JPH0638618Y2 - 鑞付け装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、鑞付け装置に関し、特に貫通穴をそれぞれ有
する鑞付け素材同士の鑞付けけにおいて穴づまりが発生
しないように改善したものである。

（従来の技術） 従来、この種の鑞付け装置では、貫通穴を有する鑞付け
素材の鑞付けにあたっては、ストレート穴の場合には、
ドリル通しを行なって穴づまりをなくすようにしてい
る。

（考案が解決しようとする課題） これに対し、捩れ穴を有する鑞付け素材同士の鑞付けで
は、ドリル通しをそのまゝ適用することができず、その
解決策が問題点となっている。

このようなことから、本考案では、前述したドリル通し
等の手段を適用せずに、鑞付け時に穴づまりが発生しな
いようにした鑞付け装置を提供するものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上述の点に鑑みなされたもので、鑞付け素材
を端面支持するセンタには、貫通穴内にエアーを導入で
きる供給穴が備えられるように構成したものである。

（作用） 本考案の鑞付け装置は、鑞付け素材の鑞付け時には、セ
ンタの供給穴から貫通穴に向ってエアーが導入されるこ
とから、溶融した鑞材による穴づまりが発生しないよう
になっているものである。したがって、穴づまりが発生
した場合のドリル通し等の除去工程が省略できるもので
ある。

（実施例） 第１図において、（１）（２）は、１対のセンタであ
り、このセンタ（１）（２）は、貫通穴（3a）（4a）を
それぞれ有する鑞付け素材（３）（４）を両端支持す
る。

そして、これらの鑞付け素材（３）（４）は、その接合
部分が例えば高周波による誘導コイル（５）によって加
熱され、金属鑞材の溶融によって鑞付けされ、ツイスト
ドリルとの加工素材などに適用される。この場合、接合
部分（６）の形状は、Ｖ字形の凹凸によって構成される
ものが示されているが、円錐形等各種の変形が可能であ
る。

前記センタ（１）（２）は、その一方、図示の場合で
は、センタ（２）にエアーの供給穴（７）が構成されて
いる。そして、この供給穴（７）は、エアー滞め部分
（８）を介して鑞付け素材（３）（４）の貫通穴（3a）
（4a）と連通するようになっている。したがって、供給
穴（７）は、鑞付けによる加熱時にエアーが供給された
ときには、接合部分（６）において溶融したろう材、フ
ラックスなどを飛ばして穴づまりの発生を防止する。

なお、第１図における鑞付け素材（４）は、その支持さ
れる端部分に前述したエアー滞め部分（８）が設けら
れ、このエアー滞め部分（８）に円錐形をなすセンタ
（２）の先端支持部分が当接されるようになっているも
のである。

これに対し、第２図は、前述したエアー滞め部分（８）
がスリーブキャップ（９）の方に形成されているもので
あり、また、第３図は、センタ（２）側にテーパ状のエ
アー滞め部分（８）を形成して、この部分（８）で鑞付
け素材（４）を支持できるようにしたものである。特に
第３図は、ある程度直径の異なる鑞付け素材（４）に対
しても対応できるものである。

（考案の効果） 本考案は、以上説明したように、鑞付け素材（３）
（４）の貫通穴（3a）（4a）が捩れていても、穴づまり
の発生がなくなる利点を有するものである。したがっ
て、油穴を有するツイストドリルなどの加工素材として
有効となり、従来みられたドリル通しなどの工程を省略
できるものである。

また、穴づまりの発生有無については、鑞付け素材
（３）の貫通穴（3a）付近にペーパーなどを位置させれ
ばその動きによって簡単に目視確認できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案鑞付け装置における一実施例を概念的
に示す正面図、第２図は、センタによる支持状態の変形
例を示す一部拡大断面図、第３図は、別の変形例を示す
一部拡大断面図である。 （１）（２）…センタ、（３）（４）…鑞付け素材 （７）…供給穴、（3a）（4a）…貫通穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】軸方向にそれぞれ貫通穴（3a）（4a）を穿
   設した鑞付け素材（３）（４）が端面接合され、しかも
   この鑞付け素材（３）（４）が１対のセンタ（１）
   （２）によって両端支持されるとともに、その接合部分
   を加熱することによって鑞付けされるようにした鑞付け
   装置において、 前記センタ（１）（２）に構成される先端支持部分の一
   方には、鑞付け素材（３）（４）の貫通穴（3a）（4a）
   内にエアーを導入できる供給穴（７）が開口しているこ
   とを特徴とする鑞付け装置。