JPH0643350U - 電食防止転がり軸受 - Google Patents
電食防止転がり軸受Info
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- JPH0643350U JPH0643350U JP8551392U JP8551392U JPH0643350U JP H0643350 U JPH0643350 U JP H0643350U JP 8551392 U JP8551392 U JP 8551392U JP 8551392 U JP8551392 U JP 8551392U JP H0643350 U JPH0643350 U JP H0643350U
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- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 クリ−プ強度や寸法精度が良く且つ製作コス
トも比較的安価な電食防止転がり軸受を提供すること。 【構成】 転がり軸受の軌道輪1(2)の嵌め合い面1
1(21)に、セラミックコ−ティング5aを施すと共
に該軌道輪側面12(22)には樹脂コ−ティング5b
をそれぞれ施したことを特徴とする電食防止転がり軸
受。
トも比較的安価な電食防止転がり軸受を提供すること。 【構成】 転がり軸受の軌道輪1(2)の嵌め合い面1
1(21)に、セラミックコ−ティング5aを施すと共
に該軌道輪側面12(22)には樹脂コ−ティング5b
をそれぞれ施したことを特徴とする電食防止転がり軸
受。
Description
【0001】
この考案は、電食防止転がり軸受、より詳しくは漏電や静電現象などによって 軌道輪と転動体との間に生じる電食を防止することの出来る電食防止転がり軸受 に関する。
【0002】
鉄道車両用トラクションモ−タなどの電動機で使用される軸受は漏電や静電現 象等によって軸受軌道面と転動体との間に生じる電食を防止するため絶縁性を有 することが要求される。このような軸受の電食防止対策としては軸受外輪或いは 内輪に絶縁コ−ティングが施されるがコ−ティング用の材料自身にも一定の強度 や耐熱性が要求され、また所定の締代をもって嵌合されるため耐クリ−プ性が要 求される。従来の絶縁コ−ティングとしては軌道輪表面や側面にセラミックコ− ティング(溶射)を施したり、ポリアミド66、ポリアミド6、ポリブチレンテ レフタレ−ト、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリフェニレンサルファイド等を 樹脂成形したものが知られている。 また、電気絶縁物として硬質ゴムに二酸化ケイ素(SiO2 )や酸化アルミニ ウム(Al2 O3 )の粉末を配合したり、電気絶縁物として四弗化エチレン(P TFE)を用いたものも提案されている(実開昭64−38320号)。
【0003】
電食防止軸受は相当過酷な条件下で使用されることが多いが、従来から知られ ている電食防止軸受でセラミックコ−ティングしたものはクリ−プ強度や寸法精 度等は問題ないが機械加工が難しく製作コストが高いという問題がある。また樹 脂コ−ティングしたものは製作コストは低いがクリ−プ強度や耐熱性或いは吸湿 性による寸法安定性が劣る傾向にある。この考案はかかる課題に鑑みてなされた ものであり、その目的とする所はクリ−プ強度や寸法精度が良く且つ製作コスト も比較的安価な電食防止転がり軸受を提供することにある。
【0004】
即ち、この考案は上記する課題を解決するために、電食防止転がり軸受は軌道 輪の嵌め合い面に、セラミックコ−ティングを施すと共に軌道輪側面に樹脂コ− ティングを施したことを特徴とする。
【0005】
電食防止電食防止転がり軸受を上記手段とした時の作用を添付した図1により 説明する。即ち、絶縁皮膜5の構成は軌道輪(外輪1)の嵌め合い面11を耐熱 性や強度の大きい或いは寸法安定性の良いセラミックスコ−ティング5aとし、 側面12を絶縁性に優れた樹脂コ−ティング5bとし、それぞれ軸受の位置の機 能に応じた適切なコ−ティングを施すことが出来る。従って合理的な電食防止軸 受を安価に製作することが出来る。
【0006】
以下、この考案の具体的実施例について図面を参照して説明する。 図1はこの考案の電食防止転がり軸受の実施例の軸方向断面図の一部である。 この軸受は外輪1と内輪2と転動体(玉)3と保持器4とより構成される。 即ち、この実施例ではハウジング等との嵌め合い面となる外輪1の外周面11 には絶縁皮膜5としてセラミックスコ−ティング5aを施してあり、側面12に は樹脂コ−ティング5bを施してある。この軸受側面12には周溝1aを設けて 樹脂コ−ティング5bの引っ掛かりを良くしてある。
【0007】 前記外輪1のセラミックスコ−ティング5a用のセラミックスとしてはSi3 N4 やTiN等の窒化物、SiCやWC或いはB4 C等の炭化物、Al2 O3 や Al2 O3 −ZrO2 等の酸化物を溶射することが出来る。このように外輪1の 外表面11にのみセラミックス溶射すれば、外周面溶射−側面溶射−側面溶射と いう従来の3つの工程を必要とせず一工程のみで済ますことが出来る。 また、前記外輪1の樹脂コ−ティング5b用の樹脂としては上記したポリアミ ド66、ポリアミド6、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンテレフタレ −ト、ポリフェニレンサルファイド等の他メタキシリレンジアミンポリアミド( MXDPA6)を樹脂成形することが出来る。
【0008】 上記するように、外輪1の外表面11と側面12とではコ−ティングする材質 を異ならしめるのはその位置によって果たす機能或いは必要性が異なっているた めである。即ち、外輪1の外表面11はハウジング等と圧入されるため強度や寸 法変化によるクリ−プを防止する必要があるが、側面12は強度を必要とせず電 食防止のみを考慮すれば良い。そのためコ−ティングされるべき位置の強度や寸 法精度の必要性と製作コストを考慮して別種のコ−ティングとするものである。
【0009】 次に、前記構成からなる絶縁皮膜5を形成するに際しては、図2に示すように 予め外輪1表面を良く清浄した後所定の比率で組成さたリン酸塩水溶液で表面処 理し、化学反応による不溶解性の金属リン酸塩からなる金属酸化皮膜6を形成し た後外輪外周面11はセラミックスコ−ティング5aとし側面12は樹脂コ−テ ィング5bとした絶縁皮膜5を形成すれば皮膜の密着強度及び絶縁抵抗の向上を 図ることが出来る(側面12についても同様)。
【0010】 この考案の電食防止転がり軸受の構成は以上のようであるが、この絶縁皮膜5 の構成は嵌め合い面を耐熱性や耐薬品性或いは寸法安定性の良いセラミックスコ −ティング5aとし、側面を絶縁性に優れた樹脂コ−ティング5bとし、それぞ れ軸受の位置の機能に応じた適切なコ−ティングを施すことが出来る。従って合 理的な電食防止軸受を安価に製作することが出来る。
【0011】 図3は、電食防止転がり軸受として内輪2の内周面21(即ち、軸との嵌め合 い面となる)及び側面22にそれぞれ上記するセラミックスコ−ティング5aと 樹脂コ−ティング5b(側面22には周溝2aを設ける)とを施した絶縁皮膜5 を形成した場合の実施例である。このようにこの考案の電食防止転がり軸受は内 輪2の内周側に形成しても良い。更に、外輪1と内輪2両方にセラミックスコ− ティング5aと樹脂コ−ティング5bからなる絶縁皮膜5を形成しても良い。
【0012】
この考案の電食防止転がり軸受は以上詳述したような構成としたので、セラミ ックスの持つクリ−プ強度と寸法安定性を確保し、オ−ルセラミックスコ−ティ ングとするよりは製作コストを低減することが出来る。更に、樹脂コ−ティング に対して過大なクリ−プ強度を要求しなくても良いので各種の樹脂(ゴム、エラ ストマ−)を適用することが出来るようになる。またリン酸塩水溶液で表面処理 して形成した金属酸化皮膜の上に上記構成からなる絶縁皮膜を形成すれば更に絶 縁性や耐熱性の良い電食防止転がり軸受を提供することが出来る。
【図1】この考案の電食防止転がり軸受の実施例の軸方
向断面図の一部である。
向断面図の一部である。
【図2】この考案の電食防止転がり軸受の外輪の一部を
拡大した断面図である。
拡大した断面図である。
【図3】この考案の電食防止転がり軸受の実施例の軸方
向断面図の一部である。
向断面図の一部である。
1 外輪 2 内輪 3
転動体 4 保持器 5 絶縁皮膜 5a セラミックスコ−ティング 5b 樹脂コ−
ティング 6 金属酸化皮膜
転動体 4 保持器 5 絶縁皮膜 5a セラミックスコ−ティング 5b 樹脂コ−
ティング 6 金属酸化皮膜
Claims (1)
- 【請求項1】 転がり軸受の軌道輪の嵌め合い面に、セ
ラミックコ−ティングを施すと共に該軌道輪側面には樹
脂コ−ティングをそれぞれ施したことを特徴とする電食
防止転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992085513U JP2592441Y2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 電食防止転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992085513U JP2592441Y2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 電食防止転がり軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0643350U true JPH0643350U (ja) | 1994-06-07 |
JP2592441Y2 JP2592441Y2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=13861003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992085513U Expired - Fee Related JP2592441Y2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 電食防止転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2592441Y2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007049727A1 (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-03 | Nsk Ltd. | 電食防止用絶縁転がり軸受及びその製造方法と軸受装置 |
US10024378B2 (en) | 2012-12-04 | 2018-07-17 | Wobben Properties Gmbh | Vibration-limiting module and device, structural segment for a structural installation, and wind turbine having a vibration-limiting module |
JP2020535363A (ja) * | 2017-12-05 | 2020-12-03 | シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲーSchaeffler Technologies AG & Co. KG | 電気絶縁転がり軸受 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0540622U (ja) * | 1991-10-31 | 1993-06-01 | 日本精工株式会社 | 絶縁形転がり軸受 |
-
1992
- 1992-11-18 JP JP1992085513U patent/JP2592441Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0540622U (ja) * | 1991-10-31 | 1993-06-01 | 日本精工株式会社 | 絶縁形転がり軸受 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007049727A1 (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-03 | Nsk Ltd. | 電食防止用絶縁転がり軸受及びその製造方法と軸受装置 |
US10024378B2 (en) | 2012-12-04 | 2018-07-17 | Wobben Properties Gmbh | Vibration-limiting module and device, structural segment for a structural installation, and wind turbine having a vibration-limiting module |
JP2020535363A (ja) * | 2017-12-05 | 2020-12-03 | シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲーSchaeffler Technologies AG & Co. KG | 電気絶縁転がり軸受 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2592441Y2 (ja) | 1999-03-24 |
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Legal Events
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S533 | Written request for registration of change of name |
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R350 | Written notification of registration of transfer |
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