JPH0643571B2 - 水性樹脂組成物 - Google Patents
水性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0643571B2 JPH0643571B2 JP60152547A JP15254785A JPH0643571B2 JP H0643571 B2 JPH0643571 B2 JP H0643571B2 JP 60152547 A JP60152547 A JP 60152547A JP 15254785 A JP15254785 A JP 15254785A JP H0643571 B2 JPH0643571 B2 JP H0643571B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- aqueous
- styrene
- parts
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、水性塗料等のベヒクルとして有用である水性
樹脂組成物に関する。
樹脂組成物に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとしている問題
点) 従来、水性アクリル樹脂または水性スチレン樹脂は、水
性塗料、水性グラビアインキ、水性フレキソインキおよ
び文具インキ等のベヒクルとして広く使用されている
が、これらの樹脂は一般に硬く、塗膜化する際に造膜が
困難であったり、形成された塗膜が割れを起こす等の問
題を生ずることがある。
点) 従来、水性アクリル樹脂または水性スチレン樹脂は、水
性塗料、水性グラビアインキ、水性フレキソインキおよ
び文具インキ等のベヒクルとして広く使用されている
が、これらの樹脂は一般に硬く、塗膜化する際に造膜が
困難であったり、形成された塗膜が割れを起こす等の問
題を生ずることがある。
水性アクリル樹脂または水性スチレン樹脂として、軟ら
かい樹脂を用いればこのような問題は起こらないが、そ
の用途が著しく制限されることになる。すなわち、これ
らの水性アクリル樹脂または水性スチレン樹脂を使用す
る塗料、インキ等の製品は多種多様であり、それぞれの
用途に適合させるためには用途別に適当な軟らかさの樹
脂を何種類も用意しなければならず、1種類当りの使用
量あるいは製造量が少量となる等、工業的でないという
欠点がある。
かい樹脂を用いればこのような問題は起こらないが、そ
の用途が著しく制限されることになる。すなわち、これ
らの水性アクリル樹脂または水性スチレン樹脂を使用す
る塗料、インキ等の製品は多種多様であり、それぞれの
用途に適合させるためには用途別に適当な軟らかさの樹
脂を何種類も用意しなければならず、1種類当りの使用
量あるいは製造量が少量となる等、工業的でないという
欠点がある。
これに対し、硬い樹脂に一般的な可塑剤を添加すれば、
1種類の樹脂で任意の硬さの水性アクリル樹脂組成物ま
たは水性スチレン樹脂組成物を得ることができ、多種類
の用途に適合させることができる。
1種類の樹脂で任意の硬さの水性アクリル樹脂組成物ま
たは水性スチレン樹脂組成物を得ることができ、多種類
の用途に適合させることができる。
しかしながら、水性アクリル樹脂または水性スチレン樹
脂と相溶性の良い従来公知の一般的な可塑剤は、低分子
量可塑剤であるため、揮発性があったり、移行性を有し
ていたりして、塗膜を形成する際に可塑剤に起因する別
の問題を生ずる。これに対し、高分子量の可塑剤を使用
すればこのような問題はないが、従来公知の高分子量可
塑剤はこれら樹脂との相溶性に劣り、実際的には使用で
きないという欠点がある。
脂と相溶性の良い従来公知の一般的な可塑剤は、低分子
量可塑剤であるため、揮発性があったり、移行性を有し
ていたりして、塗膜を形成する際に可塑剤に起因する別
の問題を生ずる。これに対し、高分子量の可塑剤を使用
すればこのような問題はないが、従来公知の高分子量可
塑剤はこれら樹脂との相溶性に劣り、実際的には使用で
きないという欠点がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、上記の如き従来技術の欠点を解決すべく、
鋭意研究の結果、水性アクリル樹脂または水性スチレン
樹脂中に、特定の高分子量の可塑剤を添加するときは、
これら樹脂との相溶性に優れ、かつこれらの樹脂組成物
をベヒクルとして使用した水性塗料、水性インキ等から
形成される塗膜の種々の物性を何ら低下させることな
く、且つ1種類または少ない種類のベース樹脂を用いて
種々の用途に適合した硬さの水性アクリル樹脂組成物ま
たは水性スチレン樹脂組成物を容易に経済的に提供し得
ることを知見して本発明を完成した。
鋭意研究の結果、水性アクリル樹脂または水性スチレン
樹脂中に、特定の高分子量の可塑剤を添加するときは、
これら樹脂との相溶性に優れ、かつこれらの樹脂組成物
をベヒクルとして使用した水性塗料、水性インキ等から
形成される塗膜の種々の物性を何ら低下させることな
く、且つ1種類または少ない種類のベース樹脂を用いて
種々の用途に適合した硬さの水性アクリル樹脂組成物ま
たは水性スチレン樹脂組成物を容易に経済的に提供し得
ることを知見して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、少なくとも下記A成分およびB成
分を含有し、A成分とB成分の重量比が、A成分100
重量部に対してB成分が0.2〜100重量部であるこ
とを特徴とする水性樹脂組成物である。
分を含有し、A成分とB成分の重量比が、A成分100
重量部に対してB成分が0.2〜100重量部であるこ
とを特徴とする水性樹脂組成物である。
A成分・・・・水溶用モノマーと(メタ)アクリル酸エステ
ルとスチレンとを含むモノマー全体の30重量%以上が
(メタ)アクリル酸エステルであり、且つ該(メタ)ア
クリル酸エステルとスチレンの合計量が全モノマーの5
0重量%以上である水性アクリル樹脂および/または水
溶性モノマーとスチレンとを含むモノマー全体の30重
量%以上がスチレンである水性スチレン樹脂 B成分・・・・1モルあたり無水マレイン酸を1〜2モル付
加させた不飽和脂肪酸と、フェノール性水酸基1モルあ
たり1〜10モルのアルキレンオキサイドを付加させた
多価フェノールからなるポリオールとを、上記付加した
無水マレイン酸1モルあたり上記ポリオールの水酸基が
0.7〜1モルの割合で縮合させてなる縮合物。
ルとスチレンとを含むモノマー全体の30重量%以上が
(メタ)アクリル酸エステルであり、且つ該(メタ)ア
クリル酸エステルとスチレンの合計量が全モノマーの5
0重量%以上である水性アクリル樹脂および/または水
溶性モノマーとスチレンとを含むモノマー全体の30重
量%以上がスチレンである水性スチレン樹脂 B成分・・・・1モルあたり無水マレイン酸を1〜2モル付
加させた不飽和脂肪酸と、フェノール性水酸基1モルあ
たり1〜10モルのアルキレンオキサイドを付加させた
多価フェノールからなるポリオールとを、上記付加した
無水マレイン酸1モルあたり上記ポリオールの水酸基が
0.7〜1モルの割合で縮合させてなる縮合物。
次に本発明を更に詳細に説明すると、本発明で使用し、
本発明を主として特徴づける上記B成分は、無水マレイ
ン酸を付加した不飽和脂肪酸と芳香族環を有するポリオ
ールとの縮合によって得られるものである。
本発明を主として特徴づける上記B成分は、無水マレイ
ン酸を付加した不飽和脂肪酸と芳香族環を有するポリオ
ールとの縮合によって得られるものである。
使用する不飽和脂肪酸としては、従来公知の不飽和脂肪
酸はいずれも使用でき、例えばリンデル酸、ラウロレイ
ン酸、ツヅ酸、フィセトレイン酸、ミリストレイン酸、
ゾーマリン酸、ペントロセリン酸、オレイン酸、エライ
ジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エルシン酸、ブラ
シジン酸、セラコレイン酸、リノール酸、リノエライジ
ン酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、バリナリン
酸、アラキドン酸等が挙げられ、これらの不飽和脂肪酸
の中で本発明において特に好ましいものはジエン酸であ
り、最も好ましいものはオクタデカジエン酸である。オ
クタデカジエン酸としては通常の脱水ヒマシ油脂肪酸が
使用できる。
酸はいずれも使用でき、例えばリンデル酸、ラウロレイ
ン酸、ツヅ酸、フィセトレイン酸、ミリストレイン酸、
ゾーマリン酸、ペントロセリン酸、オレイン酸、エライ
ジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エルシン酸、ブラ
シジン酸、セラコレイン酸、リノール酸、リノエライジ
ン酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、バリナリン
酸、アラキドン酸等が挙げられ、これらの不飽和脂肪酸
の中で本発明において特に好ましいものはジエン酸であ
り、最も好ましいものはオクタデカジエン酸である。オ
クタデカジエン酸としては通常の脱水ヒマシ油脂肪酸が
使用できる。
上記不飽和脂肪酸は各種の油脂脂肪酸でよいが、本発明
においては、なるべく飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸のグリ
セリド(特にジまたはトリグリセリド)を含有しないも
のがよく、脂肪酸1分子中に不飽和結合が3つまたはそ
れ以上あるとゲル化物を生成し、飽和酸は無水マレイン
酸が付加しない等の問題が生じる。
においては、なるべく飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸のグリ
セリド(特にジまたはトリグリセリド)を含有しないも
のがよく、脂肪酸1分子中に不飽和結合が3つまたはそ
れ以上あるとゲル化物を生成し、飽和酸は無水マレイン
酸が付加しない等の問題が生じる。
本発明においては、上記の如き不飽和脂肪酸に無水マレ
イン酸を付加させるが、無水マレイン酸は不飽和脂肪酸
1モルあたり少なくとも1モル、好ましくは2モルを付
加させる。
イン酸を付加させるが、無水マレイン酸は不飽和脂肪酸
1モルあたり少なくとも1モル、好ましくは2モルを付
加させる。
本発明で使用するポリオールは、多価フェノール類にア
ルキレンオキサイドを付加させたものであり、多価フェ
ノール類としては、カテコール、レゾルシン、ハイドロ
キノン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフ
ェノールF、テトラヒドロキシフェニルエタン等が有用
であり、またアルキレンオキサイドとしてはエチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとが特に有用である。
多価フェノールとアルキレンオキサイドとの付加反応は
常法によって行われ、その付加量は本発明においてはフ
ェノール性水酸基1モルあたり1〜10モルとのアルキ
レンオキサイドが好適である。
ルキレンオキサイドを付加させたものであり、多価フェ
ノール類としては、カテコール、レゾルシン、ハイドロ
キノン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフ
ェノールF、テトラヒドロキシフェニルエタン等が有用
であり、またアルキレンオキサイドとしてはエチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとが特に有用である。
多価フェノールとアルキレンオキサイドとの付加反応は
常法によって行われ、その付加量は本発明においてはフ
ェノール性水酸基1モルあたり1〜10モルとのアルキ
レンオキサイドが好適である。
前記の無水マレイン酸を付加した不飽和脂肪酸と上記の
ポリオールとの反応は、通常の縮合によって行うことが
でき、本発明で使用するB成分を得ることができる。
ポリオールとの反応は、通常の縮合によって行うことが
でき、本発明で使用するB成分を得ることができる。
無水マレイン酸を付加した不飽和脂肪酸とポリオールと
の組合せおよびその使用割合は、それぞれ使用する無水
マレイン酸付加不飽和脂肪酸およびポリオールによって
一概には規定できないが、一般的には付加した無水マレ
イン酸1モルあたり、ポリオールの水酸基が0.7〜1
モルの割合である。
の組合せおよびその使用割合は、それぞれ使用する無水
マレイン酸付加不飽和脂肪酸およびポリオールによって
一概には規定できないが、一般的には付加した無水マレ
イン酸1モルあたり、ポリオールの水酸基が0.7〜1
モルの割合である。
以上の如くして得られるB成分は、1分子中に幾つかの
カルボキシル基(酸無水物基を包含する)を有してお
り、これらのカルボキシル基を、例えばジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、ノニオン系界面活性剤、
N,N−ジメチルエタノールアミン、ヒドロキシエチル
またはプロピルメタクリレート等の水酸基を有する化合
物、グリシジルメタクリレート等のオキシラン基を有す
る化合物、アニリン、ブチルアミン等のアミン等で変性
することもできる。
カルボキシル基(酸無水物基を包含する)を有してお
り、これらのカルボキシル基を、例えばジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、ノニオン系界面活性剤、
N,N−ジメチルエタノールアミン、ヒドロキシエチル
またはプロピルメタクリレート等の水酸基を有する化合
物、グリシジルメタクリレート等のオキシラン基を有す
る化合物、アニリン、ブチルアミン等のアミン等で変性
することもできる。
以上の如き本発明で使用するB成分は、アンモニア、ア
ミン、またはカセイアルカリで中和する事により水溶性
を示し、種々の割合で水性アクリル樹脂または水性スチ
レン樹脂と優れた相溶性をもって混和でき、これらの水
性樹脂の被膜の硬さあるいは軟かさを自由に修正し得る
ものである。
ミン、またはカセイアルカリで中和する事により水溶性
を示し、種々の割合で水性アクリル樹脂または水性スチ
レン樹脂と優れた相溶性をもって混和でき、これらの水
性樹脂の被膜の硬さあるいは軟かさを自由に修正し得る
ものである。
本発明において使用するA成分である水性アクリル樹脂
とは、従来公知の水溶性アクリル樹脂および水分散性ア
クリル樹脂をすべて含むものであり、例えば、炭素数1
〜13のアルコールの(メタ)アクリル酸エステル、エ
トキシエチル(メタ)アクリレート、ダイアセトン(メ
タ)アクリルアミドまたはそのメチロール化物またはア
ルコキシメチル化物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グ
リシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸
エステルを主要モノマーとして重合して得られるもので
ある。
とは、従来公知の水溶性アクリル樹脂および水分散性ア
クリル樹脂をすべて含むものであり、例えば、炭素数1
〜13のアルコールの(メタ)アクリル酸エステル、エ
トキシエチル(メタ)アクリレート、ダイアセトン(メ
タ)アクリルアミドまたはそのメチロール化物またはア
ルコキシメチル化物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グ
リシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸
エステルを主要モノマーとして重合して得られるもので
ある。
また本発明において使用する水性スチレン樹脂とは、従
来公知のスチレンを主要モノマーとして重合して得られ
る水溶性スチレン樹脂および水分散性スチレン樹脂をす
べて含むものである。
来公知のスチレンを主要モノマーとして重合して得られ
る水溶性スチレン樹脂および水分散性スチレン樹脂をす
べて含むものである。
本発明において使用する上記水性アクリル樹脂または水
性スチレン樹脂は、上記成分の外、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸等の水溶性モノマーあるいは、マレ
イン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸
モノエステル、イタコン酸ジエステル、(メタ)アクリ
ロニトリル、塩化ビニリデン等の他の一般的なモノマー
も構成成分とすることもできる。
性スチレン樹脂は、上記成分の外、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸等の水溶性モノマーあるいは、マレ
イン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸
モノエステル、イタコン酸ジエステル、(メタ)アクリ
ロニトリル、塩化ビニリデン等の他の一般的なモノマー
も構成成分とすることもできる。
本発明に使用する水性アクリル樹脂または水性スチレン
樹脂は、これらの樹脂が水溶性または水分散性になる程
度の水溶性モノマー単位を含むことが必要であり、かつ
本発明の目的から樹脂自体が硬いものが好ましく、例え
ば、水溶性または水分散性となることを前提として水性
アクリル樹脂は、その全モノマー単位のうちで少なくと
も30重量%の(メタ)アクリル酸エステルおよびスチ
レンからなり、且つ(メタ)アクリル酸エステルとスチ
レンの合計が全体の50重量%以上となる比較的硬い水
性アクリル樹脂であるのが好ましい。
樹脂は、これらの樹脂が水溶性または水分散性になる程
度の水溶性モノマー単位を含むことが必要であり、かつ
本発明の目的から樹脂自体が硬いものが好ましく、例え
ば、水溶性または水分散性となることを前提として水性
アクリル樹脂は、その全モノマー単位のうちで少なくと
も30重量%の(メタ)アクリル酸エステルおよびスチ
レンからなり、且つ(メタ)アクリル酸エステルとスチ
レンの合計が全体の50重量%以上となる比較的硬い水
性アクリル樹脂であるのが好ましい。
また水性スチレン樹脂の場合には、全モノマー単位中で
スチレンの量が30重量%以上である比較的硬い水性ス
チレン樹脂であるのが好ましい。
スチレンの量が30重量%以上である比較的硬い水性ス
チレン樹脂であるのが好ましい。
これらの水性アクリル樹脂と水性スチレン樹脂はそれぞ
れ単独でも、任意の割合の混合物としても使用すること
ができる。
れ単独でも、任意の割合の混合物としても使用すること
ができる。
上記A成分に対するB成分の添加量は特に制限されない
が、好ましくはA成分100重量部あたりB成分0.2
〜100重量部の割合で使用する。この使用割合を変え
ることにより、任意の硬さの水性アクリル樹脂組成物ま
たは水性スチレン樹脂組成物を形成することが可能とな
る。
が、好ましくはA成分100重量部あたりB成分0.2
〜100重量部の割合で使用する。この使用割合を変え
ることにより、任意の硬さの水性アクリル樹脂組成物ま
たは水性スチレン樹脂組成物を形成することが可能とな
る。
B成分の添加量が0.2重量部未満の量では本発明の所
期の目的が達成され難く、また100重量部を超える量
を使用しても、その使用量に比例して効果が向上するも
のでもない。
期の目的が達成され難く、また100重量部を超える量
を使用しても、その使用量に比例して効果が向上するも
のでもない。
また本発明の水性樹脂組成物の製造は、A成分とB成分
とを均一に混合できる方法であれば、いずれの方法でも
調製でき、またベヒクル原料としての濃厚な水性アクリ
ル樹脂または水性スチレン樹脂と配合してもよく、また
一旦水で稀釈した水性アクリル樹脂または水性スチレン
樹脂と配合してもよいし、また着色剤その他必要添加剤
が既に配合されている水性アクリル樹脂塗料または水性
スチレン樹脂塗料等に配合しても同様な効果を達成する
ことができる。
とを均一に混合できる方法であれば、いずれの方法でも
調製でき、またベヒクル原料としての濃厚な水性アクリ
ル樹脂または水性スチレン樹脂と配合してもよく、また
一旦水で稀釈した水性アクリル樹脂または水性スチレン
樹脂と配合してもよいし、また着色剤その他必要添加剤
が既に配合されている水性アクリル樹脂塗料または水性
スチレン樹脂塗料等に配合しても同様な効果を達成する
ことができる。
(作用・効果) 以上の如き本発明の水性樹脂組成物は、従来の水性アク
リル樹脂または水性スチレン樹脂組成物を塗料あるいは
インキ等の種々の用途に適用させる場合には、多種類の
硬さのこれらの樹脂を準備しなければならなかったのに
対し、1種類または少ない種類の硬いベース水性アクリ
ル樹脂またはベース水性スチレン樹脂を用意して、前述
のB成分を種々の割合で配合することにより、任意の硬
さの水性樹脂組成物を形成でき、その結果多種多様の目
的用途に適合しうるものである。
リル樹脂または水性スチレン樹脂組成物を塗料あるいは
インキ等の種々の用途に適用させる場合には、多種類の
硬さのこれらの樹脂を準備しなければならなかったのに
対し、1種類または少ない種類の硬いベース水性アクリ
ル樹脂またはベース水性スチレン樹脂を用意して、前述
のB成分を種々の割合で配合することにより、任意の硬
さの水性樹脂組成物を形成でき、その結果多種多様の目
的用途に適合しうるものである。
また、従来の水性アクリル樹脂または水性スチレン樹脂
に、従来の低分子量の可塑剤を添加して柔軟性を付与し
た水性樹脂組成物では、可塑剤が揮発性、移行性を有す
るため、これに起因した種々の問題が生じたのに対し、
本発明の水性樹脂組成物は、含有するB成分がベース樹
脂と良好に相溶する高分子可塑剤であり、且つ被膜形成
剤の1種ともなるので、最終的に形成される塗膜の物性
を何ら低下させないものである。
に、従来の低分子量の可塑剤を添加して柔軟性を付与し
た水性樹脂組成物では、可塑剤が揮発性、移行性を有す
るため、これに起因した種々の問題が生じたのに対し、
本発明の水性樹脂組成物は、含有するB成分がベース樹
脂と良好に相溶する高分子可塑剤であり、且つ被膜形成
剤の1種ともなるので、最終的に形成される塗膜の物性
を何ら低下させないものである。
従って本発明の水性樹脂組成物は、塗料のベヒクル、塗
料そのもの、あるいは水性印刷インクのベヒクル、水性
印刷インク等として非常に有用である。
料そのもの、あるいは水性印刷インクのベヒクル、水性
印刷インク等として非常に有用である。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
なお、文中、部または%とあるのは特に断りのない限り
重量基準である。
重量基準である。
実施例1 脱水ヒマシ油脂肪酸の無水マレイン酸付加物2,970
部およびビスフェノールAジヒドロキシプロピルエーテ
ル1,863部を反応容器に取り、加熱攪拌により、1
50℃まで徐々に昇温する。150℃で3時間攪拌し、
50℃まで冷却する。28%アンモニア水702部を加
え15分間攪拌し、次いで水4,131部を加え、20
分間攪拌する。これを取出して縮合物−1とする。該縮
合物5部、イソブチルアルコール1.25部、水28.
75部および安定型シアニンブルー25部をボールミル
で24時間分散し、縮合物−1を20部、イソブチルア
ルコール5部、水15部を追加し、1時間分散して取り
出し、ブルーカラーとする。水溶性アクリル樹脂(共重
合重量比=メチルメタクリレート/メタクリル酸2−エ
チルヘキシルエステル/スチレン/メタクリル酸=44
/10/30/16)(Tg105℃、酸価104)の
50%エタノール溶液25部、縮合物−1を10部、エ
タノール15部、水30部を容器に取って攪拌する。次
にブルーカラー20部を加えて攪拌する。
部およびビスフェノールAジヒドロキシプロピルエーテ
ル1,863部を反応容器に取り、加熱攪拌により、1
50℃まで徐々に昇温する。150℃で3時間攪拌し、
50℃まで冷却する。28%アンモニア水702部を加
え15分間攪拌し、次いで水4,131部を加え、20
分間攪拌する。これを取出して縮合物−1とする。該縮
合物5部、イソブチルアルコール1.25部、水28.
75部および安定型シアニンブルー25部をボールミル
で24時間分散し、縮合物−1を20部、イソブチルア
ルコール5部、水15部を追加し、1時間分散して取り
出し、ブルーカラーとする。水溶性アクリル樹脂(共重
合重量比=メチルメタクリレート/メタクリル酸2−エ
チルヘキシルエステル/スチレン/メタクリル酸=44
/10/30/16)(Tg105℃、酸価104)の
50%エタノール溶液25部、縮合物−1を10部、エ
タノール15部、水30部を容器に取って攪拌する。次
にブルーカラー20部を加えて攪拌する。
こうして得られた塗料は、有機溶剤の毒性が無く、プラ
スチック製の模型に塗布したところ、塗膜の割れを起さ
ず、接着性も良好であった。
スチック製の模型に塗布したところ、塗膜の割れを起さ
ず、接着性も良好であった。
比較の為、上記塗料配合中の縮合物−1を全て、上記の
水溶性アクリル樹脂に置換えた結果、プラスチック製の
模型に塗布し、乾燥している過程で塗膜の割れを起し
た。
水溶性アクリル樹脂に置換えた結果、プラスチック製の
模型に塗布し、乾燥している過程で塗膜の割れを起し
た。
実施例2 脱水ヒマシ油脂肪酸の無水マレイン酸付加物7,810
部とビスフェノールA1モルにプロピレンオキサイド4
モルを付加したもの4,970部とを反応容器に取り、
加熱攪拌により150℃まで昇温する。150℃で3時
間攪拌した後、200℃で1時間減圧しながら加熱攪拌
する。この時約180部の水の留出が認められた。12
0℃に冷却し、N,N−ジメチルエタノールアミン1,
420部を加え、120℃30分間攪拌する。80℃ま
で冷却し、28%アンモニア水1,420部と水9,8
69部の混合液を加えて20分間攪拌し、取り出して縮
合物−2とする。
部とビスフェノールA1モルにプロピレンオキサイド4
モルを付加したもの4,970部とを反応容器に取り、
加熱攪拌により150℃まで昇温する。150℃で3時
間攪拌した後、200℃で1時間減圧しながら加熱攪拌
する。この時約180部の水の留出が認められた。12
0℃に冷却し、N,N−ジメチルエタノールアミン1,
420部を加え、120℃30分間攪拌する。80℃ま
で冷却し、28%アンモニア水1,420部と水9,8
69部の混合液を加えて20分間攪拌し、取り出して縮
合物−2とする。
水溶性アクリル樹脂(共重合重量比=メチルメタクリレ
ート/メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル/スチ
レン/α−メチルスチレン/メタクリル酸=20/20
/13/7/40)(水性フレキソインキ用)の35%
水溶液(以下単に水性アクリル樹脂液と言う)10部、
水30部、安定型シアニンブルー35部をボールミルに
取り、24時間かけて分散する。
ート/メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル/スチ
レン/α−メチルスチレン/メタクリル酸=20/20
/13/7/40)(水性フレキソインキ用)の35%
水溶液(以下単に水性アクリル樹脂液と言う)10部、
水30部、安定型シアニンブルー35部をボールミルに
取り、24時間かけて分散する。
上記水性アクリル樹脂液40部と水25部とを加えて1
時間分散し、ベースインキとする。
時間分散し、ベースインキとする。
ベースインキ60部に水性アクリル樹脂液13部と縮合
物−2を8部と水19部を加えて攪拌し、水性フレキソ
インキとする。
物−2を8部と水19部を加えて攪拌し、水性フレキソ
インキとする。
上記水性フレキソインキは顔料分15%、水性アクリル
樹脂分12.05%、縮合物−2(不揮発分として)4
%である。この水性フレキソインキをビニリデン処理し
たポリプロピレンフィルムに印刷した結果、塗膜の割れ
が無く、カールも少なく、接着性も良好であった。比較
の為、上記水性フレキソインキ中、縮合物−2を加え
ず、代りに水性アクリル樹脂液を、インキ中の樹脂分が
合計で16.05%となるように加えて、水性フレキソ
インキとし、ビニリデン処理のフィルム印刷した結果、
乾燥後カールし塗膜の割れがひどかった。
樹脂分12.05%、縮合物−2(不揮発分として)4
%である。この水性フレキソインキをビニリデン処理し
たポリプロピレンフィルムに印刷した結果、塗膜の割れ
が無く、カールも少なく、接着性も良好であった。比較
の為、上記水性フレキソインキ中、縮合物−2を加え
ず、代りに水性アクリル樹脂液を、インキ中の樹脂分が
合計で16.05%となるように加えて、水性フレキソ
インキとし、ビニリデン処理のフィルム印刷した結果、
乾燥後カールし塗膜の割れがひどかった。
実施例3 脱水ヒマシ油脂肪酸の無水マレイン酸付加物143部と
ビスフェノールAジヒドロキシプロピルエーテル85.
8部とを反応容器に取る。実施例2と同様に150℃で
3時間、200℃で1時間加熱攪拌し、140℃まで冷
却する。予め混合してあったポリオキシエチレンオクチ
ルフェノールエーテル(HLB=13)156部とトリ
エチルアミン6.5部との混合物を加える。110℃で
1時間攪拌し、80℃に冷却する。28%アンモニア水
26部と水352.3部とを加えて15分間攪拌してか
ら取り出し、縮合物−3とする。スチレンマレイン酸樹
脂(共重合モル比=1/1)の低級アルコールのハーフ
エステル樹脂の25%水溶液100部に、縮合物−3を
20部加えて攪拌し、ガラス板上に3ミルのアプリケー
ターにて塗布し、自然乾燥する。この結果透明で平滑な
皮膜が得られた。
ビスフェノールAジヒドロキシプロピルエーテル85.
8部とを反応容器に取る。実施例2と同様に150℃で
3時間、200℃で1時間加熱攪拌し、140℃まで冷
却する。予め混合してあったポリオキシエチレンオクチ
ルフェノールエーテル(HLB=13)156部とトリ
エチルアミン6.5部との混合物を加える。110℃で
1時間攪拌し、80℃に冷却する。28%アンモニア水
26部と水352.3部とを加えて15分間攪拌してか
ら取り出し、縮合物−3とする。スチレンマレイン酸樹
脂(共重合モル比=1/1)の低級アルコールのハーフ
エステル樹脂の25%水溶液100部に、縮合物−3を
20部加えて攪拌し、ガラス板上に3ミルのアプリケー
ターにて塗布し、自然乾燥する。この結果透明で平滑な
皮膜が得られた。
比較の為、上記スチレンマレイン酸樹脂の低級アルコー
ルのハーフエステル樹脂を単独でガラス板に塗布し、乾
燥した結果、塗膜の全面が細かく割れてしまった。
ルのハーフエステル樹脂を単独でガラス板に塗布し、乾
燥した結果、塗膜の全面が細かく割れてしまった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C09D 125/08 167:00) (C09D 133/04 167:00)
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも下記A成分およびB成分を含有
し、A成分とB成分の重量比が、A成分100重量部に
対してB成分が0.2〜100重量部であることを特徴
とする水性樹脂組成物。 A成分‥‥水溶性モノマーと(メタ)アクリル酸エステ
ルとスチレンとを含むモノマー全体の30重量%以上が
(メタ)アクリル酸エステルであり、且つ該(メタ)ア
クリル酸エステルとスチレンの合計量が全モノマーの5
0重量%以上である水性アクリル樹脂および/または水
溶性モノマーとスチレンとを含むモノマー全体の30重
量%以上がスチレンである水性スチレン樹脂 B成分‥‥1モルあたり無水マレイン酸を1〜2モル付
加させた不飽和脂肪酸と、フェノール性水酸基1モルあ
たり1〜10モルのアルキレンオキサイドを付加させた
多価フェノールからなるポリオールとを、上記付加した
無水マレイン酸1モルあたり上記ポリオールの水酸基が
0.7〜1モルの割合で縮合させてなる縮合物。 - 【請求項2】不飽和脂肪酸が、オクタデカジエン酸であ
る特許請求の範囲第(1)項に記載の水性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60152547A JPH0643571B2 (ja) | 1985-07-12 | 1985-07-12 | 水性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60152547A JPH0643571B2 (ja) | 1985-07-12 | 1985-07-12 | 水性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6213448A JPS6213448A (ja) | 1987-01-22 |
JPH0643571B2 true JPH0643571B2 (ja) | 1994-06-08 |
Family
ID=15542844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60152547A Expired - Lifetime JPH0643571B2 (ja) | 1985-07-12 | 1985-07-12 | 水性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0643571B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4916181A (en) * | 1987-09-29 | 1990-04-10 | Ppg Industries, Inc. | Water-borne acrylic/polyester resin |
-
1985
- 1985-07-12 JP JP60152547A patent/JPH0643571B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6213448A (ja) | 1987-01-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6509880B2 (ja) | 改善されたオープンタイムを有する水溶型コーティング組成物 | |
TW546355B (en) | Aqueous coating composition and method for coating inner surface of cans | |
CA1269785A (en) | Water-dilutable aqueous polymer paints | |
JPS637582B2 (ja) | ||
DE1495338B2 (de) | Verfahren zur Herstellung von in Wasser gelosten oder dispergierten Salzen polymerer Ester | |
JP3689131B2 (ja) | 不粘着性、耐引掻性で且つ耐薬品性の塗料のためのバインダーとしてのポリマー水性分散物 | |
CN111019038A (zh) | 具有高耐酸碱性的水性丙烯酸树脂及其制备方法 | |
JP4880378B2 (ja) | ビニル変性エポキシエステル樹脂の水分散体の製造方法、及び当該水分散体を用いた水性塗料組成物 | |
JPS5821457A (ja) | 熱硬化性被覆組成物 | |
JPH0643571B2 (ja) | 水性樹脂組成物 | |
JPH0320375A (ja) | 鉄管用塗料組成物 | |
JPS6223790B2 (ja) | ||
US4100119A (en) | Greater water resistance and shorter drying time in water soluble enamel paints | |
JPH0427274B2 (ja) | ||
JP2531969B2 (ja) | 水性オ―バ―プリント用ワニス対応金属用印刷インキ組成物及びその使用方法 | |
JPH0248680B2 (ja) | Kamikooteinguyosuiyoseijushisoseibutsu | |
FR2510590A1 (fr) | Compositions resineuses de revetement durcissables par un mecanisme de durcissement par transesterification | |
JP2884779B2 (ja) | 水性印刷インキ組成物 | |
JPH07292314A (ja) | 低温乾燥塗料用樹脂組成物 | |
JP3583445B2 (ja) | 水性塗料用樹脂組成物及び塗料 | |
DE2604680A1 (de) | Addukt, verfahren zu seiner herstellung und seine verwendung als bindemittel in anstrichmitteln und druckfarben | |
JPS6377977A (ja) | 顔料組成物 | |
JP2507805B2 (ja) | 缶用水性塗料組成物 | |
JPS5852366A (ja) | 水分散型熱硬化性被覆組成物 | |
JPH07113102B2 (ja) | 水性塗料用樹脂組成物 |