JPH0644509Y2 - 鋳造用金型 - Google Patents
鋳造用金型Info
- Publication number
- JPH0644509Y2 JPH0644509Y2 JP1987108090U JP10809087U JPH0644509Y2 JP H0644509 Y2 JPH0644509 Y2 JP H0644509Y2 JP 1987108090 U JP1987108090 U JP 1987108090U JP 10809087 U JP10809087 U JP 10809087U JP H0644509 Y2 JPH0644509 Y2 JP H0644509Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- cavity
- heat distortion
- heat
- casting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、鋳造用金型の改良に関する。
鋳造用金型は、第4図に示すようにキャビティ9内の温
度と金型7,8の温が異る。
度と金型7,8の温が異る。
特に金型7,8の熱伝導性が低い場合は、金型7,8のキャビ
ティ9側と外側との温度差が大きくなり、金型7,8は、
図示の如くに反りを生ずる。
ティ9側と外側との温度差が大きくなり、金型7,8は、
図示の如くに反りを生ずる。
このように金型が反ると、キャビティ9に隙間10が生
じ、その結果バリ発生や隙間からの湯漏れにより歩留り
が悪くなる。
じ、その結果バリ発生や隙間からの湯漏れにより歩留り
が悪くなる。
又、金型が反ったときは同時にキャビティも反るので製
品の寸法精度が低下する。
品の寸法精度が低下する。
このように金型の反り(熱歪)は、鋳造技術上好ましく
ないので、金型は熱歪の少ないものでなければならな
い。
ないので、金型は熱歪の少ないものでなければならな
い。
この対策として従来は、第5図に示すように、金型を小
さく分割し、小さな金型11及び12にしていた。
さく分割し、小さな金型11及び12にしていた。
又、金型の反りをできる限り小さくするために、金型の
材料として銅合金を用いたものがある。
材料として銅合金を用いたものがある。
又、技術分野を異にするが、特公昭56-40669号公報に
は、加工性のよい銅又はアルミニウム材を空洞化した金
型内に積層し、冷却水流路を形成するようにしたものが
ある。
は、加工性のよい銅又はアルミニウム材を空洞化した金
型内に積層し、冷却水流路を形成するようにしたものが
ある。
上記従来の分割型の金型においては、第5図に示すよう
に、たとえ小さく分割した金型であっても、熱歪は免れ
ることはできず、第4図に示すように一体形の金型に比
べて隙間は小さくなるが、やはり隙間13が生じ、バリの
発生や湯の歩留りが悪く、又、製品の寸法精度も低いと
いう問題があった。
に、たとえ小さく分割した金型であっても、熱歪は免れ
ることはできず、第4図に示すように一体形の金型に比
べて隙間は小さくなるが、やはり隙間13が生じ、バリの
発生や湯の歩留りが悪く、又、製品の寸法精度も低いと
いう問題があった。
又、金型を更に細分化し上記問題をできるだけ少なくし
ようとした場合は、結局のところ第4図に示すように一
体形の金型に近くなり、金型の細分化には限度があり、
上記問題を完全に解決することができないという問題が
ある。
ようとした場合は、結局のところ第4図に示すように一
体形の金型に近くなり、金型の細分化には限度があり、
上記問題を完全に解決することができないという問題が
ある。
又、金型に熱伝導性のよい銅合金を使用したときは、金
型の熱歪に対する問題は概ね解決することができるが、
次のような問題がある。
型の熱歪に対する問題は概ね解決することができるが、
次のような問題がある。
即ち、銅合金は機械的強度が弱いので、塗型剥離の際の
ショットブラストによって金型の表面が磨滅し、金型の
寿命が極めて短いという問題があった。
ショットブラストによって金型の表面が磨滅し、金型の
寿命が極めて短いという問題があった。
上記問題を解決するために本考案は、 機械的強度の高い材料で空洞に成形し、該空洞の内面に
あり溝状の凹凸面を形成した金型と、該金型のあり溝に
密着し、かつ、前記空洞を中実にした熱歪矯正材とから
なり、該熱歪矯正材は前記金型の材料よりも融点が低
く、かつ、前記金型の材料よりも熱伝導性に優れている
ことを特徴とする。
あり溝状の凹凸面を形成した金型と、該金型のあり溝に
密着し、かつ、前記空洞を中実にした熱歪矯正材とから
なり、該熱歪矯正材は前記金型の材料よりも融点が低
く、かつ、前記金型の材料よりも熱伝導性に優れている
ことを特徴とする。
このように構成することにより、金型の熱は、熱伝導性
のよい熱歪矯正材に伝導し、空洞に作られた薄肉の金型
の内外面の温度差を小さくし、熱歪を少なくする。又、
上記熱伝導において、金型の凹凸面と熱歪矯正材との接
合が圧着されかつ伝熱面積を大きくすることにより、熱
伝導効率が高められる。
のよい熱歪矯正材に伝導し、空洞に作られた薄肉の金型
の内外面の温度差を小さくし、熱歪を少なくする。又、
上記熱伝導において、金型の凹凸面と熱歪矯正材との接
合が圧着されかつ伝熱面積を大きくすることにより、熱
伝導効率が高められる。
そして又、金型のあり溝状の凹凸面と熱歪矯正材との結
合は、金型の熱歪みに対してあり溝状の凹凸面に密着し
ている熱歪矯正材が圧縮される方向に働き、金型の熱歪
を強制的に拘束する。
合は、金型の熱歪みに対してあり溝状の凹凸面に密着し
ている熱歪矯正材が圧縮される方向に働き、金型の熱歪
を強制的に拘束する。
以下本考案の一実施例について詳細に説明する。第1図
において1は、空洞に成形された金型である。この金型
1の空洞の内面は、凹凸面になっている。2は金型1の
空洞内に鋳込まれた熱歪矯正材である。3は金型1の空
洞内面に形成された凹凸面と鋳造込まれた熱歪矯正材2
との間の接合面である。
において1は、空洞に成形された金型である。この金型
1の空洞の内面は、凹凸面になっている。2は金型1の
空洞内に鋳込まれた熱歪矯正材である。3は金型1の空
洞内面に形成された凹凸面と鋳造込まれた熱歪矯正材2
との間の接合面である。
金型1の材料は機械的強度の高い材料であり、例えば鋳
銅であり、熱歪矯正材2の材料は、金型1の材料よりも
融点が低く(金型1の空洞内の鋳込みを可能にするた
め)かつ、金型1の材料に比べて熱膨脹係数が同じかや
や大きい材料である。そして、熱伝導性のよい材料であ
る。
銅であり、熱歪矯正材2の材料は、金型1の材料よりも
融点が低く(金型1の空洞内の鋳込みを可能にするた
め)かつ、金型1の材料に比べて熱膨脹係数が同じかや
や大きい材料である。そして、熱伝導性のよい材料であ
る。
このような条件を満足する金型1の材料と熱歪矯正材2
の材料の組合せは、種々考えられるが、その一例を示せ
ば、金型1の材料を鋳銅にした場合、熱歪矯正材2の材
料は、銅、アルミニウム、マグネシウムの順に適してお
り、銅合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金の使
用がよい。
の材料の組合せは、種々考えられるが、その一例を示せ
ば、金型1の材料を鋳銅にした場合、熱歪矯正材2の材
料は、銅、アルミニウム、マグネシウムの順に適してお
り、銅合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金の使
用がよい。
又、金型1の肉厚tはできる限り薄い方がよく、この肉
厚tは、金型の大きさ等により決められる。
厚tは、金型の大きさ等により決められる。
次に第3図により金型の製造について説明する。図にお
いて(イ)に示すように先ず、金型の空洞及び空洞の内
面凹凸を形成する中子4を作る。5は巾木、5′は空気
抜用巾木である。この中子4を鋳型中に納めて注湯し、
所定肉厚の金型を形成する(ロ)。次に巾木5の穴より
砂を抜き空洞の金型6を得る(ハ)。そしてこの空洞の
金型6の空洞に注湯し、鋳造用金型が完成される。5″
は空気抜き孔である。(ニ)。
いて(イ)に示すように先ず、金型の空洞及び空洞の内
面凹凸を形成する中子4を作る。5は巾木、5′は空気
抜用巾木である。この中子4を鋳型中に納めて注湯し、
所定肉厚の金型を形成する(ロ)。次に巾木5の穴より
砂を抜き空洞の金型6を得る(ハ)。そしてこの空洞の
金型6の空洞に注湯し、鋳造用金型が完成される。5″
は空気抜き孔である。(ニ)。
以上のように構成した本実施例の作用について次に説明
する。
する。
第2図において、金型1に熱がかかると、金型1は仮想
線Aのように熱歪(反り)を起す。
線Aのように熱歪(反り)を起す。
金型1がそのように熱歪を起すと、接合面3において、
凹部に鋳込まれた熱歪矯正材3′は、矢印Bで示すよう
に空洞の内面凸部によって圧縮される。
凹部に鋳込まれた熱歪矯正材3′は、矢印Bで示すよう
に空洞の内面凸部によって圧縮される。
この圧縮座右によって熱歪を起こそうとする金型1は拘
束され、金型1の熱歪が矯正される。
束され、金型1の熱歪が矯正される。
又一方において、上記圧縮座右によって金型1と熱歪矯
正材2は圧接し、熱の伝導性が向上する(隙間があると
熱力学的に熱伝導が極度に低下する)。又、熱歪矯正材
2の熱膨張率が金型1の材料よりも幾分大きいときも接
合面3の圧着性がよく同様に熱伝導性がよくなる。但
し、熱歪矯正材2の熱膨脹率が金型1の材料に比べてあ
まり大きいときは、金型1が割れるので両材料の組合せ
を配慮する必要がある。
正材2は圧接し、熱の伝導性が向上する(隙間があると
熱力学的に熱伝導が極度に低下する)。又、熱歪矯正材
2の熱膨張率が金型1の材料よりも幾分大きいときも接
合面3の圧着性がよく同様に熱伝導性がよくなる。但
し、熱歪矯正材2の熱膨脹率が金型1の材料に比べてあ
まり大きいときは、金型1が割れるので両材料の組合せ
を配慮する必要がある。
又、金型1の空洞内面を凹凸にすることにより、伝熱面
積が増大し、熱伝導がより増大する。そして、金型1の
肉厚を極力薄くし、熱歪矯正材2の材料として熱伝導性
のよいものを選定することにより、金型1の内外面の温
度差が小さくなり、金型1の熱歪が小さくなる。
積が増大し、熱伝導がより増大する。そして、金型1の
肉厚を極力薄くし、熱歪矯正材2の材料として熱伝導性
のよいものを選定することにより、金型1の内外面の温
度差が小さくなり、金型1の熱歪が小さくなる。
このように接合面3における圧縮作用による金型1の熱
歪の拘束、圧着による熱伝導の向上、金型1の空洞内面
の凹凸による伝熱面積の増大、金型1を空洞にしてその
肉厚を薄くすると共に熱歪矯正材2に熱伝導率のよい材
料を使用し、金型1の内外面の温度差を小さくすること
の相乗作用により、金型1の熱歪は最小のものとなる。
歪の拘束、圧着による熱伝導の向上、金型1の空洞内面
の凹凸による伝熱面積の増大、金型1を空洞にしてその
肉厚を薄くすると共に熱歪矯正材2に熱伝導率のよい材
料を使用し、金型1の内外面の温度差を小さくすること
の相乗作用により、金型1の熱歪は最小のものとなる。
なお上記説明において、金型1の空洞内面の凹凸は、第
2図に示すあり溝でもよく又、多数の突起を突出したも
のでもよい。
2図に示すあり溝でもよく又、多数の突起を突出したも
のでもよい。
〔考案の効果〕 以上詳述した通り本考案によれば、空洞の内面をあり溝
状の凹凸面にした金型と、このあり溝状の凹凸面に密着
し、かつ、空洞を中実にした熱歪矯正材とで鋳造用金型
を形成し、熱歪矯正材は金型の材料よりも融点が低く、
かつ、金型の材料よりも熱伝導性に優れているので、熱
力学的に金型の熱歪みを最小限にすることができると共
に、接合面において金型の熱歪を機械的に拘束し、熱歪
の少ない鋳造用金型にすることができた。
状の凹凸面にした金型と、このあり溝状の凹凸面に密着
し、かつ、空洞を中実にした熱歪矯正材とで鋳造用金型
を形成し、熱歪矯正材は金型の材料よりも融点が低く、
かつ、金型の材料よりも熱伝導性に優れているので、熱
力学的に金型の熱歪みを最小限にすることができると共
に、接合面において金型の熱歪を機械的に拘束し、熱歪
の少ない鋳造用金型にすることができた。
その結果、鋳造製品のバリ発生はなく、湯の歩留りも向
上し、更に鋳造製品の寸法精度を大巾に向上することが
できた。
上し、更に鋳造製品の寸法精度を大巾に向上することが
できた。
又、金型の表面自体は、機械的強度の高い材料であるの
で、塗型剥離の際のショットブラストによる磨滅は少な
く、金型の寿命が短くなることはない。
で、塗型剥離の際のショットブラストによる磨滅は少な
く、金型の寿命が短くなることはない。
第1図乃至第3図は本考案の一実施例であり、第1図は
金型の縦断面図、第2図は接合面を部分拡大して示した
縦断面図、第3図は金型の製作工程を示す図であり
(イ)は中子の斜視図、(ロ)は中子を鋳型内にセット
した状態を示す図、(ハ)は砂抜きを示す斜視図、
(ニ)は、金型の空洞内に鋳込みしている状態を示す斜
視図である。第4図は金型を縦断面して示した説明図、
第5図は従来の金型の側面図である。 1……金型 2……熱歪矯正材 3……接合面(空洞内面の凹凸面)。
金型の縦断面図、第2図は接合面を部分拡大して示した
縦断面図、第3図は金型の製作工程を示す図であり
(イ)は中子の斜視図、(ロ)は中子を鋳型内にセット
した状態を示す図、(ハ)は砂抜きを示す斜視図、
(ニ)は、金型の空洞内に鋳込みしている状態を示す斜
視図である。第4図は金型を縦断面して示した説明図、
第5図は従来の金型の側面図である。 1……金型 2……熱歪矯正材 3……接合面(空洞内面の凹凸面)。
Claims (1)
- 【請求項1】機械的強度の高い材料で空洞に形成し、該
空洞の内面にあり溝状の凹凸面を形成した金型と、該金
型のあり溝に密着し、かつ、前記空洞を中実にした熱歪
矯正材とからなり、該熱歪矯正材は前記金型の材料より
も融点が低く、かつ、前記金型の材料よりも熱伝導性に
優れていることを特徴とする鋳造用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987108090U JPH0644509Y2 (ja) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | 鋳造用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987108090U JPH0644509Y2 (ja) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | 鋳造用金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6415640U JPS6415640U (ja) | 1989-01-26 |
JPH0644509Y2 true JPH0644509Y2 (ja) | 1994-11-16 |
Family
ID=31343097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987108090U Expired - Lifetime JPH0644509Y2 (ja) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | 鋳造用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0644509Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5547256Y2 (ja) * | 1975-12-18 | 1980-11-06 | ||
JPS5828015B2 (ja) * | 1980-04-26 | 1983-06-13 | 株式会社クボタ | 金型への塗型塗布方法 |
-
1987
- 1987-07-14 JP JP1987108090U patent/JPH0644509Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6415640U (ja) | 1989-01-26 |
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