JPH0642003U - 流体圧チャック - Google Patents

流体圧チャック

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JPH0642003U
JPH0642003U JP8547892U JP8547892U JPH0642003U JP H0642003 U JPH0642003 U JP H0642003U JP 8547892 U JP8547892 U JP 8547892U JP 8547892 U JP8547892 U JP 8547892U JP H0642003 U JPH0642003 U JP H0642003U
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JP
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chuck
fluid pressure
cylindrical portion
hole
cutting tool
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JP8547892U
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博充 豊本
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博充 豊本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小径の把持孔を有するチャック円筒部材で、
確実に把持力を発生させ、かつ、振れ精度の良好な流体
圧チャックを提供することを目的とする。 【構成】 切削工具Sが挿入される把持孔5を有するチ
ャック円筒部3に、流体圧力にてチャック円筒部3が径
内方へ弾性変形可能なように、複数の軸心方向の肉ぬす
み用孔部25…を周方向所定ピッチで形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、切削加工用機械や検査治具、その他種々の機械器具に使用される流 体圧チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、切削工具等をクランプする流体圧チャックは、流体圧力にて径内方へ弾 性変形させて切削工具等を把持するチャック円筒部材と、切削加工用機械等に装 着されるチャック本体部材とを、異なる材質にて別個に製作し、上記チャック円 筒部材を上記チャック本体部材に、圧入締結、ねじ締結又はロウ付け接合にて組 付ける構造であった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
そのため、流体圧力によって上記チャック円筒部材が収縮する際、該チャック 円筒部材と上記チャック本体部材の組付部に隙間が生じ、そこから流体漏れが生 じてクランプ力が弱まる問題や、切削時に工具にかかる負荷によって、上記チャ ック円筒部材が上記チャック本体部材と芯ずれを起こし、被切削物の加工精度が 低下する問題があった。
【0004】 また、芯振れを防止するために、各部品の組付けを高精度で行わなければなら ず、しかも、上記組付部からの流体漏れを防止するための部品が余分に必要とな っていた。従って、従来の流体圧チャックは、流体圧を使用しない他のチャック と比べて高価となるため、あまり汎用されることがなかった。
【0005】 また、切削工具等が挿入されるチャック円筒部材の把持孔の内径が、8mm以下 の小径になると、次のような問題があることが分った。
【0006】 即ち、チャック円筒部材の肉厚が大きいと、上記流体圧力でチャック円筒部 材が弾性変形し難く、クランプが困難である。チャック円筒部材の肉厚を小と して小径でも十分に縮径方向へ弾性変形可能とした場合には、切削工具等が切削 中(使用中)に芯振れして、振れ精度が悪化する。
【0007】 そこで、本考案は従来のこのような問題点を解決して、安価製作可能で、安定 したクランプ力を有し、かつ、小径の把持孔を有するチャック円筒部材であって も、流体圧力で縮径方向へ弾性変形可能であって確実に把持力を発生させること のできると共に、振れ精度の良好な流体圧チャックを提供することを目的とする 。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記目的を達成するために、切削工具が挿入される把持孔を有する チャック円筒部に、流体圧力にて該チャック円筒部が径内方へ弾性変形可能なよ うに、複数の軸心方向の肉ぬすみ用孔部を周方向所定ピッチで形成したものであ る。
【0009】
【作用】
チャック円筒部が径内方へ弾性変形可能なように、周方向所定ピッチに配置し た複数の孔部で、チャック円筒部の肉をぬすんであるから、チャック円筒部の外 径が比較的大きくて受圧面積が大となる。チャック円筒部のこの大きい受圧面積 の外周面に流体圧力が作用すると、把持孔が縮径して、確実に把持力を発生し、 切削工具をクランプできる。しかも、チャック円筒部を薄肉にする必要がないか ら、チャック円筒部の剛性が維持できて、振れ精度が向上する。
【0010】
【実施例】
以下実施例を示す図面に基づいて本考案を詳説する。
【0011】 図1は、本考案に係る流体圧チャックの一実施例を示しており、この流体圧チ ャックは、切削加工用機械や検査治具、その他種々の機械器具等に使用される。
【0012】 1はチャック部材であって、チャック部材1の先端側の把持孔5には、切削工 具S等の軸部材が挿入される。ここで、切削工具S等の軸部材の「挿入」とは、 本考案においては、切削工具Sの軸部を直接的に挿入する場合だけでなく、コレ ット等を介して間接的に挿入する場合も包含するものと定義する。
【0013】 把持孔5に挿入された切削工具Sは、油等の流体Pの圧力にて(後述のように )把持される。また、チャック部材1の基端側は、図示省略の切削加工用機械の スピンドル部等に装着される。
【0014】 図2に示すように、チャック本体部2は、その先端に、所定内径dの把持孔5 を有するチャック円筒部3を、備える。このチャック円筒部3は、チャック本体 部2と同一素材にて一体形成したものである。
【0015】 チャック円筒部3は、周方向に均一な肉厚の周囲壁3aを有し、周囲壁3aの 先端は、径外方へ突出した低い鍔部4を備えている。また、チャック円筒部3の 基端部は、チャック本体部2の先端に、所定コーナーアールで連設される。
【0016】 図3は周囲壁3aの断面図で、この図3と図2に示すように、周囲壁3aは、 その先端面から軸心方向に穿設されると共に周方向所定ピッチで配設された複数 の孔部25…により、肉が盗まれている。
【0017】 これにより、弾性変形可能な薄肉状の内周壁部26及び外周壁部27と、内外周壁 部26,27を放射状に連結する連結壁部28…とが形成され、周囲壁3aの外周面に 加わる流体圧力Aにて、周囲壁3aが径内方───縮径方向───へ弾性変形す る。
【0018】 このようにすれば、把持孔5の内径dが例えば8mm以下の小径であっても、周 囲壁3aの外径Dを大きくして、流体圧力Aの受圧面積を増加できる。そのため 、低い流体圧力Aが作用しても、周囲壁3aが縮み易くなり、高い流体圧力を掛 けずに切削工具Sをチャック円筒部3に確実にクランプすることができる。
【0019】 また、周囲壁3a自体を薄肉にした場合、曲がりに対する剛性が不足して、撓 み(曲がり)やすくなるため、振れ精度が出にくく、クランプした切削工具が芯 振れし易いが、それと比べて、本考案では、周囲壁3aを比較的肉厚として、軸 心方向の孔部25…によって径方向の弾性変形を可能とすると同時に、連結壁部28 …にて周囲壁3aが補強されるので、チャック円筒部3が撓み(曲がり)にくく なり(剛性がアップし)、振れ精度が良好となり、芯振れしないと同時に、切削 工具の強固なクランプができる。
【0020】 具体的には、チャック円筒部3の寸法としては、内径d≦8mmに於て、2.0d≦ D≦3.5dに設定すると共に、孔部25の内径をeとすると、0.3d≦e≦1.0dに設定 するのが望ましい。
【0021】 外径Dが2.0d未満であると、チャック円筒部3の剛性が不足し、使用時に切削 工具の芯振れを生じやすい。
【0022】 逆に外径Dが3.5dを越えると、チャック円筒部3の肉厚が過大となり、外周面 から流体圧力Aを掛けても、縮径方向へ弾性変形させることが難しくなる。
【0023】 また、孔部25の内径eが0.3d未満だと、同じく縮径方向へ弾性変形させること が難しい。
【0024】 逆に、孔部25の内径eが1.0dを越えると、図3に示した、内周壁部26・外周壁 部27の肉厚が薄くなり過ぎて強度不足を生じる。
【0025】 要するに、d≦8mmに於て、2.0d≦D≦3.5d、及び、0.3d≦e≦1.0dに設定す ることにより、径方向へは低い流体圧力Aでも弾性的に変形して、切削工具Sを 強く掴持出来、かつ、軸心の曲がりやたわみについては十分な剛性が確保出来て 、芯振れを防止出来る。
【0026】 上記設定条件を満たす周囲壁3aの外径D及び把持孔5の内径d、孔部25の内 径eの寸法の一例としては、外径D=16mm、内径d=5mm、内径e=3mmのよう に設定する。
【0027】 一方、把持孔5は真円状に形成され、周囲壁3aが弾性変形しない状態におい て、切削工具Sが微小間隙をもって挿入される。
【0028】 また、図2に示すように、チャック本体部2の基端部乃至中間部には、嵌合テ ーパー面6及び外周溝7が形成され、先端面には凹周溝8が形成される。この嵌 合テーパー面6と把持孔5は同一軸心上に形成される。
【0029】 そして、チャック本体部2の先端内部には、図1と、図1のX−X線断面であ る図4に示すように、凹周溝8に連通する流路9,10が穿設される。この流路9 内には、流路9の内周面に密接するOリング等のシール材12,12を有するプラン ジャ11が摺動自在に挿嵌される。
【0030】 さらに、流路9の端部に形成された雌ネジ部13には、プランジャ11を押圧する 加圧用ボルト14が螺着される。15は流体注入孔で、ねじ孔に螺着したシール付ボ ルト16にて密封される。
【0031】 図5は流体密封用シェル17を示しており、このシェル17には、ストレート部18 ,19及びテーパー部20を有する包囲孔21が形成される。22は、包囲孔21に貫通す るねじ孔に螺着した流体内エア抜き用ボルトである。
【0032】 このシェル17を、図1に示すように、チャック円筒部3の先端部とチャック本 体部2の先端面乃至外周縁に溶着して、周囲壁3aを包囲密閉する。
【0033】 図例では、シェル17の基端外周縁がチャック部材1の凹周溝8に、シェル17の 包囲孔21の先端がチャック円筒部3の鍔部4の外周面に、夫々ビーム溶接等にて 接合される。
【0034】 これにより、チャック円筒部3の外周面、シェル17の包囲孔21の内周面、及び チャック本体部2の先端面(凹周溝8)にて、流体収容空隙部23が形成され、同 時に、流体収容空隙部23が流路10と連通連結される。24は流路10と流体収容空隙 部23を連通させるためのキー溝である。
【0035】 この流体収容空隙部23及び流路9,10内に、流体Pが、図1と図4の如く、シ ール付ボルト16,流体内エア抜き用ボルト22,プランジャ11,シール材12,12及 び加圧用ボルト14にて封入される。
【0036】 上述の如く構成された流体圧チャックでは、加圧用ボルト14を螺進させれば、 プランジャ11及びシール材12,12にて流体Pが押圧されて、流体圧力が発生し、 流体収容空隙部23内の流体圧力によって、チャック円筒部3の周囲壁3aが径内 方に弾性変形する。
【0037】 つまり、加圧用ボルト14の締付けにより、切削工具Sを把持固定する把持力( 掴持力)が生じる。逆に、加圧用ボルト14を緩めれば、流体収容空隙部23内の流 体圧力が低下し、チャック円筒部3の周囲壁3aが弾性変形前の状態に復元する 。
【0038】 従って、切削工具Sを把持孔5に挿入して、加圧用ボルト14を螺進退させるだ けの操作で、切削工具Sをチャック円筒部3に迅速かつ簡易に、把持できる。
【0039】 なお、本考案は、把持孔5の内径d寸法について限定されないことは勿論であ って、内径dが8mmを越えるものについても、応用自由である。
【0040】
【考案の効果】
本考案は上述の如く構成されているので、次に記載するような著大な効果を奏 する。
【0041】 本考案は、チャック円筒部3の把持孔5の内径dが8mm以下の小径のものに好 適で、比較的に低い流体圧力Aにより、チャック円筒部3を径内方(縮径方向) へ弾性変形させることができる。これによって、把持力を発生させ、切削工具S を確実にクランプ(掴持)することができる。
【0042】 しかも、チャック円筒部3は(肉厚であって)軸心の曲げ、撓みに対して、比 較的剛性があり、切削工具S等を芯振れしないように保持出来る(振れ精度が向 上出来る)。
【0043】 このように、本考案ではチャック円筒部3の内径方向の(流体圧力Aを受けて の)弾性変形を許容しつつ、軸心の曲げと撓みに対する剛性を維持して、高精度 の切削・研削等を実現出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面正面図である。
【図2】チャック部材の断面正面図である。
【図3】周囲壁の断面図である。
【図4】図1のX−X線断面図である。
【図5】シェルの半截断面図である。
【符号の説明】
3 チャック円筒部 5 把持孔 25 孔部 S 切削工具 A 流体圧力

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切削工具Sが挿入される把持孔5を有す
    るチャック円筒部3に、流体圧力Aにて該チャック円筒
    部3が径内方へ弾性変形可能なように、複数の軸心方向
    の肉ぬすみ用孔部25…を周方向所定ピッチで形成したこ
    とを特徴とする流体圧チャック。
  2. 【請求項2】 把持孔5の内径dが8mm以下であって、
    チャック円筒部3の外径Dを、2.0d以上で3.5d以下に設
    定した請求項1記載の流体圧チャック。
  3. 【請求項3】 肉ぬすみ用孔部25の内径eを、把持孔5
    の内径dの 0.3倍〜 1.0倍に設定した請求項1又は2記
    載の流体圧チャック。
JP8547892U 1992-11-17 1992-11-17 流体圧チャック Pending JPH0642003U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015037697A1 (ja) * 2013-09-13 2015-03-19 三菱マテリアル株式会社 切削工具

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