JPH0639541Y2

JPH0639541Y2 - 田植機の予備苗収容装置

Info

Publication number: JPH0639541Y2
Application number: JP17181287U
Authority: JP
Inventors: 猛向井
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1987-11-09
Filing date: 1987-11-09
Publication date: 1994-10-19
Anticipated expiration: 2002-11-09
Also published as: JPH0174718U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、苗を備えた予備苗のせ台を畦等から走行機体
に容易迅速に装備できるように構成した田植機の予備苗
収納装置に関する。

〔従来の技術〕上記田植機の予備苗収容装置において、従来、例えば実
開昭55-90217号公報に示されるように、予備苗のせ台を
昇降させる昇降装置と、上昇された予備苗を走行機体側
へ寄せ移動させる水平移動装置とを設けて、それら２つ
の装置を人為操作力により作動させることにより畦に位
置する予備苗のせ台を走行機体に収容するように構成し
ていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記の如く、予備苗のせ台を走行機体に
収容するためには、２つの装置を要するため、予備苗収
納装置全体が複雑でかつ大型なものになるだけでなく、
これら２つの装置を人為的に作動させなければならず、
予備苗のせ台を走行機体に収容するための操作に多くの
労力を要するものであった。

本考案の目的は、予備苗収納装置全体を簡素でかつ小型
にでき、しかも、予備苗のせ台を走行機体に収容するた
めの操作力を軽減できるようにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、苗植付装置を備えた走行機体に、
運転席近くから機体外方へ向けて片持ち状に延出された
支持アームを上下揺動自在に取付け、この支持アームを
先上り傾斜姿勢と先下り傾斜姿勢とに切換える揺動機構
を設けると共に、傾斜姿勢の支持アームに沿って予備苗
のせ台を自動移動可能に前記支持アームに支持した点に
ある。

〔作用〕

支持アームを先上り傾斜姿勢にすると、予備苗のせ台を
上昇させることができ、支持アームを先下り傾斜姿勢に
すると、予備苗のせ台を下降させることができるのであ
る。そして、前記支持アームが先上り傾斜姿勢になるに
伴って、支持アームに沿って予備苗のせ台が自重で運転
席側へ移動し、又、前記支持アームが先下り傾斜姿勢に
なるに伴って、支持アームに沿って予備苗のせ台が自重
で運転席側から機体外方へ移動するのである。

〔考案の効果〕

したがって、予備苗のせ台を昇降させるべく支持アーム
を上下揺動させる単一の揺動機構を設けるだけで、予備
苗のせ台を持ち上げて走行機体に収容することができる
から、従来の如く、２つの装置を要するものに比して予
備苗収納装置全体を簡素でかつ小型なものにすることが
でき、しかも、上昇された予備苗のせ台を走行機体側へ
寄せ移動させる移動装置が不要にできることから、前記
揺動機構に対する操作のみで予備苗のせ台の収容を行な
うことができ、この結果、予備苗のせ台の収容を人為的
に行なう場合には、その収容のための操作力を軽減する
ことができ、又、予備苗のせ台の収容をアクチュエータ
等の動力装置を用いて行なう場合には、その動力装置の
削減化又は小型化を図ることができ、もって、構成面及
び操作面のいずれにおいても有利な予備苗収納装置を提
供することができた。

〔実施例〕

第１図に示すように、走行機体の前部にエンジン（Ｅ）
を搭載し、走行機体の中央部にステアリングハンドル
（Ｈ）及び運転席（１）を備えた運転部（Ｓ）を設け、
走行機体の後部に、周部に複数の苗植付爪を備えた回転
体（２）、左右に往復摺動自在な苗のせ台（３）、及
び、接地フロート（４）を備えた苗植付装置（Ａ）をリ
ンク機構（５）を介して昇降操作自在に連結して、乗用
型田植機を構成してある。

第１図及び第２図に示すように、前記運転席（１）近く
の機体フレーム（Ｆ）に左右一対の支持フレーム
（６），（６）を立設し、これら支持フレーム（６），
（６）に機体後方に向けて延出された左右一対の支持ア
ーム（７），（７）を横軸芯（Ｘ）周りで上下揺動自在
に取付け、これら支持アーム（７），（７）をこれらに
渡って溶接された前後一対の横向きフレーム（８），
（８）により連結し、前記支持アーム（７），（７）を
先上り傾斜姿勢と先下り傾斜姿勢とに切換える揺動機構
としての油圧シリンダ（９）を一方の前記支持フレーム
（６）とこれと同一側の前記支持アーム（７）とに渡っ
て取付けると共に、複数の苗載置部（10a）を備えた予
備苗のせ台（10）を傾斜姿勢の前記支持アーム（７），
（７）に一対のローラ（11），（11）を介して支持さ
せ、もって、油圧シリンダ（９）を伸長作動させること
により支持アーム（７），（７）を先上り傾斜姿勢にす
るに伴って、支持アーム（７），（７）に沿って予備苗
のせ台（10）が自重で走行機体側へ移動して、苗を積ん
だ畦に位置する予備苗のせ台（10）を走行機体に収容
し、又、油圧シリンダ（９）を短縮作動させることによ
り支持アーム（７），（７）を先下り傾斜姿勢にするに
伴って、支持アーム（７），（７）に沿って予備苗のせ
台（10）が自重で走行機体から離間する側へ移動して、
予備苗のせ台（10）に苗補充を行なうべく予備苗のせ台
（10）を畦に位置させるのである。

尚、図に示す（12），（12）は、予備苗のせ台（10）を
走行機体に収容した位置よりも走行機体側へ移動するこ
とを阻止するストッパーである。

〔別実施例〕

前記実施例では、支持アーム（７），（７）を油圧シリ
ンダ（９）により上下揺動させたが、第３図に示すよう
に、苗植付装置（Ａ）の昇降を利用して支持アーム
（７），（７）を上下揺動させるようにしてもよい。つ
まり、リンク機構（５）の下側リンク（5B）の前端部と
支持アーム（７）の前端部とをワイヤ（13）により連結
して、苗植付装置（Ａ）を上昇させることによりワイヤ
（13）を介して支持アーム（７），（７）を上昇揺動さ
せたのち、支持アーム（７）をその上昇揺動位置で固定
するロック具（14）を支持アーム（７）と支持フレーム
（６）とに渡って作用させて、畦に位置する予備苗のせ
台（10）を走行機体に収容するのである。

尚、予備苗のせ台（10）を畦へ移動させる場合には、前
記ロック具（16）による固定を解除すると共に、苗植付
装置（Ａ）を下降させることにより、支持アーム
（７），（７）を自重で下降揺動させるのである。

又、前記実施例では、支持アーム（７），（７）を先上
り傾斜姿勢と先下り傾斜姿勢とに切換える揺動機構とし
て油圧シリンダ（９）を示したが、支持アーム（７），
（７）を上下揺動操作するネジ機構を設けると共に、こ
のネジ機構を作動させるハンドルを設けて、ハンドルを
人為操作力により回動操作することにより支持アーム
（７），（７）を２つの姿勢に切換えるようにしてもよ
い。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の予備苗収容装置の実施例を
示し、第１図は側面図、第２図は平面図、第３図は予備
苗収容装置の別実施例を示す側面図である。（１）……運転席、（７）……支持アーム、（９）……
揺動アーム、（10）……予備苗のせ台、（Ａ）……苗植
付装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】苗植付装置（Ａ）を備えた走行機体に、運
転席（１）近くから機体外方へ向けて片持ち状に延出さ
れた支持アーム（７）を上下揺動自在に取付け、この支
持アーム（７）を先上り傾斜姿勢と先下り傾斜姿勢とに
切換える揺動機構（９）を設けると共に、傾斜姿勢の支
持アーム（７）に沿って予備苗のせ台（10）を自動移動
可能に前記支持アーム（７）に支持してある田植機の予
備苗収容装置。