JPH0540622U - 絶縁形転がり軸受 - Google Patents

絶縁形転がり軸受

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JPH0540622U
JPH0540622U JP9721091U JP9721091U JPH0540622U JP H0540622 U JPH0540622 U JP H0540622U JP 9721091 U JP9721091 U JP 9721091U JP 9721091 U JP9721091 U JP 9721091U JP H0540622 U JPH0540622 U JP H0540622U
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寿雄 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製作費の高騰を防止しつつ、電食防止を確実に
する。 【構成】外輪3aの外周面8にのみ、セラミック溶射層
6を形成する。両端面9、9には合成樹脂層10、10
を形成する。この合成樹脂層10、10は、上記セラミ
ック溶射層6を形成後、外輪3aと別個に形成したもの
を組み付ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案に係る絶縁形転がり軸受は、各種電気機器等の回転軸を支持する等、 軸電流が流れる部分に組み込んだ状態で利用する。
【0002】
【従来の技術】
車輛用主電動機の回転軸や各種電気機器等の回転軸を支承する為に、転がり軸 受が使用されているが、電機機器の回転軸支承用の転がり軸受の場合、対策を講 じないと、転がり軸受自体に、帰路電流、モータ軸電流等の電流が流れてしまう 。転がり軸受に電流が流れた場合、電流の通路となる部分の腐食が進む、所謂電 食が発生して、転がり軸受の寿命を著しく短縮してしまう。
【0003】 この様な電食の発生を防止する為、転がり軸受を構成する外輪や内輪の表面に 絶縁層を形成する事で、転がり軸受に電流が流れない様にする絶縁形の転がり軸 受が、例えば実開昭60−177958号公報や実公平2−38096号公報に 記載されている様に、従来から知られている。
【0004】 この公報に記載された絶縁形の転がり軸受は、例えば図5或は図6に示す様に 構成されている。何れの転がり軸受も、内輪1の外周面に形成した内輪軌道2と 外輪3の内周面に形成した外輪軌道4との間に複数の転動体5を設ける事で、上 記内輪1と外輪3との相対的回転を自在としている。
【0005】 又、図5に示した第1例の構造の場合、上記内輪1の内周面及び外輪3の外周 面に、絶縁層であるセラミック溶射層6、6を形成すると共に、これら内輪1及 び外輪3の両端面に、円輪状の絶縁板7、7を貼着している。更に、図6に示し た第2例の構造の場合、上記外輪3の外周面及び両端面に、セラミック溶射層6 を形成している。
【0006】 何れの構造の場合も、外輪3を内嵌支持する金属製のハウジングと外輪3との 間(図5の構造の場合、更に内輪1を外嵌支持する金属製の軸と内輪2との間) に電流が流れる事がない為、転がり軸受の構成各部材1、3、5に、前述した電 食が発生しなくなる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上述の様な従来の絶縁形の転がり軸受の場合、絶縁性が不完全とな る恐れがあったり、或は製作費が嵩む等の不都合があった。
【0008】 先ず、図5に示した第1例の構造の場合、内輪1及び外輪3の両端面の絶縁板 7、7が貼着結合の為、軸受の洗浄等の際に、この絶縁板7、7が剥れ易いと言 った問題がある。
【0009】 又、図6に示した第2例の構造の場合、外輪3の両端面に絶縁層としてのセラ ミック溶射層6を形成する作業が面倒で、製作費が嵩む原因となる。即ち、外輪 3の外周面にのみセラミック溶射層6を形成する作業は、多数の外輪3を軸方向 に亙り多数重ね合わせて、1本の管状にした状態で行なう事により、能率良く行 なえるが、外周面及び両端面にセラミック溶射層6を形成する作業は、外輪3を 1個ずつ独立して配置し、ノズルの向きを変えつつ行なわなければならない為、 能率が悪く、又精度も劣る。
【0010】 本考案の絶縁形転がり軸受は、上述の様な不都合を何れも解消するものである 。
【0011】
【課題を解決する為の手段】
本考案の絶縁形転がり軸受に組み込む軌道輪は、前述した従来の絶縁形転がり 軸受に組み込んだ内輪、外輪等の軌道輪と同様に、全体が円環状で、一方の周面 に軌道を形成し、他方の周面と両端面とを絶縁材により覆っている。
【0012】 更に、本考案の絶縁形転がり軸受に於いては、反軌道側の周面である上記他方 の周面にのみ、絶縁性のセラミック溶射層を形成すると共に、上記両端面を、前 記溶射層以外の絶縁材層により覆った軌道輪を有する事を特徴としている。
【0013】
【作用】
上述の様に構成される本考案の絶縁形転がり軸受が、回転軸等を回転自在に支 承する際の作用、並びに転がり軸受により互いの間の相対回転を自在に支持され た部材同士の間に電流が流れるのを防止する事で、電食が発生するのを防止する 作用自体は、従来からの絶縁形転がり軸受と同様である。
【0014】 特に本考案の絶縁形転がり軸受に組み込まれる軌道輪の場合、相手部材との嵌 め合い面となる周面のみに、硬質のセラミック溶射層を形成し、端面は溶射層以 外の絶縁材層により覆っている為、装置への組み付けに当たって、上記周面のセ ラミック溶射層が剥れる等の恐れがなくなり、又、絶縁皮膜の形成作業を能率良 く行なって、軌道輪の製作費の低廉化を図れる。
【0015】
【実施例】
図1は本考案の第一実施例を示している。本考案による絶縁形転がり軸受の軌 道輪である、外輪3aを組み込んだ絶縁形転がり軸受は、内輪1の外周面に形成 した内輪軌道2と外輪3aの内周面に形成した外輪軌道4との間に複数の転動体 5を設ける事で、上記内輪1と外輪3aとの相対的回転を自在としている。
【0016】 全体が円環状で、内周面に外輪軌道4を形成し、外周面8と両端面9、9とを 絶縁材により覆った外輪3aは、上記外周面8にのみ、絶縁性のセラミック溶射 層6を形成している。そして、上記両端面9、9を、絶縁材層である合成樹脂層 10、10により覆っている。上記外輪3aの外径は、両端部で次第に小さくな る様にして、この外輪3aをハウジング13に内嵌する場合に、上記セラミック 層6の端縁がめくれるのを防止し、同時に、外輪3aとハウジング13との間に 、僅かの隙間を確保している。
【0017】 上記各合成樹脂層10、10は、この合成樹脂層10、10を形成すべく、外 輪3aとは関係のない別個の射出成形型内に溶融した合成樹脂を送り込む事によ り、プレート状に形成する。各合成樹脂層10、10の内側面中間部と内周側端 縁部とには、それぞれ突条11a、11bを形成している。各突条11a、11 bの内、内側面中間部の突条11a、11aは外輪3aの端面中間部に形成した 係止凹溝12、12に、内周側端縁部の突条11b、11bは外輪3aの内周側 端縁部に、それぞれ圧入係合させて、上記各合成樹脂層10、10を外輪3aの 両端面に、不離に結合している。
【0018】 上述の様に構成された外輪3aを組み込んだ、本考案の絶縁形転がり軸受が、 回転軸等を回転自在に支承する際の作用、並びにハウジングと回転軸等、転がり 軸受により互いの間の相対回転を自在に支持された部材同士の間に電流が流れる のを防止する事で、電食が発生するのを防止する作用自体は、従来からの絶縁形 転がり軸受と同様である。
【0019】 特に、本考案の絶縁形転がり軸受に組み込まれた外輪3aの場合、セラミック 溶射層6の両端縁と合成樹脂層10、10の外周端縁とを連続させている為、外 輪3aとこの外輪3aを嵌合支持しているハウジング13等の部材との間の絶縁 性が確実に図られ、転がり軸受の構成各部材1、3a、5に電食が発生するのを 確実に防止出来る。
【0020】 又、セラミック溶射層6を周面にのみ形成し、端面は合成樹脂層10、10に より覆っている為、上記セラミック溶射層6の形成作業を、多数の外輪3aを軸 方向に亙り多数重ね合わせて、1本の管状にした状態で行なう事により、能率良 く行なう事が出来、又、合成樹脂の射出成型により別個に形成出来るプレート状 の合成樹脂層10、10の形成作業が容易な事と合わせて、絶縁層の形成作業を 能率良く行なって、外輪3aの製作費の低廉化を図れる。
【0021】 次に、図2は本考案の第二実施例を示している。本実施例の場合、外輪3aの 両端面9、9に、外側に向かう程幅が広くなる突条14、14を形成し、各突条 14、14を覆う様にして合成樹脂層10、10を形成する事により、この合成 樹脂層10、10と外輪3aとの結合強度を向上させている。その他の構成及び 作用は、上述した第一実施例の場合と同様である。
【0022】 次に、図3は本考案の第三実施例を示している。本実施例の場合、外輪3a両 端面の絶縁層を、前記合成樹脂層10、10に代えてゴム層10a、10aとし 、このゴム層10a、10aの表面を、各ゴム層10a、10aよりも硬質の保 護材15、15により覆う事で、各ゴム層10a、10aが破損したり変形した りするのを防止している。その他の構成及び作用は、上述した第二実施例と同様 である。
【0023】 次に、図4は本考案の第四実施例を示している。本実施例の場合、合成樹脂製 の絶縁リング16、16を外輪3aの両端面9、9に突き当てる事で、絶縁材層 を形成している。各絶縁リング16、16の内側面で、外輪3aへの組み付け時 に転動体5に対向する部分には、隔壁により円周方向に亙って隔てられた、グリ ースを保持する為の凹部17、17を、全周に亙ってそれぞれ複数形成している 。又、各絶縁リング16、16の内周縁は、内輪1aの外周面両端縁部に形成し た段部18、18と係合する事で、ラビリンスシール部19、19を形成してい る。
【0024】 この為本実施例の場合、転動体5を設けた部分へのグリース供給と、塵芥等異 物の進入防止とを図れる。その他の構成及び作用は、前述した各実施例と同様で ある。
【0025】 尚、上述した各実施例に於いては、両端面9、9に絶縁層を形成する為の合成 樹脂層10、10或はゴム層10a、10aとして、別個のプレート状に形成さ れたものを溝を介して組み付け結合した例に就いて説明したが、周面にセラミッ クの溶射層を形成した軌道輪を合成樹脂の射出成形型にインサートした後に、こ の射出成形型に溶融した合成樹脂を流し込む事によって、上記合成樹脂層10、 10或はゴム層10a、10aを成形する事も出来る。
【0026】
【考案の効果】
本考案の絶縁形転がり軸受は、以上に述べた通りの軌道輪を組み込んで構成さ れ作用する為、比較的安価に製作出来るにも拘らず、電食防止を確実に図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例を示す部分断面図。
【図2】同第二実施例を示す部分断面図。
【図3】同第三実施例を示す部分断面図。
【図4】同第四実施例を示す部分断面図。
【図5】従来構造の第1例を示す部分断面図。
【図6】同第2例を示す部分断面図。
【符合の説明】
1 内輪 1a 内輪 2 内輪軌道 3 外輪 3a 外輪 4 外輪軌道 5 転動体 6 セラミック溶射層 7 絶縁板 8 外周面 9 端面 10 合成樹脂層 10a ゴム層 11a 突条 11b 突条 12 係止凹溝 13 ハウジング 14 突条 15 保護材 16 絶縁リング 17 凹部 18 段部 19 ラビリンスシール部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体が円環状で、一方の周面に軌道を形
    成し、他方の周面と両端面とを絶縁材により覆った軌道
    輪を有する絶縁形転がり軸受に於いて、上記他方の周面
    にのみ、絶縁性のセラミック溶射層を形成すると共に、
    上記両端面を、溶射層以外の絶縁材層により覆った軌道
    輪を有する事を特徴とする絶縁形転がり軸受。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0643350U (ja) * 1992-11-18 1994-06-07 光洋精工株式会社 電食防止転がり軸受
JP2003530526A (ja) * 1999-11-12 2003-10-14 ブラック アンド デッカー インコーポレイティド オーバーモールドモータベアリング
JP2021076227A (ja) * 2019-11-13 2021-05-20 株式会社不二越 電食防止軸受

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JPH0538420U (ja) * 1991-10-28 1993-05-25 エヌテイエヌ株式会社 電食防止型転がり軸受

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