JP2531969B2 - 水性オ―バ―プリント用ワニス対応金属用印刷インキ組成物及びその使用方法 - Google Patents

水性オ―バ―プリント用ワニス対応金属用印刷インキ組成物及びその使用方法

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JP2531969B2 JP17535288A JP17535288A JP2531969B2 JP 2531969 B2 JP2531969 B2 JP 2531969B2 JP 17535288 A JP17535288 A JP 17535288A JP 17535288 A JP17535288 A JP 17535288A JP 2531969 B2 JP2531969 B2 JP 2531969B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、水性オーバープリント用ワニス対応金属用
印刷インキ組成物及びその使用方法を提供することを目
的とする。
[従来の技術] 従来、金属用印刷インキとしては、アルキッド樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂と鉱物油等の
溶剤を主たるビヒクル成分とする印刷インキが使用され
ていた。
また、印刷被膜の密着性、耐摩擦性等を向上させるた
めオーバープリントが一般的に行われており、それらオ
ーバープリント用ワニスは、アルキッド樹脂、ポリエス
テル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂、メラ
ミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の硬化剤および鉱物
油等の溶剤からなる溶剤性のものが広く使用されてい
た。
そして、金属面への印刷に際しては、オフセット印刷
機あるいはドライオフセット印刷機が用いられて、オー
バープリントは、コーター等を用いて、インキ被膜上に
塗布され、130〜200℃で焼付けが行われていた。
しかしながら、最近、溶剤に関する大気汚染の問題、
作業環境における衛生面あるいは安全性の面から、金属
印刷の分野においても、溶剤性のオーバープリント用ワ
ニスから水性タイプのものに移行する動きが顕著になり
つつある。この結果、金属用の印刷インキにおいても、
水性オーバープリント用ワニスに対して十分な適正を有
することが要求されて来ていた。
この要求に対し、従来の金属用の印刷インキに水性オ
ーバープリント用ワニスを適用した場合、塗膜面にはじ
き、インキ膜中へのワニスのもぐり込み等の現象が生
じ、その結果、光沢あるいは密着性等の耐性に欠けるな
ど、塗膜品質の著しい低下をきたすものであった。
このような問題を改善する方法として、印刷インキの
溶剤の少なくとも一部にグリコール、グリコールエーテ
ルあるいはグリコールエステル等を用いた金属用印刷イ
ンキが提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの手段は上述した問題の改善に
は有効であるが、他方、これらの溶剤の使用によって印
刷インキのミスチングが従来のものより著しく増加し、
作業環境の劣化を招くという重大な問題を有していた。
一方、以前より、ロジン成分を含むポリエステル、い
わゆるロジンエステルがミスチングに対して良好である
ことを見出していたが、ロジンエステルからなるビヒク
ルは一般に着色しているため、淡色あるいは白インキ用
としての適性はなく、実用に耐えないものであった。
本発明はこれらの問題点を解決する水性オーバープリ
ント用ワニス対応金属用印刷インキ組成物を提供しよう
とするものである。
[問題点を解決するための手段] 発明者らは上記問題を解決すべく研究を重ねた結果、
ロジンアルコールで変性したポリエステル樹脂、グリコ
ール系溶剤を含有する水性オーバープリント用ワニス対
応金属用印刷インキ組成物が、上記問題点を解決するこ
とを見出し、本発明を完成した。
すなわち、請求項1の発明は、樹脂、顔料及び溶剤を
主成分とすると水性オーバープリント用ワニス対応金属
用印刷インキ組成物において、該樹脂成分として、多価
アルコールおよび一価アルコールからなるアルコール成
分(A)と、多価カルボン酸および必要に応じて一価カ
ルボン酸からなるカルボン酸成分(B)とを、カルボン
酸成分(B)に対するアルコール成分(A)の割合が1:
1.2〜1:2.5(当量比)で、且つロジンアルコールがアル
コール成分(A)中3%〜60%(当量比)となる範囲で
反応させて得られるポリエステル樹脂を印刷インキ中、
5重量%以上、更に、該溶剤成分として、グリコールお
よび/またはその誘導体を印刷インキ中、5重量%以上
含有することを特徴とする水性オーバープリント用ワニ
ス対応金属用印刷インキ組成物を提供するものである。
また、請求項2の発明は、請求項1記載のポリエステ
ルが、一価アルコールと三価以上の多価カルボン酸と
を、等モルあるいは多価カルボン酸過剰で反応させる第
1段階、続いて第1段階での反応生成物と第1段階での
反応で使用しなかったその他のアルコール成分およびカ
ルボン酸成分とを反応させる第2段階の二段階の反応か
ら得られるポリエステル樹脂であることを特徴とする水
性オーバープリント用ワニス対応金属用印刷インキ組成
物を提供するものである。
また、請求項3の発明は、硬化剤を含有しない請求項
1又は請求項2の水性オーバープリント用ワニス対応金
属用印刷インキ組成物を用いて、金属面に印刷し、続い
て、硬化剤を含有する水性オーバープリント用ワニスを
インキ被膜上に塗布し、加熱硬化させることを特徴とす
る水性オーバープリント用ワニス対応金属用印刷インキ
組成物の使用方法を提供するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明にかかるポリエステル樹脂は、カルボン酸成分
(B)とアルコール成分(A)とを1:1.1〜1:2.5(カル
ボキシル基及びヒドロキシル基の当量比)の割合で反応
させることが必要である。一般的に、金属素材への印刷
に際しては、焼付けが行われる。この焼付け工程におい
ては、印刷インキ中及び/またはオーバープリント用ワ
ニス中の硬化剤と印刷インキおよびオーバープリント用
ワニス中の樹脂の遊離のヒドロキシル基との架橋によっ
て、主として硬化乾燥するため、この架橋に必要なだけ
の遊離のヒドロキシル基をポリエステル樹脂に残るよう
に反応させなければならない。アルコール成分が上記割
合より少なくなると、ゲル化の危険が大きくなるととも
に、焼付け乾燥時に硬化剤と十分に反応せず、乾燥不良
となる。また上記割合を越えると高分子量の樹脂が得ら
れなくなるなど樹脂の合成が困難となる。
ここで、ポリエステル樹脂を構成するアルコール成分
(A)のうち多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘ
キシレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール
等が使用できる。
また、一価アルコールとしては、ロジンアルコールま
たはその誘導体(以下、単にロジンアルコールと言う)
の使用が必須であり、ロジンアルコール以外に、必要に
応じ、他の一価アルコールも使用できる。前記ロジンア
ルコールとしては、アビエチルアルコールやその不均化
物、水添化物、アルキレンオキサイド付加物あるいはそ
れらを主成分とする混合物が例示できる。また、他の一
価アルコールとしては、ペンチルアルコール、ヘキシル
アルコール、オクチルアルコール、ドデシルアルコール
等が使用できる。
ここで、ロジンアルコールの使用量としては、アルコ
ール成分中3%〜60%(ヒドロキシル基の当量比)の範
囲であることが必要であり、3%未満の場合はミスチン
グの減少に実質的に効果は見られず、逆に60%を超える
とポリエステル樹脂の合成が困難となる。
一方、多価カルボン酸としてはアジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸等があげられる。
また必要に応じて一価カルボン酸も使用することがで
き、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸、リノレン酸等の脂肪酸が例示できる。
前記アルコール成分およびカルボン酸成分よりポリエ
ステル樹脂を合成するには、常法により合成することが
できる。例えば、上記成分を、窒素雰囲気中、140〜250
℃の範囲で加熱しながら、生成される水を取り除き、3
〜6時間所定酸価まで反応させることにより、目的とす
るポリエステル樹脂を合成することができる。
また、本発明にかかるポリエステル樹脂の分子量には
特に制限を加えないが、重量平均分子量5,000以上のも
のが特に望ましい。
以上、ポリエステル樹脂の一般的な製法を述べたが、
請求項2で特定するポリエステル樹脂の製法について以
下詳細に説明する。
本発明において重要な構成要素の一つである前記ロジ
ンアルコールは一価のアルコールであり、ジカルボン酸
およびジオールとともに重縮合を行うとすると、ロジン
アルコールをポリエステルに多く導入することができな
い。よってより多くのロジンアルコールを導入するため
に、カルボン酸としてジカルボン酸の他に三価以上の多
価カルボン酸を用いて反応を行うものである。三価以上
の多価カルボン酸として無水トリメリット酸を用いた例
により以下説明する。
まず、ロジンアルコールと無水トリメリット酸を等モ
ルあるいは無水トリメリット酸をやや過剰な割合で混合
し、反応させ、ロジンアルコールのトリメリット酸モノ
エステルを合成する(第1段階)。ついで反応生成物で
ある上記モノエステルに多価アルコールを反応させ、ロ
ジンアルコールのペンダント化を行うとともにポリエス
テルの骨格を形成する(第2段階)。
なお、第1段階で一価アルコールとしてロジンアルコ
ールを用いることは必須であるが、ロジンアルコールと
ともに他の一価アルコールを三価以上のカルボン酸と反
応させてもよい。一方、第2段階で多価アルコールを用
いることは必須であるが、多価アルコールとともに第1
段階で用いなかったカルボン酸成分(B)等を反応させ
てもよい。
以上記載した構造例によってポリエステル樹脂の反応
を行うとポリエステル鎖に多くのロジンアルコールを導
入でき、必要な分子量のポリエステル樹脂を得ることが
できるものである。
次いで、水性オーバープリント用ワニス対応金属用印
刷インキ組成物について述べる。水性オーバープリント
用ワニス対応金属用印刷インキ組成物は、顔料、樹脂、
溶剤を主成分とするものであるが、水性オーバープリン
ト用ワニス対応金属用印刷インキ組成物では該ポリエス
テル樹脂を5重量%以上含有することが必要であり、5
重量%未満の場合、目的とするミスチング減少の効果は
見られない。
また、水性オーバープリント用ワニス対応金属用印刷
インキ組成物では、溶剤成分としてグリコールおよび/
またはその誘導体をインキ組成物中5重量%以上含む事
が必要であり、5重量%未満の場合、水性オーバープリ
ント用ワニスとの適性の改善の効果は見られない。
前記グリコールおよび/またはその誘導体としては、
炭素数2〜8のアルキレングリコールやそれらへのエチ
レンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加した
ジヒドロキシエーテル、あるいはモノカルボン酸とのエ
ステル、および一価アルコールにエチレンオキサイドあ
るいはプロピレンオキサイド等を付加したヒドロキシエ
ーテル等が例示できる。
本発明にかかる印刷インキ中の他の樹脂成分として
は、従来より金属用の印刷インキに使用されている各種
樹脂が、該ポリエステル樹脂と混合して使用でき、特に
制限を加えるものではない。
他の溶剤成分としては、鉱物油、植物油、炭化水素溶
剤等、金属用印刷インキに一般に用いられる溶剤がグリ
コールおよび/またはその誘導体と混合して使用するこ
とができる。
なお、必要に応じて添加される硬化剤としては、メラ
ミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が例示できる。
硬化剤は、インキ組成物中に加えて使用しても良い
が、インキ中には添加せず、オーバープリント用ワニス
中に添加される硬化剤を、インキの硬化剤として利用し
ても良い。ただし、インキ中に予め硬化剤を添加してお
くと、長期の貯蔵安定性に問題を有することがあり、イ
ンキ中には添加せず、オーバープリント用ワニスに添加
した硬化剤を利用することが好ましい。よって、請求項
3では、このような使用方法を特定している。
顔料としては通常の無機および有機顔料が使用でき
る。また、必要に応じ、ドライヤー、ワックス等も使用
する事ができる。
上記した各材料から本発明にかかる印刷インキを製造
するには、ポリエステル樹脂および他の樹脂成分10〜60
重量%、顔料5〜60重量%、溶剤10〜50重量%、硬化剤
0〜30重量%の割合で常法に基づき製造することができ
る。
更に本発明は、請求項3として、前記水性オーバープ
リント用ワニス対応金属用印刷インキ組成物の使用方法
を提供することを目的としている。すなわち、請求項3
は、硬化剤を含まない水性オーバープリント用ワニス対
応金属用印刷インキ組成物を用いて金属面に印刷し、続
けて硬化剤を含有するオーバーコーティング用ワニスを
その上に塗布した後、焼付けて硬化被膜を形成するもの
である。硬化剤を含まないことにより金属用印刷インキ
の貯蔵安定性を増すことができる一方で、上に塗布され
たオーバープリント用ワニス中の硬化剤が下のインキ層
中に浸透し、焼付け時インキをも硬化させて充分な適性
をもつ硬化被膜が形成されるものである。
ここで、印刷インキの上塗り用として用いられる水性
オーバープリント用ワニスとしては、樹脂、硬化剤、溶
剤から主として構成されものが使用できる。樹脂成分と
しては、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性アクリル樹脂
等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸から誘導され
る水溶性のビニル共重合体樹脂あるいはそれらの水分散
型樹脂等が、硬化剤としては、水溶性尿素樹脂、水溶性
メラミン樹脂あるいは、水溶性ベンゾグアナミン樹脂等
が、さらに溶剤としては、水およびセロソルブ系その他
の水混和性溶剤からなるものが使用できる。
本発明にかかる水性オーバープリント用ワニス対応金
属用印刷インキ組成物及び前記組成からなる水性オーバ
ープリント用ワニスを用いて、金属素材に印刷する場合
は、通常ドライオフセット印刷又は、湿し水を使用する
オフセット印刷によって行い、更に印刷後、水性オーバ
ープリント用ワニスをコーター等を用いてコーティング
を行った後、130〜200℃で数分〜十数分焼付けられるも
のである。
以下、実施例でもって、本発明をより具体的に説明す
る。
[実施例] 合成例1 アビトール(理化ハーキュレス社製、ハイドロアビエ
チルアルコール83%、樹脂中のヒドロキシ基が4.75重量
%)100部、キシレン100部、ネオペンチルグリコール35
0部、トリメチロールプロパン120部、アジピン酸273部
およびイソフタル酸313部をコルベンに仕込み、窒素雰
囲気中で220℃で約3時間エステル化反応を行い、酸価1
0、重量平均分子量9,800のポリエステル樹脂1を得た。
なお、カルボン酸成分(B)とアルコール成分(A)の
比率は、1:1.3(当量比)、アルコール成分(A)中の
ロジンアルコールの当量は約3%である。
合成例2 アビトール400部、無水トリメリット酸327部、キシレ
ン100部をコルベンに仕込み、窒素雰囲気中140℃で約6
時間反応させトリメリット酸のモノエステルを得る。つ
いでネオペンチルグリコール261部、トリメチロールプ
ロパン74部を加え、更に220℃で約3時間脱水縮合を行
い、酸価10、重量平均分子量10,200のポリエステル樹脂
2を得た。なお、カルボン酸成分(B)とアルコール成
分(A)の比率は約1:1.5(当量比)、アルコール成分
(A)中のロジンアルコールの当量は約14%である。
合成例3 合成例2と同様に、アビトール700部、無水トリメリ
ット酸177部、キシレン100部をコルベンに仕込み、窒素
雰囲気中、140℃で約3時間エステル化を行ったのち、
トリメチロールプロパン144部、ペンタエリスリトール1
2部を加え220℃で約3時間脱水縮合を行い、酸価10、重
量平均分子量15,000のポリエステル樹脂3を得た。な
お、カルボン酸成分(B)とアルコール成分(A)の比
率は、1:2.0(当量比)、アルコール成分(A)中のロ
ジンアルコールの比率は35%(当量比)である。
合成例4 合成例2と同様に、アビトール263部、ラウリルアル
コール137部、無水トリメリット酸346部、キシレン100
部をコルベンに仕込み窒素雰囲気中、140℃で約1時間
エステル化反応を行ったのち、ネオペンチルグリコール
150部、トリメチロールプロパン170部を加え、更に220
℃で約3時間脱水縮合を行い、酸価10、重量平均分子量
17,200のポリエステル樹脂4を得た。なお、カルボン酸
成分(B)とアルコール成分の比率は約1:1.6(当量
比)、アルコール成分(A)中のロジンアルコールの比
率は約11%(当量比)である。また、他の一価アルコー
ル量は約9%である。
合成例5 合成例1と同様にして、ネオペンチルグリコール393
部、トリメチロールプロパン105部、アジピン酸303部、
イソフタル酸348部およびキシレン100部をコルベンに仕
込み、窒素雰囲気中で220℃約6時間エステル化反応を
行い、酸価10、重量平均分子量13,000のポリエステル樹
脂5を得た。なお、カルボン酸成分(B)とアルコール
成分(A)の比率は、1:1.2(当量比)、アルコール成
分(A)中の一価アルコール量は、0%である。
合成例6 合成例1と同様にして、ラウリルアルコール400部、
ネオペンチルグリコール208部、トリメチロールプロパ
ン74部および無水トリメリット酸403部をコルベンに仕
込み窒素雰囲気中で220℃約4時間エステル化反応を行
い、酸価10、重量平均分子量22,000のポリエステル樹脂
6を得た。なお、カルボン酸成分(B)とアルコール成
分(A)の比率は、1:1.4(当量比)、アルコール成分
(A)中の一価アルコール量は28%、アビトール量は0
%(当量比)である。
合成例7 合成例1と同様にして、アビトール400部、ネオペン
チルグリコール340部、および無水トリメリット酸322部
をコルベンに仕込み、窒素雰囲気中で220℃約3時間エ
ステル化反応を行い、酸価10、重量平均分子量3,500の
ポリエステル樹脂7を得た。なお、カルボン酸成分
(B)とアルコール成分(A)の比率は、1:1.5(当量
比)、アルコール成分(A)中のアビトール量は16%
(当量比)である。
合成例8 合成例1と同様に、大豆油脂肪酸400部、トリメチロ
ールプロパン290部、ペンタエリスリトール51部および
無水フタル酸324部をコルベンに仕込み、窒素雰囲気中
で220℃約15時間エステル化反応を行い、酸価10、重量
平均分子量17,800、油長40%のアルキッド樹脂8を得
た。
合成例9 合成例1と同様に、ハイペール(水添ロジン、荒川化
学社製)400部、トリメチロールプロパン340部および無
水フタル酸318部をコルベンに仕込み、窒素雰囲気中で2
50℃約18時間エステル化反応を行い、酸価15、重量平均
分子量13,000の水添ロジンエステル樹脂9を得た。
実施例1〜6および比較例1〜6 合成例1〜8で得たそれぞれの樹脂を用い、表−1に
従ってワニス1〜11を調整した。
表−1に従って得られたそれぞれのワニスを用い、ワ
ニス30重量部、酸価チタン50重量部を常法に従い練肉分
散せしめ、その後硬化剤としてメラミン樹脂、サイメル
303(三井東圧化学社製)10重量部および表−2に従い
それぞれの溶剤7〜12重量部を添加して塑性粘度200〜3
00ポイズの金属用印刷インキを調整した。
また、実施例7としてワニス2を40部、酸化チタンを
50部、キョウワノールMを10部で同様にインキを調整し
た。
評価方法 1)水性オーバープリント用ワニスとの適性試験 実施例1〜7および比較例1〜6で得たそれぞれのイ
ンキを、RI展色機(明製作所製)を用いてアルミ板上に
約30mg/100cm2になるように展色し、その後直ちにコー
ター(東洋精機社製)を用いてその上に下記組成からな
る水性オーバープリント用ワニスを塗布(固形分換算で
約50mg/100cm2)し、ガスオーブン中で200℃、2分間焼
き付けを行って硬化被膜とした後その表面のはじき、滑
らかさを観察した。
<水性オーバープリント用ワニスの組成> アクリルエマルジョン サイビノールX−288−330E−
1 40%solid(サイデン化学社
製) 60 重量部 トリエチルアミン 0.5重量部 メラミン樹脂 スミマールM−40W(住友化学工業社
製) 25 重量部 ブチルセロソルブ 10 重量部 水 4.5重量部 2)ミスチング試験 実施例1〜7および比較例1〜6で得たインキそれぞ
れ1.3ccをとってインコメーター(スイング・アルバー
ト社製)に塗布し、均一にならした後1200rpmで1分間
回転させる。この間、ローラーの下に黒紙を置いてお
き、その上へのインキのミスチングの多少を比較する。
測定はローラーを30℃に保って行った。
またインキ中への硬化剤の添加とオーバープリント用
ワニス中の硬化剤を利用する場合とによる性能を比較す
るため、実施例2及び実施例7についてのみ、以下の試
験を行った。
3)鉛筆硬度、耐溶剤性、接着性 鉛筆硬度に関しては、JIS−K5410に従って、耐溶剤性
は、メチルエチルケトンを充分しみ込ませた脱脂綿で塗
布面をゆっくり往復でこすり、アルミ板が露出するまで
の往復回数で、接着性は1cm四方の部分に1mmのマス目を
カッターナイフで、100個作り、セロハンテープをその
部分に密着させて思いっきり剥がし、剥離しなかったマ
ス目の数で評価する。
4)粘度 ラレー粘度計によって、25℃における塑性粘度の変化
を調べるため、製造時及び6ケ月後について、測定す
る。
以上の評価結果を表−3、表−4、表−5に示す。
なお、評価基準は以下のとおりである。
1)水性オーバープリント用ワニスとの適性 はじきが全く見られず、光沢も良好なものを◎、はじ
きはほとんど見られないが、やや光沢が低下しているも
のを○、はじき、ワニスのもぐり込みの傾向が見られる
ものを△、はじき、ワニスのもぐり込みが顕著なものを
×として評価する。
2)ミスチング試験 黒紙上1cm2当り、白点1個以下のものを◎、白点が2
〜5個のものを○、白点が6〜10個のものを△、白点が
11以上のものを×として評価する。
以上、表−3の結果から明らかなように、本発明にか
かるポリエステル樹脂、並びに、溶剤を用いた金属用イ
ンキは、ミスチングが少なく、水性ワニスとの適性にも
優れるものであることがわかる。
比較例6のインキは、これら適性は有するものの、白
インキの黄ばみが大きく、実用に耐えないものであっ
た。
また、実施例2(インキ中に硬化剤を添加したもの)
と実施例7(インキ中に硬化剤を使用せず、水性オーバ
ープリント用ワニス中の硬化剤を利用するもの)との比
較においては、表−4より、性能に差がないこと、また
表−5より、インキ中に硬化剤を添加しないもの方が安
定性に優れるものであることがわかる。
[発明の効果] 以上、実施例で示した通り、本発明で特定するポリエ
ステル樹脂および印刷インキは、淡色および白インキに
も充分使用可能であり、水性オーバープリント用ワニス
に対して充分な適性を有し、かつミスチング現象がほと
んど見られないという優れた特徴を有しているものであ
る。
従って、本発明の水性オーバープリント用ワニス対応
金属用印刷インキ組成物は水性オーバープリント用ワニ
スに対して非常に有用で、かつ作業環境の汚染が著しく
改善された水性オーバープリント用ワニス対応金属用印
刷インキ組成物である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−109927(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂、顔料及び溶剤を主成分とすると水性
    オーバープリント用ワニス対応金属用印刷インキ組成物
    において、該樹脂成分として、多価アルコールおよび一
    価アルコールからなるアルコール成分(A)と、多価カ
    ルボン酸および必要に応じて一価カルボン酸からなるカ
    ルボン酸成分(B)とを、カルボン酸成分(B)に対す
    るアルコール成分(A)の割合が1:1.2〜1:2.5(当量
    比)で、且つロジンアルコールがアルコール成分(A)
    中3%〜60%(当量比)となる範囲で反応させて得られ
    るポリエステル樹脂を印刷インキ中、5重量%以上、更
    に、該溶剤成分として、グリコールおよび/またはその
    誘導体を印刷インキ中、5重量%以上含有することを特
    徴とする水性オーバープリント用ワニス対応金属用印刷
    インキ組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリエステルが、一価アル
    コールと三価以上の多価カルボン酸とを、等モルあるい
    は多価カルボン酸過剰で反応させる第1段階、続いて第
    1段階での反応生成物と第1段階での反応で使用しなか
    ったその他のアルコール成分およびカルボン酸成分とを
    反応させる第2段階の二段階の反応から得られるポリエ
    ステル樹脂であることを特徴とする水性オーバープリン
    ト用ワニス対応金属用印刷インキ組成物。
  3. 【請求項3】硬化剤を含有しない請求項1又は2の水性
    オーバープリント用ワニス対応金属用印刷インキ組成物
    を用いて、金属面に印刷し、続いて、硬化剤を含有する
    水性オーバープリント用ワニスをインキ被膜上に塗布
    し、加熱硬化させることを特徴とする水性オーバープリ
    ント用ワニス対応金属用印刷インキ組成物の使用方法。
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