JPH0642985U - 多頭式刺繍機の刺繍枠補強構造 - Google Patents

多頭式刺繍機の刺繍枠補強構造

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JPH0642985U JP8581792U JP8581792U JPH0642985U JP H0642985 U JPH0642985 U JP H0642985U JP 8581792 U JP8581792 U JP 8581792U JP 8581792 U JP8581792 U JP 8581792U JP H0642985 U JPH0642985 U JP H0642985U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多頭式刺繍機に使用する刺繍枠の補強構造に
おいて、部品点数が少なくて済み、かつ補強強度も大き
くする。 【構成】 矩形状の可動枠16の内周部に長尺の加工布
を挟持させて複数の刺繍模様を同時に施す多頭式刺繍機
であり、複数のミシンのベッド部6間にて可動枠16の
前後のX軸枠部21a,21b間に複数の補強リブ56
を差し渡し、その補強リブ56の前後両端部がX軸枠部
21a,21bに固定・解除可能に取り付けられる。そ
して、長尺の加工布に刺繍を行う場合、補強リブ56を
可動枠16から取り外した状態で、加工布を可動枠16
にクリップにより挟持した後、補強リブ56の前後両端
部をねじにより複数のミシンのベッド部6間にて可動枠
16のX軸枠部21a,21bに固定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、多頭式刺繍機において、並設された複数のミシンのベッド部を横切 るように配設され、長尺の加工布を支持する刺繍枠の補強構造に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のミシンアーム部を備えた多頭式刺繍機においては、実開昭63─ 42192号公報に記載されたような技術がある。この多頭式刺繍機では、図4 に示すように、複数のミシンアーム部の数に応じた枚数の平面的な加工布に同様 の刺繍模様を同時に形成し得るように、これら加工布を保持する平刺繍枠を複数 個分取付ける為の矩形状の可動枠100が、作業用テーブル101上に載置され 、この可動枠100をX軸駆動機構103のX軸駆動モータ104で、1対のタ イミングベルト105及びX軸キャリッジ106を介してX軸方向に駆動し、ま たY軸駆動機構のY軸駆動モータ(図示略)でY軸方向に駆動するように構成さ れていた。
【0003】 ところで、この多頭式刺繍機においては、反物などの長尺の加工布に同様の刺 繍模様を複数箇所に刺繍することも可能であり、この場合には、前記可動枠10 0の内周部に矩形状の原反枠(図示略)を取付け、この原反枠で長尺の加工布を 支持し、可動枠を上記と同様にX軸方向及びY軸方向に移動させることにより、 刺繍を行っていた。
【0004】 この場合、可動枠100及び原反枠は、並設された複数のミシンのベッド部を 横切るように配設されているのでX軸方向に長くなり、また、XY平面上で移動 させる為、軽量のアルミニウム製の枠材を使用している関係から、Y軸方向に変 形しやすい。 そのため、従来のこの種の刺繍機においては、図4に示すように、各ミシンの ベッド部の針落ち位置107間に設けられた案内レール108と、この案内レー ル108に沿って可動枠100等を案内する補強材109と、この補強材109 に設けられ、かつ可動枠100をX軸方向に案内するローラ110とを備えてい た。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の多頭式刺繍機においては、補強材109がテーブル 101下に配設されており、直接可動枠100に固定されていないので、可動枠 100のY軸方向への変形を完全に補強するまでに至らないといった問題点があ った。特に、可動枠100をY軸方向へ駆動するY軸キャリッジ(図示略)と可 動枠100との係合部は、可動枠100の前後のX軸枠部のうち、片方のX軸枠 部のみであるから、他方のX軸枠部がY軸方向への高速移動に追随できず、可動 枠100が変形してしまうといった問題点があった。 また、可動枠100の補強構造は、補強材109、その案内レール108及び ローラ110を必要とする為、部品点数が多くなるといった問題点があった。 本考案は、前記問題点を解決する為になされたものであり、その目的は、部品 点数が少なくて済み、且つ補強強度も大きくし得る刺繍機の刺繍枠補強構造を提 供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に係る多頭式刺繍機の刺繍枠補強構造は 、並設された複数のミシンのベッド部を横切るように配設された前後1対のX軸 枠部と、そのX軸枠部の両端部を連結する左右1対のY軸枠部とからなる矩形状 の刺繍枠を備え、その刺繍枠の内周部に加工布を支持して、その加工布に複数の 刺繍模様を同時に施すものであって、複数のミシンのベッド部間で、刺繍枠の前 後のX軸枠部間に差し渡された補強リブを備え、その補強リブの前後両端部がX 軸枠部に固定・解除可能に取付けられたものである。
【0007】
【作用】 前記構成を有する請求項1に係る刺繍機の刺繍枠補強構造においては、長尺の 加工布に刺繍を行う場合、補強リブを刺繍枠から取り外した状態で、加工布を刺 繍枠にクリップ等により緊張する。その後、補強リブの前後両端部をねじ等によ り、複数のミシンのベッド部間で刺繍枠のX軸枠部に固定する。 そうすると、刺繍枠がX軸方向及びY軸方向へ高速で移動しても、X軸枠部が X軸方向に長い為、X軸方向で撓むおそれが少なく、また、補強リブによりX軸 枠部間が一定に保たれるので、Y軸方向にも撓むのを防止できる。 そして、加工布の刺繍が終了したならば、再び補強リブを刺繍枠から解除して 、加工布を刺繍枠から取り外す。
【0008】
【実施例】
以下、本考案を具体化した一実施例について図面に基いて説明する。 本実施例は、多頭式刺繍機に設けられた刺繍枠に本考案を適用した場合のもの であり、図1は多頭式刺繍機の斜視図、図2は同刺繍機において、ミシンのアー ム部分及び移動機構の保護カバーを取り除いた状態を示す概略平面図である。 本実施例の多頭式刺繍機Mは、図1に示すように、左右方向に延びるベースフ レーム1の上面の後部側には、3台の刺繍ミシン2が所定間隔毎に左右方向に1 列状に配列され、これら刺繍ミシン2のアーム部3の前端部には、左右方向に1 列状に配列された12本の針棒(図示略)を装着した針棒ケース4が夫々取付け られ、図示しない針棒切換え機構により針棒ケース4が左右方向に移動可能とさ れ、所望の色の刺繍糸で刺繍縫目を形成する為の針棒が択一的に選択可能に構成 されている。
【0009】 一方、図1に示すように、ミシン2のアーム部3に連なる脚柱部5の下端部に は、ベッド部6が前方に延び、このベッド部6の前端部には糸輪捕捉器(図示略 )が設けられ、選択された針棒に取付けられた縫針8との協働により所望の色の 刺繍糸で加工布Wに刺繍縫目が形成されるようになっている。ここで、前記針棒 や天秤9を上下動させる上軸(図示略)及び糸輪捕捉器を回転させる下軸(図示 略)は、ミシンモータ(図示略)に連結されたVベルト10により回転駆動され る駆動軸11により駆動される。
【0010】 また、図1に示すように、ミシン2のベッド部6の上面と略同一高さになるよ うに、作業用テーブル13が配設され、この作業用テーブル13上に左右方向に 延びる可動枠16が載置されている。 この可動枠16は、図2に示すように、アルミニウム製の枠材により、可動枠 本体17と、その左右両端部に固定された延長枠18,19とから構成されてい る。そして、可動枠16は、複数のミシンアーム部3の数に応じた枚数の平面的 な加工布に同様の刺繍模様を同時に形成する為に、可動枠本体17の内周部に、 これら加工布を保持する平刺繍枠(図示略)を複数個分取付け可能とされるとと もに、反物などの長尺の加工布に同様の刺繍模様を複数箇所に刺繍する為に、長 尺の加工布Wを支持する矩形状の原反枠20が取付け可能とされる。図1は可動 枠16に原反枠20を取付けた状態を示し、この可動枠16と原反枠20とから 刺繍枠21が構成されている。
【0011】 そして、図2に示すように、前記可動枠16をX軸方向(左右方向)へ移動駆 動するX軸移動機構25と、可動枠16をY軸方向(前後方向)に移動駆動する Y軸移動機構26とが設けられている。 前記X軸移動機構25は、図2に示すように、ベースフレーム1上の右端部に 設置されたX軸モータ30と、このX軸モータ30からの動力により左右1対の タイミングプーリ33を介して駆動されるタイミングベルト34と、このタイミ ングベルト34に連結されたX軸キャリッジ35と、このX軸キャリッジ35の 上面に設けられ、前記可動枠16の右側延長枠18のY軸枠部18bに形成され た案内溝22に係合する案内ローラ36と、前記X軸キャリッジ35をX軸方向 へ案内するガイドレール37とを備えている。
【0012】 前記Y軸移動機構26は、図2に示すように、ベースフレーム1の左右両側に 配設され、ベースフレーム1の後部中央上面に設置された1個の共用するY軸モ ータ40によって駆動されるものである。各Y軸移動機構26は、前記Y軸モー タ40から伝達軸41を介して伝達された動力により前後1対のタイミングプー リ42を介して駆動されるタイミングベルト44と、このタイミングベルト44 に連結されたY軸キャリッジ45と、このY軸キャリッジ45の上面に設けられ 、前記可動枠16の左右の延長枠18,19のX軸枠部18a,19aに形成さ れた案内溝23に係合する案内ローラ46と、前記Y軸キャリッジ45をY軸方 向へ案内するガイドレール47とを備えている。
【0013】 図3は刺繍枠21の一部を示す拡大斜視図であり、この図に基いて刺繍枠の構 造を詳述すると、刺繍枠21の1構成要素である前記可動枠16には、これより 一段低い取付け部16aが、可動枠16の内周部の全長に亙って一体的に形成さ れ、この矩形状の取付け部16aには、図2及び図3に示すように、断面略クラ ンク形状の原反枠20がその外周部で複数のビス51により取付けられている。 そして、この原反枠20には、その略全長に亙って、図3に示すように、断面 略トンネル状の支持部材53が一体形成され、この支持部材53に加工布挟持用 クリップ54が挟持されている。このクリップ54は、図3に示すように、弾性 材からなり所定長さを有する断面略横C字状のクリップ本体部54aと、このク リップ本体部54aの長さ方向中央部分の上面から片方の側面の一部に亙って切 り起こされ、曲げ加工された把手部54bとから構成されている。
【0014】 また、図1〜図3に示すように、可動枠16の各ミシン2のベッド部6間で、 、刺繍枠21の前後のX軸枠部21a,21b間に補強リブ56が差し渡されて いる。この補強リブ56は、図3に示すように、側面視で下側開放のコ字形に形 成され、加工布Wの張設に支障のないようにされている。そして、前記補強リブ 56の前後両端部には取付片57が折曲形成され、この取付片57がビス58に より、前記可動枠16のX軸枠部21a,21bに固定・解除可能に取付けられ ている。 この補強リブ56を着脱自在に取付けるのは、原反等を原反枠20に取付ける 場合、補強リブ56が邪魔になるからであり、また、可動枠16の各ミシン2の ベッド部6間に取付けるのは、ミシン2のベッド部6の針落ち位置6a(図2参 照)から回避する為である。
【0015】 上記構成の刺繍枠21を使用して長尺の加工布の複数箇所に同時に複数の刺繍 模様を施す作業について説明する。先ず、可動枠16に原反枠20をビス51に より取付け、これに長尺の加工布Wを張り、クリップ54で加工布Wを原反枠2 0に固定する。その後、補強リブ56を上方から可動枠16のX軸枠部21a, 21b間に、ミシン2のベッド6部間で差し渡し、その前後両端部の取付片57 をビス58により、可動枠16に取付ける。
【0016】 そうすると、軽量の可動枠16がXY平面内で高速で移動しても、そのX軸枠 部21a,21bがX軸方向に長い為、X軸方向で撓むおそれが少ない。また、 補強リブ56によりX軸枠部21a,21b間が一定に保たれるので、図2に示 すように、前後1対のX軸枠部21a,21bのうち、片側のX軸枠部21aの みをY軸キャリッジ45に係合して可動枠16を駆動するようにしても、他側の X軸枠部21bもこれに追随し、可動枠16、しいては刺繍枠21がY軸方向に も撓むのを防止する。 しかも、補強リブ56は、図3に示すように、側面視で下側開放のコ字形に形 成され、その上下方向の幅も大に形成されているので、X軸枠部21a,21b が上下方向に撓むのを防止する。 加工布Wの刺繍が終了したならば、再び補強リブ56を可動枠16から解除し て、加工布を刺繍枠21から取り外す。
【0017】 尚、本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、本考案の適用される範 囲内で多くの修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、上記実 施例では、刺繍枠21を、別個に形成された可動枠16と原反枠20とから構成 したが、これらが一体となったものを使用してもよいことは勿論である。また、 補強リブ56の形状も上記実施例のものに限定されるものではない。
【0018】
【考案の効果】 以上説明したように、請求項1に係る刺繍機の刺繍枠補強構造によると、刺繍 枠に対して固定・解除可能な補強リブにより、刺繍枠が補強されるから、刺繍枠 の変形を防止でき、刺繍枠を高速で移動させても、精度のよい刺繍が行い得、ま た、補強リブを設けただけの簡単な構成で部品点数も従来に比べて削減できると いった優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す多頭式刺繍機の概略斜視
図である。
【図2】同じくその概略平面図である。
【図3】同じく刺繍枠の補強リブの取付け状態を示す斜
視図である。
【図4】従来の多頭式刺繍機の平面図である。
【符号の説明】
16 可動枠 20 原反枠 21 刺繍枠 25 X軸移動機構 26 Y軸移動機構 54 クリップ 56 補強リブ 57 取付片

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並設された複数のミシンのベッド部を横
    切るように配設された前後1対のX軸枠部と、そのX軸
    枠部の両端部を連結する左右1対のY軸枠部とからなる
    矩形状の刺繍枠を備え、その刺繍枠の内周部に加工布を
    支持して、その加工布に複数の刺繍模様を同時に施す多
    頭式刺繍機において、 前記複数のミシンのベッド部間で、前記刺繍枠の前後の
    X軸枠部間に差し渡された補強リブを備え、その補強リ
    ブの前後両端部が前記X軸枠部に固定・解除可能に取付
    けられたことを特徴とする多頭式刺繍機の刺繍枠補強構
    造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4764044B2 (ja) * 2005-03-28 2011-08-31 株式会社バルダン ミシンの縫製枠
WO2014065195A1 (ja) * 2012-10-22 2014-05-01 東海工業ミシン株式会社 縫製用枠の枠辺規制装置

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CN104736755A (zh) * 2012-10-22 2015-06-24 东海工业缝纫机株式会社 缝制用框的框边限制装置

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