JPH0642792Y2 - エアーポンプ内蔵型浄化槽 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は浄化槽内に設けた散気管にエアーを供給するた
めのエアーポンプを浄化槽内に設置したエアーポンプ内
蔵型浄化槽に関するものである。

［従来の技術］ 従来から第５図に示されるように浄化槽５内に設けた散
気管６にエアーを供給するエアーポンプ４が浄化槽５内
に設置されたエアーポンプ内蔵型の浄化槽５が種々提供
されている。このものは第６図に示されるような上面が
開口したポンプ収納ケース１を浄化槽５内に設置してあ
り、このポンプ収納ケース１内にエアーポンプ４が設置
されると共に上面の開口に蓋体２が設置されており、エ
アーポンプ４の空気の吸入はポンプ収納ケース１の側周
に設けたフランジ片1aと蓋体２の側周に設けたフランジ
片2aとの間に空気吸入用の隙間７を設けてあり、この隙
間７を介して第６図中矢印に示されるようにポンプ収納
ケース１内に空気を吸入し、エアーポンプ４を介して散
気管６に送るというものであった。

［考案が解決しようとする課題］ しかし上述のようにポンプ収納ケース１のフランジ片1a
と蓋体２のフランジ片2aとの間に隙間７を設けてある
と、浄化槽５の内部で発生した虫が隙間７を介してポン
プ収納ケース１内に侵入し、エアーポンプ４に悪影響を
与えることがあり、このため、虫侵入を防止するために
隙間７にゴムパッキン等のシール材８を設けて隙間７を
なくすと空気の吸入を行うことができなくなるという問
題があった。また、上記従来例において、第７図に示さ
れるようにポンプ収納ケース１のフランジ片1aと蓋体２
のフランジ片2aとの間はゴムパッキン等のシール材８に
よってシールし、蓋体２またはポンプ収納ケース１に開
口10を形成し、この開口10に取付部材11にて網板９を設
けたものも提供されている。しかし、このものにあって
は、虫は網目を介して侵入することとなり、虫の侵入を
確実に防止するという効果はあまり気体できないもので
あり、さらに、開口10に対して隙間なく固定するには手
間がかかるという問題があった。また、網板９は外面に
露出しているため、施工時に他の部材が触れたりして破
れたりすることもあった。

本考案は上記問題点を解決しようとするものであり、そ
の目的とするところは、ポンプ収納ケース内に設置され
たエアーポンプへの空気の吸入を確実に行うことができ
ると共にポンプ収納ケース内に虫が侵入するのも防止す
ることができるエアーポンプ内蔵型浄化槽を提供するに
ある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案におけるエアーポン
プ内蔵型浄化槽は、ポンプ収納ケース１の上面開口に着
脱自在に蓋体２を設け、ポンプ収納ケース１の側周のフ
ランジ片1aと蓋体２の側周のフランジ片2aとの間に周方
向に亘って通気性のある連続気泡材３を介在させたもの
である。

［作用］ 空気は連続気泡材３を介してポンプ収納ケース１内に吸
引され、エアーポンプ４によって浄化槽５内に送られ
る。そして、この連続気泡材３によって虫の侵入を防止
しながら空気の吸入を確実に行い、また、ポンプ収納ケ
ース１と蓋体２との間のパッキン材も兼用することがで
きる。

［実施例］ 本考案の浄化槽５は第１図に示されるように浄化槽５内
に設置された散気管６にエアーを送るためのエアーポン
プ４が浄化槽５内に設置されたエアーポンプ内蔵型の浄
化槽５であり、エアーポンプ４は浄化槽５のマンホール
部5aに着脱自在に設置されたポンプ収納ケース１内に設
置してある。このときポンプ収納ケース１は取外して浄
化槽５内部の点検等のメンテナンスを行うことができる
ように着脱自在にマンホール部5aに設置してある。この
ポンプ収納ケース１の上面開口には着脱自在に蓋体２を
取着してあり、ポンプ収納ケース１の側周のフランジ片
1aと蓋体２の側周のフランジ片2aとの間には周方向に亘
って通気性があり、且つ弾性を有する例えば不織布、ウ
レタン連続発泡材等によって形成された形成気泡材３を
介在させてある。このとき、連続気泡材３に形成された
小孔は浄化槽５内で発生する虫が侵入することができな
い程度の大きさとしてある。そしてエアーポンプ４にて
散気管６へ空気を送ることによって連続気泡材３を介し
て第２図中矢印に示されるようにポンプ収納ケース１内
に空気が吸入されるようにしてある。また、浄化槽５内
で発生した虫は連続気泡材３によってポンプ収納ケース
１内に侵入することがないものであり、連続気泡材３を
介して空気の吸入及び虫の侵入を確実に防止することが
できるようにしてある。また、連続気泡材３をポンプ収
納ケース１のフランジ片1aと蓋体２のフランジ片2aとの
間に介在させてあることによって連続気泡材３がパッキ
ン材を兼用するようにしてある。そして、ポンプ収納ケ
ース１内のエアーポンプ４の点検または補修を行う場合
には第３図に示されるように蓋体２を取外して行い、完
了後は蓋体２を閉じることによって元の状態に戻すこと
ができるものである。

連続気泡材３は例えば平板状の連続気泡材３を打抜くこ
とによって形成されるものであるが、このとき、第４図
に示されるように巾寸法ｌを大きくすることで虫の侵入
防止性能を厚みｔを厚くすることなく、高くすることが
でき、コスト的にも製品寸法的にも大きな影響がでない
ものである。さらに、連続気泡材３はポンプ収納ケース
１のフランジ片1aと蓋体２のフランジ片2aとで挟持して
固定される構造であるため、粘着剤等による簡単な固定
をするだけで取付けることができ、取付けに手間がかか
らず、安価に簡易に取付けを行うことができるものであ
る。

［考案の効果］ 本考案は叙述のようにポンプ収納ケースの上面開口に着
脱自在に蓋体を設け、ポンプ収納ケースの側周のフラン
ジ片と蓋体の側周のフランジ片との間に周方向に亘って
通気性のある連続気泡材を介在させてあるので、連続気
泡材を介してポンプ収納ケース内に虫の侵入を防止しな
がら空気の吸引を確実に行うことができると共に連続気
泡材をポンプ収納ケースのフランジ片と蓋体のフランジ
片の間のパッキン材として使用することができるもので
ある。さらに、連続気泡材はパッキン材を兼用している
ため、ポンプ収納ケースのフランジ片と蓋体のフランジ
片との間に設けられており、外部に露出しておらず、施
工時に他の部材が当たったりして破損したりするという
こともないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のエアーポンプ内蔵型浄化槽
の側断面図、第２図は第１図におけるイ部の部分拡大断
面図、第３図は蓋体の取外し状態を示す断面図、第４図
は同上の部分断面図、第５図は従来例のエアーポンプ内
蔵型浄化槽の側断面図、第６図は第５図におけるロ部の
部分拡大断面図、第７図は他の従来例の部分拡大断面図
であって、１はポンプ収納ケース、1aはフランジ片、２
は蓋体、2aはフランジ片、３は連続気泡材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浄化槽内にエアーポンプを設置するための
   ポンプ収納ケースが設置され、このポンプ収納ケース内
   にエアーポンプが設置されたエアーポンプ内蔵型浄化槽
   において、ポンプ収納ケースの上面開口に着脱自在に蓋
   体を設け、ポンプ収納ケースの側周のフランジ片と蓋体
   の側周のフランジ片との間に周方向に亘って通気性のあ
   る連続気泡材を介在させて成るエアーポンプ内蔵型浄化
   槽。