JPH0642438B2 - 巻鉄心の製造方法 - Google Patents
巻鉄心の製造方法Info
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- JPH0642438B2 JPH0642438B2 JP1092297A JP9229789A JPH0642438B2 JP H0642438 B2 JPH0642438 B2 JP H0642438B2 JP 1092297 A JP1092297 A JP 1092297A JP 9229789 A JP9229789 A JP 9229789A JP H0642438 B2 JPH0642438 B2 JP H0642438B2
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- H01F41/00—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
- H01F41/02—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
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- H01F41/0213—Manufacturing of magnetic circuits made from strip(s) or ribbon(s)
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、非晶質磁性合金薄帯により巻鉄心を製造する
方法に関するものである。
方法に関するものである。
[従来の技術] 最近、低損失の鉄心材料として非晶質磁性合金が注目さ
れており、非晶質磁性合金薄帯(以下単に薄帯とも呼
ぶ。)を用いて配電用の変圧器を製造することが検討さ
れている。
れており、非晶質磁性合金薄帯(以下単に薄帯とも呼
ぶ。)を用いて配電用の変圧器を製造することが検討さ
れている。
従来配電用変圧器の鉄心はけい素鋼板により構成されて
いたが、この場合1ターンカット形の矩形状巻鉄心が多
く用いられていた。1ターンカット形の巻鉄心では、1
ターン分より僅かに長い長さを有するようにカットされ
たけい素鋼板の積層体を矩形状に整形してその両端を階
段状に重ね合わせ接合することにより積層体ブロックを
形成し、この積層体ブロックを更に複数個積層して鉄心
を構成している。
いたが、この場合1ターンカット形の矩形状巻鉄心が多
く用いられていた。1ターンカット形の巻鉄心では、1
ターン分より僅かに長い長さを有するようにカットされ
たけい素鋼板の積層体を矩形状に整形してその両端を階
段状に重ね合わせ接合することにより積層体ブロックを
形成し、この積層体ブロックを更に複数個積層して鉄心
を構成している。
この1ターンカット形の鉄心を製造する際には、1ター
ンより僅かに長い長さにけい素鋼板を切断し、切断した
けい素鋼帯を接合部の位置を階段状にずらして順次巻回
して円形の巻鉄心を形成する。次いで円形の巻鉄心を整
形して矩形状の巻鉄心を形成し、該矩形状の巻鉄心を焼
鈍する。その後該巻鉄心の重ね合わせ接合部を一旦開い
て巻線を嵌装し、巻線を嵌装した後重ね合わせ接合部を
閉じて変圧器を組み立てる。
ンより僅かに長い長さにけい素鋼板を切断し、切断した
けい素鋼帯を接合部の位置を階段状にずらして順次巻回
して円形の巻鉄心を形成する。次いで円形の巻鉄心を整
形して矩形状の巻鉄心を形成し、該矩形状の巻鉄心を焼
鈍する。その後該巻鉄心の重ね合わせ接合部を一旦開い
て巻線を嵌装し、巻線を嵌装した後重ね合わせ接合部を
閉じて変圧器を組み立てる。
非晶質磁性合金薄帯により巻鉄心を形成する場合にも上
記と同様の方法によることが検討された。しかしながら
非晶質磁性合金薄帯は25μ程度の厚さしか有していない
ため、取扱いが非常に面倒であり、上記の方法を採用し
たのでは甚だ能率が悪い。
記と同様の方法によることが検討された。しかしながら
非晶質磁性合金薄帯は25μ程度の厚さしか有していない
ため、取扱いが非常に面倒であり、上記の方法を採用し
たのでは甚だ能率が悪い。
そこで薄帯を複数枚(数枚ないし数十枚)まとめてこれ
を単位積層体とし、この単位積層体を複数個用いて巻鉄
心を形成する方法が提案された。この方法では、複数個
の単位積層体を積層して形成した積層体ブロックを巻き
つけて単位積層体の両端を階段状にずらして重ね合わせ
接合し、この積層体ブロックを更に複数個積層すること
により所定の厚みの鉄心を構成する。
を単位積層体とし、この単位積層体を複数個用いて巻鉄
心を形成する方法が提案された。この方法では、複数個
の単位積層体を積層して形成した積層体ブロックを巻き
つけて単位積層体の両端を階段状にずらして重ね合わせ
接合し、この積層体ブロックを更に複数個積層すること
により所定の厚みの鉄心を構成する。
従来のこの種の方法では、先ず鉄心の内周長より長い外
周長を有する巻枠に薄帯をリング状に巻回する。次いで
このリング状の積層体を1箇所で積層方向に切断して直
線状に展開することにより展開積層体を形成し、この展
開積層体から所定厚さずつ薄帯を分離して単位積層体を
形成する。
周長を有する巻枠に薄帯をリング状に巻回する。次いで
このリング状の積層体を1箇所で積層方向に切断して直
線状に展開することにより展開積層体を形成し、この展
開積層体から所定厚さずつ薄帯を分離して単位積層体を
形成する。
この場合巻鉄心の磁気特性を良好にするためには、各接
合部での単位積層体の重なり代を十分に確保する必要が
あり、一般に単位積層体の厚さの6倍以上の重なり代が
必要であると云われている。また巻鉄心を用いて変圧器
を組み立てる際には、巻鉄心を焼鈍した後該巻鉄心の重
ね合わせ接合部を一旦開いてコイルの窓部に鉄心を挿入
して再接合するが、この場合、巻鉄心の重ね合わせ接合
部での薄帯の重なり代があまり小さいと鉄心を再接合す
る作業が困難になる。これらの理由から、巻鉄心の各重
ね合わせ接合部では所定の重なり代を確保する必要があ
る。
合部での単位積層体の重なり代を十分に確保する必要が
あり、一般に単位積層体の厚さの6倍以上の重なり代が
必要であると云われている。また巻鉄心を用いて変圧器
を組み立てる際には、巻鉄心を焼鈍した後該巻鉄心の重
ね合わせ接合部を一旦開いてコイルの窓部に鉄心を挿入
して再接合するが、この場合、巻鉄心の重ね合わせ接合
部での薄帯の重なり代があまり小さいと鉄心を再接合す
る作業が困難になる。これらの理由から、巻鉄心の各重
ね合わせ接合部では所定の重なり代を確保する必要があ
る。
重ね合わせ接合を採用した巻鉄心では、重ね合わせ接合
部の積層厚さが他の部分の積層厚さより大きくなり、こ
の重ね合わせ接合部の積層厚さの増加は鉄心の外側に向
かうにしたがって大きくなる。この重ね合わせ接合部で
の積層厚さの増加により鉄心の外周長が増加していきそ
の分各重ね合わせ接合部での単位積層体の重なり代が減
少する。
部の積層厚さが他の部分の積層厚さより大きくなり、こ
の重ね合わせ接合部の積層厚さの増加は鉄心の外側に向
かうにしたがって大きくなる。この重ね合わせ接合部で
の積層厚さの増加により鉄心の外周長が増加していきそ
の分各重ね合わせ接合部での単位積層体の重なり代が減
少する。
複数枚の薄帯からなる単位積層体を複数個積層して構成
した積層体ブロックを用いて巻鉄心を製造する従来の方
法においては、展開積層体の形成に先立って作るリング
状積層体の内周長を製造すべき巻鉄心の内周長より長く
しているため、鉄心の内周側の積層体ブロックの重ね合
わせ接合部では、鉄心の内周長に対するリング状積層体
の内周長の増分より若干小さい程度の重なり代で薄帯を
重ね合せることができる。
した積層体ブロックを用いて巻鉄心を製造する従来の方
法においては、展開積層体の形成に先立って作るリング
状積層体の内周長を製造すべき巻鉄心の内周長より長く
しているため、鉄心の内周側の積層体ブロックの重ね合
わせ接合部では、鉄心の内周長に対するリング状積層体
の内周長の増分より若干小さい程度の重なり代で薄帯を
重ね合せることができる。
しかし上記従来の方法では、重ね合わせ接合部での積層
厚さの増加による外周長の増加のため、鉄心の外側に向
かうにしたがって単位積層体の重なり代が小さくなって
いくのを避けられず、鉄心の外周寄りの部分では単位積
層体の必要な重なり代を確保することができなかった。
厚さの増加による外周長の増加のため、鉄心の外側に向
かうにしたがって単位積層体の重なり代が小さくなって
いくのを避けられず、鉄心の外周寄りの部分では単位積
層体の必要な重なり代を確保することができなかった。
尚鉄心の内周寄りの部分での単位積層体の重なり代を必
要な重なり代よりも相当に大きくしておけば、鉄心の外
周寄りの部分で必要な重なり代を確保することができる
が、このようにすると非晶質磁性合金薄帯の使用量が多
くなり、不経済である。
要な重なり代よりも相当に大きくしておけば、鉄心の外
周寄りの部分で必要な重なり代を確保することができる
が、このようにすると非晶質磁性合金薄帯の使用量が多
くなり、不経済である。
そこで本出願人先に、特願昭63-120245号において、鉄
心の外周寄りの部分でも各重ね合わせ接合部で単位積層
体の重なり代を確保することができるようにした方法を
提案した。
心の外周寄りの部分でも各重ね合わせ接合部で単位積層
体の重なり代を確保することができるようにした方法を
提案した。
この方法でも、薄帯を巻回して形成したリング状積層体
を1箇所で積層方向に切断して直線状に展開することに
より展開積層体を形成し、該展開積層体から複数の単位
積層体を分割する。次いで複数個の単位積層体を積層し
て形成した積層体ブロックを巻きつけて単位積層体の両
端を重ね合わせ接合し、この積層体ブロックを更に複数
個積層することにより所定の厚みの鉄心を構成してい
く。その際に所定の間隔毎に単位積層体を抜き取って単
位積層体の数を少なくすることにより、各積層体ブロッ
クの重ね合わせ接合部での単位積層体の重なり代を所定
の大きさ以上に保つようにしている。
を1箇所で積層方向に切断して直線状に展開することに
より展開積層体を形成し、該展開積層体から複数の単位
積層体を分割する。次いで複数個の単位積層体を積層し
て形成した積層体ブロックを巻きつけて単位積層体の両
端を重ね合わせ接合し、この積層体ブロックを更に複数
個積層することにより所定の厚みの鉄心を構成してい
く。その際に所定の間隔毎に単位積層体を抜き取って単
位積層体の数を少なくすることにより、各積層体ブロッ
クの重ね合わせ接合部での単位積層体の重なり代を所定
の大きさ以上に保つようにしている。
[発明が解決しようとする課題] 単位積層体を用いて巻鉄心を製造する場合に非晶質磁性
合金薄帯の優れた磁気特性を活かし、また巻鉄心の製作
を容易にするためには、単位積層体の形成及び取り扱い
が容易であること、並びに各積層体ブロックの重ね合わ
せ接合部での薄帯の重なり代が適正であることが必要で
ある。
合金薄帯の優れた磁気特性を活かし、また巻鉄心の製作
を容易にするためには、単位積層体の形成及び取り扱い
が容易であること、並びに各積層体ブロックの重ね合わ
せ接合部での薄帯の重なり代が適正であることが必要で
ある。
ところが先に提案した方法では、直線状に展開された展
開積層体の各薄帯が単に重力で重なり合った状態に保持
されているだけであったため、展開積層体から所定厚さ
の薄帯を分割して単位積層体を取り出す際に作業者の手
加減が僅かでも狂うと、取り出した単位積層体または残
っている展開積層体の形が崩れ易く、一旦これらの形が
狂うとその矯正に多くの手間を要するため、作業性が悪
いという問題があることが明らかになった。
開積層体の各薄帯が単に重力で重なり合った状態に保持
されているだけであったため、展開積層体から所定厚さ
の薄帯を分割して単位積層体を取り出す際に作業者の手
加減が僅かでも狂うと、取り出した単位積層体または残
っている展開積層体の形が崩れ易く、一旦これらの形が
狂うとその矯正に多くの手間を要するため、作業性が悪
いという問題があることが明らかになった。
また単位積層体ブロックを巻きつけて鉄心を形成する際
には、単位積層体がその巻きつけ方向に力を受けるが、
先に提案した方法ではこの際にも単位積層体内の薄帯間
にずれが生じ、得られる巻鉄心の品質の低下やばらつき
が生じることがあった。
には、単位積層体がその巻きつけ方向に力を受けるが、
先に提案した方法ではこの際にも単位積層体内の薄帯間
にずれが生じ、得られる巻鉄心の品質の低下やばらつき
が生じることがあった。
更に先に提案した方法では、積層体ブロックに使用しな
い不要な単位積層体を抜き取る必要があるが、抜き取っ
た単位積層体は他の用途に使用することが難しいため結
局無駄になり、非晶質磁性合金薄帯のロスが多くなって
不経済であった。
い不要な単位積層体を抜き取る必要があるが、抜き取っ
た単位積層体は他の用途に使用することが難しいため結
局無駄になり、非晶質磁性合金薄帯のロスが多くなって
不経済であった。
本発明の目的は、非晶質磁性合金薄帯を所定厚さ積層し
たものからなる単位積層体を複数個積層して構成した積
層体ブロックを更に複数個積層して、各積層体ブロック
の各単位積層体の両端を重ね合わせた状態で接合した構
造を有する矩形状巻鉄心を製造する方法において、展開
積層体から単位積層体を取り出す際に取り出した単位積
層体及び残っている展開積層体の形が崩れるのを防止し
て作業性を向上させることにある。
たものからなる単位積層体を複数個積層して構成した積
層体ブロックを更に複数個積層して、各積層体ブロック
の各単位積層体の両端を重ね合わせた状態で接合した構
造を有する矩形状巻鉄心を製造する方法において、展開
積層体から単位積層体を取り出す際に取り出した単位積
層体及び残っている展開積層体の形が崩れるのを防止し
て作業性を向上させることにある。
本発明の他の目的は、非晶質磁性合金薄帯を無駄にする
こと無く、各重ね合わせ接合部において単位積層体の重
なり代を必要な大きさに保つことができるようにした矩
形状巻鉄心の製造方法を提供することにある。
こと無く、各重ね合わせ接合部において単位積層体の重
なり代を必要な大きさに保つことができるようにした矩
形状巻鉄心の製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 請求項1に記載した発明においては、製造すべき矩形状
巻鉄心の内周長より長い外周長を有する円形巻枠に非晶
質磁性合金薄帯を巻回してリング状積層体を形成した
後、該リング状積層体を1箇所で積層方向に切断して展
開することにより非晶質磁性合金薄帯の展開積層体を構
成する展開積層体形成工程と、展開積層体の一端側の切
断面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、一端側の切
断面に接着剤が塗布された展開積層体を分割することに
より単位積層体を複数形成し、形成された複数の単位積
層体をそれぞれの位置を長手方向にずらして積層するこ
とにより各積層体ブロックを形成する積層体ブロック形
成工程と、この積層体ブロック形成工程で形成された複
数個の積層体ブロックを長さが短いものから順にそれぞ
れの接着剤が塗布された切断面側の一端を巻きつけ始端
部として前記巻鉄心の内周長に等しい外周長を有する積
層体ブロック巻きつけ用巻枠に巻きつけて各積層体ブロ
ック内の各単位積層体の両端を重ね合わせ接合する重ね
合わせ接合工程とを行う。
巻鉄心の内周長より長い外周長を有する円形巻枠に非晶
質磁性合金薄帯を巻回してリング状積層体を形成した
後、該リング状積層体を1箇所で積層方向に切断して展
開することにより非晶質磁性合金薄帯の展開積層体を構
成する展開積層体形成工程と、展開積層体の一端側の切
断面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、一端側の切
断面に接着剤が塗布された展開積層体を分割することに
より単位積層体を複数形成し、形成された複数の単位積
層体をそれぞれの位置を長手方向にずらして積層するこ
とにより各積層体ブロックを形成する積層体ブロック形
成工程と、この積層体ブロック形成工程で形成された複
数個の積層体ブロックを長さが短いものから順にそれぞ
れの接着剤が塗布された切断面側の一端を巻きつけ始端
部として前記巻鉄心の内周長に等しい外周長を有する積
層体ブロック巻きつけ用巻枠に巻きつけて各積層体ブロ
ック内の各単位積層体の両端を重ね合わせ接合する重ね
合わせ接合工程とを行う。
請求項2に記載した発明は、展開積層体形成工程を請求
項1の発明と異ならせたものである。この発明の展開積
層体形成工程では、順次外径寸法が大きくなっている第
1ないし第n(nは2以上の整数)の円形巻枠を用い
て、該第1ないし第nの円形巻枠にそれぞれ非晶質磁性
合金薄帯を巻回して第1ないし第nのリング状積層体を
形成した後、それぞれのリング状積層体を1箇所で積層
方向に切断して展開することにより第1ないし第nの展
開積層体を構成する。接着剤塗布工程では、第1ないし
第nの展開積層体のそれぞれの一端側の切断面に接着剤
を塗布する。積層体ブロック形成工程では、一端側の切
断面に接着剤が塗布された第1ないし第nの展開積層体
をそれぞれ分割することにより単位積層体を複数形成
し、形成された複数の単位積層体をそれぞれの位置を長
手方向にずらして積層することにより前記各積層体ブロ
ックを形成する。重ね合わせ接合工程は請求項1の発明
と同様である。
項1の発明と異ならせたものである。この発明の展開積
層体形成工程では、順次外径寸法が大きくなっている第
1ないし第n(nは2以上の整数)の円形巻枠を用い
て、該第1ないし第nの円形巻枠にそれぞれ非晶質磁性
合金薄帯を巻回して第1ないし第nのリング状積層体を
形成した後、それぞれのリング状積層体を1箇所で積層
方向に切断して展開することにより第1ないし第nの展
開積層体を構成する。接着剤塗布工程では、第1ないし
第nの展開積層体のそれぞれの一端側の切断面に接着剤
を塗布する。積層体ブロック形成工程では、一端側の切
断面に接着剤が塗布された第1ないし第nの展開積層体
をそれぞれ分割することにより単位積層体を複数形成
し、形成された複数の単位積層体をそれぞれの位置を長
手方向にずらして積層することにより前記各積層体ブロ
ックを形成する。重ね合わせ接合工程は請求項1の発明
と同様である。
この場合第1の円形巻枠の外径寸法はその外周長が矩形
状巻鉄心の内周長より長くなるように設定し、第2ない
し第nの円形巻枠の外径寸法は第1ないし第n−1のリ
ング状積層体の外径寸法より所定寸法だけ大きく設定す
る。
状巻鉄心の内周長より長くなるように設定し、第2ない
し第nの円形巻枠の外径寸法は第1ないし第n−1のリ
ング状積層体の外径寸法より所定寸法だけ大きく設定す
る。
請求項3に記載した発明では、特に積層体ブロック巻き
つけ用巻枠を、製造すべき矩形状巻鉄心の窓部の一辺に
相当する箇所の外周部を平坦面として該平坦面以外の外
周部分を実質的に円筒面とした形状に形成する。そして
重ね合わせ接合工程では、積層体ブロック巻きつけ用巻
枠の平坦面の位置で積層体ブロック内の単位積層体を重
ね合わせ接合する。その他は請求項1または2の発明に
従う。
つけ用巻枠を、製造すべき矩形状巻鉄心の窓部の一辺に
相当する箇所の外周部を平坦面として該平坦面以外の外
周部分を実質的に円筒面とした形状に形成する。そして
重ね合わせ接合工程では、積層体ブロック巻きつけ用巻
枠の平坦面の位置で積層体ブロック内の単位積層体を重
ね合わせ接合する。その他は請求項1または2の発明に
従う。
請求項4に記載した発明では、特に積層体ブロック巻き
つけ用巻枠を、製造すべき矩形状巻鉄心の窓部と同じ矩
形状の輪郭形状を有するように形成し、該巻枠の矩形の
一辺の位置で積層体ブロック内の単位積層体を重ね合わ
せ接合する。その他の点は請求項1または2の発明の方
法に従う。
つけ用巻枠を、製造すべき矩形状巻鉄心の窓部と同じ矩
形状の輪郭形状を有するように形成し、該巻枠の矩形の
一辺の位置で積層体ブロック内の単位積層体を重ね合わ
せ接合する。その他の点は請求項1または2の発明の方
法に従う。
請求項5に記載した発明は、積層体ブロック形成工程を
行った後の工程を請求項1の発明と異ならせたものであ
る。この発明では、請求項1に記載の発明と同様に、展
開積層体形成工程と、接着剤塗布工程と、積層体ブロッ
ク形成工程とを行った後、該積層体ブロック形成工程で
形成された複数個の積層体ブロックを長さが長いものか
ら順に、各積層体ブロックの長手方向の中心位置を合わ
せて積層して展開された積層体ブロック展開集積体を構
成する積層体ブロック展開集積体形成工程を行う。次に
製造すべき巻鉄心の窓部と同じ矩形状の輪郭形状を有す
る積層体ブロック巻きつけ用巻枠の矩形の一方の短辺部
に積層体ブロック展開集積体の中央部を固定した後各単
位積層体の一端側の切断面に塗布された接着剤を軟化さ
せ、次いで該積層体ブロック展開集積体を一括して該積
層体ブロック巻きつけ用巻枠に添わせて巻き付けること
により該積層体ブロック展開集積体を矩形状に整形して
各積層体ブロック内の単位積層体の両端を該巻枠の他方
の短辺部の位置で重ね合わせ接合する重ね合わせ接合工
程とを行う。
行った後の工程を請求項1の発明と異ならせたものであ
る。この発明では、請求項1に記載の発明と同様に、展
開積層体形成工程と、接着剤塗布工程と、積層体ブロッ
ク形成工程とを行った後、該積層体ブロック形成工程で
形成された複数個の積層体ブロックを長さが長いものか
ら順に、各積層体ブロックの長手方向の中心位置を合わ
せて積層して展開された積層体ブロック展開集積体を構
成する積層体ブロック展開集積体形成工程を行う。次に
製造すべき巻鉄心の窓部と同じ矩形状の輪郭形状を有す
る積層体ブロック巻きつけ用巻枠の矩形の一方の短辺部
に積層体ブロック展開集積体の中央部を固定した後各単
位積層体の一端側の切断面に塗布された接着剤を軟化さ
せ、次いで該積層体ブロック展開集積体を一括して該積
層体ブロック巻きつけ用巻枠に添わせて巻き付けること
により該積層体ブロック展開集積体を矩形状に整形して
各積層体ブロック内の単位積層体の両端を該巻枠の他方
の短辺部の位置で重ね合わせ接合する重ね合わせ接合工
程とを行う。
請求項6に記載した発明は、展開積層体形成工程を請求
項5の発明と異ならせたもので、この発明の展開積層体
形成工程では、順次外径寸法が大きくなっている第1な
いし第n(nは2以上の整数)の円形巻枠を用いて、第
1の円形巻枠の外周長を前記矩形状巻鉄心の内周長より
長く設定しておき、該第1ないし第nの円形巻枠にそれ
ぞれ非晶質磁性合金薄帯を巻回して第1ないし第nのリ
ング状積層体を形成した後、それぞれのリング状積層体
を1箇所で積層方向に切断して展開することにより第1
ないし第nの展開積層体を構成する。
項5の発明と異ならせたもので、この発明の展開積層体
形成工程では、順次外径寸法が大きくなっている第1な
いし第n(nは2以上の整数)の円形巻枠を用いて、第
1の円形巻枠の外周長を前記矩形状巻鉄心の内周長より
長く設定しておき、該第1ないし第nの円形巻枠にそれ
ぞれ非晶質磁性合金薄帯を巻回して第1ないし第nのリ
ング状積層体を形成した後、それぞれのリング状積層体
を1箇所で積層方向に切断して展開することにより第1
ないし第nの展開積層体を構成する。
接着剤塗布工程では、第1ないし第nの展開積層体のそ
れぞれの一端側の切断面に接着剤を塗布し、積層体ブロ
ック形成工程では、一端側の切断面に接着剤が塗布され
た第1ないし第nの展開積層体をそれぞれ分割すること
により単位積層体を複数形成し、形成された複数の単位
積層体をそれぞれの位置を長手方向にずらして積層する
ことにより各積層体ブロックを形成する。
れぞれの一端側の切断面に接着剤を塗布し、積層体ブロ
ック形成工程では、一端側の切断面に接着剤が塗布され
た第1ないし第nの展開積層体をそれぞれ分割すること
により単位積層体を複数形成し、形成された複数の単位
積層体をそれぞれの位置を長手方向にずらして積層する
ことにより各積層体ブロックを形成する。
第1の円形巻枠の外径寸法はその外周長が前記矩形状巻
鉄心の内周長より長くなるように設定し、第2ないし第
nの円形巻枠の外径寸法は第1ないし第n−1のリング
状積層体の外径寸法より所定寸法だけ大きく設定する。
鉄心の内周長より長くなるように設定し、第2ないし第
nの円形巻枠の外径寸法は第1ないし第n−1のリング
状積層体の外径寸法より所定寸法だけ大きく設定する。
積層体ブロック展開集積体形成工程と、重ね合わせ接合
工程は請求項5の発明と同様である。
工程は請求項5の発明と同様である。
請求項7に記載した発明は、矩形状巻鉄心の内周長より
長い外周長を有する円形巻枠に非晶質磁性合金薄帯を巻
回する際に、矩形状巻鉄心の占積率より小さい所定の占
積率で巻回してリング状積層体を形成する。その後の展
開積層体形成工程と、接着剤塗布工程と、積層体ブロッ
ク形成工程と、重ね合わせ接合工程とは請求項1の発明
と同様である。
長い外周長を有する円形巻枠に非晶質磁性合金薄帯を巻
回する際に、矩形状巻鉄心の占積率より小さい所定の占
積率で巻回してリング状積層体を形成する。その後の展
開積層体形成工程と、接着剤塗布工程と、積層体ブロッ
ク形成工程と、重ね合わせ接合工程とは請求項1の発明
と同様である。
[作用] 本発明の方法のように、展開積層体の一端側の切断面に
接着剤を塗布すると、該展開積層体の一端側の切断面で
薄帯を接着して拘束することができる。そのため、展開
積層体から単位積層体を分離して取り出す際に、取り出
した単位積層体及び残っている展開積層体の薄帯の位置
がずれるのを防ぐことができる。したがって単位積層体
及び展開積層体の形が崩れるのを防ぐことができ、作業
能率を向上させることができる。
接着剤を塗布すると、該展開積層体の一端側の切断面で
薄帯を接着して拘束することができる。そのため、展開
積層体から単位積層体を分離して取り出す際に、取り出
した単位積層体及び残っている展開積層体の薄帯の位置
がずれるのを防ぐことができる。したがって単位積層体
及び展開積層体の形が崩れるのを防ぐことができ、作業
能率を向上させることができる。
また積層体ブロックを巻枠に巻きつける際にも単位積層
体の形が崩れることがないため、高品質の巻鉄心を得る
ことができる。
体の形が崩れることがないため、高品質の巻鉄心を得る
ことができる。
特に請求項3に記載した発明のように、積層体ブロック
巻きつけ用巻枠の外周部の一部を平坦面としておいて、
各積層体ブロック内の単位積層体の重ね合わせ接合を該
巻枠の平坦面の位置で行うようにすると、後の工程で巻
鉄心を矩形状に整形する際に重ね合わせ接合部がほとん
ど動くことがないため、積層体ブロックを重ね合わせ接
合した際の状態をそのまま後の工程でも維持して品質を
高めかつ安定させることができるだけでなく、矩形状に
整形する作業を容易にすることができる。請求項4の発
明によっても同様な効果を得ることができる。
巻きつけ用巻枠の外周部の一部を平坦面としておいて、
各積層体ブロック内の単位積層体の重ね合わせ接合を該
巻枠の平坦面の位置で行うようにすると、後の工程で巻
鉄心を矩形状に整形する際に重ね合わせ接合部がほとん
ど動くことがないため、積層体ブロックを重ね合わせ接
合した際の状態をそのまま後の工程でも維持して品質を
高めかつ安定させることができるだけでなく、矩形状に
整形する作業を容易にすることができる。請求項4の発
明によっても同様な効果を得ることができる。
また請求項2の記載した発明のように、第1ないし第n
の円形巻枠を用いて形成した第1ないし第nのリング状
積層体からそれぞれ第1ないし第nの展開積層体を形成
するようにして、第1の円形巻枠の外径寸法をその外周
長が矩形状巻鉄心の内周長より長くなるように設定し、
第2ないし第nの円形巻枠の外径寸法を第1ないし第n
−1のリング状積層体の外径寸法より所定寸法だけ大き
く設定するようにすると、各接合部で単位積層体を所定
の範囲の重なり代で重ね合わせ接合することができる。
の円形巻枠を用いて形成した第1ないし第nのリング状
積層体からそれぞれ第1ないし第nの展開積層体を形成
するようにして、第1の円形巻枠の外径寸法をその外周
長が矩形状巻鉄心の内周長より長くなるように設定し、
第2ないし第nの円形巻枠の外径寸法を第1ないし第n
−1のリング状積層体の外径寸法より所定寸法だけ大き
く設定するようにすると、各接合部で単位積層体を所定
の範囲の重なり代で重ね合わせ接合することができる。
即ちこの場合、同一のリング状積層体から作られた単位
積層体からなる積層体ブロック内においては、単位積層
体の重なり代が外側にいくにしたがって減少していく
が、次の径が大きいリング状積層体から作られた単位積
層体からなる積層体ブロック内においてはその最内周部
で単位積層体の重なり代が一挙に増加し、その外側に向
かうにしたがって重なり代が次第に減少していく。した
がって、鉄心の内側から外側に向うにしたがって、重な
り代の長さが鋸歯状に変化することになる。そのため巻
鉄心の積層厚さがいかに厚くなっても単位積層体の重な
り代を所定の範囲内に収めることができ、各重ね合わせ
接合部において、所定の重なり代を確保することができ
る。
積層体からなる積層体ブロック内においては、単位積層
体の重なり代が外側にいくにしたがって減少していく
が、次の径が大きいリング状積層体から作られた単位積
層体からなる積層体ブロック内においてはその最内周部
で単位積層体の重なり代が一挙に増加し、その外側に向
かうにしたがって重なり代が次第に減少していく。した
がって、鉄心の内側から外側に向うにしたがって、重な
り代の長さが鋸歯状に変化することになる。そのため巻
鉄心の積層厚さがいかに厚くなっても単位積層体の重な
り代を所定の範囲内に収めることができ、各重ね合わせ
接合部において、所定の重なり代を確保することができ
る。
したがって、単位積層体の重なり代を確保するために一
部の単位積層体取り除く必要がなく、非晶質磁性合金薄
帯が無駄になるのを防ぐことができる。
部の単位積層体取り除く必要がなく、非晶質磁性合金薄
帯が無駄になるのを防ぐことができる。
また請求項4ないし6の発明のように、積層体ブロック
を巻きつける巻枠として、製造すべき巻鉄心の窓部と同
じ矩形状の巻枠を用いると、該巻枠に巻鉄心を矩形状に
整形する型を兼ねさせることができるため、設備のコス
トの低減と製造工数の削減とを図ることができる。
を巻きつける巻枠として、製造すべき巻鉄心の窓部と同
じ矩形状の巻枠を用いると、該巻枠に巻鉄心を矩形状に
整形する型を兼ねさせることができるため、設備のコス
トの低減と製造工数の削減とを図ることができる。
特に、請求項5及び6の発明においては、基準ずらし寸
法を小さくしても所定の重なり代を確保することができ
るので薄帯の所要量が少なくて済む。
法を小さくしても所定の重なり代を確保することができ
るので薄帯の所要量が少なくて済む。
請求項7の発明のように矩形状巻鉄心の内周長より長い
外周長を有する円形巻枠に非晶質磁性合金薄帯を巻回す
る際に、矩形状巻鉄心の占積率より小さい所定の占積率
で巻回してリング状積層体を形成すると、重ね合わせ接
合における積層厚さの局部的な増加に起因する鉄心周長
の増加に見合った量だけ単位積層体の長さの増加を図る
ことができる。したがって重なり代を確保する面からリ
ング状積層体の巻回厚さが制限を受けることがないよう
にすることが可能である。
外周長を有する円形巻枠に非晶質磁性合金薄帯を巻回す
る際に、矩形状巻鉄心の占積率より小さい所定の占積率
で巻回してリング状積層体を形成すると、重ね合わせ接
合における積層厚さの局部的な増加に起因する鉄心周長
の増加に見合った量だけ単位積層体の長さの増加を図る
ことができる。したがって重なり代を確保する面からリ
ング状積層体の巻回厚さが制限を受けることがないよう
にすることが可能である。
[実施例] 以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本発明では、まず非晶質磁性合金薄帯Fを円形巻枠に巻
回して、リング状積層体を形成する。第1図は1個の円
形巻枠Qに薄帯Fを巻回してリング状積層体Rを形成し
た状態を示している。
回して、リング状積層体を形成する。第1図は1個の円
形巻枠Qに薄帯Fを巻回してリング状積層体Rを形成し
た状態を示している。
第1図に示した円形巻枠Qは断面が直径の円形を呈す
るものである。円形巻枠Qは2つの半円筒部Qa,Qb
とこれらを連結する2個の連結金具Qcとからなってお
り、連結金具Qcの内側から図示しないボルトが半円筒
部Qa,Qbにそれぞれねじ込まれて半円筒部Qa,Q
bが相互に連結されている。
るものである。円形巻枠Qは2つの半円筒部Qa,Qb
とこれらを連結する2個の連結金具Qcとからなってお
り、連結金具Qcの内側から図示しないボルトが半円筒
部Qa,Qbにそれぞれねじ込まれて半円筒部Qa,Q
bが相互に連結されている。
円形巻枠Qはその内側に中空部を有して該中空部に図示
しない拡縮装置付きの回転軸(直径を自在に変えられる
回転軸で変圧器巻線を巻回する巻枠等に用いるものとし
て公知のもの)が挿入され、この回転軸により巻枠Qが
回転させられるようになっている。
しない拡縮装置付きの回転軸(直径を自在に変えられる
回転軸で変圧器巻線を巻回する巻枠等に用いるものとし
て公知のもの)が挿入され、この回転軸により巻枠Qが
回転させられるようになっている。
第1図は薄帯Fの巻回が完了した状態を示している。こ
こで薄帯Fの巻回完了時の巻回厚さをTとする。薄帯の
巻回が完了した後、図示のX点において薄帯を切り離
し、リング状積層体R側の端部をテープ等で仮止めす
る。次いで図示しない拡縮装置付き回転軸を縮小させて
リング状積層体Rが巻回された円形巻枠Qを該回転軸か
ら抜き取る。そして金具Qcに螺入された図示しないボ
ルトと抜き取り、金具Qcを取り除く。金具Qcを取り
除くと、半円筒部Qa,Qb間のギャップが閉じるの
で、円形巻枠Qとリング状積層体Rの内周部との間に余
裕を生じさせることができ、円形巻枠Qを容易に抜き取
ることができる。
こで薄帯Fの巻回完了時の巻回厚さをTとする。薄帯の
巻回が完了した後、図示のX点において薄帯を切り離
し、リング状積層体R側の端部をテープ等で仮止めす
る。次いで図示しない拡縮装置付き回転軸を縮小させて
リング状積層体Rが巻回された円形巻枠Qを該回転軸か
ら抜き取る。そして金具Qcに螺入された図示しないボ
ルトと抜き取り、金具Qcを取り除く。金具Qcを取り
除くと、半円筒部Qa,Qb間のギャップが閉じるの
で、円形巻枠Qとリング状積層体Rの内周部との間に余
裕を生じさせることができ、円形巻枠Qを容易に抜き取
ることができる。
本発明では、このリング状積層体Rを1箇所で積層方向
に切断して展開して展開積層体Sとした後複数の単位積
層体Uを形成し、該単位積層体Uを積層して構成した積
層体ブロックBを巻枠に巻きつけて各単位積層体Uの両
端を重ね合わせ接合することにより巻鉄心を製作する。
この場合、各重ね合わせ接合部での同一単位積層体にお
ける薄帯の重なり代(以下に単に重なり代という。)は
磁気特性上及び作業性の面から所定の大きさが必要であ
ることは前にも述べたが、この最低値を重なり代の下限
値ΔLminと呼ぶことにする。通常この重ね合わせ接合
部において重なり代を下限値ΔLmin以上に保つために
は、リング状積層体の巻回厚さをある値T以下に制限す
る必要があり、この値を巻回厚さの上限値Tmaxと呼ぶ
ことにする。
に切断して展開して展開積層体Sとした後複数の単位積
層体Uを形成し、該単位積層体Uを積層して構成した積
層体ブロックBを巻枠に巻きつけて各単位積層体Uの両
端を重ね合わせ接合することにより巻鉄心を製作する。
この場合、各重ね合わせ接合部での同一単位積層体にお
ける薄帯の重なり代(以下に単に重なり代という。)は
磁気特性上及び作業性の面から所定の大きさが必要であ
ることは前にも述べたが、この最低値を重なり代の下限
値ΔLminと呼ぶことにする。通常この重ね合わせ接合
部において重なり代を下限値ΔLmin以上に保つために
は、リング状積層体の巻回厚さをある値T以下に制限す
る必要があり、この値を巻回厚さの上限値Tmaxと呼ぶ
ことにする。
リング状積層体Rの巻回厚さの上限値Tmaxは一義的に
定まるのではなく、鉄心Cの窓部の幅(鉄心Cの両脚部
間の内側寸法)によって異なり、鉄心の窓部の幅が大き
いとリング状積層体の巻回厚さの上限値Tmaxも大きく
なり、窓部の幅が小さいと巻回厚さの上限値Tmaxも小
さくなる。
定まるのではなく、鉄心Cの窓部の幅(鉄心Cの両脚部
間の内側寸法)によって異なり、鉄心の窓部の幅が大き
いとリング状積層体の巻回厚さの上限値Tmaxも大きく
なり、窓部の幅が小さいと巻回厚さの上限値Tmaxも小
さくなる。
薄帯Fは既に述べたようにその厚さTfが25μ程度であ
る。また薄帯の幅Wfは20kVA程度の配電用変圧器の場
合には、150mm前後である。現在工業用に供給されてい
る薄帯の幅の上限は200mm台であり、けい素鋼板のよう
な幅が広いものは製品化されるに至っていない。一方定
格周波数が商用周波数の変圧器に用いる鉄心において、
非晶質磁性合金薄帯を用いる場合に課される磁束密度
は、けい素鋼板を用いる場合の磁束密度の約3/4程度
である。これらの事実から、非晶質磁性合金薄帯からな
る鉄心を用いた配電用変圧器では、けい素鋼板からなる
鉄心を用いた配電用変圧器よりも鉄心の積層厚さ(薄帯
の積層方向の寸法)が厚くなり、大容量変圧器になるほ
どこの傾向が強くなる。
る。また薄帯の幅Wfは20kVA程度の配電用変圧器の場
合には、150mm前後である。現在工業用に供給されてい
る薄帯の幅の上限は200mm台であり、けい素鋼板のよう
な幅が広いものは製品化されるに至っていない。一方定
格周波数が商用周波数の変圧器に用いる鉄心において、
非晶質磁性合金薄帯を用いる場合に課される磁束密度
は、けい素鋼板を用いる場合の磁束密度の約3/4程度
である。これらの事実から、非晶質磁性合金薄帯からな
る鉄心を用いた配電用変圧器では、けい素鋼板からなる
鉄心を用いた配電用変圧器よりも鉄心の積層厚さ(薄帯
の積層方向の寸法)が厚くなり、大容量変圧器になるほ
どこの傾向が強くなる。
製造する巻鉄心Cの積層厚さTcがリング状積層体Rの
巻回厚さの上限値Tmax以下の場合には、所定の重なり
代(重なり代の下限値ΔLmin以上の重なり代)を確保
することは容易であって、1個の円形巻枠Qを用いて1
個のリング状積層体Rを形成すればよい。しかし、巻鉄
心Cの積層厚さTcがリング状積層体の巻回厚さの上限
値Tmaxを越える場合には何らかの工夫が必要である。
巻回厚さの上限値Tmax以下の場合には、所定の重なり
代(重なり代の下限値ΔLmin以上の重なり代)を確保
することは容易であって、1個の円形巻枠Qを用いて1
個のリング状積層体Rを形成すればよい。しかし、巻鉄
心Cの積層厚さTcがリング状積層体の巻回厚さの上限
値Tmaxを越える場合には何らかの工夫が必要である。
上記の場合、本発明においては、順次外径寸法が大きく
なっている第1ないし第n(nは2以上の整数)の円形
巻枠に鉄心を製造するために必要な量の薄帯を別けて巻
回してn個のリング状積層体を形成することにより、各
リング状積層体の巻回厚さを上限値Tmax以下に設定
し、次の方法により所定の重なり代を確保する。
なっている第1ないし第n(nは2以上の整数)の円形
巻枠に鉄心を製造するために必要な量の薄帯を別けて巻
回してn個のリング状積層体を形成することにより、各
リング状積層体の巻回厚さを上限値Tmax以下に設定
し、次の方法により所定の重なり代を確保する。
即ち、第1の円形巻枠Q1の外径寸法はその外周長が製
造する矩形状巻鉄心Cの内周長より長くなるように設定
し、第2ないし第nの円形巻枠の外径寸法は前記第1な
いし第n−1のリング状積層体の外径寸法より所定寸法
だけ大きく設定する。
造する矩形状巻鉄心Cの内周長より長くなるように設定
し、第2ないし第nの円形巻枠の外径寸法は前記第1な
いし第n−1のリング状積層体の外径寸法より所定寸法
だけ大きく設定する。
一般には複数のリング状積層体を形成する必要がある場
合がほとんどであり、リング状積層体を1個だけ形成す
る場合の各工程は、複数のリング状積層体を形成する場
合についての説明から容易に類推できるので、以下の説
明では第2図に示したように3個の円形巻枠Q1ないし
Q3を用いてこれらの巻枠にそれぞれ薄帯Fを巻回する
ことにより3個のリング状積層体R1ないしR3を形成
するものとする。
合がほとんどであり、リング状積層体を1個だけ形成す
る場合の各工程は、複数のリング状積層体を形成する場
合についての説明から容易に類推できるので、以下の説
明では第2図に示したように3個の円形巻枠Q1ないし
Q3を用いてこれらの巻枠にそれぞれ薄帯Fを巻回する
ことにより3個のリング状積層体R1ないしR3を形成
するものとする。
尚以下の説明において各符合に付された添数字はリング
状積層体R1ないしR3の添字「1ないし3」に対応す
る意味で用いている。1個のリング状積層体のみを形成
する場合については、第1の円形巻枠リング状積層体R
1のみが存在するものとして理解すればよい。
状積層体R1ないしR3の添字「1ないし3」に対応す
る意味で用いている。1個のリング状積層体のみを形成
する場合については、第1の円形巻枠リング状積層体R
1のみが存在するものとして理解すればよい。
第1ないし第3のリング状積層体R1ないしR3の巻回
厚さをそれぞれT1ないしT3とする。
厚さをそれぞれT1ないしT3とする。
本実施例では重なり代の下限値ΔLminを6mmとし、巻回
厚さの上限値Tmaxを40mmとする。また、Tc=120mm,
T1ないしT3をそれぞれ40mmとする。
厚さの上限値Tmaxを40mmとする。また、Tc=120mm,
T1ないしT3をそれぞれ40mmとする。
一般的には、リング状積層体Rの巻回厚さTは、(1/2)
Tmax<T≦Tmaxの範囲に設定する。
Tmax<T≦Tmaxの範囲に設定する。
第1ないし第3の円形巻枠Q1ないしQ3のそれぞれの
直径を1ないし3とし、1<2<3とする。
直径を1ないし3とし、1<2<3とする。
尚鉄心Cとは薄帯Fを後述する積層体ブロックに構成し
変圧器の磁気回路として機能するために必要な厚さTc
に積層したものを言い、鉄心Cの積層厚さTcは薄帯F
の重ね合わせ接合による積層厚さの増加を生じていない
部分における厚さを意味するものとする。
変圧器の磁気回路として機能するために必要な厚さTc
に積層したものを言い、鉄心Cの積層厚さTcは薄帯F
の重ね合わせ接合による積層厚さの増加を生じていない
部分における厚さを意味するものとする。
また特に記載のない限りリング状積層体Rの占積率と鉄
心Cの占積率とは等しいものとみなす。
心Cの占積率とは等しいものとみなす。
上記第1ないし第3の円形巻枠Q1ないしQ3の直径
1ないし3は次のように定める。1 =(Lci+ΔLs+α)/π …(1)2 =1+2T1+β2 …(2)3 =2+2T2+β3 …(3) ここでLci,α,β2及びβ3は下記の通りである。
1ないし3は次のように定める。1 =(Lci+ΔLs+α)/π …(1)2 =1+2T1+β2 …(2)3 =2+2T2+β3 …(3) ここでLci,α,β2及びβ3は下記の通りである。
Lci:鉄心Cの内周長 ΔLs:基準ずらし寸法(第6図参照、後述する単位積
層体の厚さ等で異なるが、通常5〜20mm程度) α:リング状積層体の切断代(リング状積層体を切断す
るために用いる切断工具の刃先の幅により定まるもの
で、通常数mm程度) β2,β3:直径余裕寸法(数mm程度が適当である。基
準については後に述べる。) 上記において直径余裕寸法を一般的に示す場合はβと表
す。
層体の厚さ等で異なるが、通常5〜20mm程度) α:リング状積層体の切断代(リング状積層体を切断す
るために用いる切断工具の刃先の幅により定まるもの
で、通常数mm程度) β2,β3:直径余裕寸法(数mm程度が適当である。基
準については後に述べる。) 上記において直径余裕寸法を一般的に示す場合はβと表
す。
また前述の占積率の仮定により、 Tc=T1+T2+T3 …(4) 第2図に示した円形巻枠Q1ないしQ3の構造は第1図
に示したもとの同様のものであり、第2図はリング状積
層体R1ないしR3の巻回が完了した状態を示してい
る。この状態で図示のX点で薄帯Fを切り離してから円
形巻枠Q1ないしQ3を抜き取るまでの作業は第1図に
ついて説明したものと同様である。
に示したもとの同様のものであり、第2図はリング状積
層体R1ないしR3の巻回が完了した状態を示してい
る。この状態で図示のX点で薄帯Fを切り離してから円
形巻枠Q1ないしQ3を抜き取るまでの作業は第1図に
ついて説明したものと同様である。
リング状積層体Rから円形巻枠Qを抜き取った後、第3
図に示すようにリング状積層体R1ないしR3の一部の
内周側及び外周側に保持板H1及びH2を当て、これら
の保持板をしゃこ万力等を用いて締め付ける。第3図に
おいて鎖線Cp1及びCp2はしゃこ万力等で締め付ける部
分を示している。締め付ける部分は薄帯Fの幅方向の中
央である。
図に示すようにリング状積層体R1ないしR3の一部の
内周側及び外周側に保持板H1及びH2を当て、これら
の保持板をしゃこ万力等を用いて締め付ける。第3図に
おいて鎖線Cp1及びCp2はしゃこ万力等で締め付ける部
分を示している。締め付ける部分は薄帯Fの幅方向の中
央である。
そして保持板H1,H2の長さ方向の中央部(図に破線
Ctで示した部分)で、保持板H1及びH2と共にリン
グ状積層体Rを積層方向に切断する。この切断のときの
切断代がαである。この切断により、保持板H1及びH
2がそれぞれ、半部H11,H12及びH21,H22
に分割される。
Ctで示した部分)で、保持板H1及びH2と共にリン
グ状積層体Rを積層方向に切断する。この切断のときの
切断代がαである。この切断により、保持板H1及びH
2がそれぞれ、半部H11,H12及びH21,H22
に分割される。
このようにして第1ないし第3のリング状積層体R1〜
R3を切断した後、切断された保持板の半部の一方、例
えば半部H11及びH21は締め付けられた状態を保
ち、保持板の半部の他方を締め付けているしゃこ万力等
を外し、保持板の半部の他方を取除く。
R3を切断した後、切断された保持板の半部の一方、例
えば半部H11及びH21は締め付けられた状態を保
ち、保持板の半部の他方を締め付けているしゃこ万力等
を外し、保持板の半部の他方を取除く。
そして第4図に示すように、切断された第1ないし第3
のリング状積層体R1〜R3を直線状に展開して第1な
いし第3の展開積層体S1〜S3を形成する。ここまで
の工程が展開積層体形成工程となる。
のリング状積層体R1〜R3を直線状に展開して第1な
いし第3の展開積層体S1〜S3を形成する。ここまで
の工程が展開積層体形成工程となる。
上記展開積層体S1〜S3の保持板の半部H11,H
21により拘束された一端の切断面aは該積層体の長手
方向に対して直角な積層面となっており、拘束されてい
ない他方の切断面bは該積層体の長手方向に対して傾斜
した積層面となっている。展開積層体Sの長手方向に対
して垂直な線と切断面a及びbがそれぞれ成す角を積層
体切断面テーパ角θa及びθbと呼ぶことにする。第1
ないし第3の展開積層体S1ないしS3の一端側及び他
端,側の積層体切断面テーパ角をそれぞれθa1,θa2θ
a3及びθb1,θb2,θb3とすると、 θa1=θa2=θa3=θa=0° θb1=θb2=θb3=θb=tan-12π≒81°となる。
21により拘束された一端の切断面aは該積層体の長手
方向に対して直角な積層面となっており、拘束されてい
ない他方の切断面bは該積層体の長手方向に対して傾斜
した積層面となっている。展開積層体Sの長手方向に対
して垂直な線と切断面a及びbがそれぞれ成す角を積層
体切断面テーパ角θa及びθbと呼ぶことにする。第1
ないし第3の展開積層体S1ないしS3の一端側及び他
端,側の積層体切断面テーパ角をそれぞれθa1,θa2θ
a3及びθb1,θb2,θb3とすると、 θa1=θa2=θa3=θa=0° θb1=θb2=θb3=θb=tan-12π≒81°となる。
第1ないし第3の展開積層体S1〜S3を形成した後、
これら展開積層体S1〜S3の一端側の切断面aに接着
剤を塗布する接着剤塗布工程を行う。ここで用いる接着
剤は溶剤蒸発形のものが適当であり、実施例ではプライ
オボンド(商品名)を希釈したものを用いた。この接着
剤を切断面aに薄く塗布した後、数分間放置して塗膜を
乾燥させる。第4図及び第5図ではこの塗膜を符号Aで
示している。尚他の図面ではこの塗膜の表示は省略して
いる。
これら展開積層体S1〜S3の一端側の切断面aに接着
剤を塗布する接着剤塗布工程を行う。ここで用いる接着
剤は溶剤蒸発形のものが適当であり、実施例ではプライ
オボンド(商品名)を希釈したものを用いた。この接着
剤を切断面aに薄く塗布した後、数分間放置して塗膜を
乾燥させる。第4図及び第5図ではこの塗膜を符号Aで
示している。尚他の図面ではこの塗膜の表示は省略して
いる。
切断面aに塗布された接着剤が乾燥した後、第5図に示
すように保持板の半部H11,H21を外す。切断面a
に接着剤の塗膜が形成されているため、保持板の半部H
11,H21を外しても薄帯Fがばらばらになることは
なく、多少の外力が作用しても展開積層体S1〜S3は
その形を保っている。
すように保持板の半部H11,H21を外す。切断面a
に接着剤の塗膜が形成されているため、保持板の半部H
11,H21を外しても薄帯Fがばらばらになることは
なく、多少の外力が作用しても展開積層体S1〜S3は
その形を保っている。
次に、展開積層体S1〜S3を構成している薄帯Fを所
定の厚さ毎に分離することにより、展開積層体S1〜S
3をそれぞれ複数の単位積層体Uに分割する。この場
合、各単位積層体Uの厚さを0.3mm〜1mm程度に設定する
のが適当である。ここで各単位積層体Uの厚さをTu、
単位積層体を構成する薄帯の枚数をNfuとする。Tu=
1mmとすると、Nfu=Tu/Tf=1/0.025=40枚とな
る。ただし占積率は1(100%)よりは小さく、Tuも
一定とはし難いから現実のNfuは必ずしも上記の枚数に
なるわけではなく、個々の単位積層体においてかなりの
ばらつきがある。
定の厚さ毎に分離することにより、展開積層体S1〜S
3をそれぞれ複数の単位積層体Uに分割する。この場
合、各単位積層体Uの厚さを0.3mm〜1mm程度に設定する
のが適当である。ここで各単位積層体Uの厚さをTu、
単位積層体を構成する薄帯の枚数をNfuとする。Tu=
1mmとすると、Nfu=Tu/Tf=1/0.025=40枚とな
る。ただし占積率は1(100%)よりは小さく、Tuも
一定とはし難いから現実のNfuは必ずしも上記の枚数に
なるわけではなく、個々の単位積層体においてかなりの
ばらつきがある。
展開積層体Sからの単位積層体Uの分離は、例えばナイ
フエッジを先端に有する工具を展開積層体Sの薄帯Fの
間に差し込んで切断面aの接着剤を剥がすことにより行
うことができる。
フエッジを先端に有する工具を展開積層体Sの薄帯Fの
間に差し込んで切断面aの接着剤を剥がすことにより行
うことができる。
単位積層体Uの厚さをTuを1mmとすると、第1ないし
第3の展開積層体S1ないしS3から作り出せる単位積
層体Uの総数Nuは120個である。これらの単位積層体
を長さの短いものから順に符号U1,U2,…U120
で表すことにする。
第3の展開積層体S1ないしS3から作り出せる単位積
層体Uの総数Nuは120個である。これらの単位積層体
を長さの短いものから順に符号U1,U2,…U120
で表すことにする。
次に続き番号の単位積層体を数個ずつ用いて積層体ブロ
ックB1,B2…を組み立てる積層体ブロック形成工程
を行う。1つの積層体ブロック中の単位積層体の数をN
ubとすると、このNubは鉄心Cの窓部の幅によってその
上限が決まる。鉄心の窓部の幅が大きい場合ほどNubを
大きくすることができる。
ックB1,B2…を組み立てる積層体ブロック形成工程
を行う。1つの積層体ブロック中の単位積層体の数をN
ubとすると、このNubは鉄心Cの窓部の幅によってその
上限が決まる。鉄心の窓部の幅が大きい場合ほどNubを
大きくすることができる。
本実施例では単位積層体を4個(Nub=4)用いて1つ
の積層体ブロックを組み立てるものとする。従って鉄心
Cを構成する積層体ブロックの総数Nbは30個となる。
一般にNb=Nu/Nubなる関係がある。
の積層体ブロックを組み立てるものとする。従って鉄心
Cを構成する積層体ブロックの総数Nbは30個となる。
一般にNb=Nu/Nubなる関係がある。
単位積層体U1〜U4,U5〜U8,…U117〜U120に
よりそれぞれ構成した積層体ブロックをB1,B2,…
B30とする。各積層体ブロックの厚さをTbとすると、
本実施例ではTb=4mmである。一般にはTb=Nub×
Tuである。
よりそれぞれ構成した積層体ブロックをB1,B2,…
B30とする。各積層体ブロックの厚さをTbとすると、
本実施例ではTb=4mmである。一般にはTb=Nub×
Tuである。
各積層体ブロックは、定盤上に単位積層体を短いものか
ら順にそれぞれの位置を基準ずらし寸法ΔLsだけ長手
方向にずらして、積み上げることにより構成する。ここ
では基準すらし寸法ΔLsは15mmとする。
ら順にそれぞれの位置を基準ずらし寸法ΔLsだけ長手
方向にずらして、積み上げることにより構成する。ここ
では基準すらし寸法ΔLsは15mmとする。
以下積層体ブロックB1を形成する工程を例にとって積
層体ブロック形成工程を更に具体的に説明する。
層体ブロック形成工程を更に具体的に説明する。
第6図は積層体ブロックB1の構造を示したもので、こ
の積層体ブロックを形成するには、先ず単位積層体U1
を、その薄帯Fが短い側を下側に向けて定盤(図示せ
ず。)上に置く。次に単位積層体U2を、その薄帯が短
い側を下側に向けて単位積層体U1の上に積み上げる。
このとき単位積層体U2の切断面aの位置を単位積層体
U1の切断面aの位置に対して長手方向にΔLsだけず
らして配置する。
の積層体ブロックを形成するには、先ず単位積層体U1
を、その薄帯Fが短い側を下側に向けて定盤(図示せ
ず。)上に置く。次に単位積層体U2を、その薄帯が短
い側を下側に向けて単位積層体U1の上に積み上げる。
このとき単位積層体U2の切断面aの位置を単位積層体
U1の切断面aの位置に対して長手方向にΔLsだけず
らして配置する。
同じ要領で単位積層体U3を単位積層体U2の上にその
位置を長手方向にずらして積み上げ、更に単位積層体U
4を単位積層体U3の上にその位置を長手方向にずらし
て積み上げて積層体ブロックB1を完成する。
位置を長手方向にずらして積み上げ、更に単位積層体U
4を単位積層体U3の上にその位置を長手方向にずらし
て積み上げて積層体ブロックB1を完成する。
まったく同様にして積層体ブロックB2,B3,…B
30を形成する。
30を形成する。
上記の積層体ブロック形成工程が終了した後、該工程で
形成された複数個の積層体ブロックを長さが短いものか
ら順にそれぞれの接着剤が塗布された切断面a側の一端
を巻きつけ始端部として巻鉄心の内周長に等しい外周長
を有する積層体ブロック巻きつけ用巻枠に巻きつけて各
積層体ブロック内の各単位積層体の両端を重ね合わせ接
合する重ね合わせ接合工程を行う。
形成された複数個の積層体ブロックを長さが短いものか
ら順にそれぞれの接着剤が塗布された切断面a側の一端
を巻きつけ始端部として巻鉄心の内周長に等しい外周長
を有する積層体ブロック巻きつけ用巻枠に巻きつけて各
積層体ブロック内の各単位積層体の両端を重ね合わせ接
合する重ね合わせ接合工程を行う。
本実施例ではこの重ね合わせ接合工程で第7図に示すよ
うな積層体ブロック巻きつけ用巻枠Mを用いる。この巻
枠Mは円筒部の外周の一部に断面コの字形の凹部Mb1を
形成した第1の半部Mbと、半円筒状の第2の半部Mc
と、凹部Mb1内に嵌合された断面矩形状の接合部整形金
具Maとを備え、半部Mbの両端と半部Mcの両端との
間に跨がって連結金具Md,Mdが配置されている。連
結金具Md,Mdは図示しないボルトにより半部Mb及
びMcに固定され、これらの連結金具により半部Mb及
びMcが連結されて巻枠Mが組み立てられている。接合
部整形金具Maは凹部Mb1内に嵌合されているだけで固
定はされていない。
うな積層体ブロック巻きつけ用巻枠Mを用いる。この巻
枠Mは円筒部の外周の一部に断面コの字形の凹部Mb1を
形成した第1の半部Mbと、半円筒状の第2の半部Mc
と、凹部Mb1内に嵌合された断面矩形状の接合部整形金
具Maとを備え、半部Mbの両端と半部Mcの両端との
間に跨がって連結金具Md,Mdが配置されている。連
結金具Md,Mdは図示しないボルトにより半部Mb及
びMcに固定され、これらの連結金具により半部Mb及
びMcが連結されて巻枠Mが組み立てられている。接合
部整形金具Maは凹部Mb1内に嵌合されているだけで固
定はされていない。
この巻枠Mは、水平に配置された図示しない定盤の上に
その軸線を垂直方向に向けた状態で配置される。定盤に
は複数のピンが設けられていて、該ピンを巻枠Mに設け
たピン嵌合孔に嵌合させることにより、巻枠Mを回り止
めした状態で定盤に固定するようになっている。
その軸線を垂直方向に向けた状態で配置される。定盤に
は複数のピンが設けられていて、該ピンを巻枠Mに設け
たピン嵌合孔に嵌合させることにより、巻枠Mを回り止
めした状態で定盤に固定するようになっている。
積層体ブロック巻きつけ用巻枠Mは左右対称な断面形状
を有していて、接合部整形金具Maの外面が平坦面Ma1
となっており、該平坦面以外の部分の外周面は実質的に
(半部Mb,Mc間の隙間を除き)円筒面状を呈してい
る。平坦面Ma1の位置は製造すべき矩形状巻鉄心の窓部
のヨーク側の一辺の位置に対応しており、該平坦面Ma1
の長さ(左右の両端のアールがつけられた部分を直線化
して想定した横方向長さを含む。)は鉄心の窓部の幅に
等しく設定されている。また巻枠Mの外周長(横断面の
輪郭線の長さ)は巻鉄心の内周長Lciに等しく設定され
ている。
を有していて、接合部整形金具Maの外面が平坦面Ma1
となっており、該平坦面以外の部分の外周面は実質的に
(半部Mb,Mc間の隙間を除き)円筒面状を呈してい
る。平坦面Ma1の位置は製造すべき矩形状巻鉄心の窓部
のヨーク側の一辺の位置に対応しており、該平坦面Ma1
の長さ(左右の両端のアールがつけられた部分を直線化
して想定した横方向長さを含む。)は鉄心の窓部の幅に
等しく設定されている。また巻枠Mの外周長(横断面の
輪郭線の長さ)は巻鉄心の内周長Lciに等しく設定され
ている。
今巻枠Mの円筒面状の部分の直径をmとし、平坦部の
長さをkLciとすると、 πm[1−(1/180)sin-1(kLci/m)]=L
ci(1−k) の関係が成立する。幾何学的には0<k<0.5の範囲で
あるが、実際にkが取り得る範囲は更に狭いものとな
る。
長さをkLciとすると、 πm[1−(1/180)sin-1(kLci/m)]=L
ci(1−k) の関係が成立する。幾何学的には0<k<0.5の範囲で
あるが、実際にkが取り得る範囲は更に狭いものとな
る。
実際の鉄心の寸法は窓の高さ寸法(窓幅方向と直角な方
向の窓寸法)より小さいのが通例であり、また窓幅寸法
が極端に小さいこともないから、現実のkはほとんどの
場合ほぼ0.1<k<0.25の範囲にある。ここで一例とし
てk=0.2とすると、m=0.323Lciとなる。
向の窓寸法)より小さいのが通例であり、また窓幅寸法
が極端に小さいこともないから、現実のkはほとんどの
場合ほぼ0.1<k<0.25の範囲にある。ここで一例とし
てk=0.2とすると、m=0.323Lciとなる。
実際の巻枠Mでは、第7図に示すように巻き付け作業や
整形作業が円滑に行われるように巻枠Mの平坦部Ma1の
両端部にアールをつける必要があるので、これを考慮に
入れて巻枠Mを設計する。
整形作業が円滑に行われるように巻枠Mの平坦部Ma1の
両端部にアールをつける必要があるので、これを考慮に
入れて巻枠Mを設計する。
積層体ブロックB1,B2,…を巻枠Mに巻きつけるた
め、巻きつけ装置Pが設けられている。この巻きつけ装
置は、巻枠Mの凹部Mb1の底壁部に固定された軸受部材
Paに支持されて円筒部の中心部を該円筒部と同軸的に
伸びる回転軸Pbを備え、この回転軸には巻枠Mの径方
向に伸びるアームPcが取り付けられている。アームP
cの一端にはエアシリンダPdが取り付けられていて、
該エアシリンダにより駆動されるロッドPeがアームP
c内を貫通して該アームの他端側から突出している。ロ
ッドPeの先端にはローラPfが取り付けられ、該ロー
ラPfの長さは薄帯Fの幅Wfにほぼ等しく設定されて
いる。
め、巻きつけ装置Pが設けられている。この巻きつけ装
置は、巻枠Mの凹部Mb1の底壁部に固定された軸受部材
Paに支持されて円筒部の中心部を該円筒部と同軸的に
伸びる回転軸Pbを備え、この回転軸には巻枠Mの径方
向に伸びるアームPcが取り付けられている。アームP
cの一端にはエアシリンダPdが取り付けられていて、
該エアシリンダにより駆動されるロッドPeがアームP
c内を貫通して該アームの他端側から突出している。ロ
ッドPeの先端にはローラPfが取り付けられ、該ロー
ラPfの長さは薄帯Fの幅Wfにほぼ等しく設定されて
いる。
重ね合わせ接合工程では、上記巻きつけ装置を用いて、
積層体ブロックB1,B2,…を長さが短いものから順
に、それぞれの接着剤が塗布された切断面a側の一端を
巻きつけ始端部として巻枠Mに巻きつけ、巻枠Mの平坦
面Ma1の位置で各積層体ブロック内の単位積層体の両端
の重ね合わせ接合を行う。
積層体ブロックB1,B2,…を長さが短いものから順
に、それぞれの接着剤が塗布された切断面a側の一端を
巻きつけ始端部として巻枠Mに巻きつけ、巻枠Mの平坦
面Ma1の位置で各積層体ブロック内の単位積層体の両端
の重ね合わせ接合を行う。
積層体ブロックB1,B2,…を巻枠Mに巻きつける際
には、エアシリンダPdを駆動してローラPfを巻枠M
側に付勢し、ローラPfを巻枠Mに添わせた積層体ブロ
ックの外周に当接させる。そしてアームPcを手動によ
りまたは適宜の駆動源により回動させてローラPfを積
層体ブロックの外表面上で転動させつつ積層体ブロック
を巻枠M側に一定の力で押し付けながら巻きつける。
には、エアシリンダPdを駆動してローラPfを巻枠M
側に付勢し、ローラPfを巻枠Mに添わせた積層体ブロ
ックの外周に当接させる。そしてアームPcを手動によ
りまたは適宜の駆動源により回動させてローラPfを積
層体ブロックの外表面上で転動させつつ積層体ブロック
を巻枠M側に一定の力で押し付けながら巻きつける。
第8図は積層体ブロックBを巻枠Mに巻きつける過程に
おける薄帯Fの重ね合わせ接合部の拡大図で、第3の積
層体ブロックB3まで積層した状態を示している。
おける薄帯Fの重ね合わせ接合部の拡大図で、第3の積
層体ブロックB3まで積層した状態を示している。
この工程では、まず単位積層体U1ないしU4からなる
積層体ブロックB1を単位積層体U1を内側にした状態
で、該単位積層体U1の接着剤が塗布された切断面a側
の端面を巻枠Mの接合部整形金具Maの一端の手前のd
点に位置させ、該積層体ブロックB1を接合部整形金具
Maの他端側→半部Mbの図示の左側の円弧部、→半部
Mc→半部Mbの図示の右側の円弧状部→接合部整形金
具Maの順に巻枠に巻きつけて、接合部整形金具Maの
部分で単位積層体U1ないしU4を一括して重ね合わせ
る。
積層体ブロックB1を単位積層体U1を内側にした状態
で、該単位積層体U1の接着剤が塗布された切断面a側
の端面を巻枠Mの接合部整形金具Maの一端の手前のd
点に位置させ、該積層体ブロックB1を接合部整形金具
Maの他端側→半部Mbの図示の左側の円弧部、→半部
Mc→半部Mbの図示の右側の円弧状部→接合部整形金
具Maの順に巻枠に巻きつけて、接合部整形金具Maの
部分で単位積層体U1ないしU4を一括して重ね合わせ
る。
これにより接合部整形金具Maの部分で積層体ブロック
B1の各単位積層体の一端と他端とが重なり合った状態
で接合され、積層体ブロックB1内の単位積層体U1な
いしU4の重ね合わせ接合部が周方向に階段状に分布し
た状態になる。
B1の各単位積層体の一端と他端とが重なり合った状態
で接合され、積層体ブロックB1内の単位積層体U1な
いしU4の重ね合わせ接合部が周方向に階段状に分布し
た状態になる。
積層体ブロックB1を巻枠Mに巻きつける際には、各単
位積層体内において薄帯F相互間に長手方向の変位を生
じさせる必要があるが、各単位積層体の他方の切断面b
側には接着剤が塗布されていないため、薄帯相互間の変
位は円滑に行われる。そして巻きつけ作業前の状態で
は、単位積層体の切断面bの積層体切断面テーパ角度θ
bは81°であったものが、巻きつけ作業完了後は0°と
なる。単位積層体の切断面a側における積層体切断面テ
ーパ角度θaは巻きつけ作業の前後を通じて変わらず0
°である。
位積層体内において薄帯F相互間に長手方向の変位を生
じさせる必要があるが、各単位積層体の他方の切断面b
側には接着剤が塗布されていないため、薄帯相互間の変
位は円滑に行われる。そして巻きつけ作業前の状態で
は、単位積層体の切断面bの積層体切断面テーパ角度θ
bは81°であったものが、巻きつけ作業完了後は0°と
なる。単位積層体の切断面a側における積層体切断面テ
ーパ角度θaは巻きつけ作業の前後を通じて変わらず0
°である。
積層体ブロックを巻枠に巻きつける際に最初に単位積層
体U1の端部を位置させる点dは、巻きつけを円滑に行
うために経験的に定められるものであるがこの点dの位
置は単位積層体の厚さTuによっても異なり、厚さTu
が大きくなるほどd点の位置は接合部整形金具Maの中
央部寄りの方に位置する。
体U1の端部を位置させる点dは、巻きつけを円滑に行
うために経験的に定められるものであるがこの点dの位
置は単位積層体の厚さTuによっても異なり、厚さTu
が大きくなるほどd点の位置は接合部整形金具Maの中
央部寄りの方に位置する。
積層体ブロックの巻きつけ作業時に積層体ブロックは内
径方向に力を受けると同時に周方向にも力を受け、この
周方向の力により積層体ブロックが巻きつけ方向側に引
っ張られる。この周方向の力は最外層の単位積層体(積
層体ブロックB1の場合には単位積層体U4)の一番外
側の薄帯に強く作用する。しかし単位積層体の巻きつけ
始端部側の切断面aに塗布されている接着剤の効果によ
り、薄帯間にずれが生じることはない。
径方向に力を受けると同時に周方向にも力を受け、この
周方向の力により積層体ブロックが巻きつけ方向側に引
っ張られる。この周方向の力は最外層の単位積層体(積
層体ブロックB1の場合には単位積層体U4)の一番外
側の薄帯に強く作用する。しかし単位積層体の巻きつけ
始端部側の切断面aに塗布されている接着剤の効果によ
り、薄帯間にずれが生じることはない。
尚本実施例では、積層体ブロックの巻きつけを第7図及
び第8図において反時計方向に行っているが、この巻き
つけ方向は時計方向でもよい。尚積層体ブロックを時計
方向に巻きつける場合には、前記d点を第8図において
接合部整形金具Maの左端側に設定する。
び第8図において反時計方向に行っているが、この巻き
つけ方向は時計方向でもよい。尚積層体ブロックを時計
方向に巻きつける場合には、前記d点を第8図において
接合部整形金具Maの左端側に設定する。
接合部整形金具Maの位置で単位積層体が重なり合う結
果、積層体ブロックB1を巻枠Mに巻きつけた状態で
は、積層体ブロックの接合部整形金具Maの平坦部に沿
う部分の積層厚さが、該積層体ブロックの他の部分の積
層厚さ(積層体ブロックB1の巻きつけ前の厚さTbに
等しい。)より1単位積層体の厚さTu分だけ厚くな
る。
果、積層体ブロックB1を巻枠Mに巻きつけた状態で
は、積層体ブロックの接合部整形金具Maの平坦部に沿
う部分の積層厚さが、該積層体ブロックの他の部分の積
層厚さ(積層体ブロックB1の巻きつけ前の厚さTbに
等しい。)より1単位積層体の厚さTu分だけ厚くな
る。
積層体ブロックB1を巻枠Mに巻きつけると、その重ね
合わせ接合部で積層厚さが増大するため、巻枠Mに巻き
つけられた積層体ブロックの周長は巻枠Mの全周に亘っ
てその積層厚さをTbとみなした場合の周長よりも若干
長くなる。
合わせ接合部で積層厚さが増大するため、巻枠Mに巻き
つけられた積層体ブロックの周長は巻枠Mの全周に亘っ
てその積層厚さをTbとみなした場合の周長よりも若干
長くなる。
従って積層体ブロックB1を巻枠Mに巻きつけたときの
重なり代をΔL1とすると、この重なり代ΔL1は第6
図に示す基準ずらし寸法ΔLsよりも若干小さくなる。
重なり代をΔL1とすると、この重なり代ΔL1は第6
図に示す基準ずらし寸法ΔLsよりも若干小さくなる。
尚ここでは、同一積層体ブロック内における重なり代は
特に記載のない限りすべて等しいものとみなす。例えば
積層体ブロックB1を例にとれば、単位積層体U1ない
しU4の重なり代がすべて等しいものとし、これをΔL
1とする。
特に記載のない限りすべて等しいものとみなす。例えば
積層体ブロックB1を例にとれば、単位積層体U1ない
しU4の重なり代がすべて等しいものとし、これをΔL
1とする。
巻枠Mに積層体ブロックB1を巻きつけた後、積層体ブ
ロックB1を巻きつけたときのd点の外側部に積層体ブ
ロックB2の一端側を位置させて、該積層体ブロックB
2を積層体ブロックB1と同じ要領で既に巻かれている
積層体ブロックB1の外周に巻きつける。積層体ブロッ
クB2の重なり代をΔL2とする。
ロックB1を巻きつけたときのd点の外側部に積層体ブ
ロックB2の一端側を位置させて、該積層体ブロックB
2を積層体ブロックB1と同じ要領で既に巻かれている
積層体ブロックB1の外周に巻きつける。積層体ブロッ
クB2の重なり代をΔL2とする。
積層体ブロックB2は周長が増加している積層体ブロッ
クB1の外周面に巻きつけられ、しかも積層体ブロック
B2自身の重ね合わせ接合部の厚さが増加しているた
め、積層体ブロックB2の積層厚さが巻枠Mの全周に亘
って2Tbに等しいとみなした場合における積層体ブロ
ックB2部の周長増加は、積層体ブロックB1の積層厚
さが巻枠の全周に亘ってTbに等しいとみなした場合に
おける積層体ブロックB1の周長増加よりも大きくな
る。このためΔL1>ΔL2となる。
クB1の外周面に巻きつけられ、しかも積層体ブロック
B2自身の重ね合わせ接合部の厚さが増加しているた
め、積層体ブロックB2の積層厚さが巻枠Mの全周に亘
って2Tbに等しいとみなした場合における積層体ブロ
ックB2部の周長増加は、積層体ブロックB1の積層厚
さが巻枠の全周に亘ってTbに等しいとみなした場合に
おける積層体ブロックB1の周長増加よりも大きくな
る。このためΔL1>ΔL2となる。
以下同様にして積層体ブロックB3,B4,…を巻きつ
けるが、これらの積層体ブロックの重なり代をそれぞれ
ΔL3,ΔL4,…とする。
けるが、これらの積層体ブロックの重なり代をそれぞれ
ΔL3,ΔL4,…とする。
積層体ブロックB1,B2,…B10はいずれも同じ第
1の展開積層体S1を分割して作ったものであるから、
これらの積層体ブロック間では、前述の積層体ブロック
間の関係がそのまま当てはまる。即ち、ΔLs>ΔL1
>ΔL2>…ΔL9>ΔL10となる。
1の展開積層体S1を分割して作ったものであるから、
これらの積層体ブロック間では、前述の積層体ブロック
間の関係がそのまま当てはまる。即ち、ΔLs>ΔL1
>ΔL2>…ΔL9>ΔL10となる。
ここで同一の展開積層体から得られた隣接する積層体ブ
ロック相互間の重なり代の差を「重なり代差」と呼び、
これをεで表わす。この重なり代差εは特に記載のない
限り一定とする。
ロック相互間の重なり代の差を「重なり代差」と呼び、
これをεで表わす。この重なり代差εは特に記載のない
限り一定とする。
第1の展開積層体S1から得られた積層体ブロックB1
ないしB10においては、 2(ΔLs−ΔL1)=ΔL1−ΔL2 =…=ΔL8−ΔL9 =ΔL9−ΔL10=ε …(5) とする。
ないしB10においては、 2(ΔLs−ΔL1)=ΔL1−ΔL2 =…=ΔL8−ΔL9 =ΔL9−ΔL10=ε …(5) とする。
なお、(5)式において、ΔLs−ΔL1=εとせずにΔ
Ls−ΔL1=(1/2)εとしたのは、次の理由による。
即ち重ね合わせ接合面に沿って鉄心を一周したときに三
角形状のギャップ部分の上を渡るが、積層体ブロックB
1以外においては重ね合わせ接合部の両端部でこの渡り
が生じ、積層体ブロックB1では重ね合わせ接合部の片
端部のみでこの渡りが生じることによる。
Ls−ΔL1=(1/2)εとしたのは、次の理由による。
即ち重ね合わせ接合面に沿って鉄心を一周したときに三
角形状のギャップ部分の上を渡るが、積層体ブロックB
1以外においては重ね合わせ接合部の両端部でこの渡り
が生じ、積層体ブロックB1では重ね合わせ接合部の片
端部のみでこの渡りが生じることによる。
(5)式より、 ΔL10=ΔL9−ε =ΔL8−2ε =…=ΔL1−9ε =ΔLs−9.5ε …(6) となる。
ΔLs=15mm、ε=0.9mmとすれば、ΔL10=6.45mm
となり、ΔL1(=14.55mm)の約4割にまで減少する
ことになる。
となり、ΔL1(=14.55mm)の約4割にまで減少する
ことになる。
積層体ブロックB11ないしB20は第2の展開積層体
S2から作られている。今(2)式においてβ2=0とす
ればその場合の積層体ブロックB11ないしB20の長
さは第1の円形巻枠Q1に薄帯Fを厚さT1だけ巻回し
た後引き続き厚さT2だけ連続して巻回した場合の積層
体ブロックの長さと同じになる。即ち、β2=0なら
ば、ΔL10を超えるΔL11,ΔL12,…,ΔL
20に対しても(6)式をそのまま延長して適用すること
ができ、例えばΔL11=ΔL10−εとなる。
S2から作られている。今(2)式においてβ2=0とす
ればその場合の積層体ブロックB11ないしB20の長
さは第1の円形巻枠Q1に薄帯Fを厚さT1だけ巻回し
た後引き続き厚さT2だけ連続して巻回した場合の積層
体ブロックの長さと同じになる。即ち、β2=0なら
ば、ΔL10を超えるΔL11,ΔL12,…,ΔL
20に対しても(6)式をそのまま延長して適用すること
ができ、例えばΔL11=ΔL10−εとなる。
しかしながら、実際には第2の円形巻枠Q2の直径は
1+2T1+β2で、β2≠0であるので、第2の円形
巻枠Q2で巻回された薄帯Fによる積層体ブロックに対
しては(6)式をそのまま適用することができない。
1+2T1+β2で、β2≠0であるので、第2の円形
巻枠Q2で巻回された薄帯Fによる積層体ブロックに対
しては(6)式をそのまま適用することができない。
実際の積層体ブロックB11ないしB20の長さは、第
1の円形巻枠Q1に薄帯Fを厚さT1だけ巻回した後引
き続き厚さT2だけ連続して巻回した場合の長さよりπ
β2だけ長くなる。
1の円形巻枠Q1に薄帯Fを厚さT1だけ巻回した後引
き続き厚さT2だけ連続して巻回した場合の長さよりπ
β2だけ長くなる。
従って重なり代ΔL11はΔL11=ΔL10−ε+π
β2となり、πβ2=10ε=9mmとすれば、ΔL11=1
4.55mmとなる。このΔL11の大きさは、前に説明した
ΔL1=14.55mmと同じ値となる。
β2となり、πβ2=10ε=9mmとすれば、ΔL11=1
4.55mmとなる。このΔL11の大きさは、前に説明した
ΔL1=14.55mmと同じ値となる。
ΔL11ないしΔL20に対しては、 ΔL20=ΔL19−ε =ΔL18−2ε =…=ΔL11−9ε …(7) の関係が成立する。
即ち、ΔL11以降の重なり代は1積層体ブロック毎に
εずつ減少し、積層体ブロックB20の重なり代ΔL
20は、ΔL11より9εだけ小さくなる。即ち、ΔL
20=14.55−9×0.9=6.45mmとなる。
εずつ減少し、積層体ブロックB20の重なり代ΔL
20は、ΔL11より9εだけ小さくなる。即ち、ΔL
20=14.55−9×0.9=6.45mmとなる。
以上のように、積層体ブロックB11ないしB20の巻
枠Mへの巻きつけ時には積層体ブロックB1ないしB
10の巻きつけ時において積層体ブロック毎に一様に減
少していた重なり代が、積層体ブロックB11において
一拠に増加して積層体ブロックB1における重なり代と
同じ大きさに回復し、その後再び積層体ブロック毎に減
少していく。
枠Mへの巻きつけ時には積層体ブロックB1ないしB
10の巻きつけ時において積層体ブロック毎に一様に減
少していた重なり代が、積層体ブロックB11において
一拠に増加して積層体ブロックB1における重なり代と
同じ大きさに回復し、その後再び積層体ブロック毎に減
少していく。
積層体ブロックB21ないしB30は第3の展開積層体
S3から作られている。そのため積層体ブロックB21
の巻枠Mへの巻きつけ時には積層体ブロックB11の巻
きつけ時と同様の重なり代の増加が起こる。
S3から作られている。そのため積層体ブロックB21
の巻枠Mへの巻きつけ時には積層体ブロックB11の巻
きつけ時と同様の重なり代の増加が起こる。
今(3)式においてβ3=0とすれば、その場合の積層体
ブロックB21ないしB30の長さは第2の円形巻枠Q
2に薄帯Fを厚さT2だけ巻回した後引き続き厚さT3
だけ連続して巻回した場合の積層体ブロックの長手方向
の寸法と同じになる。即ち、β3=0ならば、ΔL20
を超えるΔL21,ΔL22,…ΔL30に対しても
(7)式をそのまま延長して適用することができ、例え
ば、ΔL21=ΔL20−εとなる。しかし実際には第
3の円形巻枠Q3の直径は2+2T2+β3で、β3
≠0であるから、第3の円形巻枠Q3で巻回されて展開
された第3の展開積層体から作られた積層体ブロックに
対しては(7)式をそのまま延長して適用することができ
ない。
ブロックB21ないしB30の長さは第2の円形巻枠Q
2に薄帯Fを厚さT2だけ巻回した後引き続き厚さT3
だけ連続して巻回した場合の積層体ブロックの長手方向
の寸法と同じになる。即ち、β3=0ならば、ΔL20
を超えるΔL21,ΔL22,…ΔL30に対しても
(7)式をそのまま延長して適用することができ、例え
ば、ΔL21=ΔL20−εとなる。しかし実際には第
3の円形巻枠Q3の直径は2+2T2+β3で、β3
≠0であるから、第3の円形巻枠Q3で巻回されて展開
された第3の展開積層体から作られた積層体ブロックに
対しては(7)式をそのまま延長して適用することができ
ない。
この場合も積層体ブロックB21ないしB30の長さは
第2の円形巻枠Q2に薄帯Fを厚さT2だけ巻回した後
引き続き厚さT3だけ連続して巻回した場合の長さより
πβ3だけ長くなる。従って、ΔL21=ΔL20−ε
+πβ3となり、πβ3=10ε=9mmとすれば、ΔL
21=14.55mmとなる。このΔL21の大きさは前に説
明したΔL11(=14.55mm)と同じ値となる。
第2の円形巻枠Q2に薄帯Fを厚さT2だけ巻回した後
引き続き厚さT3だけ連続して巻回した場合の長さより
πβ3だけ長くなる。従って、ΔL21=ΔL20−ε
+πβ3となり、πβ3=10ε=9mmとすれば、ΔL
21=14.55mmとなる。このΔL21の大きさは前に説
明したΔL11(=14.55mm)と同じ値となる。
ΔL21ないしΔL30に対しては、 ΔL30=ΔL29−ε =ΔL28−2ε =…=ΔL21−9ε …(8) なる関係が成立する。即ちΔL21以降は、重なり代が
1積層体ブロック毎にεずつ減少し、最終の積層体ブロ
ックB30においては、ΔL30はΔL21より9εだ
け小さくなる。即ちΔL30=14.55−9×0.9=6.45mm
となる。
1積層体ブロック毎にεずつ減少し、最終の積層体ブロ
ックB30においては、ΔL30はΔL21より9εだ
け小さくなる。即ちΔL30=14.55−9×0.9=6.45mm
となる。
ここで直径余裕寸法βについての基準を一般化してのべ
る。第2の円形巻枠Q2ないし第nの円形巻枠Qnにお
ける任意のe番目の円形巻枠Qjの直径余裕寸法をβe
と表す。そして(e-1)番目の円形巻枠で巻回されたリン
グ状積層体で作られる積層体ブロックの数をN(e-1)bと
すれば直径余裕寸法は次のように表される。
る。第2の円形巻枠Q2ないし第nの円形巻枠Qnにお
ける任意のe番目の円形巻枠Qjの直径余裕寸法をβe
と表す。そして(e-1)番目の円形巻枠で巻回されたリン
グ状積層体で作られる積層体ブロックの数をN(e-1)bと
すれば直径余裕寸法は次のように表される。
βe=N(e-1)b×ε/π …(9) 前述の数値例ではN1b=N2b=10,ε=0.9mmであるか
らこの場合の直径余裕寸法は、 β2=β3=10×0.9/π≒2.9mmとなる。
らこの場合の直径余裕寸法は、 β2=β3=10×0.9/π≒2.9mmとなる。
直径寸法を(9)式のように設定すれば、円形巻枠Q1な
いしQnで巻回されたリング状積層体で作られるそれぞ
れ第1番目の積層体ブロック(それぞれにおける最も短
い積層体ブロック)における重なり代はすべて等しくな
る。なお、(9)式はあくまでも基準であって、実際の運
用においてはこれと多少異なっていても何ら差し支えな
い。
いしQnで巻回されたリング状積層体で作られるそれぞ
れ第1番目の積層体ブロック(それぞれにおける最も短
い積層体ブロック)における重なり代はすべて等しくな
る。なお、(9)式はあくまでも基準であって、実際の運
用においてはこれと多少異なっていても何ら差し支えな
い。
巻枠Mの半部Mc及びMbにおける鉄心Cの積層厚さT
cは120mmである。
cは120mmである。
しかし巻枠Mの接合部整形金具Maの部分、即ち重ね合
わせ接合部における鉄心Cの積層厚さをTc1とすれば、
Tc1はTcより、単位積層体の厚さに積層体ブロックの
総数を乗じた値だけ大きくなる。
わせ接合部における鉄心Cの積層厚さをTc1とすれば、
Tc1はTcより、単位積層体の厚さに積層体ブロックの
総数を乗じた値だけ大きくなる。
即ち、Tc1=120+30=150mmとなる。Tc1を一般式で示
せば、次式のようになる。
せば、次式のようになる。
Tc1=Tc+Tu×Nb …(10) 尚第8図に示されたg1,g2,g3はそれぞれの積層
体ブロックB1ないしB3の重ね合わせ接合部において
隣接の単位積層体間に生じる積層体間ギャップであり、
これらの積層体間ギャップを総称して表わすときにはg
と表示する。
体ブロックB1ないしB3の重ね合わせ接合部において
隣接の単位積層体間に生じる積層体間ギャップであり、
これらの積層体間ギャップを総称して表わすときにはg
と表示する。
また積層体間ギャップgの長さ(単位積層体切断面端面
間距離)を示す場合にはΔLgと表わすことにし、積層
体間ギャップg1,g2,…の長さはΔLg1,ΔLg2,
…と表わす。任意のi番目の積層体ブロックの重ね合わ
せ接合部において、 ΔLs=ΔLi+ΔLgi …(11) なる関係がある。
間距離)を示す場合にはΔLgと表わすことにし、積層
体間ギャップg1,g2,…の長さはΔLg1,ΔLg2,
…と表わす。任意のi番目の積層体ブロックの重ね合わ
せ接合部において、 ΔLs=ΔLi+ΔLgi …(11) なる関係がある。
第1の展開積層体S1から得られた積層体ブロックB1
ないしB10においては、 (6)式及び(11)式より、 ΔLgi=(i−0.5)ε …(12) なる関係がある。
ないしB10においては、 (6)式及び(11)式より、 ΔLgi=(i−0.5)ε …(12) なる関係がある。
(11)式から分るように、ΔLsを一定とすれば重なり代
の増減と積層体間ギャップの長さの増減との間には逆の
関係があり、重なり代が減少していく過程では積層体間
ギャップの長さが増加していく。
の増減と積層体間ギャップの長さの増減との間には逆の
関係があり、重なり代が減少していく過程では積層体間
ギャップの長さが増加していく。
全ての積層体ブロックの巻きつけが完了した後第9図に
示すように、重ね合わせ接合部の外側に接合部整形金具
Maと対向させて板状の押さえ金具K1を配置し、接合
部整形金具Maと押さえ金具K1とを鉄心Cの薄帯幅方
向の両側でしゃこ万力またはボルト等により鉄心の積層
方向に締め付けて重ね合わせ接合部を固定する。第9図
に示した鎖線Cp3及びCp4(両者は薄帯の幅方向に重な
っている。)はこの部分を締め付けることを表わしたも
のである。K1aは金具K1に取り付けられたフックであ
って、鉄心を吊り下げたり移動したりするときにこのフ
ックを利用する。
示すように、重ね合わせ接合部の外側に接合部整形金具
Maと対向させて板状の押さえ金具K1を配置し、接合
部整形金具Maと押さえ金具K1とを鉄心Cの薄帯幅方
向の両側でしゃこ万力またはボルト等により鉄心の積層
方向に締め付けて重ね合わせ接合部を固定する。第9図
に示した鎖線Cp3及びCp4(両者は薄帯の幅方向に重な
っている。)はこの部分を締め付けることを表わしたも
のである。K1aは金具K1に取り付けられたフックであ
って、鉄心を吊り下げたり移動したりするときにこのフ
ックを利用する。
重ね合わせ接合部を固定した後、巻枠Mの構成部材のう
ち、接合部整形金具Maを除く他の部材(Mb,Mc,
Md)を取り除く。
ち、接合部整形金具Maを除く他の部材(Mb,Mc,
Md)を取り除く。
先ず金具Mdに螺入された図示しないボルトを抜き取っ
て金具Mdを取り除く。金具Mdを取り除くと、Mbと
Mcとの間のギャップが閉じるので、巻枠Mの半部Mb
及びMcと鉄心Cの内周部との間が緩み、半部Mb及び
Mcを容易に抜き取ることができる。巻枠の半部Mb及
びMcを抜き取った状態を第10図に示す。
て金具Mdを取り除く。金具Mdを取り除くと、Mbと
Mcとの間のギャップが閉じるので、巻枠Mの半部Mb
及びMcと鉄心Cの内周部との間が緩み、半部Mb及び
Mcを容易に抜き取ることができる。巻枠の半部Mb及
びMcを抜き取った状態を第10図に示す。
次に鉄心Cを矩形状に整形する工程を行う。鉄心Cの矩
形整形後の4辺を第11図において積層体ブロックの巻
きつけ方向回り(反時計回り)にC1,C2,C3,C
4とする。C1及びC3を継鉄部、C2及びC4を脚部
(巻線が嵌装される部分)とし、薄帯の重ね合わせ接合
部がある継鉄部をC1とする。
形整形後の4辺を第11図において積層体ブロックの巻
きつけ方向回り(反時計回り)にC1,C2,C3,C
4とする。C1及びC3を継鉄部、C2及びC4を脚部
(巻線が嵌装される部分)とし、薄帯の重ね合わせ接合
部がある継鉄部をC1とする。
第10図の状態では、鉄心Cは矩形整形されていない
が、薄帯の重ね合わせ接合部は既に接合部整形金具Ma
と押さえ金具K1とを締め付けた際に継鉄部C1が矩形
の一辺の形に整形されている。したがって後は継鉄部C
3と脚部C2,C4とを矩形の他の3辺を構成するよう
に整形してやればよい。
が、薄帯の重ね合わせ接合部は既に接合部整形金具Ma
と押さえ金具K1とを締め付けた際に継鉄部C1が矩形
の一辺の形に整形されている。したがって後は継鉄部C
3と脚部C2,C4とを矩形の他の3辺を構成するよう
に整形してやればよい。
継鉄部C3及び脚部C2,C4の整形を行うには、第1
0図に示した鉄心Cの内側に、矩形状鉄心の窓部の形に
相応した形状の矩形整形金具Dを挿入する。
0図に示した鉄心Cの内側に、矩形状鉄心の窓部の形に
相応した形状の矩形整形金具Dを挿入する。
本実施例では巻枠Mの接合部整形金具Maが矩形整形金
具Dの一部を兼ねている。第11図は鉄心の内側に矩形
整形金具Dを挿入して鉄心を矩形状に整形した状態を示
したもので、この例では、矩形整形金具Dが接合部整形
金具Maと金具DaないしDfとにより構成されてい
る。即ち、接合部整形金具Maと反対側の位置(継鉄部
C3側の位置)に四角筒状の金具Daが配置され、該接
合部整形金具Maと金具Daとの間に四角筒状の金具D
bが配置されている。金具Daの幅寸法は矩形状鉄心の
窓部の幅に等しく設定されているが、金具Dbの幅は金
具Daよりも狭く設定され、該金具Dbの両側壁に添わ
せて板状の金具Dc及びDdが配置されている。また接
合部整形金具Maの幅はその平坦部側の端部(外端部)
を除いて金具Dbの幅に等しく設定され、該接合部整形
金具Maの両側壁に添わせて板状の金具De及びDfが
配置されている。
具Dの一部を兼ねている。第11図は鉄心の内側に矩形
整形金具Dを挿入して鉄心を矩形状に整形した状態を示
したもので、この例では、矩形整形金具Dが接合部整形
金具Maと金具DaないしDfとにより構成されてい
る。即ち、接合部整形金具Maと反対側の位置(継鉄部
C3側の位置)に四角筒状の金具Daが配置され、該接
合部整形金具Maと金具Daとの間に四角筒状の金具D
bが配置されている。金具Daの幅寸法は矩形状鉄心の
窓部の幅に等しく設定されているが、金具Dbの幅は金
具Daよりも狭く設定され、該金具Dbの両側壁に添わ
せて板状の金具Dc及びDdが配置されている。また接
合部整形金具Maの幅はその平坦部側の端部(外端部)
を除いて金具Dbの幅に等しく設定され、該接合部整形
金具Maの両側壁に添わせて板状の金具De及びDfが
配置されている。
上記のように矩形整形金具Dを多数の部材に分割してお
くと、鉄心の内側の窓部に矩形整形金具を挿入する作業
及び該矩形整形金具を窓部から取り外す作業を容易にす
ることができる。
くと、鉄心の内側の窓部に矩形整形金具を挿入する作業
及び該矩形整形金具を窓部から取り外す作業を容易にす
ることができる。
上記矩形整形金具Dを鉄心Cの内側に挿入して鉄心の内
周側の形を整えた後、第11図に示すように押さえ金具
K2ないしK4を鉄心Cの外側に当ててしゃこ万力等に
より押さえ金具K2とK4との間、押さえ金具K1と接
合部整形金具Maとの間及び押さえ金具K3と金具Da
との間をそれぞれ締め付けて鉄心Cの外周部の形状を整
える。第11図において鎖線Cp5ないしCp10は鉄心の
整形時の締め付け位置を表している。即ち鎖線Cp5,C
p6(矩形整形金具を間にして鉄心C2及びC4部におけ
るC1側で薄帯の幅方向に重なっている。)および
Cp7,Cp8(矩形整形金具を間にして鉄心C2及びC4
部におけるC3側で薄帯の幅方向に重なっている。)は
押さえ金具K2,K4間の締め付け箇所を示している。
また鎖線Cp9,Cp10(鉄心C3部において薄帯の幅方
向に重なっている。)は押さえ金具K3と金具Daとの
間の締め付け箇所を示している。鎖線Cp3,Cp4につい
ては既に説明した。
周側の形を整えた後、第11図に示すように押さえ金具
K2ないしK4を鉄心Cの外側に当ててしゃこ万力等に
より押さえ金具K2とK4との間、押さえ金具K1と接
合部整形金具Maとの間及び押さえ金具K3と金具Da
との間をそれぞれ締め付けて鉄心Cの外周部の形状を整
える。第11図において鎖線Cp5ないしCp10は鉄心の
整形時の締め付け位置を表している。即ち鎖線Cp5,C
p6(矩形整形金具を間にして鉄心C2及びC4部におけ
るC1側で薄帯の幅方向に重なっている。)および
Cp7,Cp8(矩形整形金具を間にして鉄心C2及びC4
部におけるC3側で薄帯の幅方向に重なっている。)は
押さえ金具K2,K4間の締め付け箇所を示している。
また鎖線Cp9,Cp10(鉄心C3部において薄帯の幅方
向に重なっている。)は押さえ金具K3と金具Daとの
間の締め付け箇所を示している。鎖線Cp3,Cp4につい
ては既に説明した。
上記のように、鉄心の重ね合わせ接合部を拘束した状態
で鉄心の矩形整形を行うと、整形加工時に単位積層体の
重ね合わせ接合部が動くことがないため、鉄心の整形後
も重ね合わせ接合部の状態をそのまま保つことができ、
常に重ね合わせ接合部の乱れがない、高品質の鉄心を得
ることができる。
で鉄心の矩形整形を行うと、整形加工時に単位積層体の
重ね合わせ接合部が動くことがないため、鉄心の整形後
も重ね合わせ接合部の状態をそのまま保つことができ、
常に重ね合わせ接合部の乱れがない、高品質の鉄心を得
ることができる。
鉄心を矩形状に整形した後、該鉄心の磁場焼鈍を行い、
鉄心の製造工程で薄帯に加えられた歪みを除去して、歪
みにより低下した磁気特性の回復を図る。尚磁場焼鈍に
代えて、磁場をかけることなく焼鈍を行う場合もある。
鉄心の製造工程で薄帯に加えられた歪みを除去して、歪
みにより低下した磁気特性の回復を図る。尚磁場焼鈍に
代えて、磁場をかけることなく焼鈍を行う場合もある。
焼鈍を行った後鉄心Cに取り付けられている矩形整形金
具の構成部品を取り外し、第12図に示されているよう
な矩形状の巻鉄心を得る。
具の構成部品を取り外し、第12図に示されているよう
な矩形状の巻鉄心を得る。
その後鉄心Cの継鉄部C3及び脚部C2,C4の外面に
図示しない絶縁紙等の保護物を取り付け、継鉄部C1の
重ね合わせ接合部を開いて、鉄心Cを一旦U字状に保
つ。この状態で図示しない巻線を脚部C2及びC4部に
嵌装してから継鉄部C1を再び閉じ、鉄心Cの継鉄部C
1に図示しない絶縁紙等の保護物を取り付けて変圧器本
体を完成する。
図示しない絶縁紙等の保護物を取り付け、継鉄部C1の
重ね合わせ接合部を開いて、鉄心Cを一旦U字状に保
つ。この状態で図示しない巻線を脚部C2及びC4部に
嵌装してから継鉄部C1を再び閉じ、鉄心Cの継鉄部C
1に図示しない絶縁紙等の保護物を取り付けて変圧器本
体を完成する。
上記の実施例では、積層体ブロックを巻きつける巻枠M
としてその外周部の一部に平坦部を有するものを用いた
が、この巻枠として第13図に示すような矩形状の巻枠
M′を用いることもできる。第13図に示した巻枠M′
は、前記の実施例で用いたのと同様な接合部整形金具M
a′と、四角筒状の金具Mb′と接合部整形金具Ma′
の両側壁に添わせて配置された板状の金具Mc′,
Md′とからなり、製造すべき矩形状巻鉄心の窓部と同
一の輪郭形状を有している。
としてその外周部の一部に平坦部を有するものを用いた
が、この巻枠として第13図に示すような矩形状の巻枠
M′を用いることもできる。第13図に示した巻枠M′
は、前記の実施例で用いたのと同様な接合部整形金具M
a′と、四角筒状の金具Mb′と接合部整形金具Ma′
の両側壁に添わせて配置された板状の金具Mc′,
Md′とからなり、製造すべき矩形状巻鉄心の窓部と同
一の輪郭形状を有している。
第13図の巻枠M′に積層体ブロックを巻きつける要領
は前記の実施例と同様である。第14図は巻枠M′に積
層体ブロックを巻きつけ終わった状態を示したもので、
前記の実施例の第9図に相当するものである。このよう
に積層体ブロックの巻きつけが完了した後、第15図に
示すように鉄心Cの脚部C2,C4の外側に押さえ金具
K2,K4を当てがい、継鉄部C3に押さえ金具K3を
当てがって前記と同様にこれらの押さえ金具を締め付け
ることにより、鉄心を矩形状に整形する。第15図の鎖
線Cp3〜Cp10は第11図に示したものと同様に、各締
め付け箇所を示している。鉄心を整形した後焼鈍して、
変圧器を組み立てるまでの工程は前記の実施例と同様で
ある。
は前記の実施例と同様である。第14図は巻枠M′に積
層体ブロックを巻きつけ終わった状態を示したもので、
前記の実施例の第9図に相当するものである。このよう
に積層体ブロックの巻きつけが完了した後、第15図に
示すように鉄心Cの脚部C2,C4の外側に押さえ金具
K2,K4を当てがい、継鉄部C3に押さえ金具K3を
当てがって前記と同様にこれらの押さえ金具を締め付け
ることにより、鉄心を矩形状に整形する。第15図の鎖
線Cp3〜Cp10は第11図に示したものと同様に、各締
め付け箇所を示している。鉄心を整形した後焼鈍して、
変圧器を組み立てるまでの工程は前記の実施例と同様で
ある。
上記の説明では、全ての単位積層体を形成してから積層
体ブロックを形成し、全ての積層体ブロックを形成して
から、該積層体ブロックの巻きつけ作業を行うようにし
たが、これらの作業、即ち単位積層体の製作、積層体ブ
ロックの形成、及び積層体ブロックの巻きつけ作業を並
行して行ってもよいのはもちろんである。
体ブロックを形成し、全ての積層体ブロックを形成して
から、該積層体ブロックの巻きつけ作業を行うようにし
たが、これらの作業、即ち単位積層体の製作、積層体ブ
ロックの形成、及び積層体ブロックの巻きつけ作業を並
行して行ってもよいのはもちろんである。
また第13図に示すような矩形状の巻枠M′を用いて積
層体ブロックの巻きつけ作業を行う場合、全ての積層体
ブロックを展開された状態で積み上げてから、積み上げ
られた積層体ブロックを巻枠に巻きつけるようにしても
よい。以下にこの方法の概要を説明する。
層体ブロックの巻きつけ作業を行う場合、全ての積層体
ブロックを展開された状態で積み上げてから、積み上げ
られた積層体ブロックを巻枠に巻きつけるようにしても
よい。以下にこの方法の概要を説明する。
先ず単位積層体を長いものから順に積層して積層体ブロ
ックを形成する。次いで第16図に示すように薄帯の長
い方を下にして全ての積層体ブロックをそれぞれの中心
位置を合わせて積層する。このようにして形成された積
層体ブロックの集積体を積層体ブロック展開集積体Sb
と呼ぶことにする。第16図には3つの積層体ブロック
B30,B29及びB28が示されているが、実際には
更に上方に積層体ブロックB1まで積み上げられる。第
16図において各単位積層体の接着剤が塗布された切断
面aはすべて右端側に位置しており、各単位積層体の接
着剤が塗布されていない切断面は左端側に位置してい
る。また図示してないが、この積層体ブロック展開集積
体の中央部の下側には予め押さえ金具K3が配設されて
いる。
ックを形成する。次いで第16図に示すように薄帯の長
い方を下にして全ての積層体ブロックをそれぞれの中心
位置を合わせて積層する。このようにして形成された積
層体ブロックの集積体を積層体ブロック展開集積体Sb
と呼ぶことにする。第16図には3つの積層体ブロック
B30,B29及びB28が示されているが、実際には
更に上方に積層体ブロックB1まで積み上げられる。第
16図において各単位積層体の接着剤が塗布された切断
面aはすべて右端側に位置しており、各単位積層体の接
着剤が塗布されていない切断面は左端側に位置してい
る。また図示してないが、この積層体ブロック展開集積
体の中央部の下側には予め押さえ金具K3が配設されて
いる。
次に積層体ブロック展開集積体Sbの中心を第17図に
示すように巻枠M′の下面の中心に合わせて長さが最も
短い薄帯を巻枠M′の下面に接触させ、積層体ブロック
展開集積体の下面に配設された押さえ金具K3と金具M
b′との間を締め付ける。Cp9及びCp10(鉄心C3部
において薄帯の幅方向に重なっている。)はこれらの締
付け箇所を示している。積層体ブロック展開集積体の巻
枠M′の下面に固定された部分が後に鉄心の継鉄部C3
となる。
示すように巻枠M′の下面の中心に合わせて長さが最も
短い薄帯を巻枠M′の下面に接触させ、積層体ブロック
展開集積体の下面に配設された押さえ金具K3と金具M
b′との間を締め付ける。Cp9及びCp10(鉄心C3部
において薄帯の幅方向に重なっている。)はこれらの締
付け箇所を示している。積層体ブロック展開集積体の巻
枠M′の下面に固定された部分が後に鉄心の継鉄部C3
となる。
次に積層体ブロック展開集積体Sbを構成する各単位積
層体の接着剤が塗布されている切断面aに接着剤を再溶
解させる溶剤(ケトン等)を吹き付けるかまたは塗布し
て接着剤を軟化させる。
層体の接着剤が塗布されている切断面aに接着剤を再溶
解させる溶剤(ケトン等)を吹き付けるかまたは塗布し
て接着剤を軟化させる。
次の工程では、積層体ブロック展開集積体Sbを、その
外周側において図示しないローラ状の工具を当てがって
内側方向に力を加えながら矩形状の巻枠M′の両側壁
(長辺部)に添わせるように曲げ、積層体ブロック展開
集積体をU字状に変形して、鉄心の脚部C2及びC4と
なる部分を形成する。
外周側において図示しないローラ状の工具を当てがって
内側方向に力を加えながら矩形状の巻枠M′の両側壁
(長辺部)に添わせるように曲げ、積層体ブロック展開
集積体をU字状に変形して、鉄心の脚部C2及びC4と
なる部分を形成する。
その後第15図に示したものと同様の方法で鉄心の脚部
C2及びC4に相当する部分を締め付ける。次いで巻枠
M′の接合部整形金具Ma′の上面(平坦部)の上で内
側の単位積層体から順にそれぞれの両端の重ね合わせ接
合を行い、鉄心の継鉄部C1を形成する。この継鉄部C
1を第15図に示されているのと同様の方法で締め付け
る。
C2及びC4に相当する部分を締め付ける。次いで巻枠
M′の接合部整形金具Ma′の上面(平坦部)の上で内
側の単位積層体から順にそれぞれの両端の重ね合わせ接
合を行い、鉄心の継鉄部C1を形成する。この継鉄部C
1を第15図に示されているのと同様の方法で締め付け
る。
この方法では、単位積層体の中央部が先に巻枠に固定さ
れ、その後両側の部分が曲げられるので、鉄心Cの継鉄
部C1及び脚部C2,C4に相当する部分で各単位積層
体内の薄帯に長手方向の相対的変位が生じる。前述のよ
うに、積層体ブロック展開集積体の曲げ加工を行う前に
各単位積層体の一端側の切断面aに塗布された接着剤を
軟化させておけば、上記薄帯の相対的変位を抵抗なく行
わせることができ、薄帯に無理な力が加わるのを防ぐこ
とができる。
れ、その後両側の部分が曲げられるので、鉄心Cの継鉄
部C1及び脚部C2,C4に相当する部分で各単位積層
体内の薄帯に長手方向の相対的変位が生じる。前述のよ
うに、積層体ブロック展開集積体の曲げ加工を行う前に
各単位積層体の一端側の切断面aに塗布された接着剤を
軟化させておけば、上記薄帯の相対的変位を抵抗なく行
わせることができ、薄帯に無理な力が加わるのを防ぐこ
とができる。
この方法による場合には、巻鉄心を矩形状に整形した後
の各単位積層体の切断面a,bの積層体切断面テーパ角
が共に0°にならない。この場合の切断面a,bの積層
体切断面テーパ角はともにtan-1π≒72°となり、各単
位積層体の両端面は傾斜状態で平行する。各単位積層体
において切断面a側は単位積層体の内側が切断面b側に
向かって突出した状態になり、切断面b側は単位積層体
の外側が切断面a側に向かって突出した状態になる。従
ってこの方法によるときには、隣接する単位積層体間の
ギャップが平行四辺形状になる。
の各単位積層体の切断面a,bの積層体切断面テーパ角
が共に0°にならない。この場合の切断面a,bの積層
体切断面テーパ角はともにtan-1π≒72°となり、各単
位積層体の両端面は傾斜状態で平行する。各単位積層体
において切断面a側は単位積層体の内側が切断面b側に
向かって突出した状態になり、切断面b側は単位積層体
の外側が切断面a側に向かって突出した状態になる。従
ってこの方法によるときには、隣接する単位積層体間の
ギャップが平行四辺形状になる。
第18図は積層体ブロック展開集積体Sbの重ね合わせ
接合部の部分拡大図であって、鉄心内側部分の積層体ブ
ロックB1ないしB3のみを示したものである。この方
法によれば積層体ブロック展開集積体Sbを重ね合わせ
接合した場合の実質的な重なり代は第8図の場合よりも
大きくなる。
接合部の部分拡大図であって、鉄心内側部分の積層体ブ
ロックB1ないしB3のみを示したものである。この方
法によれば積層体ブロック展開集積体Sbを重ね合わせ
接合した場合の実質的な重なり代は第8図の場合よりも
大きくなる。
尚実質的な重なり代とは同一単位積層体の長手方向の両
端部において、直接相接している部分における長さを意
味している。
端部において、直接相接している部分における長さを意
味している。
第18図から分るように例えば積層体ブロックB1にお
ける実質的な重なり代はΔL1+πTuとなり第8図の
場合よりもπTuだけ大きくなる。これは積層体ブロッ
クB1に限らずすべての積層体ブロックについて当ては
まる。これにより、逆に本方法によれば第8図で説明し
た方法よりも基準ずらし寸法LsをπTuだけ小さくし
ても、実質的な重なり代は同じ大きさとなる。
ける実質的な重なり代はΔL1+πTuとなり第8図の
場合よりもπTuだけ大きくなる。これは積層体ブロッ
クB1に限らずすべての積層体ブロックについて当ては
まる。これにより、逆に本方法によれば第8図で説明し
た方法よりも基準ずらし寸法LsをπTuだけ小さくし
ても、実質的な重なり代は同じ大きさとなる。
基準ずらし寸法Lsを小さくできれば、1積層体ブロッ
クB当りの単位積層体Uの数Nubを大きくすることがで
きるので、同じ鉄心の内周長Lci及び積層厚さTcに対
し、重ね合わせ接合部における積層厚さTc1を小さくす
ることができる。従って本方法によれば薄帯の所要量を
少なくすることができる。
クB当りの単位積層体Uの数Nubを大きくすることがで
きるので、同じ鉄心の内周長Lci及び積層厚さTcに対
し、重ね合わせ接合部における積層厚さTc1を小さくす
ることができる。従って本方法によれば薄帯の所要量を
少なくすることができる。
また本方法において、展開積層体の一端側の切断面に接
着剤を塗布する接着剤塗布工程で、塗布後も塗膜が粘着
性を持続し、容易に剥がすことができ、かつその後その
まま再接着が可能な弱粘着性接着剤を使用すると、作業
を簡単にすることができる。この接着剤としては住友ス
リーエム社製の合成ゴム系接着剤「55スプレー糊」が
適当であった。弱粘着性接着剤は継続する外力に対する
接着力は弱いが、瞬間的な外力に対してはかなり強い接
着力を有する。
着剤を塗布する接着剤塗布工程で、塗布後も塗膜が粘着
性を持続し、容易に剥がすことができ、かつその後その
まま再接着が可能な弱粘着性接着剤を使用すると、作業
を簡単にすることができる。この接着剤としては住友ス
リーエム社製の合成ゴム系接着剤「55スプレー糊」が
適当であった。弱粘着性接着剤は継続する外力に対する
接着力は弱いが、瞬間的な外力に対してはかなり強い接
着力を有する。
作業者が不用意に単位積層体に触れたりしたときの外力
は瞬間的に働く場合がほとんどであるから、弱粘着性接
着剤でも単位積層体がばらばらになるのを防ぐ効果は充
分ある。
は瞬間的に働く場合がほとんどであるから、弱粘着性接
着剤でも単位積層体がばらばらになるのを防ぐ効果は充
分ある。
一方積層体ブロックの巻きつけ工程においては接着剤塗
布面に数秒ないし継続的に外力が作用するが、第8図の
方法においてはこの外力により接着剤塗布面が変形して
はならず、第18図の方法においては逆に容易に変形し
なくてはならない。前記の弱粘着性接着剤を用いた場
合、溶剤を付着させて塗膜を軟化させなくても、積層体
ブロック展開集積体を巻枠に巻きつける作業において、
接着剤塗布面は容易に変形するので、薄帯の相対的変位
を抵抗なく行わせることができる。
布面に数秒ないし継続的に外力が作用するが、第8図の
方法においてはこの外力により接着剤塗布面が変形して
はならず、第18図の方法においては逆に容易に変形し
なくてはならない。前記の弱粘着性接着剤を用いた場
合、溶剤を付着させて塗膜を軟化させなくても、積層体
ブロック展開集積体を巻枠に巻きつける作業において、
接着剤塗布面は容易に変形するので、薄帯の相対的変位
を抵抗なく行わせることができる。
次にリング状積層体の巻回厚さの上限値を大きくする方
法について述べる。リング状積層体の巻回厚さの上限値
を大きくするためには、円形巻枠Qに薄帯を巻回して得
たリング状積層体の巻回厚さが、該リング状積層体から
得た積層体ブロックを巻枠MまたはM′に巻きつけたと
きの積層体厚さよりも厚くなるようにしておく。
法について述べる。リング状積層体の巻回厚さの上限値
を大きくするためには、円形巻枠Qに薄帯を巻回して得
たリング状積層体の巻回厚さが、該リング状積層体から
得た積層体ブロックを巻枠MまたはM′に巻きつけたと
きの積層体厚さよりも厚くなるようにしておく。
即ち円形巻枠Qに巻回されたリング状積層体の占積率
を、該リング状積層体から得た積層体ブロックが巻枠M
またはM′に巻きつけられたときの占積率よりも意図的
に低くしておく。
を、該リング状積層体から得た積層体ブロックが巻枠M
またはM′に巻きつけられたときの占積率よりも意図的
に低くしておく。
このような円形巻枠Qへの薄帯の巻回の仕方を緩い巻回
と呼ぶことにし、円形巻枠Qに巻回されたリング状積層
体の巻回厚さが、該リング状積層体を巻枠MまたはM′
に巻きつけたときの積層厚さにほぼ等しくなるように薄
帯を円形巻枠に巻く巻回の仕方を通常の巻回と呼ぶこと
にする。
と呼ぶことにし、円形巻枠Qに巻回されたリング状積層
体の巻回厚さが、該リング状積層体を巻枠MまたはM′
に巻きつけたときの積層厚さにほぼ等しくなるように薄
帯を円形巻枠に巻く巻回の仕方を通常の巻回と呼ぶこと
にする。
積層体ブロックを巻枠MまたはM′に巻きつけたときの
占積率をhm、円形巻枠Qに巻回したときの通常の巻回
における占積率及び緩い巻回における占積率をそれぞれ
hq及びhq′で表わす。通常の巻回においてはhq=
hmであり、緩い巻回においてはhq′<hmである。
尚通常の巻回においては必ずしもhq=hmとは限ら
ず、正しくはhqとhmとはほぼ同じというべきである
が、後の説明を簡明にするためhq=hmとする。
占積率をhm、円形巻枠Qに巻回したときの通常の巻回
における占積率及び緩い巻回における占積率をそれぞれ
hq及びhq′で表わす。通常の巻回においてはhq=
hmであり、緩い巻回においてはhq′<hmである。
尚通常の巻回においては必ずしもhq=hmとは限ら
ず、正しくはhqとhmとはほぼ同じというべきである
が、後の説明を簡明にするためhq=hmとする。
巻枠MまたはM′に巻きつけたときの占積率を円形巻枠
に巻回したときの占積率で除した値を比占積率と呼ぶこ
とにする。通常の巻回における比占積率をhr=hm/
hqで表わし、緩い巻回における比占積率をhr′=h
m/hq′で表わす。
に巻回したときの占積率で除した値を比占積率と呼ぶこ
とにする。通常の巻回における比占積率をhr=hm/
hqで表わし、緩い巻回における比占積率をhr′=h
m/hq′で表わす。
hr=1であり、 hr′>1である。
先に述べた例はいずれも通常の巻回を行った場合である
が、ここで述べる例は緩い巻回を行った場合及び通常と
緩い巻回とを組合わせた場合である。
が、ここで述べる例は緩い巻回を行った場合及び通常と
緩い巻回とを組合わせた場合である。
上記緩い巻回を行うためには、円形巻枠への巻回トルク
を小さくして薄帯を緩く巻く必要があるため、巻回され
た薄帯がずれやすくなるのは避けられない。そのためこ
の方法によるときには、薄帯がずれるのを防止する何等
かの手段を講ずる必要がある。
を小さくして薄帯を緩く巻く必要があるため、巻回され
た薄帯がずれやすくなるのは避けられない。そのためこ
の方法によるときには、薄帯がずれるのを防止する何等
かの手段を講ずる必要がある。
通常の巻回によるときと同じ巻回数で薄帯の緩い巻回を
行ったときのリング状積層体R′の巻回厚さをT′とす
れば、T′=hr′Tとなる。Tは通常の巻回によると
きのリング状積層体Rの巻回厚さである。このリング状
積層体R′を切断して形成した展開積層体をS′とす
る。薄帯の巻回数が同一であれば、展開積層体の積層厚
さは通常の巻回のときも緩い巻回のときも変わらない。
即ち、展開積層体S′の積層厚さは、展開積層体Sの積
層厚さに等しく、これは通常の巻回時のリング状積層体
Rの巻回厚さTと同じである。したがって展開積層体
S′の短辺側を基点に長辺側に向かってγの点(0≦γ
≦T)における薄帯の長さは緩い巻回によるときの方が
通常の巻回によるときよりも2πγ(hr′−1)だけ
長くなる。更に展開積層体S′の切断面a及びbにおけ
る積層体切断面テーパ角をそれぞれθa′及びθb′と
すると、θa′は展開積層体Sの積層体切断面テーパ角
θaと同様に0°であるが、θb′は展開積層体Sの積
層体切断面テーパ角θbよりも大きくなる。その理由
は、θb′=tan-12πhr′>tan-12π=θb=81°
であることによる。従って、通常の巻回時及び緩い巻回
時の任意の同一番号j番目の単位積層体(対応する単位
積層体)の重なり代をそれぞれΔL及びΔL′とし、通
常の巻回時及び緩い巻回時の重なり代差をそれぞれε及
びε′とすると、 ΔL′>ΔL, ε′<ε となる。即ち、緩い巻回を行った時には通常の巻回を行
った時よりも重なり代が大きくなり、積層体ブロック毎
に生じる重なり代の減少量は少なくなる。従って緩い巻
回を行うことによりリング状積層体の巻回厚さの実質的
な上限値を通常の巻回時よりも大きくすることができ
る。
行ったときのリング状積層体R′の巻回厚さをT′とす
れば、T′=hr′Tとなる。Tは通常の巻回によると
きのリング状積層体Rの巻回厚さである。このリング状
積層体R′を切断して形成した展開積層体をS′とす
る。薄帯の巻回数が同一であれば、展開積層体の積層厚
さは通常の巻回のときも緩い巻回のときも変わらない。
即ち、展開積層体S′の積層厚さは、展開積層体Sの積
層厚さに等しく、これは通常の巻回時のリング状積層体
Rの巻回厚さTと同じである。したがって展開積層体
S′の短辺側を基点に長辺側に向かってγの点(0≦γ
≦T)における薄帯の長さは緩い巻回によるときの方が
通常の巻回によるときよりも2πγ(hr′−1)だけ
長くなる。更に展開積層体S′の切断面a及びbにおけ
る積層体切断面テーパ角をそれぞれθa′及びθb′と
すると、θa′は展開積層体Sの積層体切断面テーパ角
θaと同様に0°であるが、θb′は展開積層体Sの積
層体切断面テーパ角θbよりも大きくなる。その理由
は、θb′=tan-12πhr′>tan-12π=θb=81°
であることによる。従って、通常の巻回時及び緩い巻回
時の任意の同一番号j番目の単位積層体(対応する単位
積層体)の重なり代をそれぞれΔL及びΔL′とし、通
常の巻回時及び緩い巻回時の重なり代差をそれぞれε及
びε′とすると、 ΔL′>ΔL, ε′<ε となる。即ち、緩い巻回を行った時には通常の巻回を行
った時よりも重なり代が大きくなり、積層体ブロック毎
に生じる重なり代の減少量は少なくなる。従って緩い巻
回を行うことによりリング状積層体の巻回厚さの実質的
な上限値を通常の巻回時よりも大きくすることができ
る。
尚薄帯の巻回数が同じ場合でも、緩い巻回を行ったとき
には、通常の巻回を行ったときのhr′倍の巻回厚さに
なるが、これは見掛上巻回厚さが増加したに過ぎず、実
質的な巻回厚さは同じである。前に「巻回厚さの実質的
な上限値を通常の巻回時よりも大きくすることができ
る。」と述べたが、これは緩い巻回を行った時の巻回厚
さの上限値を通常の巻回を行った時の巻回厚さの上限値
のhr′倍以上にすることができることを意味する。
には、通常の巻回を行ったときのhr′倍の巻回厚さに
なるが、これは見掛上巻回厚さが増加したに過ぎず、実
質的な巻回厚さは同じである。前に「巻回厚さの実質的
な上限値を通常の巻回時よりも大きくすることができ
る。」と述べたが、これは緩い巻回を行った時の巻回厚
さの上限値を通常の巻回を行った時の巻回厚さの上限値
のhr′倍以上にすることができることを意味する。
次に緩い巻回を行ったときの状況を詳細に説明する。巻
回厚さの見掛上の増加や実質的な増加を区別しなければ
ならない繁雑さを避けるため、以下の説明では、「積層
体ブロック数上限値」なる数を用いる。
回厚さの見掛上の増加や実質的な増加を区別しなければ
ならない繁雑さを避けるため、以下の説明では、「積層
体ブロック数上限値」なる数を用いる。
この積層体ブロック数上限値は、重なり代を下限値ΔL
min以上に保つことができる最大の積層体ブロック数を
意味する。通常の巻回を行ったとき及び緩い巻回(又は
通常の巻回と緩い巻回とを組合わせた巻回)を行ったと
きにおける積層体ブロック数の上限値をそれぞれNmax
及びN′maxと表す。緩い巻回を行ったときには、同一
積層体ブロックにおける各部の重なり代を一定とみなす
ことはできず、外側の位置ほど重なり代が増加する。
min以上に保つことができる最大の積層体ブロック数を
意味する。通常の巻回を行ったとき及び緩い巻回(又は
通常の巻回と緩い巻回とを組合わせた巻回)を行ったと
きにおける積層体ブロック数の上限値をそれぞれNmax
及びN′maxと表す。緩い巻回を行ったときには、同一
積層体ブロックにおける各部の重なり代を一定とみなす
ことはできず、外側の位置ほど重なり代が増加する。
今緩い巻回により作られたi番目の積層体ブロックにお
いて、単位積層体の内側から1番目、2番目、…の重な
り代をΔL′i.1,ΔL′i.2,…と表わす。前に例示し
た単位積層体及び積層体ブロックの構成において、緩い
巻回を行った場合を積層体ブロックB2について示すと
次のようになる。
いて、単位積層体の内側から1番目、2番目、…の重な
り代をΔL′i.1,ΔL′i.2,…と表わす。前に例示し
た単位積層体及び積層体ブロックの構成において、緩い
巻回を行った場合を積層体ブロックB2について示すと
次のようになる。
ΔL′2.1<ΔL′2.2<ΔL′2.3<L′2.4 そして、 ΔL′2.4−ΔL′2.3 =ΔL′2.3−ΔL′2.2 =ΔL′2.2−ΔL′2.1 =2πTu(hr′−1) である。
以下、積層体ブロックの総数Nbと1積層体ブロックの
単位積層体の数Nubとを一般化して説明する。1積層体
ブロックにおける単位積層体の数Nubをmとすると、i
番目の積層体ブロックBiにおける重なり代は次のよう
になる。
単位積層体の数Nubとを一般化して説明する。1積層体
ブロックにおける単位積層体の数Nubをmとすると、i
番目の積層体ブロックBiにおける重なり代は次のよう
になる。
ΔL′i.m−ΔL′i.(m-1) =…=ΔL′i.2−ΔL′i.1 =2πTu(h′r−1) …(13) (13)式より、 ΔL′i.1=ΔL′i.m −2πTu(m−1)(hr′−1) …(14) また、ΔL′(i+1).1=ΔL′i.m +2πTu(hr′−1)−ε …(15) 通常の巻回を行ったときにj番目の積層体ブロックの重
なり代がΔLjで、(j+1)番目の積層体ブロックの
重なり代ΔL(j+1)がΔLj−εとなる場合において、
j番目以降の積層体ブロック相当部について緩い巻回を
行った場合を考える。
なり代がΔLjで、(j+1)番目の積層体ブロックの
重なり代ΔL(j+1)がΔLj−εとなる場合において、
j番目以降の積層体ブロック相当部について緩い巻回を
行った場合を考える。
(14)式と(15)式においてi=jとおきかえて、 ΔL′(j+1).1=ΔL′i.m−ε +2πmTu(hr′−1) …(16) ΔL′j.1=ΔLjであり、mTu=Tbであるから、
(16)式は、 ΔL′(j+1).1=ΔLj−ε +2πTb(hr′−1) =ΔL(j+1)+2πTb(hr′−1)…(17) 即ち、(j−1)番目までの積層体ブロック相当部に対
しては通常の巻回を行い、j番目以降の積層体ブロック
相当部に対して緩い巻回を行うと、(j+1)番目の積
層体ブロックにおいては、重なり代が最も小さい一番内
側の単位積層体においても通常の巻回時より2πT
b(hr′−1)だけ重なり代が長くなる。
(16)式は、 ΔL′(j+1).1=ΔLj−ε +2πTb(hr′−1) =ΔL(j+1)+2πTb(hr′−1)…(17) 即ち、(j−1)番目までの積層体ブロック相当部に対
しては通常の巻回を行い、j番目以降の積層体ブロック
相当部に対して緩い巻回を行うと、(j+1)番目の積
層体ブロックにおいては、重なり代が最も小さい一番内
側の単位積層体においても通常の巻回時より2πT
b(hr′−1)だけ重なり代が長くなる。
通常の巻回において、積層体ブロックの上限値Nmaxに
おける重なり代が、下限値ΔLminであるとする。今積
層体ブロックJ番目(J<Nmaxとする。)以降につい
て緩い巻回を行ったとき、Nmax番目に相当する積層体
ブロックにおける重なり代の最小値はΔLmin+2πT
b(hr′−1)(Nmax−J)となる。したがって2
πTb×(hr′−1)(Nmax−J)がεより大なら
ばN′max>Nmaxとすることができる。
おける重なり代が、下限値ΔLminであるとする。今積
層体ブロックJ番目(J<Nmaxとする。)以降につい
て緩い巻回を行ったとき、Nmax番目に相当する積層体
ブロックにおける重なり代の最小値はΔLmin+2πT
b(hr′−1)(Nmax−J)となる。したがって2
πTb×(hr′−1)(Nmax−J)がεより大なら
ばN′max>Nmaxとすることができる。
更に詳細に述べると次のようになる。(Nmax+x)番
目相当の積層体ブロックにおいて重なり代の最小値がΔ
Lminになるものとすれば次式が成立する。
目相当の積層体ブロックにおいて重なり代の最小値がΔ
Lminになるものとすれば次式が成立する。
2πTb(hr′−1)(Nmax−J)=εx−2πT
bx(hr′−1) 故に x=2πTb(hr′−1)(Nmax−J)/ [ε−2πTb(hr′−1)] …(18) (18)式においてxの整数部分のみをとり、これをΔNと
すれば、 N′max=Nmax+ΔN …(19) となる。
bx(hr′−1) 故に x=2πTb(hr′−1)(Nmax−J)/ [ε−2πTb(hr′−1)] …(18) (18)式においてxの整数部分のみをとり、これをΔNと
すれば、 N′max=Nmax+ΔN …(19) となる。
次に緩い巻回により作られた積層体ブロックを巻きつけ
たときの積層体間ギャップについて述べる。このときの
積層体間ギャップは互いに平行な面(内側面及び外側
面)と、これらの面に対して直角をなす一方の切断面
(接着剤塗布面)と、外側方向に狭まった他方の切断面
とからなっていて、台形状を呈している。外側面の長さ
は内側面の長さより2πTu(hr′−1)だけ短い。
j番目の積層体ブロックの積層体間ギャップを内側から
順にg′j.1,g′j.2,…,g′j.(m-1)とすると、そ
れぞれのギャップの長さは外側に向かうにしたがって2
πTu(hr′−1)ずつ短くなる。最も長さが長くな
るのはギャップはg′j.1の内側面であり、最も長さが
短くなるのはギャップg′j.(m-1)の外側面である。両
者の差は2πTu(m−1)(hr′−1)である。
g′j.1の内側面のギャップの長さを、ΔL′gjmaxと表
わし、g′j.(m-1)の外側面のギャップの長さをΔL′
gjminと表わす。
たときの積層体間ギャップについて述べる。このときの
積層体間ギャップは互いに平行な面(内側面及び外側
面)と、これらの面に対して直角をなす一方の切断面
(接着剤塗布面)と、外側方向に狭まった他方の切断面
とからなっていて、台形状を呈している。外側面の長さ
は内側面の長さより2πTu(hr′−1)だけ短い。
j番目の積層体ブロックの積層体間ギャップを内側から
順にg′j.1,g′j.2,…,g′j.(m-1)とすると、そ
れぞれのギャップの長さは外側に向かうにしたがって2
πTu(hr′−1)ずつ短くなる。最も長さが長くな
るのはギャップはg′j.1の内側面であり、最も長さが
短くなるのはギャップg′j.(m-1)の外側面である。両
者の差は2πTu(m−1)(hr′−1)である。
g′j.1の内側面のギャップの長さを、ΔL′gjmaxと表
わし、g′j.(m-1)の外側面のギャップの長さをΔL′
gjminと表わす。
尚上記の積層体ギャップについての関係は、J番目以降
の全ての積層体ブロックについて同様である。
の全ての積層体ブロックについて同様である。
以上においては、J番目以降の積層体ブロック相当分に
ついて緩い巻回を行なうとしたが、J=1とすれば全て
の積層体ブロック相当分について緩い巻回を行うことに
なる。
ついて緩い巻回を行なうとしたが、J=1とすれば全て
の積層体ブロック相当分について緩い巻回を行うことに
なる。
次にN′maxに制限を受けない条件が存在することにつ
いて説明する。
いて説明する。
(16)式においてΔL′(j+1).1=ΔL′j.1とすると、積
層体ブロックを幾ら巻き付けても重なり代はまったく変
らないことになる。以下この条件を求めることにする。
層体ブロックを幾ら巻き付けても重なり代はまったく変
らないことになる。以下この条件を求めることにする。
mTu=Tbと置き換えて表わすと、 hr′=1+ε/(2πTb) …(20) となる。
通常の巻回を行ったときの数値例ε=0.9mm、Tb=4mm
の場合について試算すると、hr′=1.036となる。(2
0)式で示される条件で緩い巻回を行うことが理論上最も
好ましいといえるが、最初から(積層体ブロックB1か
ら)この条件で巻回すると以下に示すような不都合を生
じる。
の場合について試算すると、hr′=1.036となる。(2
0)式で示される条件で緩い巻回を行うことが理論上最も
好ましいといえるが、最初から(積層体ブロックB1か
ら)この条件で巻回すると以下に示すような不都合を生
じる。
前にのべたように、緩い巻回を行ったときには、同一積
層体ブロック中で積層体間ギャップが異なり、最大ギャ
ップ部分に対し最小ギャップ部分が2πTu(m−1)
(hr′−1)だけ小さくなる。通常の巻回時における
積層体ブロックB1におけるギャップ長は(12)式より、
0.5εである。また緩い巻回を行っても、積層体ブロッ
クB1における最大のギャップ長(g′1.1の内側面の
長さ)ΔL′g1maxは通常の巻回を行った場合と同様
で、0.5εである。このとき積層体ブロックB1の最小
ギャップ長部(ギャップg′1.(m-1)の外側面の長さ)
ΔL′g1minを求める。
層体ブロック中で積層体間ギャップが異なり、最大ギャ
ップ部分に対し最小ギャップ部分が2πTu(m−1)
(hr′−1)だけ小さくなる。通常の巻回時における
積層体ブロックB1におけるギャップ長は(12)式より、
0.5εである。また緩い巻回を行っても、積層体ブロッ
クB1における最大のギャップ長(g′1.1の内側面の
長さ)ΔL′g1maxは通常の巻回を行った場合と同様
で、0.5εである。このとき積層体ブロックB1の最小
ギャップ長部(ギャップg′1.(m-1)の外側面の長さ)
ΔL′g1minを求める。
ΔL′g1min=0.5ε −2πTu(m−1)(hr′−1) この式に(20)式の条件を入れると、 ΔL′g1min=ε(2−m)/(2m) となる。即ち、ΔL′g1minはm≧3のときに負にな
る。これは物理的にはギャップが消滅して対向面に乗り
上げてしまうことを意味する。
る。これは物理的にはギャップが消滅して対向面に乗り
上げてしまうことを意味する。
このように、積層体ブロックB1から(20)式の条件で巻
回を行うと不都合が生じるが、積層体ブロックB2以降
において(20)式の条件で緩い巻回を行えば不都合は生じ
ない。
回を行うと不都合が生じるが、積層体ブロックB2以降
において(20)式の条件で緩い巻回を行えば不都合は生じ
ない。
第19図は積層体ブロックB1に相当する部分で通常の
巻回を行い、積層体ブロックB2以降に相当する部分で
(20)式の条件による緩い巻回を行ったリング状積層体を
用いた鉄心の重ね合わせ接合部分を積層体ブロックB1
〜B3についてのみ拡大して示したものである。
巻回を行い、積層体ブロックB2以降に相当する部分で
(20)式の条件による緩い巻回を行ったリング状積層体を
用いた鉄心の重ね合わせ接合部分を積層体ブロックB1
〜B3についてのみ拡大して示したものである。
第19図において、 ΔLg1=0.5ε、 ΔL′g2max=ΔL′g3max=…=1.5ε ΔL′g2min=ΔL′g3min=…=0.75ε である。
また重なり代は、 ΔL1=ΔLs−0.5ε ΔL′2.1=ΔL′3.1=…=ΔLs−1.5ε ΔL′2.2=ΔL′3.2=…=ΔLs−1.25ε ΔL′2.3=ΔL′3.3=…=ΔLs−ε ΔL′2.4=ΔL′3.4=…=ΔLs−0.75ε となる。
従って、理論上基準ずらし寸法ΔLsは、 ΔLs=ΔLmin+1.5ε …(21) とすることができる。ここで全ての積層体ブロックに対
して通常の巻回を行ったときの数値列をそのまま用い、
ΔLmin=6mm、ε=0.9mmとすると、ΔLs=7.4mmとな
る。即ち、全ての積層体ブロック相当分に対して通常の
巻回を行ったときにおける基準ずらし寸法の15mmに対し
て、2番目以降の積層体ブロック相当分に対して緩い巻
回を行ったときの基準ずらし寸法は7.4mmでよいことに
なる。
して通常の巻回を行ったときの数値列をそのまま用い、
ΔLmin=6mm、ε=0.9mmとすると、ΔLs=7.4mmとな
る。即ち、全ての積層体ブロック相当分に対して通常の
巻回を行ったときにおける基準ずらし寸法の15mmに対し
て、2番目以降の積層体ブロック相当分に対して緩い巻
回を行ったときの基準ずらし寸法は7.4mmでよいことに
なる。
以上の数値例は、種々の仮定をした上での試算であるか
ら、現実に基準ずらし寸法を設定する際には、実際の重
なり代の状況、重ね合わせ接合の作業性等を確認する必
要があるが、積層体ブロックB2以降の積層体ブロック
相当分に対して緩い巻回を行えば、全ての積層体ブロッ
ク相当分に対して通常の巻回を行った場合よりも基準ず
らし寸法を短くすることができることは確かである。
ら、現実に基準ずらし寸法を設定する際には、実際の重
なり代の状況、重ね合わせ接合の作業性等を確認する必
要があるが、積層体ブロックB2以降の積層体ブロック
相当分に対して緩い巻回を行えば、全ての積層体ブロッ
ク相当分に対して通常の巻回を行った場合よりも基準ず
らし寸法を短くすることができることは確かである。
尚第19図の例では、積層体ブロックB1に相当する部
分に対しては通常の巻回を行い、積層体ブロックB2以
降に相当する部分では(20)式の条件による緩い巻回を行
ったが、これに限定する必要はない。一般にy番目(y
≧2)の積層体ブロック以降に相当する部分で(20)式の
条件で緩い巻回を行った場合の基準ずらし寸法ΔL
sは、(21)式を一般化して、 ΔLs=ΔLmin+(y−0.5)ε …(22) で表わされる。
分に対しては通常の巻回を行い、積層体ブロックB2以
降に相当する部分では(20)式の条件による緩い巻回を行
ったが、これに限定する必要はない。一般にy番目(y
≧2)の積層体ブロック以降に相当する部分で(20)式の
条件で緩い巻回を行った場合の基準ずらし寸法ΔL
sは、(21)式を一般化して、 ΔLs=ΔLmin+(y−0.5)ε …(22) で表わされる。
実際に緩い巻回を行って積層体ブロックB2以降に相当
するリング状積層体を形成する際に、(20)式によるh′
rの値を保って巻回作業を行うことは難しく、h′rの
値が(20)式の値からずれることが考えられる。この場合
に備えて、(22)式においてyの値を2より僅かに大きい
値(例えば3または4)とし、ΔLsも(22)式による値
より少し大きく(例えば2〜3mm程度大きく)設定して
おけば、作業をやり易くすることができる。
するリング状積層体を形成する際に、(20)式によるh′
rの値を保って巻回作業を行うことは難しく、h′rの
値が(20)式の値からずれることが考えられる。この場合
に備えて、(22)式においてyの値を2より僅かに大きい
値(例えば3または4)とし、ΔLsも(22)式による値
より少し大きく(例えば2〜3mm程度大きく)設定して
おけば、作業をやり易くすることができる。
上記のように積層体ブロックの緩い巻回を行うことによ
り、基準ずらし寸法Lsを小さくすることができるが、
基準ずらし寸法を小さくすることができれば、1積層体
ブロック当りの単位積層体Uの数Nubを大きくすること
ができるので、同じ鉄心の内周長Lci及び積層体厚さT
cに対して重ね合わせ接合部における積層厚さTc1を小
さくすることができ、薄帯の所要量を少なくすることが
できる。
り、基準ずらし寸法Lsを小さくすることができるが、
基準ずらし寸法を小さくすることができれば、1積層体
ブロック当りの単位積層体Uの数Nubを大きくすること
ができるので、同じ鉄心の内周長Lci及び積層体厚さT
cに対して重ね合わせ接合部における積層厚さTc1を小
さくすることができ、薄帯の所要量を少なくすることが
できる。
なお、円形巻枠Qに薄帯Fを巻回する際に、間歇的に
(一定の巻回厚さ毎に)スペーサを巻き込むことによっ
ても積層体ブロック数上限値による制限を受けないよう
にすることができる。この場合スペーサとしては薄帯の
幅と略同じ幅を有する鉄板等を用いる。スペーサの巻回
は1ターン又は数ターンとする。このスペーサは展開積
層体Sから単位積層体Uを作り出すときに取り除く。ス
ペーサを数ターンに亘って巻き込んだ場合はスペーサに
挟まれた薄帯もスペーサと共に取り除く。
(一定の巻回厚さ毎に)スペーサを巻き込むことによっ
ても積層体ブロック数上限値による制限を受けないよう
にすることができる。この場合スペーサとしては薄帯の
幅と略同じ幅を有する鉄板等を用いる。スペーサの巻回
は1ターン又は数ターンとする。このスペーサは展開積
層体Sから単位積層体Uを作り出すときに取り除く。ス
ペーサを数ターンに亘って巻き込んだ場合はスペーサに
挟まれた薄帯もスペーサと共に取り除く。
なお、以上の説明は内鉄形鉄心を前提にして行なった
が、継鉄部に重ね合わせ接合部を有する外鉄形鉄心につ
いても全く同様に適用できる。側脚部に重ね合わせ接合
部を有する外鉄形鉄心の場合は、重ね合わせ接合部の辺
が矩形鉄心の長辺側になるので、積層体ブロック巻きつ
け用巻枠はそれに対応した構造としなければならない
が、それ以外の点については本実施例をそのまま適用す
ることができる。
が、継鉄部に重ね合わせ接合部を有する外鉄形鉄心につ
いても全く同様に適用できる。側脚部に重ね合わせ接合
部を有する外鉄形鉄心の場合は、重ね合わせ接合部の辺
が矩形鉄心の長辺側になるので、積層体ブロック巻きつ
け用巻枠はそれに対応した構造としなければならない
が、それ以外の点については本実施例をそのまま適用す
ることができる。
以上多くの式を用いて本発明を説明したが、式の理解を
容易にするため、以下に主な符号とその意味とを挙げて
おく。
容易にするため、以下に主な符号とその意味とを挙げて
おく。
Nfu:単位積層体Uを構成する薄帯の数。
Nu :単位積層体の総数。
Nb :積層体ブロックBの総数。
Nub:1積層体ブロック中の単位積層体の数。
T :通常の巻回による時のリング状積層体
Rの巻回厚さ。
Rの巻回厚さ。
T′ :通常の巻回によるときと同じ巻回数で
緩い巻回を行って得たリング 状積層体
R′の巻回厚さ。
緩い巻回を行って得たリング 状積層体
R′の巻回厚さ。
Tf :薄帯の厚さ Tu :単位積層体Uの厚さ。
Tb :積層体ブロックBの厚さ。
Tc :鉄心Cの厚さ。
Tmax:リング状積層体Rの巻回厚さの上限値。
ΔL :通常の巻回によるときの重なり代。
ΔL′ :緩い巻回によるときの重なり代。
ΔLmin:重なり代の下限値。
ΔLs :基準ずらし寸法。
hr′ :緩い巻回により得たリング状積層体R′の
巻回厚さT′と通常の巻 回により得た
リング状積層体Rの巻回厚さTとの比(=T′/T)
。
巻回厚さT′と通常の巻 回により得た
リング状積層体Rの巻回厚さTとの比(=T′/T)
。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、展開積層体の切断面の
一端に接着剤を塗布して、切断面の一方の端面において
接着剤により薄帯間を接着して、この接着剤が塗布され
た切断面側を積層体ブロックの巻きつけ始端部としたの
で、単位積層体の製作、積層体ブロックの形成及び積層
体ブロックの巻きつけを行う過程で薄帯間に形崩れが生
じるのを防ぐことができ、高品質の鉄心を能率良く製造
することができる。
一端に接着剤を塗布して、切断面の一方の端面において
接着剤により薄帯間を接着して、この接着剤が塗布され
た切断面側を積層体ブロックの巻きつけ始端部としたの
で、単位積層体の製作、積層体ブロックの形成及び積層
体ブロックの巻きつけを行う過程で薄帯間に形崩れが生
じるのを防ぐことができ、高品質の鉄心を能率良く製造
することができる。
また請求項2に記載した発明によれば、第1ないし第n
の円形巻枠を複数個用いて、第1の円形巻枠の外周長を
矩形状巻鉄心の内周長より長くなるように設定し、第2
ないし第nの円形巻枠の外径寸法を第1ないし第n−1
のリング状積層体の外径寸法より大きく設定するように
したので、鉄心の積層厚さが大きい場合に、薄帯の一部
を抜き取ること無く薄帯の重なり代を所定寸法以上に保
つことができる。
の円形巻枠を複数個用いて、第1の円形巻枠の外周長を
矩形状巻鉄心の内周長より長くなるように設定し、第2
ないし第nの円形巻枠の外径寸法を第1ないし第n−1
のリング状積層体の外径寸法より大きく設定するように
したので、鉄心の積層厚さが大きい場合に、薄帯の一部
を抜き取ること無く薄帯の重なり代を所定寸法以上に保
つことができる。
更に請求項3に記載した発明によれば、薄帯の重ね合わ
せ接合部を巻枠の平坦部の位置で行うようにしたので、
鉄心を矩形状に整形する際に重ね合わせ接合部が動くの
を防止することができる。従って積層体ブロックの巻き
つけ時の重ね合わせ接合部の接合状態をそのまま保つこ
とができるため、巻鉄心を矩形状に整形する作業を容易
にすることができるだけでなく、製造される鉄心の品質
を高めかつ安定したものにすることができる。
せ接合部を巻枠の平坦部の位置で行うようにしたので、
鉄心を矩形状に整形する際に重ね合わせ接合部が動くの
を防止することができる。従って積層体ブロックの巻き
つけ時の重ね合わせ接合部の接合状態をそのまま保つこ
とができるため、巻鉄心を矩形状に整形する作業を容易
にすることができるだけでなく、製造される鉄心の品質
を高めかつ安定したものにすることができる。
また請求項4ないし6の発明によれば、積層体ブロック
を巻きつける巻枠を矩形状にして該巻枠が鉄心を矩形状
に整形するための整形金具を兼ねるようにしたので、設
備費の低減と製造工数の削減とを図ることができる。
を巻きつける巻枠を矩形状にして該巻枠が鉄心を矩形状
に整形するための整形金具を兼ねるようにしたので、設
備費の低減と製造工数の削減とを図ることができる。
特に請求項5ないし6の発明によれば、基準ずらし寸法
を小さくしても所定の重なり代を確保することができる
ので、薄帯の所要量が少なくて済む。
を小さくしても所定の重なり代を確保することができる
ので、薄帯の所要量が少なくて済む。
更に請求項7の発明によれば、矩形状巻鉄心の内周長よ
り長い外周長を有する円形巻枠に非晶質磁性合金薄帯を
巻回する際に矩形状巻鉄心の占積率より小さい所定の占
積率で巻回してリング状積層体を形成するようにしたの
で、重ね合わせ接合部における積層厚さの局部的増加に
起因する鉄心周長の増加に見合った単位積層体の長さの
増加を図ることができる。従って重なり代を確保する面
からリング状積層体の巻回厚さが制限を受けないように
することができる。
り長い外周長を有する円形巻枠に非晶質磁性合金薄帯を
巻回する際に矩形状巻鉄心の占積率より小さい所定の占
積率で巻回してリング状積層体を形成するようにしたの
で、重ね合わせ接合部における積層厚さの局部的増加に
起因する鉄心周長の増加に見合った単位積層体の長さの
増加を図ることができる。従って重なり代を確保する面
からリング状積層体の巻回厚さが制限を受けないように
することができる。
また基準ずらし寸法Lsを小さくすることができるた
め、1積層体ブロック当りの単位積層体の数を多くする
ことができる。したがって、同じ鉄心の内周長及び積層
厚さに対して、重ね合わせ接合部における積層厚さの増
加を小さくすることができ、薄帯の所要量を少なくする
ことができる利点がある。
め、1積層体ブロック当りの単位積層体の数を多くする
ことができる。したがって、同じ鉄心の内周長及び積層
厚さに対して、重ね合わせ接合部における積層厚さの増
加を小さくすることができ、薄帯の所要量を少なくする
ことができる利点がある。
第1図ないし第19図は本発明の実施例を示したもの
で、第1図は円形巻枠に薄帯を巻回した状態を示す正面
図、第2図は第1ないし第3の円形巻枠にそれぞれ薄帯
を巻回した状態を示した正面図、第3図はリング状積層
体を保持板により保持した状態を示す正面図、第4図は
第3図のリング状積層体の一箇所を切断して形成した展
開積層体を一部省略して示した正面図、第5図は第4図
の展開積層体から保持板を外した状態を一部省略して示
した正面図、第6図は単位積層体を積み上げて一つの積
層体ブロックを形成した状態を一部省略して示した正面
図、第7図は積層体ブロック巻きつけ用巻枠と積層体ブ
ロックの巻きつけ装置とを示す平面図、第8図は第7図
の巻枠に巻きつけられた積層体ブロックの重ね合わせ接
合部付近の拡大図、第9図は第7図の巻枠に全ての積層
体ブロックを巻きつけて鉄心を形成した状態を示した正
面図、第10図は第9図の鉄心から接合部整形金具を除
く他の巻枠部を取り外した状態を示す正面図、第11図
は第10図の鉄心を矩形状に整形した状態を示した正面
図、第12図は第11図の鉄心を焼鈍後該鉄心から矩形
整形金具を外した状態を示した正面図、第13図は本発
明で用いる積層体ブロック巻きつけ用巻枠の変形例を示
した正面図、第14図は第13図の巻枠に積層体ブロッ
クを巻きつけて巻鉄心を形成した状態を示した正面図、
第15図は第14図の鉄心を押さえ金具により締め付け
て整形した状態を示した正面図、第16図は全積層体ブ
ロックを積層して形成した積層体ブロック展開集積体を
一部省略して示した正面図、第17図は第16図の積層
体ブロック展開集積体を整形するために巻枠に取り付け
た状態を示した正面図、第18図は第17図の巻枠に巻
きつけられた積層体ブロックの重ね合わせ接合部付近の
拡大図、第19図は通常の巻回と緩い巻回とを組合せて
形成したリング状積層体から得た積層体ブロックを巻枠
に巻きつけたときの重ね合わせ接合部付近の構造を示す
拡大図である。 Q,Q1〜Q3…円形巻枠、,1〜3…円形巻枠
の直径、R,R1〜R3…リング状積層体、T,T1〜
T3…リング状積層体の巻回厚さ、C…鉄心、Tc…鉄
心の積層厚さ、β,β2,β3…直径余裕寸法、H1,
H2…保持板、S,S1〜S3…展開積層体、A…接着
剤の塗膜、U,U1〜U120…単位積層体、B,B1
〜B30…積層体ブロック、Sb…積層体ブロック展開
集積体。
で、第1図は円形巻枠に薄帯を巻回した状態を示す正面
図、第2図は第1ないし第3の円形巻枠にそれぞれ薄帯
を巻回した状態を示した正面図、第3図はリング状積層
体を保持板により保持した状態を示す正面図、第4図は
第3図のリング状積層体の一箇所を切断して形成した展
開積層体を一部省略して示した正面図、第5図は第4図
の展開積層体から保持板を外した状態を一部省略して示
した正面図、第6図は単位積層体を積み上げて一つの積
層体ブロックを形成した状態を一部省略して示した正面
図、第7図は積層体ブロック巻きつけ用巻枠と積層体ブ
ロックの巻きつけ装置とを示す平面図、第8図は第7図
の巻枠に巻きつけられた積層体ブロックの重ね合わせ接
合部付近の拡大図、第9図は第7図の巻枠に全ての積層
体ブロックを巻きつけて鉄心を形成した状態を示した正
面図、第10図は第9図の鉄心から接合部整形金具を除
く他の巻枠部を取り外した状態を示す正面図、第11図
は第10図の鉄心を矩形状に整形した状態を示した正面
図、第12図は第11図の鉄心を焼鈍後該鉄心から矩形
整形金具を外した状態を示した正面図、第13図は本発
明で用いる積層体ブロック巻きつけ用巻枠の変形例を示
した正面図、第14図は第13図の巻枠に積層体ブロッ
クを巻きつけて巻鉄心を形成した状態を示した正面図、
第15図は第14図の鉄心を押さえ金具により締め付け
て整形した状態を示した正面図、第16図は全積層体ブ
ロックを積層して形成した積層体ブロック展開集積体を
一部省略して示した正面図、第17図は第16図の積層
体ブロック展開集積体を整形するために巻枠に取り付け
た状態を示した正面図、第18図は第17図の巻枠に巻
きつけられた積層体ブロックの重ね合わせ接合部付近の
拡大図、第19図は通常の巻回と緩い巻回とを組合せて
形成したリング状積層体から得た積層体ブロックを巻枠
に巻きつけたときの重ね合わせ接合部付近の構造を示す
拡大図である。 Q,Q1〜Q3…円形巻枠、,1〜3…円形巻枠
の直径、R,R1〜R3…リング状積層体、T,T1〜
T3…リング状積層体の巻回厚さ、C…鉄心、Tc…鉄
心の積層厚さ、β,β2,β3…直径余裕寸法、H1,
H2…保持板、S,S1〜S3…展開積層体、A…接着
剤の塗膜、U,U1〜U120…単位積層体、B,B1
〜B30…積層体ブロック、Sb…積層体ブロック展開
集積体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 宣行 大阪府大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会社ダイヘン内 (72)発明者 小門 正毅 大阪府大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会社ダイヘン内
Claims (7)
- 【請求項1】非晶質磁性合金薄帯を所定枚数積層したも
のからなる単位積層体を複数個積層して構成した積層体
ブロックを更に複数個積層して、各積層体ブロックの各
単位積層体の両端を重ね合わせた状態で接合した構造を
有する矩形状巻鉄心を製造する方法において、 前記矩形状巻鉄心の内周長より長い外周長を有する円形
巻枠に非晶質磁性合金薄帯を巻回してリング状積層体を
形成した後、該リング状積層体を1箇所で積層方向に切
断して展開することにより非晶質磁性合金薄帯の展開積
層体を構成する展開積層体形成工程と、 前記展開積層体の一端側の切断面に接着剤を塗布する接
着剤塗布工程と、 前記一端側の切断面に接着剤が塗布された展開積層体を
分割することにより前記単位積層体を複数形成し、形成
された複数の単位積層体をそれぞれの位置を長手方向に
ずらして積層することにより前記各積層体ブロックを形
成する積層体ブロック形成工程と、 前記積層体ブロック形成工程で形成された複数個の積層
体ブロックを長さが短いものから順にそれぞれの接着剤
が塗布された切断面側の一端を巻きつけ始端部として前
記巻鉄心の内周長に等しい外周長を有する積層体ブロッ
ク巻きつけ用巻枠に巻きつけて各積層体ブロック内の各
単位積層体の両端を重ね合わせ接合する重ね合わせ接合
工程とを行うことを特徴とする巻鉄心の製造方法。 - 【請求項2】非晶質磁性合金薄帯を所定枚数積層したも
のからなる単位積層体を複数個積層して構成した積層体
ブロックを更に複数個積層して、各積層体ブロックの各
単位積層体の両端を重ね合わせた状態で接合した構造を
有する矩形状巻鉄心を製造する方法において、 順次外径寸法が大きくなっている第1ないし第n(nは
2以上の整数)の円形巻枠を用いて、該第1ないし第n
の円形巻枠にそれぞれ非晶質磁性合金薄帯を巻回して第
1ないし第nのリング状積層体を形成した後、それぞれ
のリング状積層体を1箇所で積層方向に切断して展開す
ることにより第1ないし第nの展開積層体を構成する展
開積層体形成工程と、 前記第1ないし第nの展開積層体のそれぞれの一端側の
切断面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、 前記一端側の切断面に接着剤が塗布された第1ないし第
nの展開積層体をそれぞれ分割することにより前記単位
積層体を複数形成し、形成された複数の単位積層体をそ
れぞれの位置を長手方向にずらして積層することにより
前記各積層体ブロックを形成する積層体ブロック形成工
程と、 前記積層体ブロック形成工程で形成された複数個の積層
体ブロックを長さが短いものから順にそれぞれの接着剤
が塗布された切断面側の一端を巻きつけ始端部として前
記巻鉄心の内周長に等しい外周長を有する積層体ブロッ
ク巻きつけ用巻枠に巻きつけて各積層体ブロック内の各
単位積層体の両端を重ね合わせ接合する重ね合わせ接合
工程とを行うものとし、 前記第1の円形巻枠の外径寸法はその外周長が前記矩形
状巻鉄心の内周長より長くなるように設定し、前記第2
ないし第nの円形巻枠の外径寸法は前記第1ないし第n
−1のリング状積層体の外径寸法より所定寸法だけ大き
く設定することを特徴とする巻鉄心の製造方法。 - 【請求項3】前記積層体ブロック巻きつけ用巻枠は、製
造すべき矩形状巻鉄心の窓部の一辺に相当する箇所の外
周部を平坦面として該平坦面以外の外周部分を実質的に
円筒面とした形状を有し、 前記重ね合わせ接合工程では、前記積層体ブロック巻き
つけ用巻枠の平坦面の位置で前記積層体ブロック内の単
位積層体を重ね合わせ接合することを特徴とする請求項
1または2に記載の巻鉄心の製造方法。 - 【請求項4】前記積層体ブロック巻きつけ用巻枠は、製
造すべき矩形状巻鉄心の窓部と同じ矩形状の輪郭形状を
有するように形成され、該巻枠の矩形の一辺の位置で前
記積層体ブロック内の単位積層体を重ね合わせ接合する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の巻鉄心の製
造方法。 - 【請求項5】非晶質磁性合金薄帯を所定枚数積層したも
のからなる単位積層体を複数個積層して構成した積層体
ブロックを更に複数個積層して、各積層体ブロックの各
単位積層体の両端を重ね合わせた状態で接合した構造を
有する矩形状巻鉄心を製造する方法において、 前記矩形状巻鉄心の内周長より長い外周長を有する円形
巻枠に非晶質磁性合金薄帯を巻回してリング状積層体を
形成した後、該リング状積層体を1箇所で積層方向に切
断して展開することにより非晶質磁性合金薄帯の展開積
層体を構成する展開積層体形成工程と、 前記展開積層体の一端側の切断面に接着剤を塗布する接
着剤塗布工程と、 前記一端側の切断面に接着剤が塗布された展開積層体を
分割することにより前記単位積層体を複数形成し、形成
された複数の単位積層体をそれぞれの位置を長手方向に
ずらして積層することにより前記各積層体ブロックを形
成する積層体ブロック形成工程と、 前記積層体ブロック形成工程で形成された複数個の積層
体ブロックを長さが長いものから順に、各積層体ブロッ
クの長手方向の中心位置を合わせて積層して展開された
積層体ブロック展開集積体を構成する積層体ブロック展
開集積体形成工程と、 製造すべき巻鉄心の窓部と同じ矩形状の輪郭形状を有す
る積層体ブロック巻きつけ用巻枠の矩形の一方の短辺部
に前記積層体ブロック展開集積体の中央部を固定した後
各単位積層体の一端側の切断面に塗布された接着剤を軟
化させ、次いで該積層体ブロック展開集積体を一括して
該積層体ブロック巻きつけ用巻枠に添わせて巻きつける
ことにより該積層体ブロック展開集積体を矩形状に整形
して各積層体ブロック内の単位積層体の両端を該巻枠の
他方の短辺部の位置で重ね合わせ接合する重ね合わせ接
合工程とを行うことを特徴とする巻鉄心の製造方法。 - 【請求項6】非晶質磁性合金薄帯を所定枚数積層したも
のからなる単位積層体を複数個積層して構成した積層体
ブロックを更に複数個積層して、各積層体ブロックの各
単位積層体の両端を重ね合わせた状態で接合した構造を
有する矩形状巻鉄心を製造する方法において、 順次外径寸法が大きくなっている第1ないし第n(nは
2以上の整数)の円形巻枠を用いて、第1の円形巻枠の
外周長を前記矩形状巻鉄心の内周長より長く設定してお
き、該第1ないし第nの円形巻枠にそれぞれ非晶質磁性
合金薄帯を巻回して第1ないし第nのリング状積層体を
形成した後、それぞれのリング状積層体を1箇所で積層
方向に切断して展開することにより第1ないし第nの展
開積層体を構成する展開積層体形成工程と、 前記第1ないし第nの展開積層体のそれぞれの一端側の
切断面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、 前記一端側の切断面に接着剤が塗布された第1ないし第
nの展開積層体をそれぞれ分割することにより前記単位
積層体を複数形成し、形成された複数の単位積層体をそ
れぞれの位置を長手方向にずらして積層することにより
前記各積層体ブロックを形成する積層体ブロック形成工
程と、 前記積層体ブロック形成工程で形成された複数個の積層
体ブロックを長さが長いものから順に、各積層体ブロッ
クの長手方向の中心位置を合わせて積層して展開された
積層体ブロック展開集積体を構成する積層体ブロック展
開集積体形成工程と、 製造すべき巻鉄心の窓部と同じ矩形状の輪郭形状を有す
る積層体ブロック巻きつけ用巻枠の矩形の一方の短辺部
に前記積層体ブロック展開集積体の中央部を固定した後
各単位積層体の一端側の切断面に塗布された接着剤を軟
化させ、次いで該積層体ブロック展開集積体を一括して
該積層体ブロック巻きつけ用巻枠に添わせて巻きつける
ことにより該積層体ブロック展開集積体を矩形状に整形
して各積層体ブロック内の単位積層体の両端を該巻枠の
他方の短辺部の位置で重ね合わせ接合する重ね合わせ接
合工程とを行うものとし、 前記第1の円形巻枠の外径寸法はその外周長が前記矩形
状巻鉄心の内周長より長くなるように設定し、前記第2
ないし第nの円形巻枠の外径寸法は前記第1ないし第n
−1のリング状積層体の外径寸法より所定寸法だけ大き
く設定することを特徴とする巻鉄心の製造方法。 - 【請求項7】非晶質磁性合金薄帯を所定枚数積層したも
のからなる単位積層体を複数個積層して構成した積層体
ブロックを更に複数個積層して、各積層体ブロックの各
単位積層体の両端を重ね合わせた状態で接合した構造を
有する矩形状巻鉄心を製造する方法において、 前記矩形状巻鉄心の内周長より長い外周長を有する円形
巻枠に非晶質磁性合金薄帯を巻回する際に矩形状巻鉄心
の占積率より小さい所定の占積率で巻回してリング状積
層体を形成した後、該リング状積層体を1箇所で積層方
向に切断して展開することにより非晶質磁性合金薄帯の
展開積層体を構成する展開積層体形成工程と、 前記展開積層体の一端側の切断面に接着剤を塗布する接
着剤塗布工程と、 前記一端側の切断面に接着剤が塗布された展開積層体を
分割することにより前記単位積層体を複数形成し、形成
された複数の単位積層体をそれぞれの位置を長手方向に
ずらして積層することにより前記各積層体ブロックを形
成する積層体ブロック形成工程と、 前記積層体ブロック形成工程で形成された複数個の積層
体ブロックを長さが短いものから順にそれぞれの接着剤
が塗布された切断面側の一端を巻きつけ始端部として前
記巻鉄心の内周長に等しい外周長を有する積層体ブロッ
ク巻きつけ用巻枠に巻きつけて各積層体ブロック内の各
単位積層体の両端を重ね合わせ接合する重ね合わせ接合
工程とを行うことを特徴とする巻鉄心の製造方法。
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- 1989-07-26 US US07/385,694 patent/US4972573A/en not_active Expired - Fee Related
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