JPH064320B2 - インクジエツト記録ヘツド - Google Patents

インクジエツト記録ヘツド

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JPH064320B2
JPH064320B2 JP59158829A JP15882984A JPH064320B2 JP H064320 B2 JPH064320 B2 JP H064320B2 JP 59158829 A JP59158829 A JP 59158829A JP 15882984 A JP15882984 A JP 15882984A JP H064320 B2 JPH064320 B2 JP H064320B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、液体を噴射し、飛翔液滴を形成して記録を行
なう液体噴射記録ヘッドに関する。
〔従来技術〕
ノンインパクト記録法は、記録時に於ける騒音の発生が
無視できる程度に極めて小さいという点に於いて、最近
特に関心を集めている。その中で、高速記録が可能であ
りしかも普通紙に定着という特別な処理を必要とせずに
フルカラーの記録が行えるインクジエツト記録法(液体
噴射記録法)は極めて有力な記録法であつて、これまで
にも種々の方式が提案され、既に商品化されたものもあ
るし、現在もなお検討が続けられているものもある。
このような液体噴射記録法は、所謂インクと称される記
録液の液滴(droplet)を飛翔させ、被記録材に付着させ
て記録を行うものであつて、この記録液の液滴の形成方
法及び形成された液滴の飛翔方向の制御方法によつて、
幾つかの方式に大別される。
その中で、例えばUSP 3683212号、同3747120号、同3946
398号等に開示されている液体噴射記録法は、記録信号
に応じて吐出オリフイスより液滴を吐出飛翔させ、この
液滴を被記録材の表面に付着させて記録を行う、所謂ド
ロツプ−オンデマンド記録法でり、この記録法に於いて
は、記録に必要な液滴だけを吐出させるので、記録に不
要な吐出液の回収や処理のための特別な手段を設置する
必要がなく、装置自体を簡略化、小型化することがで
き、吐出オリフイスから吐出される液滴の飛翔方向を制
御する必要がないこと、更には、多色の記録が容易に行
えること等のために、昨今、殊に注目を集めている。
また、上記の液体噴射記録法とは飛翔液滴の形成原理の
全く異る液体噴射記録法が、特開昭54-51837号に開示さ
れているが、この液体噴射記録法は、上記のドロツプ-
オンデマンド記録法に極めて有効に適用されるばかりで
なく、高密度のマルチオリフイス化した記録ヘツドを容
易に具現化できるので、高解像度、高品質の記録画像を
高速度で得られるという特徴を有している。
これらのドロツプ-オンデマンド記録法に用いられる液
体噴射記録装置は、通常、液滴を吐出する吐出口(オリ
フイス)と、各オリフイスに連通し、飛翔液滴を形成す
るインク吐出圧発生素子を有するインク流路と、各液流
路に連通し、これら流路に供給する液体を貯える液室と
から構成される記録ヘツドが、被記録材上を相対的に走
査することのできるキヤリツジ上に固定される構造が一
般的である。
以下図面を用いて、従来のインクジエツト記録ヘツドの
作製法及び構造を簡単に述べる。まず第2図に示される
様にガラス、セラミツクス、プラスチツク或は金属等適
当な基板6上にインク吐出エネルギー発生体7を配設
し、インク供給口8をあける。図示してないがインク吐
出エネルギー発生体7に記録信号入力用の電極が接続さ
れる。又必要であればインクの接触による電蝕から電極
及び吐出エネルギー発生体7を守る為保護層が設けられ
る。次に得られた基板6上にインク流路を形成する為の
流路壁4及び外枠5を形成する(第3図)。つづいて第
4図(a)及び(b)に示すインク吐出口2を設けたオリフイ
スプレート1の周辺に接着剤9を塗布した後、基板上に
貼合せるとインクジエツト記録ヘツドが完成する。第5
図(a)は完成したインクジエツトヘツドの外観斜視図で
あり第5図(b)は吐出口2を含む線CC′の断面図であ
る。
斯かる従来法によるインクジエツトヘツドの作成法で
は、インク流路壁4及び外枠5を形成する工程とオリフ
イスプレート1を形成する工程がある為工程が多くな
り、部品点数も増える為製造コストの上昇を招くという
欠点がある。
またインク吐出口2すなわち貫通口を作成する方法とし
ては、機械加工では割れやバリが発生しやすく、吐出性
能の良好なヘツドを得る事は困難である。また近年は高
品位の記録を得る為インク吐出口は小口径化かつマルチ
化高密度が要求されており、このような要求を満足し得
る加工は機械加工によつては困難である。エツチングに
よる加工も可能であるが、エツチングにより作製する方
法は所望の穴径精度を得る為には板の両側からエツチン
グを行なうのが望ましく、この為工程数が増え、コスト
アツプにつながるという欠点がある。
上記欠点を解決するインク吐出口を有するプレートの作
製法として射出成形、トランフア成形、圧縮成形等、樹
脂の成形により一体でインク流路及びインク吐出口を同
時に作製する方法が考えられる。しかしインクジエツト
記録ヘツドにおいては記録品位言いかえれば吐出特性を
重視し、インク吐出エネルギー発生体からインク吐出口
までの距離を短かくする為にオリフイスプレートの厚さ
は極めて薄く設計される。その為樹脂の成形でインク流
路及びインク吐出口を一体成形する事は、型内で樹脂の
流れが極めて悪くまたは全く流れない事が予想され成型
自体が困難である。また、たとえ成形されたとしても強
度的に使用に耐え得ず寸法精度も出ず、変形しやすいな
どの欠点が考えられる。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、少ない工程数で製造でき、コストの低
廉化も可能なインクジエツト記録ヘツドを提供すること
にある。
本発明の別の目的は、高密度,高品位の記録が可能なイ
ンクジエツト記録ヘツドを提供することにある。
〔発明の開示〕
本発明の目的は以下のインクジエツト記録ヘツドによつ
て達成される。
すなわち液滴を吐出するインク吐出口と、該インク吐出
口に連通し、前記液滴を形成するインク吐出圧発生素子
を有するインク流路と、該インク流路に連通し、これら
流路に供給する液体を蓄える液室を具備するインクジェ
ット記録ヘッドにおいて、 前記インク吐出口が、前記インク吐出口が設けられる近
傍の吐出面に凹部を設けた形状を樹脂により一体成形し
たプレートに設けられていることを特徴とするインクジ
ェット記録ヘッドである。
特に好ましくは、前記プレートがインク流路壁および/
または外枠をも樹脂により一体成形されたものであるイ
ンクジエツト記録ヘツドである。
以下図面を参照して本発明を説明する。
第1図(a)は、本発明のインクジエツト前記ヘツドの記
録プレートの上面図であり、第1図(b),(c)はそれぞれ
第1図(a)に示す破線AA′,BB′における断面図で
ある。図中2〜5は前述のとおりである。10はプレー
トである。
第1図に示すプレートは、インク吐出口,インク流路
壁,外枠を樹脂により一体成形して作成する。全体を薄
くせず、図に示すようにインク流路壁4,外枠5を厚く
成形することにより成形時の樹脂の流れを良好にするこ
とができ、インク吐出口近傍の吐出面に凹部を設けるこ
とによって、インク吐出口近傍を肉薄にすることができ
るばかりでなく、インク吐出エネルギー発生体からイン
ク吐出口までの距離も短くすることができるため、吐出
エネルギー効率に優れ、安定した吐出が可能なインクジ
エツト記録ヘッドが形成できる。またプレートのインク
吐出口近傍以外は厚い構造にすることによりプレートの
強度が増し、このプレートを使用した本発明のインクジ
エツト記録ヘツドは十分実使用に耐えうるものである。
第1図に示したプレートは先にも述べたようにインク流
路壁,外枠を樹脂により一体成形したが少なくともイン
ク流路壁を厚く一体成形すれば、所期の目的を達成し得
る。
樹脂としては、通常の方法により成形可能なもので広く
用いることができる。例えばアクリル樹脂、フエノール
樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ビニル樹脂、ABS
樹脂、アリル樹脂、シリコン樹脂、塩化ビニリデン、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド樹脂、ポリア
セタール、ポリカーボネート、アセチルセルロース、A
S樹脂、、メタクリル樹脂などがあげられる。
これらの樹脂にはけい酸アルミニウム,炭酸カルシウ
ム,ケイ酸ジルコン,グラフアイト,カーボン,硫酸カ
ルシウム,酸化鉄などのフイラーを混入し、更に強度を
高めることも可能である。
第6図のように第1図に示すプレートを基板6と接着剤
9によつて貼合せることによりインクジエツト記録ヘツ
ドが完成する。貼合せ後の第1図(a)のAA′部分にお
ける断面図を第7図に示した。図中2〜10は前述の通
りである。
第8図(a),(b)は本発明に用いられるプレートの他の例
であり、それぞれ第1図(b),(c)に対応する。
本発明は、第1図,第8図に示したような形状にプレー
トを樹脂を一体成形する場合には、外枠インク流路を作
成する2工程を、また少なくともインク流路を一体成形
すれば少なくとも1工程を従来より短縮することができ
る。この工程の短縮によりコストダウンが可能である。
なお第1図,第8図にはインク吐出口を一列に配した例
を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、互
い違いあるい,他の配列に設計により自由に配置するこ
とが可能である。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。
〔実施例〕
第7図に示すインクジエツト記録ヘツドを以下のように
して作成した。
まず第2図のように基板6上にインク吐出エネルギー発
生体7を配設し、インク供給口8をあけた。次に第1図
に示す形状にアクリル樹脂を用いて穴径0.5mmのインク
吐出口2を有するインク流路壁4及び外枠5の部分の厚
さ0.4mm、インク吐出口近傍の厚さ0.1mmのプレートを射
出成形した。
基板6上にスクリーン印刷で接着剤9(エポキシ系接着
剤エスダインNo.3100;積水化学工業製)を塗布し
た後、プレートを貼合わせてインクジエツト記録ヘツド
を作成した。
作成したインクジエツト記録ヘツドはその製造工程数が
少なく、製造コストが低廉化されているにも拘らず従来
の多工程を要して製造されている製品と較べても、高密
度、高品位の記録が可能な点でいささかも遜色のない性
能を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のインクジエツト記録ヘツドのプレート
であり、第1図(a)は上面図、第1図(b),(c)は第1図
のそれぞれAA′,BB′における断面図である。第
2,3,4,5図は従来のインクジエツトヘツドの作製
法及び構造を説明する為の略図である。第6図は本発明
のインクジエツト記録ヘツドの作製法を示す説明図、第
7図は本発明のインクジエツトの断面図、第8図は本発
明のインクジエツト記録ヘツドの他のプレートの例であ
る。 1…オリフイスプレート 2…インク吐出口 3…インク吐出口近傍 4…インク流路壁 5…外枠 6…基板 7…インク吐出エネルギー発生体 8…インク供給口 9…接着剤 10…プレート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液滴を吐出するインク吐出口と、該インク
    吐出口に連通し、前記液滴を形成するインク吐出圧発生
    素子を有するインク流路と、該インク流路に連通し、こ
    れら流路に供給する液体を蓄える液室を具備するインク
    ジェット記録ヘッドにおいて、 前記インク吐出口が、前記インク吐出口が設けられる近
    傍の吐出面に凹部を設けた形状を樹脂により一体成形し
    たプレートに設けられていることを特徴とするインクジ
    ェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】前記プレートがインク流路壁を有する特許
    請求の範囲第1項記載のインクジェット記録ヘッド。
JP59158829A 1984-07-31 1984-07-31 インクジエツト記録ヘツド Expired - Lifetime JPH064320B2 (ja)

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JPS6137439A JPS6137439A (ja) 1986-02-22
JPH064320B2 true JPH064320B2 (ja) 1994-01-19

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