JPH0639104U

JPH0639104U - 汚泥掻寄装置

Info

Publication number: JPH0639104U
Application number: JP8415592U
Authority: JP
Inventors: 充弘藤原
Original assignee: 充弘藤原; 藤原利美
Priority date: 1992-10-23
Filing date: 1992-10-23
Publication date: 1994-05-24
Anticipated expiration: 2007-10-23
Also published as: JP2607639Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】汚泥掻寄装置を、構造が非常に簡単で安く提
供できるようにするとともに、施工も容易になるように
すること。【構成】沈澱池等の水処理設備の底壁上に沈澱したも
のをスクレーパにより汚泥収集個所まで掻き寄せる汚泥
掻寄装置であって、前記スクレーパは、駆動車輪を備え
て走行自在な機体に取付けられていることを特徴とす
る。また、機体が、底壁に固定して設けられたガイドレ
ールに沿って往復運動可能になっている。さらに、機体
が、底壁上を所定の軌道を辿って周回運動可能になって
いる。また、底壁に汚泥搬送路が設けられ、同搬送路の
中にスクレーパからの汚泥が落とし込まれてスクリュウ
等の搬送手段で汚泥収集個所まで搬送されるようになっ
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、汚泥掻寄装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

たとえば、矩形の最初あるいは最終沈澱池においては、汚水が流入し、その池底に汚泥が沈澱する。この汚泥は、汚泥掻寄装置で池の１サイドにあるピット内に掻き寄せられ、同ピットからポンプで外部に排除されるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これまでの汚泥掻寄装置は、循環駆動されるチェーンに複数のフライトを装着しておき、これらのフライトを循環駆動させることにより同フライトが池底に来た際に汚泥を掻き寄せるように構成されてきた。この方式であると、構造が非常に複雑になって高価につき、多数配備されているこの種水処理設備にとって将来的に好ましくない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、請求項１記載の考案は、沈澱池等の水処理設備の底壁上に沈澱したものをスクレーパにより汚泥収集個所まで掻き寄せる汚泥掻寄装置であって、前記スクレーパは、駆動車輪を備えて走行自在な機体に取付けられていることを特徴とする。請求項２記載の考案は、同装置にあって、機体が、底壁に固定して設けられたガイドレールに沿って往復運動可能になっている。ガイドレールとしては、コンクリートで一体的に形成する場合とＨ鋼材などを使用する別体組付け方式による場合がある。請求項３記載の考案は、機体が、底壁上を所定の軌道を辿って周回運動可能になっている。請求項４記載の考案は、底壁に汚泥搬送路が設けられ、同搬送路の中にスクレーパからの汚泥が落とし込まれてスクリュウ等の搬送手段で汚泥収集個所まで搬送されるようになっている。搬送手段としては、スクリュウの他、真空引き方式やチェーン駆動方式などを用いることができる。

【０００５】

【実施例】

以下、図示した実施例を参照してこの考案を詳細に説明する。図１ないし図３は、この考案の一実施例を示している。この実施例は、矩形沈澱池についてのものであり、１は沈澱池、８はその池底、３はピットをそれぞれ示している。ピット３は既設のもので池の一方にのみ設けられている。このピット３には、図示しない水中ポンプが設けられ、それに吸い込まれた沈澱物は配管を通じて池外に運ばれるようになっている。池外にポンプを設置してもよい。

【０００６】沈澱池１は、図１の左右を長手方向とし、図３の左右を幅方向とするとともに、同沈澱池１には水面５が設定されている。この沈澱池１の長手方向に対向する壁は端壁６、その間の壁は側壁７とされ、ピット３の方向に向けて少しだけ傾斜する底壁８も設けられている。

【０００７】底壁８の上には、山型鋼材でなるガイドレール９が幅方向中央を通るように固定して設けられ、その一方の端はピット３の上にも渡されている。

【０００８】１０は機体で、その中には水中モーターあるいは機体１０で防水式にしたエンジンが搭載され、その外部には駆動用の車輪１１…が４点配置で設けられている。車輪１１は、ガイドレール９の底板上を長手方向に沿って往復運動するようになっている。車輪１１のスリップを防止するため、同車輪１１の外周かガイドレール９の走行面に突起を設けてもよい。

【０００９】１２はサイドローラーで、ガイドレール９の左右側面に当たって軌道を規定するようにする。機体１０の左右両側には、スクレーパ１３が前後に揺動可能に支持されており、同スクレーパ１３は図１の左方向（往方向）へ前進するとき垂直になり、右方向（復方向）へ後退するときに仮想線のように斜め姿勢になる。この各姿勢は、マグネットを使用したり、バネやゴムなどの弾性材料を使用したりして得られるようにする。

【００１０】そして、スクレーパ１３が当たる端壁６面にはストッパー１４が突設され、このストッパー１４にスクレーパ１３が当たることで、前記各姿勢に切り換えられるようになっている。

【００１１】この汚泥掻寄装置は自走式であり、タイヤ式ショベルのような走行状態になる。図１および図２の左方向に装置が駆動されるとき、スクレーパ１３は垂直になって沈澱物をピット３まで掻き寄せて落とし込む。一方のストッパー１４にスクレーパ１３が当たると、同スクレーパ１３は後方に姿勢を変え、スクレーパ１３が沈澱物に接触しないようにする。そして、図１の右端まで戻される。右端にくると、スクレーパ１３がストッパー１４に当たって同スクレーパ１３は垂直の掻寄姿勢に戻される。

【００１２】他の実施例として、図４に示すように、車輪２０をクローラタイプとしてもよい。また、図５に示すように、前輪２３を２輪として後輪２４をガイドレール９の上に嵌まる１輪式にしてもよい。その逆で前輪２３を１輪として後輪２４を２輪式にしてもよい。

【００１３】さらに、図６および図７に示すように、同一水路である１対の池を対象にし、底壁３０の上に長円状の軌道であるガイドレール３１を設け、同ガイドレール３１に車輪３２つき機体３３を周円軌道で循環運動するようにして、スクレーパ３４によって沈澱物を掻き寄せつつピット３５内に落とし込むようにしてもよい。ここで、ピット３５の上には、軌道用と汚泥落とし込み可能なように格子状などの網体３６を設けておいてもよい。また、ピット３５は一方でもよいが、２か所以上に設けることは自由である。なお、３７は水路の仕切壁である。

【００１４】図８および図９は、円形沈澱池４０についての他の実施例を示している。この実施例では、回転アーム（レーキアーム）４０を汚泥収集部４１内の回転軸４２のまわりに回転自在にするとともに、同アーム４０に、アームとは斜めになったスクレーパ４３…をアーム外周側から順に複数枚取付けて傾斜状の底壁４４を掻寄可能に構成し、かつ、回転アーム４０は、車輪４５つき機体４６で押し方式で回転駆動可能にしてある。

【００１５】機体４６が駆動されると、回転アーム４０が矢印方向に回転され、これにより、沈澱物がスクレーパ４３…に掻き寄せられつつ汚泥収集部４１の中に落とし込まれる。吸引手段によりこれらの汚泥が外部に排除される。

【００１６】図１０も他の実施例を示している。この実施例において、５０はガイドレールで、同ガイドレール５０に沿って車輪５１つき機体５２が前後往復運動可能になっている。機体５２にはスクレーパ５３が設けられ、斜めの底壁５４上の沈澱物を掻き寄せ得るようになっている。そして、沈澱物が幅方向中央に寄せ付けられるようにして、ガイドレール５０の下側に形成した搬送路５５内に落とし込むようにするとともに、同搬送路５５内に設けられたスクリュウ（搬送手段）５６によりピットまで送り込むようにしてある。もとろん、スクレーパ５３によっても汚泥は掻き寄せられる。スクレーパ５３は、両端が先行し中央基部が後行するように平面からみて斜めな羽根で構成してもよい。

【００１７】なお、図１０において搬送手段としては、真空引き方式やチェーン掻寄方式などを採用してもよい。また、矩形沈澱池、円形沈澱池の他、オキシレーションにもこの考案を適用することがある。

【００１８】

【考案の効果】

この考案は以上のようであり、従って、この汚泥掻寄装置は、構造が非常に簡単で安く提供できるとともに、施工も簡易になる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す汚泥掻寄装置つき沈
澱池の側断面図である。

【図２】その平面図である。

【図３】その縦横断面図である。

【図４】他の駆動車輪を使用した汚泥掻寄装置を示す側
断面図である。

【図５】三輪タイプの掻寄装置を示す側面図である。

【図６】他の実施例を示す平面図である。

【図７】図６の側断面図である。

【図８】円形沈澱池についての実施例を示す平面図であ
る。

【図９】図８の縦断面図である。

【図１０】他の実施例を示す横断面図である。

【符号の説明】

８，３０，４４，５４底壁９，３１，５０ガイドレール１０，３３，４６，５２機体１１，２０，２３，２４，３２，４５，５１車輪１３，３４，４３，５３スクレーパ５５搬送路５６搬送手段（スクリュウ）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】沈澱池等の水処理設備の底壁上に沈澱し
たものをスクレーパにより汚泥収集個所まで掻き寄せる
汚泥掻寄装置であって、前記スクレーパは、駆動車輪を
備えて走行自在な機体に取付けられていることを特徴と
する汚泥掻寄装置。
【請求項２】機体が、底壁に固定して設けられたガイ
ドレールに沿って往復運動可能になっている請求項１記
載の汚泥掻寄装置。
【請求項３】機体が、底壁上を所定の軌道を辿って周
回運動可能になっている請求項１記載の汚泥掻寄装置。
【請求項４】底壁に汚泥搬送路が設けられ、同搬送路
の中にスクレーパからの汚泥が落とし込まれてスクリュ
ウ等の搬送手段で汚泥収集個所まで搬送されるようにな
っている請求項１または２記載の汚泥掻寄装置。