JP2884779B2 - 水性印刷インキ組成物 - Google Patents

水性印刷インキ組成物

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JP2884779B2 JP41783190A JP41783190A JP2884779B2 JP 2884779 B2 JP2884779 B2 JP 2884779B2 JP 41783190 A JP41783190 A JP 41783190A JP 41783190 A JP41783190 A JP 41783190A JP 2884779 B2 JP2884779 B2 JP 2884779B2
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敦 勝屋
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性印刷インキに関す
るもので、その目的とするところは、紙基材に印刷後、
ポリエチレンを代表とする押出しラミネーション用の熱
可塑性樹脂をラミネートして得られる複合紙器に供さ
れ、接着強度が良好で、かつ優れた印刷効果を得るに適
した水性印刷インキ組成物を提供しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、牛乳やジュース等の飲料は、従来
からのガラス瓶、金属缶に代わり、軽量で取扱いが容易
であること、小売店のディスプレー効果がある等の理由
で、プラスチックフィルムや、アルミをラミネートした
複合紙容器が広く使用されている。
【0003】複合紙容器での印刷は、一般的に紙基材に
印刷後、ポリエチレン等を、押出しラミネートする方式
と、紙基材にポリエチレン等を押出しラミネート後、そ
の表面に印刷する方式がある。
【0004】後者の方式では、印刷インキには、耐薬品
性、耐摩擦性等、物理的、化学的耐性が求められるのに
対し、前者の方式ではインキはラミネートされ、直接外
気に触れることはなく、上記の様な耐性は不要である。
しかしながら、紙基材に押出しラミネーションをする場
合、アンカーコート剤は塗工されない為、印刷インキに
は充分なラミネート強度を保持することが望まれる。
【0005】かかる用途には、従来より硝化綿、アルキ
ッド、ロジン等の樹脂系からなる油性インキが使用され
てきた。
【0006】近年、大気汚染の防止、作業環境の改善、
防災上の理由からシェラック、ロジンマレイン酸系の水
溶性樹脂や、アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、
スチレン/マレイン樹脂、スチレン/アクリル/マレイ
ン樹脂等の各種共重合体樹脂を組成物とする水性印刷イ
ンキが使用されている。
【0007】しかしながら、印刷適性は有するが、ラミ
ネート強度が不充分であったり、また、ラミネート強度
は充分であるものの、光沢、レベリング性等、印刷効果
が劣る等、本用途に適した水性インキはなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】アクリル樹脂系からな
るインキは、光沢、レベリングなど、印刷効果は得られ
易い反面、ラミネート強度は、小さくかつ不安定であ
る。シェラックやロジン変性マレイン酸樹脂からなるイ
ンキは、ラミネート強度は大きいが、光沢、色相の鮮明
さに欠け、印刷効果は不充分である。
【0009】アクリル樹脂系に、シェラック、ロジン変
性マレイン酸樹脂等を混合した水性インキでは、印刷効
果とラミネート強度のある程度の両立はできるが、相溶
性不足によるインキの粘度上昇、分離等を招き、商業的
価値に乏しい。
【0010】本発明者は、鋭意検討の結果、印刷効果が
優れ、ラミネート強度が得やすい特定の樹脂成分に、有
機金属キレート剤を含有させることにより、商業的に優
れた印刷効果とラミネート強度とが、両立することを見
出し、本発明に至ったものである。
【0011】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス転移点
が70〜140℃のカルボキシル基含有アクリル樹脂を
塩基性物質で中和して得られる樹脂酸塩(A)、水及び
着色剤(B)、及び着色剤以外の有機金属キレート化合
物(C)を0.1〜10重量%含有することを特徴とす
る水性印刷インキ組成物である。
【0012】本発明に於いて、カルボキシル基含有アク
リル樹脂としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマール酸、クロトン酸などの重合性不飽
和カルボン酸またはそれらの無水物と、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)
アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド、アク
リロントリル等の(メタ)アクリル酸以外の(メタ)ア
クリル系モノマー及び必要に応じてα−メチルスチレ
ン、酢酸ビニルなどを乳合重合、溶液重合、塊状重合な
どの重合法により共重合させて得られるアクリル樹脂で
ある。
【0013】これらのカルボキシル基含有アクリル樹脂
のガラス転移点は70〜140℃の範囲、好ましくは8
0℃〜130℃にあることが望ましい。
【0014】カルボキシル基含有アクリル樹脂のガラス
転移点が70℃未満では充分なラミネート強度を得るこ
とは難しく、140℃を超えると乾燥塗膜が脆ろくな
り、印刷物に傷が入り易く、良い印刷効果は得られな
い。
【0015】また、これらカルボキシル基含有アクリル
樹脂の重量平均分子点は7000以上であることが望ま
しい。
【0016】上記カルボキシル基含有アクリル樹脂は、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノ
エタノール、モノエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、モルホリン等の有機アミンまたはアンモニア、好
ましくはアンモニアで中和して、pHが6〜9程度の
(A)樹脂酸塩である。
【0017】本発明において、有機金属キレート化合物
としては、ジ−イソ−プロポキシビス(アセチルアセト
ン)チタネート、ジ−n−ブトキシビス(トリエタノー
ルアミン)チタネート(TAT)、ジ−ヒドロキシビス
(ラクティクアシッド)チタネート(TLA)、テトラ
−オクチレングリコールチタネート、ジ−イソ−プロポ
キシビス(アセト酢酸エチル)チタネート、ポリ−(ヒ
ドロキシチタンステアレート)、ジ−イソ−プロポキシ
アルミニウムモノエチルアセトアセテート、ジ−イソ−
プロポキシアルミニウムモノメチルアセトアセテート、
ジ−n−ブトキシアルミニウム−モノ−エチルアセトア
セテート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エ
チルアセトアセテート)(ALD)、アルミニウムトリ
ス(アセチルアセトアセトネート)(ALA)、アルミ
ニウム−ジ−n−ブトキサイド−モノ−メチルアセトア
セテート、アルミニウム−ジイソブトキサイド−モノ−
メチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−sec−
ブトキサイド−モノ−エチルアセトアセテートトリラク
テートジルコン酸アンモニウム、トリグリコラートジル
コン酸アンモニウム、等を挙げることができる。
【0018】有機金属キレート化合物の使用量は、0.
1〜10重量%である。0.1以下の場合においては、
ラミネート強度が不足し、10重量%を越えると、非経
済的であるばかりかインキの経時粘度上昇や、再溶解性
低下による版詰りを招き結果的に印刷効果を損う。
【0019】好ましい使用量として、例えばガラス転移
点100℃〜120℃のアクリル系樹脂に対する有機金
属キレート化合物の使用量は、インキ100gに対して
2〜7重量%が好適である。
【0020】本発明に係る水性印刷インキは顔料などの
着色材、充填材、その他必要な添加剤を加え、公知の練
肉方法より得られる。
【0021】また、本発明の水性印刷インキには、その
性能を阻害しない範囲で、必要に応じてシェラック樹
脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、カルボキシル化石油樹
脂、セルロース系樹脂、スチレンマレイン酸樹脂も、併
用できる。
【0022】
【作用】これら組成物なる水性印刷インキ組成物は、ラ
ミネート強度を得るに必要な、塗膜の凝集力及び、溶解
ポリエチレンに対する親和性を高める作用があり、これ
によって安定したラミネート強度を得ていると考えられ
る。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。例
中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ表わす。
【0024】製造例1〜5イソプロピルアルコール30
0部を83℃に加熱し、これを還流させながら、 表1に示す組成の単量体混合物200部、及びアゾビス
イソブチロニトリル6部を2時間で滴下した後、83℃
で4時間反応させた。次に、イソプロピルアルコール全
量減圧留去させ、反応生成物中のカルボキシル基と当量
のアンモニアを含有する水600部を添加し、表1に示
すアクリル系樹脂の水溶液(固形分25%)(a)〜
(e)を得た。なお、表1に示す、樹脂のガラス転移点
温度は、各単量体の単独重合体のガラス転移点温度(T
gi)及び、各単量体の重量分率(Wi)から、次式の
Gordon-Taylor 則を用いて、計算されたものである。 1/Tg=Σ(Wi/Tgi)
【0025】製造例6〜8 製造例3で得られたアクリル樹脂水溶液(c)400 部及
び水126部を80℃に保ち、表2に示す組成の単量体
混合物200部、及び4部の過硫酸アンモニウムを20
部の水に溶解した水溶液24部を1時間で滴下し、固形
分40%になるまで反応させ、ハイドロゾル型のアクリ
ル系樹脂エマルジョン(f)〜(h)を得た。
【0026】実施例1〜9および比較例1〜7 製造例1〜5および6〜8で得られたアクリル系樹脂水
溶液(a)〜(e)、ハイドロゾル型アクリル系樹脂エ
マルション(f)〜(h)を用いて、実施例として表
3、また比較例として表4に示した組成の混合物100
部を混練し、水性印刷インキを調製した。それぞれの水
性インキをザーンカップNo.4にて粘度を測定し、仕
上り粘度とした。得られたインキを40℃、1週間、恒
温槽にて貯蔵し、貯蔵粘度安定性を評価した。貯蔵粘度
安定性が、仕上り粘度に比較して、1〜1.5倍である
ものを○、1.5〜2.0倍を△、2倍以上を×で表わ
した。
【0027】得られた水性印刷インキを、それぞれ水で
希釈し、粘度をザーンカップNo.3で17秒(25
℃)となるように調整し、グラビア印刷機(版:ヘリオ
175線/インチ)にて紙に印刷し、光沢、泳ぎを目
視判定した。均一な塗膜のものを○、泳ぎを一部生じて
いるものを△、泳ぎが顕著なものを×として評価した。
【0028】また、得られた印刷物を押出しラミネータ
ーを用いて、溶融ポリエチレンを、ラミネート加工し、
そのラミネート強度を引張り試験機にて評価した。非印
刷物のラミネート強度と比較し、1〜2.0倍であるも
のを○、1〜0.5倍を△、0.5倍以下を×で表わし
た。
【0029】表3,4中「リオノールブルーFG−73
30」はフタロシアニンブルー顔料(東洋インキ製造
(株)製、商品名)であり、「PNP−40M」はシェ
ラック樹脂(岐阜シェラック製作所(株)製、商品名、
固形分40%)、マルキード32−30WSはマレイン
酸レジン水溶液(荒川化学(株)製、商品名、固形分3
0%)である。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明により、十分な印刷適性、ラミネ
ート強度、光沢、レベリングにすぐれた印刷効果を有す
る水性インキ組成物を提供できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移点が70〜140℃のカルボ
    キシル基含有アクリル樹脂を塩基性物質で中和して得ら
    れる樹脂酸塩(A)、水及び着色剤(B)、及び着色剤
    以外の有機金属キレート化合物(C)0.1〜10重
    量%含有することを特徴とする水性印刷インキ組成物。
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