JPH0638839B2 - 散薬分包機 - Google Patents

散薬分包機

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JPH0638839B2
JPH0638839B2 JP3349370A JP34937091A JPH0638839B2 JP H0638839 B2 JPH0638839 B2 JP H0638839B2 JP 3349370 A JP3349370 A JP 3349370A JP 34937091 A JP34937091 A JP 34937091A JP H0638839 B2 JPH0638839 B2 JP H0638839B2
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powder
medicine
powdered medicine
powdered
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Inventor
司郎 大村
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株式会社東京商会
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、散薬を包装装置によ
って1包ずつ分包するようになった散薬分包機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、病院薬局等において取り扱われ
る散薬には、多くの種類があるが、これらの散薬は、各
種類ごとに別々に、装置瓶と呼ばれる保管容器に比較的
大量に収容されたうえ、調剤台の棚に並べて配置されて
いる。このような装置瓶に収容されている任意の種類の
散薬を、医師の処方箋に基づいて患者に投薬するため調
剤する場合、まず、処方箋に指示された必要量だけその
散薬を装置瓶から取り出さなければならない。すなわ
ち、一般には、処方箋に指示された種類の散薬を、処方
箋に指示された1処方分の分量だけ装置瓶から取り出
し、つぎに、これを1回服用分の分量ずつに分割し、つ
ぎに、1回服用分がそれぞれ1包となるように分包し
て、このような分包体を患者に投薬することが行われて
いる。従来の散薬分包機は、このような散薬の調剤作業
のうち、1処方分から1回服用分への分割作業、およ
び、1回服用分ごとの分包作業を行うように構成された
ものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の散薬分包機に分割作業および分包作業を行わ
せるためには、それに先立ってまず、分包すべき種類の
散薬を、装置瓶から必要量だけ取り出さなければなら
ず、しかも、このような散薬取り出し作業は、自動化さ
れていないため、薬剤師が手作業で行わなければなら
ず、そのため、従来は、散薬分包機を使用しても、散薬
の調剤作業を行うことは、薬剤師にとって大きな負担に
なるという問題点があった。
【0004】この発明は上記従来のもののもつ問題点を
解決して、複数種類の散薬のなかから、任意の種類の散
薬を自動的に取り出して分包することのできる散薬分包
機を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、各種類の散薬を収容した複数の散薬収容器
と、前記散薬収容器の任意のものから散薬を必要量排出
させる手段と、各散薬収容器から排出された散薬を取り
出す散薬取り出し口と、包装装置とを具え、前記散薬取
り出し口を前記包装装置の投入口に対応させるように構
成したものである。
【0006】
【作用】この発明は上記手段を採用したことにより、各
散薬収容器に収容された散薬は、薬剤師の手作業を全く
要することなく、任意の種類のものが自動的に散薬取り
出し口から取り出されて、対応した包装装置によって分
包されることとなる。
【0007】
【実施例】図1はこの発明による散薬分包機の一実施例
をブロック図で示したものであり、この散薬分包機は、
散薬取り出し装置1と、包装装置5とから構成され、散
薬取り出し装置1の散薬取り出し口29が、包装装置5
の投入口50に対応して配置されている。図2は散薬取
り出し装置1の一実施例をブロック図で示したものであ
り、この散薬取り出し装置1は、各種類の散薬を収容し
た複数の散薬収容器10、10、…と、これらの散薬収
容器10、10、…に対応して設けられた排出制御器2
0と、散薬取り出し口29とを具え、排出制御器20
が、散薬収容器10、10、…の任意のものを選択し
て、その散薬を必要量だけ散薬取り出し口29から取り
出すように構成されている。各散薬収容器10は、任意
の種類の散薬を充分大量にストックしておける内容積を
有するストック部11と、ストックした散薬を少量ずつ
排出させる排出部13と、排出部13から散薬を連続的
に排出させるため、ストック部11から排出部13へ散
薬を供給する供給部12とから構成されている。一方、
排出制御器20は、散薬収容器10、10、…のなかか
ら、散薬を排出させるべき任意の散薬収容器10を選択
する選択部21と、排出させるべき散薬の必要量を任意
に設定する設定部22と、選択部21によって選択され
た散薬収容器10の排出動作にともなって、排出部13
から排出される散薬を秤量する秤量部23と、秤量部2
3の秤量値と設定部22の設定値とを比較して、秤量値
すなわち散薬の排出量が、設定値すなわち散薬の必要量
に達したとき、その散薬収容器10の排出動作を終了さ
せる制御部24とから構成されている。また、排出制御
器20には、秤量部23で秤量され終わった必要量の散
薬を、散薬取り出し口29に向けて給送するための適宜
の給送装置25が設けられている。給送装置25は、た
とえば、電磁フィーダ等の振動フイーダによって構成す
ることができるが、これに限定するものでなく、また、
秤量部23が、秤量終了にともなって、必要量の散薬を
散薬取り出し口29に向けて送り出すことができるよう
な構成のものである場合は、省略することが可能であ
る。図3は散薬収容器10の一実施例の概略的構成を示
したものであり、ストック部11、供給部12および排
出部13は、いずれも、所要の内容積および形状を有す
る空所を具え、しかも、ストック部11の空所と供給部
12の空所とは少なくとも一部で連通しており、また、
供給部12の空所と排出部13の空所とは少なくとも一
部で連通しているが、それらの空所の内容積、形状、連
通の箇所および形態等については、種々の設計が可能で
あるため、具体的な図示を省略してある。たとえば、一
例を挙げると、ストック部11の下方に供給部12を配
置し、供給部12のさらに下方に排出部13を配置し
て、ストック部11の空所の下端と、供給部12の空所
の上端とが連通し、かつ、供給部12の空所の下端と、
排出部13の空所の上端とが連通するように構成し、そ
れにより、ストック部11の空所内の散薬が、円滑に落
下しさえすれば供給部12の空所内に入り込み、そこか
らさらに円滑に落下しさえすれば、供給部12の空所を
通って排出部13の空所内に入り込むように設計するこ
とが可能である。排出部13の空所内には、適宜の排出
部材14が設けられ、また、その空所の適宜箇所に形成
した排出口には、適宜のシャッタ15が設けられてい
る。排出部材14は、たとえば、支軸を中心としてその
周囲に螺旋状のつばが張り出して形成されたスクリュー
によって構成することができ、この場合、空所は円筒形
に形成して、この円筒内にスクリュー状の排出部材14
を配置することが好ましく、また、この円筒の先端に排
出口を形成して、ここにシャッタ15を配置することが
好ましい。そして、排出部材14には、排出部材14を
回転させて、円筒形空所内の散薬を排出口に向かって移
動させるようになった適宜のモータ16を接続し、ま
た、シャッタ15には、シャッタ15を開閉させて、そ
れにともなって円筒形空所の排出口を開閉させるように
なった適宜の作動部材17を接続しておく。そのため、
モータ16によって排出部材14を回転させるととも
に、作動部材17によってシャッタ15を開ければ、排
出部13の円筒形空所内の散薬が排出口に向かって移動
して排出口から排出され、一方、排出部材14の回転を
停止させるとともに、シャッタ15を閉めれば、排出部
13における散薬の移動および排出が停止するように構
成されている。また、供給部12の空所内には、適宜の
攪拌部材18aが設けられている。攪拌部材18aは、
たとえば、支軸を中心としてその周囲に複数本の腕材が
突き出して形成されたスクレーパによって構成すること
ができ、そして、攪拌部材18aには、攪拌部材18a
を回転させるようになった適宜のモータ19を接続して
おく。そのため、モータ19によって攪拌部材18aを
回転させれば、供給部12の空所内の散薬が、攪拌され
ながら、排出部13の円筒形空所内へ円滑に供給される
とともに、供給部12の空所内へストック部11から散
薬が供給されるように構成されている。また、ストック
部11の空所内の散薬は、排出部13の散薬排出動作お
よびそれにともなう供給部12の散薬供給動作にしたが
って、供給部12の空所に向かって徐々に移動すること
となるが、この移動を円滑に行わせるためには、ストッ
ク部11の空所の断面積を、上流から下流に向けて徐々
に大きくするか、あるいは、少なくとも、上流から下流
まで同程度にすることが望ましい。しかし、ストック部
11の限られた外形寸法でなるべく大量の散薬をストッ
クする目的や、散薬収容器10の設置スペースを抑制す
る目的等の関係で、下流に比べて上流側を大きくするこ
とが要求される場合には、供給部12の攪拌部材18a
とは別に、ストック部11自体にも、適宜の攪拌部材1
8bを設けることが必要不可欠である。このような攪拌
部材18bは、独立した専用のモータによって回転させ
るようにしてもよいが、供給部12の攪拌部材18a用
のモータ19を共用して、モータ19によって、攪拌部
材18aとともに攪拌部材18bも回転するように構成
することができる。そして、このような攪拌部材18b
の設置は、ストック部11の空所の断面積が、下流に比
べて上流側が大きくなっている場合に限らず、上流から
下流まで同程度である場合も、さらには、上流から下流
に向けて徐々に大きくなっている場合にも、ともに有効
である。
【0008】つぎに、上記のように構成された散薬分包
機の作用について説明する。まず、各散薬収容器10、
10、…のストック部11内に、それぞれ所定の種類の
散薬を、充分大量に投入してストックしておく。つぎ
に、モータ19によって、ストック部11の攪拌部材1
8bおよび供給部12の攪拌部材18aを回転させて、
ストック部11内の散薬を、攪拌させながら供給部12
に供給するとともに、供給部12内の散薬を、攪拌させ
ながら排出部13に供給して、排出部13に充填させ
る。このとき、必要があれば、モータ16によって排出
部材14を所望の量だけ回転させることによって、排出
部13における散薬の充填を確実に行わせる。もちろ
ん、このような排出部13への散薬の充填作業は、排出
制御器20の指示によって行うことができるが、初回の
み有効なものであるから、省略しても差し支えない。一
方、排出制御器20の選択部21で、散薬収容器10、
10、…のなかから、分包すべき種類の散薬を収容した
任意の散薬収容器10を選択するとともに、設定部22
で、その散薬の排出させるべき任意の必要量を設定す
る。すると、制御部24が、この選択された散薬収容器
10に排出動作を行わせることとなり、その散薬収容器
10は、排出制御器20の指示により、モータ16を駆
動させて排出部材14を回転させるとともに、作動部材
17を作動させてシャッタ15を開ける。すると、散薬
の排出動作が開始することとなって、排出部13の円筒
形空所内の散薬が、排出口に向かって徐々に移動して、
排出口から連続的に排出される。このとき、排出部材1
4の回転によって排出部13から排出される量にほぼ見
合う量の散薬が、攪拌部材18aの回転によって供給部
12から排出部13内へ円滑に供給されるとともに、供
給部12から排出部13へ供給される量にほぼ見合う量
の散薬が、攪拌部材18aおよび攪拌部材18bの回転
によってストック部11から供給部12内へ円滑に移動
する結果、排出部13からの散薬の排出は、途切れなく
連続的に行われることとなる。そして、排出部13から
排出される散薬の排出量(すなわち秤量部23による秤
量値)が、排出すべき必要量(すなわち設定部22によ
る設定値)に達すると、排出制御器20の指示により、
モータ16を停止させて排出部材14の回転を停止させ
るとともに、作動部材17を作動させてシャッタ15を
閉め、同時に、モータ19による攪拌部材18aおよび
攪拌部材18bの回転も停止する。そして、散薬収容器
10の排出部13から排出され、秤量部23で秤量され
終わった必要量(たとえば1回服用分)の散薬は、給送
装置25によって、散薬取り出し口29に向けて給送さ
れて、散薬取り出し口29から取り出され、包装装置5
の投入口50に投入されて、包装装置5によってその1
回服用分が1包となるように分包されることとなる。
【0009】図4は散薬取り出し装置1の他の実施例を
ブロック図で示したものであり、この散薬取り出し装置
1は、各種類の散薬を収容した複数の散薬収容器10、
10、…と、排出制御器20と、散薬取り出し口29と
を具え、散薬収容器10、10、…または排出制御器2
0を移動させて、散薬収容器10、10、…の任意のも
のと、排出制御器20とを選択的に対応させ、排出制御
器20と対応した散薬収容器10の散薬を必要量だけ散
薬取り出し口29から取り出すように構成されている。
排出制御器20を定位置に設置し、この排出制御器20
に対して、散薬収容器10、10、…を移動させること
によって任意の散薬収容器10を対応させる場合、散薬
収容器10、10、…の配置、移動の方法およびその軌
跡等については、種々の設計が可能であるため、具体的
な図示を省略してある。たとえば、一例を挙げると、散
薬収容器10、10、…を円形に配置し、これらを、適
宜の移動機構26によって、その円の中心(移動機構2
6に連なる一点鎖線で示す)のまわりに回転移動させる
ように構成し、その回転軌跡の一箇所に対応した位置
に、排出制御器20を設置することができる。また、こ
のような円形配置の散薬収容器10、10、…を、上下
に複層構造とすることもでき、その場合、各層の散薬収
容器10、10、…ごとに排出制御器20をそれぞれ設
置してもよいが、単一の排出制御器20を使用する場合
は、その排出制御器20を、各層の散薬収容器10、1
0、…の高さに選択的に対応できるように、上下に移動
可能に構成するか、または、複層構造の散薬収容器1
0、10、…を、一体的に上下移動(および回転移動)
可能に構成することによって、単一の排出制御器20に
対して、複層構造の任意の散薬収容器10を対応させる
ことができる。さらに、適宜に配置された散薬収容器1
0、10、…のすべてをつねに移動させるのでなく、必
要な一部(1個または数個)の散薬収容器10だけを移
動させることによっても、散薬収容器10、10、…の
任意のものと、排出制御器20とを選択的に対応させる
ことが可能である。各散薬収容器10は、任意の種類の
散薬を充分大量にストックしておける内容積を有するス
トック部11と、ストックした散薬を少量ずつ排出させ
る排出部13と、排出部13から散薬を連続的に排出さ
せるため、ストック部11から排出部13へ散薬を供給
する供給部12とから構成され、その詳細は、図3に示
すものと同様のものである。一方、排出制御器20は、
散薬収容器10、10、…のなかから、散薬を排出させ
るべき任意の散薬収容器10を選択する選択部21と、
排出させるべき散薬の必要量を任意に設定する設定部2
2と、選択部21によって選択された散薬収容器10
が、排出制御器20に対応した位置にくるように、その
散薬収容器10または必要なすべての散薬収容器10、
10、…を移動させる駆動部27と、選択部21によっ
て選択され、かつ、駆動部27によって排出制御器20
に対応した位置まで移動された散薬収容器10の排出動
作にともなって、排出部13から排出される散薬を秤量
する秤量部23と、秤量部23の秤量値と設定部22の
設定値とを比較して、秤量値すなわち散薬の排出量が、
設定値すなわち散薬の必要量に達したとき、その散薬収
容器10の排出動作を終了させる制御部24とから構成
されている。また、排出制御器20には、秤量部23で
秤量され終わった必要量の散薬を、散薬取り出し口29
に向けて給送するための適宜の給送装置25が設けら
れ、給送装置25は、たとえば、電磁フィーダ等の振動
フィーダによって構成することができるが、これに限定
するものでなく、また、秤量部23が、秤量終了にとも
なって、必要量の散薬を散薬取り出し口29に向けて送
り出すことができるような構成のものである場合は、省
略することが可能である。
【0010】上記のように構成された散薬取り出し装置
1を使用する場合は、図2の散薬取り出し装置1の場合
と同様に、各散薬収容器10、10、…のストック部1
1内に、それぞれ所定の種類の散薬を、充分大量に投入
してストックするとともに、各部に必要な散薬の充填作
業を行っておく。一方、排出制御器20の選択部21
で、散薬収容器10、10、…のなかから、分包すべき
種類の散薬を収容した任意の散薬収容器10を選択する
とともに、設定部22で、その散薬の排出させるべき任
意の必要量を設定する。すると、駆動部27が、この選
択された散薬収容器10が排出制御器20に対応した位
置にくるように、移動機構26を作動させて、その散薬
収容器10または必要なすべての散薬収容器10、1
0、…を移動させる。そして、この散薬収容器10が排
出制御器20に対応した位置まで移動されると、駆動部
27が移動機構26を停止させ、制御部24が、この散
薬収容器10に排出動作を行わせることとなり、その散
薬収容器10は、排出制御器20の指示により、モータ
16を駆動させて排出部材14を回転させるとともに、
作動部材17を作動させてシャッタ15を開ける。する
と、散薬の排出動作が開始することとなって、排出部1
3の円筒形空所内の散薬が、排出口に向かって徐々に移
動して、排出口から連続的に排出される。このとき、排
出部材14の回転によって排出部13から排出される量
にほぼ見合う量の散薬が、攪拌部材18aの回転によっ
て供給部12から排出部13内へ円滑に供給されるとと
もに、供給部12から排出部13へ供給される量にほぼ
見合う量の散薬が、攪拌部材18aおよび攪拌部材18
bの回転によってストック部11から供給部12内へ円
滑に移動する結果、排出部13からの散薬の排出は、途
切れなく連続的に行われることとなる。そして、排出部
13から排出される散薬の排出量(すなわち秤量部23
による秤量値)が、排出すべき必要量(すなわち設定部
22による設定値)に達すると、排出制御器20の指示
により、モータ16を停止させて排出部材14の回転を
停止させるとともに、作動部材17を作動させてシャッ
タ15を閉め、同時に、モータ19による攪拌部材18
aおよび攪拌部材18bの回転も停止する。そして、散
薬収容器10の排出部13から排出され、秤量部23で
秤量され終わった必要量(たとえば1回服用分)の散薬
は、給送装置25によって、散薬取り出し口29に向け
て給送されて、散薬取り出し口29から取り出され、包
装装置5の投入口50に投入されて、包装装置5によっ
てその1回服用分が1包となるように分包されることと
なる。
【0011】図5は散薬収容器10の他の実施例の概略
的構成を示したものであり、この散薬収容器10の場合
は、排出制御器20に、図示してないが、散薬の排出量
に応じて排出動作を加減するため、加減すべき前後の排
出動作レベル(すなわち単位時間当たり排出量)と、そ
れを行うべき排出量(すなわち排出動作レベルを切り換
えるべきタイミング)とを指示する適宜の調節部を設け
てあり、散薬収容器10の排出動作期間中、制御部24
は、調節部が指示する排出動作レベルにしたがって、散
薬収容器10の排出動作を行わせるようになっている。
排出部13の空所内には、適宜の排出部材14a、14
bが並列に設けられ、また、その空所の適宜箇所に形成
した排出口には、適宜のシャッタ15が設けられてい
る。排出部材14a、14bは、たとえば、支軸を中心
としてその周囲に螺旋状のつばが張り出して形成された
スクリューによって構成することができ、この場合、空
所は2つの分離または接合した円筒形に形成して、この
各円筒内にスクリュー状の排出部材14a、14bをそ
れぞれ配置することが好ましく、また、この両円筒の先
端に排出口を形成して、ここに共通のシャッタ15を配
置することが好ましい。そして、排出部材14a、14
bには、排出部材14a、14bを回転させて、空所内
の散薬を排出口に向かって移動させるようになった適宜
のモータ16a、16bをそれぞれ接続し、また、シャ
ッタ15には、シャッタ15を開閉させて、それにとも
なって空所の排出口を開閉させるようになった適宜の作
動部材17を接続しておく。そのため、モータ16a、
16bによって排出部材14a、14bを回転させると
ともに、作動部材17によってシャッタ15を開けれ
ば、排出部13の空所内の散薬が排出口に向かって移動
して排出口から排出され、一方、排出部材14a、14
bの回転を停止させるとともに、シャッタ15を閉めれ
ば、排出部13における散薬の移動および排出が停止す
るように構成されている。また、排出部材14a、14
bによる散薬の単位時間当たり排出量を、互いに異なる
ように構成しておく。すなわち、排出部材14aによる
散薬の単位時間当たり排出量は、排出部材14bによる
散薬の単位時間当たり排出量よりも多く、反対に、排出
部材14bによる散薬の単位時間当たり排出量は、排出
部材14aによる散薬の単位時間当たり排出量よりも少
なくしておく。このようなことは、たとえば、排出部材
14aの直径を、排出部材14bの直径に比べて大きく
するか、または、排出部材14aのスクリューピッチ
を、排出部材14bのスクリューピッチに比べて長くす
るか、あるいは、その両者を組み合わせることによっ
て、排出部材14a、14bが互いに同速で回転する場
合でも達成することができ、さらに、モータ16aによ
る排出部材14aの回転速度を、モータ16bによる排
出部材14bの回転速度に比べて速くすることによって
も、達成することができる。そして、このように散薬の
単位時間当たり排出量が互いに異なる排出部材14a、
14bは、排出制御器20の制御部24および図示しな
い調節部と、つぎのようにして組み合わされている。す
なわち、たとえば、散薬収容器10の排出動作期間の初
期から終期のやや手前までの間、排出部材14a、14
bをともに回転させて、それにより、散薬を単位時間当
たり比較的大量に排出させる一方、排出動作期間の終期
のやや手前になったら、排出部材14bはそのまま回転
させるが、排出部材14aの回転を停止させて、それに
より、散薬を単位時間当たり微量ずつしか排出させない
ように、モータ16aの駆動から停止への切り換えタイ
ミングが調節部によって指示され、制御部24はこの指
示にしたがって、モータ16a、16bを制御するよう
になっている。このようにすることによって、たとえ
ば、散薬収容器10の排出動作期間中ずっと、排出部材
14a、14bをともに回転させて、散薬を単位時間当
たり比較的大量に排出させ、それにより、排出させるべ
き必要量の散薬が比較的短時間で排出され終わる反面、
大量排出に起因して、排出動作期間の終期において避け
られない大きな分量誤差が発生する不利を回避すること
ができ、また、たとえば、散薬収容器10の排出動作期
間中ずっと、排出部材14bだけを回転させて、散薬を
単位時間当たり微量ずつしか排出させず、それにより、
微量排出に起因して、排出動作期間の終期において実質
的に分量誤差が発生しない反面、排出させるべき必要量
の散薬が排出され終わるまでにかなりの長時間を要する
不利を回避することができるように構成されている。こ
のような散薬収容器10は、図2の散薬取り出し装置
1、または、図4の散薬取り出し装置1のいずれにも適
用することができるが、いずれに適用した場合も、排出
させるべき必要量の散薬が、比較的短時間で、しかも、
実質的に分量誤差なく排出されることとなり、したがっ
て、散薬排出の速度と精度との両立が、無理なく、有効
に実現することとなる。
【0012】なお、上記実施例では、図2および図4に
示すように、排出制御器20に秤量部23を設けて、散
薬収容器10から排出される散薬の排出量を、秤量によ
って制御するようにしたが、これに限定するものでな
く、散薬収容器10から排出される散薬の排出量は、た
とえば、排出部材14を回転させるモータ16の回転角
度ないし駆動時間に応じて制御できるから、秤量によら
ない制御方法を採用することも可能である。 また、上記実施例では、排出部材14を、支軸を中心と
してその周囲に螺旋状のつばが張り出して形成されたス
クリューによって構成したが、これに限定するものでな
く、たとえば、コイル状その他適宜の形状、構造からな
る排出部材14を使用することが可能である。 また、上記実施例では、攪拌部材18aを、支軸を中心
としてその周囲に複数本の腕材が突き出して形成された
スクレーパによって構成したが、これに限定するもので
なく、適宜の形状、構造からなる攪拌部材18aを使用
することが可能であり、攪拌部材18aについても同様
である。そして、攪拌部材18aは、ただ単に、供給部12内の
散薬を攪拌させるだけでなく、散薬を排出部13に向け
て積極的に供給するのに適した構成とすることが好まし
く、また、攪拌部材18bは、ただ単に、ストック部1
1内の散薬を攪拌させるだけでなく、散薬を供給部12
に向けて積極的に供給するのに適した構成とすることが
好ましい。 また、上記実施例では、ストック部11の攪拌部材18
b用のモータとして、供給部12の攪拌部材18a用の
モータ19を共用して、モータ19によって、攪拌部材
18aとともに攪拌部材18bも回転するように構成し
たが、これに限定するものでなく、たとえば、ストック
部11の攪拌部材18b用に専用のモータを独立して設
けることもできる。 また、上記実施例では、排出部13の排出部材14用の
モータ16とは別に、供給部12の攪拌部材18a用の
モータ19を設けたが、これに限定するものでなく、た
とえば、モータ16だけを設けて、このモータ16によ
って、排出部13の排出部材14を回転させるし、供給
部12の攪拌部材18aも回転させるし、さらにはスト
ック部11の攪拌部材18bも回転させるように構成す
ることができ、その場合、排出部材14または攪拌部材
18a、18bのいずれかを選択的に独立して回転させ
る必要がある場合は、適宜のクラッチを介して、モータ
16と、排出部材14または攪拌部材18a、18bと
を、分離可能に結合するように構成すればよい。また、上記実施例では、供給部12に攪拌部材18aを
設けたが、これに限定するものでなく、たとえば、供給
部12が、ストック部11と排出部13とを連通させる
単なる連通孔ないし短い連通路として形成されている場
合には、構造を単純にするため、攪拌部材18aを省略
することができる。 また、上記実施例では、ストック部11とは別に、供給
部12を設けたが、これに限定するものでなく、たとえ
ば、ストック部11が、任意の種類の散薬を充分大量に
ストックしておく機能と、ストックしてある散薬を排出
部13へ供給する機能とを具えている場合には、ストッ
ク部11と供給部12とを区別する必要はない。 また、上記実施例では、排出部材14a、14bに、モ
ータ16a、16bをそれぞれ接続したが、これに限定
するものでなく、たとえば、モータ16a、16bのい
ずれか一方だけを設けて、このモータ16によって、適
宜のクラッチを介して、排出部材14a、14bのいず
れか一方または両方を選択的に回転させるようにするこ
とも可能である。 また、上記実施例では、排出部13の排出口に、共通の
シャッタ15を1つだけ設けたが、これに限定するもの
でなく、たとえば、排出部材14a、14bにそれぞれ
対応した排出口を形成して、それぞれ独立したシャッタ
15a、15bを配置することもでき、その場合には、
独立した作動部材17a、17bをそれぞれシャッタ1
5a、15bに接続しておけばよい。 また、上記実施例では、排出部材14a、14bによる
散薬の単位時間当たり排出量を、互いに異なるように構
成したが、これに限定するものでなく、たとえば、両者
を同一に構成して、いずれか一方だけを使用するか、ま
たは両方を同時に使用するかの区別によって、散薬の単
位時間当たり排出量を全体として変化させるようにする
こともできるし、また、排出部材の個数は、2つに限ら
ず、3つ以上設けて、それらを選択的に使用することも
できる。 また、たとえば、モータ16aまたは16bの駆動速度
を、散薬収容器10の排出動作期間の途中で切り換える
ように構成することもでき、そのようにすれば、排出部
材14aまたは14bのいずれか一方、すなわち単一の
排出部材によっても、散薬収容器10の排出動作期間の
途中で、散薬の単位時間当たりの排出量を変更すること
が可能である。また 、上記実施例では、排出制御器20のはたらきによ
って、散薬収容器10から排出させた必要量(たとえば
1回服用分)の散薬を、散薬取り出し口29から取り出
し、これを投入口50から包装装置5に投入して、その
1回服用分が1包となるように分包するように構成した
ため、1処方分から1回服用分への分割作業を行う適宜
の分割装置が不要であり、そのため、構成が簡単で制御
が容易であるとともに、分割装置の設置およびそれを使
用するのに必要なスペースを、散薬収容器10、10、
…の一部を設置するスペースとして充てることができる
という利点があり、また、1処方分の散薬を1包ずつ繰
り返して分包するのでなく、1包ずつ任意の種類の散薬
を分包することができるという利点がある。 しかし、これに限定するものでなく、たとえば、排出さ
せるべき散薬の必要量として、1回服用分の分量ではな
く、1処方分の分量を指示して、これを設定部22に設
定することもでき、その場合は、排出された必要量(1
処方分)の散薬を、適宜の分割装置によって1回服用分
ずつに分割したうえ、適宜の分包装置によって、1回服
用分がそれぞれ1包となるように分包することが可能で
ある。 そして、たとえば、排出部材14a、14bのうち、単
位時間当たり大量排出可能な排出部材14aを、1処方
分の散薬を取り出すための排出部材とし、一方、単位時
間当たり微量排出可能な排出部材14bを、1回服用分
の散薬を取り出すための排出部材として、使い分けるこ
ともできる。 したがって、調節部による排出動作の調節方法は、上記
実施例に示したように、散薬収容器10の排出動作期間
の途中で、排出動作レベル(単位時間当たり排出量)を
切り換えるものに限定されず、たとえば、散薬の排出量
が1処方分の場合は、それに応じた排出動作を散薬収容
器10に行わせて、単位時間当たり比較的大量の散薬を
排出させる一方、散薬の排出量が1回服用分(1包分)
の場合は、それに応じた排出動作を散薬収容器10に行
わせて、単位時間当たり比較的微量の散薬を排出させる
ように、処方排出の場合と、1包排出の場合とで、散薬
収容器10の排出動作を切り換えることも可能である。また、各散薬収容器10にそれぞれモータ16a、16
b(およびそれと共用しない場合はモータ19も)を設
けたのでは、モータが多数必要になるだけでなく、排出
制御器20と対応させるため各散薬収容器10を移動さ
せる際、各モータの電源ケーブルが複雑に絡み合うこと
が避けられないことから、モータ16a、16b(モー
タ19はモータ16a、16bと共用することが好まし
い。)は排出制御器20に対応した位置にだけ設け、そ
の位置にきた散薬収容器10とだけクラッチで結合する
ように構成することが好ましい。 さらに、各散薬収容器10を移動させるには、任意の散
薬収容器10を個別に移動させてもよいし、集団で移動
させてもよく、また、平面的に移動させることもできる
し、上下方向に移動させることもできるし、所定の軸線
のまわりに移動させることもでき、いずれの場合も、適
宜の機構を使って各散薬収容器10の移動メカニズムを
構成することが可能である。
【0013】
【発明の効果】この発明は上記のように構成したので、
各散薬収容器に収容された散薬は、薬剤師の手作業を全
く要することなく、任意の種類のものが自動的に散薬取
り出し口から取り出されて、対応した包装装置によって
分包することができ、そのため、複数種類の散薬のなか
から、任意の種類の散薬を自動的に取り出して分包する
ことができる等のすぐれた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による散薬分包機の一実施例を示すブ
ロック図である。
【図2】図1の散薬分包機の散薬取り出し装置を示すブ
ロック図である。
【図3】図2の散薬取り出し装置の散薬収容器を示す概
略的構成図である。
【図4】散薬取り出し装置の他の実施例を示すブロック
図である。
【図5】散薬収容器の他の実施例を示す概略的構成図で
ある。
【符号の説明】
1:散薬取り出し装置 5:包装装置 10:散薬収容器 11:ストック
部 12:供給部 13:排出部 14:排出部材 14a:排出部材 14b:排出部材 15:シャッ
タ 16:モータ 16a:モータ 16b:モータ 17:作動部
材 18a:攪拌部材 18b:攪拌部
材 19:モータ 20:排出制御器 21:選択部 22:設定部 23:秤量部 24:制御部 25:給送装置 26:移動機構 27:駆動部 29:散薬取り出し口 50:投入口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各種類の散薬を収容した複数の散薬収容器
    と、前記散薬収容器の任意のものから散薬を必要量排出
    させる手段と、各散薬収容器から排出された散薬を取り
    出す散薬取り出し口と、包装装置とを具え、前記散薬取
    り出し口を前記包装装置の投入口に対応させるように構
    成したことを特徴とする散薬分包機。
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