JPH05346821A - 芝刈作業車の走行制御装置 - Google Patents

芝刈作業車の走行制御装置

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JPH05346821A
JPH05346821A JP4156277A JP15627792A JPH05346821A JP H05346821 A JPH05346821 A JP H05346821A JP 4156277 A JP4156277 A JP 4156277A JP 15627792 A JP15627792 A JP 15627792A JP H05346821 A JPH05346821 A JP H05346821A
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JP
Japan
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working
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JP4156277A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Ueda
上田  吉弘
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行開始時に処理済作業地側を作業車に自動
判定させて境界検出を誤りなく行わせ適正な操向制御を
実現する。 【構成】 車体横幅方向に沿って所定間隔毎に芝の有無
を検出する左右一対の芝有無検出手段22a,23,2
2b,23のうちの選択されたものの情報に基づいて未
処理作業地Aと処理済作業地Bとの境界Lを判別する境
界判別手段100と、走行開始を指令する起動指令手段
SW2の指令に基づいて走行を開始させ、境界Lに沿っ
て作業行程を走行させるための制御手段101とが設け
られ、境界判別手段は、走行開始の指令時に左右一対の
芝有無検出手段のうちの車体横幅方向での芝有無情報に
おいて芝有り情報の検出率が小さいがわのものを選択し
て境界Lを判別し、制御手段は、作業行程の終端部でそ
の作業行程で選択したものとは反対側の芝有無検出手段
が位置する横一側方に向けて前後向き反転させるように
旋回走行させ、次の作業行程では反対側の芝有無検出手
段を選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体横幅方向に沿って
所定間隔毎に芝の有無を検出する左右一対の芝有無検出
手段と、それら一対の芝有無検出手段のうちの選択され
たものの情報に基づいて未処理作業地と処理済作業地と
の境界を判別する境界判別手段と、走行開始を指令する
起動指令手段と、この起動指令手段の指令に基づいて走
行を開始させるように走行制御し、且つ、前記境界判別
手段によって判別された前記境界に沿って作業行程を走
行させるように操向制御する制御手段とが設けられた芝
刈作業車の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の芝刈作業車の走行制御装置は、
例えば、芝刈り作業等を人手を介さずに行うための自走
式の作業車に用いられるものであり、従来では、作業者
が手動操縦にて作業対象地の作業開始地点に作業車を移
動させて作業行程の方向に向けてから、左右一対の芝有
無検出手段のうち処理済(既刈り)作業地側の芝有無検
出手段を選択して作業車にセットした後走行開始を指令
すると、作業車は選択された芝有無検出手段によって境
界を判別しながら走行制御することになる。具体的に
は、一定走行距離毎に車体横幅方向に沿って所定間隔毎
の芝有無データ(例えば8個)がサンプリングされ、こ
のサンプリングされた芝有無データのうち最も処理済作
業地側に位置する未処理作業地側(即ち未刈り側)の芝
有りデータの位置とこれに隣接する処理済作業地側の芝
無しデータの位置との中間点を未処理作業地と処理済作
業地の境界として判別し、この境界に対して車体が適正
操向位置に維持されるように操向制御していた。そし
て、枕地等の作業行程の終端部に達すると前記のように
選択された処理済(既刈り)作業地側とは反対側に隣接
する未処理作業地側に車体を旋回させて次の作業行程に
向けて作業を継続して行うにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来手段では、走行開始にあたって作業者が左右一対の芝
有無検出手段のうちいずれの芝有無検出手段を境界検出
に使うかを選択して作業車にセットする必要があった。
このため、その選択判断とセット作業が面倒であるばか
りでなく、判断ミスやセット時の入力ミス等が発生した
場合には作業車が正しく操向制御されないという不具合
があった。つまり、例えば、右側が処理済作業地側であ
るときには本来右側の芝有無検出手段を選択すべきであ
るが、誤って左側の芝有無検出手段を選択した場合に
は、車体の適正操向位置が大きく処理済作業地側にずれ
てしまい、この状態で走行させると既に芝が刈り取られ
た後を走行する結果、無駄な作業を行うことになる。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、走行開始にあたって左右いずれ
が処理済作業地側(あるいは未処理作業地側)であるか
を作業車自身によって自動判定させることにより、上記
従来手段の不具合を解消させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による芝刈作業車
の走行制御装置の第1の特徴構成は、前記境界判別手段
は、前記起動指令手段によって走行開始が指令されたと
きに、左右一対の芝有無検出手段のうちの前記車体横幅
方向での所定間隔毎の芝有無情報において芝有り情報の
検出率が小さいがわのものを選択して、前記境界を判別
するように構成されている点にある。
【0006】また第2の特徴構成は、前記制御手段は、
作業行程の終端部に達するに伴って隣接する次の作業行
程に移行させるべく、その作業行程で選択した芝有無検
出手段とは反対側の芝有無検出手段が位置する横一側方
に向けて前後向き反転させるように旋回走行させ、且
つ、次の作業行程では前記反対側の芝有無検出手段を選
択するように構成されている点にある。
【0007】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、走行開始が
指令されたときに左右一対の芝有無検出手段によって検
出された車体横幅方向での所定間隔毎の芝有無情報にお
いて、左右両側の芝有無情報のうちで芝有り情報の検出
率が小さいがわ(逆に言うと芝無し情報の検出率が大き
いがわ)が処理済作業地側であると判断されるので、こ
の芝有り情報の検出率が小さいがわの芝有無検出手段を
境界判別に使用する芝有無検出手段として誤りなく選択
できることになる。そして、この選択された芝有無検出
手段の芝有無情報に基づいて判別された境界に沿って操
向制御すれば、車体の適正操向位置が処理済作業地側に
大きくずれることもなく適正な操向制御がなされること
になる。
【0008】また第2の特徴構成によれば、作業行程の
終端部に達すると今まで走行してきた作業行程で選択し
た芝有無検出手段とは反対側(つまり未処理作業地側)
の芝有無検出手段が位置する横一側方側に隣接する作業
行程に向けて車体を前後向きを反転させるように旋回走
行させる。そして、その旋回走行のあと車体が向いた次
の作業行程では、前の作業行程で反対側(つまり未処理
作業地側側)に位置していた芝有無検出手段が車体が前
後向き反転したために処理済作業地側に位置するように
なり、この芝有無検出手段が境界判別用の芝有無検出手
段として正しく選択されることになる。
【0009】
【発明の効果】従って、本発明の第1の特徴構成によれ
ば、走行開始にあたって左右いずれが処理済作業地側で
あるかを作業車自身に自動判定させて境界検出に使用す
る芝有無検出手段を選択させるようにしたので、従来の
ように、作業者が判断してセットしたのに較べて作業者
の作業負担が軽くなるとともに、判断ミス等によって作
業車が正しく操向制御されないという不具合がなくな
る。
【0010】又、第2の特徴構成によれば、1つの作業
行程が終了して次の作業行程に向けて旋回走行する場合
において、両側に隣接する作業行程のうちで旋回すべき
作業行程の方向を正しく判断できるとともに、旋回した
後の次の作業行程において境界判別に使用する芝有無検
出手段を誤りなく選択できるものとなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0012】図4乃至図5に示すように、エンジンEを
搭載した車体Vの前後部に、操向用の遊転前輪1Fと、
高速又は低速の二段階切換えが可能な走行変速機構とし
ての駆動ケース3及び前後進切換クラッチ16を介して
エンジンEの駆動力が伝達される左右一対の駆動後輪1
L,1Rとを取付けて芝刈り作業車を構成してある。前
輪1Fは、これを直接操向するステアリングギア1A
と、自動操向用のステアリングモータM1と、ステアリ
ングモータM1の駆動力をステアリングギア1Aに伝達
するモータギア1Bとからなる操向機構を介して車体V
に取付けてあり、前輪1Fの回転軸部には、その回転数
を検出する第1エンコーダ14が設けられている。又、
車体Vには、走行時の現在方位を検出するために、トロ
イダルコアを用いたフラックスゲート方式の地磁気セン
サS0が設置されている。
【0013】又、前記車体Vの略中央下部に芝刈り用の
回転刃体2が取付けられ、この回転刃体2は、その回転
軸2aを電磁操作式のモアクラッチ15(図1参照)を
介してエンジンEに連結させた状態で、エンジンEと一
体となってベース部2bによって支持されている。そし
て、回転刃体2を地面に対して上下昇降させて刈高さを
調整するリンク式の刈高さ調整機構17が、そのリンク
基端部が水平軸芯回りに揺動自在な状態で車体Vに保持
され、且つ、そのリンク遊端部がベース部2bに枢支さ
れた状態で車体Vの前後方向に一対配置されている。
尚、上記刈高さ調整機構17を駆動する機構について
は、詳述はしないが、図示しない電動モータからの回転
駆動力がギア機構を介して減速された後刈高さ調整機構
17のリンク基端部を水平軸芯回りに揺動させる揺動軸
に伝動されており、前記電動モータを正逆に回転させる
ことによって回転刃体2を上下昇降させることができる
ようになっている。
【0014】図2にも示すように、車体Vの前側には、
未刈り芝の有無を検出する反射式フォトインタラプタで
なる4個の芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4
を、左側の2個のセンサS1,S2及び右側の2個のセ
ンサS3,S4を各1組として左右一対となるように構
成し、この左右一対の芝高さ検出センサS1,S2或い
はS3,S4を夫々車体Vの車幅方向に往復揺動させる
揺動機構23を左右一対設けてある。前記各芝高さ検出
センサS1,S2,S3,S4は、芝高さが大であれば
芝が刈取られていない芝有り状態を検出し、又、芝高さ
が小であれば芝が刈り取られている芝無し状態を検出す
る。従って、この4個の芝高さ検出センサS1,S2,
S3,S4でもって左右一対の芝有無検出センサ22
a,22bが構成される。
【0015】前記揺動機構23は、車体Vの前端部にそ
の基端部を縦軸芯周りに回転自在に枢着された先端二股
状のアーム24がバネ30で機体進行方向に位置するよ
うに付勢されて設けられるとともに、アーム24の基端
部に取付けた補助アーム24Aに偏心カム25Aが接当
するようにカム機構25を配置して構成している。アー
ム24の二股状の各先端部には、車幅方向に間隔Wだけ
隔てて配置された前記左右一対の芝高さ検出センサS
1,S2或いは芝高さ検出センサS3,S4が、取付部
材26を介して取り付けられている。尚、前記取付部材
26は、各芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4の
対地高さを調節するために、その途中箇所に設けた上下
調整機構によって上下位置を調整してから先端側部分2
6Bが固定されるようになっている(図6参照)。以上
の構成により、偏心カム25Aがセンサ揺動用モータm
(図1参照)にて回転されると、アーム24が車幅方向
に揺動して、左右一対の芝高さ検出センサS1,S2或
いは芝高さ検出センサS3,S4の夫々が車体横幅方向
に往復走査される。
【0016】従って、前記左右一対の揺動機構23によ
り夫々揺動走査される左右一対の芝高さ検出センサS
1,S2或いは芝高さ検出センサS3,S4の各センサ
によって、所定対地高さにおける芝の有無が、前記間隔
Wを4分割した検出間隔(これが所定間隔に相当する)
で検出され、これにより左右一対のセンサS1,S2或
いはS3,S4の揺動走査により夫々8個の芝有無デー
タD0〜D7が得られる。各データD0〜D7は、芝有
り時に“1”、芝無し時に“0”を示すデジタルデータ
である。尚、上記検出間隔は、前記偏心カム25Aの回
転軸に設けられたポテンショメータGにより走査位置を
検出することで定める。以上より、前記芝高さ検出セン
サS1,S2,S3,S4からなる左右一対の芝有無検
出センサ22a,22bと前記左右一対の揺動機構23
とで、車体横幅方向に沿って所定間隔毎に芝の有無を検
出する左右一対の芝有無検出手段22a,23或いは2
2b,23が構成されることになる。
【0017】又、図6に示すように、前記取付部材26
は、その上方基端部を支点として進行方向前後に揺動可
能となるように前記アーム24に枢支され、又、その途
中箇所には機体前方に突出する突出部26Aが設けら
れ、この突出部26Aとアーム24の先端部との間に
は、取付部材26を機体前方側に付勢するためのバネ2
8が設けられるとともに、取付部材26の角度調整用の
調整ネジ29が、その先端をバネ28の付勢力によって
アーム24に突き当てた状態で突出部26Aに螺合内嵌
支持されている。これにより、前記各芝高さ検出センサ
S1,S2,S3,S4が異物等に突き当たった場合に
は後方に倒れることで芝高さ検出センサの破損を極力回
避するとともに、その後方への倒れが異物等に突き当た
ったその芝高さ検出センサだけに限られるので、他の芝
高さ検出センサの検出動作は継続して行うことができ
る。
【0018】前記走行変速機構3は、図7に示すよう
に、ボール式のクラッチ機構で構成されている。即ち、
前記エンジンEの出力部に連結された伝動軸27の後方
側には、その軸芯方向に並設された状態で低速側一次ギ
ア31L及び高速側一次ギア31Hが空回り自在に外嵌
されている。尚、低速側一次ギア31Lは低速側二次ギ
ア34Lと咬合し、高速側一次ギア31Hは高速側二次
ギア34Hと咬合するようになっている。両一次ギア3
1L,31Hは夫々、対向配置されるボス部32L,3
2Hを備えており、それら両ボス部32L,32Hの適
宜位置には、夫々、複数のボール33L,33Hが内外
両方向へ突出可能に保持されている。伝動軸27の前記
ボス部対応位置には、ボール33L,33Hを内方向へ
突出させた状態で夫々落とし込ませて係合させる環状凹
部27a,27bが形成されている。両ボス部32L,
32Hの周囲には、軸芯方向への移動が自在であり且つ
両端部にて夫々ボール33L,33Hの一方を外から内
方向へ押圧し得るクラッチスリーブ35が配置されてい
る。尚、前記伝動軸27の後端部にはその回転数を検出
する第2エンコーダ18が取付けられている。
【0019】前記クラッチスリーブ35を軸芯方向へ移
動させるための変速用モータ36と、この変速用モータ
36の回転駆動力がウォーム減速機構37を経由した後
伝達される第1ギア38及びこれに咬合する第2ギア3
9が設けられている。更に第2ギア39の軸芯位置にそ
の軸芯方向に平行で且つ空回り自在な状態で内嵌された
旋回軸42が配置され、この旋回軸42の基端部に偏心
カム43が取付られると共に先端部にその軸芯方向と直
交する状態で棒状の係止片41が取付られ、コイルバネ
40が、その一端部を第2ギア39に固定されて保持さ
れ、他端部を係止片41に接当させて配置されている。
そして、変速用モータ36を回転駆動すると第2ギア3
9が低速回転してコイルバネ40の弾性力を介して係止
片41が所定方向に押圧されることによって旋回軸42
すなわち偏心カム43が旋回し、この偏心カム43の旋
回に応じてクラッチスリーブ35の軸芯方向への往復移
動が行われるようになる。
【0020】そして、クラッチスリーブ35が図9
(イ)に示す如く高速側ギアの方向へ移動すると、低速
側一次ギア31L側のボール33Lがクラッチスリーブ
35の端部にて押圧されて環状凹部27aに入って係合
し、伝動軸27の回転駆動力が低速側一次ギア31Lへ
伝えられる(その駆動力は更に低速側二次ギア34Lへ
伝えられる)ようになる一方、クラッチスリーブ35が
図9(ロ)に示す如く低速側ギアの方向へ移動すると、
高速側一次ギア31H側のボール33Hがクラッチスリ
ーブ35の端部にて押圧されて環状凹部27bに入って
係合し、伝動軸27の回転駆動力が高速側一次ギア31
Hへ伝えられる(その駆動力は更に高速側二次ギア34
Hへ伝えられる)ようになり、もって、変速操作が行わ
れることとなる。尚、低速側二次ギア34L及び高速側
二次ギア34Hを共に支持する回転軸44には、前記前
後進切換クラッチ16の一部を構成する一次ベベルギア
61が取付られている。
【0021】前記変速操作のための偏心カム43の旋回
位置決めは、図8に示すような構成にて行われる。第1
ギア38の回転軸38bには、その第1ギア38に沿う
姿勢で従動するように被検知片38aが装着されてお
り、ウォーム減速機構37の第1ギア38側の表面に
は、その出力部の周りに、被検知片38aを近接状態で
検知する4個の近接センサ37aが90°ずつ位相をず
らせた状態に取り付けられている。尚、4個の近接セン
サ37aのうちの180°位相がずれた一対の近接セン
サ37aは、その一方が高速状態確認の位置に配置され
ると共に、他方が低速状態確認の位置に配置されてい
る。尚、他の二つの近接センサ37aはニュートラル状
態に対応する。かかる近接センサ37aを用いると、第
1ギア38の回転状態が上述の各状態の何れに対応して
いるかを正確に把握することができ、その把握に基づい
て第1ギア38に前述のように機械的に連係する偏心カ
ム43を低速状態及び高速状態に正確に旋回位置決めす
ることができる。
【0022】尚、前記前後進切換クラッチ16は、詳述
はしないが、前記走行変速機構3と同様にボール式のク
ラッチ機構を利用して構成されている。
【0023】図10及び図11に示すように、前記左右
一対の駆動後輪1L,1Rの内側部分には、旋回時に旋
回中心側に位置する駆動後輪1L,1Rを地面から浮上
させるように下降する下降状態と、旋回が完了した後に
旋回中心側に位置する駆動後輪1L,1Rを接地させる
ように上昇する上昇状態とに昇降自在で、且つ、上記下
降状態において旋回中心を形成する左右一対の昇降式接
地体9を接地機構を介して車体Vに取付けてあり、又、
上記昇降式接地体9の地面に接地する接地部9Aは、縦
軸芯周りに回転自在な状態で昇降式接地体9の基端側に
よって支持されている。前記接地機構は、左右一対のく
の字型のリンク4の屈曲部を夫々の支点P1,P2周り
に揺動自在に前記駆動ケース3に取付け、リンク4の一
端部に昇降式接地体9を、他端部に昇降式接地体9を上
方に付勢するスプリング5を取り付けると共に、そのス
プリング5の付勢力に抗してリンク4の他端部を昇降式
接地体9を接地させるように揺動操作するカム機構6と
で構成してある。
【0024】前記カム機構6は、カム6Aと、カム6A
を回転するための1組のギア7と、このギア7に連結さ
れた接地用モータ8とで構成してあり、カム6Aが90
°回転するたびに、左右一対の昇降式接地体9の夫々
が、上記昇降式接地体9側の前記左右一対の駆動後輪1
L,1Rを浮上させるように下降する下降状態と、その
浮上した駆動後輪1L,1Rを接地させるように上昇す
る上昇状態とを、交互に繰り返すようになっている。
【0025】図1に示すように、マイクロコンピュータ
利用の制御装置Hが設けられており、この制御装置H
に、前記芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4、前
記ポテンショメータG、前記地磁気センサS0、前記第
1エンコーダ14、前記第2エンコーダ18、及び前記
4個の近接センサ37aからの各信号が入力されてい
る。又、車体Vの上面側の所定位置には、走行モードを
手動走行モードと自動走行モードに切り換えるための自
動手動切換スイッチSW1と、作業車に対して走行開始
を指令する起動指令手段としてのスタートスイッチSW
2とが設置され、これらのスイッチSW1,SW2から
の信号が制御装置Hに入力されている。又、制御装置H
からは、前記ステアリングモータM1、前記モアクラッ
チ15、前記変速用モータ36、、前記センサ揺動用モ
ータm、及び前記接地用モータ8に対して駆動信号が出
力される。尚、前記刈高さ調整機構17及び前記前後進
切換クラッチ16を駆動するための電動モータ(図示し
ない)夫々に対する駆動信号が制御装置Hから出力され
ている。又、制御装置Hは情報記憶用のメモリMEMに
接続されている。
【0026】前記メモリMEM及び前記地磁気センサS
0を利用して、作業開始時に作業者により車体Vが向け
られる第1作業行程K1の方向、すなわち、未処理作業
地Aと処理済作業地Bとの境界Lが示す方向(図3参
照)と地磁気センサS0が検出する地磁気の向きJとの
なす角度θを基準方位θ0 として前記メモリMEMに記
憶することにより、未処理作業地Aと処理済作業地Bと
の境界Lが示す方向を基準方位として設定する基準方位
設定手段10が構成される。
【0027】又、前記制御装置Hを利用して、前記左右
一対の芝有無検出手段22a,23或いは22b,23
のうちの選択されたものの情報に基づいて未処理作業地
Aと処理済作業地Bとの境界Lを判別する境界判別手段
100が構成されている。そして、前記境界判別手段1
00は、前記スタートスイッチSW2によって走行開始
が指令されたときに、前記左右一対の芝有無検出手段2
2a,23或いは22b,23のうちの前記車体横幅方
向での所定間隔毎の芝有無情報において芝有り情報の検
出率が小さいがわのものを選択して、前記境界Lを判別
するように構成されている。
【0028】以下、前記境界判別手段100について具
体的に説明する。図12(イ)に示すように、作業行程
の始端部に車体Vを位置させた状態で前記スタートスイ
ッチSW2を押すと、左右一対の芝有無検出手段22
a,23或いは22b,23が車体横幅方向に揺動操作
されて左側の芝有無検出手段22a,23で8個、右側
の芝有無検出手段22b,23で8個の合計16個芝有
無データD0〜D15が得られる。そして、この場合
は、図12(ロ)に示すように、左側に7個、右側に4
個の芝有り情報があって右側の方が芝有り情報の検出率
が小さいので、右側が処理作業地B側であると判断され
る。従って、右側の芝有無検出手段22b,23を選択
して未処理作業地Aと処理作業地Bとの境界Lを判別す
ることになる。具体的には、未処理作業地A側で最も処
理作業地B側に位置する芝有りデータの位置(この例で
はD11)とこれに隣接する処理作業地B側の芝無しデ
ータの位置(この例ではD12)との中間の位置を前記
境界Lとして判別する。
【0029】又、前記制御装置Hを利用して、前記スタ
ートスイッチSW2からの指令に基づいて走行を開始さ
せるように走行制御し、且つ、前記境界判別手段100
によって判別された前記境界Lに沿って作業行程を走行
させるように操向制御する制御手段101が構成されて
いる。つまり、車体横幅方向での適正操向位置として決
められている前記左右一対の芝高さ検出センサS1,S
2或いはS3,S4の検出範囲の中央位置、すなわち、
ビットD3とビットD4との中間位置或いはビットD1
1とビットD12との中間位置が、上記判別された境界
Lの位置に対して偏位している偏位量が操向位置の位置
偏差Xになるので、この位置偏差Xが零になるように前
記ステアリングモータM1を制御して上記適正操向位置
が境界Lに沿って走行するように操向制御することにな
る。尚、車体Vが未処理作業地A側にずれている場合に
上記位置偏差Xが負になるようにずれの方向を定義す
る。従って上記位置偏差Xが負であれば、車体Vを処理
済地B側(図3では進行方向左側)に修正操向させ、位
置偏差Xが正であれば、車体Vが処理済地B側にずれて
いるので未処理地A側(図3では進行方向右側)に修正
操向させる。
【0030】又、前記制御手段101は、作業行程の終
端部に達するに伴って隣接する次の作業行程に移行させ
るべく、その作業行程で選択した芝有無検出手段22
a,23(図3の例では左側)とは反対側の芝有無検出
手段22b,23(図3の例では右側)が位置する横一
側方に向けて前後向き反転させるように旋回走行させ、
且つ、次の作業行程では前記反対側の芝有無検出手段2
2b,23を選択するように構成されている。
【0031】次に、図13〜図15に示すフローチャー
トに基づいて、前記制御装置Hの制御動作について説明
する。
【0032】電源投入に伴って制御が作動され、前記ス
タートスイッチSW2がオンされたか否かを判断し、ス
タートスイッチSW2がオンされた場合には、前記自動
手動切換スイッチSW1の指示情報に基づいて、人為的
に操縦する手動走行モードであるか、或いは、自動にて
走行する自動走行ノードであるかを判別することにな
る。指示されたモードが手動モードである場合、及び、
スタートスイッチSW2がオフである場合には、手動モ
ードであると判断して作業者の手動操縦のための処理を
行う。又、指示されたモードが自動モードである場合に
は、スタートスイッチSW2がオンされた後、作業者が
車体Vから離れた安全な位置に退避するのに要する時間
(例えば3秒)経過するまで待機してから自動走行制御
の処理を行うことになる。
【0033】先ず、図示しないステアリング及び変速用
の手動操作レバーを操作して、手動操縦によって芝刈り
作業対象地の作業行程の始端部に車体Vを位置させた状
態(図12(イ)参照)で前記スタートスイッチSW2
をオンさせると自動走行制御が開始される。自動走行制
御においては(図14)、走行開始時に車体Vが向いた
方向を基準方位θ0 に初期設定して記憶するとともに、
前輪1Fのステアリング方向をこの基準方位θ0 に合わ
せる。次に、前記芝高さ検出センサS1,S2,S3,
S4によって芝有無データD0〜D15を入力してか
ら、左右両側の芝有りデータの検出率の小さい左右いず
れか芝有無検出手段22a,23或いは22b,23を
選択する。以後、この選択された芝有無検出手段22
a,23或いは22b,23の芝有無データに基づいて
境界Lを判断する。走行を開始すると、一定走行距離毎
に芝有無データD0〜D7或いはD8〜D15を入力し
て境界Lの位置を判別し、車体Vの適正操向位置に対す
る位置偏位Xを検出する。
【0034】次に、現在の検出方位θと基準方位θ0
の差より方位偏差Δθ=θ−θ0 を算出する。そして、
上記位置偏差X及び方位偏差Δθ夫々に所定のゲイン係
数p及びqを掛け、下式にてステアリング角θSTを求
め、このステアリング角θSTでステアリング操作を行
う。
【0035】
【数1】θST=p・X+q・Δθ
【0036】そして、前記第2エンコーダ18のエンジ
ン回転数の検出情報に基づいた負荷制御を行ったあと、
前記4つの芝高さ検出センサS1,S2,S3,S4を
車体横幅方向に片道走査させて得られる合計16個の芝
有無データのうちで“1”つまり芝有りデータの個数が
ある値(例えば4個)以下であって枕地に走行したこ
と、即ち、1つの作業行程の終端部に達したことが検出
されれば、前記駆動後輪1L,1Rの一方側の昇降式接
地体9を旋回中心とし、更に、旋回方向にステアリング
操作しながら、旋回中心でない側の駆動後輪1L,1R
を駆動させて車体Vを旋回させることになる。この際、
前記地磁気センサS0で車体Vの向きを確認して今まで
走行してきた作業行程の方向(例えば第1作業行程の方
向K1)に対して180°の向きになったかどうかの情
報と、前記第1エンコーダ14にて検出される上記旋回
中心でない側の駆動後輪1L,1Rの走行量とから次の
作業行程に向いたことの判別を行う。更に、芝有無検出
手段22a,23或いは22b,23を反対側のものに
切り換える。
【0037】前記負荷制御について、図15により説明
する。先ず、変速状態を調べて中立状態以外つまり高速
或いは低速状態に操作されている場合には、エンジン回
転数を検出してこのエンジン回転数が適正範囲にあるか
否かを判断する。そして、エンジン回転数が適正範囲よ
りも大きければ増速操作する一方、適正範囲よりも低け
れば更にエンジン回転数が0でないことを確認してから
減速操作し、又、エンジン回転数が適正範囲にあれば、
特に変速操作は行わない。次に、前記第1エンコーダ1
4によって前輪1Fの回転数を検出し、この前輪回転数
は0であれば、車体Vの下部例えば前記回転刃体2が地
面の凸部に引っ掛かって走行不能状態になっていると判
断されるので、モアクラッチ15をオフして刈り高さを
所定量上昇させたあとモアクラッチ15をオンし刈取走
行を再開させる。尚、上記において、エンジン回転数が
0であればエンジンが停止しているので、制御作動を中
止して作業を終了させることになる。
【0038】〔別実施例〕上記実施例では、車体横幅方
向に沿って所定間隔毎に芝の有無を検出する左右一対の
芝有無検出手段22a,23或いは22b,23を、車
体横幅方向に揺動させるように構成したが、車体横幅方
向に複数のセンサを固定して設けるものでもよい。又、
左右一対の芝有無検出手段22a,23或いは22b,
23夫々によって得られるデータの個数を8個にした
が、もっと高精度に検出する場合には例えば16個にし
たり、あるいは簡略化する場合には4個にする等、デー
タの個数は状況に応じて適宜設定できる。
【0039】又、上記実施例では、境界判別手段100
は、未処理作業地A側で最も処理作業地B側に位置する
芝有りデータの位置とこれに隣接する処理作業地B側の
芝無しデータの位置との中間の位置を前記境界Lとして
判別するように構成したが、これ以外の判別手段の構成
も可能である。例えば、未処理作業地A側で最も処理作
業地B側に位置する芝有りデータの位置そのものを境界
Lと判別したり、あるいは、未処理作業地A側で最も処
理作業地B側に位置する芝有りデータであっても、処理
作業地B内に孤立して存在するような芝有りデータは除
去して検出誤差を極力少なくする等の手段が可能であ
る。
【0040】又、上記実施例では、起動指令手段SW2
を車体Vに設置したものを例示したが、これ以外に例え
ばラジコン等の遠隔操縦手段によって走行開始を指令す
るように構成してもよい。
【0041】又、上記実施例では、本発明を芝刈り作業
車に適用したものを例示したが、これ以外の草刈り作業
車等にも適用することができる。
【0042】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】制御構成のブロック図
【図2】芝有無検出手段の平面図
【図3】作業形態の説明図
【図4】車体の概略平面図
【図5】車体の概略側面図
【図6】芝有無検出手段の側面図
【図7】変速操作機構及び前後進切換機構の縦断側面図
【図8】変速位置検出センサの平面図
【図9】変速操作機構の動作説明図
【図10】旋回機構の背面図
【図11】旋回機構の動作説明図
【図12】境界判別手段の動作説明図
【図13】制御作動のフローチャート
【図14】制御作動のフローチャート
【図15】制御作動のフローチャート
【符号の説明】
A 未処理作業地 B 処理済作業地 L 境界 SW2 起動指令手段 100 境界判別手段 101 制御手段 22a,23 芝有無検出手段 22b,23 芝有無検出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体横幅方向に沿って所定間隔毎に芝の
    有無を検出する左右一対の芝有無検出手段(22a,2
    3),(22b,23)と、それら一対の芝有無検出手
    段(22a,23),(22b,23)のうちの選択さ
    れたものの情報に基づいて未処理作業地(A)と処理済
    作業地(B)との境界(L)を判別する境界判別手段
    (100)と、走行開始を指令する起動指令手段(SW
    2)と、この起動指令手段(SW2)の指令に基づいて
    走行を開始させるように走行制御し、且つ、前記境界判
    別手段(100)によって判別された前記境界(L)に
    沿って作業行程を走行させるように操向制御する制御手
    段(101)とが設けられた芝刈作業車の走行制御装置
    であって、 前記境界判別手段(100)は、前記起動指令手段(S
    W2)によって走行開始が指令されたときに、左右一対
    の芝有無検出手段(22a,23),(22b,23)
    のうちの前記車体横幅方向での所定間隔毎の芝有無情報
    において芝有り情報の検出率が小さいがわのものを選択
    して、前記境界(L)を判別するように構成されている
    芝刈作業車の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の芝刈作業車の走行制御装
    置であって、 前記制御手段(101)は、作業行程の終端部に達する
    に伴って隣接する次の作業行程に移行させるべく、その
    作業行程で選択した芝有無検出手段(22a,23),
    (22b,23)とは反対側の芝有無検出手段(22
    a,23),(22b,23)が位置する横一側方に向
    けて前後向き反転させるように旋回走行させ、且つ、次
    の作業行程では前記反対側の芝有無検出手段(22a,
    23),(22b,23)を選択するように構成されて
    いる芝刈作業車の走行制御装置。
JP4156277A 1992-06-16 1992-06-16 芝刈作業車の走行制御装置 Pending JPH05346821A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016155406A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 株式会社ダイフク 洗車機および洗車方法
JP2017195895A (ja) * 2017-06-27 2017-11-02 井関農機株式会社 栽培施設用の移動車
JP2020000158A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 株式会社クボタ 草刈機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016155406A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 株式会社ダイフク 洗車機および洗車方法
JP2017195895A (ja) * 2017-06-27 2017-11-02 井関農機株式会社 栽培施設用の移動車
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