JPH0641093Y2

JPH0641093Y2 - 温風機付収納ユニット

Info

Publication number: JPH0641093Y2
Application number: JP1988017173U
Authority: JP
Inventors: 芳男伊東; 芳道福田
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1988-02-10
Filing date: 1988-02-10
Publication date: 1994-10-26
Anticipated expiration: 2003-02-10
Also published as: JPH01123162U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、洗面所，トイレルーム等に設置する温風機付
収納ユニットに関し、更に詳しくはその温風機部分の改
良に関する。

（従来の技術）従来から、洗面所，トイレルーム等に狭小空間に設置す
る収納体の下部に温風機を一体的に組み込んでなる収納
ユニットが知られている（例えば実公昭62-44273号）。

この種収納ユニットに組み込まれる温風機は、ユニット
下端部分に室床と近接せしめて吸込口を設け、その吸込
口の直上に温風吹出口を設けることで、室内下方域の冷
気を吸い込んで温風吹き出しを行うようにし、暖房効率
の向上を図っている。

（考案が解決しようとする課題）しかし乍ら、上記のような構造からなる従来の温風機付
収納ユニットによれば、設置する部屋が洗面所，トイレ
ルーム等に非常に狭く、且つ水を頻繁に使用する空間で
あることから、洗面，手洗いの際の飛散水や、室内を掃
除する際の清掃水等が吸込口から入り込んで温風機の故
障の原因となる虞れがあった。

本考案は上述の従来事情に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、ユニット下端部分に室床と近
接せしめて吸込口を設け、その直上に温風吹出口を設け
た温風機付の収納ユニットにおいて、前記吸込口からの
飛散水や清掃水等の浸入を阻むと共に、室内の冷気をよ
り効率良く吸込んで暖房効率のさらなる向上を図ること
にある。

（課題を解決する為の手段）以上の目的を達成する為に本考案の温風機付収納ユニッ
トは、上記温風機を、前面に正面略凹形状の吸込口を開
設すると共に該吸込口で囲まれる部分に温風吹出口を形
成した温風機カバーと、前面開口部を前記温風吹出口に
連通せしめて温風機カバー内に設置され内部に温風吹出
機能部を備えるケーシングとから形成し、さらに、上記
吸込口下縁に水返し板を立設すると共に温風機カバー底
壁に水抜孔を開穿し、且つケーシング底面には温風吹出
口から後方へ向けて下り勾配となる水返し面を形成して
なることを特徴とする。

（作用）以上の構成によれば、温風機カバー前面の左右側縁に縦
方向へ伸びる左右吸込口が、下縁に沿って横方向へ伸び
る下部吸込口が夫々開口し、それら三つの吸込口によ
り、室内の冷気をより効率良く吸込む。

また、温風吹出口及び温風吹出機能部が下部吸込口の上
位に位置することから床面との間に所定の間隔が確保さ
れ、洗面や手洗いの際の飛散水或いは床面清掃水等が、
温風吹出口からケーシング内に浸入し温風吹出機能部に
付着してショートさせるような虞れを防ぐ。

さらに、水返し板によって、前記飛散水や清掃水等が下
部吸込口から温風機カバー内へ浸入することを防ぐと共
に、万一飛散水等が浸入した場合は、その飛散水等を水
返し面によって下方に滴下させ水抜孔から外方へ排出す
る。

また、温風吹出機能部をケーシングと温風機カバーで覆
って、室壁裏側の冷気や結露水等から保護する。

（実施例）以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図及び第２図においては、洗面所，トイレ等の室内
（Ｘ）の壁面（ａ）に縦長長尺状の開口（a₁）を開設す
ると共に、該開口（a₁）の両側縁に横棧（a₂）を設置し
て開口部（ｂ）を形成し、この開口部（ｂ）の中高部位
に手洗器（Ｂ）を、その下位に本実施例の温風機付収納
ユニット（Ａ）を、上位に収納棚（Ｃ）を、夫々半埋込
状に設置してなる大型の手洗いユニット（Ｙ）を表して
いる。

まず温風機付収納ユニット（Ａ）について説明する。

温風機付収納ユニット（Ａ）は、該ユニット（Ａ）の最
下端部、即ち、室内（Ｘ）の床面（X₁）の直上部分に、
温風機本体（１），取付基板（２），前面カバー（３）
からなる温風機ユニット部（1A）を形成し、且つその上
位に収納ユニット部（2A）を一体的に連設してなる。

温風機本体（１）は第４図〜第８図に拡大して示すよう
に、温風機部（11），取付枠（12），温風機カバー（1
3）とから構成される。

温風機部（11）は、前面を開放して温風吹出口（11a₁）
とし背面に通気孔（11a₂）を開穿すると共に前面から背
面へ向けて傾斜する水返し面（11a₃）を底面に設けた箱
形状のケーシング（11a）と、該ケーシング（11a）内に
配設された温風吹出機能部（11b）とからなる。

温風吹出機能部（11b）は、温風吹出口（11a₁）の上縁
と下縁との間に左右方向へ回動可能に指示されたフィン
（11b₁）と、該フィン（11b₁）の後方に配設されたセラ
ミックヒータ（11b₂）と、該ヒータ（11b₂）の後方に配
設されたファンモータ（11b₃）とからなる。そうして、
ファンモータ（11b₃）の作動で通気孔（11a₂）から空気
を吸込みセラミックヒータ（11b₂）で加熱して温風吹出
口（11a₁）から吹出し、その吹出し方向をフィン（11
b₁）を回動させることで任意の方向に選定できるように
なっている。

取付枠（12）は、下端を温風吹出口（11a₁）の下縁より
下方に位置する長さを備えた正面矩形の縦長状の枠体
で、外側縁に取付片（12a）を備えてなり、内側縁を温
風吹出口（11a₁）の左或いは右側縁に沿って固定されて
左，右の吸込口（12b），（12b）を形成すると共に、該
吸込口（12b），（12b）の下端間にわたって下部吸込口
（12c）を形成し、該下部吸込口（12c）の上位に温風吹
出口（11a₁）を位置させている。

温風機カバー（13）は、前面以外の五面を覆われた箱体
形状を呈するカバー部（13a）と合せ片（13b）とからな
り、内部に温風機部（11）を配設して前端を開口部
（ｂ）の開口（a₁）口縁より前方に位置し、後半部を開
口（a₁）内に挿入して配設される。

カバー部（13a）は、温風機部（11）の背面，底面，左
右側面に通気孔（11a₂）に連通する通気路（13a₁）を残
して温風機部（11）周囲を気密状に覆い、前面に温風吹
出口（11a₁），左右吸込口（12b），（12b），下部吸込
口（12c）を囲む連通口（13a₂）を開設し該連通口（13a
₂）の下位を水返し板（13a₃）によって覆い、底面に水
抜孔（13a₄）を開穿してなる。

合せ片（13b）は取付片（12a）に重なり合って螺着さ
れ、温風吹出口（11a₁），左右吸込み口（12b），下部
吸込口（12c）を連通口（13a₂）の口縁内に位置させて
温風機部（11）をカバー部（13a）内に取付けている。

取付基板（２）は、開口部（ｂ）の両縦棧（a₂）前面に
沿って縦設された左，右の取付板（21a），（21a），こ
の取付板（21a），（21a）の外端に前方へ向けて屈曲形
成された屈曲片（21b），内端から前方へ向けて延設さ
れた側板（21c）から形成された側枠（21）と、両側板
（21c）の前縁上端及び下端間にわたって温風機カバー
（13）の上縁或いは下縁に沿って架設された水平杆（22
a），該水平杆（22a）の前縁に沿って立設した立設片
（22b），両水平杆（22a）の両側同士間に縦設した縦杆
（22c）から形成された前枠（22）と、からなる。

側枠（21）は、取付板（21a），（21a）を縦棧（a₂）に
螺子止めして、前枠（22）を、開口（a₁）の前方におけ
る温風機カバー（13）前端と略同一面に位置させて取付
基板（２）を開口部（ｂ）に取付けている。

前枠（22）は、水平杆（22a）と縦杆（22c）によって囲
まれる部分に連通部（22d）を形成して、温風機本体
（１）をその中央部分に位置させ、水平杆（22a）にカ
バー部（13a）の上縁或いは下縁を螺子止めして連通口
（13a₂）と連通部（22d）を連通させ、側板（21c）と温
風機本体（１）の両側面との間に配管スペース（Ｄ）を
残して、温風機本体（１）を取付基板（２）に一体的に
取付けている。

前面カバー（３）は、取付基板（２）の前枠（22）を覆
う前面部（31）と、側枠（21）を覆う側面部（32）とを
一体に成形してなっている。

前面部（31）は、前枠（22）の周縁に沿って周設された
周縁リム部（31a）と、周縁リム部（31a）によって囲ま
れた部分を背面方向に凹設し、前記連通部（22d）に挿
通する挿通口（31c）を開設した嵌合凹部（31b）と、嵌
合凹部（31b）に着脱自在に嵌着されたグリル（31d）と
からなり、嵌合凹部（31b）を縦杆（22c）に螺子止めし
て前枠（22）の前面を覆っている。

側面部（32）は、周縁リム部（31a）の外側端から、屈
曲片（21b）迄に至り膨出形成され側枠（21）の側面を
覆う側面体（32a）と、周縁リム部（31a）と側面体（32
a）の上縁から内方に向けて延設されて前枠（22）と側
枠（21）の上面を覆う上面体（32b）とからなる。

以上の構成からなる温風機ユニット部（1A）は、温風機
本体（１）の前面における左右側縁に沿って左右の吸込
口（12b），（12b）を、下縁の沿って下部吸込口（12
c）を夫々備えると共に、下部吸込口（12c）の上位に温
風吹出口（11a₁）を有し、それら吸込口（12b），（12
b），（12c）、吹出口（11a₁）を連通部（22d），挿通
口（31c），グリル（31d）を介して室内（Ｘ）に連通さ
せ、前面以外の五面を水密状に覆って、温風機本体
（１）を壁面（ａ）の裏側空間から隔絶する。

そうして、温風吹出機能部（11b）の作動で室内（Ｘ）
の空気を夫々の吸込口（12b），（12b），（12c）によ
りむらなく吸引し、セラミックヒータ（11b₂）によって
加熱して温風吹出口（11a₁）から室内（Ｘ）へと吹出
す。

また、温風吹出口（11a₁）を下部吸込口（12c）の上位
に設け、温風吹出口（11a₁）及びセラミックヒータ（11
b₂）を床面（X₁）から所定の間隔をおいた位置に配設せ
しめたことから、洗面や手洗いの際の飛散水或いは床面
（X₁）の清掃水等が、吹出口（11a₁）からケーシング
（11a）内に浸入してセラミックヒータ（11b₂）に付着
し温風機本体（１）をショートさせるような虞れを阻止
できる。

さらに水返し板（13a₃）によって、前記飛散水や清掃水
等が下部吸込口（12c）から温風機カバー（13）内へ浸
入することを防ぐと共に、万一飛散水等が浸入した場合
は、水返し板（11a₃）によってそれから飛散水等を下方
に滴下させ、水抜孔（13a₄）から温風機本体（１）外へ
と排出し、温風機カバー（13）内に水が溜らないよう配
慮している。

また、温風機カバー（13）によって温風機部（11）を覆
って温風機部（11）を外気及び結露水等から保護するこ
とができる。

収納ユニット部（2A）は、所望な合成樹脂材によって一
体成形した収納機能部（４）と、その収納機能部（４）
を開閉する扉（５）とからなる。

収納機能部（４）は、開口（a₁）の両側縁に沿って所望
長さ縦設した縦リム（41a）と、該両縦リム（41a）の上
端同士及び下端同士にわたって横設した上リム（41b）
及び下リム（41c）とによって周縁リム（41）を形成
し、該周縁リム（41）の内端を背面方向に膨出して開口
（a₁）に嵌入する収納凹部（42）を凹設してなってい
る。

またこの収納機能部（４）は、上リム（41b）を後述す
る手洗器（Ｂ）の下端面に沿った湾曲形状に形成し、縦
リム（41a）をその背面側に給排水管の配管を行えるよ
う膨出成形して配管スペース（Ｄ）を設け、その下位に
温風機ユニット部（1A）の取付空間を残して収納凹部
（42）を開口（a₁）に嵌入し、その側壁（42a）を縦棧
（a₂）に螺着して開口部（ｂ）に取付けられる。

尚、上述の温風機付収納ユニット（Ａ）を開口部（ｂ）
に組付ける場合は、温風機部（11）を取付基板（２）を
介して開口部（ｂ）の下端に取付け、その上位の開口部
（ｂ）内に収納機能部（４）を嵌入し、収納凹部（42）
の側壁（42a）を縦棧（a₂）に螺子止めして収納ユニッ
ト部（2A）を取付ける。その後、取付基板（２）に前面
カバー（３）を取付けて温風機付収納ユニット（Ａ）を
形成する。

また温風機本体（１）のメンテナンスを行う際には、グ
リル（31d）を嵌合凹部（31b）から外し、嵌合凹部（31
b）を螺子止めしている螺子を外して前面カバー（３）
を取付基板（２）から取外し、さらに取付板（21a），
（21a）を止めている螺子を外して取付基板（２）を縦
棧（a₂）から取外して温風機本体（１）を開口部（ｂ）
から外す。

次に手洗器（Ｂ）について説明する。

手洗器（Ｂ）は、ボール部（B₁）の上縁に吐水口（B₂）
と、給水管（Ｅ）を連結されこの吐水口（B₂）に給水す
る給水弁（B₃）とを設け、下端には排水管（Ｆ）を連結
された排水口（B₄）を開穿してなっており、ボール部
（B₁）の後半部を開口（a₁）内に嵌入し、その上縁及び
下縁を両縦棧（a₂）間に架設された上下の横棧（a₃）に
取付けて開口部（ｂ）に設置される。

ボール部（B₁）は、その下端部を前記収納機能部（４）
の上リム（41b）に当接係合させて、収納機能部（４）
に連接される。

給水管（Ｅ）及び排水管（Ｆ）は、開口部（ｂ）の前方
における室内（Ｘ）の床面（X₁）から立上げ、上述せる
配管スペース（Ｄ）内に配管される。

最後に収納棚（Ｃ）について説明する。

収納棚（Ｃ）は、前述の収納機能部（４）と同様に形成
された周縁リム（C₁），収納凹部（C₂）からなる収納部
（C₃）と、この収納部（C₃）を開閉する鏡体（C₄）とか
ら構成され、収納凹部（C₂）を開口（a₁）に嵌入し、そ
の側壁（C₂′）を縦棧（a₂）に螺着して開口部（ｂ）に
取付けられる。

収納部（C₃）は、収納凹部（C₂）の内部を背面方向から
適宜間隔をおいて膨出する棚部（C₅）によって数室に区
画される。その一室にはタイマー（C₆）を設け、周縁リ
ム（C₁）の下縁にはスイッチ部（C₇）を設けてある。

スイッチ部（C₇）はタイマー（C₆）と共に温風機本体
（１）に電気的に接続され、温風機本体（１）の作動入
切，風量調節，温度調節及び入切時間をコントロールす
るようになっている。

本実施例の温風機付収納ユニット（Ａ）によれば、ユニ
ット（Ａ）内に配管スペース（Ｄ）を設けたことから、
給排水管（Ｅ）（Ｆ）を室内（Ｘ）に配管し得、よって
給排水管（Ｅ）（Ｆ）を壁面（ａ）の裏側に配管するこ
となくその配設及び手洗器（Ｂ）への連結が室内（Ｘ）
において容易に行え、且つ温風機付収納ユニット（Ａ）
によって給排水管（Ｅ）（Ｆ）を隠蔽して、手洗いユニ
ット（Ｙ）全体の外観を向上し得る。

また、給排水管（Ｅ）（Ｆ）のメンテナンスを行う際に
は、開口部（ｂ）から、手洗いユニット（Ｙ）全体を取
外すことなく、収納ユニット部（2A）或いは温風機ユニ
ット部（1A）を取外すだけでその作業を行え、よってそ
のメンテナンス作業を容易に行うことができる。

（考案の効果）本考案の温風機付収納ユニットは以上説明したように構
成したことから、正面略凹形状の吸込口により室内の冷
気をむらなく吸込んで冷気，暖気を効率良く循環させ、
温風機を大型化することなく室内暖房をより効果的に行
える。

しかも、温風吹出機能部をケーシングと温風機カバーで
覆い、且つ温風吹出口と床面の間に所定の間隔を確保す
ると共に、下部吸込口周りには水返し板，水返し面，水
抜孔等を設けることで、故障の要因となる洗面や手洗い
の際の飛散水，床面清掃水等の浸入、結露水の付着等を
阻んで、製品の信頼性を向上しつつ暖房効率のアップを
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は温風機付収納
ユニットを備えてなる手洗いユニットを、壁面に半埋込
状に取付けた状態の正面図で一部切欠して表す。第２図
は第１図の（２）−（２）線断面図、第３図は第１図の
（３）−（３）線断面図、第４図は第１図の要部拡大図
で一部切欠して示す、第５図は第４図の中央横断平面
図、第６図は第４図の中央縦断側面図、第７図は温風機
ユニット本体の開口部への取付けを示す分解平面図、第
８図は取付基板の拡大斜視図である。尚、図中（Ａ）：温風機付収納ユニット（1A）：温風機ユニット部（2A）：収納ユニット部（11a）：ケーシング、（11b）：温風吹出機能部（11a₁）：温風吹出口、（11a₃）：水返し面（12b）：左右の吸込口、（12c）：下部吸込口（13）：温風機カバー、（13a₃）：水返し板（13a₄）：水抜孔（Ｘ）：室内、（X₁）：床面（ａ）：壁面

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】室壁に埋込状に設置する収納体の下部に温
風機を一体的に組込んだ温風機付収納ユニットであっ
て、上記温風機を、前面に正面略凹形状の吸込口を開設
すると共に該吸込口で囲まれる部分に温風吹出口を形成
した温風機カバーと、前面開口部を前記温風吹出口に連
通せしめて温風機カバー内に設置され内部に温風吹出機
能部を備えるケーシングとから形成し、さらに、上記吸
込口下縁に水返し板を立設すると共に温風機カバー底壁
に水抜孔を開穿し、且つケーシング底面には温風吹出口
から後方へ向けて下り勾配となる水返し面を形成してな
ることを特徴とする温風機付収納ユニット。