JPH064129A - 芝刈作業車の走行制御装置 - Google Patents

芝刈作業車の走行制御装置

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Publication number
JPH064129A
JPH064129A JP4157123A JP15712392A JPH064129A JP H064129 A JPH064129 A JP H064129A JP 4157123 A JP4157123 A JP 4157123A JP 15712392 A JP15712392 A JP 15712392A JP H064129 A JPH064129 A JP H064129A
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JP
Japan
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lawn
detecting means
vehicle
absence
detection
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JP4157123A
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Inventor
Yoshihiro Ueda
上田  吉弘
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 芝有無検出手段の移動が異常になった場合
に、芝有無検出手段の破損防止とともに作業を続行して
作業能率の確保を図る。 【構成】 芝有無検出手段22と、芝有無検出手段22
を車体横幅方向に沿って繰返し往復移動操作する操作手
段23と、芝有無検出手段22の車体横幅方向での移動
位置を検出する位置検出手段Gと、芝有無検出手段22
及び位置検出手段Gの情報に基づいて、位置検出手段G
の検出値が予め設定された複数の設定値になる毎に芝有
無検出手段22によって検出される芝有無情報に基づい
て未処理作業地Aと処理済作業地Bとの境界Lを判別す
る境界検出手段100と、境界検出手段100によって
検出された境界Lに沿って走行させるように操向制御す
る制御手段101とが設けられ、芝有無検出手段22の
移動の異常を判別して作動する安全手段Zが設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芝の有無を検出する芝
有無検出手段と、その芝有無検出手段を車体横幅方向に
沿って繰返し往復移動操作する操作手段と、前記芝有無
検出手段の車体横幅方向での移動位置を検出する位置検
出手段と、前記芝有無検出手段及び前記位置検出手段の
情報に基づいて、前記位置検出手段の検出値が予め設定
された複数の設定値になる毎に前記芝有無検出手段によ
って検出される芝有無情報に基づいて未処理作業地と処
理済作業地との境界を判別する境界検出手段と、その境
界検出手段によって検出された前記境界に沿って走行さ
せるように操向制御する制御手段とが設けられた芝刈作
業車の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の芝刈作業車の走行制御装置は、
芝刈り作業を人手を介さずに行うための自走式の作業車
に用いられるものであり、例えばフォトインタラプト式
のセンサからなる芝有無検出手段を例えば操作手段とし
ての揺動機構等によって車体横幅方向に沿って移動させ
ながら、上記センサの車体横幅方向での移動位置を例え
ば上記揺動機構の揺動軸に取り付けた位置検出手段とし
てのポテンショメータによって検出し、そのポテンショ
メータの検出値(出力電圧)が予め設定された複数(例
えば4個)の設定値になる夫々の移動位置において上記
センサによって芝の有無を検出し、設定走行距離ごとに
更新される前記センサの検出情報から、例えば未処理作
業地側に最も接近した芝無し情報の位置とこれに隣接す
る未処理作業地側の芝有り情報の位置との中間の位置を
未処理作業地と処理済作業地との境界として判別し、こ
の判別された境界に対する車体の位置偏差情報に基づい
て車体を未処理作業地と処理済作業地との境界に対して
適正な位置に維持して自動走行させるものである。
【0003】但し、上記センサが植立状態が異常に密な
芝や水分を多量に含む芝に接触した場合、あるいは地面
上に存在する障害物に接触した場合等には、前記センサ
が車体横幅方向に沿って移動する際の移動負荷が過大に
なり、この場合に前記操作手段の操作力を強くして無理
にセンサを移動させるとセンサを破損させるおそれがあ
る。そのために、従来では、電動モータ等にて駆動され
る操作手段の操作力を必要以上には強くしていなかっ
た。そして、センサが移動しにくくなって芝有無データ
の更新処理が正常になされなくなった場合には、前記境
界の判別ができなくなるので、作業車を停止させて作業
を中断させる等の非常処置をとっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来手段では、芝有無データの更新処理が正常になされな
くなると作業が直ちに中断されるので、センサの移動負
荷が一時的に増加しただけでしばらくすると正常な状態
に復帰するような場合においても非常処置がとられるこ
とになり、必要以上に作業効率を低下させる結果になっ
ていた。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、芝有無検出手段の移動の異常が
判別された場合において、芝有無検出手段の破損を回避
しながらも極力作業を続行させて必要以上に作業能率を
低下させることがないようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による芝刈作業車
の走行制御装置の第1の特徴構成は、前記芝有無検出手
段の移動の異常を判別して作動する安全手段が設けられ
ている点にある。
【0007】又、第2の特徴構成は、前記芝有無検出手
段は、車体横幅方向に沿って並べられた複数の検出部を
備えるように構成され、前記安全手段は、設定距離走行
するごと又は設定時間経過ごとの前記複数の検出部の検
出情報に基づいて前記境界を判別するように構成されて
いる点にある。
【0008】又、第3の特徴構成は、前記安全手段は、
車速を変速させる車速変速手段を減速操作するように構
成されている点にある。
【0009】又、第4の特徴構成は、前記安全手段は、
前記車速変速手段を減速操作させたあと所定時間内にお
いて前記異常が解消しないときには、前記車速変速手段
を停止操作するように構成されている点にある。
【0010】又、第5の特徴構成は、前記安全手段は、
前記芝有無検出手段を上昇操作するように構成されてい
る点にある。
【0011】
【作用】本発明による芝刈作業車の走行制御装置の第1
の特徴構成によれば、芝有無検出手段の移動の異常が判
別されると、安全手段が作動して、例えば芝有無検出手
段及びその他の装置の損傷を回避する処置がとられると
ともに、作業を続行させるための処置等がとられる。
【0012】又、第2の特徴構成によれば、芝有無検出
手段の移動の異常が判別されると、複数(例えば4個)
の設定値になる毎に車体横幅方向に沿って並べられた複
数(例えば4個)の検出部によって検出される複数(合
計16個)の芝有無情報が、設定距離走行するごと又は
設定時間経過ごとの上記複数(例えば4個)の検出部の
検出情報によって代用される。つまり、各1個の検出部
の検出情報がこれに対応する4個の芝有無情報として使
われることになる。そして、この代用された芝有無情報
に基づいて前記境界が判別され、この境界にそって操向
しながら作業が続行されることになる。
【0013】又、第3の特徴構成によれば、芝有無検出
手段の移動の異常が判別されると車速が減速操作され、
これによって、芝有無検出手段の移動負荷が小さくな
る。
【0014】又、第4の特徴構成によれば、芝有無検出
手段の移動の異常が判別されて車速が減速操作されたあ
と所定時間内において前記異常が解消しないときには停
止操作される。
【0015】又、第5の特徴構成によれば、芝有無検出
手段の移動の異常が判別されると芝有無検出手段が上昇
操作される。
【0016】
【発明の効果】従って、本発明による芝刈作業車の走行
制御装置の第1の特徴構成によれば、芝有無検出手段の
破損を有効に回避しながら、同時に、作業を中断するこ
となく極力続行させて作業能率を確保し、もって、信頼
性と操作性のいずれにも優れた芝刈作業車の走行制御装
置を得ることができる。
【0017】又、第2の特徴構成によれば、芝有無検出
手段の移動の異常が判別された場合であっても、車体横
幅方向に沿っての所定個数の芝有無検出情報が確保され
るので、従来のように芝有無情報が正常に検出されない
場合には作業を中断していたのに較べて、境界検出の精
度を一定以上に確保しながら作業を続行させることがで
き、必要以上に作業能率が低下するのを防止することが
できる。
【0018】又、第3の特徴構成によれば、芝有無検出
手段の移動の異常が判別されると車速が減速されて芝有
無検出手段の移動負荷が実効的に小さくなるので、例え
ば、芝の部分的に密な場所を走行した場合等において
は、上記のように移動負荷を軽くした状態で走行すると
芝有無検出手段の移動が正常に復帰することになり、芝
有無検出手段及びその他の装置の損傷を有効に回避しな
がら作業を継続させ必要以上に作業能率が低下するのを
防止することができる。
【0019】又、第4の特徴構成によれば、例えば、芝
が異常に密な場所を走行した場合や、あるいは芝有無検
出手段が重量のある障害物に接触している等によって、
車速の減速操作だけでは異常が解消しないときには、直
ちに停止操作がなされるので、上記状態で作業を続行す
ることによって芝有無検出手段及びその他の装置の損傷
が発生するのを防止することができる
【0020】又、第5の特徴構成によれば、芝有無検出
手段の移動の異常が判別されると芝有無検出手段が上昇
操作されるので、これによって、芝有無検出手段の移動
負荷が小さくなって芝有無検出手段の移動の異常が解消
する可能性があるとともに、作業を継続したとしても芝
有無検出手段及びその他の装置の損傷のおそれがより小
さくなる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0022】図4乃至図5に示すように、エンジンEを
搭載した車体Vの前後部に、操向用の遊転前輪1Fと、
高速又は低速の二段階に車速を変速させる車速変速手段
としての駆動ケース3及びこれに併設された前後進切換
クラッチ16を介してエンジンEの駆動力が伝達される
左右一対の駆動後輪1L,1Rとを取付けて芝刈り作業
車を構成してある。前輪1Fは、これを直接操向するス
テアリングギア1Aと、自動操向用のステアリングモー
タM1と、ステアリングモータM1の駆動力をステアリ
ングギア1Aに伝達するモータギア1Bとからなる操向
機構を介して車体Vに取付けてあり、前輪1Fの回転軸
部には、その回転数を検出する第1エンコーダ14が設
けられている。又、車体Vには、走行時の現在方位を検
出するために、トロイダルコアを用いたフラックスゲー
ト方式の地磁気センサS0が設置されている。
【0023】又、前記車体Vの略中央下部に芝刈り用の
回転刃体2が取付けられ、この回転刃体2は、その回転
軸2aを電磁操作式のモアクラッチ15(図1参照)を
介してエンジンEに連結させた状態で、エンジンEと一
体となってベース部2bによって支持されている。そし
て、回転刃体2を地面に対して上下昇降させて刈高さを
調整するリンク式の刈高さ調整機構17が、そのリンク
基端部が水平軸芯回りに揺動自在な状態で車体Vに保持
され、且つ、そのリンク遊端部がベース部2bに枢支さ
れた状態で車体Vの前後方向に一対配置されている。
尚、上記刈高さ調整機構17を駆動する機構について
は、詳述はしないが、図示しない電動モータからの回転
駆動力がギア機構を介して減速された後刈高さ調整機構
17のリンク基端部を水平軸芯回りに揺動させる揺動軸
に伝動されており、前記電動モータを正逆に回転させる
ことによって回転刃体2を上下昇降させることができる
ようになっている。
【0024】図2にも示すように、車体Vの前側には、
車体横幅方向に沿って並べられた未刈り芝の有無を検出
する反射式フォトインタラプタでなる複数の検出部とし
ての4個の芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4
を、左側の2個のセンサS1,S2及び右側の2個のセ
ンサS3,S4を各1組として左右一対となるように構
成し、この左右一対の芝高さ検出センサS1,S2或い
はS3,S4を夫々車体Vの車幅方向に往復揺動させる
揺動機構23を左右一対設けてある。前記各芝高さ検出
センサS1,S2,S3,S4は、芝高さが大であれば
芝が刈取られていない芝有り状態を検出し、又、芝高さ
が小であれば芝が刈り取られている芝無し状態を検出す
る。従って、芝の有無を検出する芝有無検出手段22が
上記複数の検出部としての4個の芝高さ検出センサS
1,S2,S3,S4を備えるように構成される。
【0025】前記揺動機構23は、車体Vの前側端部に
その基端部を縦軸芯周りに回転自在に枢着された先端二
股状のアーム24がバネ30で機体進行方向に位置する
ように付勢されて設けられるとともに、アーム24の基
端部に取付けた補助アーム24Aに偏心カム25Aが接
当するようにカム機構25を配置して構成している。ア
ーム24の二股状の各先端部には、車幅方向に距離Wだ
け隔てて配置された前記芝高さ検出センサS1,S2或
いは芝高さ検出センサS3,S4が、取付部材26を介
して取り付けられている。尚、前記取付部材26は、各
芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4の対地高さを
調節するために、その途中箇所に設けた上下調整機構に
よって上下位置を調整してから先端側部分26Bが固定
されるようになっている(図6参照)。以上の構成によ
り、偏心カム25Aがセンサ揺動用モータm(図1参
照)にて回転されると、アーム24が車幅方向に揺動し
て、左右一対の芝高さ検出センサS1,S2或いは芝高
さ検出センサS3,S4の夫々が車体横幅方向に往復移
動走査される。
【0026】尚、上記左右一対の揺動機構23を夫々格
納する格納ボックス20a,20bが左右一対設けら
れ、更に、減速機構付の昇降用モータ19a,19bに
直結されて垂直軸芯回りに回転駆動されるシャフト21
a,21bからの回転駆動力がこれに係合するギア機構
(図示しない)を介して減速された後、前記格納ボック
ス20a,20bを上下方向に移動させるように変換さ
れ、これにより、前記昇降用モータ19a,19bを正
逆に回転させることによって前記左右一対の芝高さ検出
センサS1,S2或いは芝高さ検出センサS3,S4の
夫々を上下方向に昇降させることができる。
【0027】従って、前記左右一対の揺動機構23によ
り夫々揺動走査される左右一対の芝高さ検出センサS
1,S2或いは芝高さ検出センサS3,S4の各センサ
によって、所定対地高さにおける芝の有無が、後述のよ
うに(図12参照)前記距離Wを4分割した検出間隔で
検出され、これにより左右一対のセンサS1,S2或い
はS3,S4の揺動走査により夫々8個の芝有無データ
D0〜D7及びD8〜D15が得られる。各データD0
〜D15は、芝有り時に“1”、芝無し時に“0”を示
すデジタルデータである。尚、上記検出間隔は、前記偏
心カム25Aの回転軸に設けられたポテンショメータG
により移動位置を検出することで定める。以上より、前
記揺動機構23によって、前記芝有無検出手段22を車
体横幅方向に沿って繰返し往復移動操作する操作手段2
3が構成され、又、前記ポテンショメータGによって、
前記芝有無検出手段22の車体横幅方向での移動位置を
検出する位置検出手段Gが構成されることになる。
【0028】又、前記取付部材26は、図6に示すよう
に、その上方基端部を支点として進行方向前後に揺動可
能となるように前記アーム24に枢支され、又、その途
中箇所には機体前方に突出する突出部26Aが設けら
れ、この突出部26Aとアーム24の先端部との間に
は、取付部材26を機体前方側に付勢するためのバネ2
8が設けられるとともに、取付部材26の角度調整用の
調整ネジ29が、その先端をバネ28の付勢力によって
アーム24に突き当てた状態で突出部26Aに螺合内嵌
支持されている。これにより、前記各芝高さ検出センサ
S1,S2,S3,S4が異物等に突き当たった場合に
は後方に倒れることで芝高さ検出センサの破損を極力回
避するとともに、その後方への倒れが異物等に突き当た
ったその芝高さ検出センサだけに限られるので、他の芝
高さ検出センサの検出動作は継続して行うことができ
る。
【0029】前記駆動ケース3は、図7に示すように、
ボール式のクラッチ機構で構成されている。即ち、前記
エンジンEの出力部に連結された伝動軸27の後方側に
は、その軸芯方向に並設された状態で低速側一次ギア3
1L及び高速側一次ギア31Hが空回り自在に外嵌され
ている。尚、低速側一次ギア31Lは低速側二次ギア3
4Lと咬合し、高速側一次ギア31Hは高速側二次ギア
34Hと咬合するようになっている。両一次ギア31
L,31Hは夫々、対向配置されるボス部32L,32
Hを備えており、それら両ボス部32L,32Hの適宜
位置には、夫々、複数のボール33L,33Hが内外両
方向へ突出可能に保持されている。伝動軸27の前記ボ
ス部対応位置には、ボール33L,33Hを内方向へ突
出させた状態で夫々落とし込ませて係合させる環状凹部
27a,27bが形成されている。両ボス部32L,3
2Hの周囲には、軸芯方向への移動が自在であり且つ両
端部にて夫々ボール33L,33Hの一方を外から内方
向へ押圧し得るクラッチスリーブ35が配置されてい
る。尚、前記伝動軸27の後端部にはその回転数を検出
する第2エンコーダ18が取付けられている。
【0030】前記クラッチスリーブ35を軸芯方向へ移
動させるための変速用モータ36と、この変速用モータ
36の回転駆動力がウォーム減速機構37を経由した後
伝達される第1ギア38及びこれに咬合する第2ギア3
9が設けられている。さらに第2ギア39の軸芯位置に
その軸芯方向に平行で且つ空回り自在な状態で内嵌され
た旋回軸42が配置され、この旋回軸42の基端部に偏
心カム43が取付られると共に先端部にその軸芯方向と
直交する状態で棒状の係止片41が取付られ、コイルバ
ネ40が、その一端部を第2ギア39に固定されて保持
され、他端部を係止片41に接当させて配置されてい
る。そして、変速用モータ36を回転駆動すると第2ギ
ア39が低速回転してコイルバネ40の弾性力を介して
係止片41が所定方向に押圧されることによって旋回軸
42すなわち偏心カム43が旋回し、この偏心カム43
の旋回に応じてクラッチスリーブ35の軸芯方向への往
復移動が行われるようになる。
【0031】そして、クラッチスリーブ35が図9
(イ)に示す如く高速側ギアの方向へ移動すると、低速
側一次ギア31L側のボール33Lがクラッチスリーブ
35の端部にて押圧されて環状凹部27aに入って係合
し、伝動軸27の回転駆動力が低速側一次ギア31Lへ
伝えられる(その駆動力は更に低速側二次ギア34Lへ
伝えられる)ようになる一方、クラッチスリーブ35が
図9(ロ)に示す如く低速側ギアの方向へ移動すると、
高速側一次ギア31H側のボール33Hがクラッチスリ
ーブ35の端部にて押圧されて環状凹部27bに入って
係合し、伝動軸27の回転駆動力が高速側一次ギア31
Hへ伝えられる(その駆動力は更に高速側二次ギア34
Hへ伝えられる)ようになり、もって、変速操作が行わ
れることとなる。尚、低速側二次ギア34L及び高速側
二次ギア34Hを共に支持する回転軸44には、前記前
後進切換クラッチ16の一部を構成する一次ベベルギア
61が取付られている。
【0032】前記変速操作のための偏心カム43の旋回
位置決めは、図8に示すような構成にて行われる。第1
ギア38の回転軸38bには、その第1ギア38に沿う
姿勢で従動するように被検知片38aが装着されてお
り、ウォーム減速機構37の第1ギア38側の表面に
は、その出力部の周りに、被検知片38aを近接状態で
検知する4個の近接センサ37aが90°ずつ位相をず
らせた状態に取り付けられている。尚、4個の近接セン
サ37aのうちの180°位相がずれた一対の近接セン
サ37aは、その一方が高速状態確認の位置に配置され
ると共に、他方が低速状態確認の位置に配置されてい
る。尚、他の二つの近接センサ37aはニュートラル状
態に対応する。かかる近接センサ37aを用いると、第
1ギア38の回転状態が上述の各状態の何れに対応して
いるかを正確に把握することができ、その把握に基づい
て第1ギア38に前述のように機械的に連係する偏心カ
ム43を低速状態及び高速状態に正確に旋回位置決めす
ることができる。
【0033】尚、前記前後進切換クラッチ16は、詳述
はしないが、上記したような変速のための機構と同様に
ボール式のクラッチ機構を利用して構成されている。
【0034】図10及び図11に示すように、前記左右
一対の駆動後輪1L,1Rの内側部分には、旋回時に旋
回中心側に位置する駆動後輪1L,1Rを地面から浮上
させるように下降する下降状態と、旋回が完了した後に
旋回中心側に位置する駆動後輪1L,1Rを接地させる
ように上昇する上昇状態とに昇降自在で、且つ、上記下
降状態において旋回中心を形成する左右一対の昇降式接
地体9を接地機構を介して車体Vに取付けてあり、又、
上記昇降式接地体9の地面に接地する接地部9Aは、縦
軸芯周りに回転自在な状態で昇降式接地体9の基端側に
よって支持されている。前記接地機構は、左右一対のく
の字型のリンク4の屈曲部を夫々の支点P1,P2周り
に揺動自在に前記駆動ケース3に取付け、リンク4の一
端部に昇降式接地体9を、他端部に昇降式接地体9を上
方に付勢するスプリング5を取り付けると共に、そのス
プリング5の付勢力に抗してリンク4の他端部を昇降式
接地体9を接地させるように揺動操作するカム機構6と
で構成してある。
【0035】前記カム機構6は、カム6Aと、カム6A
を回転するための1組のギア7と、このギア7に連結さ
れた接地用モータ8とで構成してあり、カム6Aが90
°回転するたびに、左右一対の昇降式接地体9の夫々
が、上記昇降式接地体9側の前記左右一対の駆動後輪1
L,1Rを浮上させるように下降する下降状態と、その
浮上した駆動後輪1L,1Rを接地させるように上昇す
る上昇状態とを、交互に繰り返すようになっている。
【0036】図1に示すように、マイクロコンピュータ
利用の制御装置Hが設けられており、この制御装置H
に、前記芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4、前
記ポテンショメータG、前記地磁気センサS0、前記第
1エンコーダ14、前記第2エンコーダ18、及び前記
4個の近接センサ37aからの各信号が入力されてい
る。又、制御装置Hからは、前記ステアリングモータM
1、前記モアクラッチ15、前記変速用モータ36、前
記センサ揺動用モータm、前記昇降用モータ19a,1
9b及び前記接地用モータ8に対して駆動信号が出力さ
れる。尚、前記刈高さ調整機構17及び前記前後進切換
クラッチ16を駆動するための電動モータ(図示しな
い)夫々に対する駆動信号が制御装置Hから出力されて
いる。又、制御装置Hは情報記憶用のメモリMEMに接
続されている。
【0037】前記メモリMEM及び前記地磁気センサS
0を利用して、作業開始時に作業者により車体Vが向け
られる第1作業行程K1の方向、すなわち、未処理作業
地Aと処理済作業地Bとの境界Lが示す方向(図3参
照)と地磁気センサS0が検出する地磁気の向きJとの
なす角度θを基準方位θ0 として前記メモリMEMに記
憶することにより、未処理作業地Aと処理済作業地Bと
の境界Lが示す方向を基準方位として設定する基準方位
設定手段10が構成される。
【0038】又、前記制御装置Hを利用して、前記芝有
無検出手段22及び前記ポテンショメータGの情報に基
づいて、前記ポテンショメータGの検出値(以後、出力
電圧と呼ぶこともある)が予め設定された複数の設定値
になる毎に前記芝有無検出手段22によって検出される
芝有無情報に基づいて未処理作業地Aと処理済作業地B
との境界Lを判別する境界検出手段100が構成され、
そして、その境界検出手段100は、前記芝有無検出手
段22が未処理作業地A側へ最も移動したときの前記ポ
テンショメータGの出力電圧と、前記芝有無検出手段2
2が処理済作業地B側へ最も移動したときの前記ポテン
ショメータGの出力電圧との間を分割して前記複数の設
定値を設定するように構成されている。
【0039】以下、図12に示すように、進行方向左側
の芝有無検出手段22すなわち一対の芝高さ検出センサ
S1,S2を使って前記境界Lを検出している場合につ
いて前記境界検出手段100の構成を具体的に説明す
る。上記一対の芝高さ検出センサS1,S2が未処理作
業地A側へ最も移動したとき(Pyの位置)のポテンシ
ョメータGの出力電圧が4.0Vに、逆に処理済作業地
B側へ最も移動したとき(Pxの位置)のポテンショメ
ータGの出力電圧が1.0Vに夫々なるように標準条件
が設定されている。そして、Pxの位置とPyの位置と
の間を10等分したときの単位の幅をαとして両端の幅
αの部分を除いた中央部に幅2αの4つの区間を設定
し、その各区間の中央位置を複数の設定値P1,P2,
P3,P4に対応させる。従って、その設定値P1,P
2,P3,P4の標準条件での出力電圧は、小さい方か
ら夫々1.6、2.2、2.8、3.4、Vになる。但
し、実際には、装置組立て時における前記ポテンショメ
ータGの揺動軸への取付け誤差や前記揺動機構23の機
械的誤差等によって上記各出力電圧の値は標準条件の値
からずれている。
【0040】そして、車体Vが設定距離(約300m
m)走行する毎に、芝有無検出手段22がその移動範囲
の一方の端Px或いはPyから出発して前記4つの設定
値P1,P2,P3,P4の位置を通過して他方の端P
y或いはPxに達するまで片道移動操作される。その
間、前記4つの設定値P1,P2,P3,P4のうちの
1番目の設定値P1の位置に移動したときに右側の芝高
さ検出センサS2によってデータD7がサンプリングさ
れるとともに、左側の芝高さ検出センサS1によってデ
ータD3がサンプリングされる(図2参照)。以後、2
番目の設定値P2の位置でD6及びD2が、3番目の設
定値P3の位置でD5及びD1が、4番目の設定値P4
の位置でD4及びD0が夫々サンプリングされ、さらに
移動方向下手側の幅αの区間にまで移動したときに上記
サンプリングされた8個のデータD0〜D7が新しい芝
有無データD0〜D7の値として更新される。尚、この
とき同時に、境界検出用に使用していない進行方向右側
の一対の芝高さ検出センサS3,S4によって8個の芝
有無データD8〜D15がサンプリングされてデータ更
新される(図15参照)。
【0041】そして、上記のようにして得られた8個の
芝有無データD0〜D7において、処理済作業地B側に
最も近い未処理作業地Aのデータ“1”のビット位置と
これに隣接する未処理作業地A側に最も近い処理済作業
地Bのデータ“0”のビット位置との中間の位置を、前
記境界Lの位置として判別するのである。
【0042】又、前記制御装置Hを利用して、前記境界
検出手段100によって検出された前記境界Lに沿って
走行させるように操向制御する制御手段101が構成さ
れている。具体的に説明すると、車体横幅方向での適正
操向位置として決められている前記一対の芝高さ検出セ
ンサS1,S2の中央位置、すなわち、8個の芝有無デ
ータD0〜D7のうちのビットD3とビットD4との中
間位置が、上記判別された境界Lの位置に対して偏位し
ている偏位量が操向位置の位置偏差Xになるので、この
位置偏差Xが零になるように前記ステアリングモータM
1を制御して上記適正操向位置が境界Lに沿って走行す
るように操向制御する。尚、車体Vが未処理作業地A側
にずれている場合に上記位置偏差Xが負になるようにず
れの方向を定義するので、上記位置偏差Xが負であれ
ば、車体Vを処理済作業地B側(図3では進行方向左
側)に修正操向させ、位置偏差Xが正であれば、車体V
を未処理作業地A側(図3では進行方向右側)に修正操
向させる。
【0043】又、前記制御装置Hを利用して、前記芝有
無検出手段22の移動の異常を判別して作動する安全手
段Zが構成されている。上記芝有無検出手段22の移動
の異常について具体的に説明すれば、正常な状態では、
前記のように設定距離(約300mm)走行する毎に芝
有無検出手段22が移動範囲の一方の端Px或いはPy
から他方の端Py或いはPxまで片道移動操作され、そ
の間に4つの設定値P1,P2,P3,P4の位置での
検出情報より新しい芝有無データD0〜D15に更新さ
れる。従って、上記設定距離(約300mm)走行する
毎に芝有無データD0〜D15の更新処理が行われない
場合は、芝有無検出手段22の移動が正常に行われず異
常な状態になっていることを示す。因みに、このような
異常な状態になる原因としては、例えば、芝の植立状態
が過密であるために芝有無検出手段22の移動時の負荷
が大きくなり過ぎて移動しにくくなっている場合等が考
えられる。
【0044】以下、図13〜図16に示すフローチャー
トに基づいて、前記制御装置Hの制御動作並びに前記安
全手段Zの構成について説明する。
【0045】先ず、制御がスタートすると、芝有無検出
の検出位置である複数の設定値P1〜P4の設定処理を
行う。次に、走行開始時に車体Vが向いた方向を基準方
位θ 0 に初期設定して記憶するとともに前輪1Fのステ
アリング方向をこの基準方位θ0 に合わせ、又、走行開
始時の現在走行距離を0にリセットする。そして、変速
操作を高速状態にして走行を開始すると、別の処理ルー
チン(図15)にて実行されている芝有無データの更新
処理がされたか否かを判断し、更新処理がされていれば
現在走行距離を基準距離として設定する。さらに、車速
を高速走行に変速操作(高速走行になっている場合は実
際には不要)し、所定時間タイマーをリセットする。
尚、上記基準距離の設定によって芝高さ検出センサS
1,S2,S3,S4の車体横幅方向での1つの片道移
動操作が開始されるように構成され、又、上記所定時間
タイマーは例えば数秒から10秒程度のタイマー時間に
設定され、その動作については後述する。
【0046】ここで、前記芝有無データの更新処理につ
いて図15に示すフローチャートによって説明する。
尚、この処理は、前記ポテンショメータGの出力電圧が
その変化範囲(標準条件では1〜4V)の間の前記複数
の設定値P1〜P4を含む所定の電圧値になったとき
に、割り込み処理として実行される。先ず、前述のよう
に基準距離の設定によって芝高さ検出センサS1,S
2,S3,S4の移動操作が開始されているかどうかを
判断する。移動操作中でなければ新たに基準距離が設定
されたか否かを判断し、基準距離が設定されたことが確
認されれば芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4の
移動操作を開始させる。そして、センサが既に移動操作
中であるか或いは上記のように移動操作が開始されたあ
とは、各設定値P1〜P4の位置で対応する16個のデ
ータD0〜D15を順次サンプリングするとともに、次
の基準距離の設定がされる前にセンサの移動方向下手側
の端部区間αに到達したか否かを判断する。次の基準距
離の設定がされる前に上記端部区間αに到達した場合に
は、そこでセンサの移動操作を停止させるとともに、前
記サンプリングしたデータD0〜D15で芝有無データ
D0〜D15を置換してデータ更新を行う。一方、移動
方向下手側の端部区間αに到達する前に次の基準距離の
設定がされた場合には、データ更新は行わない。尚、上
記データ更新処理に要する標準的な時間は約400ms
ecである。
【0047】一方、更新処理がされていない場合は、更
に現在走行距離が前記設定された基準距離に前記設定距
離(300mm)を加えた距離を越えたか否かを判断す
る。そして、上記距離を越えている場合には、前記所定
時間タイマーによって前記所定時間(数秒から10秒程
度)の経過を判断し、経過していない場合には、現在走
行距離を基準距離として設定してから低速走行に変速操
作し、前記所定時間タイマーをスタートさせ、後述の芝
有無データの異常処理ルーチン(図16)を実行する。
従って、上記所定時間タイマーは、芝有無検出手段22
つまり芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4の移動
の異常が判別されて車速が減速操作されて低速走行し始
めたときにスタートすることになる。更に、このタイマ
ーによって前記所定時間の経過が確認される場合は、こ
の所定時間内には芝有無検出手段22の移動の異常が解
消していないことを示すので、装置の破損防止等のため
に車体を停止操作させる。従って、前記安全手段Zが、
車速を変速させる車速変速手段としての前記駆動ケース
3を減速操作するように構成され、更に、減速操作させ
たあと所定時間(数秒から10秒程度)内において前記
芝有無検出手段22の移動の異常が解消しないときに
は、前記駆動ケース3を停止操作するように構成される
ことになる。
【0048】ここで、前記芝有無データの異常処理につ
いて図16に示すフローチャートによって説明する。先
ず、芝有無検出手段22つまり芝高さ検出センサS1,
S2,S3,S4の移動の異常が判別されたときの芝高
さ検出センサS1,S2,S3,S4の各検出データを
保持し、この保持された各センサのデータを対応する芝
有無データD0〜D15の値とする。具体的には、S1
センサのデータはD0〜D3の4個のデータとして、S
2センサのデータはD4〜D7の4個のデータとして、
S3センサのデータはD8〜D11の4個のデータとし
て、S4センサのデータはD12〜D15の4個のデー
タとして夫々使用されることになる。
【0049】次に、上記のように芝有無データの更新処
理あるいは芝有無データの異常処理によって得られた1
6個の芝有無データD0〜D15のうちの境界検出用に
使っている芝高さ検出センサS1,S2(あるいはS
3,S4)に対応する8個の芝有無データD0〜D7
(あるいはD8〜D15)に基づいて前述のようにして
境界Lの位置を検出し、車体Vの適正操向位置に対する
位置偏差Xを検出する。従って、前記安全手段Zが、前
記設定距離(300mm)走行するごとの前記複数の検
出部としての芝高さ検出センサS1,S2(あるいはS
3,S4)の検出情報に基づいて前記境界Lを判別する
ように構成されることになる。
【0050】次に、現在の検出方位θと基準方位θ0
の差より方位偏差Δθ=θ−θ0 を算出する。そして、
上記位置偏差X及び方位偏差Δθ夫々に所定のゲイン係
数p及びqを掛け、下式にてステアリング角θSTを求
め、このステアリング角θSTでステアリング操作を行
う。
【0051】
【数1】θST=p・X+q・Δθ
【0052】そして、上記芝有無データの更新処理がさ
れたか否かの判断からステアリング角θSTでのステアリ
ング操作までのフローを、車体Vが枕地を検出するまで
繰り返す。尚、上記枕地の検出について述べると、前記
のようにして得られた16個の芝有無データD0〜D1
5のうちで“1”つまり芝有りデータの個数がある値
(例えば4個)以下であれば枕地に走行したと判断され
る。
【0053】そして、枕地に達したことが検出されれ
ば、さらに、今まで走行してきた行程が最終行程か否か
を判断して最終行程であればそこで作業を終了する一
方、最終行程でなければ、前記のように駆動後輪1L,
1Rの一方側の昇降式接地体9を旋回中心とし、さら
に、旋回方向にステアリング操作しながら、旋回中心で
ない側の駆動後輪1L,1Rを駆動させて車体Vを未処
理作業地A側に旋回させ、次の作業行程において、再
び、芝有無データの更新処理がされか否かの判断からス
テアリング角θSTでのステアリング操作までのフロー
を、車体Vが枕地を検出するまで繰り返すことになる。
尚、上記旋回操作の際、前記地磁気センサS0で車体V
の向きを確認して180°旋回したかどうかの情報と、
前記第1エンコーダ14にて検出される上記旋回中心で
ない側の駆動後輪1L,1Rの走行量とから次の作業行
程に向いたことの判別を行う。
【0054】次に、前記最終行程の検出について説明す
る。各作業行程を走行中に得られる16個の芝有無デー
タD0〜D15において、進行方向に向かって左右両側
の芝高さ検出センサS1,S2およびS3,S4に夫々
対応するデータD0〜D7およびD8〜D15を比較し
たときに、芝有りデータの検出率の小さい方が処理済作
業値B側であり、反対側が未処理作業地A側であると判
別される。そして、隣接する作業行程を進行方向を反転
しながら順番に走行するときには、例えば未処理作業値
A側は、図17(イ)及び(ロ)に示すように、通常、
右側、左側、右側というようにその位置が左右交互に現
れるが、最終行程の1つ前の行程(ハ)と最終行程
(ニ)では、上記の関係がくずれる。すなわち、最終行
程の1つ前の行程では未処理作業地A側は右側であるの
に対して、最終行程では未処理作業地A側は同じく右側
となるからであり、以上より、未処理作業地A側の判別
が左右いずれかの同じ側が続く場合には、最終行程を走
行していると判断される。
【0055】〔別実施例〕上記実施例では、芝有無検出
手段22の移動の異常を、設定距離(300mm)する
間に芝有無データの更新処理がなされた否かによって判
別するようにしたが、これ以外の判別も可能であり、例
えば、前記位置検出手段Gによって検出される芝有無検
出手段22の移動位置の検出値によって、その検出値の
所定時間内での変化量が設定量以下であるときには、芝
有無検出手段22の移動が異常な状態になったと判断す
ることも可能である。
【0056】又、上記実施例では、前記安全手段Zを、
設定距離(300mm)走行するごとの前記芝高さ検出
センサS1,S2(あるいはS3,S4)の検出情報に
基づいて前記境界Lを判別するように構成したが、設定
距離走行するごとではなく、設定時間経過ごとの上記検
出情報に基づいて前記境界Lを判別するように構成する
こともできる。この設定時間としては、例えば、高速走
行で前記設定距離(300mm)を走行するのに要する
時間に設定することが適当である。
【0057】又、上記実施例では、前記安全手段Zを、
車速を変速させる車速変速手段としての駆動ケース3を
減速操作するように構成したが、車速を減速させるので
はなく、前記昇降用モータ19a,19bを作動させて
芝有無検出手段22つまり芝高さ検出センサS1,S
2,S3,S4を所定高さ上昇操作するように構成する
こともできる。これによって、例えば、芝の植立状態が
過密であるために芝有無検出手段22の移動時の負荷が
大きくなり過ぎて移動しにくくなっている場合等に対処
できるものとなる。尚、上記のように芝有無検出手段2
2を所定高さ上昇させてもその移動の異常が解消しない
場合には、更に所定高さ上昇させるようにするか、ある
いは、車体を停止させるようにしてもよい。
【0058】又、その他の安全手段Zとして、例えば、
前記刈高さ調整機構17を操作して芝刈り用の回転刃体
2を地面に対して上昇させるようにすることも可能であ
り、安全手段Zとしては、上述した各種手段に限らず、
これ以外の各種の手段を適宜選択して使用することがで
きる。
【0059】又、上記実施例では、芝有無検出手段22
を左右一対計4個の芝高さ検出センサS1,S2,S
3,S4によって構成したが、4個以外の複数個に適宜
変更可能である。又、操作手段23も、上記実施例のよ
うに縦軸芯周りに揺動する揺動機構に限らず、その移動
も直線的に移動させるものでもよい。又、位置検出手段
Gも、ポテンショメータに限らない。
【0060】又、上記実施例では、位置検出手段Gの検
出値が予め設定された設定値になる検出位置として4点
の検出位置を設定したが、この設定値の数は要求される
検出精度等の状況に応じて多くしたり少なくしたり適宜
変更できる。そして、上記設定値の数の変更に伴って、
芝有無検出手段22によって得られる車体横幅方向での
芝有無データの個数が変更されことになる。
【0061】又、上記実施例では、本発明を芝刈り作業
車に適用したものを例示したが、これ以外の草刈り作業
車等にも適用することができる。
【0062】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】制御構成のブロック図
【図2】芝有無検出手段および操作手段の平面図
【図3】作業形態の説明図
【図4】車体の概略平面図
【図5】車体の概略側面図
【図6】芝有無検出手段の側面図
【図7】車速変速手段の縦断側面図
【図8】変速位置検出センサの平面図
【図9】車速変速手段の動作説明図
【図10】旋回機構の背面図
【図11】旋回機構の動作説明図
【図12】境界検出手段の動作説明図
【図13】制御作動のフローチャート
【図14】制御作動のフローチャート
【図15】制御作動のフローチャート
【図16】制御作動のフローチャート
【図17】最終行程検出の説明図
【符号の説明】
22 芝有無検出手段 23 操作手段 G 位置検出手段 A 未処理作業地 B 処理済作業地 L 境界 100 境界検出手段 101 制御手段 Z 安全手段 S1 検出部 S2 検出部 S3 検出部 S4 検出部 3 車速変速手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芝の有無を検出する芝有無検出手段(2
    2)と、その芝有無検出手段(22)を車体横幅方向に
    沿って繰返し往復移動操作する操作手段(23)と、前
    記芝有無検出手段(22)の車体横幅方向での移動位置
    を検出する位置検出手段(G)と、前記芝有無検出手段
    (22)及び前記位置検出手段(G)の情報に基づい
    て、前記位置検出手段(G)の検出値が予め設定された
    複数の設定値になる毎に前記芝有無検出手段(22)に
    よって検出される芝有無情報に基づいて未処理作業地
    (A)と処理済作業地(B)との境界(L)を判別する
    境界検出手段(100)と、その境界検出手段(10
    0)によって検出された前記境界(L)に沿って走行さ
    せるように操向制御する制御手段(101)とが設けら
    れた芝刈作業車の走行制御装置であって、 前記芝有無検出手段(22)の移動の異常を判別して作
    動する安全手段(Z)が設けられている芝刈作業車の走
    行制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の芝刈作業車の走行制御装
    置であって、 前記芝有無検出手段(22)は、車体横幅方向に沿って
    並べられた複数の検出部(S1,S2,S3,S4)を
    備えるように構成され、 前記安全手段(Z)は、設定距離走行するごと又は設定
    時間経過ごとの前記複数の検出部(S1,S2,S3,
    S4)の検出情報に基づいて前記境界(L)を判別する
    ように構成されている芝刈作業車の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の芝刈作業車
    の走行制御装置であって、 前記安全手段(Z)は、車速を変速させる車速変速手段
    (3)を減速操作するように構成されている芝刈作業車
    の走行制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の芝刈作業車の走行制御装
    置であって、 前記安全手段(Z)は、前記車速変速手段(3)を減速
    操作させたあと所定時間内において前記異常が解消しな
    いときには、前記車速変速手段(3)を停止操作するよ
    うに構成されている芝刈作業車の走行制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の芝刈作業車
    の走行制御装置であって、 前記安全手段(Z)は、前記芝有無検出手段(22)を
    上昇操作するように構成されている芝刈作業車の走行制
    御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015221009A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 ヤンマー株式会社 併走作業車両
KR20170008835A (ko) * 2014-05-22 2017-01-24 얀마 가부시키가이샤 작업 차량의 주행 시스템
JP2019088272A (ja) * 2018-10-22 2019-06-13 井関農機株式会社 作業車両および作業車両の自動直進走行支援システム

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