JPH11511597A - キャビネットドアと冷却器を備えた配電盤キャビネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、キャビネットドアによって閉鎖可能なキャビネット本体を備えていると共に、ファンと蒸発器とから成るインナー循環路と、コンプレッサと凝縮器とファンとから成るアウター循環路とを有する冷却器を備えた配電盤キャビネットに関する。新規なケーシング構造に構成し、かつ冷却器のインナー循環路及びアウター循環路の構成群を、前記ケーシング構造に調和するように配分することによって、２種の枢着方式のために簡単に使用することのできるエア・コンディショニング・ドアが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 キャビネットドアと冷却器を備えた配電盤キャビ ネット 技術分野： 本発明は、キャビネットドアによって閉鎖可能なキャビネット本体を備えてい ると共に、ファンと蒸発器とから成るインナー循環路と、コンプレッサと凝縮器 とファンとから成るアウター循環路とを有する冷却器を備え、しかも該冷却器が 、前記キャビネット本体に枢着可能かつ該キャビネット本体に沿って閉鎖可能な タブ状のケーシング外側部分と、該ケーシング外側部分をカバーする支持体板と を備え、前記ケーシング外側部分と前記支持体板とによって包囲された空間が上 部収容室と下部収容室を形成しており、前記支持体板が前記上部収容室の領域内 に複数の吸気ポートを有しており、該吸気ポートの下位にインナー循環路用の空 気流出ポートを有している形式の配電盤キャビネットに関する。 背景技術： １つの壁要素に代えて冷却器をキャビネット本体に装着することは公知である 。 前記のように構成された配電盤キャビネットは、米国特許第３５５９７２８号 明細書に基づいて公知であ る。この配電盤キャビネットでは冷却器は、２つの室に分割されたタブ状のケー シング外側部分を有している。各室は、冷却循環路の冷却器構成群を収容してい る。第１の室は周辺外気と連通しているのに対して、第２の室は配電盤キャビネ ットの内室の方に向いている。 壁組付け器として構成された冷却器はフランス国特許第７００５７０４号明細 書に基づいて公知になっている。該冷却器自体は、配電盤キャビネットの内室の 中に凸設して位置しており、これによって配電盤キャビネットの収納容積を縮小 している。 発明の開示： 本発明の課題は、明細書冒頭に述べた形式の配電盤キャビネットを改良して、 冷却器を恰もキャビネットドアのようにキャビネット本体に連結することを可能 にし、しかも特に２種の枢着方式（つまり左枢着式又は右枢着式）を考慮できる ようにすることである。 前記課題を解決するための本発明の構成手段は、冷却器がキャビネットドアと して構成されており、上向きに開放された上部収容室内に、インナー循環路の冷 却器構成群が配置されて支持体板に固着され、かつ該支持体板に対して気密にカ バーされており、下向きに開放された下部収容室内に、アウター循環路の冷却器 構成群が配置されて前記支持体板と結合されており、前記アウター循環路用の新 気が、前記下部収容室の開 放した下辺を介して吸込まれ、アウター循環路の前記冷却器構成群を介して導か れ、前記上部収容室の下部域内へ導入されて該上部収容室の開放した上辺から導 出されるようになっている点にある。 前記ケーシング外側部分は事実上、キャビネットドアの代替物であり、かつ恰 もキャビネットドアのようにキャビネット本体に装着可能である。前記支持体板 は冷却器の全ての構成群を支持しかつケーシング外側部分と結合可能であり、こ の場合、固定手段は、キャビネット本体におけるケーシング外側部分の枢着方式 を考慮することができ、これによって冷却器の構成群を冷却器の枢着方式に関わ りなく配置することが達成される。上部収容室と下部収容室とに区画し、かつイ ンナー循環路の構成群とアウター循環路の構成群とを配分することによって、イ ンナー循環路の構成群の気密なカバーと相俟って、インナー循環路とアウター循 環路との一義的な分離が得られるので、凝水が配電盤キャビネット内へ侵入する ことはない。全ての構成群を支持体板に固着できるので、冷却器の構成は単純で ある。 インナー循環路の構成群を気密にカバーするために本発明の構成では、インナ ー循環路の冷却器構成群がカバーフードによってカバーされており、該カバーフ ードが、キャビネット内室とは反対の側の、支持体板の側と結合されている。 本発明の有利な構成によれば、ケーシング外側部分が両鉛直方向側辺に沿って 仕切板によって仕切られた通気室を有し、前記のケーシング外側部分及び通気室 が隔壁によって上部収容室と下部収容室とに区画されており、前記通気室の仕切 板が上部収容室内では複数の空気流入貫通口を、また下部収容室内では複数の空 気流出貫通口を有している。この場合、アウター循環路の空気流は上下の両収容 室にわたって案内することができる。 ケーシング外側部分に支持体板を固定できるようにするために、通気室が、支 持体板に対して平行な固定区分を有し、該固定区分が、２つの１８０°回動位置 で前記支持体板を固定するための固定受け部を備えている。その場合該固定受け 部の分配及び配置は、冷却器の両枢着方式を考慮する。ケーシング外側部分は、 １８０°回動した位置でキャビネット本体に枢着することができる。支持体板は 常に、インナー循環路を有する収容室が上位に位置するようにケーシング外側部 分と結合することができる。 有利な構成では、ケーシング外側部分が台形横断面を有し、該ケーシング外側 部分内で仕切られた通気室が直角三角形横断面を形成している。ケーシング外側 部分の台形形状は、視覚的に好ましい外観を配電盤キャビネットに与え、かつ通 気室はケーシング外側部分を補強することになる。 図面の簡単な説明： 図１はキャビネット本体に枢着された冷却器を開放位置で示した部分斜視図で ある。 図２は冷却器の構成群の分配と配置を示す、互いに垂直な位置関係にある３つ の概略断面図乃至側面図である。 発明を実施するための最良の形態： 次に図面に基づいて本発明の１実施例を詳説する。 図１ではキャビネット本体１０の前面部が一部図示されているにすぎず、該前 面部に冷却器が、恰もキャビネットドアのように枢着されている。該冷却器は、 台形横断面のタブ状のケーシング外側部分２０を有しており、該ケーシング外側 部分は閉鎖位置で配電盤キャビネットの外側輪郭を完全なものにする。キャビネ ット本体におけるケーシング外側部分２０の枢着と閉鎖は、それ自体公知のよう に周知のヒンジ要素と閉鎖要素によって行われる。しかし該ヒンジ要素及び閉鎖 要素は本発明にとって重要ではないので、その詳細な説明はここでは省略する。 従って図面でもこれらの要素の図示は省かれている。 配電盤キャビネットの内室に面した方の、ケーシング外側部分２０の開放側は 、支持体板３０によって閉鎖される。該支持体板３０はケーシング外側部分２０ と相俟って１つの空間を包囲し、該空間は上部収容室２５と下部収容室２７とを 形成している。その場合、 上下収容室の分割は、キャビネットドアとして使用される冷却器のほぼ半分の高 さレベルで行われるのが有利である。上部収容室２５は上方に向かって、また下 部収容室２７は下方へ向かって開いている。支持体板３０には上部収容室２５の 領域内でインナー循環路の複数の吸気ポート３１が設けられ、また該吸気ポート の下位には空気流出ポート３２が設けられている。配電盤キャビネットの内室と は反対の側の、支持体板３０の側では上部収容室２５内に、冷却器のインナー循 環路の構成群であるファン４０と蒸発器４１が配置されておりかつ前記支持体板 ３０に固着されている。これらの構成群は、図２に示したようにカバーフード４ ２によって気密にカバーされている。ファン４０によって温空気が配電盤キャビ ネットから吸気ポート３１を介して吸込まれ、蒸発器４１を介して導かれて冷却 され、空気流出ポート３２を介して配電盤キャビネットに再び供給される。 下部収容室２７内ではアウター循環路の構成群、つまりコンプレッサ５０、凝 縮器５１及びファン５２が支持体板３０上に配置されて固着されている。 アウター循環路のファン５２が新気を下部収容室２７内へ吸込む。ケーシング 外側部分２０の鉛直な両側面域において仕切板２３，２４によって通気室２１， ２２が区画されており、両通気室は隔壁２６によって、上部収容室２５及び下部 収容室２７に対応して適当 に区分されている。 吸込まれた新気流３３は下部収容室２７内へ達するばかりでなく、通気室２１ ，２２の下部分内へも到達する。この部分流は空気流出貫通口２８を介して下部 収容室２７へ流入する。新気流３３は下部収容室２７内でアウター循環路の構成 群、つまりコンプレッサ５０、凝縮器５１及びファン５２をかすめて流過する。 アウター循環路のファン５２は、矢印３４，３５で示したように新気流３３を上 部収容室２５内へ導きかつ空気流入貫通口２９を介して通気室２１，２２内へ流 入させる。新気流は、矢印３６で示したように上部開放側で上部収容室２５及び 通気室２１，２２から流出する。 通気室２１，２２は閉鎖されて直角三角形横断面又は五角形横断面を有してい る。支持体板３０に平行な通気室２１，２２の区分は、支持体板３０用の固着面 として役立ち、その場合シールエレメントを中間層として使用することが可能で ある。更に支持体板３０は、ケーシング外側部分２０のエッジ寄りで、キャビネ ット本体に対するシールのために必要なシールエレメントを支持する縁部域、或 いはキャビネット本体１０のシールエレメントと協働するシールウェブとして形 成された縁部域を解放している。 支持体板３０用の固定面は、固定受け部を有し、該固定受け部は、１８０°回 動した２つの位置で前記支 持体板３０をケーシング外側部分２０に装着することを可能にする。その場合、 ケーシング外側部分２０をキャビネット本体１０の開いた前面側の左手にか又は 右手に枢着することが可能である。しかもインナー循環路の構成群であるファン ４０及び蒸発器４１並びにアウター循環路の構成群であるコンプレッサ５０、凝 縮器５１及びファン５２は常に、図１に示した配列形式で使用することができる 。 図２の互いに垂直な位置関係にある３つの概略的な断面図乃至側面図では、ア ウター循環路における新気の流動経過が図示されている。ファン５２は、下部収 容室２５内及び通気室２１，２２の区切られた下部域内へ新気流３３を吸込む役 目を有している。その場合、通気室２１，２２を介して吸込まれる新気吸込み流 の一部は、仕切板２３，２４の空気流出貫通口２８を介して下部収容室２７内へ 流入する。コンプレッサ５０を通流した後、新気流は凝縮器５１内へ導入され、 それによって加熱されて、矢印３４が示す通り、上部収容室２５の、カバーフー ド４２によってカバーされていない解放空間を通流する。加熱された新気の一部 は、矢印３５が示す通り、空気流入貫通口２９を経て通気室２１，２２の上部域 内へ流入するので、上部収容室２５の開放上端でも通気室２１，２２の上端でも 加熱された新気が放出される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインリヒ シュトラックバイン ドイツ連邦共和国 ビーバータイル シュ タインフルトシュトラーセ ３ (72)発明者 ユルゲン ベルンハルト ドイツ連邦共和国 ハイガー アム ミン ツェボルン ５ (72)発明者 ヴァルター ニコライ ドイツ連邦共和国 ブゼック バーンホフ シュトラーセ 31

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．キャビネットドアによって閉鎖可能なキャビネット本体を備えていると共に 、ファンと蒸発器とから成るインナー循環路と、コンプレッサと凝縮器とファン とから成るアウター循環路とを有する冷却器を備え、しかも該冷却器が、前記キ ャビネット本体に枢着可能かつ該キャビネット本体に沿って閉鎖可能なタブ状の ケーシング外側部分と、該ケーシング外側部分をカバーする支持体板とを備え、 前記ケーシング外側部分と前記支持体板とによって包囲された空間が上部収容室 と下部収容室を形成しており、前記支持体板が前記上部収容室の領域内に複数の 吸気ポートを有しており、該吸気ポートの下位にインナー循環路用の空気流出ポ ートを有している形式の配電盤キャビネットにおいて、冷却器がキャビネットド アとして構成されており、上向きに開放された上部収容室（２５）内に、インナ ー循環路の冷却器構成群（４０，４１）が配置されて支持体板（３０）に固着さ れ、かつ該支持体板に対して気密にカバーされており、下向きに開放された下部 収容室（２７）内に、アウター循環路の冷却器構成群（５０，５１，５２）が配 置されて前記支持体板（３０）と結合されており、前記アウター循環路用の新気 （３３）が、前記下部収容室（２７）の開放した下辺を介 して吸込まれ、アウター循環路の前記冷却器構成群（５０，５１，５２）を介し て導かれ、前記上部収容室（２５）の下部域内へ導入されて該上部収容室（２５ ）の開放した上辺から導出（３６）されるようになっていることを特徴とする、 キャビネットドアと冷却器を備えた配電盤キャビネット。 ２．インナー循環路の冷却器構成群（４０，４１）がカバーフード（４２）によ ってカバーされており、該カバーフードが、キャビネット内室とは反対の側の、 支持体板（３０）の側と結合されている、請求項１記載の配電盤キャビネット。 ３．ケーシング外側部分（２０）が両鉛直方向側辺に沿って仕切板（２３，２４ ）によって仕切られた通気室（２１，２２）を有し、前記のケーシング外側部分 （２０）及び通気室（２１，２２）が隔壁（２６）によって上部収容室（２５） と下部収容室（２７）とに区画されており、前記通気室（２１，２２）の仕切板 （２３，２４）が上部収容室（２５）内では複数の空気流入貫通口（２９）を、 また下部収容室（２７）内では複数の空気流出貫通口（２８）を有している、請 求項１又は２記載の配電盤キャビネット。 ４．通気室（２１，２２）が、支持体板（３０）に対して平行な固定区分を有し 、該固定区分が、２つの１８０°回動位置で前記支持体板（３０）を固定す るための固定受け部を備えている、請求項１から３までのいずれか１項記載の配 電盤キャビネット。 ５．ケーシング外側部分（２０）が台形横断面を有し、該ケーシング外側部分内 で仕切られた通気室（２１，２２）が直角三角形横断面を形成している、請求項 １から４までのいずれか１項記載の配電盤キャビネット。 ６．アウター循環路の凝縮器（５１）が、上部収容室（２５）と下部収容室（２ ７）とを区切っている、請求項１記載の配電盤キャビネット。 ７．通気室（２１，２２）内の隔壁（２６）が、アウター循環路の凝縮器（５１ ）の領域内に配置されている、請求項１から６までのいずれか１項記載の配電盤 キャビネット。 ８．アウター循環路のファン（５２）が、アウター循環路の凝縮器（５１）の直 ぐ上位に、しかも通気室（２１，２２）の仕切板（２３，２４）に穿設された空 気流入貫通口（２９）より下位に配置されている、請求項１から７までのいずれ か１項記載の配電盤キャビネット。