JPH0740359Y2

JPH0740359Y2 - 掃除具

Info

Publication number: JPH0740359Y2
Application number: JP1990011696U
Authority: JP
Inventors: 穂積平原; 文彦世代
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1990-02-08
Filing date: 1990-02-08
Publication date: 1995-09-20
Anticipated expiration: 2005-02-08
Also published as: JPH03103066U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、掃除部が拭布で形成されている掃除具、詳し
くは該拭布が弾性体周面に巻装されてなる掃除具に関す
る。

〔従来の技術〕

掃除部が拭布で形成されている掃除具としては、押え台
下面に弾褥体を配層し、その下周面を不織布よりなる拭
布で被覆すると共に、該拭布の両側部を前記押え台上面
に折り返し、該上面に設けた押えばねにて挾止せしめた
モップ（実開昭48-35952号公報）がある。また、実開昭
50-94753号公報には、水分浸透性の材料からなる複数の
層を両長手方向縁に沿って互いに接着し、これを折り曲
げてハンドル下端のホルダーにパッドを固定するように
した床拭き用モップが記載されている。この他、実開昭
55-170257号公報には、容器の開閉蓋において容器素材
側と蓋素材側の各々の相対接面に反対極の磁力をもつ磁
性体を付設した磁性シール蓋が記載されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

前記実開昭48-35952号公報に記載されているモップの場
合は、拭布の固定を行うために押え台の上面に特別に押
えばねを設けることが必要であり、その上、該拭布をこ
の押えばねで挾止するためには、その端部を押え台の上
面にまで延在させなければならないので、被掃除部と接
触する掃除部である掃除活用面を大幅に越える非常に広
い面積の拭布が必要とされ、それ故に該拭布の有効利用
が図れないという問題があった。

また、前記実開昭50-94753号公報に記載のモップでは、
その長手方向に沿って折り曲げた部分をホルダーに固定
する構成になっているため、上記パッドの固定を必ずし
も十分に行うことができないという問題があった。

また、前記実開昭55-170257号公報に記載されている開
閉蓋付き磁性シール蓋は、磁性体を、容器の蓋に利用し
て蓋の密着及び離脱の繰り返しを容易にしたに過ぎない
ものである。

従って、本考案の目的は、拭布の面積を小さくして繊維
布を節約することができ、しかも拭布を容易且つ確実に
固定をすることができ、また拭布を容易に取り替えるこ
とができる掃除具を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、保持板１の下面1aに、弾性体２が該下面1aの
周縁近傍に拭布挾持部４を設けて一体的に固定され、且
つ繊維布からなる拭布３が、その周辺部3aが上記拭布挾
持部４に挾持固定されて上記弾性体２の周面に巻装され
てなる本体部10と、カバー６に、下向きの突起部７が該カバー６の周縁部に
全周に亘って又は部分的に設けられ、且つ上記突起部７
の先端に押圧体８が設けられてなるカバー体部20とで構
成され、上記本体部10と上記カバー体部20とは、上記保持板１の
上面1bに上記カバー６の下面6bが着脱自在に当接固定さ
れ、且つそれらの当接固定状態下において上記押圧体８
が上記拭布３を押圧するようになしてあり、上記保持板
１の上面には一対の突起ボタン1c、1cが形成され、上記
カバー６には上記の当接固定状態下において該一対の突
起ボタン1c、1cが嵌合する一対の透孔6c、6cが形成され
ていることを特徴とする掃除具を提供することにより上
記目的を達成したものである。

〔作用〕本考案によれば、保持板１の下面1aに固定された弾性体
２に、拭布３をその周辺部3aで拭布挾持部４に挾持固定
して巻装することにより本体部10を組み立て、本体部10
の上面（保持板１の上面1b）にカバー体部20（カバー６
の下面6b）を当接させて掃除具を組み立てると、カバー
６の突起部７及びその先端の押圧体８で拭布３の周辺部
3aを押圧して弾性体２と押圧体８とで拭布３を更に強く
挾持固定することができる。

〔実施例〕

以下、第１図〜第５図に示す実施例に基づいて本考案を
説明する。

第１図は本考案の掃除具の一実施例を示す図で、同図
（ａ）はその斜視図、同図（ｂ）は把手を部分的に省略
して示す平面図、同図（ｃ）はその断面図、同図（ｄ）
は同図（ｃ）の左端部分を拡大して示す断面図、第２図
は第１図に示す実施例における保持板及び弾性体の一体
化状態を示す図で、同図（ａ）はその上面の平面図、同
図（ｂ）はその断面図、同図（ｃ）は同図（ｂ）の左端
部分を拡大して示す断面図、第３図は第１図に示す実施
例における本体部を示す図で、同図（ａ）はその上面の
平面図、同図（ｂ）はその断面図、同図（ｃ）は同図
（ｂ）の左端部分を拡大して示す断面図、第４図は第１
図に示す実施例におけるカバー体部を示す断面図、第５
図（ａ）は第１図に示す実施例の使用前の状態を示す第
１図（ｃ）相当図、同図（ｂ）はその使用時の状態を示
す第１図（ｃ）相当図である。

本実施例の掃除具は、第１図（ａ）〜（ｄ）に示す如
く、本体部10と該本体部10の上面、即ち保持板１の上面
1bに着脱自在に当接固定されたカバー体部20とから構成
されている。

上記本体部10は、第１図（ａ）、（ｃ）に示す如く、剛
性を有する保持板１と、該保持板１の下面1aに一体的に
固定された偏平な直方体形状の弾性体２と、該弾性体２
の周面に巻装された繊維布からなる拭布３とを備えて構
成されている。上記保持板１の上面1bには、第２図
（ａ）、（ｂ）に示す如く、２個の磁性体９、９が一定
の間隔を隔てて固定され、後述するカバー６の下面6bに
固定された磁性体９′、９′を吸着して上記本体部10と
カバー体部20とが当接固定するように構成され（第１図
（ｃ）参照）、また、上記保持板１には、第２図
（ａ）、（ｂ）に示す如く、上記２個の磁性体９、９の
間に介在させて一対の突起ボタン1c、1cが形成され、上
記カバー６に形成された一対の透孔6c、6cに嵌合するよ
うに構成されている（第１図（ｃ）、第４図参照）。ま
た、上記弾性体２と上記保持板１の下面1aの周縁近傍と
の間には上記拭布３が挾持される拭布挾持部４が設けら
れている。即ち、上記弾性体２は、第２図（ｂ）、
（ｃ）に示す如く、その周縁部（保持板１の端部から幅
ｂまたは幅ｃの部分）を非接着部として保持板１の下面
1aに一体的に接着固定されており、上記保持板１の下面
1aと上記弾性体２の非接着部との間が上記拭布挾持部４
として形成されている。そして、上記拭布挾持部４に、
上記拭布３の周辺部3aが挟み込まれて上記拭布３で上記
弾性体２を包み込んだ状態で固定されている（第１図
（ｄ）及び第３図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）参照）。

また、上記カバー体部20は、第４図に示す如く、上記カ
バー６と該カバー６の中央において連設された棒状の把
手（又は支持棒）５とを備えて構成され、該把手５が連
設部を中心にして上記カバー６に対して折曲自在に構成
されている。

上記カバー６の下面6bの周縁部には全周に亘って下向き
の突起部７がフレーム状に形成され、且つ該突起部７の
先端に押圧体８が設けられ、該押圧体８により上記拭布
３の周辺部3aを押圧して押圧体８と弾性体２とで上記拭
布３を挾持固定して上記拭布３が拭布挾持部４から外れ
ないように構成されている。そして、上記カバー６の下
面6bには、上記フレーム状の突起部７の内側に位置し且
つ上記保持板１の磁性体９、９に対応する磁性体９′、
９′が上述の如く設けられ、上記カバー体部20を上記本
体部10の保持板１の上面1bに当接するだけで、それぞれ
の磁性体９、９及び９′、９′によって上記本体部10と
上記カバー体部20とが吸着して一体化するように構成さ
れている。

而して、本実施例の掃除具は、例えば次の寸法で構成す
ることができる。

保持板１縦;100mm 横;270mm 厚さ;5mm 弾性体２縦;120mm 横;290mm 厚さ;20mm 拭布挾持部４（第２図（ａ）中、ｂ、ｃで示す）幅（ｂ、ｃ）;10〜15mm 突起ボタン1c（第２図（ｂ）中、ｇ、ｈで示す）直径（ｇ）;20mm 高さ（ｈ）;6〜7mm カバー６縦;110mm 横;280mm 厚さ;5mm 透孔6c （第４図中、ｋで示す）直径（ｋ）;20mm 突起部７（第４図中、ｄで示す）高さ（ｄ）;5mm 押圧体８（第４図中、ｅ、ｆで示す）高さ（ｅ）;1〜3mm 幅（ｆ）;5mm また、本実施例の掃除具を構成する各部材は、次の材料
によって形成されることが好ましいが、何等これらの材
料に制限されるものではない。

保持板１及びカバー６の材料としては、高密度ポリエチ
レン（HDPE）、ポリプロピレン（PP）、ABS等のインジ
ェクション成形できる樹脂を用いることが好ましい。

また、弾性体２の材料としては、掃除具の掃除活用面Ａ
を床等の凹凸のある被掃除部Ｂに接する面に密着する柔
軟性を有し且つ周縁の拭布挾持部４で拭布３の周辺部3a
を確実に挾持する弾力性を有する樹脂を用いることが好
ましく、例えば発泡ポリウレタン、発泡エチレン等の発
泡樹脂が好ましく用いられる。該発泡樹脂は、樹脂の種
類に応じて発泡の度合（倍率、セルの大きさ等）等を適
宜調節してその柔軟性、弾力性を調節することができ、
弾性体２を形成する場合には、その発泡セルを細かくす
ることによって、拭布３の繊維との絡み効果を大きく、
摩擦抵抗を増大させて拭布３を外れ難くすることができ
る。このような発泡ポリウレタンの具体的な商品として
は、エバーライトTMW（商品名：（株）ブリヂストン
製）がある。

また、押圧体８の材料としては、上記弾性体２と同様発
泡樹脂を用いることが好ましい。

また、掃除具の掃除活用面Ａを形成する拭布３の材料と
しては、吸塵性、耐摩耗性に優れた繊維布を用いること
が好ましく、該繊維布としては織布又は不織布が好まし
く用いられ、このような不織布の具体的な商品として
は、例えば、下記配合組成からなる２種類の繊維を用い
て坪量100g/m²で製造したものを挙げることができる。

ES-HB ３デニール×51mm:30％ポリエステル 1.5デニール×51mm:70％〔ES-HB（商品名）：チッソ（株）製のポリエチレン／
ポリプロピレン芯鞘構造の繊維〕また、把手５の材料としては、スチール製、プラスチッ
ク製等の管材からなる軽いものが好ましく用いられる。

また、磁性体９、９′の材料としては、掃除具の使用
中、支障なく本体部10とカバー体部20とを一体化した状
態で当接固定し得る磁力を有するものであれば何れのも
のも用いることができ、例えば、磁性粉体を捏加混入し
たゴム製又はプラスチック製の磁性薄板が好ましく用い
られる。

而して、上記構成を有する掃除具は、例えば次の如くし
て組立てることができる。

まず、本体部10の弾性体２の周面に拭布３を巻装し、そ
の周辺部3aを拭布挾持部４に挟み込んで拭布３を挾持固
定し、次いで本体部10における保持板１の突起ボタン1
c、1cにカバー体部20におけるカバー６の透孔6c、6cを
合わせて当接させると互いに反対極の磁性体９、９と
９′、９′が吸着すると共にカバー６の透孔6c、6cに保
持板１の突起ボタン1c、1cが嵌入して本体部10とカバー
体部20とが簡単に一体化して当接固定され、その状態で
カバー６の周縁部の下向きのフレーム状突起部７の先端
に設けられた押圧体８が拭布３を押圧するため、押圧力
と拭布３と押圧体８との摩擦力で拭布３を確実に挾持固
定することができる。

上述の如くして拭布３を挾持固定すると、第５図（ａ）
に示す如く、弾性体２の掃除活用面Ａ（被掃除部Ｂに接
する面）が僅かながら凹面形状に湾曲し、掃除活用面Ａ
の周縁角部が鋭角状に形成され、把手５に力を入れない
不使用時には、上記周縁角部のみが被掃除部Ｂに接触
し、把手５に力を入れる使用時には、第５図（ｂ）に示
す如く、その力によって掃除活用面Ａの全面が均等に被
掃除部Ｂに接触して拭布３をより確実に挾持固定するこ
とができると共に、掃除活用面Ａの周端部も有効に活用
されて、通常のモップ等の掃除具では掃除し難い壁際等
における床面の隅をも確実に掃除することができる。

本実施例の掃除具は、上述の如く、特別な機構の部材を
用いることなしに拭布３を保持板１の上面1bまで延出さ
せることなく容易且つ確実に固定することができるた
め、その面積を小さくして拭布３を節約することがで
き、製造コストを低減することができる。

また、使用時に本体部10とカバー体部20とが横方向へ位
置ずれすることがなく、しかも拭布３を交換等する場合
には、カバー６を押さえて保持板１の突起ボタン1c、1c
を指等で突くだけでカバー体部20と本体部10とを容易に
分離することができる。

また、拭布３の周辺部3aを指先で拭布挾持部４に押し込
むだけで、拭布３を本体部10として簡単に取り付けるこ
とができ、また拭布挾持部４の片面が弾性体２で形成さ
れているため、指先に無理な力をかけることなく拭布３
の周辺部3aを拭布挾持部４に押し込むことができ、指先
に傷みを感じたり、指先を傷つけたりすることがない。

尚、上記実施例では、拭布挾持部４として保持板１の下
面1aと弾性体２の非接着部との間を用いたものについて
説明したが、弾性体２を保持板１に全面的に接着し、そ
の周縁部に切り込み部を設けて、この切り込み部に拭布
３の周辺部3aを挟み込み、その外側を押圧体８によって
押圧するようにしてもよい。

また、拭布挾持部４としては、保持板１と周縁近傍全周
に設ける代わりに、少なくとも相対向する一対の辺にの
み設けたものであってもよい。

また、本体部10とカバー体部20とを着脱自在に接合する
磁性体９、９′に代わりに、面ファスナーを用いてよ
い。

また、カバー６の突起部７はカバー６の周縁部全周に設
ける代わりに、部分的に設けたものであってもよく、ま
た、カバー６に連設される把手は棒状以外のものであっ
てもよい。

勿論、本考案は、その趣旨に反しない限り上記実施例に
何等制限されるものではない。

〔考案の効果〕

本考案の掃除具は、拭布の面積を小さくして繊維布を節
約することができ、しかも拭布を容易且つ確実に固定を
することができ、また拭布を容易に取り替えることがで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の掃除具の一実施例を示す図で、同図
（ａ）はその斜視図、同図（ｂ）は把手を部分的に省略
して示す平面図、同図（ｃ）はその断面図、同図（ｄ）
は同図（ｃ）の左端部分を拡大して示す断面図、第２図
は第１図に示す実施例における保持板及び弾性体の一体
化状態を示す図で、同図（ａ）はその上面の平面図、同
図（ｂ）はその断面図、同図（ｃ）は同図（ｂ）の左端
部分を拡大して示す断面図、第３図は第１図に示す実施
例における本体部を示す図で、同図（ａ）はその上面の
平面図、同図（ｂ）はその断面図、同図（ｃ）は同図
（ｂ）の左端部分を拡大して示す断面図、第４図は第１
図に示す実施例におけるカバー体部を示す断面図、第５
図（ａ）は第１図に示す実施例の使用前の状態を示す第
１図（ｃ）相当図、同図（ｂ）はその使用時の状態を示
す第１図（ｃ）相当図である。 1;保持板、1a;保持板の下面 1b;保持板の上面、1c;突起ボタン 2;弾性体、3;拭布 3a;拭布の周辺部、4;拭布挾持部 5;把手、10;本体 6;カバー、6a;カバーの上面 6b;カバーの下面、7;突起部 8;押圧体、９、９′；磁性体 20;カバー体部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】保持板の下面に、弾性体が該下面の周縁近
傍に拭布挾持部を設けて一体的に固定され、且つ繊維布
からなる拭布が、その周辺部が上記拭布挾持部に挾持固
定されて上記弾性体の周面に巻装されてなる本体部と、カバーに、下向きの突起部が該カバーの周縁部に全周を
亘って又は部分的に設けられ、かつ上記突起部の先端に
押圧体が設けられてなるカバー体部とで構成され、上記本体部と上記カバー体部とは、上記保持板の上面に
上記カバーの下面が着脱自在に当接固定され、且つそれ
らの当接固定状態下において上記押圧体が上記拭布を押
圧するようになしてあり、上記保持板の上面には一対の突起ボタンが形成され、上
記カバーには上記の当接固定状態下において該一対の突
起ボタンが嵌合する一対の透孔が形成されていることを
特徴とする掃除具。
【請求項２】上記保持板の上面及び上記カバーの下面
に、それぞれ相対向させて１個又は複数個の反対極の磁
性体を設け、それらを当接させることにより上記本体部
と上記カバー体部とを固定するようになしてある、請求
項（１）項記載の掃除具。