JPH0643804Y2 - 感光物質用包装袋 - Google Patents

感光物質用包装袋

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JPH0643804Y2
JPH0643804Y2 JP1988123484U JP12348488U JPH0643804Y2 JP H0643804 Y2 JPH0643804 Y2 JP H0643804Y2 JP 1988123484 U JP1988123484 U JP 1988123484U JP 12348488 U JP12348488 U JP 12348488U JP H0643804 Y2 JPH0643804 Y2 JP H0643804Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は写真感光材料等の感光物質を包装する感光物質
用包装袋に関するものである。
〔従来の技術〕
写真感光材料用包装袋は種々のタイプのものが広く実用
化されており、例えば第8図に示すような包装袋があっ
た。この包装袋は、2枚の同形状の積層フィルムを重ね
合せ、その三方を溶着してサイド溶着部21及びボトム溶
着部22を形成するとともに、収容部23及び開口部24を形
成して製造されていた。
このような写真感光材料用包装袋は、その要求される特
性として、遮光性、スリット適性、ガスバリヤ性、防湿
性、剛性、物理強度(破断強度、引裂き強度、衝撃穴あ
け強度、ゲルボテスト強度、摩耗強度等)ヒートシール
適性(ヒートシール強度、ホットタック性、夾雑物シー
ル性等)、帯電防止性、平面性、ブロッキング防止性、
低発塵性、すべり性、等が要求される。
したがって、従来、写真感光材料用包装袋は例えば、第
9図又は第10図に示すような積層フィルムが用いられて
いた。
第9図に示す積層フィルムは、遮光紙25に遮光性低密度
ポリエチレン樹脂フィルム26を積層した二層から成る積
層フィルムである。
第10図に示す積層フィルムは、ヒートシール可能な遮光
性熱可塑性樹脂フィルム層27にヤング率が27より高い熱
可塑性樹脂フィルム層28を積層した二層共押出しフィル
ム29に、二軸延伸フィルム11にアルミニウム蒸着層12を
加工したアルミニウム蒸着二軸延伸フィルム13及び耐熱
性フレキシブルシート14を接着剤層15で順次積層した積
層フィルムである。
また、第11図に示すように、物理強度、破袋強度、耐ピ
ンホール性等を向上させるために、収容部31を外紙32と
内紙33の2重構造に形成した包装袋もあった(特開昭62
-53829号公報、実開昭62-184549号公報)。
〔考案が解決しようとする課題〕
上述した第9図又は第10図の積層フィルムを用いた包装
袋は、耐摩耗性が悪く、かつ二重構造の包装袋に比して
破袋やピンホール等が発生し易いものであった。
また、前記二重構造の包装袋は、暗室での製品挿入性が
悪く(内紙33と外紙32の間に手が入ってしまう)、材料
費、ラミネート工程費、加工包装設備が高くなり、包装
袋が非常に高価なものになっていた。さらに、製造ロス
も多く、不経済なものであった。
本考案は以上の問題点を解決し、二重構造の包装袋と同
等の物理強度を有し、かつ一重構造の包装袋と同じ製袋
作業で簡単に製袋できる感光物質用包装袋を提供するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は上記目的を達成するために、ブロッキング積層
された積層フィルムを用いて包装袋を形成したものであ
る。
すなわち、本考案の感光物質用包装袋は、感光物質を収
容する収容部と、該収容部の周囲に形成された溶着部と
を有する包装袋において、収容部は、エチレン共重合体
樹脂を5重量%以上と密度が0.930g/cm3のポリエチレン
樹脂を1重量%以上含む非ブロッキング層と、ブロッキ
ング層とからなる2枚の多層共押出しフィルムが接着さ
れた積層フィルムを有し、この積層フィルムのブロッキ
ング層同士がブロッキングにより接着されており、この
ブロッキングにより接着されたブロッキング層間の接着
力が、非ブロッキング層とブロッキング層との層間接着
力の1/5以下であることを特徴として構成されている。
本考案の感光物質用包装袋の収容部は積層フィルムで形
成されており、この積層フィルムはブロッキング積層に
より積層され、ブロッキング部を境界にして外紙層と内
紙層が積層されている。この外紙層及び内紙層は、それ
ぞれブロッキングするブロッキング層とブロッキングし
ない非ブロッキング層とを有し、ブロッキング層同志が
ブロッキングすることにより積層フィルムが形成されて
いる。
ブロッキングにより接着されたブロッキング層間の接着
力は、非ブロッキング層とブロッキング層との接着力の
1/5である。層間接着力が1/5を越えると、積層フィルム
としての積層効果が減少し、引裂き強度や衝撃穴あけ強
度、落下強度等が低下する。
このブロッキング層間の接着力は、柔軟性向上、物理強
度向上、破袋強度向上等のため具体的には0.01〜60g/15
mmの範囲であることが好ましい。
この外紙層と内紙層は、Tダイ法等で成形した多層共押
出しフィルムで別個に成形された後重ね合せられたもの
であっても、多層共押出しインフレーションフィルム成
形法で一度に積層されたものであってもよい。特に多層
共押出しインフレーションフィルム成形法がインフレー
ションフィルム成形と同時にブロッキング積層された積
層フィルムが製造できるのでフィルムの有効利用が図
れ、安定で、耳ロスがなく、かつしわ、メルトフラクチ
ャー等がほとんど発生しないので好ましい。
積層フィルムに用いられる樹脂は、ポリエチレン樹脂、
エチレン変性樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン共重
合体樹脂、変性エチレン共重合体樹脂、軟質塩化ビニル
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミ
ド樹脂等の溶融接着が可能な熱可塑性樹脂であればよ
い。
特に、安価で物理強度とヒートシール性が向上するので
エチレン共重合体樹脂を含むことが好ましい。このエチ
レン共重合体樹脂は、EVA樹脂、EEA樹脂、EAA樹脂、EMA
樹脂、変性エチレン共重合体樹脂、L-LDPE樹脂等があ
る。
上記、L-LDPE樹脂は第3のポリエチレン樹脂と称され、
中・低圧法、高圧法両ポリエチレン樹脂の利点を併せも
つ省エネルギー、省資源という時代の要請に合致する低
コスト、高強度の樹脂である。この樹脂は低圧法や改良
高圧法でエチレンと炭素数が3〜13個、好ましくは4〜
8個のα−オレフィンを共重合させたコポリマーで線状
の直鎖に短分岐をもた構造の低中密度のポリエチレン系
樹脂である。
α−オレフィンとしてはブテン−1、オクテン−1、ヘ
キセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、
などが使用される。密度は一般に低中密度ポリエチレン
樹脂程度とされているが市販品では0.87〜0.95g/cm3
範囲内にあるものが多い。
L-LDPE樹脂の具体例を商品名で示せば、Gレンジ、TUFL
IN及びNUC-FLX(UCC社)、NUCポリエチレン−LLとTUFTH
ENE、ダウレックス(ダウケミカル社)、エクセレンVL
(住友化学)、出光ポリエチレン−LとMORTEC(出光石
油化学)、三菱ポリエチレン−L(三菱油化)、スクレ
アー(デュポンカナダ社)、マーレックス(フィリップ
ス社)、ネオゼックスとウルトゼックス(三井石油化
学)、日石リニレックス(日本石油化学)、スタミレッ
クス(DSM社)、などが挙げられる。
前記非ブロッキング層は、ヒートシール性改良、経時ヒ
ートシール強度及び物理強度確保のためエチレン共重合
体樹脂を5重量%以上含むことが好ましく、特に好まし
いのは0.930g/cm3以上のポリエチレン樹脂(MDPE樹脂、
HDPE樹脂、L-LDPE樹脂を含む)を1重量%以上含むこと
がブロッキング防止の点で好ましい。
ブロッキング層としては、加熱や加圧等により容易にブ
ロッキングする熱可塑性樹脂フィルム層であれば特に限
定されない。
好ましい代表例としては密度が0.925g/cm3以下のL-LDPE
樹脂及びコモノマー含有量が5重量%以上のEVA樹脂、E
EA樹脂、EAA樹脂、及び変性エチレン共重合体樹脂を主
成分とするエチレン共重合体樹脂系フィルム層である。
特に好ましいのは密度が0.910g/cm3未満の超低密度ポリ
エチレン樹脂系フィルム層である。
また、非ブロッキング層の最外層の融点及びヤング率
は、ブロッキング層のそれより小さくないことが多層共
押出しフィルム成形安定性、物理強度向上、耐熱摩耗性
向上等の点から好ましい。
さらに、非ブロッキング層はブロッキング層の2倍以内
の厚さ特に略等しい厚さであることが、物理特性向上及
びフィルム成形能力向上の点で好ましい。
非ブロッキング層は単層であっても複数の層であっても
よく、また、ブロッキング層と共押出しによって同時に
成形されたものでも、共押出しされた後に積層された層
であってもよい。この非ブロッキング層は、上述した以
外に耐熱性フレキシブルシート、金属蒸着フィルム等で
あってもよい。
積層フィルムを形成するフィルムのいづれか1つ以上の
層に、遮光性物質や帯電防止剤、導電性物質、界面活性
剤、有機電解質、酸化防止剤、滑剤、及びブロッキング
防止剤の1つ以上を含ませることができる。
遮光性物質は可視光線及び紫外線等を通過させない顔料
や染料等であって、本考案に使用可能な遮光性物質とし
ては、各種カーボンブラック、グラファイト、窒化チタ
ン、酸化鉄、亜鉛華、酸化チタン、クレー、アルミニウ
ム粉末、アルミニウムペースト、炭酸カルシウム、マイ
カ、硫酸バリウム、タルク、カドミウム系顔料、弁柄、
コバルトブルー、銅フタロシアニン系顔料、モノアゾ又
はポリアゾ系顔料、アニリンブラック等の有機系顔料や
無機系顔料及び着色染料等が挙げられる。
これらの遮光性物質の中では、品質、コスト、遮光能力
等の点で、光を吸収しやすい黒色顔料のカーボンブラッ
クや窒化チタンやグラファイトが好ましい。
カーボンブラックはガスブラック、オイルファーネスブ
ラック、チャンネルブラック、アントラセンブラック、
アセチレンブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、
ベジタブルブラック等に分類される。
これらのカーボンブラックの中では、PH5〜9、特にPH6
〜8、平均粒子径10〜200μmのものが好ましく、特にP
H6〜9、平均粒子径15〜80μmのファーネスカーボンブ
ラックとアセチレンカーボンブラックが好ましい。
本考案では遮光性、コスト、物性向上の目的からファー
ネスカーボンブラックが好ましく、高価ではあるが帯電
防止効果を有するアセチレンカーボンブラック、ケッチ
ェンカーボンブラックも好ましい。
カーボンブラックの含有量は0.05〜30.00重量%が好ま
しい。0.05重量%未満では遮光性を確保するためにさら
に他の遮光層を積層する必要があり30.00重量%をこえ
ると遮光性フィルムの物理強度やヒートシール性が低下
する。
帯電防止剤としては、第4級アンモニウム塩、第4級ア
ンモニウムポリマー、脂肪酸アマイド誘導体、ポリアミ
ド誘導体などの陽イオン界面活性剤、アルキルホスヘー
トなどのアニオン界面、ポリエチレングリコールソルビ
タン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、アルキルアミン誘導体などの非
イオン界面、ベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン
型両性界面活性剤などの界面活性剤、等を用いる。
特に好ましいのは滑剤と帯電防止剤との両方の機能を有
するアルキルアミン系の花王石鹸(株)製エレクトロス
トリッパーTS(商品名)等がある。
そして、この帯電防止剤の添加量は0,05〜0.5重量%で
あることが帯電防止とブリードアウトによる種々の故障
防止の点で好ましい。
導電性物質としては、亜鉛やアルミニウム、錫、鉛等の
金属粉末や金属断裁箔、金属ペースト、金属短繊維及び
表面処理した顔料や炭素繊維、グラファイト等がある。
導電性物質の含有量は、フィルムに要求される物理強度
やヒートシール性、導電性及び導電物質の形状やサイズ
やフィルムの厚さ等により大きく異なる。表面処理した
顔料やグラファイトや金属粉末や金属ペースト等の場合
は0.05〜30重量%が好ましいが、金属繊維や炭素繊維等
の場合はフィルム物性や外観等の点で0.01〜20.00重量
%とするのが好ましい。金属フレークや金属粉粒、金属
断裁箔等の場合はさらに含有量を低下させないと物理強
度、外観、フィルム成形性等に種々の問題が発生する。
いずれにしても本考案では要求特性により含有量が調整
可能である。
酸化防止剤は公知の種々のフェノール系、硫黄系、燐系
等があるが、好ましいのは、フェノール系の酸化防止剤
である。又フェノール系と燐系と言うように2種以上併
用すると相乗効果を発揮する場合があるので好ましい。
カーボンブラックとの併用は特に好ましい。
BHTや低揮発性の高分子量フェノール型酸化防止剤(商
品名Ireganox1010,Iriganox330,TopanoICA等)やジラウ
リルチオジプロピオネートやジステアリルチオジプロピ
オネートやジアルキルフォスフェート等の1つ以上、特
に2つ以上を併用するのが効果的である。
添加量は単独使用の場合でも2種以上の併用の場合でも
写真性能等の品質確保のために合計量が0.001〜1.0重量
%が好ましい。添加量が0.001重量%未満では添加効果
がほとんどない。一方、添加量が1.0重量%を越えると
酸化、還元作用を利用する写真フィルムに悪影響があり
性能に異常が発生する場合がある。この為酸化防止剤は
着色故障やブツが発生しない最少量を添加するようにす
ることが好ましい。
市販品としてはチバガイギー社のイルガノックス各種と
住友化学(株)のSumilizerBHT,SumilizerBP-76,Sumili
zerWX-R,SumilizerBP-101等がある。
また、カーボンブラック等と併用すると酸化防止が相乗
的に効果を発揮する。
滑剤は、主として樹脂の流動性等を良くし、製品挿入
性、ハンドリング性、フィルム成形加工性を向上させる
ためのものである。この滑剤は、0.01〜5.0重量%含ま
れる。
0.01重量%未満では上記特性を向上させる効果がほとん
どなく混練経費増となるだけである。
5.0重量%をこえると押出し機のスクリューとのスリッ
プ発生が多くなり均一の厚さのフィルムを成形すること
が困難になる。さらにブリードアウトしやすくなり写真
感光材料用に用いた場合は感光層に付着して現像阻害等
の故障が発生する。
代表的滑剤は、 (1)シリコーン系滑剤;各種グレードのジメチルポリ
シロキサン (2)オレイン酸アミド滑剤;アーモスリップCP、ニュ
ートロンE-18、アマイドO等 (3)エルカ酸アミド系滑剤;アルフローP-10 (4)ステアリン酸アミド系滑剤;アルフローS-10、ニ
ュートロン2等 (5)ビス脂肪酸アミド系滑剤;ビスアマイド、ダイヤ
ミッド200ビス等 (6)アルキルアミン系滑剤;前記のエレクトロストリ
ッパーTS-2(花王石鹸)等がある。
また、ジメチルポリポリシロキサンは粘度が1,000〜10
0,000CPS(25℃測定)であることが好ましい。
1000CPS未満では写真感光材料に悪影響を与える(カブ
リや感光度変動を発生させる)。
100,000CPSをこえると取扱い性が悪く、且つ非常に高価
になり実用化が困難である。
ブロッキング防止剤としては、二酸化珪素等がある。こ
の二酸化珪素等のブロッキング防止剤は0.01〜5.0重量
%含まれる。
0,01重量%未満ではブロッキング防止効果が小さく、混
練経費増となるだけである。
5.0重量%をこえるとブツの発生が多くなるだけでなく
フィルムの物理強度やヒートシール性が低下する。
この二酸化珪素等のブロッキング防止剤は、その平均粒
子径が0.3〜20μmであることが好ましい。
0.3μm未満では凝集性が強くブツが多発する。その上
にブロッキング防止効果も小さい。
20μmをこえるとフィルム表面に二酸化珪素等のブロッ
キング防止剤が出フィルム表面がざらつくだけでなく感
光物質にスリキズ等が発生し易くなる。
製袋の方法は使用する積層フィルムの性質に応じて、ヒ
ートシール、溶断シール、インパルスシール、超音波シ
ール、高周波シールなど従来公知のプラスチックフィル
ムのシール法による。なお、適宜の接着剤、粘着剤など
を使用して製袋することも可能である。
包装袋は、一重平袋、二重平袋、自立袋、一重ガゼット
袋、二重ガゼット袋等公知のあらゆる形態が可能であ
る。
本考案の包装袋は光により変色、硬化、劣化したりする
総ての物質、例えば紫外線硬化フィルム、各種ハロゲン
化銀写真感光材料、ジアゾ写真感光材料、感光性樹脂、
自己現像型写真材料、拡散転写型写真感光材料、感熱
紙、PS版、オートポジ感光材料現像液等の写真感光材料
の包装に好適である。また医薬品、染料、染色用媒染
液、ゼラチンなどの化学物質及びチョコレート、バタ
ー、味噌、醤油、ワイン、ビール、食用油、清酒、米な
どの食料品等の包装にも好適である。
〔作用〕
本考案の包装袋はブロッキング積層された積層フィルム
を用いているので、外観は一重袋であるが、働きは二重
袋と同じになり、柔軟で破損抵抗がある。
また、製袋に使用する包装材料は外紙層と内紙層の2枚
がブロッキング積層状態になっているので実務的には1
枚でよく作業性を良好にしている。
〔実施例〕
本考案の感光物質用包装袋の一実施例を第1図に基づい
て説明する。
第1図は感光物質用包装袋の一部拡大した斜視図であ
る。
この図において、符号1は感光物質を収容する収容部
で、この収容部1の両側はサイド溶着部2が形成される
とともに、底部にボトム溶着部3が形成され、天部は感
光物質を挿入するための開口部4となっている。
前記収容部1は、外紙層5と内紙層6がブロッキングに
よりブロッキング部7で積層された積層フィルムで形成
されており、また前記溶着部2、3は、外紙層5と内紙
層6が溶融による溶融部8で強く接着されるとともに、
内紙層6同志も溶融による溶融部16で強く接着されてい
る。
上記感光物質用包装袋を形成する積層フィルムは、第2
図に示すように、外紙層5と内紙層6はブロッキング部
7を介して対称に構成されており、非ブロッキング層と
してのインフレーションフィルム外層9とブロッキング
層としてのとインフレーションフィルム内層10とからな
っている。そして、ブロッキング部7の接着力は、イン
フレーションフィルム外層9とインフレーションフィル
ム内層10の接着力の1/5以下となっている。
また、前記溶融部8は、外紙層5と内紙層6を溶融接着
する際に、同時に溶融形成されたものである。
以上のような包装袋は、外紙層5と内紙層6がブロッキ
ング部7で柔軟に接着されているので、二重構造の場合
と略同様の特性となるが、感光物質を収容後、第3図に
示すように、ブロッキング部7で分離し完全に2重構造
としてもよい。
第4図は、本考案の感光物質用包装袋に用いる他の積層
フィルムの部分断面図である。
この図に示す積層フィルムは、第2図に示す積層フィル
ムに、二軸延伸フィルム11にアルミニウム蒸着層12を加
工したアルミニウム蒸着二軸延伸フィルム13と、耐熱性
フレキシブルシート14を接着剤層15で順次積層したもの
で、インフレーションフィルム内層10から耐熱性フレキ
シブルシート14まで外紙層5となっている。
第5図から第7図は、感光物質用包装袋の他の形態を示
す斜視図である。
第5図に示す包装袋は、外紙の内紙層の2枚がブロッキ
ング積層状態になっているので実務的には一枚の積層フ
ィルムを底部(ボトム部)で折り返して両側を溶着して
サイド溶着部2を形成して構成した平袋である。
第6図に示す包装袋は、外紙層と内紙層の2枚がブロッ
キング積層状態になっているので実務的には一枚の積層
フィルムを折り返して中央部及び底部を溶着して、セン
ター溶着部17及びボトム溶着部3を形成して構成した平
袋である。
第7図に示す包装袋は、1枚の積層フィルムをマチを持
って折り返して中央部及び底部を溶着して、センター溶
着部18及びボトム溶着部19を形成して構成したボトム溶
着部19を折り込んでテープ20や接着剤等で固定したガゼ
ット袋である。
次に、本考案品I、II、従来品I、II、IIIの特性を比
較した実験結果について説明する。
本考案品I 本考案品Iの包装形態は第1図に相当する三方シール一
重袋である。
使用する積層フィルムは第2図に相当し、インフレーシ
ョンフィルム外層9は、MI(JIS K6760)が1.1g/10分、
密度(JIS K6760)が0.954g/cm3の高密度ポリエチレン
樹脂が20重量%、MIが2.1g/10分、密度が0.920g/cm3
エチレン・4メチルペンテン−1共重合体樹脂が66.9重
量%、ファーネスカーボンブラックが3重量%、オレイ
ン酸アミドが0.02重量%、フェノール系酸化防止剤が0.
05重量%、合成シリカが0.03重量%の樹脂組成からなる
厚さ20μmの遮光性高ヤング率ポリオレフィン樹脂系フ
ィルムを用い、インフレーションフィルム内層10は、MI
が1.0g/10分、密度が0.890g/cm3のエチレン・ブテン−
1共重合体樹脂が20重量%、MIが2.1g/10分、密度が0.9
20g/cm3のエチレン・4メチルペンテン−1共重合体樹
脂が77重量%とファーネスカーボンブラックが3重量%
の樹脂組成からなる厚さ20μmの遮光性低ヤング率ポリ
オレフィン樹脂系フィルムを用いた。そして、インフレ
ーションフィルム内層10同志間のブロッキング接着力は
6g/15mm巾とした。
本考案品II 本考案品IIの包装形態は第1図に相当する三方シール一
重袋である。
使用する積層フィルムは第4図に相当し、インフレーシ
ョンフィルム外層9及び内層10は本考案品Iと同一であ
る。二軸延伸フィルム11は厚さ15μmの二軸延伸ナイロ
ンフィルムを用い、アルミニウム蒸着層12はアルミニウ
ム真空蒸着層で400Åの厚さとした。耐熱性フレキシブ
ルシート14は平均繊維長が4mm以上、ポリアクリルアマ
イドで紙力増強した硫酸バンドを含む坪量35g/m2のJISP
-8133冷水抽出PHが4.8である晒クラフト紙を用いた。接
着剤層15は厚さ15μmのMIが5.1g/10分、密度が0.919g/
cm3のLDPE樹脂エクストルージョンラミネート接着剤層
を用いた。
従来品I 従来品Iの包装形態は第8図に相当する三方シール一重
袋である。
使用する積層フィルムは第9図に相当する二層共押出し
インフレーションフィルムで外層25は本考案品Iのイン
フレーションフィルム外層9と同一樹脂組成で、厚さ40
μmであり、内層26は本考案品Iのインフレーションフ
ィルム内層10と同一樹脂組成で、厚さ40μmである。
従来品II 従来品IIの包装形態は第8図に相当する三方シール一重
袋である。
使用する積層フィルムは第10図に相当し、二層共押出し
インフレーションフィルム29の外層28及び内層27はそれ
ぞれ従来品Iの二層共押出しインフレーションフィルム
の外層25及び内層26と同一である。アルミニウム蒸着二
軸延伸フィルム13、耐熱性フレキシブルシート14及び接
着剤層15は、それぞれ本考案品IIと同一である。
従来品III 従来品IIIの包装形態は第11図に相当する三方シール二
重袋である。
外層32としては、坪量73g/m2の未晒クルパック紙に厚さ
30μmのLDPE樹脂からなるヒートシール層を直接エクス
トルージョンラミネートした積層フィルムを用い、内紙
33としては、MIが2.4g/10分、密度が0.923g/cm3のLDPE
樹脂97重量%とファーネスカーボンブラック3重量%か
らなる厚さ50μmの遮光性LDPE樹脂フィルム、厚さ7μ
mのアルミニウム箔、坪量35g/M2の晒クラフト紙及び前
記記載の厚さ50μmの遮光性LDPE樹脂フィルムを本考案
品IIと同一の接着剤層で積層した7層構成の積層フィル
ムを用いた。
結果を第1表に示す。
評価は下記による。
◎…非常に優れている ○…優れている ●…可(実用限度内) ▲…問題あり(改良必要) ×…実用不可 ※A引裂き強度 JISP8116に準ずる ※B衝撃穴あけ強度 JIS P 8134に準ずる 但し東洋精機製フィルムインパクトテスターを用い、錐
は1/2半球、荷重30kg・cmで行った。
(但し測定は積層フィルム1枚で行った) ※Cインフレーションフィルム耳ロス 遮光性フィルムをインフレーションフィルム成形法で作
成した時、使用する積層フィルムの形にするためにロス
となる耳部の面積%。
※Dヒッカキ強度 先部を0.1mmの半球状にしたステンレス針に荷重をかけ
移動速度10mm/秒で包装材料の製品接触側にヒッカキキ
ズを発生した時、ピンホールが発生するまでの荷重の大
きさにより評価。
※E製品挿入性 暗室下で各包装袋の開口部から製品を挿入する時の挿入
しやすさより評価。
※F耐摩耗性 各包装袋に保護当て紙に挟んだ4つ切サイズのシート状
フィルムを密封包装した後段ボール箱に入れさらに段ボ
ール箱で集合包装体とした製品形態でJIS Z−0232に準
ずる振動試験を行った後に製品表面に付着した塵により
評価。
〔考案の効果〕
本考案は収納部にブロッキング積層されたフィルムを用
いることにより、一重袋に比して物理強度等を大きくで
き、かつ一重袋と同様に簡単に製袋することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による感光物質用包装袋の一実施例の一
部拡大した斜視図、第2図は同上に使用する積層フィル
ムの部分断面図、第3図は同上ブロッキング部で分離さ
せた状態の一部拡大した斜視図、第4図は他の例の積層
フィルムの部分断面図、第5図から第7図は本考案によ
る感光物質用包装袋の他の実施例の斜視図、第8図は従
来の感光物質用包装袋の斜視図、第9図及び第10図は同
上に使用する積層フィルムの部分断面図、第11図も従来
の感光物質用包装袋の斜視図である。 1…収容部、2…サイド溶着部 3…ボトム溶着部、5…外紙層 6…内紙層、7…ブロッキング部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光物質を収容する収容部と、該収容部の
    周囲に形成された溶着部とを有する包装袋において、収
    容部は、エチレン共重合体樹脂を5重量%以上と密度が
    0.930g/cm3以上のポリエチレン樹脂を1重量%以上含む
    非ブロッキング層と、ブロッキング層とからなる2枚の
    多層共押出しフィルムが接着された積層フィルムを有
    し、この積層フィルムのブロッキング層同士がブロッキ
    ングにより接着されており、このブロッキングにより接
    着されたブロッキング層間の接着力が、非ブロッキング
    層とブロッキング層との層間接着力の1/5以下であるこ
    とを特徴とする感光物質用包装袋
JP1988123484U 1988-09-22 1988-09-22 感光物質用包装袋 Expired - Lifetime JPH0643804Y2 (ja)

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JPS61189936A (ja) * 1985-02-19 1986-08-23 富士写真フイルム株式会社 写真感光材料用包装材料
JPS6218547A (ja) * 1985-07-17 1987-01-27 Fuji Photo Film Co Ltd 写真感光材料用包装材料
JPH0652402B2 (ja) * 1986-11-12 1994-07-06 富士写真フイルム株式会社 写真感光材料用包装材料及びそれを用いた包装袋

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