JPH0639630Y2 - モップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、モップの改良に関するものであり、更に詳し
くは、払拭用シートを交換可能に取り付けたモップに関
するものである。

［従来の技術］ 例えば実開昭57−44938号公報に開示されているよう
に、スポンジの表面に不織布を接着した洗浄体をホルダ
に交換可能に取り付けてなる洗浄具は公知である。この
ような洗浄具は、不織布が汚れたり摩耗した場合にそれ
を新しいものと交換することができるので便利である
が、その交換作業が面倒であるばかりでなく、それを皺
にならないように取り付けるのが難しい。特に、該不織
布がスポンジ等に取り付けられることなく、薄肉シート
のまま単独で使用される場合には、それをホルダへ取り
付けるときに緊張状態に固定することが非常に難しく、
皺を生じて使いにくいという欠点がある。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案の課題は、不織布等からなる払拭用シートを交換
可能としたモップにおいて、簡単な構成により、該払拭
用シートを皺にならないように緊張状態で確実に取り付
け得るように構成することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するため、本考案のモップは、払拭用シ
ートと、該払拭用シートを底面から側面及び上面にかけ
て巻き付けることにより装着する台板と、該台板の上面
に上記払拭用シートの上から取り付けることにより、該
払拭用シートの端部を台板との間に挟持、固定する柄棒
付きの押え板とからなり、上記台板には、少なくとも底
面に緩衝材を取り付けると共に、上面に、上記払拭用シ
ートの端部を係させるための突子と、該突子よりも外側
に位置する溝とを設け、上記押え板の下面には、上記台
板上面の溝に嵌入して払拭用シートの一部を該溝内に押
し込むことにより、該払拭用シートを緊張状態に張設す
る突壁を設けたことを特徴とするものである。

［作用］ 払拭用シートを取り付ける際には、該払拭用シートを台
板の底面から側面及び上面の突子形成部分にかけて巻き
付け、その端部を突子により仮止めした状態で該台板上
面に押え板を取り付ける。これにより、該払拭用シート
の端部が押え板の下面の突壁によって溝内に押し込まれ
るから、押し込まれた分だけ該払拭用シートが緊張して
台板にフィットし、その端部が台板と押え板との間に挾
持、固定されることになる。

払拭用シートを取り外すときは、押え板を取り外すだけ
で簡単に台板から剥離することができる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図乃至第３図に示すモップは、不織布や織布、紙等
の可撓性素材からなる払拭用シート１と、該払拭用シー
ト１を取り付けるための台板２及び押え板３とによって
構成されている。

上記台板２は、合成樹脂や金属、木等を素材として形成
されたもので、その底面から側面にかけては、合成樹脂
発泡体等の弾性素材からなる緩衝材４が一体に接着さ
れ、上面における前後方向の両端部には、上記払拭用シ
ート１を受け入れるための溝5,5と、該溝5,5より内側に
位置して払拭用シート１の端部を仮止めする所要数の突
子６とが設けられている。

一方、押え板３は、台板２と同様に合成樹脂や金属、木
等を素材として形成され、第３図から分かるように、そ
の左右いずれかの端部において支持金具８により台板２
に回動自在に枢支され、実線で示す払拭用シート１の固
定位置と、鎖線で示す払拭用シート１の解放位置とに回
動させ得るようになっており、固定位置において該押え
板３と台板２とを互いに止着させるため、該台板２上に
は係止弾片９が突設され、これに対して押え板３には、
上記係止弾片９が係止する係止縁10aを備えた係止穴10
が形成され、押え板３を固定位置に回動させると係止弾
片９が自動的に係止穴10内に嵌入して係止縁10aに係止
し、押え板３を解放位置に回動させる時には、係止弾片
９を指で付勢して係止縁10aから外せば良いようになっ
ている。また、押え板３の下面には、上記台板２の溝5,
5との対応位置に該溝に嵌入する突壁7,7が形成され、押
え板３の上面には、柄棒11が前後及び左右の２方向に傾
倒可能に取り付けられている。即ち、押え板３の上面に
は第１の取付部材12が前後方向に回動自在に枢支され、
該第１の取付部材12の第２の取付部材13が左右方向に回
動自在に枢支され、該第２の取付部材13に上記柄棒11が
取り付けられている。

而して、上記払拭用シート１を取り付けるに当たって
は、第３図に鎖線で示す解放位置に押え板３を回動させ
た状態で、第２図に示すように、該払拭用シート１を台
板２の底面から側面及び上面の突子６形成部分にかけて
巻き付け、該シート１の両端部を突子６によってそれぞ
れ仮止めしてから、上記押え板３を実線の固定位置に回
動させる。そうすると、第１図に示すように、払拭用シ
ート１の前後両端部が押え板３の下面の突壁７によって
溝５内に押し込まれ、押し込まれた分だけ該払拭用シー
ト１が緊張して緩衝材４の表面にフィットし、その端部
が台板２と押え板３との間に挾持、固定されることにな
る。このとき、払拭用シート１の両端部が突子６に係止
しているので、該払拭用シート１が突壁７によって溝５
内に押し込まれるとき、該払拭用シート１の端部側が引
き寄せられることにはならない。

払拭用シート１の交換に当たってそれを台板２から取り
外すときは、係止弾片９を係止縁10aから外して押え板
３を鎖線の解放位置に回動させることにより、該払拭用
シート１を簡単に台板２から剥離することができる。

なお、上記払拭用シート１をその四辺を台板２上に巻き
上げて該台板２を包み込むように取り付ける場合には、
上記溝５と突子６及び突壁７を、台板２及び押え板３の
四辺にそれぞれ設けることもできる。

［考案の効果］ このように本考案によれば、払拭用シートを台板に巻き
付けて該台板上面に押え板を取り付けるだけで、溝内へ
の突壁の嵌入によって払拭用シートを自動的に緊張さ
せ、皺を生じないように取り付けることができ、また、
清掃時に床面等に接触しない台板の上面位置に上記溝及
び突壁を設けるようにしたので、それらが下面にある場
合のように、溝の部分が床面等に接触しない窪みとなっ
て拭き残しを生ずる原因になったり、逆に、溝に嵌合し
た突起が床面等に接触して傷を付けるなど、清掃作業に
支承を来すようなことがなく、しかも、台板の上面に溝
及び突子を設けると共に、柄棒を取り付けるための押え
板の下面に突壁を設けるようにしたので、突壁を有する
弛み吸収用の専用の部材を必要とせず、このため部材数
が少なく、その構成も簡単である等の特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断側面図、第２図は
それを分解して示す縦断側面図、第３図は同縦断正面図
である。 １…払拭用シート、２…台板、 ３…押え板、４…緩衝材、 ５…溝、６…突子、 ７…突壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】払拭用シートと、該払拭用シートを底面か
   ら側面及び上面にかけて巻き付けることにより装着する
   台板と、該台板の上面に上記払拭用シートの上から取り
   付けることにより、該払拭用シートの端部を台板との間
   に挟持、固定する柄棒付きの押え板とからなり、 上記台板には、少なくとも底面に緩衝材を取り付けると
   共に、上面に、上記払拭用シートの端部を係止させるた
   めの突子と、該突子よりも外側に位置する溝とを設け、 上記押え板の下面には、上記台板上面の溝に嵌入して払
   拭用シートの一部を該溝内に押し込むことにより、該払
   拭用シートを緊張状態に張設する突壁を設けた、 ことを特徴とするモップ。