JP6774362B2 - 排気弁装置及び弁体設置装置 - Google Patents

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本発明は、排水設備の排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に設置される排気弁装置及び弁体設置装置に関するものである。
洗面台や台所等の排水設備には、下水からの悪臭が逆流したり害虫が侵入するのを防ぐために排水トラップが設けられている。図11において、屋外の排水本管61に通じる排水管路62の途中には排水マス63が設けられ、屋内の排水設備64及び屋外の排水マス63には排水トラップ65が設けられている。何らかの原因で排水トラップ65間の排水管路62内の圧力が上昇すると排水が流れにくくなるので、排水マス63の上端部に圧力開放キャップ66を設けたり、排水管路61に繋がる立上り管を別途に設けてこの上端部に圧力開放キャップを設けて、排水管路62内の空気を逃がし圧力が上昇するのを防いでいる。特許文献1及び特許文献2には排水マス63を含めた立上り管の上端部に設けた蓋体に圧力開放キャップを取り付けて排水管路62内の空気を外部に開放して圧力の上昇を防ぐ技術が開示されている。
特許文献1の圧力開放キャップである排気弁は、本願発明の図8に示す弁体ユニット10と同様の構成となっており、本願発明の図8の符号を用いて説明すれば、立上り管58の上方開口部を塞ぐ蓋体50の第1貫通孔52に固定される第1固定部24と、第1貫通孔52を介して蓋体50の表裏を連通する通気路12と、弁体14と、覆い部22とを備えている。弁体14は、蓋体50の表側の面である上面51よりも上方で、通気路12を閉鎖するとともに排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作して通気路12を開放する。覆い部22は、蓋体50の表側において弁体14の上面側を覆っている。
また、特許文献2に記載の圧力開放蓋は、上下方向に貫通する貫通孔が設けられた蓋体と、貫通孔を閉鎖する下限位置、及び蓋体から浮上して貫通孔を開放する上限位置、の間で上下方向に移動可能な可動開閉蓋と、その移動方向を上下方向に規制する案内部と、を備えている。この圧力開放蓋は、排水管路内の圧力が高くなると、可動開閉蓋の下面に圧力が加えられ、可動開閉蓋は押し上げられる結果、排水管路内の圧力が開放される。
特開2015−169214号公報 特開2012−172322号公報
しかし、特許文献1に記載の排気弁は、覆い部22が蓋体50の上面51から上方に突出するので、歩行中に覆い部22につまづいたり、外観的に覆い部22が蓋体50から上方に飛び出すのが気になることがあった。
これに対して、特許文献2に記載の圧力開放蓋に取り付けられた圧力開放キャップとしての可動開閉蓋は、最上面が蓋体の上面と同一高さに設置され、蓋体から上方に突出しないので、そのような不具合を生じない。
しかし、特許文献2の可動開閉蓋は、逆円錐台形状に形成され、側面は傾斜面に形成されており、これに対応して蓋体に設けられた貫通孔の内周面は、下側ほど開口面積が小さくなるテーパ状の傾斜面に形成されている。このため、既存の蓋体に後付けで可動開閉蓋を取り付けるときに、ドリル等の切削工具を使用して既存の蓋体に内周面がテーパ状に傾斜した貫通孔を設けることはできないから、可動開閉蓋を取り付けるときには、可動開閉蓋と対応する専用の蓋体を用意し、一旦既存の蓋体を取り外してから可動開閉蓋に対応する専用の蓋体に交換した後、この蓋体に可動開閉蓋を取り付ける必要があった。このため、交換する手間が煩わしいとともに、蓋体に無駄が生じ、部品コストが上昇することとなった。
そこで、本発明は、主として既存の蓋体に設置されるものであって、専用の蓋体を用意することなく設置でき、設置後に上部が蓋体の上面から突出するのを抑えることができる排気弁装置及び弁体設置装置の提供を課題とするものである。
請求項1の排気弁装置は、
排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に形成された第1貫通孔に固定可能な弁体ユニットと、前記蓋体に形成された前記第1貫通孔より大径の第2貫通孔に前記弁体ユニットを固定するためのユニット固定部材と、からなるものであって、
前記弁体ユニットは、
内部に通気路が形成され前記第1貫通孔に挿入される筒状本体と、
該筒状本体の外面から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記第1貫通孔の周縁に掛止される第1掛止部と、
該第1掛止部により掛止された姿勢で前記蓋体の第1貫通孔に固定される第1固定部と、
前記第1貫通孔に固定されたときに前記蓋体の上面より上方となる位置に設けられ、前記通気路を閉鎖するとともに前記排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し該通気路を開放する弁体と、
前記弁体の上面側を覆い、側方に前記通気路を外部に連通させる排気口が設けられた覆い部と、を備え、
前記ユニット固定部材は、
一端から他端にかけて内部が連通する中空筒状に形成され、前記第2貫通孔に内挿されるとともに前記弁体ユニットを内部に配置可能な外装筒体と、
該外装筒体の内部に形成され、前記第1掛止部が掛止可能な段差部と、
前記外装筒体の一端から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記第2貫通孔の周縁に掛止される第2掛止部と、
該第2掛止部により掛止された姿勢で前記蓋体の第2貫通孔に固定される第2固定部と、を備え、
前記弁体ユニットが前記ユニット固定部材によって前記蓋体の第2貫通孔に固定された際に、前記弁体ユニットの覆い部の上面は、該弁体ユニットが前記蓋体の第1貫通孔に固定された際の前記覆い部の上面より下方に位置するものである。
この排気弁装置によれば、蓋体に形成された第1貫通孔に弁体ユニットを固定することができる。また、ユニット固定部材を用いることにより、蓋体に形成された第1貫通孔より大径の第2貫通孔に弁体ユニットを固定することもできる。
したがって、蓋体が通路にあって歩行によりつまづいたりすることがない箇所に設置されていたり、弁体ユニットが蓋体から飛び出していてもさほど気にならないような場合は、既存の蓋体に第1貫通孔を形成し、ここに弁体ユニットのみを設置すればよい。一方、弁体ユニットが蓋体から飛び出しているためにつまづき易い箇所に蓋体が設置されていたり、外観的に弁体ユニットの飛び出しが気になるような場合は、既存の蓋体に第1貫通孔より大径の第2貫通孔を形成し、ユニット固定部材を使用して弁体ユニットを設置すればよい。これにより、蓋体からの弁体ユニットの飛び出しを抑えることができる。
ここで、「固定部」は、接着により固定したり、外装筒体の外面にネジ部を設けこれに固定ナットを締め付けて固定したりすることができ、各種の手段を用いて固定することができる。
請求項2の排気弁装置は、
弁体ユニットと、排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に形成された貫通孔に前記弁体ユニットを固定するためのユニット固定部材と、からなるものであって、
前記ユニット固定部材は、
中空筒状に形成され、前記貫通孔に内挿されるとともに前記弁体ユニットを内部に配置可能な外装筒体と、
前記外装筒体の一端から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記貫通孔の周縁に掛止される第2掛止部と、
第2掛止部により掛止された姿勢で前記蓋体の貫通孔に固定される固定部と、
前記外装筒体の内部に前記第2掛止部の下面よりも下方に形成された段差部と、を備え、
前記弁体ユニットは、
前記段差部に引掛かる引掛け部と、
前記弁体ユニットの内部に形成された通気路を閉鎖するとともに前記排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し該通気路を開放する弁体と、
前記蓋体の表側に設けられ、前記弁体の上面側を覆う覆い部と、
を備えている。
これによれば、段差部が貫通孔内の下がった位置に設けられているから、弁体ユニットを、蓋体の貫通孔に単独で設置する場合に比べて、より下げた位置に設置することができる。
請求項3の排気弁装置は、
弁体ユニットと、排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に形成された貫通孔に前記弁体ユニットを固定するためのユニット固定部材と、からなるものであって、
前記ユニット固定部材は、
中空筒状に形成され、前記貫通孔に内挿されるとともに前記弁体ユニットを内部に配置可能な外装筒体と、
前記外装筒体の一端から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記貫通孔の周縁に掛止される第2掛止部と、
第2掛止部により掛止された姿勢で前記蓋体の貫通孔に固定される固定部と、を備え、
前記外装筒体内において、前記弁体ユニットは、その最上部が、前記第2掛止部の最上面と同一高さまたはその下方に位置するよう配置されている。
ここで、「貫通孔」は、請求項1の「第2貫通孔」に相当し、「固定部」は請求項1の「第2固定部」に相当するものである。
なお、請求項2以下の排気弁装置は、弁体ユニットとユニット固定部材とが一体化して設置されるものであり、請求項1の大径の第2貫通孔に設置して、蓋体から弁体ユニットの上部が突出するのを抑えるために用いられるものである。
この排気弁装置によれば、既存の蓋体に貫通孔を形成し、ユニット固定部材を使用して弁体ユニットを蓋体の貫通孔に設置することができ、蓋体からの弁体ユニットの飛び出しを抑えることができる。
請求項4の排気弁装置は、請求項3の排気弁装置において、
前記ユニット固定部材は、内部に段差部が形成され、
前記弁体ユニットは、
内部に通気路が形成された筒状本体と、
該筒状本体の外面から外方に張り出し、前記段差部に引掛かる引掛け部と、
前記通気路を閉鎖するとともに前記排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し該通気路を開放する弁体と、
前記蓋体の表側に設けられ、前記弁体の上面側を覆い、側方に前記通気路を外部に連通させる排気口が設けられた覆い部と、を備え、
前記覆い部の下部に前記外装筒体の内面と空隙を有して対面する側壁が形成され、前記排気口は該側壁に前記空隙に向けて形成されたものである。
ここで、「引掛け部」は、請求項1の「第1掛止部」に相当するものである。
これによれば、特に、覆い部の下部に外装筒体の内面と空隙を有して対面する側壁が形成され、排気口は該側壁に前記空隙に向けて形成されているので、弁体ユニットの覆い部の上部が他の物体により塞がっていても筒状本体の通気路からの空気を側壁の排気口から確実に外部に逃がすことができる。
請求項5の排気弁装置は、請求項4の排気弁装置において、弁体が通気路を閉鎖した状態で着座する着座部が、空隙の底部より上方に位置している。
これによれば、雨水などの水が覆い部の排気口から弁体ユニットの内部に浸入してきたときに、水は空隙の底部に溜まり、その上方の着座部に着座する弁体の上面が冠水してその重量により弁体の開口動作が妨げられるのを抑えることができる。
また、本発明の排気弁装置は、外装筒体の外面にネジ部が形成され、蓋体の下面側でネジ部に螺着された固定ナットと、第2掛止部と、により蓋体を挟持して固定されるものとすることもできる。
更に、本発明の排気弁装置は、第2掛止部と蓋体の上面との間にパッキングが介挿されたものとすることもできる。
これらによれば、蓋体から排気弁装置を取り外すことができるから、弁体ユニットの内部を掃除するときなどにおいて、蓋体ごと把持して取り扱う必要がなく、排気弁装置を簡単に取り外してこれのみを把持して取り扱うことができる。したがって、弁体ユニットを嵩張った状態で取り扱わなくてもよいので取り扱いが容易であり、掃除し易い。また、弁体ユニットを交換する際も、排気弁装置を取り外した蓋体は、そのまま再利用できる。
請求項8の弁体設置装置は、排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に形成された貫通孔に設置されるものであって、
前記貫通孔に内挿される筒部と、
前記筒部の一端から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記貫通孔の周縁に掛止される掛止部と、
前記筒部内に形成された前記通気路を閉鎖するとともに前記排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し該通気路を開放する弁体を、支持する支持部と、
前記弁体の上面側を覆う覆い部と、を備え、
前記覆い部の最上面は、前記掛止部の最上面と同一高さまたはその下方に位置する、ものである。
この弁体設置装置は、開口動作する弁体を別体とし、これを蓋体に設置するための装置として、本発明を別の表現で記載したものである。
ここで、「貫通孔」は請求項1の「第1貫通孔」に、「筒部」は同「筒状本体」及び「外装筒体」に、「掛止部」は同「第2掛止部」に、「支持部」は請求項5の「着座部」に相当するものである。
本発明によれば、主として既存の蓋体に設置される排気弁装置及び弁体設置装置において、蓋体の貫通孔に設置された状態で弁体ユニットの上部が蓋体の上面から突出するのを抑えることができる。これにより、歩行時に弁体ユニットの上部につまづいたり外観的に弁体ユニットが蓋体から飛び出しているのが気になる不具合を解消できる。
また、ドリル等の切削工具を使用して既存の蓋体に貫通孔を形成し、これに排気弁装置及び弁体設置装置を設置することができるので、排気弁装置等を設置する都度、これに対応する専用の蓋体を別途用意する必要がなく、蓋体交換の手間を省き、蓋体の無駄を省いて部品コストを低減できる。
本発明の第一実施形態の排気弁装置を示す分解斜視図である。 図1の弁体ユニットの部材を示す斜視図である。 図1の外装筒体を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は(b)のA−A切断線による断面図である。 図1の固定ナットを示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は(b)のB−B切断線による断面図である。 本発明の第一実施形態の排気弁装置の断面図である。 図5の弁体が開口動作したときの空気の流れを示す断面図である。 図1の弁体ユニットを示す分解斜視図である。 図7の弁体ユニットの断面図である。 本発明の第二実施形態の排気弁装置を示す断面図である。 第一実施形態の排気弁装置の変形例を示す断面図である。 本発明の排気弁装置が設置される排水管路を示す概略図である。
〈第一実施形態〉
まず、本発明の第一実施形態の排気弁装置及び弁体設置装置を図1乃至図8に基づいて説明する。なお、以下の説明では、排気弁装置を構成する弁体ユニットの覆い部が形成されている側を上側として説明する。
排気弁装置は、屋内の洗面台や台所等の排水設備から屋外の排水本管に通じる排水管路内の圧力が上昇したときに排水管路内の空気を外部に逃がして圧力の上昇を防ぐものであり、排水管路に繋げて設けられた立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に設置されるものである。排気弁装置は、立上り管の上方開口部の蓋体に形成された第1貫通孔に固定される弁体ユニットと、蓋体に形成された第1貫通孔より大径の第2貫通孔に弁体ユニットを固定するためのユニット固定部材と、で構成されている。
図1、図7及び図8において、弁体ユニット10は、内部に通気路12が形成され、蓋体50の第1貫通孔52に挿入される筒状本体11と、蓋体50の上面51における第1貫通孔52の周縁52aに掛止される第1掛止部25と、蓋体50の第1貫通孔52に固定される第1固定部24と、筒状本体11内の通気路12を閉鎖するとともに排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し通気路12を開閉する弁体14と、弁体14の上面側を覆う覆い部22と、を備えている。
詳細には、筒状本体11は、後述する弁支持体13の支持体筒部16と外側部材21の筒状部23とで構成され、合成樹脂により全体として中空筒状に形成されている。弁支持体13の支持体筒部16の外面にはOリング19が嵌め込まれ、外側部材21の筒状部23の内面との間は気密状態に保たれている。第1掛止部25は、鍔状に形成され、筒状本体11の筒状部23の外面の上端部から水平方向の外方に一体に張り出している。第1固定部24は、外側部材21の筒状部23の外面に形成され、第1掛止部25により掛止された姿勢で、接着により蓋体50の第1貫通孔52に固定される。但し、第1固定部24は、排気弁装置1が蓋体50の第2貫通孔53に設置される場合は、後述するように、ユニット固定部材30の外装筒体31の内面に接着により固定される。
弁体14は、図2(a)に示すように、薄厚の円形平板状に形成されて筒状本体11内の通気路12の開口全体を1枚で閉鎖する閉鎖部14aと、その下面の円中心部から直下に突出する軸部14bと、閉鎖部14aの円中心部から下方に弁支持体13の架設部18の高さ分だけ間隔をあけて設けられた、軸部14bより径大の係合突起14cとにより構成され、ゴム、軟質樹脂等の軟質材を用いて一体に形成されている。
弁体14は、その下方に位置する弁支持体13に取り付けて支持される。弁体14は、弁体ユニット10が、図7及び図8に示すように、単独で第1貫通孔52に固定されたとき、蓋体50の上面51より上方に位置するように設けられている。弁支持体13は、図2(b)に示すように、略中空筒状に形成され、上端部には弁体14を下方から支持する支持部15が形成され、その下側部分は支持体筒部16となっている。支持部15は、上端面が弁体14が載置され着座する着座部17となっており、その僅か下方部分には弁支持体13の上部開口に十字形状に架設部18が架設され、架設部18が交差する円中心部分の基部18aには弁体14の軸部14bが挿通され弁体14を支持するための支持孔18bが形成されている。
弁体14は軸部14bを弁支持体13の架設部18の支持孔18bに強制的に押し込まれることにより弾性変形しつつ嵌め込まれて支持部15に着脱自在に取り付けられている。弁体14は、図2(c)に示すように、閉鎖部14aの下面が弁支持体13の着座部17に均一に載置され、通気路12を弁支持体13の上端開口部において封止する。
弁支持体13の支持体筒部16は、下部の周壁の互いに反対側となる2箇所に、外方に僅かに突出する鈎状の係止突起16aが形成されている。この係止突起16aは、外側部材21の筒状部23の内壁の下端部に形成された所定長さの凹溝からなる係止凹部23aに係止する。そして、支持体筒部16の下部の周壁には係止突起16aを挟んだ左右両側に下端に達する縦方向のスリット16cが形成され、この一対のスリット16c,16cによりその間に弾性片16bが形成されている。弁支持体13は、弾性片16bを内外方向に弾性変形させつつ弁支持体13をOリング19が嵌め込まれた状態で外側部材21の筒状部23内に下方から挿入し、係止突起16aと係止凹部23aとを係止させることにより、外側に外側部材21が取り付けられ一体化される。
外側部材21は、図2(d)に示すように、全体が筒状で一端開口部が閉塞された形状に形成され、一端開口部が閉塞された上部側に形成され弁体14の上面側を覆う覆い部22と、下部側に形成された筒状部23と、筒状本体11の外面から外方に張り出した第1掛止部25と、で一体に形成されている。
ここで、覆い部22は、略円盤状に形成された天壁22aとその下方に形成され覆い部22の側方をなす円環状の側壁22bとで形成されている。天壁22aは弁体14の閉鎖部14a全体を上方から覆っている。側壁22bは周方向に等間隔の4箇所に通気路12を外部に連通させる排気口22cが設けられている。弁支持体13と外側部材21とが一体化した状態において、覆い部22の天壁22aは弁体14の上方に所定距離離間して配置されている。これにより、弁体14が開口動作したときには、筒状本体11内の通気路12は弁体14の開口から覆い部22の排気口22cを通して外部に連通する状態となる。
外側部材21の第1掛止部25は、円環突起状に形成され、筒状本体11の外面、より具体的には筒状本体11の外側部材21の筒状部23の外面において覆い部22の排気口22cと隣接する下側部分から、外方に張り出している。したがって、弁体14は前述のように第1掛止部25より上方に位置することになる。第1掛止部25は、弁体ユニット10が蓋体50に単独で設置される場合には、蓋体50の上面51における第1貫通孔52の周縁52aに掛止され、弁体ユニット10がユニット固定部材30を使用して蓋体50の第2貫通孔53に設置される場合には、後述するユニット固定部材30の外装筒体31の内面に形成された段差部35に掛止される。なお、第1掛止部25は、段差部35に引掛けられて掛止される引掛け部26ともなる。
外側部材21の筒状部23の下端側2箇所には係止凹部23aが形成されており、弁支持体13の係止突起16aとの係止により弁支持体13と外側部材21とは一体化し、弁体ユニット10が構成されている。
一方、弁体ユニット10を蓋体50の第2貫通孔53に固定するためのユニット固定部材30は、図1及び図5に示すように、一端から他端にかけて内部が連通する中空筒状に形成された外装筒体31と、外装筒体31の一端から外方に張り出した第2掛止部32と、蓋体50の第2貫通孔53に固定される第2固定部33と、を備えている。外装筒体31は、図3に示すように、その外面に形成されたネジ部34に後述の固定ナット41が締め付けられることにより、弁体ユニット10とともに蓋体50の第2貫通孔53に固定できるようになっている。
詳細には、外装筒体31は、合成樹脂で形成され、図3及び図5に示すように、内面において上端から下方に所定距離離間した位置に、それより下方部分が縮径する段差部35が環状に形成されている。この段差部35には弁体ユニット10の第1掛止部25でもある引掛け部26が掛止可能となっている。外装筒体31の外面において段差部35より上側部分は、蓋体50の第2貫通孔53の内径とほぼ同一の外径に形成されており、外装筒体31の内面において段差部35より下側部分は、弁体ユニット10の外側部材21の筒状部23の外面とほぼ同一の内径に形成されている。このように形成された外装筒体31は、蓋体50の第2貫通孔53に内挿されるとともに弁体ユニット10を内部に配置し収容可能となっている。そして、内部に弁体ユニット10を配置、収容した状態においては、図5及び図6に示すように、外装筒体31の内面の段差部35より上側部分と弁体ユニット10の覆い部22の側壁22bとの間には空隙Sが形成され、この空隙S内を空気が通流可能となっている。なお、外装筒体31は、金属材等で形成してもよい。
第2掛止部32は、円環板状に形成され、外装筒体31の一端である上端から外方に水平状態に張り出し、蓋体50の上面51における第2貫通孔53の周縁53aに上方から掛止可能となっている。第2掛止部32は、上面は緩い傾斜面に形成され、下面は水平面に形成されて蓋体50の上面51と均一に面接触するものとなっている。
外装筒体31の外面において高さ方向のほぼ中間位置より下方部分には雄ネジからなるネジ部34が設けられており、外装筒体31のネジ部34は、第2固定部33を構成している。排気弁装置1は、第2掛止部32が蓋体50の第2貫通孔53の周縁53aに掛止された姿勢で、ネジ部34に固定ナット41を締め付けて蓋体50に固定することができる。
前記固定ナット41は、合成樹脂で中空筒状に形成され、図4及び図5に示すように、上端開口42の周縁部には円環状の当接部43が側方に張り出し形成されている。この当接部43は排気弁装置1を蓋体50の第2貫通孔53に固定したときに蓋体50の下面54に当接する。固定ナット41の外面には把持し易くするための縦方向の複数、本実施形態においては6本の小突条44が周方向に等間隔で当接部43から下端までの全長に渡って突設されている。固定ナット41の内面には外装筒体31のネジ部34が螺回動可能な雌ネジ部45が形成されている。雌ネジ部45は固定ナット41の内面において高さ方向のほぼ中間位置より下側に形成されている。これにより、外装筒体31の外面のネジ部34に締め付けるとき、固定ナット41は最初は中心軸方向に直進させて外装筒体31の中間部まで外挿してから螺回動を開始し締め付ければよいので固定ナット41の取り付けを作業性良く行なうことができる。固定ナット41は、金属材等で形成してもよい。
なお、固定ナット41は、ネジ部34とともに第2固定部33を構成するものでもあり、外装筒体31とともにユニット固定部材30を構成するものでもある。また、固定ナット41は、広義には、外装筒体31の一部を構成するものと捉えることもできる。
弁体ユニット10とユニット固定部材30とは、弁体ユニット10の筒状部23の外面の第1固定部24とユニット固定部材30の外装筒体31の内面とが接着されることにより組付固定され一体化されて排気弁装置1が構成されている。
ここで、弁体ユニット10あるいは排気弁装置1が設置される蓋体50は、合成樹脂材等からなり、図1、図5乃至図10に示すように、上部側が略円盤状に形成され、上面51は平坦面に形成されている。蓋体50は側面が傾斜面に形成された周端部55がその外周側に設けられた受け枠57に載置され、この受け枠57は直管や排気マス等の円筒形状の立上り管58の上端に接着等によって固定されている。これにより、蓋体50は、立上り管58の上方開口部に着脱自在に取り付けられている。
次に、上記のように構成された弁体ユニット10あるいは排気弁装置1の蓋体50への設置について説明する。
弁体ユニット10を単独で蓋体50の第1貫通孔52に設置するときは、ドリル等の切削工具を使用して蓋体50に第1貫通孔52を形成した後、弁体ユニット10の第1固定部24である筒状本体11の外面あるいは蓋体50の第1貫通孔52の内面に接着剤を塗布し、弁体ユニット10を上方から蓋体50の第1貫通孔52内に挿入して設置することができる。設置後は、図8に示すように、第1掛止部25の下面が蓋体50の上面51における第1貫通孔52の周縁52aに掛止し、弁体ユニット10の第1固定部24と蓋体50の第1貫通孔52の内面とが接着して固定された状態となる。
一方、排気弁装置1を蓋体50の第2貫通孔53に設置するときは、ドリル等の切削工具を使用して蓋体50に第1貫通孔52より大径の第2貫通孔53を形成した後、弁体ユニット10の第1固定部24とユニット固定部材30の外装筒体31の内面とを接着剤により接着して排気弁装置1を組み付け、これを上方から蓋体50の第2貫通孔53内に挿入する。このとき、蓋体50の上面51における第2貫通孔53の周縁53aに、円環平板状のゴム、軟質合成樹脂等で形成された面パッキング36を取り付けておくのが望ましい。次いで、蓋体50の下面54側から固定ナット41をユニット固定部材30の外装筒部のネジ部34に螺回動させて締め付け、固定ナット41の当接部43を蓋体50に下面54に当接させて第2掛止部32と固定ナット41とで蓋体50の表裏を挟持する。これにより、排気弁装置1は蓋体50の第2貫通孔53に設置される。このとき、蓋体50の上面51における第2貫通孔53の周縁53aと第2掛止部32との間には面パッキング36が介挿されていれば、この部分の気密が確保され、雨水等の水あるいは塵埃などが蓋体50の裏面側に侵入するのを確実に防止できる。なお、前述した弁体ユニット10を蓋体50の第1貫通孔52に取り付けるときは、第1固定部24において接着により気密性は確保されるので、面パッキング36は特に必要としない。
排気弁装置1が蓋体50の第2貫通孔53に固定された状態においては、図5に示すように、弁体ユニット10の第1掛止部25でもある引掛け部26は、弁体ユニット10が単独で蓋体50の第1貫通孔52に固定された際には蓋体50の上面51における第1貫通孔52の周縁52aに掛止されるのに対し、ユニット固定部材30の外装筒体31の内面の段差部35に引掛けられ掛止される。つまり、外装筒体31の段差部35は外装筒体31の上端開口から所定距離下方に設けられている分、蓋体50の上面51より下方に位置する。したがって、覆い部22の上面は、弁体ユニット10が単独で蓋体50の第1貫通孔52に固定された際の覆い部22の上面より下方に位置し、段差部35の位置を適宜設定することにより、第2掛止部32の最上面と同一高さまたはこれより下方の任意の高さに位置させることができる。
次に、このように蓋体50に設置された排気弁装置1において、何らかの原因により排水トラップ間の排水管路内の圧力が上昇したときについて説明すると、排水管路内の圧力が上昇したとき、排気弁装置1の通気路12内の圧力も上昇する。すると、図6に示すように、弁体14の閉鎖部14aが基部18aを軸として弾性的に上方に撓み変形して開口動作する。それに伴い、排気弁装置1の通気路12内の空気は、矢印で示すように、弁体14の開口を通って上昇した後、覆い部22の側壁22bの排気口22cを通過して外装筒体31の内面の上部と覆い部22の側壁22bとの間の空隙Sを流れて上昇し大気に放出される。これにより、排水管路内の圧力上昇は防止される。
ここで、弁体設置装置2は、排気弁装置1から弁体14を除いたものであり、弁体14を蓋体50に設置するための装置として、本実施形態の発明を別表現したものである。したがって、弁体設置装置2は実質的には排気弁装置1と同じ構成となっており、また、排気弁装置1と同様に作用する。なお、請求項の弁体設置装置の「筒部」は、排気弁装置1の筒状本体11及び外装筒体31に相当する。
次に、本実施形態の排気弁装置1の作用を説明する。
排気弁装置1は、蓋体50の第2貫通孔53に固定された際、弁体ユニット10の覆い部22の上面は、弁体ユニット10が蓋体50の第1貫通孔52に固定された際の覆い部22の上面より下方に位置する。これにより、排気弁装置1が蓋体50の貫通孔に設置された状態で、覆い部22が蓋体50の上面51から大きく突出するのを抑えることができる。
ここで、覆い部22が蓋体50の上面51から突出する量、高さは、ユニット固定部材30の外装筒体31の内面において段差部35の形成されている位置が外装筒体31の上端開口から下方に離間する距離に応じて変化する。したがって、弁体ユニット10の最上部である覆い部22の上面の突出高さは、段差部35の位置を適宜設定することにより、任意に設定することができる。なお、段差部35の設定位置によっては、覆い部22の上面は、第2掛止部32の最上面より上方に位置することもあるが、いずれにしても、弁体ユニット10が単独で蓋体50の第1貫通孔52に固定された際の覆い部22の上面よりは下方に位置する。
これにより、歩行時に弁体ユニット10の覆い部22につまづいたり外観的に弁体ユニット10が蓋体50から飛び出ているのが気になるなどの不具合が解消される。
また、ドリル等の切削工具を使用して既存の蓋体50に貫通孔を形成し、これに排気弁装置1を設置することができる。このため、排気弁装置1を設置する都度、これに対応する専用の蓋体50を別途用意する必要がないので、蓋体50を交換する手間が省け、蓋体50の無駄を省くことができる。
なお、蓋体50が通路にあって歩行によりつまづいたりすることがない箇所に設置されていたり、弁体ユニット10が蓋体50から飛び出していてもさほど気にならないような場合には、既存の蓋体50に第1貫通孔52を形成し、ここに弁体ユニット10のみを設置することもできる。したがって、弁体ユニット10を単独で使用するかユニット固定部材30を備えた排気弁装置1を使用するかを適宜選択することができる。
更に、覆い部22の下部に外装筒体31の内面と空隙Sを有して対面する側壁22bが形成され、側壁22bに排気口22cが空隙Sに向けて形成されているので、弁体ユニット10の上部が覆い部22により塞がっていても筒状本体11の通気路12からの空気を側壁22bの排気口22cから確実に外部に逃がすことができる。
そして、弁体14が通気路12を閉鎖した状態で着座する着座部17が、空隙Sの底部より上方に位置しているから、雨水などの水が覆い部22の排気口22cから弁体ユニット10の内部に浸入してきたときに、水は空隙Sの底部に溜まることとなるため、その上方の着座部17に着座する弁体14の上面が水で満たされた冠水状態となってその重量により弁体14の開口動作が妨げられる、という不具合を抑えることができる。
加えて、排気弁装置1は、外装筒体31の外面にネジ部34が形成され、蓋体50の下面54側で外装筒体31のネジ部34に螺着された固定ナット41と、第2掛止部32と、により蓋体50を挟持して設置、固定されているから、一旦設置した後に蓋体50から排気弁装置1を取り外すことができる。その取り外しは、まず、予め蓋体50の上面51の周縁付近に設けられた小さい溝孔56にマイナスドライバ等の工具の先端部を差し込んで排気弁装置1ごと蓋体50を受け枠57から上方に取り外し、次いで、外装筒体31から固定ナット41を取り外して、外装筒体31ごと弁体ユニット10を蓋体50から取り外すことによって行なうことができる。その結果、弁体ユニット10の内部を掃除するときなどにおいては、一旦蓋体50を排気弁装置1とともに立上り管58の上部開口から取り外した後は、蓋体50ごと把持して取り扱う必要はなく、排気弁装置1を簡単に取り外し、固定ナット41が取り外された排気弁装置1のみを把持して取り扱うことができる。したがって、弁体ユニット10を嵩張った状態で取り扱わなくてもよいので取り扱いが容易であり、掃除し易い。また、弁体ユニット10を交換する際も、排気弁装置1を取り外した蓋体50は、そのまま再利用できる。
〈第二実施形態〉
次に、本発明の第二実施形態の排気弁装置1及び弁体設置装置2を図9に基づいて説明する。第二実施形態の排気弁装置1及び弁体設置装置2は、第一実施形態の排気弁装置1及び弁体設置装置2と比較して、ユニット固定部材30を使用して蓋体50の第2貫通孔53に固定するための第2固定部33の態様のみが異なるから、その相違点を中心に説明する。
図9において、排気弁装置1は、ユニット固定部材30の外装筒体31が、第一実施形態のネジ部34を備えていないものであり、外装筒体31は、一端から他端にかけて内部が連通する中空筒状に形成され、内部には弁体ユニット10の引掛け部26である第1掛止部25が掛止可能な段差部35が形成され、外装筒体31の一端である上端から外方に張り出し、蓋体50の上面51における第2貫通孔53の周縁53aに掛止される第2掛止部32が外方に張り出している。第2掛止部32により掛止された姿勢で蓋体50の第2貫通孔53に固定される第2固定部33は、外装筒体31の段差部35より上側の外面で形成され、接着剤により蓋体50の第2貫通孔53の内面に接着され固定されるようになっている。なお、第二実施形態の排気弁装置1は、第2固定部33において気密性は接着により確保されるので、第一実施形態の排気弁装置1で用いた面パッキング36は特に必要としない。
第二実施形態の排気弁装置1は、一旦蓋体50に固定した後は取り外しできないものの、第2固定部33は接着により蓋体50に固定されるものであり、外装筒体31はネジ部34を備えておらず、全長が第一実施形態の外装筒体31より短かくコンパクトであり、また、固定ナット41を必要としないから、ユニット固定部材30は、全体として小型で簡素な構成となっている。なお、第二実施形態の排気弁装置1の一方を構成する弁体ユニット10は、第一実施形態のものと同一である。
ところで、上記第一実施形態において、弁体ユニット10の外側部材21とユニット固定部材30の外装筒体31とは接着により接合されているが、これに限られるものではなく、図10に示すように、弁体ユニット10の外側部材21とユニット固定部材30の外装筒体31とを一体成形により形成してもよい。
また、上記各実施形態において、弁体ユニット10の外側部材21とユニット固定部材30の外装筒体31とは、接着により接合されあるいは一体成形されているが、外側部材21の外面及び外装筒体31の内面にネジを形成し、これらのネジの螺合により接合してもよい。但し、この場合、弁体ユニット10の外側部材21に設けるネジは、外側部材21の外面において、弁体ユニット10を単独で蓋体50の第1貫通孔52に固定したときに、蓋体50の第1貫通孔52の内面と対向する位置に設けられると、接着による弁体ユニット10と蓋体50の第1貫通孔52との固定が困難となるので、外側部材21の外面において蓋体50の第1貫通孔52より下方となる位置に設ける必要がある。なお、この態様の場合は、外側部材21の外面と外装筒体31の内面との間にOリング等のシール部材を介挿させるとよい。
更に、上記各実施形態の排気弁装置1は、外装筒体31の第2掛止部32と固定ナット41との挟持や、外装筒体31の第2固定部33の接着により、蓋体50の第2貫通孔53に固定しているが、これに限られるものではなく、上方から第2掛止部32と蓋体50の上面51とをビス止めして固定したり、磁石を第2掛止部32あるいは蓋体50の上面51に埋め込んで磁力を利用して固定するなどの手段を用いてもよく、また、排気弁装置1は自重により蓋体50の第2貫通孔53内に収まるので、外装筒体31を蓋体50の第2貫通孔53に単に圧入によって設置することも可能である。
加えて、上記各実施形態の弁体14は、薄厚の円形平板状に形成された1枚の閉鎖部14aで筒状本体11内の通気路12の開口全体を閉鎖しているが、閉鎖部14aは、複数の薄板が同一平面内に配置されたものとして形成し、各薄板が個別に開閉するものとしてもよい。また、弁体14は、ゴム、軟質樹脂等の軟質材を用いて薄厚の円形平板状に形成され、弾性的に撓み変形して開口動作するものであるが、これに限られず、硬質材料等により形成して撓み変形することなく全体が上下移動して開口動作するように弁体ユニット10内に収容、支持されるものでもよい。
更に、上記第一実施形態の排気弁装置1において第2掛止部32と蓋体50の上面51との間に介挿されるパッキングとして面パッキング36が用いられているが、パッキングとしてOリング等を使用してもよい。
なお、上記各実施形態の排気弁装置1及び弁体設置装置2は、既存の蓋体50に設置されるものについて説明したが、本発明は、排気弁装置1及び弁体設置装置2は、排水設備の設置当初から蓋体50に設置する場合にも同様に適用することができる。
ところで、上記第一実施形態からは、以下の技術思想を把握することもできる。
(1)蓋体50に形成された貫通孔に内挿される筒部と、該筒部の内部に配置された弁体14と、前記筒部の一端から張り出して前記蓋体50の表面側に掛止される掛止部と、前記筒部の他端側の外面に形成されたネジ部34と、前記蓋体50の裏面側で前記ネジ部34に螺着され前記掛止部とともに該蓋体50を挟持する固定ナット41と、前記掛止部と前記蓋体50との間に介挿されたパッキングと、を備えたことを特徴とする蓋体への排気弁固定装置。
(2)蓋体50に形成された貫通孔に筒部材が挿入されてその内部に通気路12が形成され、開閉動作し前記通気路12を閉鎖及び開放する弁体14が前記筒部材内に配置され、前記筒部材の一端から張り出し形成された掛止部が前記蓋体50の表面側の前記貫通孔の周縁に掛止され、前記筒部材の他端側が前記蓋体50の裏面から突出し、
該筒部材の突出箇所の外面にネジ部34が形成され、
前記ネジ部34には、固定ナット41が螺着されており、
前記掛止部と前記蓋体50の表面との間にパッキングが設けられ、
前記掛止部と前記固定ナット41とにより、前記蓋体50及び前記パッキングが挟持され、
前記筒部材は、前記固定ナット41を螺回動により取り外すことで前記蓋体50に取り外し可能に固定されていることを特徴とする蓋体への排気弁固定構造。
これらの技術思想は、覆い部22が蓋体50の上面51から飛び出しているか否かに拘わらず、排気弁装置1を既存の蓋体50の第2貫通孔53に固定した後に、弁体14の掃除などの必要時に、ユニット固定部材30の固定ナット41を取り外して排気弁装置1を蓋体50から取り外すことができる、ものである。このため、掛止部と蓋体50とが接着固定の場合には、弁体14を掃除するときに排気弁装置1を蓋体50ごと取り外し、蓋体50ごと把持して弁体14を掃除したり交換する作業を行なう必要があり大変であるが、これらの技術思想によれば、そのような手間を省くことができるし、弁体14等を交換する際も、排気弁固定装置を取り外した蓋体50は、そのまま再利用できる。という効果が得られる。
1 排気弁装置 30 ユニット固定部材
2 弁体設置装置 31 外装筒体
10 弁体ユニット 32 第2掛止部
11 筒状本体 33 第2固定部
12 通気路 34 ネジ部
13 弁支持体 35 段差部
14 弁体 36 面パッキング
15 支持部 41 固定ナット
16 支持体筒部 50 蓋体
17 着座部 51 上面
21 外側部材 52 第1貫通孔
22 覆い部 52a 周縁
22b 側壁 53 第2貫通孔
22c 排気口 53a 周縁
23 筒状部 54 下面
24 第1固定部 58 立上り管
25 第1掛止部 S 空隙
26 引掛け部(第1掛止部)

Claims (8)

  1. 排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に形成された第1貫通孔に固定可能な弁体ユニットと、前記蓋体に形成された前記第1貫通孔より大径の第2貫通孔に前記弁体ユニットを固定するためのユニット固定部材と、からなる排気弁装置であって、
    前記弁体ユニットは、
    内部に通気路が形成され前記第1貫通孔に内挿される筒状本体と、
    該筒状本体の外面から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記第1貫通孔の周縁に掛止される第1掛止部と、
    該第1掛止部により掛止された姿勢で前記蓋体の第1貫通孔に固定される第1固定部と、
    前記第1貫通孔に固定されたときに前記蓋体の上面より上方となる位置に設けられ、前記通気路を閉鎖するとともに前記排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し該通気路を開放する弁体と、
    前記弁体の上面側を覆い、側方に前記通気路を外部に連通させる排気口が設けられた覆い部と、を備え、
    前記ユニット固定部材は、
    一端から他端にかけて内部が連通する中空筒状に形成され、前記第2貫通孔に内挿されるとともに前記弁体ユニットを内部に配置可能な外装筒体と、
    該外装筒体の内部に形成され、前記弁体ユニットの第1掛止部が掛止可能な段差部と、
    前記外装筒体の一端から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記第2貫通孔の周縁に掛止される第2掛止部と、
    該第2掛止部により掛止された姿勢で前記蓋体の第2貫通孔に固定される第2固定部と、を備え、
    前記弁体ユニットが前記ユニット固定部材によって前記蓋体の第2貫通孔に固定された際に、前記弁体ユニットの覆い部の上面は、該弁体ユニットが前記蓋体の第1貫通孔に固定された際の前記覆い部の上面より下方に位置することを特徴とする排気弁装置。
  2. 弁体ユニットと、排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に形成された貫通孔に前記弁体ユニットを固定するためのユニット固定部材と、からなる排気弁装置であって、
    前記ユニット固定部材は、
    中空筒状に形成され、前記貫通孔に内挿されるとともに前記弁体ユニットを内部に配置可能な外装筒体と、
    前記外装筒体の一端から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記貫通孔の周縁に掛止される第2掛止部と、
    第2掛止部により掛止された姿勢で前記蓋体の貫通孔に固定される固定部と、
    前記外装筒体の内部に前記第2掛止部の下面よりも下方に形成された段差部と、を備え、
    前記弁体ユニットは、
    前記段差部に引掛かる引掛け部と、
    前記弁体ユニットの内部に形成された通気路を閉鎖するとともに前記排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し該通気路を開放する弁体と、
    前記蓋体の表側に設けられ、前記弁体の上面側を覆う覆い部と、
    を備えていることを特徴とする排気弁装置。
  3. 弁体ユニットと、排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に形成された貫通孔に前記弁体ユニットを固定するためのユニット固定部材と、からなる排気弁装置であって、
    前記ユニット固定部材は、
    中空筒状に形成され、前記貫通孔に内挿されるとともに前記弁体ユニットを内部に配置可能な外装筒体と、
    前記外装筒体の一端から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記貫通孔の周縁に掛止される第2掛止部と、
    第2掛止部により掛止された姿勢で前記蓋体の貫通孔に固定される固定部と、を備え、
    前記外装筒体内において、前記弁体ユニットは、その最上部が、前記第2掛止部の最上面と同一高さまたはその下方に位置するよう配置されていることを特徴とする排気弁装置。
  4. 前記ユニット固定部材は、内部に段差部が形成され、
    前記弁体ユニットは、
    内部に通気路が形成された筒状本体と、
    該筒状本体の外面から外方に張り出し、前記段差部に引掛かる引掛け部と、
    前記通気路を閉鎖するとともに前記排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し該通気路を開放する弁体と、
    前記蓋体の表側に設けられ、前記弁体の上面側を覆い、側方に前記通気路を外部に連通させる排気口が設けられた覆い部と、を備え、
    前記覆い部の下部に前記外装筒体の内面と空隙を有して対面する側壁が形成され、前記排気口は該側壁に前記空隙に向けて形成されていることを特徴とする請求項3に記載の排気弁装置。
  5. 前記弁体が前記通気路を閉鎖した状態で着座する着座部が設けられ、該着座部は、前記空隙の底部より上方に位置することを特徴とする請求項4に記載の排気弁装置。
  6. 前記外装筒体の外面にネジ部が形成され、
    前記蓋体の下面側で前記ネジ部に螺着された固定ナットと、前記第2掛止部と、により前記蓋体を挟持して前記蓋体の貫通孔に固定されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の排気弁装置。
  7. 前記第2掛止部と前記蓋体の上面との間にパッキングが介挿されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の排気弁装置。
  8. 排水管路に繋がる立上り管の上方開口部を塞ぐ蓋体に形成された貫通孔に設置される弁体設置装置であって、
    内部に通気路が形成され前記貫通孔に内挿される筒部と、
    前記筒部の一端から外方に張り出し、前記蓋体の上面における前記貫通孔の周縁に掛止される掛止部と、
    前記筒部内に形成された前記通気路を閉鎖するとともに前記排水管路からの増加した圧力を受けて開口動作し該通気路を開放する弁体を、支持する支持部と、
    前記弁体の上面側を覆う覆い部と、を備え、
    前記覆い部の最上面は、前記掛止部の最上面と同一高さまたはその下方に位置することを特徴とする弁体設置装置。
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