JPH0639893Y2 - アジャスタブルレンチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、ボルト・ナットを締緩
するためのレンチに関し、特に口径を自在に変えられる
アジャスタブルレンチに関する。

【０００２】

【従来の技術と問題点】従来のこの種のレンチは、レン
チ自体で締緩トルクを発生させるため、その柄部が長く
形成されている。ところが、最近の自動車のエンジンル
ーム内等は小さなスペース内に多くの部品が凝縮されて
いるため、作業スペースが極めて狭く、従って、通常の
柄長レンチだと部品類にその柄部が干渉し、効率良く作
業できない、という問題が頻繁に発生した。

【０００３】

【問題を解決するための手段および作用】本考案は上記
のことから特に考案されたものであって、レンチ自体の
全長を短くし、この短くしたことによるトルク不足を補
うために、固定アゴの柄端と可動アゴの一方に、各々駆
動工具係合用の四角穴を設け、かつボルト・ナットに確
実に係合できるよう、ウォームの一端にスパナ係合用六
角部を一体的に設けることにより、作業スペースの極め
て狭い所でもボルト・ナットの確実な締緩が楽にできる
ように為したものである。

【０００４】

【実施例】次に図面の実施例に従い詳細に説明する。固
定アゴ１はＬ字状に形成され、一方がボルト・ナット係
合部１ａ、他方が柄部１ｂとなっている。柄部の１ｂの
下辺にはラック２が刻設されている。また柄部１ｂの後
端には、ラチェットハンドル、スピンナハンドル等駆動
工具係合用の四角穴３が穿設されている。可動アゴ４は
その下方がボルト・ナット係合部４ａ、上方が装着部４
ｂに形成されている。装着部４ｂの上方には駆動工具係
合用四角穴５が穿設されている。かつ、この装着部４ｂ
の下方にはウォーム６がピン（図示せず）により軸支さ
れている。このウォーム６は、その一方にスパナ係合用
六角部６ａを一体に設けてある。

【０００５】本考案の使用に際しては、締緩作業すべき
ボルト・ナットに本考案を係合し、特に不用意に外れな
いようウォームの六角部６ａをスパナで確実に締めつけ
る。次に、作業スペースの状況により、可倒式スピンナ
ハンドルやラチェットハンドルを可動アゴまたは固定ア
ゴに設けた四角穴３もしくは５に係合し、回動すること
によりボルト・ナットの締緩をする。

【０００６】

【本考案の効果】以上のように本考案によれば、レンチ
の全長を短くし、かつ、他の駆動工具類をスペースの状
況により固定アゴに穿設した四角穴３か可動アゴに穿設
した四角穴５のうちのどちらか一方に装着することで、
作業スペースの極めて狭いような場所でも効率良く締緩
作業ができ、またボルト・ナットへの係合を、ウォーム
の一端に一体的に設けた六角部をスパナで緊締すること
で確実に為すことができる等、その実用的効果には優れ
たものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例である。

【符号の説明】

１． 固定アゴ ２． ラック ３． 四角穴 ４． 可動アゴ ５． 四角穴 ６． ウォーム ６ａ． 六角部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｌ字状に形成され、一方をボルト・ナッ
   ト係合部、他方を柄部とし、当該柄部の下辺にラックを
   刻設し、かつ柄部後端には駆動工具係合用四角穴を穿設
   した固定アゴと、一方前記固定アゴの柄部に装着され、
   上方に駆動工具係合用四角穴を穿設し、かつ下方にスパ
   ナ係合用六角部を一体に設けたウォームを装着した可動
   アゴとから成る、アジャスタブルレンチ。