添加し、1873
Kの温度でこれらを別個に溶解して二種類のインゴット
を製作した後、スタンプミルあるいはボールミル等を用
いてこれらをそれぞれ別個に粉砕して造粒し、粒径が5
〜100μmの範囲のα−FeSi2 アトマイズ粉末
(金属層)を製造する。そして、図2に示すように、こ
のFeSi2 アトマイズ粉末を母粒子1とし、この母粒
子1の周囲に、アモルファス系の水素吸蔵合金の一つで
ある鉄・シリコン合金からなる粒径が0.1〜10μm
程度の子粒子2を、静電付着法、機械的衝撃法等の周知
技術を用いてカプセル化し、p型カプセル粉末及びn型
カプセル粉末3を製作する。尚、このカプセル粉末3中
の子粒子2の割合は1〜10wt%の範囲とする。1w
t%以下では以下に示す効果が現れず、また、10wt
%以上では水素吸蔵合金の割合が多すぎて熱電素子の性
質を損なうことになるからである。また、本発明に用い
られる水素吸蔵合金は上述したように、鉄・シリコン合
金の他にニッケル、チタン、マンガン等の他の金属を組
み合わせたものがあるが、本実施例では原料が比較的安
価な鉄・シリコン合金を用いることにより、製造コスト
を低く押えることができる。
【0013】次に、図3に示すように、カプセル化され
た原料粉末4をプラズマ焼結装置の成形型5に入れ、上
下からプレスしつつ真空雰囲気中で、約650℃で焼結
し、α−FeSi(金属相)からβ−FeSi(半導体
相)に相転移させる。この時の条件としては加圧力50
Kg/cm2 〜5000Kg/cm2 、固化時温度60
0〜800℃、通放電電流密度300A/cm2 〜20
00A/cm2 とした。
【0014】この結果、水素吸蔵合金でカプセル化した
粉末は約715℃で転移することが確かめられた。この
ことは単なるα−FeSi粉末が727℃であるから、
転位温度は約12℃、低下することになる。また、密度
比が97%と高い密度を示し、機械的強度が向上したこ
とを確認した。
【0015】これは上述したように、子粒子となる水素
吸蔵合金中の水素が母粒子となるFeSi粉末の表面を
活性化すると共に、FeSi粉末が水素雰囲気になるこ
とにより、放電プラスマが発生し易くなるからであると
考えられる。また、密度が高くなって、機械的強度が向
上する理由は、子粒子となる水素吸蔵合金が材料中で潤
滑剤の働きをなすと共に、母粒子間に発生する間隙に集
合して材料中の空孔率を少なくする為と、カプセル化に
より、均一に分散した水素吸蔵合金が焼結した際の母粒
子間の繋ぎの働きをなすからであると考えられる。
【0016】このように、本発明は、FeSi2 粉末か
らなる母粒子の周囲に、水素吸蔵金属からなる子粒子を
付着させたカプセル粉体を形成し、このカプセル粉体を
所定の形状に集合させた後、プラズマ焼結するようにし
たものであるため、α−FeSiをβ−FeSiに相転
させるべく熱処理が短縮化されると共に、高密度に焼
結されて機械的強度が向上することになる。
【0017】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、水素吸
蔵合金でカプセル化することにより、焼結温度を任意に
コントロールでき、相転移時間の短縮化が達成される。
固形化した際に、密度が上がり、機械的強度も向上す
る。等といった優れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松見 裕 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 瀧田 茂生 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 奥村 英二 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FeSi2 粉末からなる母粒子の周囲
    に、アモルファス系の水素吸蔵合金からなる子粒子を付
    着させたカプセル粉体を形成し、該カプセル粉体を所定
    の形状に集合させた後、プラズマ焼結することを特徴と
    する熱発電材料の製造方法。
JP4195157A 1992-07-22 1992-07-22 熱発電材料の製造方法 Pending JPH0645661A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001078170A1 (en) * 2000-04-10 2001-10-18 Johnson Research & Development Company, Inc. Electrochemical conversion system using hydrogen storage materials
WO2003058748A2 (en) * 2001-12-31 2003-07-17 Johnson Electro Mechanical Systems, Llc Electrochemical conversion system
WO2017065081A1 (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 日立金属株式会社 熱電変換材料、その製造方法、および、熱電変換モジュール

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WO2001078170A1 (en) * 2000-04-10 2001-10-18 Johnson Research & Development Company, Inc. Electrochemical conversion system using hydrogen storage materials
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WO2003058748A3 (en) * 2001-12-31 2007-11-01 Johnson Electro Mechanical Sys Electrochemical conversion system
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US10658562B2 (en) 2015-10-13 2020-05-19 Hitachi Metals, Ltd. Thermoelectric conversion material, method for producing same, and thermoelectric conversion module

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