JPH0645610B2 - ベンゾチアゾリルスルフエンアミドの製法 - Google Patents

ベンゾチアゾリルスルフエンアミドの製法

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JPH0645610B2
JPH0645610B2 JP59146153A JP14615384A JPH0645610B2 JP H0645610 B2 JPH0645610 B2 JP H0645610B2 JP 59146153 A JP59146153 A JP 59146153A JP 14615384 A JP14615384 A JP 14615384A JP H0645610 B2 JPH0645610 B2 JP H0645610B2
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disulfide
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アクゾ・エヌ・ヴエー
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、酸素及び銅含有触媒の存在において溶剤中で
2−メルカプトベンゾチアゾール又はジベンゾチアゾリ
ル−2,2′−ジスルフィドと第一又は第二アミンとか
らベンゾチアゾリル−2−スルフエンアミドを製造する
方法に関する。
従来の技術 スルフエンアミドは工業的に大量に加硫促進剤として必
要とされる。
既に多数のスルフエンアミドの製法が知られている。工
業的には、2−メルカプトチアゾールをアミンと酸化的
に縮合することにより製造し、その際に酸化剤として例
えば塩素,沃素又は次亜塩素酸塩,過酸化水素又は他の
過酸化物を使用する〔E.L.Carr著、“J.Org.Chem.”,
14巻,921頁(1948年),米国特許第2191
657号明細書,同第2417989号明細書,同第2
419283号明細書,同第3144652号,フラン
ス国特許第841753号明細書,英国特許第6556
68号明細書及び西ドイツ国特許第3127193号明
細書〕。更に、スルフエンアミドをN−置換チアゾリル
−2−スルフエンアミドのアミドを他のアミドに代える
ことにより(西ドイツ国特許公開第1941884号明
細書)、ジチアゾリルジスルフイドのアンモノリシスに
より(英国特許第377370号明細書,米国特許第2
100692号明細書,同第2214460号明細書及
び同第2226767号明細書)並びに電気化学的酸化
により〔西ドイツ国特許公開第2744423号明細
書,“J.Org.Chem.”,43巻(16),3223頁
(1978年)〕製造することは公知である。
2−メルカプトチアゾール又はジチアゾリル−2,2′
−ジスルフイドとアミンとの酸化反応の際に酸素を酸化
剤として使用することも既に知られている。カナダ国特
許第863531号明細書,米国特許第3737431
号明細書及びヨーロツパ特許出願公開第29718号明
細書による方法では、金属フタロシアニンを触媒として
使用する。しかしこの種の触媒の工業的製造及び取扱い
には問題が多く、それは敏感で高価である。更に、この
3つの刊行物による方法では中程度乃至不良の収率が達
成されるか又は生成物の単離に経費のかかる方法工程を
必要とする。
基本的に米国特許第4182873号明細書が相応する
西ドイツ国特許公開第2349934号明細書及び同第
2356686号明細書から、2−メルカプトチアゾー
ルもしくはジチアゾリル−2,2′−ジスルフイドとア
ミンとの反応を酸素及び銅又は銅フタロシアニン錯体と
しての他のその誘導体の存在において実施することも公
知である。この際に、範囲0〜200℃の温度及び酸素
分圧0.1〜30バールの適用が有利である。更に、反応
を水中又は有機溶剤中で実施すると有利であり、その際
に特に2−メルカプトベンゾチアゾールとの反応に使用
したアミンの過剰分を溶剤として使用する。しかし、こ
の両方の西ドイツ国特許公開明細書による実験例が示す
ように、前記の方法により比較的低い収率のスルフエン
アミドが得られるに過ぎない。これは他の試験から明ら
かになつたように、生成したスルフエンアミドが記載の
条件下では著しく副生成物(例えばベンゾチアゾリルス
ルホン酸,ベンゾチアゾール,サルフエート)に酸化さ
れることによることは全く明らかである。従つて、この
方法では有用な最終生成物の一部は失なわれる。それ故
この方法で達成可能な選択性は経済的適用にとつては全
く不十分である。
発明が解決しようとする問題点 従つて、公知方法の欠点を解消する必要性が生じた。そ
れ故、本発明の課題は、2−メルカプトベンゾチアゾー
ルもしくはジベンゾチアゾリル−2,2′−ジスルフイ
ドをアミン及び酸素により高い反応速度及び高い収率と
選択性でスルフエンアミドに変換できる方法を開示する
ことであつた。
問題点を解決するための手段 ところで、この課題は、一般式I: 〔式中R,R,R及びRは同じか又は異なつて
いてよくかつその都度水素、塩素、ニトロ基、ヒドロキ
シル基、炭素原子1〜6個のアルキル基又はアルコキシ
基、炭素原子6〜12個のシクロアルキル基又はアリー
ル基もしくは他の不活性な置換基を表わし、かつR及び
R′は同じか又は異なつていてよくかつ直鎖状,分枝鎖
状又は環式のアルキル基を表わし、その際にR及びR′
はヘテロ原子1個及び/又は炭素原子を介して相互に結
合してよく、それ故窒素原子と共にヘテロ原子1個又は
数個を有するヘテロ環式基を形成し、あるいはRは水素
を表わしかつR′は炭素原子3〜8個の直鎖状,分枝鎖
状又は環式のアルキル基を表わす〕のベンゾチアゾリル
スルフエンアミドを、一般式II又はIII: もしくは 〔式中R,R,R及びRは前記のものを表わ
す〕の2−メルカプトベンゾチアゾール又はジベンゾチ
アゾリル−2,2′−ジスルフィドを一般式IV: 〔式中R及びR′は前記のものを表わす〕の第一又は第
二アミンと、酸素又は酸素含有ガス及び銅又は銅誘導体
の存在において温度0〜100℃で反応させることによ
り製造する方法において、この反応を2−メルカプトベ
ンゾチアゾールもしくはジベンゾチアゾリル−2,2′
−ジスルフィド1モルに対して銅触媒0.005〜5ミリモ
ルの存在で、かつ反応混合物の重量に対してアンモニア
0.2〜25重量%の存在で実施しかつ反応媒体として過
剰量の前記の第一又は第二アミンもしくはこの過剰量の
アミンと水及び/又は水と混合可能な有機溶剤との混合
物を使用することを特徴とするベンゾチアゾリルスルフ
エンアミドの製法により解決される。
一般式I〜IIIの置換基R,R,R及びRは有
利に塩素原子,ヒドロキシル基,ニトロ基,炭素原子1
〜4個を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基,例え
ばメチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,
ブチル基又はt−ブチル基,炭素原子1〜4個を有する
アルコキシ基,例えばメトキシ基,エトキシ基,プロポ
キシ基又はブトキシ基,フエニル基,トリル基,エチル
フエニル基,ニトロフエニル基,クロルフエニル基又は
ナフチル基である。
特に、本発明方法は2−メルカプトチアゾールの最も重
要な典型である2−メルカプトベンゾチアゾールのスル
フエンアミドの製造に好適である。一般式Iのチアゾリ
ル−2−スルフエンアミドを製造するための出発物質と
して好適である他の2−メルカプトチアゾールの例は次
の化合物である: 2−メルカプト−4−メチルベンゾチアゾール 2−メルカプト−5−メチルベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−メチルベンゾチアゾール 2−メルカプト−4,5−ジメチルベンゾチアゾール 2−メルカプト−4−フエニルベンゾチアゾール 2−メルカプト−4−メトキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−メトキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−5,6−ジメトキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−メトキシ−4−ニトロベンゾチア
ゾール 2−メルカプト−6−エトキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−4−クロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−5−クロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−クロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−7−クロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−5−クロル−6−メトキシベンゾチア
ゾール 2−メルカプト−5−クロル−4−ニトロベンゾチアゾ
ール 2−メルカプト−5−クロル−6−ニトロベンゾチアゾ
ール 2−メルカプト−4,5−ジクロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−4,7−ジクロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−5−ニトロベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−ニトロベンゾチアゾール 2−メルカプト−4−フエニルベンゾチアゾール 2−メルカプト−ナフトチアゾール 2−メルカプト−6−ヒドロキシベンゾチアゾール。
前記のメルカプトチアゾールの代りに本発明方法の出発
物質として相応するジチアゾリル−2,2′−ジスルフ
イドも同様に使用することができる。そのための特別な
例は次の化合物である: ジベンゾチアゾリル−(2,2′)−ジスルフイド ビス−(6−メチルベンゾチアゾリル−(2))−ジス
ルフイド ビス−(4−メチルベンゾチアゾリル−(2))−ジス
ルフイド ビス−(4−メトキシベンゾチアゾリル−(2))−ジ
スルフイド ビス−(6−エトキシベンゾチアゾリル−(2))−ジ
スルフイド ビス−(5−クロルベンゾチアゾリル−(2))−ジス
ルフイド ビス−(5−クロル−4−ニトロベンゾチアゾリル−
(2))−ジスルフイド ビス−(3−クロル−6−ニトロベンゾチアゾリル−
(2))−ジスルフイド ビス−(6−ニトロベンゾチアゾリル−(2))−ジス
ルフイド。
ジベンゾチアゾリル−(2,2′)−ジスルフイドを使
用すると優れている。
本発明方法で使用するのに好適な第一アミンは例えばn
−プロピルアミン,イソプロピルアミン,n−ブチルア
ミン,sec−ブチルアミン,t−ブチルアミン,ペンチ
ルアミン,ヘキシルアミン,ヘプチルアミン,オクチル
アミン,デシルアミン,シクロペンチルアミン,シクロ
ヘキシルアミン,シクロヘプチルアミン,シクロオクチ
ルアミン又はベンジルアミンである。好適な第二アミン
は例えばジエチルアミン,ジ−n−プロピルアミン,ジ
イソプロピルアミン,ジ−n−ブチルアミン,ジ−t−
ブチルアミン,ジシクロヘキシルアミン,ピロリジン,
ピペリジン,ピペラジン,モルホリン,2,6−ジメチ
ルモルホリン,3,5−ジメチルモルホリンである。使
用すると優れているアミンはシクロヘキシルアミン,t
−ブチルアミン,モルホリンである。しかしここに挙げ
たアミンは本発明方法で使用可能なアミンを限定するも
のではない。
本発明によるアンモニアの添加は、反応が酸化剤として
使用した過剰量の酸素でも所望のスルフエンアミド段階
にとどまるという驚異的な効果をもたらす。それ故、反
応を容易に調節することができ、それ故とりわけ収率の
損失もしくは例えば刊行物西ドイツ国特許公開第234
9934号明細書及び西ドイツ国特許公開第23566
86号明細書でアンモニアを使わずに作業する場合のよ
うに酸化過度(高い必要過剰量の酸化剤でも確認するこ
とができる)による最終生成物の不純化が惹起されな
い。更に、アンモニアにより反応速度の著しい上昇が達
成される。多くの場合、アンモニアの不存在では酸素と
の反応は全く起らない。
しかし本発明によるアンモニアの添加により大過剰量で
ない場合でも式: スルフエンアミドが生じるのではなくて、その都度所望
のN−置換スルフエンアミドが高い選択性で生成する。
西ドイツ国特許公開第2349934号明細書及び同第
2356686号明細書によるアンモニア(第二又は第
一アミンの代りに)を用いると窒素で未置換のスルフエ
ンアミドが形成すると思われている。しかしこの場合実
際には相応するジベンゾチアゾリルジスルフイド(西ド
イツ国特許公開第31132985号明細書参照) が生成する。
本発明で使用するアンモニアの量は、広範に変動させる
ことができる。反応混合物重量に対してアンモニア僅か
0.2重量%で有利な効果が見られる。アンモニア分25
重量%を上廻らないようにするのが望ましい。特に、反
応混合物重量に対してアンモニア1〜15重量%を使用
すると有利である。
反応媒体の選択は、本発明方法にとつてより高い収率及
び選択性を達成するのに重要でありかつ特に反応する第
一又は第二アミンの性質に左右される。
若干の場合、その都度のアミンの過剰分を単独の反応媒
体として使用することは有利である。多くの他の場合に
は、その都度のアミンと水とより成る混合物を反応媒体
として使用すると有利である。たいていの場合、反応を
反応媒体として水だけを用いて実施するのも有利であ
る。
その都度の最も有利な反応媒体中の水分は、その都度使
用する第一又は第二アミンに(例えばその塩基性度、反
応性、水との混合性又はその立体性に)並びに生成する
スルフエンアミドに(例えば反応条件下のその安定性,
溶解度に)強く左右されかつ当業者により若干の前実験
により簡単に確定することができる。
例えば、シクロヘキシルアミンと2−メルカプトベンゾ
チアゾールもしくはジベンゾチアゾリル−2,2′−ジ
スルフイドとからシクロヘキシルベンゾチアゾリルスル
フエンアミドを製造する際に反応媒体としてシクロヘキ
シルアミンを有利に20〜100%の水分、特に有利に
90〜99%の水分(その際反応に必要な化学量論的ア
ミン分は一緒に計算しない)と共に使用する。
これに対して、2−メルカプトベンゾチアゾールもしく
はジベンゾチアゾリル−2,2′−ジスルフイドとモル
ホリンとからモルホリニル−ベンゾチアゾリルスルフエ
ンアミドを製造する際に反応媒体としてモルホリンを水
分0〜75%、特に有利に10〜50%と共に使用す
る。
t−ブチルアミンと2−メルカプトベンゾチアゾールも
しくはジベンゾチアゾリル−2,2′−ジスルフイドと
からt−ブチルベンブチアゾールスルフエンアミドを製
造する際にt−ブチルアミンと水分0〜85%の水との
反応媒体が優れている。特に優れているのは含水率0〜
20%である。
第一又は第二アミンと2−メルカプトチアゾールもしく
はジチアゾリル−2,2′−ジスルフイドとの比は使用
する反応媒体に相応して同様に広範に変動させることが
でき、その際に純粋な生成物を得るためにアミンを少な
くとも化学量論的量で又は化学量論的過剰量で使用す
る。一般に、アミン使用量はメルカプトチアゾール1モ
ルもしくはジチアゾリル−2,2′−ジスルフイド0.5
モル当り範囲1.1〜15モルである。より高いアミン量
の使用は経済的理由から余り優れていない。
それぞれの場合、例えば第一又は第二アミンと水との混
合性が非常に低い場合又は触媒の溶解性を高めるため
に、反応混合物に有機溶剤(例えばアルコール)を添加
すると有利であり、その量は当業者が若干の前実験によ
り容易に確定することができる。しかし一般には付加的
な溶剤を使わずに作業すると優れている。
本発明方法では、触媒として金属の銅又は銅誘導体を使
用する。金属銅は殊に銅粉末として使用すると有利であ
る。銅誘導体としては、フタロシアニン錯体を除いて、
一価又は二価の無機又は有機の簡単な又は錯体の銅塩す
べてが該当する。好適な一価の銅塩の例は塩化−,臭化
−及び沃化銅(I),このハロゲン化銅(I)と一酸化
炭素との付加化合物,銅(I)錯塩,例えばアルカリク
ロル銅酸塩,シアン化銅(I)のアンモニア錯体,例え
ばトリシアノ銅(I)酸カリウムのようなシアノ銅酸
塩,ロダン化銅(I),酢酸銅(I),亜硫酸銅(I)
との複塩,及び硫化銅(I)とポリ硫化アルカリとから
の錯体複硫化物である。好適な銅(II)塩の例は、塩化
−,臭化−,硫化−,硫酸−,硝酸−,亜硝酸−,ロダ
ン化−,シアノ化銅(II),カルボン酸のCu(II)塩,
例えば酢酸銅(II)並びに銅(II)塩の錯体アンモニア
である。酸化銅(I)も触媒として非常に好適である。
勿論、前記の触媒数種からの混合物も使用することがで
きる。
銅触媒の必要量は意想外に僅かである。殊に、それはメ
ルカプトチアゾールもしくはチアゾリルジスルフイド1
モルに対して範囲0.005〜5ミリモルである。より低い
触媒量を適用することもできるが、この場合には長時間
の反応を甘受しなければならない。より多量の触媒は反
応速度を高めるが、触媒が反応生成物を不純化する恐れ
があるので、望ましくはない。
方法によつて基本的なことは反応温度である。それは0
〜100℃である。より低い温度では選択性が特に高い
が、反応速度は低下し、それ故反応には定量的変換率を
達成するためには数日間を必要とする。非常に純粋な最
終生成物が望ましい場合、例えば範囲0〜20℃の低い
反応温度が有利であり、それ故反応混合物の反応器中で
のより長い滞留時間を甘受する。より高い温度では、反
応速度は著しく高まるが、同時に過度酸化もしくはスル
フエンアミドの分解が起り、選択性の低下が起る。この
ことはとりわけ100℃を上廻る温度,100℃を下廻
る温度でも多少、但し80℃を上廻る温度で該当する。
生成物の純度に対する要求が若干高い場合、範囲80〜
100℃の高い反応温度は有利であるが、反応器中での
非常に高い生成物処理量を達成することができる。
殊に、本発明方法は0〜80℃で実施する。非常に好適
な温度範囲は方法温度10〜90℃である。温度20〜
80℃が特に優れている。
一般に、本発明方法を酸素圧もしくは酸素分圧少なくと
も0.1バールで実施する。予想されるように、圧力が高
まるに伴い反応速度は高まる。経済性及び安全技術とい
う理由から圧力範囲1〜10バールが優れている。
反応時間は方法条件並びに使用する第一もしくは第二ア
ミンに左右される。有利な条件下及びメルカプトチアゾ
ールを使用する際に数分間から3時間までである。
ジチアゾリルジスルフイドを使用する際に、酸化には半
量の酸素を必要とするに過ぎないので、反応時間は短
い。
本発明方法の実施は、酸素もしくは酸素含有ガスを前記
の圧力及び温度下に、第一又は第二アミン,メルカプト
チアゾールもしくはジチアゾリル−2,2′−ジスルフ
イド、銅触媒,アンモニア及び場合により水及び/又は
水と混合可能な溶剤より成る反応混合物上に押圧するか
又は反応混合物中に又はそれを通して導くことにより簡
単に行なう。
メルカプトチアゾールもしくはジチアゾリル−2,2′
−ジスルフイド及び/又は第一又は第二アミンは反応の
間でも反応混合物に添加することができる。
たいていの場合、所望の最終生成物は既に反応の間に又
は反応の終結時に冷却後に反応混合物から固形で沈殿し
かつそれを濾取することができる。他の場合には、生成
物は水で稀釈するか又は反応混合物を濃縮することによ
り得られる。液状生成物は蒸留又は抽出の後処理により
純粋な形で得られる。
本発明方法を工業的に実施する際に、母液を循環系で案
内すると有利である。
スルフエンアミドの濾取後、母液を2−メルカプトチア
ゾールもしくはジチアゾリル−2,2′−ジスルフイド
で新しくしかつそれを直接及び実際にしばしば任意にく
り返し使用することができ、その際に選択性及び収率は
不利な作用を受けない。それ故、本方法は殊に連続的作
業に好適である。
作用 本発明方法は技術水準に比べてとりわけ次の利点により
優れている: 改良された生成物収率(たいていの場合理論量の95%
を上廻る)及び高い選択性(95〜100%)を達成す
ることができた。生成物は高純度で生じ、それ故一般に
更に精製することなくその測定に供給することができ
る。容易に実施可能であり、反応速度が高められ、母液
の再使用が可能でありかつ連続的作業が可能であるた
め、非常に経済的な方法が開示される。
実施例 次に本発明方法を実施例により詳説する。
例1 加熱液体を循環させる二重套、温度計、圧力計及び攪拌
装置を備えているガラスオートクレーブ中に2−メルカ
プトベンゾチアゾール25g(0.15モル)、Cu(OAc)2・H
2O 6mg(0.03ミリモル)、水170g及びアンモニア1
0.25g(0.6モル)を前装入する。反応混合物を50℃
に加温し、激しく攪拌しかつ4.1バールで酸素を負荷
し、その際同時にシクロヘキシルアミン18.1g(0.183
モル)を3時間で反応混合物に加える。直ちに酸素吸収
を記録する。白色沈殿が生じる。5時間後に酸素吸収は
僅かであり、反応を終結させる。白色沈殿を濾取し、ア
ンモニア溶液と水で洗いかつ乾燥させる。生成物38.1g
が得られ、これはその分析データ(元素分析、IR、1HNM
R、MS)においてN−シクロヘキシルベンゾチアゾールス
ルフエンアミドと同定され、その純度は高圧液体クロマ
トグラフイ分析により測定して98%である(融点10
2℃)。母液は未反応のメルカプトベンゾチアゾール0.
7gを含有する。それ故、変換率は97.2%であり、シク
ロヘキシルベンゾチアゾールスルフエンアミドの収率は
理論量の96.2%(選択性99%)である。
例2(比較例) 例1と同様に作業するが、アンモニアは添加しない。こ
れらの条件下で、実質的に酸素吸収は行なわれない。5
時間後に、使用したメルカプトベンゾチアゾールは基本
的に未変化かもしくはシクロヘキシルアンモニア塩の形
で回収される。
例3 例1と同様に行なうが、2−メルカプトベンゾチアゾー
ルの代りに2,2′−ジベンゾチアゾリルジスルフイド
25g(0.075モル)を使用した。更に、シクロヘキシ
ルアミンを1.5時間で添加した。酸素吸収は3.5時間後に
僅かとなり、反応は終結した。N−シクロヘキシルベン
ゾチアゾールスルフエンアミドの収量は38.6gであり、
理論量の97.4%に相当した(生成物純度98%)。
例4 2−メルカプトベンゾチアゾール20g(0.12モル)、
Cu(OAc)2・H2O 12mg(0.06ミリモル)、水170g及
びアンモニア10.25g(0.6モル)を例1に記載した方法
で酸素と反応させ、その際シクロヘキシルアミン13.2g
(0.132モル)を3時間添加する。反応温度は60℃で
あり、酸素圧は4バールである。3.5時間の反応後に、
メルカプトベンゾチアゾール変換率98.1%が測定され
る。シクロヘキシルベンゾチアゾールスルフエンアミド
の収率は理論量の96.2%である。
例5 例1に記載の反応装置中で、メルカプトベンゾチアゾー
ル16.7g(0.1モル)、シクロヘキシルアミン49.6g
(0.5モル)、水51g、アンモニア1.7g(0.1モル)
及びCu(OAc)2・H2O 60mg(0.3ミリモル)より成る反応
混合物を酸素と反応させる。酸素圧は4バール、反応温
度は40℃及び反応時間は2時間である。N−シクロヘ
キシルベンゾチアゾールスルフエンアミドが白色の結晶
沈殿として収量24.3g(=理論量の92%)で生じる。
メルカプトベンゾチアゾール変換率は高圧液体クロマト
グラフイ分析により95.9%と測定される。
例6 例1に記載した反応装置中にメルカプトベンゾチアゾー
ル33.4g(0.2モル)、t−ブチルアミン111.3g(1.52
モル)、水3g、アンモニア3.25g(0.19モル)及びCu
(OAc)2・H2O 200mg(1ミリモル)を前装入する。反
応混合物を60℃に加熱し、激しく攪拌しかつ3バール
の酸素を負荷する。直ちに酸素吸収を記録し、これは7
0分後に停止する。反応が終結している。冷却する際に
母液から白色固体32.6gが結晶し、それを濾取し、洗い
かつ乾燥させる。その分析データ(元素分析、MS、IR、1H
NMR)においてN−t−ブチルベンゾチアゾールスルフ
エンアミドと同定される。純度は高圧液体クロマトグラ
フイ分析で98.4%と測定された(融点108〜110
℃)。母液は更に生成物14.9gを含有し、これは例えば
水で稀釈することにより沈殿しかつそれを単離すること
ができる。それ故、t−ブチルベンゾチアゾールスルフ
エンアミドの全収量は47.5g(=理論量の99.8%)であ
る。
例7 例6に記載したように、ジベンゾチアゾリル−2,2′
−ジスルフイド33.2g(0.1モル)、t−ブチルアミン1
11.3g(1.52モル)、水5.7g、アンモニア3.25g(0.1
9モル)及びCu(OAc)2・H2O 200mg(1ミリモル)を
酸素と反応させる。反応温度は40℃、酸素圧は3.5バ
ールである。75分後に反応は終結している(酸素吸収
なし)。t−ブチルベンゾチアゾールスルフエンアミド
の収率は理論量の99.9%である(t−ブチルベンゾチア
ゾールスルフエンアミド含有率:98.9%)。
例8 本例では水を添加せずに作業する。例6に記載した方法
で行なう。メルカプトベンゾチアゾール33.4g(0.2モ
ル)、t−ブチルアミン114.3g(1.56モル)、アンモ
ニア3.25g(0.19モル)及びCu(OAc)2・H2O 200mgよ
り成る反応混合物を40℃で酸素(酸素圧3.5バール)
と反応させる。反応時間は150分間である。反応混合
物は高圧液体クロマトグラフイ分析によりt−ブチルベ
ンゾチアゾールスルフエンアミド45.9g(収率:理論量
の96.4%)であり、これは例えば冷却及び水により稀釈
で沈殿させかつ単離することができる。更に、反応混合
物は未反応のメルカプトベンゾチアゾール0.57gを含有
する。メルカプトベンゾチアゾールの変換率は98.3%、
選択性は98%である。
例9 例6に記載されているように、メルカプトベンゾチアゾ
ール33.4g(0.2モル)、t−ブチルアミン45.7g(0.6
3モル)、アンモニア3.25g(0.19モル)、Cu(OAc)2・H2
O 200mg(1ミリモル)及び水60gを酸素と反応
させる。反応温度は40℃であり、酸素圧4バールであ
りかつ反応時間は150分間である。t−ブチルベンゾ
チアゾールスルフエンアミドの収率は理論量の90.8%、
メルカプトベンゾチアゾール変換率は93.6%(選択性9
7%)である。
例10 本例は室温で実施する。例6に記載したように、メルカ
プトベンゾチアゾール33.4g(0.2モル)、t−ブチル
アミン111.3g(1.52モル)、水3.0g、アンモニア3.25
g(0.19モル)及びCu(OAc)2・H2O 200mg(1ミリモ
ル)を酸素と反応させる。反応温度は25℃、酸素圧は
4バールである。6時間後に、反応は終結している(酸
素吸収がされない)。t−ブチルベンゾチアゾールスル
フエンアミドの収率は理論量の97.2%である。
例11 本例では酸素含有ガスとして空気を使用する。例6に記
載したように、メルカプトベンゾチアゾール33.4g(0.
2モル)、t−ブチルアミン108.6g(1.49モル)、アン
モニア3.25g(0.19モル)、水5.7g及びCu(OAc)2・H2O
200mg(1ミリモル)を40℃で5バールの空気で
負荷しかつ反応させる。180分間の反応後に、t−ブ
チルベンゾチアゾールスルフエンアミドの収率は理論量
の95.1%、メルカプトベンゾチアゾール変換率95.5%で
ある(選択性99.6%)。
例12〜15 本例では種々の銅触媒を使用する。例6に記載したよう
に作業し、その際にその都度メルカプトベンゾチアゾー
ル33.4g(0.2モル)、t−ブチルアミン108.6g(1.49
モル)及び水5.7gを使用する。酸素圧はその都度3.5バ
ールである。他の反応条件、メルカプトベンゾチアゾー
ル変換率及びt−ブチルベンゾチアゾールスルフエンア
ミドの収率は次表に記載する。
例16 N−シクロペンタメチレンベンゾチアゾールスルフエン
アミドを製造するに当り、メルカプトベンゾチアゾール
24.6g(0.147モル)、ピペリジン15.6g(0.183モ
ル)、水200g、アンモニア20.5g(1.2モル)及びC
u(OAc)2・H2O 36mg(0.18ミリモル)からの反応混合
物を例1に記載した方法で酸素と反応させる。反応温度
は40℃、酸素圧は4バールである。5時間後に、酸素
吸収は僅かであり、反応を中断する。形成した生成物沈
殿を濾取し、稀アンモニア水溶液及び水で洗いかつ乾燥
させる。それは高圧液体クロマトグラフイ分析によりN
−シクロペンタメチレンベンゾチアゾールスルフエンア
ミド98%を含有する。生成物収率は理論量の93.7%で
ある。母液は未反応のメルカプトベンゾチアゾール1.03
gを含有する(選択性98%)。
例17 N−イソプロピルベンゾチアゾールスルフエンアミドを
製造するため、メルカプトベンゾチアゾール31.9g(0.
191モル)、イソプロピルアミン108.6g(1.83モル)、
アンモニア1.64g(0.09モル)、水5.7g及びCu(OAc)2
H2O 100mg(0.5ミリモル)を40℃で酸素と反応さ
せる(酸素圧3バール)。例8に記載した方法で行な
う。生成物(融点94℃)は理論量の90.4%の収率で得
られる。
例18 モルホリノ−チオベンゾチアゾールの製造に当り、例1
に記載の反応装置中で、メルカプトベンゾチアゾール2
5.1g(0.15モル)、モルホリン52.3g(0.6モル)、ア
ンモニア5.1g(0.3モル)、Cu(OAc)2・H2O 100mg
(0.5ミリモル)及び水36mより成る反応混合物を
酸素と反応させる。酸素圧は3.8バール、反応温度は5
0℃である。2時間後に反応は終結し(酸素吸収は極く
僅か)、形成した沈殿を濾取し、洗いかつ乾燥させる。
それはその分析値において(元素分析、MS、IR、1HNMR)
モルホリノチオベンゾチアゾール(純度98.2%、融点8
2〜84℃)に相当する。生成物収量は35.6gであり、
理論量の94.2%に相当する。母液は未反応のメルカプト
ベンゾチアゾール0.7gを含有する(選択性97%)。
例19 ジベンゾチアゾリル−2,2′−ジスルフイド24.9g
(0.075モル)をモルホリン52.3g(0.6モル)、アンモ
ニア2.6g(0.15モル)、Cu(OAc)2・H2O 100mg(0.5
ミリモル)及び水27mと共に例18に記載したよう
に酸素と反応させる。酸素圧は4.0バール、反応温度は
50℃及び反応時間は140分間である。モルホリノチ
オベンゾチアゾールが収量36.1g(=理論量の95.5%)
で得られる。
例20〜22 本例ではシクロヘキシルベンゾチアゾールスルフエンア
ミドの製造を記載し、その際アルコールを付加的な溶剤
として使用する。例1に記載した方法で実施する。酸素
圧は4.1バールである。他の反応条件並びにメルカプト
ベンゾチアゾールの変換率及びシクロヘキシルベンゾチ
アゾールスルフエンアミドの収率は次表に記載する。
例23 本例では、反応を80℃で実施する。2−メルカプトベ
ンゾチアゾール50g(0.30モル)、Cu(OAc)2・H2O 1
2mg(0.06ミリモル)、水340g及びアンモニア20.4
g(1.2モル)を例1に記載した方法で酸素と反応さ
せ、その際シクロヘキシルアミン34.0g(0.343モル)
を3時間で添加する。反応温度は80℃、酸素圧は4バ
ールである。3時間後に、反応は終結している(酸素吸
収なし)。N−シクロヘキシルベンゾチアゾールスルフ
エンアミドの収率は理論量の85.5%である。
例24〜26では、第一又は第二アミンの不存在におい
てアンモニアを用いるとベンゾチアゾールスルフエンア
ミドではなくて、ジベンゾチアゾリルジスルフイドが形
成されることが明らかである。
例24(比較例) 例1に記載した反応装置中に2−メルカプトベンゾチア
ゾール50g(0.3モル)、Cu(OAc)2・H2O 12mg(0.0
6ミリモル)、アンモニア20.4g(1.2モル)及び水32
0gを装入する。反応混合物を50℃に加温すると、澄
明な溶液が生成し、それを激しく攪拌しかつ酸素圧4バ
ールで負荷する。直ちに酸素吸収を記録する。ジベンゾ
チアゾリルジスルフイドの形成の結果、沈殿が生成す
る。1時間後、実験を中断し、沈殿を濾取し、アンモニ
ア水及び水で洗い、かつ真空中70℃で乾燥させる。生
成物47.7gが得られ、これは純粋な分析データ(元素分
析、IR、1HNMR、MS)でジベンゾチアゾリルジスルフイド
と同定されかつその純度はクロマトグラフイにより10
0%である(融点178℃)。
母液はガスクロマトグラフイ分析により未反応の2−メ
ルカプトベンゾチアゾール1.8gを含有する。それ故、
2−メルカプトベンゾチアゾール変換率は96.4%、ジベ
ンゾチアゾリルジスルフイド収率は理論量の96.0%(選
択性99.6%)である。
例25(比較例) 例24に記載したように、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール50g(0.3モル)、Cu(OAc)2・H2O 8mg(0.04ミ
リモル)、アンモニア40.8g(2.4モル)及び水300
gを50℃に加熱し、激しく攪拌しかつ酸素圧4バール
で負荷し、その際に直ちに酸素吸収を記録しかつジベン
ゾチアゾリルジスルフイドの沈殿が生じる。2.5時間の
反応後、2−メルカプトベンゾチアゾールの変換率は9
5.4%であり、ジベンゾチアゾリルジスルフイドの収率
は理論量の94.1%(選択性98.6%)である。
例26(比較例) 例1に記載の反応装置中に2−メルカプトベンゾチアゾ
ール40g(0.24モル)、アンモニア12.24g(0.72モ
ル)及びイソプロパノール120gを装入する。反応混
合物を70℃に加熱し、激しく攪拌しかつ酸素圧4バー
ルで負荷する。直ちに酸素吸収を記録する。ジベンゾチ
アゾリルジスルフイドの形成の結果沈殿が生じる。
6.5時間後に実験を中断し、沈殿を濾取し、イソプロパ
ノールで洗い、真空中50℃で乾燥させる。生成物37.8
gが得られ、これは純粋な分析データ(元素分析、IR、N
MR、MS)でジベンゾチアゾリルジスルフイドと一致しか
つその純度はクロマトグラフイ分析により100%であ
る(融点178℃)。
母液から濃縮後にメタノールで抽出分離後、更にジベン
ゾチアゾリルジスルフイド0.5gを単離する。更に、残
渣中の未反応の2−メルカプトベンゾチアゾールの量は
硝酸銀水溶液で電位差計形滴定により0.9gである。そ
れ故、ジベンゾチアゾリルジスルフイドの収率はメルカ
プトベンゾチアゾール変換率97.8%で理論量の96.4%で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−70964(JP,A) 特開 昭49−133372(JP,A) 特開 昭56−127366(JP,A) 特開 昭49−134674(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I: 〔式中R,R,R及びRは同じか又は異なって
    いてよくかつその都度水素、塩素、ニトロ基、ヒドロキ
    シル基、炭素原子1〜6個のアルキル基又はアルコキシ
    基、炭素原子6〜12個のシクロアルキル基又はアリー
    ル基もしくは他の不活性な置換基を表わし、かつR及び
    R′は同じか又は異なっていてよくかつ直鎖状、分枝鎖
    状又は環式のアルキル基を表わし、その際にR及びR′
    はヘテロ原子1個及び/又は炭素原子を介して相互に結
    合してよく、それ故窒素原子と共にヘテロ原子1個又は
    数個を有するヘテロ環式基を形成し、あるいはRは水素
    を表わしかつR′は炭素原子3〜8個の直鎖状、分枝鎖
    状又は環式のアルキル基を表わす〕のベンゾチアゾリル
    スルフェンアミドを、一般式II又はIII: もしくは 〔式中R、R、R及びRは前記のものを表わ
    す〕の2−メルカプトベンゾチアゾール又はジベンゾチ
    アゾリル−2,2′−ジスルフィドを一般式IV: 〔式中R及びR′は前記のものを表わす〕の第一又は第
    二アミンと、酸素又は酸素含有ガス及び銅又は銅誘導体
    の存在において温度0〜100℃で反応させることによ
    り製造する方法において、この反応を2−メルカプトベ
    ンゾチアゾールもしくはジベンゾチアゾリル−2,2′
    −ジスルフィド1モルに対して銅触媒0.005〜5ミリモ
    ルの存在で、かつ 反応混合物の重量に対してアンモニア0.2〜25重量%
    の存在で実施しかつ反応媒体として過剰量の前記の第一
    又は第二アミンもしくはこの過剰量のアミンと水及び/
    又は水と混合可能な有機溶剤との混合物を使用すること
    を特徴とするベンゾチアゾリルスルフェンアミドの製
    法。
  2. 【請求項2】反応混合物の重量に対してアンモニア1〜
    15重量%を使用する特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  3. 【請求項3】反応を、式II及びIII中のR、R、R
    及びRがそれぞれ水素を表わす2−メルカプトベン
    ゾチアゾール又はジベンゾチアゾリル−2,2′−ジス
    ルフィドを用いて実施する特許請求の範囲第1項又は第
    2項記載の方法。
  4. 【請求項4】反応を温度0〜80℃で実施する特許請求
    の範囲第1項から第3項までのいずれか1項記載の方
    法。
  5. 【請求項5】反応を温度20〜80℃で実施する特許請
    求の範囲第1項から第4項までのいずれか1項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】2−メルカプトベンゾチアゾール又はジベ
    ンゾチアゾリル−2,2′−ジスルフィドをシクロヘキ
    シルアミン、t−ブチルアミン又はモルホリンと反応さ
    せる特許請求の範囲第1項から第5項までのいずれか1
    項記載の方法。
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