JPH0641802Y2 - 切断回転砥石 - Google Patents

切断回転砥石

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JPH0641802Y2
JPH0641802Y2 JP15221688U JP15221688U JPH0641802Y2 JP H0641802 Y2 JPH0641802 Y2 JP H0641802Y2 JP 15221688 U JP15221688 U JP 15221688U JP 15221688 U JP15221688 U JP 15221688U JP H0641802 Y2 JPH0641802 Y2 JP H0641802Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は切断回転砥石に関する。
〔従来の技術〕
切断回転砥石は、一般に、バインダを混合した砥粒をガ
ラスクロスのような補強材と共に金型内に入れ、プレス
して得られる。従って砥石の表面および裏面には砥粒が
露出している。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしこのような切断回転砥石は、これを取りつけたグ
ラインダの軸振れ等により被削物の切断に与かる砥石周
縁部分の摩耗状態が不安定となり、その結果、真直ぐを
意図する切断に曲がりが生じ、また、このような曲がり
のために砥石側面が必要以上の接触圧力で被削物に接触
し、そこに研削焼けが生じ、被削物の変色、劣化を招
く。
このような研削焼けは特に被削物が薄物である場合によ
く生じる。
また、砥石の表裏面が被削物に常時接触するため、それ
だけ不要な削り代が多くなるとともに砥石のその接触部
分の砥粒は脱落する結果、必ずしも砥粒内に真っ直ぐ平
坦に納まっているとは限らない補強材が露出して砥石に
亀裂が生じたり、一部が欠落するなどして砥石を安全に
使用できなくなる。
そこで本考案はこのような問題点を大幅に解消できる切
断回転砥石を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本考案は、表裏両面にそれぞれ放射状に補強シ
ートを備え、表裏の各面において円周方向に砥粒露出部
分と前記シートに覆われた部分とが交互に現れているこ
とを特徴とする切断回転砥石を提供するものである。
砥石の表裏面に設けられる前記補強シートは、砥石表裏
面において互いに対応する同じ位置に配置される場合、
一部が対応し、残部がずれるように配置される場合、た
がいに全くずれるように配置される場合が考えられる。
〔作用〕
本考案切断回転砥石は、通常の切断回転砥石と同様に、
これを回転させて被削物を切断することができる。
本考案切断砥石は前記補強シートが設けられている部分
がそうでない部分よりも摩耗の度合いが遅く、従って被
削物の切断に与かる円周端面に凹凸が生じ、また、この
凹凸が鋸歯のように作用して被削物の切断に寄与する。
〔実施例〕
以下本考案の実施例を図面を参照して説明する。
第1図から第5図は一実施例を示しており、第1図は砥
石の表面側を示しており、第2図は裏面側を示してい
る。また、第3図は円周端面を、第4図および第5図は
切断使用により円周端面に凹凸が生じた砥石の表面およ
び円周端面を示している。
この切断回転砥石1は表面11にアルミニウム箔からなる
補強シート12を備えると共に裏面13に同じくアルミ箔か
らなる補強シート14を備えている。補強シート12は図示
しない砥石回転工具のシャフトが嵌まる中央孔15の周囲
に伸びる環状部分12aと該部分から砥石周縁10まで放射
状に伸びる部分12bからなっている。また、砥石裏面13
に設けられたシート14は砥石中央孔15の回りに伸びる環
状部分14aと該部分から砥石周縁10まで放射状に伸びる
部分14bからなっている。
そしてこれら補強シート12および14は同一形状に裁断さ
れたものであり、放射状に伸びる部分12bと14bは、第3
図に示すように、砥石表裏において互いに対応する位置
に配置され、向かい合っている。
従ってこの砥石を全体として見ると、砥石表面11および
裏面13のいずれにおいても、補強シートが被さっている
部分と砥粒が露出している部分とが交互に現れている。
各補強シート12、14の厚さは、砥石の他の部分との兼ね
合いもあるが、ここでは約0.3〜1mmの範囲から選択され
る。
この砥石は回転砥石製造の常法にしたがい、金型内に砥
粒、補強材、バインダ等を納めた状態でプレス成形する
際に、該金型内に同時に補強シート12、14を納めた状態
でプレスして得られる。従って、シート12、14に挟まれ
た部分は、シートの厚みのために、そうでない部分より
強く圧縮されて硬度がより高くなっている。なお、シー
ト12、14が一部だけ対応するように配置される場合にお
いても、シート12、14に挟まれた部分については同じこ
とが言える。
この砥石1によって被削物を切断すると、被削物の切断
に与かる砥石周端面101のうち補強シート部分12bおよび
14bで挟まれた部分101aは硬度が大きいから、該シート
によって挟まれていない部分101bより摩耗が遅く、逆に
部分101bは部分101aよりも速く摩耗する。その結果、第
4図および第5図に示すように砥石周端面101に凹凸が
生じる。
そしてこの凹凸は被削物に対し鋸歯のように衝撃的に作
用してより速やかな被削物の切断を可能にする。
この切断砥石1によると表裏面11、13に補強シート12、
14が設けられているので、切断に与かる砥石周縁部10の
摩耗状態が安定し、従来砥石よりも曲がりの少ない状態
で切断を行うことができる。
また、前述のように砥石周端面が鋸歯のように摩耗しつ
つ切断効果が向上した状態で切断が行われるので、従来
砥石よりも少ない押さえつけ力で切断を行うことがで
き、それだけ砥石の撓みを少なくできるので、この点か
らも従来砥石よりも曲がりの少ない状態でより確実で真
直ぐに切断を行うことができる利点がある。
また、この砥石1は表裏面11、13に補強シート12、14を
備えているので、被削物の切断にあたり、従来砥石のよ
うに全面に砥粒が露出した面がそのまま被削物にあたる
場合と比べると、表裏面の砥粒が被削物に接触して脱落
する割合が少なくなり、従ってそれだけ被削物の不必要
な削り代が少なくなり、また、内部補強部材の露出が少
なくなって砥粒の一部欠落や亀裂の発生が少なくなり、
安全に使用できる利点がある。
さらに、このように曲がりの少ない状態で被削物を研削
できるため、砥石表裏面が不必要な圧力下で被削物に接
触することが少なくなり、それだけ被削物の研削焼けお
よびそれにともなう被削物の変色や劣化が少なくなる。
次に本考案の他の実施例を第6図から第8図を参照して
説明する。
第6図から第8図に示す切断回転砥石2は第1図から第
5図に示す砥石1における補強シート12および14の放射
状に伸びた部分12bと14bを互いに向かい合わせることな
く、位置をずらせて配置したものであり、他の点は第1
図から第5図に示す砥石と同じである。
この砥石2によって被削物を切断すると、砥石周縁部が
第7図および第8図に示すように、補強シート部分12
b、14bがない部分が該補強シートがある部分よりも速く
摩耗して、砥石周縁部にあたかも鋸歯の横目のような凹
凸が生じ、この凹凸が被削物の切断効果を高める。
第6図から第8図に示す砥石2の他の利点は前記砥石1
における利点と実質上同じである。
第9図は本考案のさらに他の実施例を示している。この
砥石3はオフセット形の砥石で、本考案に従い、表裏面
に補強シート31、32を備えている。
本考案は前記実施例に限定されるものではなく他にも様
々な態様で実施できる。
例えば前記実施例では、砥石表裏面に設けられる補強シ
ート12、14はアルミニウム箔からなるものであったが、
該補強シートの材質としては、アルミニウム以外の他の
金属、合成樹脂、金属粉末含有塗料を塗布した不織布や
紙等が考えられる。これら材料を採用する場合には、極
端に硬度が高くないもの、すなわち砥石を構成している
砥粒よりもやや固いが、被削物の切断にともなって砥石
周縁部が第4図、第5図や第7図、第8図に示すような
凹凸に無理なく摩耗することができる程度のものであ
る。
また、砥石の表裏面に設けられる補強シートの形状は、
前記実施例に限定されるものではなく、他にも様々考え
ることができ、要するに被削物の切断に与かる部分にお
いて砥粒が露出した部分と補強シートに覆われた部分と
が交互に現れるように形成されているとよい。なお前記
実施例における補強シート12、14のうち中央部の環状
部分12a、14aは必ずしも必要なものではなく、放射状に
伸びる複数の部分12b、14bが互いに分離されていてもよ
い。
〔考案の効果〕
本考案によると、次のような利点を有する切断回転砥石
を提供することができきる。
補強シートを備えているので、この砥石を取りつけた
グラインダの軸振れ等があっても、砥石周縁部分の摩耗
状態が安定し、より真直ぐな切断が可能となる。
また、このように曲がりが少なくなるので、曲がりに
よる被削物との表(裏)面接触圧の増加が少なくなり、
または無くなり、それだけ被削物の研削焼けが生じにく
い。
補強シートがあるので、砥石表裏面の砥粒の脱落が少
なく、それだけ被削物の削り代が少なくなるとともに安
全に使用できる。
さらに、補強シートが設けられている部分が設けられ
ていない部分よりも摩耗の度合いが遅く、従って被削物
の切断に与かる円周端面に凹凸が生じ、また、この凹凸
が鋸歯のように作用して被削物の切断効果が増す。
【図面の簡単な説明】
第1図から第5図は本考案の一実施例を示すもので、第
1図は砥石の表面図、第2図は砥石の裏面図、第3図は
砥石の円周端面図、第4図は使用中の砥石表面図、第5
図は第4図に示す砥石の円周端面図、第6図から第8図
は本考案の他の実施例を示すもので、第6図は砥石の円
周端面の一部の展開図、第7図は使用中の砥石表面図、
第8図は第7図に示す砥石の円周端面図、第9図はさら
に他の実施例を側面から見た状態の説明図である。 1、2、3…切断回転砥石、 11…砥石表面、 13…砥石裏面、 12、14…補強シート。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】表裏両面にそれぞれ放射状に補強シートを
    備え、表裏の各面において円周方向に砥粒露出部分と前
    記シートに覆われた部分とが交互に現れていることを特
    徴とする切断回転砥石。
JP15221688U 1988-11-22 1988-11-22 切断回転砥石 Expired - Fee Related JPH0641802Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP15221688U JPH0641802Y2 (ja) 1988-11-22 1988-11-22 切断回転砥石

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JP15221688U JPH0641802Y2 (ja) 1988-11-22 1988-11-22 切断回転砥石

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JPH0274168U JPH0274168U (ja) 1990-06-06
JPH0641802Y2 true JPH0641802Y2 (ja) 1994-11-02

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JPH0274168U (ja) 1990-06-06

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