JP2019082182A - 通気弁 - Google Patents

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Kazuhiro Aoki
和弘 青木
達朗 小林
Tatsuro Kobayashi
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Abstract

【課題】蓋に衝撃が加わったときの力を緩和して破損を防止し、弁機構を保護して正常な開閉動作を維持できる通気弁を提供する。【解決手段】弁体16の開閉により内部の負圧を緩和する弁機構部10と、この弁機構部10の上部に設けられて当該弁機構部10への通気路21を形成する複数の柱状部20と、通気路21の上方に配置されて弁機構部10を覆う蓋部材15とを有し、蓋部材15が柱状部20に対して着脱且つ回転自在な状態で配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、排水設備に接続されて排水管内に発生した負圧を緩和させる通気弁に関する。
従来、個別住宅、集合住宅等の建造物の排水設備において、排水管内の負圧を緩和し、排水器具のトラップ封水を保護しつつ排水をスムーズにおこなうため、一般に通気弁が用いられる。このような通気弁では、通常、外気を取り入れるための空気口が設けられ、この空気口に設けられた弁座に対して弁体が接離するように往復動し、弁開時に排水管内に大気が取り入れられて負圧が軽減される。この場合、落下した塵埃や水などが弁開時に空気口から内部に浸入することを防ぐために、空気口よりも上方には、空気口を覆う蓋体が装着されている。
この種の通気弁として、例えば、特許文献1の給気弁装置が開示されている。この給気弁装置では、給気弁本体の上端部から矩形板状の3つの係合片部が等間隔に突出形成され、一方、円盤状の蓋体が設けられ、この蓋体の周縁から下方に突出するように矩形板状の3つの被係合突出部が形成される。蓋体は、被係合突出部の係合片部への係合により固定され、空気口である給気孔から離間した状態でこの吸気孔の上方を覆うように取付けられる。
これ以外の係合による蓋体の取付け構造として、給気弁本体の上端部に複数(例えば2つ)の係合片部が突出形成され、この係合片部を円盤状の蓋体の下部に設けられた環状縁部の内周に嵌め込むようにしながら係合固定して、この蓋体を取付けるようにした通気弁も知られている。
特許文献2の通気弁では、笠部材と通気部材とを備えたカバー体を有している。このカバー体において、笠部材は、通気弁本体の上面を覆う大きさに形成され、通気部材は、笠部材の下方にその側方が開放された状態で取付けられる。この場合、笠部材に固定孔、通気部材に固定筒がそれぞれ設けられ、笠部材は、固定孔を介して通気部材の固定筒にビスで固定される。
特許第5971853号公報 特開2015−232369号公報
特許文献1の通気弁装置の場合、例えば保管や運搬時において、蓋体が下向きの状態で通気弁が落下した際には、その衝撃が蓋体の被係合突出部から、この被係合突出部に係合固定された係合片部に直接伝達される。
一方、環状縁部と係合片部との係合により蓋体を固定する通気弁も同様であり、落下時の衝撃が蓋体から係合片部に直接伝達される。
そのため、これらの通気弁では、少ない本数で幅狭状に設けられた係合片部に過大な衝撃エネルギーが局所的に伝わり、そのエネルギーを緩和しきれなくなって、被係合突出部や係合片部等が破損するおそれがある。
特許文献2の通気弁についても同様であり、笠部材が通気部材にビスで固定されているため、笠部材への衝撃エネルギーを吸収することが難しい。これにより、固定筒やその周辺等が破損する可能性がある。
本発明は、従来の課題を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、蓋に衝撃が加わったときの力を緩和して破損を防止し、弁機構を保護して正常な開閉動作を維持できる通気弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、弁体の開閉により内部の負圧を緩和する弁機構部と、この弁機構部の上部に設けられて当該弁機構部への通気路を形成する複数の柱状部と、通気路の上方に配置されて弁機構部を覆う蓋部材とを有し、蓋部材が柱状部に対して着脱且つ回転自在な状態で配置されている通気弁である。
請求項2に係る発明は、柱状部の上部にこれら柱状部を環状に接続するリング部が設けられ、このリング部に蓋部材が係止された通気弁である。
請求項3に係る発明は、蓋部材の底部に環状の外周縁が形成され、この外周縁よりも内方の離間位置にリング部に係合する係止片が設けられた通気弁である。
請求項4に係る発明は、蓋部材の底部におけるリング部の上面との対向位置に複数の段部が形成され、これら段部とリング部上面との当接箇所以外のリング部と蓋部材との間に断続的な隙間が設けられた通気弁である。
請求項1に係る発明によると、蓋部材が柱状部に対して着脱且つ回転自在な状態で配置されていることで、保管や運搬時等に蓋部材が下向きとなる状態で本体が落下した際に、この蓋部材又は蓋部材を除く弁機構部側が回転したり、蓋部材が弁機構部側と離脱することにより、蓋部材に衝撃が加わったときの力を吸収し低減して、柱状部や蓋部材の破損を防止し、弁機構を保護して正常な開閉動作を維持して通気機能を確実に維持できる。
請求項2に係る発明によると、リング部に蓋部材が係止されていることにより、蓋部材がリング部に沿って回転可能になり、この蓋部材に加わる衝撃を蓋部材又は蓋部材を除く弁機構部側の回転や蓋部材と弁機構部側との離脱を介して効果的に吸収・分散する。蓋部材の着脱時には、環状のリング部に対して蓋部材の向きを調節する必要がなく、狭い設置場所の場合でも配管施工後に蓋部材を取外し、弁機構の作動状態のチェックやメンテナンスを容易に実施できる。環状のリング部で柱状部を接続していることで、柱状部を補強して衝撃に対する強度が高まる。
請求項3に係る発明によると、蓋部材の外周縁よりも内方の離間位置にリング部に係合する係止片を設けていることで係止片の径方向への弾性を確保し、係止片とリング部とのスナップフィットによってメンテナンス等に応じて何度でも蓋部材を柱状部の上方から簡単に着脱可能となる。
請求項4に係る発明によると、段部とリング部上面との当接箇所以外のリング部と蓋部材との間に断続的な隙間を設けていることで、この隙間が、蓋部材の着脱時に径方向の弾性力に伴う天板側のしなり(歪)を許容する空間として機能し、蓋部材の着脱を円滑におこなうことができる。
(a)は、本発明の通気弁の実施形態を示す中央縦断面図である。(b)は、(a)の蓋部材を外した状態を示す要部断面図である。 排水管システムの一例を示す模式図である。 蓋部材の底面図である。 蓋部材を取り外した状態を示す概略模式図である。 係止片の係止状態を示す模式平面図である。 図1(a)の通気弁の弁開状態を示す中央縦断面図である。
以下に、本発明における通気弁を実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の通気弁の実施形態を示し、図2においては、排水システムの一例を示している。本発明の通気弁(以下、バルブ本体1という)は、例えば、図2の排水管システム2で使用される。
図において、バルブ本体1は、弁機構部10と、この弁機構部10が取付けられるボデー11と、キャップ12と、蓋部材15とを有し、弁機構部10に設けられた回転弁体からなる弁体16の開閉により通気して、ボデー11内部とこのボデー11に接続される排水管システム2内部の負圧を緩和することが可能になっている。バルブ本体1は、例えば、サイズ40A、50Aの被接続側の管に共用可能に設けられる。
図1、図4に示すように、キャップ12は、その下部にボデー11に接続される環状の接続部17を有し、この接続部17よりも上部には複数の柱状部20が設けられる。
柱状部20は、弁機構部10よりも上部に、バルブ本体1の口径の中心Pの方向に沿うように4箇所に等間隔に形成され、これら柱状部20の間に弁機構部10への通気路21が形成される。このように少ない本数で幅狭の柱状部20を設けることで、通気路21の通気面積が大きく確保される。本実施形態では、通気路21の通気面積は、バルブ本体1の口径面積、具体的には後述するシート22の内周開口面積と略同じ面積に設定されている。柱状部20は4箇所に形成されているが、複数箇所であれば、3箇所以下或は5箇所以上に設けられていてもよい。
図5に示すように、通気路21は、例えば図示しない樹脂型の成型加工によって上面視十字状に設けられる。このため、成形加工時の抜き型を十字状に配置することで通気路21を4箇所に簡単に形成でき、しかも、この抜き型により各柱状部20が断面略三角形状に形成されて強度が確保される。
図4において、柱状部20の上部には断面略矩形状のリング部25が一体に設けられ、このリング部25により、4箇所の柱状部20の上部が一体に接続される。柱状部20の上部外周面のリング部25との境界付近には、所定深さ及び所定高さにより切欠き溝26が形成され、この切欠き溝26を含んだ環状の係合部27がリング部25の底部外周に渡って形成される。
図1のキャップ12下部の接続部17は、ボデー11に上部方向から内挿可能な外径に形成される。ここで、バルブ本体1をコンパクト化し、且つ通気量を多く確保するためには、弁機構部10のシート22や回転弁体16が、外気取り入れ部である後述の通気口28に近い位置に配置されることになり塵埃や水が浸入しやすくなる。これを防ぐため、浸入防止部分を過大に設けると通気抵抗が大きくなり、負圧の緩和に必要な通気量が得られなくなるおそれがある。
このことから、本実施形態では、通気路21の一部となる接続部17上面の通気口28周縁に、上方にやや突出する環状縁30が設けられる。環状縁30は、通気路21からシート22への通気を妨げない程度の高さや幅に形成され、この環状縁30により、接続部17上面に付着した塵埃や水などが外気と共に引き込まれることを防止し、これらがシート22や回転弁体16に付着したり、バルブ本体1内部に浸入する現象を低減する。環状縁30は、リング部25の内径よりも小径に設定され、この場合、キャップ12の樹脂成形時に、リング部25の上方から成形型を挿脱して成形可能になる。
接続部17の外周には、ボデー11に形成された図示しない接続用凹部とバヨネット接続可能な図4の外周凸片32が形成される。接続部17の内径は、弁機構部10の後述する筒本体33が嵌入可能であり、ボデー11の被筒挿入部位と略同径に設けられる。
接続部17の内径側には、シート22の上面保持用の内周鍔部34が内径側に突出形成され、この内周鍔部34の内径側が、弁機構部10への直接の外気取り入れ部である通気口28となる。内周鍔部34のシート22当接側の内径部の回転弁体16の上部平面部には、一部が内周方向に突出した内周凸部35が形成され、この内周凸部35に弁閉方向に回転したときの回転弁体16が当接することにより、回転弁体16の弁閉位置が規制される。
図1(a)、図1(b)、図3、図4において、蓋部材15は、略円板状の天板40を有し、この天板40の底部側に環状の外周縁41が形成される。外周縁41よりも内方の離間位置には、係止片42が3箇所に等間隔に形成され、この係止片42の内周側がリング部25の外周側に対向するように配置される。係止片42の先端内周側には、係合部27に係合可能な内周鍔部43が突出形成される。
係止片42は3箇所にこだわらず、任意にその数を設定可能であるが、蓋部材15の取り外し時に力を分散しやすい数とすることが好ましい。このため、180°の間隔に設けることを避け、奇数箇所に係止片42を設けるようにするとよい。
上記の構成により、蓋部材15は、内周鍔部43が係合部27に係合された状態で係止片42を介してリング部25に係合可能となり、このリング部25と一体の柱状部20に対して着脱且つ回転自在に配置される。そのため、取り外し方向の外力を故意に加えることが無い限り、内周鍔部43が切欠き溝26を含む係合部27に係合された状態が維持され、蓋部材15はキャップ12に対して360°の範囲で回転可能になっている。
蓋部材15の天板40の底部におけるリング部25の上面25aとの対向位置には、やや突出した段部45が複数箇所に断続的に形成される。本例では、段部45は係止片42と同じ位置の3箇所に等間隔に設けられ、この場合、係止片42と同時に段部45を成形可能となる。
蓋部材15のキャップ12への装着時には、3箇所の段部45がリング部上面25aに当接することにより、これら段部45とリング部上面25aとの当接箇所以外のリング部25と蓋部材15との間に、断続的な隙間Sが設けられる。
一方、図1、図6において、バルブ本体1における弁機構部10は、筒本体33、シート22、円板状弁体である回転弁体16、偏心軸(ヒンジ)50、錘部51を備え、これらが一体に組込まれて回転弁体16が回転可能に設けられる。
後述するように、回転弁体16には、弁開方向に回転する回転モーメントMoと、弁閉方向に回転する回転モーメントMcとが働き、この回転弁体16の作動によりバルブ本体1が通気弁機能を発揮する。
弁機構部10における筒本体33は、例えばABS樹脂などの樹脂材料によって設けられ、ボデー11の被装着部位に内挿可能なストレート状のカートリッジ体からなる。筒本体33の外筒部位には、偏心軸50取付用の2つの取付穴52が貫通形成され、これら取付穴52の周囲に、所定の大きさで内径側に突出する突起片53が突出形成され、この突起片53に弁開規制部54が設けられる。一方、筒本体33の外周には、キャップ12を係合固定するための凸部37がその周方向において断続的に形成される。
弁開規制部54は、テーパ平面状に形成され、弁開時の回転弁体16が当接されることにより、その回転量を規制可能になっている。この弁開規制部54は、流路の内周壁面位置に設けられ、全開状態の回転弁体16の両側の外周縁部近傍が当接され、これらを支持可能に設けられる。
シート22は、例えばEPDMなどのゴム材料により形成され、筒本体33の外径と略同径の大きさに設けられてこの筒本体33上面に載置され、筒本体33とキャップ12との間に挟着可能な厚さに設けられる。シート22には、回転弁体16とのシール面である円錐テーパ面55が、所定のテーパ角度により形成される。
回転弁体16は、例えばABS樹脂などの樹脂材料により設けられ、薄い円板状に設けられたジスク本体60を有し、このジスク本体60に、弁体支持部61と軸着部62とが一体に形成される。回転弁体16は、偏心軸(ヒンジ)50を介して筒本体33内に取付けられ、この回転弁体16の回動により弁機構部10が弁開閉自在に設けられる。
図6に示すように、ジスク本体60には、バルブ本体1の口径の中心P軸線上に中心を有する球面の一部をなす弁体球面63が形成され、この弁体球面63が、同じくP軸線上に円錐軸線を有するシート22の円錐テーパ面55に対するシール面として当接可能に設けられる。図1の弁閉時には、弁体球面63が、円錐テーパ面55に対して接線接触状態でシール可能になっている。
ジスク本体60の弁体支持部61は、細径状の円柱形状に設けられ、弁体球面63の球芯、すなわちP軸線から半径方向に偏心した位置に垂下形成される。このように、弁体支持部61が筒本体33の口径(バルブ本体1の口径)の中心Pから偏心していることで、回転弁体16の受圧面積が、弁体支持部61を境界に大受圧面64と小受圧面65とよりなっている。大受圧面64と小受圧面65との面積比は、バルブ本体1に要求される通気性能に応じて適宜設定される。
前記弁体支持部61に続けて、略俵形状の軸着部62が、偏心軸(ヒンジ)50を回転軸芯として設けられる。軸着部62は、ジスク本体1の口径の中心Pに対して偏心し、かつ、P軸線と直交するジスク本体1の弁体球面63とシール22との接線接触平面に対して流路方向に偏心した二重偏心位置に設けられる。軸着部62には、偏心軸(ヒンジ)50が嵌挿可能な貫通孔66が形成される。
軸着部62には、図1において、その中心から水平方向に対して所定の傾きを有する取付部67が延設されるように形成され、この取付部67に錘部51挿着用の挿着孔68が設けられている。図示しないが、挿着孔68には、等間隔に離間した3つの係合突起が孔方向に沿って設けられている。
偏心軸(ヒンジ)50は、例えば、ステンレス等の金属材料により細径状に形成され、その外周に軸着部62の長さと略同じ間隔で2つの図示しない止め輪装着用の係止溝が形成されている。偏心軸(ヒンジ)50は、回転弁体16の回転時の回転軸芯となり、この偏心軸(ヒンジ)50を介して、回転弁体16には筒本体33内で弁開閉方向の回転モーメントMo、Mcが与えられるようになっている。
偏心軸(ヒンジ)50を金属材料で形成した場合、強度を保ちつつ細径に形成可能になり、弁開時の通気抵抗を減らして通気量を増すことが可能となる。この偏心軸(ヒンジ)50に樹脂材料からなる回転弁体16を装着することで、この回転弁体16の回転動作時における摺動抵抗が低減する。
錘部51は、略円柱形状により所定の重さに設けられ、挿着孔68に挿着される。錘部51を設けることで、ジスク本体60の小受圧面65側の弁体質量が大受圧面64側の弁体質量よりも重くされている。このため、回転弁体16が、偏心軸(ヒンジ)50を中心に全閉位置から略90度弁開位置の範囲で弁閉する方向に回転し、その弁閉状態が保持される。このように、小受圧面65側の弁体質量を大受圧面64側よりも重くすることで、弁閉方向に回転するトルクを助勢し、閉方向への動作を促進可能になっている。錘部51は、例えば球体形状などの円柱状以外の形状に設けることも可能ではあるが、本実施形態のように、円柱状に形成した場合には、加工が容易になりコストも抑えられる。
ボデー11は、ABS樹脂などの樹脂材料、より詳しくは透明或は半透明の樹脂材料により略筒状に形成され、その内周側に筒本体33が装着されてこれらが一体化される。ボデー11上部には環状段部70が形成され、この環状段部70の位置までキャップ12の接続部17が挿入される。環状段部70の上方には、キャップ12を固定するためのバヨネット式の接続用凹部が形成される。
ボデー11の高さ方向の所定位置の内周には、環状縁部71が形成される。ボデー1の上方から弁機構部10が挿入されたときには、この弁機構部10下端が環状縁部71に当接することで、弁機構部10がボデー11の高さ方向に位置決めされる。
ボデー11の下部には、被接続側の管である後述の伸頂通気管75や図示しない外部排水管接続用の排水管差込口76が設けられ、この排水管差込口76は、環状縁部71によりボデー11上部の弁機構部10挿入側から分けられている。伸頂通気管75や外部排水管は、ボデー11下部から差し込まれ、これら管の先端が環状縁部71に当接することで、管に対してボデー11が位置決め固定された状態でバルブ本体1が取付けられる。その際、この差し込み状態を排水管差込口76の外部から視認可能になっている。また、排水管差込口76を縮径状のテーパ形状に形成し、この排水管差込口76に対して同じ傾斜のテーパ縮径状に形成した伸頂通気管75や外部排水管を停止するまで差込むことにより、これらを接続するようにしても良い。
なお、前述した弁機構部10は、本実施形態の構造に限られることはなく、弁体の開閉により内部の負圧を緩和可能であれば各種構造に設けることが可能である。また、本実施形態では、弁機構部10とボデー11とが別体に設けられているが、これらを一体構造に設けてもよい。
弁機構部10を組立てる場合には、先ず、回転弁体16の取付部67の挿着孔68に錘部51を挿入して取付ける。取付け後には錘部51の脱落が防止される。
続いて、筒本体33の上面にジスク本体60を沿わせるように回転弁体16を配置し、この回転弁体16の一方の取付穴52の外側から偏心軸(ヒンジ)50の先端を筒本体33に挿入し、この先端を回転弁体16の貫通孔66に挿入した後に、他方の取付穴52に筒本体33の内側から挿入する。これにより、回転弁体16が軸着部62を介して偏心軸(ヒンジ)50により筒本体33に装着され、この筒本体33内で回動可能な状態となる。この状態で、2つの係止溝の間に軸着部62を位置合わせし、各係止溝に図示しない止め輪を係止することで、軸着部62を偏心軸(ヒンジ)50の中央に位置決めする。
回転弁体16の筒本体33への組付け時において、この回転弁体16(軸着部62)と偏心軸(ヒンジ)50との間には、回転弁体16が回転するための隙間(ガタ)が必要になる。このため、回転弁体16が弁閉方向に回転するときに、この隙間により取付け位置がずれて弁体球面63が円錐テーパ面55に適切に密着できなくなる可能性がある。これに対して、弁体球面63を円錐テーパ面55に近づけた状態で回転弁体16を保持して、弁体球面63を円錐テーパ面55に調心させつつ組み込むようにすれば、確実に回転弁体16を円錐テーパ面55に密着シールさせることが可能になる。
次いで、筒本体33の上面にシート22を載置し、この上から筒本体33にキャップ12を被せるように装着する。このとき、凸部37が凹部36に係合することで筒本体33をキャップ12の所定位置に組み込み可能になり、これら筒本体33とキャップ12との間にシート22を装着しつつ、弁機構部10として一体化できる。蓋部材15は、キャップ12の取付け後に筒本体33に取付けるか、或は、キャップ12に予め取付けていてもよい。
シート22は、その外周がキャップ12内周に当接して径方向に位置決めされつつ、キャップ12と筒本体33との間に挟着される。シート22の装着後には、内周鍔部34の内径側の一部に設けた内周突部35にシート22内径側を通過した回転弁体16の上面の一部が干渉することにより、回転弁体16の全閉位置からの乗り越えを防止することができる。
この状態で弁機構部10並びにキャップ12をボデー11に装着する。この場合、弁機構部10の接続部17をボデー開口側から装入し、キャップ12に形成した外周凸片32と、ボデー11の接続用凹部とをバヨネット接続により取付ける。これらの一体化後には、ボデー11からのキャップ12(弁機構部10)の自然の脱落を防止し、キャップ12の下部外周に装着したOリング77により、キャップ12とボデー11との間がシールされ、これらの間の漏れが防止される。キャップ12は、ボデー11に着脱自在であるため、このボデー11から自在に取外してメンテナンス等を実施可能となる。
蓋部材15を装着する際には、図1(b)に示すように、リング部25の外周側に係止片42の位置を合わせつつ、キャップ12に押し込むように蓋部材15を嵌め込む。これにより、図1(a)において、内周鍔部34が係合部27に係合し、このスナップフィットにより蓋部材15がリング部25に対して回動自在な状態でキャップ12に取付けられる。
一方、メンテナンス等に応じて、蓋部材15をキャップ12から取外す際には、この蓋部材15の係止片42の位置を確認しつつ手でキャップ12をつかんで回転させることで、その向きを調整できる。このため、蓋部材15の係止片42付近に指を差し込み、この状態でスナップフィットを外す方向に力を加えることで、てこの原理を利用しながら簡単に蓋部材15を取外し可能になる。
上述したバルブ本体1が用いられる図2に示した排水管システム2は、例えば、個別住宅や集合住宅の外壁80と内壁81との間に設けられ、バルブ本体1、排水管82、伸頂通気管75を有し、排水管82には排水立て管83、排水横枝管84を介して排水機器85が接続されている。バルブ本体1は、排水管82から天井よりも低い位置まで伸頂された伸頂通気管75又は排水機器85の図示しないあふれ縁の下部に取付けられ、排水管82内に発生した負圧を緩和可能になっている。本実施形態では、バルブ本体1を伸頂通気管75に接続した例を述べる。
伸頂通気管75は、排水管82における排水立て管83の上方に延設されるように設けられ、その先端側にバルブ本体1が接続される。排水横枝管84は、排水立て管83の伸頂通気管75よりも低い位置に分岐して設けられ、この排水横枝管84の一次側に排水機器85が設けられる。
内壁81の適宜位置には点検口86が設けられ、この点検口86には、クロスハッチングで示した着脱自在で、且つ外壁80と内壁81との間の空間に外気を取り入れ可能な遮蔽部材87が取付けられている。遮蔽部材87を点検口86から取り外すことで、この点検口86からバルブ本体1の交換やメンテナンスが可能になる。
このように、バルブ本体1がシステム本体2の伸頂通気管75の先端に装着されていることにより、排水器具85に接続された排水横枝管84や排水立て管83の内部に負圧が発生したときには、バルブ本体1が開状態となり、大気を排水管内に取り込んで負圧を解消することができる。
この場合、通気量を確保しつつバルブ本体1をコンパクト化し、外壁80と内壁81と間の奥行寸法Wが狭小の配管スペースUにバルブ本体1を設置可能となる。これにより、個別住宅や集合住宅等の建造物における居住スペースを広く確保しつつ、この配管スペースU内の排水管82内にバルブ本体1を接続して排水管82内に生じる負圧を緩和可能となる。
さらに、バルブ本体1のコンパクト化に応じて点検口86のサイズも小さくなり、この点検口86を介してバルブ本体1の維持管理や点検を容易におこなうことができる。
排水管システム2内に負圧が生じ、バルブ本体1内が負圧になったときには、回転弁体16には、偏心軸(ヒンジ)50を中心に弁開方向に回転する第1のアンバランストルクが発生し、回転モーメントMoにより弁開状態となり、この状態で外部から大気が吸気されて負圧が緩和される。この場合、回転弁体16が二重偏心構造に取付けられていることで、バルブ本体1の管径寸法を伸頂通気管75と同等或はそれ以下に抑えつつ、排水管システム2内の負圧を確実に解消する。しかも、通気流路がストレートであるため、弁開状態の回転弁体16による通気抵抗を最小限に抑えて十分な通気量を確保する。
具体的には、図6に示すように、回転弁体16が図1の弁閉状態から弁開方向(反時計回り)に作動して自動的に弁開状態となり、キャップ12の通気路21を介して大気を筒本体33の通気口28から伸頂通気管75内に取り込むことで負圧を緩和する。図において、点線矢印は、大気の流れを示すものである。
負圧が緩和され、伸頂通気管75内が大気圧に戻ったとき、或は、筒本体33内が大気圧時又は大気圧以上の正圧時であるときには、回転弁体16には、偏心軸(ヒンジ)50を介して弁閉方向に回転する第2のアンバランストルクが発生し、回転弁体16が弁閉方向に回転作動する。この場合、錘部51で回転弁体16の偏心軸(ヒンジ)50まわりの閉方向モーメント値が開方向モーメント値よりも増加しているため、弁閉方向の回転モーメントMcが作用して全閉位置まで自動的に復帰する。
図6の弁閉時には、弁体球面63が円錐テーパ面55に対して接線接触状態でシールして高いシール性を発揮し、さらに、この接線接触部は、弁体球面63及び円錐テーパ面55が排水管内部の流路側に向けて傾斜した形状であることにより、弁閉時の結露水がシール部に滞留する現象が防止される。
ここで、大気圧時とは、排水管82内に予め設定した値(例えば30Pa)以上の負圧が生じておらず、回転弁体16の一次側と二次側との間の差圧がほとんど無いか、或は通気する必要がほとんど無い圧力差の状態をいう。一方、正圧時、負圧時とは、それぞれ排水管82内に大気圧以上の正圧が加わった状態、予め設定した値以上の負圧が加わった状態をいう。
上記のように、バルブ本体1は、スプリングなどを用いることなく、弁開・弁閉方向の回転モーメントMo、Mcを利用したバランス構造によりアンバランストルクを発生させ、このアンバランストルクにより弁開・弁閉動作させることが可能となる。
経年劣化等によりバルブ本体1の通気性が低下した場合には、このバルブ本体1を伸頂通気管75に接続した状態、或はバルブ本体1を取外した状態で、前述した手順によりボデー11から蓋部材15を取外すと共に、ボデー11に内挿されている弁機構部10をカートリッジとして一体に取出すようにする。これにより、バルブ本体1のメンテナンスが容易になり、伸頂通気管75の内部を清掃したり、弁機構部10全体、或は内部の部品を個別に清掃や交換して通気弁機能を回復可能になる。
次いで、本発明の通気弁の上記実施形態における作用を述べる。
図1に示すように、本発明の通気弁では、通気路21の上方に配置された弁機構部10を覆う蓋部材15が、係止片42を介してキャップ12のリング部25に取付けられ、柱状部20に対して着脱且つ回転自在な状態で配置されているので、仮にバルブ本体1を伸頂通気管75に着脱する際に誤って落下させたとしても、蓋部材15又はキャップ12が滑るように回転し、落下時の衝撃エネルギーを吸収する。これに加えて、係止片42が衝撃により弾性変形してリング部25から外れることにより、一層効果的に衝撃エネルギーを吸収する。そのため、係合部27やリング部25、及び弁機構部10の破損を防ぎ、この弁機構部10による通気機能を正常に維持できる。
弁機構部10よりも上部に、柱状部20がバルブ本体1の口径の中心P1の方向に沿って形成され、この柱状部20の上部のリング部25の底部外周に形成された係合部27に蓋部材15の係止片42の内周鍔部43を係合させていることで、蓋部材15の大径化を防ぎつつ、この蓋部材15をボデー11と略同径に設けて奥行きや周囲のスペースの狭い場所にバルブ本体1を配置できる。メンテナンス等の実施時には、蓋部材15をバルブ本体1の上方から着脱可能であり、その際、蓋部材15をキャップ12に対して自在に回転させ、作業者の着脱しやすい向きに調整することで作業が簡便になる。
しかも、蓋部材15の段部45とリング部上面25aとの当接箇所以外の箇所に断続的な隙間Sを設けているため、蓋部材15の着脱時には、この隙間Sが樹脂製の蓋部材15の天板40のしなりを許容する。これにより、上述した係止片42の弾性力とも相まって、蓋部材15の着脱を円滑におこなうことができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記実施の形態記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。
1 バルブ本体
10 弁機構部
15 蓋部材
16 回転弁体
20 柱状部
21 通気路
25 リング部
41 外周縁
42 係止片
45 段部
S 隙間

Claims (4)

  1. 弁体の開閉により内部の負圧を緩和する弁機構部と、この弁機構部の上部に設けられて当該弁機構部への通気路を形成する複数の柱状部と、前記通気路の上方に配置されて前記弁機構部を覆う蓋部材とを有し、前記蓋部材が前記柱状部に対して着脱且つ回転自在な状態で配置されていることを特徴とする通気弁。
  2. 前記柱状部の上部にこれら柱状部を環状に接続するリング部が設けられ、このリング部に前記蓋部材が係止された請求項1に記載の通気弁。
  3. 前記蓋部材の底部に環状の外周縁が形成され、この外周縁よりも内方の離間位置に前記リング部に係合する係止片が設けられた請求項2に記載の通気弁。
  4. 前記蓋部材の底部における前記リング部の上面との対向位置に複数の段部が形成され、これら段部と前記リング部上面との当接箇所以外の前記リング部と前記蓋部材との間に断続的な隙間が設けられた請求項2又は3に記載の通気弁。
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