JPH0645485B2 - 反応性に優れた精錬剤用の生石灰の製造方法 - Google Patents

反応性に優れた精錬剤用の生石灰の製造方法

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JPH0645485B2
JPH0645485B2 JP61122302A JP12230286A JPH0645485B2 JP H0645485 B2 JPH0645485 B2 JP H0645485B2 JP 61122302 A JP61122302 A JP 61122302A JP 12230286 A JP12230286 A JP 12230286A JP H0645485 B2 JPH0645485 B2 JP H0645485B2
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徹也 藤井
秀次 竹内
康夫 岸本
永康 別所
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川崎製鉄株式会社
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    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鉄鋼精錬用の精錬剤として多用されている生
石灰(以下CaOと称す)の製造方法に関し、精錬剤の
反応効率に優れたCaOの製造法を提供する。
〔従来の技術〕
溶銑や溶鋼中の燐(P)や硫黄(S)の除去のための精
錬剤として多量のCaOが使用されている。その使用量
は大略溶鋼1トンの製造に20〜80kgにもなる。
これらのCaOは主成分がCaCOからなる石灰石を
焙焼して、 CaCO→CaO+CO なる分解反応で製造されている。本明細書ではCaCO
を主成分とするもの、およびCaCOを主成分と
し、その他にMgCOを含むものも石灰石と総称す
る。これらには通常の石灰石、炭酸カルシウム、ドロマ
イトを含む。
ところで、これらの石灰石の焙焼炉としては従来一般的
に、ロータリーキルン、または、竪型炉が常用されてい
る。これらの従来の炉では、いずれも、石灰石の加熱用
に燃料油、微粉炭あるいはコークスなどの化石燃料ある
いはこれらの化石燃料から得られるガスが用いられ、こ
れらの燃焼炎は石灰石と直接接触し、石灰石を加熱、分
解してCaOとする方法となっている。
石灰石の分解反応はCOの分圧が1気圧の条件下では
898℃で生じることが知られている。実際には、82
0℃から部分的な分解が生じ、900℃前後で反応が完
結する。このため、CaOの生産工程では炉内の最高温
度域は900℃〜1000℃程度とされている。
ロータリーキルン、竪型炉ともに石灰石の加熱用の燃焼
炎が直接に石灰石と接触するので、900℃〜1000
℃の最高温度域では、石灰石の表面温度が局部的に10
00℃以上、時には、1100℃以上となる。このよう
に高温で焙焼されたCaOは反応性が悪く、精錬剤とし
て使用された場合に、精錬効果が劣ることが問題であっ
た。
また、製造条件を厳密に制御し上述のような1000℃
以上の高温になることを避けた操業下で製造されたCa
Oであっても、これを用いて溶銑中のS(硫黄)を除去
する溶銑脱硫処理において、 CaO+S→CaS+O なる反応によってCaSに転ずるCaOの割合、すなわ
ちCaOの脱硫反応効率は10%程度と低く、反応効率
の低いことが問題であった。
CaOの反応効率が低いことを解決して反応効率を増大
するために、例えば溶銑脱硫処理においては、使用する
CaOを微粉末とし、溶銑中にインジェクションする方
法、あるいは、CaOの融点を低下させるためにCaO
にCaFを混合させる方法、さらには、脱硫処理時の
溶銑にAlを添加して反応界面の酸素分圧を低下させ、
強還元性雰囲気とするなど、種々の改善方法が採用され
ている。しかし、いずれの方法も満足の得られる結果は
得られず10%程度の脱硫反応効率となっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のような実状に鑑み、反応効率に優れたCaOの製
造方法についても種々の検討が加えられている。例え
ば、必要以上に高温で焙焼されたCaOは反応性に劣る
ことが従来から知られていて、高温焙焼を避けてCaO
は製造されている(例えば、日本鉄鋼協会編、鉄鋼製造
法pp.530〜532.[丸善]、1972)。
発明者らは、脱硫反応効率の高い石灰石の製造方法につ
いて種々の検討を行い、溶融金属、特に溶融鉄の精錬に
おいて反応効率に優れるCaOの製造法を発明するに至
った。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は脱硫反応効率の高い石灰石を製造する方法を提
供するものであって、その技術手段とするところは、石
灰石を焙焼して、溶融金属精錬用のCaOを製造するに
当り、 焙焼のための燃焼炎と石灰石が直接接触することを防
止しつつ石灰石を加熱する。
石灰石の分解反応の大部分をCO雰囲気下で進行さ
せること。
を特徴とする。
また本発明の好ましい実施態様として石灰石の加熱を密
閉雰囲気下で行い、発生する炭酸ガスを回収しながら焙
焼することを特徴とする。
〔作用〕
CaOの反応効率を向上するために石灰石の焙焼条件に
着目し、焙焼温度、焙焼雰囲気などを検討した。その結
果、焙焼方法が反応効率と密接に関連することを見出
し、特に、焙焼のための熱源となる、重油、コークス、
微粉炭などの化石燃料の燃焼炎と石灰石とが直接に接触
することのない条件下で焙焼されたCaOが反応効率に
優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、石灰石の焙焼を間接加熱で行い、 CaCO→CaO+CO なる反応を、発生COガスのみのCO雰囲気下で進
行させると、生成されるCaOの反応性が優れ、溶銑脱
硫に使用すると脱硫反応効率に優れることが明らかとな
った。
この理由は以下のように考えられる。
すなわち、本発明の焙焼方法では、石灰石が燃焼炎に直
接に接触しないので、局部的にも高温となることが完全
に防止されることに加えて、 CaCO→CaO+CO なる反応にて生成された900〜1000℃のCaOが
CO雰囲気下に保持されるため、Sなどの不純物の吸
着が防止され、CaOの表面が分解反応で生成されたま
まの化学的に活性な状態に維持されるためである。
一方、従来法のような燃焼炎にCaOが接触する場合に
は、燃料中のSなどの不純物が、分解反応で生成された
化学的に活性なCaOの表面に吸着し、CaOの活性度
を低下させるためと考えられる。このようなS汚染によ
るCaO表面の活性度の低下はCaO粒子表面のみなら
ず、CaO粒内の無数の細孔(数μm以下の直径の孔)
の内表面の活性度をも低下し、全体として著しくCaO
の反応性を低下するものと推定される。
以上の結果、CO雰囲気で焙焼される本発明では脱硫
効果に優れるCaOが得られる。
〔実施例〕
第1図に示すように、耐火物で内張りされた密閉タンク
1内に、平均粒径が200μmの微粉砕石灰石4を約1
000kg装入し、タンク1の中心部を上下方向に貫通
する耐熱鋼管2内でコークス炉ガスを空気を用いてバー
ナ3で燃焼させ、鋼管2の管壁を通じて鋼管周囲の石灰
石4を間接加熱した。
石灰石層内の温度分布を均一化して加熱効率を上昇する
こと、および局所的な高温部の生成を避けるために、タ
ンク1から回収されたCOガスの一部を、加熱中を通
じて吹込み管5から石灰石層内に吹込んで石灰石層を撹
拌した。タンク1内の石灰石層内の温度を熱電対6で連
続的に測定しながら、900〜1000℃まで石灰石を
昇温し、 CaCO→CaO+CO なる反応を完結させた。
タンクから発生するCOガスは冷却機7を通して常温
まで冷却し、除塵機8を通してダストを除いて、回収タ
ンク9に回収した。このガスの一部はコンプレッサ10
を用いて加圧して、前述のように撹拌用ガスとしてタン
クに吹込んだ。以上のように、焙焼用の燃焼炎が石灰石
に直接に接触しない構造の焙焼炉でCaOを製造した。
このようにして製造したCaOに、炭素粉末5重量%、
CaF粉末3重量%を加えてCaO系脱硫剤として、
溶銑の脱硫処理を行った。なお、竪型炉による従来法で
製造されたCaOについてもほぼ同一の平均粒径まで粉
砕の同一の炭素とCaF含有のCaO系脱硫剤も用い
た。
脱硫実験には5トンの溶銑を保持した取鍋に、脱硫剤を
吹込むことが可能なランスを浸漬させ、窒素ガスで脱硫
剤を搬送して溶銑中に吹込んだ。窒素ガス量や溶銑組成
などの脱硫処理条件は本発明による脱硫剤と従来法によ
る脱硫剤間でほぼ同一とし、以下の条件で行った。
溶銑量:4500〜5200kg 溶銑温度:1340〜1375℃ 溶銑組成:C/4.3〜4.5重量% Si/0.25〜0.38重量% S/0.021〜0.045重量% 搬送用Nガス:200/min 脱硫剤吹込み速度:6〜11kg/min 溶銑1トン当りの脱硫剤使用量:3〜15kg 脱硫処理前後の溶銑中の硫黄(S)の分析値に基づい
て、吹込まれたCaOのうち脱硫反応によってCaSに
転化した割合(CaOの脱硫反応効率)を次式で求め
た。
ここに、 W:溶銑1トン当りの脱硫剤の使用量(kg) ΔS:脱硫処理前と後の溶銑中のS濃度の差(%) (%CaO):脱硫剤中のCaO濃度(%) Mcao:CaOの分子量(56kg/kmole) M:Sの原子量(32kg/kmole) である。
脱硫処理前後のSの濃度の平均値とCaOの脱硫反応効
率の関係を第2図に示す。図より、CaOの脱硫反応効
率は溶銑中のS濃度が高いほど高くなる傾向を示すが、
本発明のCaOを用いた脱硫剤では、いずれのSレベル
においても従来法のCaOをを用いた脱硫剤より脱硫反
応効率に優れることが明らかである。
以上のように本発明のCaOが反応効率に優れることが
明らかとなった。
また、第1図に示す実施例では、焙焼開始初期のCO
純度の低いガスを除いて、99%以上の純度のCO
スを石灰石1kg当り0.2Nm3回収することができた。
以上、本発明を第1図の実施例に基づいて説明したが、
本発明は第1図に限定されるものではない。石灰石の加
熱方法はタンク外部からの加熱でも可能であり、加熱方
法が限定されるものでなく、要するに加熱用の火炎が石
灰石あるいは反応生成物であるCaOに直接に接触しな
い構造とすればよいのであって、電気的な加熱法も包含
するものである。また、石灰石は、小径のものほど焙焼
には好都合である。しかし、使用する石灰石の粒度も限
定されるものでなく、塊状の石灰石の使用も可能であ
る。
さらに、COの回収系についても冷却、集塵システム
の構成に何らの限定はなく、密閉雰囲気下で石灰石を焙
焼して、副産物としてCOを回収しながら反応性に優
れたCaOを製造することができる。
〔発明の効果〕
本発明のCaOは溶銑脱硫に用いると脱硫反応効率が2
0〜30%程度向上するので、同一のSレベルまで脱硫
する場合には脱硫剤の使用量を節約することができる。
また、従来法と同一量の脱硫剤を用いればより低いS濃
度まで低下させることが可能であり、資源とエネルギー
の節約および、高純度鋼製造への寄与が大である。
さらに本発明の第2利点は、99%といった純度の高い
COガスが副産物として回収可能であり、低価格のC
が得られることも本発明の特長である。すなわち、
精錬剤として使用した場合に反応性に優れるCaOを製
造しながら、副産物として純度の高いCOガスを回収
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるCaO製造方法の一実施例を示す
フローシート、第2図は本発明によるCaOと従来法に
よるCaOを用いて脱硫処理した場合のCaOの脱硫反
応効率を示すグラフである。 1……密閉タンク、2……耐熱鋼管 3……バーナ、4……石灰石 5……撹拌用のCOガス吹込み管 6……熱電対、7……ガス冷却機 8……除塵機、9……回収タンク 10……コンプレッサ
フロントページの続き (72)発明者 別所 永康 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 野崎 努 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石灰石を焙焼して溶融金属精錬剤用の生石
    灰を製造するに当り、焙焼のための燃焼炎と石灰石とが
    直接接触することを防止しつつ石灰石を加熱すると共
    に、石灰石の分解反応の大部分を炭酸ガス雰囲気下で進
    行させることを特徴とする反応性に優れた精錬剤用の生
    石灰の製造方法。
  2. 【請求項2】石灰石の加熱を密閉雰囲気下で行い、発生
    する炭酸ガスを回収しながら焙焼することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載の方法。
JP61122302A 1986-05-29 1986-05-29 反応性に優れた精錬剤用の生石灰の製造方法 Expired - Lifetime JPH0645485B2 (ja)

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BR112019013592B1 (pt) * 2017-01-19 2022-08-16 Jfe Steel Corporation Método de processamento por dessulfurização de aço fundido e agente de dessulfurização

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