JPH0644404B2 - マイクロ波用誘電体磁器組成物 - Google Patents
マイクロ波用誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH0644404B2 JPH0644404B2 JP62178132A JP17813287A JPH0644404B2 JP H0644404 B2 JPH0644404 B2 JP H0644404B2 JP 62178132 A JP62178132 A JP 62178132A JP 17813287 A JP17813287 A JP 17813287A JP H0644404 B2 JPH0644404 B2 JP H0644404B2
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- oxide
- dielectric
- microwave
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- dielectric porcelain
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- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、誘電体共振器等のマイクロ波回路素子に用い
られる誘電体材料に係り、金属酸化物を焼成して得られ
る高誘電率で、誘電損失が小さく、誘電率の温度係数の
小さい誘電体磁器組成物に関する。
られる誘電体材料に係り、金属酸化物を焼成して得られ
る高誘電率で、誘電損失が小さく、誘電率の温度係数の
小さい誘電体磁器組成物に関する。
(従来の技術) 近年、マイクロ波回路技術の進歩に伴い、回路の小型化
が図られている。
が図られている。
従来から、このマイクロ波周波数帯(300MHz〜30GHz)の
回路には、空胴共振器、アンテナなどが用いられて来た
が、これらはマイクロ波の波長と同程度の大きさになる
ため回路の小型化には不向きであった。これに対し、近
年、マイクロ波周波数帯で使用される誘電体共振器を用
いたマイクロ波フィルタ、発振器の周波数安定化を計る
ための小型誘電体共振器、マイクロ波IC用のコンデン
サや基盤等に用いられる誘電体磁器等、マイクロ波回路
に誘電体磁器を用いて回路の小型化を図る応用がなされ
ている。これらの磁器に要求される特性は、マイクロ波
周波数帯での誘電損失が小さく、使用周波数帯に適した
高い誘電率をもち、誘電率の温度係数が小さい事であ
る。
回路には、空胴共振器、アンテナなどが用いられて来た
が、これらはマイクロ波の波長と同程度の大きさになる
ため回路の小型化には不向きであった。これに対し、近
年、マイクロ波周波数帯で使用される誘電体共振器を用
いたマイクロ波フィルタ、発振器の周波数安定化を計る
ための小型誘電体共振器、マイクロ波IC用のコンデン
サや基盤等に用いられる誘電体磁器等、マイクロ波回路
に誘電体磁器を用いて回路の小型化を図る応用がなされ
ている。これらの磁器に要求される特性は、マイクロ波
周波数帯での誘電損失が小さく、使用周波数帯に適した
高い誘電率をもち、誘電率の温度係数が小さい事であ
る。
従来からこれらの特性を満足する磁器材料としては、Ba
2Ti9O20系,MgTiO3−CaTiO3系,ZrO2-TiO2-SnO2系など
が知られてはいるが、これらはいずれもεrが30〜40程
度と小さいため、0.1〜4GHzの周波数帯では素子が大き
くなり、実用上問題が多い。
2Ti9O20系,MgTiO3−CaTiO3系,ZrO2-TiO2-SnO2系など
が知られてはいるが、これらはいずれもεrが30〜40程
度と小さいため、0.1〜4GHzの周波数帯では素子が大き
くなり、実用上問題が多い。
この0.1GHz〜4GHzの周波数帯での使用に適した材料とし
ては、εrが70〜90程度のものとして、BaO-TiO2-Sm2O3
系,BaO-TiO2-Nd2O3系などの組成物を使用している。こ
のBaO-TiO2-Sm2O3系の誘電体組成物については特公昭6
0−51201号に開示されている。
ては、εrが70〜90程度のものとして、BaO-TiO2-Sm2O3
系,BaO-TiO2-Nd2O3系などの組成物を使用している。こ
のBaO-TiO2-Sm2O3系の誘電体組成物については特公昭6
0−51201号に開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、この特公昭60−51201号に開示されてい
るような従来の誘電体磁器組成物を用いて、誘電体共振
器を製作した場合、共振周波数の温度係数(τf)が0
(ppm/℃)付近では、組成変動による温度係数の変化
が大きく、また無負荷Qが小さいなど、実用上で問題点
が多かった。
るような従来の誘電体磁器組成物を用いて、誘電体共振
器を製作した場合、共振周波数の温度係数(τf)が0
(ppm/℃)付近では、組成変動による温度係数の変化
が大きく、また無負荷Qが小さいなど、実用上で問題点
が多かった。
(問題点を解決するための手段) 発明者らは、これらの欠点を鑑み種々の組成系について
検討した結果、酸化バリウム(BaO)と酸化チタン(TiO2)
と酸化サマリウム(Sm2O3)と酸化セリウム(CeO2)と酸化
プラセオジム(Pr6O11)と酸化ビスマス(Bi2O3)と酸化イ
ットリウム(Y2O3)とからなる誘電体磁器組成物であっ
て、組成式を xBaO・yTiO2・(z-z1-z2)SmO3/2・z1CeO2・z2PrO11/6と
表わした時、組成範囲がモル分率で、7≦x≦17,57≦
y≦63,23≦z≦33,O<z1≦12,O<z2≦12ただし10
<z-z1-z2の範囲にある主成分組成に対し、酸化ビスマ
スを5wt%以下及び酸化イットリウム5wt%以下添加含有
してなる誘電体磁器組成物が、誘電体共振器、マイクロ
波用コンデンサ、基盤等に用いる誘電体磁器として優れ
た特性をもち、実用に供するに適した材料である事を見
出した。
検討した結果、酸化バリウム(BaO)と酸化チタン(TiO2)
と酸化サマリウム(Sm2O3)と酸化セリウム(CeO2)と酸化
プラセオジム(Pr6O11)と酸化ビスマス(Bi2O3)と酸化イ
ットリウム(Y2O3)とからなる誘電体磁器組成物であっ
て、組成式を xBaO・yTiO2・(z-z1-z2)SmO3/2・z1CeO2・z2PrO11/6と
表わした時、組成範囲がモル分率で、7≦x≦17,57≦
y≦63,23≦z≦33,O<z1≦12,O<z2≦12ただし10
<z-z1-z2の範囲にある主成分組成に対し、酸化ビスマ
スを5wt%以下及び酸化イットリウム5wt%以下添加含有
してなる誘電体磁器組成物が、誘電体共振器、マイクロ
波用コンデンサ、基盤等に用いる誘電体磁器として優れ
た特性をもち、実用に供するに適した材料である事を見
出した。
(実施例) 以下本発明を実施例に従って説明する。試料を作成する
ための出発原料は、99.9%以上の高純度のBaCO3,Ti
O2,Sm2O3,CeO2,Pr6O11およびBi2O3,Y2O3の粉末を用
い、所定の各組成になる様に秤量し、ボールミルに純水
とともに投入し湿式混合を行なった。この混合物を乾燥
させた後、800℃〜1100℃で4時間仮焼し、得られた仮
焼粉末を所定の各組成になる様に調合して、再びメノウ
ボールミルに純水とともに投入し、湿式粉砕を行なっ
た。この様にして得られた粉砕物を乾燥させた後、バイ
ンダ水溶液を添加混練して得た造粒粉末を1.5ton/c
m2の圧力を加えて成形し、得られた成形体を1200℃〜15
00℃で2時間空気中で焼成を行なって焼成体を得た。そ
の後、得られた磁器を用いて誘電体共振器を構成し、誘
電体共振器の共振周波数と無負荷Qを測定して誘電率を
求めた。得られた誘電体共振器の共振周波数は3〜6GH
zであった。共振周波数の温度依存性は誘電体共振器の
共振周波数の温度変化を−25℃〜+85℃の間で測定して
求めた。得られた試料での測定結果を第1表に示す。こ
の表中で*印を付した試料は本発明の範囲外の比較例で
あり、これ以外の試料が本発明の範囲内の実施例であ
る。
ための出発原料は、99.9%以上の高純度のBaCO3,Ti
O2,Sm2O3,CeO2,Pr6O11およびBi2O3,Y2O3の粉末を用
い、所定の各組成になる様に秤量し、ボールミルに純水
とともに投入し湿式混合を行なった。この混合物を乾燥
させた後、800℃〜1100℃で4時間仮焼し、得られた仮
焼粉末を所定の各組成になる様に調合して、再びメノウ
ボールミルに純水とともに投入し、湿式粉砕を行なっ
た。この様にして得られた粉砕物を乾燥させた後、バイ
ンダ水溶液を添加混練して得た造粒粉末を1.5ton/c
m2の圧力を加えて成形し、得られた成形体を1200℃〜15
00℃で2時間空気中で焼成を行なって焼成体を得た。そ
の後、得られた磁器を用いて誘電体共振器を構成し、誘
電体共振器の共振周波数と無負荷Qを測定して誘電率を
求めた。得られた誘電体共振器の共振周波数は3〜6GH
zであった。共振周波数の温度依存性は誘電体共振器の
共振周波数の温度変化を−25℃〜+85℃の間で測定して
求めた。得られた試料での測定結果を第1表に示す。こ
の表中で*印を付した試料は本発明の範囲外の比較例で
あり、これ以外の試料が本発明の範囲内の実施例であ
る。
(発明の効果) 以上のように、本発明にかかる誘電体磁器組成物は、マ
イクロ波周波数において誘電率が80程度と大きく、かつ
誘電体損失が小さいと同時に、誘電率の温度係数が小さ
い材料であることがわかる。これらはマイクロ波周波数
帯で使用される回路素子、基盤として極めて有用な誘電
体磁器材料であることは明白である。なお本材料は低周
波領域でも誘電損失が小さく、Q値の高いコンデンサ材
料としても優れた材料であることを確認した。
イクロ波周波数において誘電率が80程度と大きく、かつ
誘電体損失が小さいと同時に、誘電率の温度係数が小さ
い材料であることがわかる。これらはマイクロ波周波数
帯で使用される回路素子、基盤として極めて有用な誘電
体磁器材料であることは明白である。なお本材料は低周
波領域でも誘電損失が小さく、Q値の高いコンデンサ材
料としても優れた材料であることを確認した。
Claims (1)
- 【請求項1】酸化バリウム(BaO)と酸化チタン(TiO2)と
酸化サマリウム(Sm2O3)と酸化セリウム(CeO2)と酸化プ
ラセオジム(Pr6O11)と酸化ビスマス(Bi2O3)とからなる
誘電体磁器組成物であって、組成式をxBaO・yTiO2・(z-
z1-z2)SmO3/2・z1CeO2・z2PrO11/6と表わした時、組成
範囲がモル分率で、7≦x≦17,57≦y≦63,23≦z≦
33,O<z1≦12,O<z2≦12ただし10<z-z1-z2の範囲
にある主成分組成に対し、酸化ビスマスを5wt%以下及
び酸化イットリウを5wt%以下(0wt%は含まない)添加
含有している事を特徴とする誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62178132A JPH0644404B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | マイクロ波用誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62178132A JPH0644404B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | マイクロ波用誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6421811A JPS6421811A (en) | 1989-01-25 |
JPH0644404B2 true JPH0644404B2 (ja) | 1994-06-08 |
Family
ID=16043210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62178132A Expired - Fee Related JPH0644404B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | マイクロ波用誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0644404B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1988002414A1 (en) * | 1986-09-26 | 1988-04-07 | Toray Industries, Inc. | Polyphenylene sulfone fiber and process for its production |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63297265A (ja) * | 1987-05-28 | 1988-12-05 | Nippon Ferrite Ltd | マイクロ波用誘電体磁器組成物 |
-
1987
- 1987-07-16 JP JP62178132A patent/JPH0644404B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1988002414A1 (en) * | 1986-09-26 | 1988-04-07 | Toray Industries, Inc. | Polyphenylene sulfone fiber and process for its production |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6421811A (en) | 1989-01-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |