JP3116164B2 - ポリエステル樹脂を含む金属用印刷インキ組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂を含む金属用印刷インキ組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ポリエステル樹脂に関し、特に水性オーバ
ープリントワニスとの適性に優れた金属用印刷インキの
バインダーとして有用なポリエステル樹脂樹脂及びそれ
を用いた金属用印刷インキ組成物を提供することを目的
とする。
<従来の技術> 従来、金属用印刷インキとしては、アルキッド樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂と鉱物油等の
溶剤を主たるビヒクル成分とする印刷インキが使用され
ていた。
また、印刷被膜の密着性、耐摩性等を向上させるため
オーバープリントが一般的に行われており、それらオー
バープリント用ワニスは、アルキッド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂、メラミ
ン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の硬化剤および鉱物油
等の溶剤からなる溶剤性のものが広く使用されていた。
そして、金属面への印刷に際しては、オフセット印刷
機あるいはドライオフセット印刷機が用いられ、オーバ
ープリントは、コーター等を用いて、インキ被膜上に塗
布され、130〜200℃で焼付けが行われていた。
しかしながら、最近、溶剤に関する大気汚染の問題、
作業環境における衛生面あるいは安全性の面から、金属
印刷の分野においても、溶剤タイプのオーバープリント
用ワニスから水性タイプのものに移行する動きが顕著に
なりつつある。この結果、金属用の印刷インキにおいて
も、水性オーバープリント用ワニスに対して十分な適性
を有することが要求されてきた。
この要求に対し、従来の金属用の印刷インキに水性オ
ーバープリント用ワニスを適用した場合、塗膜面にはじ
き、インキ膜中へのワニスのもぐり込み等の現象が生
じ、その結果、光沢あるいは密着性等の耐性に欠けるな
ど、塗膜品質の著しい低下をきたすものであった。
このような水性オーバープリント適性を付与する方法
として、印刷インキの溶剤の少なくとも一部にグリコー
ル、グリコールエーテルあるいはグリコールエステル等
を用いた金属用印刷インキ(特公昭54−22331号)が提
案されている。
また、特開昭62−295974号には炭素数が4〜8のアル
キレングリコール系溶剤の使用が、特開昭62−295975号
には、ポリオキシアルキレンジオール系溶剤の使用が、
特開昭62−295976号には、ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル系溶剤の使用が、特開昭64−60670には、ポ
リオキシアルキレンアルキルエステル系溶剤の使用が提
案されている。
しかし、これら溶剤の使用は、水性オーバープリント
適性を付与する上では有効であるが、従来の溶剤をこれ
ら溶剤に置き換えただけでは、印刷インキのミスティン
グが増加する傾向にあり、作業環境の劣化を招くもので
あった。
これに対し、特開平2−24315号公報では、ロジンア
ルコールで変性したポリエステル樹脂の使用によって水
性オーバープリント適性の付与及びミスティングの減少
させる技術が、特開平2−127484号では、炭素数6〜26
の一価アルコールにより変性したポリエステル樹脂が、
特開平2−127485号では、炭素数7〜26の分岐状飽和一
価カルボン酸を使用したポリエステル樹脂が同様効果の
あることが提案されている。
これらポリエステル樹脂をバインダーとした金属用印
刷インキは、水性オーバープリント適性、ミスティング
の減少等の効果は有するものの、印刷版上の印刷インキ
の洗浄において未だ有機溶剤を使用しなければならず、
印刷作業環境上十分なものではなかった。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は従来技術の上記問題点を解決しようとするも
ので、水性オーバープリントワニス適性を有し、ミステ
ィングの発生が少なく、かつ水洗浄性を付与した金属印
刷インキ用のポリエステル樹脂及びそれを用いた金属用
印刷インキ組成物を提供することにある。
<課題を解決する手段> 発明者らは上記問題を解決すべく研究を重ねた結果、
特定するアルコールで変性したポリエステル樹脂が、上
記問題点を解決することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、請求項1の発明は、多価アルコールおよび
一価アルコールからなるアルコール成分(A)と、多価
カルボン酸、および必要に応じて一価カルボン酸、から
なるカルボン酸成分(B)とを反応させて得られるポリ
エステル樹脂において、前記カルボン酸成分(B)に対
するアルコール成分(A)の割合が1:1.1〜1:2.5(当量
比)であり、かつ前記アルコール成分(A)中3%〜60
%(当量比)が、HLB値10以上の下記一般式[I]で示
されるポリオキシエチレンエーテル及び/又は一般式
[II]で示されるポリオキシエチレンエステルであるこ
とを特徴とするポリエステル樹脂を、樹脂、顔料、溶剤
を主成分とする金属用印刷インキ組成物において、印刷
インキ中、5重量%以上含有することを特徴とする金属
用印刷インキ組成物を提供するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明にかかるポリエステル樹脂は、カルボン酸成分
(B)とアルコール成分(A)とを1:1.1〜1:2.5(カル
ボキシル基に対するヒドロキシル基の当量比)の割合で
反応させることが必要である。金属素材への印刷に際し
ては、一般的に焼付けによるインキ被膜の硬化乾燥が行
われる。そして、この焼付け工程においては、印刷イン
キ中及び/またはオーバープリント用ワニス中の硬化剤
と印刷インキおよびオーバープリント用ワニス中の樹脂
の遊離のヒドロキシル基との架橋によって、主として硬
化するため、この架橋に必要なだけの遊離のヒドロキシ
ル基をポリエステル樹脂に残るように反応させる必要が
ある。アルコール成分が上記割合より少なくなると、ゲ
ル化の危険が大きくなるとともに、焼付け乾燥時に硬化
剤と十分に反応せず、乾燥不良となる。また上記割合を
越えると高分子量の樹脂が得られなくなるなど樹脂の合
成が困難となる。ここで、ポリエステル樹脂を構成する
アルコール成分(A)のうち多価アルコールとしては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタ
エリスリトール等が例示できる。
また、一価アルコールとしては、一般式[I]及び/
又は一般式[II]で示される化合物の特定量の使用が必
須である。一般式[I]及び/又は一般式[II]で表さ
れる一価のアルコールにおいて、R1、R2の炭素数が8〜
26の範囲にあることが必要であり、炭素数が8未満で
は、顔料の分散性に問題が生じ、27以上であるとポリエ
ステル樹脂を得るための反応性に欠ける。
また、nが3〜70の範囲の実数であり、nが3未満の
場合は水性オーバープリントワニス適性が得られず、70
を越える場合は、ポリエステル樹脂を得るための反応の
おいて問題が生じる。
更に、上記一価アルコールにおいて、全炭素数が27以
上であることが必要であり、かつHLB値が10以上である
ことが必要で、これを満足しない場合は、本発明の目的
とするインキの水洗浄性が得られないものである。
なお、上記一般式[I]及び一般式[II]で示される
一価アルコールの具体例としては、POE(9)ラウリル
エーテル、POE(21)ラウリルエーテル、POE(25)ラウ
リルエーテル、POE(5.5)セチルエーテル、POE(7)
セチルエーテル、POE(10)セチルエーテル、POE(15)
セチルエーテル、POE(23)セチルエーテル、POE(30)
セチルエーテル、POE(40)セチルエーテル、POE(20)
ステアリルエーテル、POE(7)オレイルエーテル、POE
(15)オレイルエーテル、POE(50)オレイルエーテ
ル、POE(10)ベヘニルエーテル、POE(20)ベヘニルエ
ーテル、POE(30)ベヘニルエーテル、POE(7)2級ア
ルキル(炭素数15)エーテル、POE(9)2級アルキル
(炭素数15)エーテル、POE(12)2級アルキル(炭素
数15)エーテル、POE(7.5)ノニルフェニルエーテル、
POE(15)ノニルフェニルエーテル、POE(20)ノニルフ
ェニルエーテル、POE(10)オクチルフェニルエーテ
ル、POE(30)オクチルフェニルエーテル、POE(10)モ
ノステアレート、POE(25)モノステアレート、POE(4
0)モノステアレート、POE(55)モノステアレート、PO
E(10)モノオレート等を例示することができる。(な
おPOEは、ポリオキシエチレンを、カッコ内はこの付加
量を示す。) ここで、上記化合物の使用量としては、アルコール成
分(A)中3%〜60%(ヒドロキシル基の当量比)の範
囲であることが必要であり、3%未満の場合は水性オー
バープリント用ワニスに対する実質的な適性は見られ
ず、逆に60%を越えるとポリエステル樹脂の合成が困難
となる。
また、他の一価アルコールとして、ペンチルアルコー
ル、オクチルアルコール、ドデシルアルコール等を使用
することもできる。
一方、カルボン酸成分(B)の多価カルボン酸として
はアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、フマル酸、無
水マレイン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタ
ル酸、無水トリメット酸、無水ピロメリット酸等があげ
られる。
また必要に応じて一価カルボン酸も使用することがで
き、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸、リノレン酸等の脂肪酸が例示できる。
前記アルコール成分およびカルボン酸成分よりポリエ
ステル樹脂を合成するには、常法により合成することが
できる。例えば、上記成分を、窒素雰囲気中、140〜250
℃の範囲で加熱しながら、生成される水を取り除き、3
〜6時間所定の酸価にまで反応させることにより、目的
とするポリエステル樹脂を合成することができる。
また、本発明にかかるポリエステル樹脂の分子量には
特に制限を加えないが、重量平均分子量で5,000以上の
ものが望ましい。
次いで、金属用印刷インキ組成物について述べる。金
属用印刷インキは、顔料、樹脂、溶剤を主成分とするも
のであるが、請求項の金属用印刷インキ組成物では特定
するポリエステル樹脂を5重量%以上含有することが必
要であり、5重量%未満の場合、本発明の目的とする水
性オーバープリント用ワニス適性及び水洗浄性の効果は
見られない。
本発明にかかる印刷インキ中の他の樹脂としては、従
来より金属用の印刷インキに使用されている各種樹脂
が、特定するポリエステル樹脂と混合して使用すること
ができ、特に制限を加えるものではない。また溶剤とし
ては、炭素数2〜8のアルキレングリコールもしくはそ
れらグリコールのモノおよびジアルキルエーテル類、あ
るいはそれらのアルキレンオキサイドか付加物、モノカ
ルボン酸のポリアルキレンオキサイドエステル、一価ア
ルコールのアルキレンオキサイト付加物が例示出来る。
また硬化剤としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン
樹脂等が例示できる。
顔料としては通常の無機および有機顔料が使用でき
る。また、必要に応じ、ドライヤー、ワックス等も使用
する事もできる。
上記した各材料から本発明にかかる印刷インキを製造
するには、ポリエステル樹脂および他の樹脂10〜60重量
%、顔料5〜60重量%、溶剤10〜50重量%、硬化剤0〜
30重量%の割合混合し、常法により製造することができ
る。
また、金属用印刷インキの上に塗工する水性オーバー
プリント用ワニスとしては、従来から使用されているも
のが使用でき、具体的には水性アクリル系樹脂、水性ポ
リエステル系樹脂、水性アルキッド樹脂等をバインダー
とし、硬化剤としてのアミノ樹脂を併用したものが例示
できる。
本発明にかかる前記組成からなる印刷インキ及び水性
オーバープリント用ワニスを用いて、金属素材に印刷す
る場合は、通常ドライオフセット印刷方式又は湿し水を
使用するオフセット印刷方式によって行い、更に印刷
後、水性オーバープリント用ワニスをコーター等を用い
てオーバーコーティングを行い、その後130〜200℃で数
分〜十数分焼付けられる。
以下、実施例に基づき、本発明を更に具体的に説明す
るが、これに限定されるものではない。
<実施例> 合成例1 C15H31O(CH2CH2O)9H(ニッコールBT−9、日光ケミ
カルズ(株)製、HLB値13.5、全炭素数33)201.0部、無
水トリメリット酸71.5部をコルベンに仕込み、窒素雰囲
気中で170℃で約3時間反応させトリメリット酸のモノ
エステルを得る。ついでネオペンチルグリコール20.7
部、トリメチロールプロパン36.8部を加え、更に220℃
で約3時間脱水縮合を行い、酸価20、重量平均分子量1
8,000のポリエステル樹脂1を得た。なお、カルボン酸
成分(B)とアルコール成分(A)の比率は約1:1.4
(当量比)、アルコール成分(A)中の一般式[I]で
特定する化合物の当量は約21%である。
合成例2 (ニッコールMYL−10、日光ケミカルズ(株)製、HLB値
12.5、全炭素数32)203.4部、無水トリメリット酸70.5
部をコルベンに仕込み、窒素雰囲気中で170℃約3時間
反応させ、トリメリット酸のモノエステルを得る。つい
で、ネオペンチルグリコール23.3部、トリメチロールプ
ロパン34.5部を加え、合成例1と同様にして反応を行
い、酸価20、重量平均分子量21,000のポリエステル樹脂
2を得た。なお、カルボン酸成分(B)とアルコール成
分(A)の比率は、約1:1.4(当量比)、アルコール成
分(A)中の一般式[I]で特定する化合物の当量は約
21%である。
合成例3 合成例1で使用したニッコールBT−9、49.5部、ネオ
ペンチルグリコール99.6部、トリメチロールプロパン3
4.1部、アジピン酸77.7部およびイソフタル酸89.1部を
コルベンに仕込み、窒素雰囲気中で220℃で約3時間エ
ステル化反応を行い、酸価20、重量平均分子量12,000の
ポリエステル樹脂3を得た。なお、カルボン酸成分
(B)とアルコール成分(A)の比率は1:1.3(当量
比)、アルコール成分(A)中の一般式[I]で特定す
る化合物の当量は約3%である。
合成例4 H17C8−C6H4−O−(CH2CH2O)10H(ニッコールOP−1
0、日光ケミカルズ(株)製、HLB値11.5、全炭素数34)
208.0部、無水トリメリット酸71.5部をコルベンに仕込
み、窒素雰囲気中で170℃約3時間反応させ、トリメリ
ット酸のモノエステルを得る。ついでネオペンチルグリ
コール20.7部、トリメチロールプロパン36.8部を加え、
合成例1と同様にして反応を行い、酸価20、重量平均分
子量16,000のポリエステル樹脂4を得た。なお、カルボ
ン酸成分(B)とアルコール成分(A)の比率は約1:1.
4(当量比)、アルコール成分(A)中の一般式[I]
で特定する化合物の当量は約21%である。
合成例5 C16H33O−(CH2CH2O)5.5H(ニッコールBC−5.5、日
光ケミカルズ(株)製、HLB値10.0、全炭素数27)155.8
部、無水トリメリット酸71.5部をコルベンに仕込み、窒
素雰囲気中で170℃約3時間反応させ、トリメリット酸
のモノエステルを得る。ついでネオペンチルグリコール
20.7部、トリメチロールプロパン36.8部を加え、合成例
1と同様にして反応を行い、酸価20、重量平均分子量1
5,000のポリエステル樹脂5を得た。
なお、カルボン酸成分(B)とアルコール成分(A)
の比率は約1:1.4(当量比)、アルコール成分(A)中
の一般式[I]で特定する化合物の当量は約21%であ
る。
合成例6 C12H25O−(CH2CH2O)25H(ニッコールBL−25、日光
ケミカルズ(株)製、HLB値19.5、全炭素数62)414.1
部、無水トリメリット酸71.5部をコルベンに仕込み、窒
素雰囲気中で170℃約3時間反応させ、トリメリット酸
のモノエステルを得る。ついでネオペンチルグリコール
20.7部、トリメチロールプロパン36.8部を加え、合成例
1と同様にして反応を行い、酸価20、重量平均分分子量
29,000のポリエステル樹脂6を得た。
なお、カルボン酸成分(B)とアルコール成分(A)
の比率は約1:1.4(当量比)、アルコール成分(A)中
の一般式[I]で特定する化合物の当量は約21%であ
る。
合成例7 (ニッコールMYS−40、日光ケミカルズ(株)製、HLB値
17.5、全炭素数98)658.2部、無水トリメリット酸71.5
部をコルベンに仕込み、窒素雰囲気中で170℃約3時間
反応させ、トリメリット酸のモノエステルを得る。つい
で、ネオペンチルグリコール20.7部、トリメチロールプ
ロパン36.8部を加え、合成例1と同様にして反応を行
い、酸価20、重量平均分子量43,000のポリエステル樹脂
7を得た。なお、カルボン酸成分(B)とアルコール成
分(A)の比率は約1:1.4(当量比)、アルコール成分
(A)中の一般式[II]で特定する化合物の当量は約21
%である。
比較合成例1 ネオペンチルグリコール119.7部、トリメチロールプ
ロパン32.0部、アジピン酸92.3部、イソフタル酸106.0
部及びキシレン30部をコルベンに仕込み、窒素雰囲気中
で220℃約6時間エステル化反応を行い、酸価10となっ
た時点でキシレンを留去して、重量平均分子量13,000の
ポリエルテル樹脂を得た。なお、カルボン酸成分(B)
とアルコール成分(A)の比率は1:1.2(当量比)、ア
ルコール成分(A)中の一般式[I]及び[II]で特定
する化合物の量は、0%である。
なお、この樹脂をヘキシルアルコールにプロピレンオ
キサイドを6モル付加物で溶解させて80%固形分の比較
ポリエステル樹脂1をした。
比較合成例2 C18H37O−(CH2CH2O)4H(ニッコールBS−4、日光ケ
ミカルズ(株)製、HLB値9.0、全炭素数26)143.6部、
無水トリメリット酸71.5部をコルベンに仕込み、窒素雰
囲気中で170℃約3時間反応させ、トリメリット酸のモ
ノエステルを得る。ついでネオペンチルグリコール20.7
部、トリメチロールプロパン36.8部を加え、合成例1と
同様にして反応を行い、酸価20、重量平均分子量14,000
の比較ポリエステル樹脂2を得た。なお、カルボン酸成
分(B)とアルコール成分(A)の比率は約1:1.4(当
量比)、アルコール成分(A)中の一般式[I]で特定
する化合物の当量は約21%である。
比較合成例3 CH2(CH3)C16H32OH、イソステアリルアルコール(フ
ァインオキソコール180、日産化学製)157.0部、無水ト
リメリット酸82.7部、キシレン15部をコルベンに仕込
み、窒素雰囲気中で170℃で約3時間反応させ、トリメ
リット酸モノエステルを得る。ついでトリメチロールプ
ロパン110.3部を添加して、220℃に昇温、脱水させなが
ら5時間脱水縮合を行い、酸価8となった時点で、キシ
レンを留去して、重量平均分子量3400の比較ポリエステ
ル樹脂3を得た。なお、カルボン酸成分(B)とアルコ
ール成分(A)の比率は約1:2.4(当量比)、アルコー
ル成分(A)中の一般式[I]及び[II]で特定する化
合物の量は0%である。
インキ製造例 ポリエステル樹脂1〜7及び比較ポリエステル樹脂1
〜3をそれぞれ30重量部、酸化チタン50重量部を常法に
従い練肉分散せしめ、その後、硬化剤として、メラミン
樹脂(サイメル303、三井東圧化学社製)10重量部およ
び溶剤成分として、ヘキシルアルコールのプロピレノキ
サイド付加物を10重量部を添加して、塑性粘度100〜200
ポイズの金属用印刷インキを調整した。
なお、各ポリエステル樹脂を使用したインキをそれぞ
れインキ1〜7及び比較インキ1〜3とした。
評価方法 1)水性オーバープリント用ワニスとの適性試験。
インキ1〜7及び比較インキ1〜3をRI展色機(明製
作所製)を用いてアルミ板上に約30mg/100cm2)になる
ように展色し、その後コーター(東洋精器社製)を用い
て、ウエット・オン・ウエットで、下記組成からなる水
性オーバープリント用ワニスを塗布(固形分換算で約50
mg/100cm2)し、ガスオーブン中で200℃、2分間焼き付
けを行って硬化被膜とした、その表面のはじき、滑らか
さを観察した。なお、水性オーバープリント用ワニスと
しては、以下の組成のものを使用した。
[水性オーバープリント用ワニスの組成] 四つ口フラスコに、イソプロピルアルコール40部、ブ
チルセロソルブ25部を仕込み、窒素ガスを導入しつつか
きまぜながら、温度を95℃に保ち滴下槽からスチレン10
部、ブチルアクリレート60部、メタクリル酸20部、ヒド
ロキシエチルアクリレート10部、過酸素ベンゾイル3部
の混合物を3時間にわたって滴下した。その後95℃に保
ち、2時間反応させ、冷却した。液温が40℃以下になっ
たところトリエチルアミン23.5部および水170部を添加
し、減圧下80℃にて溶剤を水とともに流出し、40%固形
分、残留ブチルセロソルブ10%の水性アクリル樹脂溶液
(A)を得られる。この水性アクリル樹脂溶液(A)75
部、ヘキサメトキシメラミン15部、アミンブロックした
パラトルエンスルホン酸0.2部、シリコン系レベリング
剤0.1部、7.2部、ブチルセロソルブ2.5部を混合し、水
性オーバープリント用ワニスを調整する。
2)水での洗浄性試験 インキ1〜7及び比較インキ1〜3をRI展色機を用い
てロール間で充分に練る。その後、ロール上に水を30cc
を滴下し、ウエスでのふき取り作業を行い、水での洗浄
性を評価する。
以上の評価の結果は、表−1に示す。
なお、評価基準は以下のとおりである。
1)水性OPワニスとの適性 はじきが全く見られず、光沢も良好なものを◎、はじ
きはほとんど見られないが、やや光沢が低下しているも
のを○、はじき、ワニスのもぐり込みの傾向が見られる
ものを△、はじき、ワニスのももぐり込みが顕著なもの
を×として評価する。
2)水での洗浄性試験 滴下した水でインキが、良くふきとれるものを○、あ
まりふきとれないものを△、全くふきとれないものを×
として評価する。
<効果> 以上、実施例等で示したとおり、本発明で特定するポ
リエステル樹脂をバインダーとして使用した金属用印刷
インキは、水性オーバープリント用ワニスに対して,十
分な適性を有し、かつミスチング現象が発生がほとんど
見られないという特徴に加え、水による洗浄性を備えた
ものである。
従って、本発明に係る金属用印刷インキを使用した場
合は、有機溶剤タイプのオーバープリント用ワニスはも
とより、インキの洗浄作業においても有機溶剤を使用す
る必要がないため、作業環境の大巾な改善が可能となる
ものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−90312(JP,A) 特開 昭51−37993(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂、顔料、溶剤を主成分とする金属用印
    刷インキ組成物において、多価アルコール及び一価アル
    コールからなるアルコール成分(A)と、多価カルボン
    酸、および必要に応じて一価カルボン酸、からなるカル
    ボン酸成分(B)とを反応させて得られるポリエステル
    樹脂において、前記カルボン酸成分(B)に対するアル
    コール成分(A)の割合が、1:1.1〜1:2.5(当量比)で
    あり、かつ前記アルコール成分(A)中3%〜60%(当
    量比)がHLB値10以上の下記一般式[I]で示されるポ
    リオキシエチレンエーテル及び/又は一般式[II]で示
    されるポリオキシエチレンエステルであることを特徴と
    するポリエステル樹脂を印刷インキ中、5重量%以上有
    することを特徴とする金属用印刷インキ組成物。 R1−O−(CH2CH2O)nH ・・・一般式[I]
JP22172790A 1990-08-22 1990-08-22 ポリエステル樹脂を含む金属用印刷インキ組成物 Expired - Lifetime JP3116164B2 (ja)

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