JP4320489B2 - 穴部の肉盛り方法および肉盛り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摩耗やクラック修理のため等に母材の穴部に肉盛りを行う穴部の肉盛り方法および肉盛り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械部品等の穴部の摩耗やクラック修理のために、穴部の内側に肉盛りを行う場合があるが、母材がアルミ合金等においても他の金属と同様に、従来は、TIG溶接法(タングステン電極を用いる不活性ガスアーク溶接法)等の溶融溶接により当該穴部の肉盛りを行っていた。
【0003】
アルミ合金等の軽金属の穴部の修理の際、TIG溶接等の溶融溶接による肉盛りを実施すると、かなりの高温になるため、熱によって部品の変形や材料の機械強度低下が発生してしまい、肉盛り不良が生じる場合があった。
この対策として、例えば、図3の(a)に示すように、アルミ合金で形成された母材3に空けられた比較的小さな穴部3aの内側を肉盛りして修理する手段として、母材3の下面側において穴部3aの開口端を閉塞するように当て板5を当てがい、穴部3a内に溶接材であるスリーブ4を入れた状態で、該スリーブ4の内径より外径が大きい摩擦棒1をモータ等の駆動手段2で回転させるとともに、図3に(b)に示すように、穴部3a内に圧入させる手段が提案されている。
【0004】
この手段によれば、高速回転する摩擦棒1とスリーブ4との間で瞬間的に大きな摩擦熱を発生させるので、塑性化されたスリーブ4は、摩擦棒1によって塑性流動し、溶接材と母材3とが混合、接合し、穴部3aの内側が肉盛りされる。
このような穴部の肉盛り手段では、母材3の融点まで温度を上昇させず、瞬時に溶接材を塑性流動させるため、変形や強度低下が抑えられ、穴部3aの良好な肉盛りが可能となるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の肉盛り手段では、以下のような課題が残されている。すなわち、摩擦棒1を穴部3aに回転、圧入させる際に、図4に示すように、穴部3aの圧入側開口端3b近傍において発熱量(摩擦熱による温度)が比較的小さいため、この部分でスリーブ4外周部と母材3との間に接合不良部3cが発生するおそれがあった。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、穴部の圧入側開口端近傍での接合不良を防止することができる穴部の肉盛り方法および肉盛り装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る穴部の肉盛り方法では、穴部内に溶接材を設置する工程と、摩擦棒を回転させながら穴部に圧入する工程と、を備え、前記摩擦棒は、前記穴部の穴径よりも外径が小さい圧入部と、該圧入部の基端に同軸に設けられ穴部の穴径より外径が大きい段部と、からなり、前記圧入部を前記穴部に圧入した際に穴部の圧入側開口端から流出した前記溶接材を、回転させた前記段部で押し付ける技術が採用される。
【0008】
また、第2の発明に係る穴部の肉盛り装置では、穴部の穴径より外径が小さい圧入部と該圧入部の基端に同軸に設けられ穴部の穴径より外径が大きい段部とからなる摩擦棒と、該摩擦棒を回転させるとともに前記圧入部を穴部に圧入する駆動手段と、を備え、前記段部は、前記圧入部を前記穴部に圧入した際に穴部の圧入側開口端から流出した前記溶接材を回転しながら押し付けるように設定されている技術が採用される。
【0009】
これらの穴部の肉盛り方法および穴部の肉盛り装置では、圧入部を穴部に圧入した際に穴部の圧入側開口端から流出した溶接材を、回転させた段部で押し付けるので、圧入側開口端近傍の発熱を増加させ、より大規模な塑性流動を生じさせることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る穴部の肉盛り方法および肉盛り装置の一実施形態を、図1を参照しながら説明する。
この図において、符号2は駆動手段、3は母材、4は溶接材、5は当て板、10は摩擦棒である。
【0011】
本実施形態の肉盛り方法に用いる肉盛り装置は、図1に示すように、例えば、アルミ合金で形成された母材3(本実施形態では、厚さが均一な板状のもの)に空けられた比較的小さな穴部3a(例えば、ピン用の穴部)の内側を肉盛りして修理する装置であって、工具鋼で形成され回転可能なプラグである摩擦棒10と、該摩擦棒10を所定の回転数で回転駆動するとともに軸方向に進退させる駆動手段2と、母材3の下面側において穴部3aの開口端を閉塞するように当てがう当て板5とを備えている。
【0012】
前記摩擦棒10は、穴部3aの穴径より外径が小さい円柱状の圧入部10bと、該圧入部10bの基端に同軸に設けられ穴部3aの穴径より外径が大きい段部10cとから構成されている。なお、圧入部10bの長さは、穴部3aの深さとほぼ同じに設定されている。
【0013】
この肉盛り装置を用いた穴部3aの肉盛り方法を、以下に説明する。
まず、母材3の下面側において穴部3aの開口端を閉塞するように当て板5を当てがう。
さらに、穴部3a内にその内径より僅かに小さい外径のスリーブを挿入する。
【0014】
なお、スリーブは、溶接材4として母材3と同じ材料であるアルミ合金で形成されている。また、当て板5は、母材3と異なる材料(例えば、鉄ベースの合金)で形成されている。
また、摩擦棒10は、圧入部10bの外径がスリーブの内径より大きく設定されている。
【0015】
次に、この状態で、摩擦棒10を駆動手段2によって、所定の回転数で回転させるとともに、スリーブ内に圧入させる。
このとき、主に摩擦棒1の先端面1aの外縁部がスリーブに接触して摩擦熱を発生させる。そして、スリーブおよび母材3は、この摩擦熱によってスリーブおよび母材3を形成するアルミ合金の融点より低い温度で、かつ塑性流動させるのに十分な温度まで加熱される。
【0016】
そして、摩擦棒1が圧入されることによって、先端面1aでスリーブの塑性化成分を流動させて溶接材4と母材3とが混合、接合し、穴部3aの内側が肉盛りされる。さらに、圧入部1bがほぼ穴部3aの底まで圧入された時点で、穴部3aの圧入側開口端3bから流出した溶接材4を、段部1cが回転しながら母材3表面に押し付けるようになっている。なお、肉盛り後、圧入側開口端3bから流出した溶接材4は、機械加工によって除去される。
【0017】
このように、本実施形態では、圧入部10bを穴部3aに圧入した際に穴部3aの圧入側開口端3bから流出した溶接材4を、回転させた段部10cで押し付けるので、流出した溶接材4と段部10cとが接触して摩擦熱が生じ、圧入側開口端3b近傍の発熱を増加させるとともに、より大規模な塑性流動を生じさせることができる。
【0018】
次に、上記実施形態の他の例を、図2を参照して説明する。
【0019】
上記実施形態では、摩擦棒10の段部10cが断面矩形状に形成されているが、他の例として、図2に示すように、摩擦棒20の段部20cを、先端に向けて漸次外径が小さくなるテーパ状に形成しても構わない。
この例でも、摩擦棒20の圧入部20bが穴部3a内に圧入された際に、穴部3aの圧入側開口端3bから流出した溶接材4を、回転させたテーパ状の段部20cで押し付けるので、圧入側開口端3b近傍の発熱を増加させることができる。
【0020】
本発明は、次のような実施形態をも含むものである。
上記実施形態では、母材3と同じ材料の溶接材4を用いたが、溶接材料として肉盛りに適用可能な材料であれば、他の材料で溶接材を形成しても構わない。
溶接材の形状はスリーブ状にしたが、これに限るものではなく、他の形状のものを採用しても構わない。例えば、十分な摩擦熱が得られるならば、円柱状や粒状等の溶接材を適用してもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。第1の発明に係る穴部の肉盛り方法および第2の発明に係る穴部の肉盛り装置によれば、圧入部を穴部に圧入した際に穴部の圧入側開口端から流出した溶接材を、回転させた段部で押し付けるので、圧入側開口端近傍の発熱を増加させ、この部分の接合不良を減少させて良好な接合が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る穴部の肉盛り方法および肉盛り装置の一実施形態における圧入時の状態を示す要部の断面図である。
【図2】 本発明に係る穴部の肉盛り方法および肉盛り装置の一実施形態における他の例について、圧入時の状態を示す要部の断面図である。
【図3】 本発明に係る穴部の肉盛り方法および肉盛り装置の従来例における圧入前の状態を示す要部を破断した斜視図および圧入時の状態を示す要部の断面図である。
【図4】 本発明に係る穴部の肉盛り方法および肉盛り装置の従来例における肉盛り後の接合不良部を示す説明図である。
【符号の説明】
10 摩擦棒
10b 圧入部
10c 段部
2 駆動手段
3 母材
3a 穴部
3b 圧入側開口端
4 溶接材

Claims (2)

  1. 穴部(3a)内に溶接材(4)を設置する工程と、摩擦棒(10)を回転させながら穴部に圧入する工程と、を備え、
    前記摩擦棒は、前記穴部の穴径よりも外径が小さい圧入部(10b)と、該圧入部の基端に同軸に設けられ穴部の穴径より外径が大きいと共に前記圧入部に向けて漸次外形が小さくなるテーパ状の段部(10c)と、からなり、
    前記圧入部を前記穴部に圧入した際に穴部の圧入側開口端(3b)から流出した前記溶接材を、回転させた前記段部で押し付けることを特徴とする穴部の肉盛り方法。
  2. 穴部(3a)の穴径より外径が小さい圧入部(10b)と該圧入部の基端に同軸に設けられ穴部の穴径より外径が大きいと共に前記圧入部に向けて漸次外形が小さくなるテーパ状の段部(10c)とからなる摩擦棒(10)と、該摩擦棒を回転させるとともに前記圧入部を穴部に圧入する駆動手段(2)と、を備え、
    前記段部は、前記圧入部を前記穴部に圧入した際に穴部の圧入側開口端(3b)から流出した前記溶接材を回転しながら押し付けるように設定されていることを特徴とする穴部の肉盛り装置。
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