JPH0640766Y2 - パネル式床暖房構造体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、床暖房パネルを敷いた上にカーペットを敷く
タイプのパネル式床暖房構造体に関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

床暖房パネルは一般に、ハードボードやプラスチック発
泡体などからなる断熱パネルと、面状発熱体（電気式）
や銅管（温水式）などからなる発熱体と、鉄板などから
なる均熱板とから構成されている。これを建築物の荒床
の上に所要枚数敷いて床暖房を行う場合、床の表面材と
してはカーペットを使用することが多い。

この場合カーペットは、床暖房パネルの上に直接敷く場
合と、床暖房パネルの上に厚手のフェルト（厚さ10mm程
度の麻または粗毛フェルト）を敷き、その上に敷く場合
とがある。しかし前者の方式ではクッション性が悪く、
物が落下した場合床下に音が伝わって、階下からクレー
ムがつくことがある。また後者の方式ではフェルトが介
在するため暖房効率が大幅に低下する欠点があり、かつ
長期的にはフェルトのへたりによりクッション性が損な
われるという問題もある。さらに長期間使用していると
床暖房パネルの境目がカーペット上に浮き出てくるとい
う問題もある。

〔問題点の解決手段とその作用〕

本考案は、上記のような従来技術の問題点を解決したパ
ネル式床暖房構造体を提供するもので、その構成は、建
築物の荒床の下に断熱材を取り付け、上記荒床の上に床
暖房パネルを複数枚敷き、その上に複数枚のコルク板を
その境目を上記床暖房パネルの境目とずらして敷き、そ
の上にカーペットを敷いたことを特徴とするものであ
る。

すなわち本考案は、荒床の下に断熱材を取り付けること
により床下への熱の逃げを防止し、コルク板を使用する
ことにより適度のクッション性を保つと共に、上面への
伝熱性を良好にしたものである。

〔実施例〕

第１図および第２図は本考案の一実施例を示す。図にお
いて、１は建築物の荒床で、通常は合板などで出来てい
る。この荒床１の下面には厚手の断熱材２が取り付けら
れている。この断熱材２としては例えば厚さ50mm程度の
グラスウールあるいは30mm程度の発泡スチロールが使用
される。荒床１の上には所要範囲に複枚数の床暖房パネ
ル３が敷いてあり、かつ床暖房パネル３の周囲にはそれ
と同じ厚さの副材４が敷き詰めらている。床暖房パネル
３は厚さ12mm程度のものである。副材４は床暖房パネル
３の周辺と建築物の壁との間を床暖房パネル面と同レベ
ルにするために使用される。床暖房パネル３の境目には
第１図に示すように弾性のあるスペーサ５を介在させる
とよい。

床暖房パネル３および副材４の上には厚さ２〜3mm程度
の比較的薄手のコルク板６が敷いてある。このコルク板
６はその境目6Aを、床暖房パネル３相互の境目3A、床暖
房パネル３と副材４の境目3Bおよび副材４相互の境目4A
と重ならないようにずらして敷いてある。さらにコルク
板６の上には全面にカーペット７が敷いてある。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案の床暖房構造体は、床暖房パ
ネルとカーペットの間にコルク板を介在させてあるので
クッション性が良好であり、物の落下の際の騒音を軽減
できる。また上記のようにコルク板を介在させてはある
が、荒床の下には断熱材を取り付けて床下への熱の逃げ
を防止しているので、暖房効率の低下が少ない利点があ
る。さらにコルク板はその境目を、床暖房パネルの境目
とずらして敷いてあるので、床暖房パネルの境目がカー
ペット上に浮き出てくることもなくなる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るパネル式床暖房構造体
の断面図、第２図は同構造体におけるコルク板面の一部
切開平面図である。 １〜荒床、２〜断熱材、３〜床暖房パネル、3A・3B〜境
目、４〜副材、4A〜境目、６〜コルク板、6A〜境目、７
〜カーペット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】建築物の荒床の下に断熱材を取り付け、上
   記荒床の上に床暖房パネルを複数枚敷き、その上に複数
   枚のコルク板をその境目を上記床暖房パネルの境目とず
   らして敷き、その上にカーペットを敷いたことを特徴と
   するパネル式床暖房構造体。