JPH0644431U - 机等の天板における保護縁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】机の天板の交叉する縁部に合成樹脂製の２つの
保護縁部材８，１６を装着するにおいて、保護縁部材１
６を保護縁体８の内面から突出する係合片２２にて嵌合
させるときの組み込み作業性を損なうことなく、両保護
縁部材の合わせ面にて両者に段差が発生するのを防止し
て、机の外観の悪化を防止する。 【構成】上板４の平面視交叉する縁部を側枠体５，６に
て支持する一方、側枠体５の上下中途部には、外向きに
突出する段部１５を略全長にわたって延びるように形成
し、段部１５の上方の上板４における縁部に沿う上係合
部１４にて、保護縁部材１６の上係止爪１７を係止す
る。段部１５の下端の長手の下係合部１８には保護縁部
材１６の下係止爪１９が係止する。補強枠体７の前板７
ａと下係合部１８の上端とを溶接固着し、且つ下係合部
１８を側枠体５の端面から適宜長さにわたって切欠く。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、金属板製机等の天板における保護縁装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

金属板製の机やテーブルの天板は、一般に、金属製の左右両側枠体と前後側枠 体とで平面視矩形状に溶接等にて固定し、これらの枠体の上面に薄い上板を同じ くスポット溶接し、この上板に化粧板を張設することより構成されている。 そして、この天板の保護縁装置として、例えば実開平１−１５２５３１号公報 等に開示されているように、前記左右両側枠体の外面に合成樹脂製の側保護縁部 材を固着し、前後側枠体の外面に、それぞれ合成樹脂製の前保護縁部材、後保護 縁部材を、ネジ止め、係合手段等により直接的に固定するのである。

【０００３】 そのとき、前後保護縁部材と側保護縁部材との角部において、両保護縁部材の 外面に段差がつかないように、一方の保護縁部材の端部から突出させた突起部を 他方の保護縁部材の内面に形成した係合溝に嵌合させるように構成している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、金属製の左右両側枠体や前後側枠体と合成樹脂製の保護縁部材 とのネジ止め、係合手段等の固定箇所が角部に近いときには、その固定手段に拘 束された保護縁部材の端部と、他方の保護縁部材の端部との段差が発生し、前記 突起部と係合溝との嵌合作業が困難になる等の問題があった。

【０００５】 本考案は、この問題を解消した天板の保護縁装置を提供することを目的とする ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため本考案は、天板の上面を構成する上板を、その一方の 縁部とこれに対して交叉する方向に延びる他方の縁部に沿ってそれぞれ延びる一 方の側枠体と他方の側枠体とにより支持し、前記両側枠体を合成樹脂製の保護縁 部材にてそれぞれ覆い、他方の保護縁体の内面から突出する係合片にて一方の保 護縁部材の端部を嵌合するように構成してなる保護縁装置において、一方の側枠 体の上下中途部には、外向きに突出する段部を当該側枠体の略全長にわたって延 びるように形成し、該段部の上方には、前記上板における一方の縁部に、保護縁 部材の上係止爪が嵌合する上係合部を設け、前記段部の下端には当該一方の側枠 体の長手方向に沿って下向きに突出する下係合部を形成し、前記保護縁部材の下 係止爪が係止する下係合部を設ける一方、該一方の側枠体の内側に配置した補強 枠体の前面と前記下係合部の上端とを溶接固着し、且つ下係合部を一方の側枠体 の端面から適宜長さにわたって切欠き形成したものである。

【０００７】

【考案の作用・効果】

このように構成すると、机の天板における一方の保護縁部材の下係止爪は、側 枠体の下端に設けた下係合部に向けて水平方向から押圧するワンタッチ的な操作 により、一方の保護縁部材を一方の側枠体に装着することができる。 そして、一方の側枠体における下係合部は、当該側枠体の端面から適宜長さだ け切欠いているから、一方の保護縁部材の端部においてはその係止爪と係止する ことがなく、当該一方の保護縁部材の端部を前後方向に自由に変位させることが できる。

【０００８】 従って、本考案によれば、この一方の保護縁部材を他方の保護縁体の内面から 突出する係合片にて嵌合させるときの組み込み作業が至極容易となると共に、両 保護縁部材の合わせ面にて両者に段差が発生することがなくなり、机の外観の悪 化を防止できる効果を有する。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案を机における天板の前端縁に適用した場合の実施例を図面（図１ 〜図８）に基づいて説明する。 図１において符号１は天板２を備えた机を示しており、前記天板２は、金属板 製又は硬質合成樹脂製等の化粧板３を備えており、該化粧板３の裏面の金属薄板 製の上板４は、その４側縁部に沿って延びる側枠体にて支持される。図２に示す ように、符号５は上板４の前縁部に沿う側枠体、符号６は上板４の側縁部に沿う 側枠体であり、この側枠体５，６の上面を上板４にスポット溶接にて固着する。 なお、上板４の前縁に沿って設けた側枠体５の内面側には、補強枠体７が配置さ れている。

【００１０】 前記一方の側枠体６は、図２、図３に示すように、断面略コ字状で、その縦板 部６ａの上端を内向き屈曲させた段部９と上板４との間に半硬質の合成樹脂製の 側保護縁部材８の内面に設けた横長の上下２本の突条１０を係合させる一方、側 保護縁部材８の内面に突設した矩形状の突起１１を側枠体６の縦板６ａに形成し た鋸歯付き係止孔１２に嵌合して、側保護縁部材８が抜け不能となるように構成 されている。

【００１１】 前記上板４を、化粧板３の下面から段落ちした状態で前向きに突出することに より、横向き開口の係合溝１３を天板２の前端の全長にわたって延びるように形 成し、更に、上板４の前端を下向き鉤状に折り曲げることによって上係合部１４ を形成する。 前記側枠体５の上下中途部には、外向きに突出する段部１５を当該側枠体５の 略全長にわたって延びるように形成し、該段部１５の上方には、前記上板４にお ける上係合部１４との間形成される隙間部に、半硬質の合成樹脂製の前保護縁部 材１６の上係止爪１７が臨み、この上係止爪１７は前記上係合部１４に係止する 。

【００１２】 側枠体５における段部１５の下端には、当該側枠体５の長手方向に沿って下向 きに突出する下係合部１８を形成し、この下係合部１８には、前保護縁部材１６ における下係止爪１９が係止するように構成する。 そして、このとき、補強枠体７の縦板７ａの前面と前記下係合部１８の上端と を溶接固着し、且つ下係合部１を他方の側枠体６の端面から適宜長さ（Ｌ１）に わたって切欠いた切欠き部２７を形成するものである（図２及び図４参照）。

【００１３】 なお、前記前保護縁部材１６の上端部後面には、前記係合溝１３に嵌まる突条 ２０が全長にわたって延びるように形成されており、また、図７及び図８に示す ように、左右側保護縁部材８は、その内面に形成した突起１１を側枠体６の係止 孔１２に打ち込み嵌合することによって装着するようにしており、このとき、前 記前保護縁部材１６における前部内面の中途高さ部位に蟻溝２１を全長にわたっ て延びるように形成する一方、左右側保護縁部材８，８の内面には、前記前保護 縁部材１６における蟻溝２１の端部に嵌まる横向きＴ字状の係合片２２と、前保 護縁部材１６における支持片２３の端部を前後から挟む断面下向きコ字型の一対 の挟持片２４，２５とを形成することにより、前保護縁部材１６の前後方向の位 置決めを左右側保護縁部材８，８にて行うようにしている。

【００１４】 さらに、左右側保護縁部材８，８には、前保護縁部材１６における下係合爪１ ９の端部が上向きに変位しないようにする規制片２６を突設してある。 以上の構成において、前保護縁部材１６を机１の前方から側枠体５に向けて押 し当てて、上下係止爪１７，１９を、その弾性に抗して上係合部１４と下係合部 １８とに係止することにより、前保護縁部材１６を側枠体５に離脱不能に取付け ることができる。

【００１５】 このとき、側枠体５における下係合部１８の上端と補強枠体７の前板７ａとの 溶接作業等の不具合により、前板７ａから下係合部１８迄の距離が増減するよう になっていても、前記長さ（Ｌ１）の切欠き部２７により前保護縁部材１６の左 右両端部の下係止爪１９は事実上自由に前後に変位することができる。従って、 その後、左右両側保護縁部材８，８を側枠体６の外面に被嵌し、該左右両側保護 縁部材８，８の前端部における係合片２２を前保護縁部材１６の左右両側端部の 蟻溝２１に嵌挿するとき、当該前保護縁部材１６の左右両側端部を前後に少し変 位させることで両者の組み込み作業が至極容易にできると共に前保護縁部材１６ と側保護縁部材８，８との合わせ面に段差ができないようにすることができる。

【００１６】 なお、前保護縁部材１６の突条２０が係合溝１３に嵌まっていることにより、 前保護縁部材１６の上部後端縁と上板４との間に上下方向のズレが生じることは ない。 本考案は、机における天板の保護縁装置のみでなく、テーブルにおける天板の 保護縁装置など、他の家具等の天板における保護縁装置にも適用できることは言 うまでもなく、更に、保護縁部材を側枠体に係止する構造は実施例以外の種々の 形態を採用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】机の斜視図である。

【図２】要部拡大斜視図である。

【図３】図１の III−III 線矢視断面図である。

【図４】机天板の枠組みを下面から見た図である。

【図５】図１のＶ−Ｖ線矢視断面図である。

【図６】図１のVI−VI線矢視断面図である。

【図７】前保護縁部材と側保護縁部材との組み込み状態
を示す図である。

【図８】側保護縁部材の斜視図である。

【符号の説明】

１ 机 ２ 天板 ３ 化粧板 ４ 上板 ５，６ 側枠体 １４ 上係合部 １６ 前保護縁部材 １７ 下係止爪 １８ 下係合部 １９ 上係止爪 ２０ 突条 ２１ 蟻溝 ２２ 係合片 ２３ 支持片 ２４，２５ 挟持片 ２６ 規制片 ２７ 切欠き部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 天板の上面を構成する上板を、その一方
   の縁部とこれに対して交叉する方向に延びる他方の縁部
   に沿ってそれぞれ延びる一方の側枠体と他方の側枠体と
   により支持し、前記両側枠体を合成樹脂製の保護縁部材
   にてそれぞれ覆い、他方の保護縁体の内面から突出する
   係合片にて一方の保護縁部材の端部を嵌合するように構
   成してなる保護縁装置において、一方の側枠体の上下中
   途部には、外向きに突出する段部を当該側枠体の略全長
   にわたって延びるように形成し、該段部の上方には、前
   記上板における一方の縁部に、保護縁部材の上係止爪が
   嵌合する上係合部を設け、前記段部の下端には当該一方
   の側枠体の長手方向に沿って下向きに突出する下係合部
   を形成し、前記保護縁部材の下係止爪が係止する下係合
   部を設ける一方、該一方の側枠体の内側に配置した補強
   枠体の前面と前記下係合部の上端とを溶接固着し、且つ
   下係合部を一方の側枠体の端面から適宜長さにわたって
   切欠き形成したことを特徴とする机等の天板における保
   護縁装置。