JP7323075B2 - 塊成鉱の製造方法、還元鉄の製造方法、塊成鉱、焼結機及びペレット焼成炉 - Google Patents

塊成鉱の製造方法、還元鉄の製造方法、塊成鉱、焼結機及びペレット焼成炉 Download PDF

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Description

本発明は、塊成鉱の製造方法、還元鉄の製造方法、塊成鉱、焼結機及びペレット焼成炉に関する。
酸化鉄を含む原料を還元し鉄を生産する方式としては、還元材にコークスを利用して溶銑を製造する高炉法や、還元材に還元ガスを利用して竪型炉(以下、「シャフト炉」と言う。)に吹き込む方式、同じく還元ガスにより粉鉱石を流動層中で還元する方式、原料の塊成化と還元とが一体となった方式(ロータリーキルン方式)などが知られている。
これらのうち、高炉法を除く還元鉄の製造法においては、還元材として天然ガスや石炭を改質して製造した一酸化炭素(CO)または水素(H)を主成分とした還元ガスが用いられ、炉内に装入された原料は、還元ガスとの対流伝熱により昇温されて還元された後、炉外に排出される。炉内からは水(HO)や二酸化炭素(CO)などの酸化したガスや、還元反応に寄与しなかったHガスやCOガスが排出される。
炉内に装入された原料(主にFe)は、還元ガスであるCOガスやHガスから以下の式(1)および(2)に示す還元反応を受ける。
Fe + 3CO → 2Fe + 3CO … (1)
Fe + 3H → 2Fe + 3HO … (2)
すなわち、式(1)に示したCOガスによる還元では、還元後の排出ガスとしてCOガスが排出される。一方、式(2)に示したHガスによる還元では、還元後の排出ガスとしてHOガスが排出される。
炉内に装入される原料としては、鉄鉱石や、細粒鉄鉱石を塊成化した塊成鉱が主に使用される。塊成鉱としては、たとえば焼結機を用いて細粒鉄鉱石を焼結して製造された焼結鉱や、細粒鉄鉱石を球状に造粒成形し焼成したペレットが用いられる。これら塊成鉱の製造プロセスでは、温度を通常1200℃以上とする必要がある。そのため、焼結製造工程では凝結材として鉄鉱石とともに微粉の石炭やコークスを装入してその燃焼熱を利用している。また、ペレット製造工程では雰囲気の昇温に石炭や天然ガスのような化石燃料の燃焼熱を利用している。
ところで近年、COガス排出量の増加による地球温暖化が問題となっている。温暖化の要因とされる温室効果ガスの一つであるCOの排出量を抑制するためには、式(2)に示されるHによる還元反応量を増加させればよい。COおよびHによる還元反応では、それぞれ反応に伴い発熱または吸熱する熱量が異なる。すなわち、COによる還元反応熱が+6710 kcal/kmol(Fe)であるのに対して、Hによる還元反応熱は -22800 kcal/kmol(Fe)である。つまり、前者が発熱を伴う反応であるのに対し、後者は吸熱を伴う反応である。したがって、還元ガス中のH濃度を高めて式(2)の反応量の増大を意図した場合、著しい吸熱反応が生じて炉内の温度が低下し、還元反応の停滞を招くおそれがある。そのため、何らかの方法によって不足する熱を補償する必要がある。
不足する熱を補償する技術として、特許文献1には、上部より装入される原料を、事前に100℃以上627℃以下にまで予熱する方法が開示されている。
特許第5630222号明細書
しかしながら、特許文献1に提案された方法では、原料を事前に予熱する設備が必要となり、製造コストが増加する。また、原料の予熱に替えて還元ガスの温度を上昇させる方法も考えられるが、燃焼速度が速く広い濃度範囲で燃焼する水素を過度に昇温することは安全上高リスクである。さらに、還元ガスの過度な昇温は、還元炉内の装入物が溶融することに伴う炉内通気性、原料排出性の悪化を誘発する。そのため、還元ガスの昇温による熱補償にも限界がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、原料予熱の及び還元ガスの昇温を必要とせず、水素還元により還元鉄を効率的に製造することができる塊成鉱の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記した課題を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、次のような塊成鉱の製造方法により、上記課題を解決することができることを発見した。本発明の要旨構成は以下のとおりである。
[1] 鉄含有原料および凝結材を含む焼結原料を焼結機にて焼結して焼結ケーキとし、該焼結ケーキを破砕して塊成鉱を得る、塊成鉱の製造方法であって、
前記焼結機上にて前記焼結ケーキに還元ガスを流通させて、前記焼結ケーキに含まれる酸化鉄を還元し、破砕後の前記塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率を50%以上とする、塊成鉱の製造方法。
[2] 前記焼結機は、前記焼結原料を焼結して前記焼結ケーキとする焼結部と、前記焼結ケーキに前記還元ガスを流通させる還元部とを備える、前記[1]に記載の塊成鉱の製造方法。
[3] 前記還元部にて、前記焼結ケーキの下側から前記還元ガスを導入する、前記[2]に記載の塊成鉱の製造方法。
[4] 前記凝結材がバイオマス原料を含む、前記[1]から[3]のいずれか1つに記載の塊成鉱の製造方法。
[5] 鉄含有原料を造粒して生ペレットとし、該生ペレットをペレット焼成炉にて焼成して塊成鉱を得る、塊成鉱の製造方法であって、
前記ペレット焼成炉上にて、焼成後の還元前ペレットに還元ガスを流通させて、前記鉄含有原料に含まれる酸化鉄を還元し、還元後の塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率を50%以上とする、塊成鉱の製造方法。
[6] 前記ペレット焼成炉は、前記生ペレットを焼成して前記還元前ペレットとする焼成部と、前記還元前ペレットに前記還元ガスを流通させる還元部とを備える、前記[5]に記載の塊成鉱の製造方法。
[7] バイオマス原料を含む焼成用燃料により前記生ペレットを焼成する、前記[5]または[6]に記載の塊成鉱の製造方法。
[8] 前記[1]~[7]のいずれか1つに記載の塊成鉱の製造方法を用いて製造した塊成鉱に含まれる酸化鉄を還元して還元鉄を得る、還元鉄の製造方法。
[9] 酸化鉄の還元率が50%以上である、塊成鉱。
[10] 鉄含有原料および凝結材を含む焼結原料を焼結して焼結ケーキとする焼結部と、
前記焼結ケーキに還元ガスを流通させて、前記焼結ケーキに含まれる酸化鉄を還元する還元部と、
を備える、焼結機。
[11] 鉄含有原料を含有する生ペレットを焼成して還元前ペレットとする焼成部と、
前記還元前ペレットに還元ガスを流通させて前記鉄含有原料に含まれる酸化鉄を還元する還元部と、
を備える、ペレット焼成炉。
本発明によれば、原料予熱の及び還元ガスの昇温を必要とせず、水素還元により還元鉄を効率的に製造することができる塊成鉱の製造方法を提供することができる。
焼結機を用いた塊成鉱の製造方法の概要を示す図である。 ペレット焼成炉を用いた塊成鉱の製造方法の概要を示す図である。 シャフト炉を用いた還元鉄の製造の概要を示す図である。
本発明は、水素を主成分とする還元ガスを還元炉に導入して還元ガスにより塊成鉱中に含まれる酸化鉄を還元して還元鉄を得る工程の前工程としての、塊成鉱の製造方法に関する。
本発明者らは、還元鉄製造用の塊成鉱を製造する際に排出されるCO量を低減する技術について鋭意検討した。また、本発明者らは、水素を用いて塊成鉱から還元鉄を効率的に製造する上で、塊成鉱の事前予熱ではない方法で、水素による鉄鉱石還元反応の吸熱という課題を解決する手法についても検討した。
従来、還元炉で還元鉄を製造する際には、微粉鉱石のほか、粉鉱石を球状に焼き固めたペレットを使用している。また、還元炉の中でも主に高炉で用いられている例ではあるが、原料を焼結機と呼ばれる装置により焼結した焼結鉱と呼ばれる塊成鉱を使用することもある。ペレットを焼成する際には、通常1300℃、焼結鉱を焼結する際には、通常1250℃付近まで昇温される。本明細書では、上記ペレットと焼結鉱とを合わせて「塊成鉱」と称する。
上述のように製造された塊成鉱は、使用する設備(サイト)まで搬送する必要がある。しかしながら、塊成鉱の温度は、ペレットが約1260℃、焼結鉱が800~1200℃である。そのため、ベルトコンベアなどで塊成鉱を搬送する場合には、ベルトが焼けてしまうおそれがある。そこで、従来、製造されたペレットまたは焼結鉱などの塊成鉱は、クーラーと呼ばれる装置に装入され、これら塊成鉱が有する顕熱が回収された後、サイトまで搬送されている。回収された顕熱は、例えばボイラーなどに使用されている。
本発明者らは、従来、クーラーにより回収されていた、製造後の塊成鉱が有する顕熱を、Hによる還元反応のための熱源として利用することに想到し、本発明を完成させたのである。本発明では、還元炉に装入する塊成鉱の製造時に得た顕熱を、塊成鉱の製造工程の中で酸化鉄の還元反応にも利用する。こうして製造した塊成鉱を還元炉にて水素還元すれば、原料予熱の及び還元ガスの昇温を必要とせず、水素還元により還元鉄を効率的に製造することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、本発明の実施形態は下記の実施形態に限定されるものではない。
<<塊成鉱の製造方法>>
<実施形態1>
まず、本発明の実施形態1に係る塊成鉱の製造方法について説明する。本実施形態においては、鉄含有原料および凝結材を含む焼結原料を焼結する焼結機上にて、焼結時の顕熱を利用して、焼結ケーキを還元し、酸化鉄の還元率が50%以上となった塊成鉱を得る。図1は、焼結機100の概略を示している。図1に示すように、焼結機100は、焼結部10と、還元部11とを有する。
鉄含有原料および凝結材を混合して得た焼結原料を、装入ホッパー14、ドラムフィーダ15を経て、焼結部10のパレット12上に装入する。装入された焼結原料は、パレット12上で、原料装入層となる。原料装入層中の焼結原料は、点火炉によって最上層の凝結材が点火されて焼結し始め、燃焼領域を形成する。パレット12下部から空気を吸引して、原料装入層上部から下部にガス流れを形成することで、パレット12の移動とともに燃焼領域が原料装入層中を降下する。そして、燃焼領域によって焼結原料が焼結され、焼結ケーキと呼ばれる焼結鉱の塊となる。
原料装入層全域を燃焼領域が通過すると、焼結原料の焼結が完了し、焼結ケーキが得られる。本製造方法では、焼結ケーキの焼結を行う焼結部10の下流に還元部11を設け、還元部11において還元ガスを流通し、焼結ケーキに含まれる酸化鉄を還元する。焼結部10の下流側において還元ガスを導入することで、焼結直後の焼結ケーキに残存している顕熱を利用して、焼結ケーキに含まれる酸化鉄を還元できる。このような手法で、焼結ケーキの顕熱を利用しながら製品となる塊成鉱の酸化鉄の還元率が50%以上になるように焼結ケーキに含まれる酸化鉄の還元率を高める。その後、焼結ケーキを焼結機100外へ排出し、破砕後、適宜整粒等を実施して、製品となる塊成鉱を得る。製造された塊成鉱を、還元鉄の製造のために還元炉に搬送し、塊成鉱に含まれる酸化鉄を還元して、還元鉄を得る。上述した手法によれば、酸化鉄の還元率が50%以上の塊成鉱を提供することができるため、還元炉において必要な還元反応の量が少なく、還元炉において水素還元により還元鉄を効率的に製造することが可能な塊成鉱を製造することができる。
本製造方法においては、還元ガスの導入により、焼結ケーキに含まれる酸化鉄を還元して、製造される塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率を50%以上とする。これにより、原料となる塊成鉱の予熱の及び還元ガスの昇温を必要とせず、水素還元により還元鉄を効率的に製造することができる。なお、本明細書中で、「塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率」とは、塊成鉱に含まれる全鉄分(T.Fe)の全てがFeであると仮定した場合のFe由来の酸素量(質量%)に対する、塊成鉱に含まれる酸化鉄由来の酸素量(質量%)の比率を百分率で表した指標である。
還元ガスの種類は特に限定されないが、水素を主成分とするガスとすることが好ましい。ここで、「水素を主成分とするガス」とは、還元ガス中の水素の含有量が、50体積%以上であるガスを意味している。還元ガスに含まれるHの含有量は、好ましくは70体積%以上である。Hを主成分とする還元ガスを用いて還元反応を行うことで、COを主成分とする還元ガスを用いて還元反応を行う場合に比べて、COの排出量を抑制することができる。また、水素のような還元反応が吸熱反応となる還元ガスを用いることで、酸化鉄の還元と焼結ケーキの冷却とを並行して行うこともできる。CO排出量を低減するため、還元ガス中のCO含有量は極力低減することが好ましい。還元ガス中のCO含有量は、好ましくは、20体積%以下、より好ましくは、10体積%以下である。
還元ガスは焼結ケーキの下側から流通させることが好ましい。原料装入層の上層部から焼結され、最下層が焼結部10の最下流側で焼結されるため、焼結ケーキの上側よりも下側(パレット12側)の方が高温であることが想定される。そのため、還元ガスを焼結ケーキの下側から流通させることで、より効率よく焼結ケーキ中の酸化鉄を還元することができる。図1の例においては、パレット12下部から焼結ケーキに還元ガスを流通させることが好ましい。
本製造方法においては、焼結ケーキの顕熱を利用して還元を行うことから、導入する還元ガスを事前加熱する必要はない。導入する還元ガスの温度は特に限定されないが、一例においては、0℃以上とし、また100℃以下とし得る。なお、上記還元ガスの温度は、例えば、還元ガスの導入口に設置した温度計によって測定する。
還元ガスの導入量は、上記還元率が達成できれば特に限定されないが、例えば、280Nm/t-塊成鉱以上とすることができる。還元ガスの導入量の上限は、製造コストの観点から、560Nm/t-塊成鉱以下とすることが好ましい。なお、上記還元ガスの導入量は、例えば、還元ガスの導入口に設置した気体流量計によって測定する。また、焼結ケーキをより好適に還元するため、焼結ケーキを還元ガス中で900s以上滞留させることが好ましい。滞留時間の上限は特に限定されないが、生産性の観点から、3600s以下滞留させることが好ましい。なお、上記滞留時間は、焼結機100上の還元部11のパレット12の移動方向における長さを、パレット12の移動速度で除算することによって計算できる。
焼結ケーキの還元に使用された還元ガスは、任意で焼結ケーキの上方で回収され得る。回収された還元ガスは、脱水、脱塵、脱CO等の処理がなされた後、任意で還元ガスを追加して、再度パレット下部から焼結ケーキに流通され得る。
凝結材は特に限定されず、バイオマス原料、無煙炭、コークス等を用いることができる。凝結材は、バイオマス原料を含むことが好ましい。従来、無煙炭やコークスといった化石燃料由来の燃料が凝結材として使用されていた。これに対し、カーボンニュートラル燃料であるバイオマスを凝結材として使用することで、CO排出量をより抑制することができる。凝結材として使用するバイオマス原料は特に限定されないが、例えば、木炭やヤシ殻炭等が挙げられる。凝結材は、好ましくは、バイオマス原料を、50質量%以上含む。凝結材は、バイオマス原料を100質量%含んでいてもよい。
鉄含有原料は、特に限定されないが、例えば、鉄鉱石、焼結返鉱、高炉ダスト、製鋼ダスト、圧延スケール等であり得る。鉄含有量原料は、Fe、FeO等の酸化鉄の他、SiO,Al,CaO、MgO等を含み得る。
鉄含有原料と凝結材との混合比率も特に限定されず、公知の通りにすればよい。
次に、本実施形態に係る焼結機について説明する。本実施形態に係る塊成鉱の製造方法において用いられる焼結機100は、図1に示すように、鉄含有原料および凝結材を含む焼結原料を焼結して焼結ケーキとする焼結部10と、焼結ケーキに還元ガスを流通させて、焼結ケーキに含まれる酸化鉄を還元する還元部11と、を備える。
焼結部10は、公知の焼結機同様、焼結原料を装入するための装入ホッパー14、ドラムフィーダ15、焼結原料を搬送しつつ焼結するためのパレット12、パレット12に装入された原料装入層の上端に点火する点火装置、パレット12に装入された原料装入層中の空気を下方に吸引するウインドボックス17等を備え得る。
還元部11は、焼結部10の下流に設けられる。本焼結機100では、焼結部10の下流に還元部11を設けることで、焼結機100上における焼結ケーキの還元を可能とした。焼結ケーキの顕熱をより好適に利用するために、図1に示すように、焼結部10の下流に還元部11が直結されており、焼結部10中で搬送されつつ焼結された焼結ケーキが、連続したパレット12上にて還元部11に装入されるようになっていることが好ましい。
還元部11は、パレット12上の焼結ケーキ中に還元ガスを流通させるための還元ガス導入部13を有する。焼結ケーキの下側から還元ガスを流通させるために、還元ガス導入部13はパレット12下部に設けられていることが好ましい。焼結ケーキ中の酸化鉄を十分に還元するために、還元ガス導入部13はパレット12下部に複数設けられていることが好ましい。また、焼結ケーキの還元に使用された還元ガスを回収するために、還元部11は還元ガス回収部16を備えることが好ましい。また、上述した通り、還元部11においては、焼結ケーキの顕熱を利用して還元を行うことから、還元部11には加熱装置を設ける必要がない。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2に係る塊成鉱の製造方法について説明する。本実施形態においては、鉄含有原料を造粒して得た生ペレットを焼成するペレット焼成機上にて、焼成時の顕熱を利用して、還元前ペレットを還元し、酸化鉄の還元率が50%以上となった塊成鉱を得る。図2に、ペレット焼成炉を用いた塊成鉱の製造方法の概要、特にストレートグレート法によるペレット製造工程の概略を示す。事前に鉄含有原料を造粒して得た生ペレットを、装入孔22からペレット焼成炉200の焼成部20のトラベリンググレート23上に装入する。装入後の生ペレットはトラベリンググレート23とともに炉内を移動する。その過程で、生ペレットに徐々に焼成用ガスを流通させて、生ペレットの乾燥及び焼成が行われる。
焼成後の還元前ペレットは、従来であれば焼成部20の下流側で冷却され、炉外へ排出される。一方、本製造方法では、焼成部20の下流に設けられた還元部21にて焼成後の還元前ペレット中に還元ガスを流通させることで、焼成後の塊成鉱中に含まれる酸化鉄の還元率を50%以上とした後、塊成鉱中をペレット焼成炉200外へ排出し、製品とする。以上の手法により、還元炉において水素還元により還元鉄を効率的に製造することができる塊成鉱を製造することができる。
還元前ペレットに流通させる還元ガスの種類は特に限定されず、実施形態1と同様にすることができる。
本実施形態においては、還元前ペレットに対して上方または下方から還元ガスを流通させ得る。本実施形態においては、実施形態1とは異なり、還元前ペレットが均一に加熱されていると考えられるためである。なお、図2においては、還元前ペレットの下方から還元ガスを導入する例を示している。実施形態1同様、任意で流通された還元ガスを回収し、再度流通させてもよい。
本製造方法においては、還元前ペレットの顕熱を利用して還元を行うことから、導入する還元ガスを事前加熱する必要はない。導入する還元ガスの温度は特に限定されないが、一例においては、0℃以上とし、また100℃以下とし得る。なお、上記還元ガスの温度は、例えば、還元ガスの導入口に設置した温度計によって測定する。
還元ガスの導入量は、上記還元率が達成できれば特に限定されないが、例えば、280Nm/t-塊成鉱以上とすることができる。なお、「Nm/t-塊成鉱」とは、単位重量(ton)の塊成鉱あたりの還元ガスの導入量(Nm)を示す単位である。還元ガスの導入量の上限は、製造コストの観点から、560Nm/t-塊成鉱以下とすることが好ましい。なお、上記還元ガスの導入量は、例えば、還元ガスの導入口に設置した気体流量計によって測定する。また、還元前ペレットをより好適に還元するため、還元前ペレットを還元ガス中で900s以上滞留させることが好ましい。滞留時間の上限は特に限定されないが、生産性の観点から、(3600s以下滞留させることが好ましい。なお、上記滞留時間は、ペレット焼成機上の還元部21のトラベリンググレート23の移動方向における長さを、トラベリンググレート23の移動速度で除算することによって計算できる。
生ペレットを形成する鉄含有原料は特に限定されず、実施例形態1と同様にすることができる。
生ペレットを焼成する際には、生ペレットに対して高温の焼成用ガスを導入する。焼成用ガスとしては、例えば、焼成用燃料の燃焼ガスと空気との混合物を用いることができる。焼成用ガスの雰囲気温度を調整する焼成用燃料は特に限定されず、バイオマス原料、天然ガス等を用いることができる。焼成用燃料は、好ましくは、バイオマス原料を含む。従来、焼成用燃料としては天然ガスや石炭のような化石燃料が用いられており、一定量のCOが排出されていた。これに対し、本製造方法では、カーボンニュートラル燃料であるバイオマスを焼成用燃料として使用することで、CO排出量をより抑制することができる。バイオマス原料としては、実施形態1において例示したものを使用することができる。焼成用燃料は、好ましくは、バイオマス原料を、50質量%以上含む。焼成用燃料は、バイオマス原料を100質量%含んでいてもよい。
次に、本実施形態に係るペレット焼成炉について説明する。本実施形態に係る塊成鉱の製造方法において用いられるペレット焼成炉200は、図2に示すように、鉄含有原料を含有する生ペレットを搬送しつつ焼成して還元前ペレットとする焼成部20と、還元前ペレットに還元ガスを流通させて鉄含有原料に含まれる酸化鉄を還元する還元部21と、を備える。
焼成部20は、公知のペレット焼成機同様、生ペレットを装入するための装入孔22、生ペレットを搬送しつつ焼成するためのトラベリンググレート23、焼成用ガスを生ペレットに流通させるための焼成用ガス導入部、焼成用ガスを回収して再度導入するための焼成用ガス回収部、焼成用ガスを加熱するための焼成用ガス加熱部等を備え得る。
還元部21は、焼成部20の下流に設けられる。上述したように、従来、焼成後の還元前ペレットは、焼成部20の下流側で冷却され、炉外へ排出されていた。しかしながら、本ペレット焼成炉200においては、焼成部20の下流に還元部21を設けることで、ペレット焼成炉200上における還元前ペレットの還元を可能とした。還元前ペレットの顕熱をより好適に利用するために、図2に示すように、焼成部20の下流に還元部21が直結されており、焼成部20中で搬送されつつ焼成された還元前ペレットが、連続したトラベリンググレート23上にて還元部21に装入されるようになっていることが好ましい。
還元部21は、トラベリンググレート23上の還元前ペレット中に還元ガスを流通させるための還元ガス導入部を有する。また、還元前ペレットの還元に使用された還元ガスを回収するために、還元部21は還元ガス回収部を備えることが好ましい。また、上述した通り、還元部21においては、還元前ペレットの顕熱を利用して還元を行うことから、還元部21には加熱装置を設ける必要がない。焼成部20と還元部21との間には、適宜雰囲気を分けるための仕切りが設けられ得る。
<塊成鉱>
本塊成鉱の製造方法により製造される塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率は、50%以上である。これにより、原料となる塊成鉱の予熱の及び還元ガスの昇温を必要とせず、水素還元により還元鉄を効率的に製造することができる。塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率は、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上である。塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率の上限は特に限定されないが、塊成鉱製造工程において塊成鉱製造後の顕熱を使い切る以上に還元させることは効率が悪いという理由から、65%以下であり得る。
<還元鉄の製造方法>
上述した塊成鉱の製造方法を用いて製造した塊成鉱に含まれる酸化鉄を還元して還元鉄を得ることができる。塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元には、公知の還元炉を用いることができる。還元炉の種類は特に限定されず、シャフト炉の他、高炉であってもよい。上述したように、本製造方法によれば、塊成鉱に含まれる酸化鉄が部分還元されていることから、原料予熱の及び還元ガスの昇温を必要とせず、水素還元により還元鉄を効率的に製造することができる。図3に、シャフト炉を用いた還元鉄の製造の概要を示す。図3に示すように、シャフト炉300の上部には、塊成鉱を装入するための原料装入装置30が配設される。原料装入装置30は炉上部へと塊成鉱を供給する。還元ガスを炉内に導入する。炉内に装入後の塊成鉱は、還元ガスとの熱交換により昇温され、塊成鉱に含まれる酸化鉄が還元されて還元鉄となる。還元された塊成鉱は、炉下部から炉外へ排出される。
上述したように、上述した塊成鉱の製造方法を用いて製造した塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率は50%以上である。よって、還元炉内に導入する還元ガスとして、水素を主成分とするガスを用いても、水素還元反応による吸熱の影響が少なく、還元鉄を効率的に製造することができる。ここで、「水素を主成分とするガス」とは、還元ガス中の水素の含有量が、50体積%以上であるガスを意味している。還元ガスに含まれるHの含有量は、好ましくは70体積%以上である。水素を主体とするガスを還元ガスとして用いることができるため、CO排出量を低減することもできる。また、本還元鉄の製造方法においては、原料となる塊成鉱の予熱、及び炉内に導入する還元ガスの昇温を必要としない。よって、本還元鉄の製造方法によれば、製造コストを高めることなく、かつ安全に、還元鉄を製造することができる。本還元鉄の製造方法によれば、原料となる塊成鉱の予熱、及び炉内に導入する還元ガスの昇温を必要とせずに、水素還元によって、製品還元鉄に含まれる酸化鉄の還元率を、90%以上、好ましくは95%以上とすることができる。ここで、「製品還元鉄に含まれる酸化鉄の還元率」とは、製品還元鉄に含まれる全鉄分(T.Fe)の全てがFeであると仮定した場合のFe由来の酸素量(質量%)に対する、製品還元鉄に含まれる酸化鉄由来の酸素量(質量%)の比率を百分率で表した指標である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は実施例に限定されない。本実施形態に係る塊成鉱の製造方法の有効性を確認するために、焼結機、ペレット焼成炉を用いて塊成鉱を製造し、その塊成鉱を原料としてシャフト炉により還元鉄を製造した。焼結機、ペレット焼成炉において事前還元を行う場合は、事前還元において用いる還元ガスは純Hとした。シャフト炉では、図3に示すように、炉頂から塊成鉱を予熱せずに装入し、還元ガスとして純Hを用いた。純Hの温度は、COとHとの混合ガスを還元ガスとして用いる場合と同程度にした。以上の操業を行う中で、製品還元鉄の還元率に着目し、製品還元鉄の還元率が90%以上となることを基準に良否の判定を行った。また、塊成鉱製造工程及び還元鉄製造工程におけるCO排出量の変化にも着目し、本実施形態の手法でCO排出量を削減できているかどうかも併せて確認した。
表1に、本実施形態に係る塊成鉱の製造方法の有効性を確認するために行った操業の結果の一覧を示す。なお、表1には、CO排出量の指標として、比較例1のCO排出量に対する各操業でのCO排出量の割合を、「CO排出量比率」として記した。
表2に、各例におけるシャフト炉装入前の塊成鉱の成分と事前還元率とを示す。ここで、表1,2における製品還元率及び塊成鉱の還元率(事前還元率)は、各操業における製品還元鉄または塊成鉱中の全鉄量の全てがFe由来であると仮定した場合のFe由来の酸素量に対する、製品還元鉄または塊成鉱に実際に含まれる酸化鉄由来の酸素量の比率を百分率で表したものである。また、表2中では、全鉄をT.Fe、金属鉄をM.Feと称している。以下にそれぞれの操業結果について簡潔に説明する。
比較例1,2は、従来の方法で製造した塊成鉱を使用した操業の結果である。すなわち、比較例1は従来の焼結機で製造した焼結鉱を塊成鉱として、比較例2では従来のペレット焼成炉で製造したペレットを塊成鉱としてシャフト炉へ装入して、水素還元により還元鉄を製造した操業の結果である。表1に示す通り、比較例1,2では焼結機における凝結材あるいはペレット焼成炉における焼成用燃料として無煙炭や天然ガスを使用したため、一定量のCOを排出した。また、塊成鉱の製造工程において事前還元を実施しなかったために、シャフト炉内での水素還元反応による吸熱の影響が製品還元率に現れ、シャフト炉における還元鉄製造工程での製品還元鉄の還元率は40%となった。これらの操業で採用した塊成鉱の製造方法では、製品還元鉄の還元率が基準値を満たさないことが確認された。
実施例1,2は本実施形態に係る塊成鉱の製造方法で製造した塊成鉱を使用した操業の結果である。すなわち、実施例1では焼結機で焼結後に還元ガスを流通して事前還元する方法で製造した焼結鉱を塊成鉱とし、実施例2ではペレット焼成炉で焼成後に還元ガスを流通して事前還元する方法で製造したペレットを塊成鉱としている。各塊成鉱をシャフト炉へ装入して、水素還元により還元鉄を製造した。その際、塊成鉱の事前還元率が50%になるように操業を行った。表1に示す通り、実施例1,2では、焼結機における凝結材あるいはペレット焼成炉における焼成用燃料としてバイオマスを使用したため、比較例1,2に比してCO排出量は減少した。また、製品還元鉄の還元率も95%と基準値以上の値になり、純Hを還元ガスとしてシャフト炉を操業することができることが確認された。
次に、実施例3,4について説明する。実施例3,4は本実施形態に係る塊成鉱の製造方法で製造した塊成鉱を使用した操業の結果である。すなわち、実施例3は焼結機で焼結後に還元ガスを流通して事前還元する方法で製造した焼結鉱を塊成鉱とし、実施例4ではペレット焼成炉で焼成後に還元ガスを流通して事前還元する方法で製造したペレットを塊成鉱とした。製造した各塊成鉱をシャフト炉へ装入して、水素還元により還元鉄を製造した。その際、実施例3,4において、塊成鉱中に含まれる酸化鉄の還元率が50%になるように操業を行った。表1に示す通り、実施例3,4では焼結機における凝結材、あるいはペレット焼成炉における焼成用燃料として、無煙炭、天然ガスを使用したため、実施例1、2よりも多くのCOを排出した。しかしながら、実施例3,4において、製品還元鉄の還元率は95%と基準値以上の値になり、純Hを還元ガスとしてシャフト炉を操業することができることが確認された。
比較例3、4は、本実施形態に係る塊成鉱の製造方法のうち、一部製造条件のみを採用して塊成鉱を製造し、該塊成鉱を使用した操業の結果である。すなわち、比較例3は焼結機で焼結後に還元ガスを流通して事前還元する方法で製造した焼結鉱を塊成鉱として、比較例4ではペレット焼成炉で焼成後に還元ガスを流通して事前還元する方法で製造したペレットを塊成鉱としてシャフト炉へ装入して、水素還元により還元鉄を製造した操業の結果である。その際、比較例3,4の各塊成鉱製造工程においては、塊成鉱の事前還元率が40%になるように操業を行った。表1に示す通り、比較例3,4では焼結機における凝結材あるいはペレット焼成炉における燃料としてバイオマスを使用したため、比較例1,2に比してCO排出量は減少したものの、塊成鉱製造工程での事前還元が不足したために、シャフト炉内での水素還元反応による吸熱の影響が製品還元率に現れ、製品還元鉄の還元率は78%となり、基準の90%を下回った。
以上の比較例3、4の操業のように、本実施形態に係る塊成鉱の製造方法に係る製造条件を満たさない例では、CO排出量を削減することは可能なものの、製品還元鉄の還元率の基準を満たすことはできず、純Hを還元ガスとしたシャフト炉の操業はできないことが確認された。
Figure 0007323075000001
Figure 0007323075000002
100 焼結機
10 焼結部
11 還元部
12 パレット
13 還元ガス導入部
14 装入ホッパー
15 ドラムフィーダ
16 還元ガス回収部
17 ウインドボックス
200 ペレット焼成炉
20 焼成部
21 還元部
22 装入孔
23 トラベリンググレート
300 シャフト炉
30 原料装入装置

Claims (7)

  1. 鉄含有原料および凝結材を含む焼結原料を焼結機にて焼結して焼結ケーキとし、該焼結ケーキを破砕して塊成鉱を得る、塊成鉱の製造方法であって、
    前記焼結機は、前記焼結原料を焼結して前記焼結ケーキとする焼結部と、前記焼結ケーキに前記還元ガスを流通させる還元部とを備え、
    前記還元部にて、前記焼結ケーキの下側から前記還元ガスを導入し、前記焼結機上にて前記焼結ケーキに還元ガスを流通させて、前記焼結ケーキに含まれる酸化鉄を還元し、破砕後の前記塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率を50%以上とする、塊成鉱の製造方法。
  2. 前記凝結材がバイオマス原料を含む、請求項1に記載の塊成鉱の製造方法。
  3. 鉄含有原料を造粒して生ペレットとし、該生ペレットをペレット焼成炉にて焼成して塊成鉱を得る、塊成鉱の製造方法であって、
    前記ペレット焼成炉は、前記生ペレットを焼成して前記還元前ペレットとする焼成部と、前記還元前ペレットに前記還元ガスを流通させる還元部とを備え、
    前記還元部にて、前記還元前ペレットの下側から前記還元ガスを導入し、前記ペレット焼成炉上にて、焼成後の還元前ペレットに還元ガスを流通させて、前記鉄含有原料に含まれる酸化鉄を還元し、還元後の塊成鉱に含まれる酸化鉄の還元率を50%以上とする、塊成鉱の製造方法。
  4. バイオマス原料を含む焼成用燃料により前記生ペレットを焼成する、請求項3に記載の塊成鉱の製造方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の塊成鉱の製造方法を用いて製造した塊成鉱に含まれる酸化鉄を還元して還元鉄を得る、還元鉄の製造方法。
  6. 鉄含有原料および凝結材を含む焼結原料を焼結して焼結ケーキとする焼結部と、
    前記焼結ケーキに還元ガスを流通させて、前記焼結ケーキに含まれる酸化鉄を還元する還元部と、を備え、前記還元部は、前記焼結ケーキの下側から前記還元ガスを導入する、焼結機
  7. 鉄含有原料を含有する生ペレットを焼成して還元前ペレットとする焼成部と、
    前記還元前ペレットに還元ガスを流通させて前記鉄含有原料に含まれる酸化鉄を還元する還元部と、を備え、前記還元部は、前記還元前ペレットの下側から前記還元ガスを導入する、ペレット焼成炉
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