JPH0639668U - 流量制御弁 - Google Patents

流量制御弁

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JPH0639668U
JPH0639668U JP8226992U JP8226992U JPH0639668U JP H0639668 U JPH0639668 U JP H0639668U JP 8226992 U JP8226992 U JP 8226992U JP 8226992 U JP8226992 U JP 8226992U JP H0639668 U JPH0639668 U JP H0639668U
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洋人 岩田
茂行 宮澤
朝治 黒田
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自動車機器株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無復帰ドルーピング特性を有する流量制御弁
の流量特性を安定させる。 【構成】 スプール弁収納孔4の開口部に、ユニオン1
0が嵌入固定されたコネクタ8を螺合する。ユニオンの
外周に制御スプール18を摺動自在に嵌合する。コネク
タと制御スプールとの間に可変絞り26を形成し、その
前後の差圧でスプール弁を作動させて余剰流量を還流さ
せる。制御スプールとバルブ孔との間に制限通路24を
形成し、その前後の差圧により制御スプールを移動させ
て上記可変絞りを絞る。コネクタの内面に凹部8bを形
成し、この凹部内に制御スプールを挿入し、コネクタ、
ユニオンおよび制御スプールによって動力舵取装置への
圧力流体の供給通路から隔離された室を形成し、この室
内にスプリングを収容するとともに、ダンパオリフィス
を介して制限通路の下流側の液圧を導入する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は流量制御弁に関し、特に、流量の垂下特性(ドルーピング)、すなわ ちポンプ吐出流量の増加に伴って油圧機器への供給流量を減少させる特性を持ち 、さらにこの供給流量が油圧機器の圧力変動の影響を受けて復帰してしまうおそ れのない、いわゆる無復帰ドルーピング特性を有する流量制御弁に関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
上記特性を有する流量制御弁は、一般に、車両の動力舵取装置に使用されて高 速走行時の車両安定性、消費馬力の低減等に役立つものであり、この種の装置と して、例えば、ポンプから吐出された圧力流体を油圧機器へ供給する供給通路内 に絞り通路を設け、この絞り通路の上流側と下流側との差圧によってスプール弁 を開弁して圧力流体の一部を還流させるとともに、上記供給通路内にさらに制限 通路を設け、この制限通路前後の圧力差に応動する制御スプールによって上記絞 り通路を縮小制御するように構成したものが従来から知られている(特公昭63 −37749号)。
【0003】 しかしながら、上記構成に係る流量制御弁は、構造が複雑であり、部品点数が 多く、製作上高精度が要求され、また、特性のチューニングを行うことも困難で あった。そこで本出願人は、極めて簡単な構成によりドルーピング特性を得るこ とができ、しかも、組立性が良好で信頼性が高い流量制御弁を既に提案した(特 公平4−56195号、特開平1−132471号)。
【0004】 前者の公報に記載された流量制御弁は、ポンプハウジング1に形成されたスプ ール弁収納孔2内にスプール弁3を収納し、その弁収納孔2の開口部に、コネク タ10の軸芯部に圧入された筒状のユニオン4を挿入してハウジング1に固定し ている。そして、弁収納孔2内に、ポンプPからの圧力流体供給路5とタンクT への還流路7とを開口させ、スプール弁3の非作動時には、このスプール弁3に よって供給路5と還流路7とを遮断して、ポンプから吐出された圧力流体を動力 舵取装置P.S.に供給し、スプール弁3が作動したときには還流路7を開放し て、上記圧力流体の一部をタンクTに還流させる。このスプール弁3は、上記ユ ニオン4に形成された半径方向の絞り通路4g,4hおよび固定絞り4dの前後 の差圧によって作動される。さらに、ユニオン4の外周にスリーブ(制御スプー ル)13を摺動自在に嵌合させ、ユニオン4と弁収納孔2との間に形成された制 限通路15の前後の差圧によってこのスリーブ13を移動させて上記絞り通路4 g,4hを縮小制御するようになっている。
【0005】 また、後者の公報に記載された流量制御弁は、前者の構成を改良したもので、 コネクタ10とユニオン4との間に環状の空間11を形成してこの空間11内に スリーブ(制御スプール)12を摺動自在に嵌合させるとともに、その空間11 内に配置したスプリング13によってスリーブ12を停止位置に保持するように なっており、従って、ユニオン4に形成されて上記スリーブ12によって絞られ る絞り通路4d,4eは、上記スプリング13を収容した空間11内に開口して いる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成に係る従来の流量制御弁は、極めて簡単な構成によりドルーピング特 性を得ることができ、しかも、組立性が良好で信頼性が高いという優れた効果を 奏するが、前者の流量制御弁は、コネクタ10の軸芯部の孔にユニオン4を圧入 固定し、このユニオン4の外周にスリーブ13を摺動自在に嵌合させ、ユニオン 4の先端とスリーブ13の端面との間にスプリング14を配置してスリーブ13 を付勢し、非作動時には、コネクタ10の端面に当接させて停止させている。従 って、スリーブ13とスプリング14はコネクタ10と軸方向に直列に並んでい るため、全体が軸方向に大型化するという問題があった。また、その結果、標準 のボディを使用できずコスト高になるという問題もあった。
【0007】 さらに、後者の流量制御弁は、スリーブ12とスプリング13をコネクタ10 の内部に収容しているため、軸方向の長さは短縮することができるが、ポンプ6 から動力舵取装置P,Sへ供給される流量の一部が、絞り通路4d,4eを通過 する際に、ユニオン4の内部から一度外へ出た後、再び、ユニオン4内に戻って 流出するようになっており、スリーブ12の背面側に作用する油圧が、複雑な流 路を通って流れていくので、スリーブ12の動きが不安定になるという問題があ った。その結果、流量特性の安定性が乏しく、ばらつきが大きくなり、また、ば らつきを押えるための加工精度アップが必要となり、しかも、組付性も悪く、コ ストアップになる等の欠点を生じていた。さらに、スリーブ12が発振を起して 油圧脈動が発生し、この脈動に伴なう騒音、ハンドルやシャシーの振動等の原因 となるという問題もあった。
【0008】 本考案は、上記欠点を除くためになされたもので、流量特性を安定化させ、制 御スプールの発振を防止するとともに、軸方向の長さを短縮して小型化すること ができる流量制御弁を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る流量制御弁は、ポンプボディに形成されたバルブ孔内に摺動自在 に収容されたスプール弁と、バルブ孔の開口側に固定され、内部に油圧機器への 通路が形成されたコネクタと、このコネクタの上記通路内に固定された筒状のユ ニオンと、このユニオンの外周に摺動自在に嵌合された制御スプールと、オイル ポンプから吐出されバルブ孔内に導入された圧力流体を上記コネクタの通路を介 して油圧機器へ供給する供給通路内に設けた絞り通路と、制御スプールとバルブ 孔との間に形成した制限通路とを備え、上記絞り通路前後の差圧により上記スプ ール弁を開弁させて圧力流体の一部を還流させるとともに、制限通路前後の差圧 によって上記制御スプールを摺動させて上記絞り通路を可変制御するようにした ものであって、特に、上記コネクタの、バルブ孔の内部側に挿入された部分の内 面に環状の凹部を形成し、この凹部内に上記制御スプールを摺動可能に挿入して 、コネクタ、ユニオンおよび制御スプールによって上記供給通路から隔離した室 を形成し、この室内に、スプリングを収容して制御スプールを非作動位置に保持 するとともに、ダンパオリフィスを介して上記制限通路の下流側の油圧を導入し たものである。
【0010】 また、第2の考案は、コネクタの凹部内に摺動可能に挿入した制御スプールと コネクタとによって上記供給通路から隔離した室を形成し、この室内に、スプリ ングを収容して制御スプールを非作動位置に保持するとともに、ダンパオリフィ スを介して上記制限通路の下流側の油圧を導入したものである。
【0011】
【作用】
上記各流量制御弁では、コネクタに形成した凹部内に制御スプールを挿入し、 これらコネクタと制御スプールまたは、コネクタと制御スプールとユニオンとに よって、ポンプから動力舵取装置への供給通路から隔離された室を形成し、この 室内にスプリングを収容して制御スプールを非作動位置へ付勢するとともに、こ の室内にダンパオリフィスを介して制限通路の下流側の油圧を導入したので、動 力舵取装置へ供給される圧力流体が、制御スプールの作動に影響を与えることが ない。
【0012】
【実施例】
以下、図示実施例により本考案を説明する。図1は本考案の一実施例に係る流 量制御弁の縦断面図である。ポンプボディ2には開口側が大径になったバルブ孔 4が形成され、このバルブ孔4の内部側の小径部4a内にスプール弁6が収納さ れている。開口側の大径部4bには、コネクタ8の先端部8aが挿入され、螺合 固定されている。このコネクタ8の軸芯部の孔内に筒状のユニオン10の一端が 圧入固定されており、このユニオン10の他端は、バルブ孔4内に伸びて上記ス プール弁6に対向している。バルブ孔4の大径部4bは吐出通路12を介してポ ンプPの圧力室に、そして小径部4aは還流路14を介してタンクTまたはポン プの吸込側にそれぞれ連通しており、小径部4a内のスプール弁6が、バルブ孔 4の底部に配置されたスプリング16によって大径部4b側に付勢されユニオン 10の先端面に当って停止して吐出通路12と還流路14との連通を遮断してい る。
【0013】 コネクタ8のバルブ孔大径部4b内に位置している先端部8aの内周面には、 環状の凹部8bが形成され、この凹部8bの内周面とユニオン10の外周面との 間には空間が形成されている。ユニオン10の外面には制御スプール18が摺動 自在に嵌合しており、そのコネクタ8側の部分18aが、上記コネクタ8とユニ オン10との間の空間内に挿入され、その内周面と外周面とが、コネクタ8の内 周面とユニオン10の外周面に対して摺動するようになっている。これらコネク タ8とユニオン10と制御スプール18とにより、閉鎖された室19が形成され 、この室19内にスプリング22が収納配置されて、制御スプール18をスプー ル弁6側に向けて付勢している。ユニオン10には、その内部と上記スプリング 22を収容した室内19とを連通するダンパオリフィス10iが形成されており 、ユニオン10内を通過する圧力流体の一部がこの室19内に導入される。ユニ オン10の先端には、フランジ状に張出したストッパ10jが形成されており、 制御スプール18は、非作動時には、スプリング22に押されてこのストッパ1 0jに当って停止している。
【0014】 筒状のユニオン10の先端部寄りには、その内部をスプール弁6側の室10a とコネクタ側の室10bとに区画する隔壁10cが設けられ、これら両室10a ,10bは隔壁10cに形成された固定オリフィス10dによって連通されてい る。また、ユニオン10の上記隔壁10cよりもコネクタ8寄りの部分の外周に は、環状溝10eが形成され、さらに、この環状溝10eとコネクタ8側の室内 10bとを連通する複数の貫通穴10f,10gが形成されている。
【0015】 制御スプール18は、コネクタ8寄りのほぼ半分18aが外周側に拡大されて 肉厚部が形成されており、この肉厚部18aが上述のように、コネクタ8とユニ オン10との間の空間内に嵌入され、その外周面がコネクタ8の内周面に、そし て内周面がユニオン10の外周面に摺接して進退動する。制御スプール18のス プール弁6寄りの部分18bは、外面がバルブ孔4の小径部4aの内径よりもや や小径になっており、この制御スプール18のスプール弁6寄りの部分18bの 先端部外面と、バルブ孔4の小径部4aの内面(より正確には、上記バルブ孔4 の大径部4bと小径部4aとの間の段部)とにより制限通路24が形成されてい る。この制限通路24の上流側(バルブ孔4の大径部4b側の室25)と下流側 (バルブ孔4の小径部4a側の室28)との圧力差が所定以上になると制御スプ ール18は図の右方へ移動する。
【0016】 また、この制御スプール18の肉厚部18aには、制御スプール18がスプリ ング22によって付勢されてユニオン10の先端に設けられたストッパ10jに 当って停止している状態のときに、上記ユニオン10の各貫通穴10f,10g とほぼ一致する位置に絞り通路穴18d,18eが設けられている。これら絞り 通路穴18d,18eは、制御スプール18が上記非作動状態にあるときには、 コネクタ8の先端8aよりも外部に位置して開放されている。そして、制限通路 24の前後の圧力差によって制御スプール18が移動すると、コネクタ8の内部 へ進入して、次第に絞られ、その後コネクタ8の内面によって完全に閉塞される ようになっており、これら制御スプール18の絞り通路穴18d,18eと、コ ネクタ8の先端部8a内面とによって可変オリフィス26が構成されている。コ ネクタ8の凹部8bの周面には、段部8gが形成されており、制御スプール18 の肉厚部18aの端面外周側に形成された環状突部18hがこの段部8gに当っ て制御スプール18の移動端を規制する。
【0017】 オイルポンプPから吐出された圧力流体は、上記吐出通路12からバルブ孔4 の大径部4b側の室25内に入り、その一部は制限通路24を通って小径部4a 側のスプール弁6の周囲の室28内、制御スプール18の先端部18b内、ユニ オン10のスプール弁6側の室10a、固定オリフィス10d、ユニオン10の コネクタ8側の室10bを経てコネクタ8の出口通路8dから動力舵取装置P. S.等の油圧機器へ送られる。また、圧力流体のその他の部分は、吐出通路12 からバルブ孔4の大径部4b内へ入ると、そのまま制御スプール18の絞り通路 穴18d,18e、ユニオン10の環状溝10eおよび貫通穴10f,10gを 通って、ユニオン10のコネクタ8側の室10b内に入り、上記制限通路24お よび固定オリフィス10dを通過してきた流体と合流する。
【0018】 上記コネクタ8内の出口通路8dは、コネクタ8に形成された圧力導入穴8e 、コネクタ8の外面の環状溝8f、ポンプボディ2の導入通路2a等を介して、 バルブ孔4の小径部4a内のスプリング16を収容した室30に連通しており、 上記固定オリフィス10dと、制御スプール18の絞り通路穴18d,18eお よびコネクタ8の先端部8aから構成される可変オリフィス26の下流側の液圧 が導入される。
【0019】 以上の如く構成された流量制御弁の作動について説明する。車両のエンジンに よって駆動されるオイルポンプの回転数が低い低速走行時においては、固定オリ フィス10dおよび可変オリフィス26の上流側と下流側との間に、スプール弁 6を作動させるだけの圧力差が発生せず、スプール弁6はスプリング16の力に よってユニオン10の先端面に当接して停止しており、上記吐出通路12と還流 路14とを遮断している。また、制限通路24の前後にも、この制御スプール1 8を作動させる差圧は発生せず、制御スプール18もスプリング22によって押 されてユニオン10の先端のストッパ10jに当って停止している(図1の状態 )。従ってオイルポンプPから吐出された圧力流体の全量が、上記(0014) に記載した供給通路を介して動力舵取装置P.S.に供給される(図2のAの範 囲)。
【0020】 車両の走行速度が上がってポンプ回転数が次第に上昇すると、ポンプPからの 吐出流量が増大し、固定オリフィス10dおよび可変オリフィス26の前後の圧 力差によってスプール弁6が左行しはじめ、還流路14が吐出通路12側と連通 すると余剰流量が還流路14を介してポンプPの吸込側に還流され、動力舵取装 置P.S.に供給される流量はほぼ一定に保たれる(図2のBの範囲)。
【0021】 さらに、ポンプPの回転数が上昇した中速走行時には、制限通路24の前後の 圧力差が大きくなり、この力がスプリング22の付勢力に打ち勝つと、制御スプ ール18を右行させる。その結果、制御スプール18の絞り通路穴18d,18 eがコネクタ8の内部側へと摺動してコネクタ8の先端部8aによって次第に絞 られる。すると、可変オリフィス26を通って動力舵取装置P.S.へ送られる 流量が次第に減少されるとともに、この可変オリフィス26の前後の圧力差が増 大してスプール弁6をさらに左行させ還流量を増加させる(図2のCの範囲)。 このように動力舵取装置P.S.への供給流量を減少させることにより、車両の 中高速時の走行安定性が高められるとともに、消費馬力の低減を図ることができ る。
【0022】 ポンプPの回転数の上昇がさらに進んだ高速走行時には、ポンプPからの吐出 流量がそれ以上の増加を示し、制限通路26前後の差圧が増大して、制御スプー ル18をさらに右行させる。この制御スプール18は、肉厚部18a端面の環状 突起18hが、コネクタ8の内面の段部8gに当接する位置まで移動して停止す る(図3の状態)。この位置では可変オリフィス26は完全に閉じた状態であり 、固定オリフィス10dを通過した一定の流量だけが動力舵取装置P.S.に送 られる(図2のDの範囲)。
【0023】 なお、制御スプール18が右行した状態で、油圧機器(動力舵取装置P.S. )に圧力変動が生じても、制限通路24を流れる流量に変化が生じないため、制 限通路24前後の圧力差は変らず、したがって、制御スプール18は移動せず油 圧機器(動力舵取装置P.S.)への供給流量は変化しない。
【0024】 以上述べたように、上記実施例に係る流量制御弁は、コネクタ8のバルブ孔4 内に螺合されている先端部8a内に凹部8bを形成し、この凹部8b内に制御ス プール18の一部を嵌入させ、制御スプール18の外面をコネクタ8の内面に、 その内面をユニオン10の外面にそれぞれ摺接させるようにした。そして、コネ クタ8、ユニオン10および制御スプール18によって密閉した室19を形成し 、この室19内にスプリング22を収容して制御スプール18をスプール弁6側 へ付勢した。さらに、この室19内には、ユニオン10に形成したダンパオリフ ィス10iを介して、制限通路24の下流側で、かつ、可変オリフィス26およ び固定オリフィス10dの下流側の油圧を導入した。その結果、制御スプール1 8の背面側は、ポンプPから動力舵取装置P.S.へ供給される圧力流体の供給 通路から隔離されて、その圧力が直接作用しないので、従来の流量制御弁に比べ て、流量特性を安定させることができる。また、制御スプール18の発振を防止 することもでき、油圧脈動の発生に伴なう騒音およびハンドル、シャシーの振動 等の発生も抑制することもできる。さらに、従来の流量制御弁のようにコネクタ と制御スプールおよびスプリングを直列に配置したものに比べて、軸方向の長さ を大幅に短縮することができる。また、ポンプボディ内にこのような無復帰ドル ーピングタイプの流量制御弁を組込む場合でも、標準型のポンプボディを使用す ることができるので、コストダウン等の効果も得ることができる。しかも、流体 の流れがスムーズになるため、圧力損失も小さくすることができる。
【0025】 図4は第2の実施例に係る流量制御弁を示すもので、上記第1の実施例の構成 に相当する部分には同一の符号に100を加えた符号を付してその説明を省略す る。この実施例では、制御スプール118の形状が上記第1の実施例と異なって おり、制御スプール118のコネクタ108側の肉厚部118aの軸方向長さが 短かくなっており、この肉厚部118aがコネクタ108の内周面とユニオン1 10の外周面とに接して摺動する。コネクタ108とユニオン110と制御スプ ール118とにより密閉した室119が形成され、この室119内に収容された スプリング122によって制御スプール118をスプール弁106側へ付勢して おり、この室119内に、制限通路124の下流側で、かつ、可変オリフィス1 26および固定オリフィス110dの下流側の油圧を導入している点は上記実施 例と同一である。そして、制御スプール118の外面が小径になっている部分に 、絞り通路穴118d,118eが形成されている。従って、絞り通路穴118 d,118eの外面側開口は、制御スプール118が制限通路124前後の差圧 によって移動してコネクタ108の先端部108a内に進入しても、コネクタ1 08の内面によって閉塞されることはなく、この絞り通路穴118d,118e の内部側開口がユニオン110の環状溝110eからずれるに従って、ユニオン 110の外周面によって次第に絞られ、その後閉塞されるようになっている(図 5参照)。この実施例でも、上記第1実施例と同様の作動を行い、同様の効果を 奏することができる。
【0026】 図6は第3の実施例を示すもので、この実施例の制御スプール218は、外形 的には上記第1実施例の制御スプール18と同一の形状をしているが、コネクタ 208とユニオン210と制御スプール218によって形成されている密閉され たスプリング室219内に流体を導入するダンパオリフィス218iが、ユニオ ン210ではなく、制御スプール218自体に、軸方向の貫通穴として形成され ている。このようにダンパオリフィス218iを制御スプール218の軸方向の 両端面を貫通する穴としたことにより、上記室219内には、制限通路224の 下流側であり、かつ、固定オリフィス210dおよび可変オリフィス226より も上流側の液圧が導入されるので、上記2つの実施例の場合よりも、制御スプー ル218の両端に作用する圧力の差を小さくすることができる。その結果、上記 各実施例と同様の効果を奏することに加えて、上記実施例の場合よりも、制御ス プール218の動作を円滑にし、急激なストロークをすることを防止することが できる。また、制御スプール218を付勢するスプリング222の反力を小さく することもできる。なお、図7は、作動時に制御スプール218がコネクタ20 8の段部208gに当って停止する位置まで移動した状態を示す。
【0027】 図8は第4の実施例を示すものであり、制御スプール318はその中央部に肉 厚部318aが形成されており、この肉厚部318aがコネクタ308の内面と ユニオン310の外面との間に嵌合されて摺動する。肉厚部318aのコネクタ 308側端面の、厚さ方向の中間部に、筒状部318hが形成されてコネクタ3 08の内部へ延びている。一方、コネクタ308の凹部308bの端面に段部3 08hが設けられており、上記制御スプール318の筒状部318hがこの段部 308hの内周側の面に摺接している。従って、コネクタ308と制御スプール 318とによって密閉された室319が形成されており、この室319内に制御 スプール318を非作動位置に保持するスプリング322が収容されている。そ して、制御スプール318には、制限通路324を構成する制御スプール318 の先端部318bよりも内周側の部分と、スプリング322を収容した室319 内とを連通して、この室319内へ圧力流体を導入するダンパオリフィス318 jが形成されている。
【0028】 制御スプール318のコネクタ308寄りに設けられた筒状部318hよりも 内周側には、コネクタ308とユニオン310と制御スプール318とにより、 上記スプリング322を収容した室319から隔離された空間321が形成され ている。ユニオン310は、その中央部付近の内部に固定オリフィス310dが 形成されており、この固定オリフィス310dの上流側に、半径方向の絞り通路 穴310f,310gが形成され、固定オリフィス310dの下流側には、絞り 通路穴310f,310gよりも大径の半径方向穴310k,310mが形成さ れている。本実施例では、これら絞り通路穴310f,310gと制御スプール 318の内周面とにより可変オリフィス326が形成されている。上記絞り通路 穴310f,310gは、制御スプール318が非作動位置にあるときには、開 放しており、制限通路324前後の圧力差によって制御スプール318が移動し たときには、この制御スプール318によって徐々に絞られ、最終的には閉鎖さ れるようになっている(図9に示す状態)。
【0029】 この実施例では、ポンプPの圧力室から吐出通路312を介してバルブ孔30 4内に供給された圧力流体は、すべて制限通路324を通ってバルブ孔304の 小径部304aの室328内に入り、制御スプール318の先端部318b内、 ユニオン310のスプール弁306寄りの室310aから、一部が固定オリフィ ス310dを介してユニオン310内のコネクタ308寄りの室310b内を経 て、動力舵取装置P.S.に送られ、他の一部は、絞り通路穴310f,310 gからコネクタ308とユニオン310と制御スプール318とにより形成され た空間321内に入った後、半径方向穴310k,310mを通ってユニオン3 10のコネクタ308寄りの室310b内に戻って上記流体に合流する。この実 施例でも、上記第3の実施例と同様に、制御スプール318を付勢するスプリン グ322を収容している室319内に、制限通路324よりも下流側で、かつ、 固定オリフィス310dおよび可変オリフィス326よりも上流側の液圧を導入 したので、第3の実施例と同様の効果を奏することができる。
【0030】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、コネクタに形成した凹部内に制御スプー ルを挿入し、これらコネクタと制御スプールまたは、コネクタと制御スプールと ユニオンとによって、ポンプから動力舵取装置への供給通路から隔離された室を 形成し、この室内にスプリングを収容して制御スプールを非作動位置へ付勢する とともに、この室内にダンパオリフィスを介して制限通路の下流側の液圧を導入 したので、動力舵取装置へ供給される圧力流体が、制御スプールの作動に影響を 与えることがなく、流量特性を安定化させることができ、また、制御スプールの 発振を防止することができる。さらに、制御スプールとスプリングをコネクタ内 に収容しているので、軸方向の長さを短縮して小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る流量制御弁の縦断面図
である。
【図2】上記流量制御弁の特性を示す線図である。
【図3】上記流量制御弁の作動時(高速時)を示す縦断
面図である。
【図4】本考案の第2の実施例を示す縦断面図である。
【図5】第2の実施例の作動時(高速時)を示す断面図
である。
【図6】本考案の第3の実施例を示す縦断面図である。
【図7】第3の実施例の作動時(高速時)を示す断面図
である。
【図8】本考案の第4の実施例を示す縦断面図である。
【図9】第4の実施例の作動時(高速時)を示す断面図
である。
【符号の説明】
2 ポンプボディ 4 バルブ孔 6 スプール弁 8 コネクタ 8b コネクタの凹部 10 筒状のユニオン 10f ユニオンの半径方向の通路孔 10g ユニオンの半径方向の通路孔 10i ダンパオリフィス 18 制御スプール 18d 制御スプールの半径方向の通路孔 18e 制御スプールの半径方向の通路孔 19 室 22 スプリング 24 制限通路 26 絞り通路(可変オリフィス)

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプボディに形成されたバルブ孔内に
    摺動自在に収容されたスプール弁と、バルブ孔の開口側
    に固定され、内部に油圧機器への通路が形成されたコネ
    クタと、このコネクタの上記通路内に固定された筒状の
    ユニオンと、このユニオンの外周に摺動自在に嵌合され
    た制御スプールと、オイルポンプから吐出されバルブ孔
    内に導入された圧力流体を上記コネクタの通路を介して
    油圧機器へ供給する供給通路内に設けた絞り通路と、制
    御スプールとバルブ孔との間に形成した制限通路とを備
    え、上記絞り通路前後の差圧により上記スプール弁を開
    弁させて圧力流体の一部を還流させるとともに、制限通
    路前後の差圧によって上記制御スプールを摺動させて上
    記絞り通路を可変制御する流量制御弁において、上記コ
    ネクタの、バルブ孔の内部側に挿入された部分の内面に
    環状の凹部を形成し、この凹部内に上記制御スプールを
    摺動可能に挿入して、コネクタ、ユニオンおよび制御ス
    プールによって上記供給通路から隔離した室を形成し、
    この室内に、スプリングを収容して制御スプールを非作
    動位置に保持するとともに、ダンパオリフィスを介して
    上記制限通路の下流側の油圧を導入したことを特徴とす
    る流量制御弁。
  2. 【請求項2】 ポンプボディに形成されたバルブ孔内に
    摺動自在に収容されたスプール弁と、バルブ孔の開口側
    に固定され、内部に油圧機器への通路が形成されたコネ
    クタと、このコネクタの上記通路内に固定された筒状の
    ユニオンと、このユニオンの外周に摺動自在に嵌合され
    た制御スプールと、オイルポンプから吐出されバルブ孔
    内に導入された圧力流体を上記コネクタの通路を介して
    油圧機器へ供給する供給通路内に設けた絞り通路と、制
    御スプールとバルブ孔との間に形成した制限通路とを備
    え、上記絞り通路前後の差圧により上記スプール弁を開
    弁させて圧力流体の一部を還流させるとともに、制限通
    路前後の差圧によって上記制御スプールを摺動させて上
    記絞り通路を可変制御する流量制御弁において、上記コ
    ネクタの、バルブ孔の内部側に挿入された部分の内面に
    環状の凹部を形成し、この凹部内に上記制御スプールを
    摺動可能に挿入して、コネクタと制御スプールとによっ
    て上記供給通路から隔離した室を形成し、この室内に、
    スプリングを収容して制御スプールを非作動位置に保持
    するとともに、ダンパオリフィスを介して上記制限通路
    の下流側の油圧を導入したことを特徴とする流量制御
    弁。
  3. 【請求項3】 上記スプリングを収容した室内に、制限
    通路の下流側でかつ絞り通路の上流側の油圧を導入した
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の流量制御
    弁。
  4. 【請求項4】 上記スプリングを収容した室内に、制限
    通路の下流側でかつ絞り通路の下流側の油圧を導入した
    ことを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
  5. 【請求項5】 ダンパオリフィスがユニオンに形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
  6. 【請求項6】 ダンパオリフィスが制御スプールに形成
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    流量制御弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997018983A1 (fr) * 1995-11-24 1997-05-29 Toyoda Koki Kabushiki Kaisha Regulateur de debit destine a une direction assistee
JP2017082875A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 Kyb株式会社 バルブ
JP2017082874A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 Kyb株式会社 バルブ

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