JPH0638598A - 誘導発電機の制御装置 - Google Patents

誘導発電機の制御装置

Info

Publication number
JPH0638598A
JPH0638598A JP4184255A JP18425592A JPH0638598A JP H0638598 A JPH0638598 A JP H0638598A JP 4184255 A JP4184255 A JP 4184255A JP 18425592 A JP18425592 A JP 18425592A JP H0638598 A JPH0638598 A JP H0638598A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pwm
signal
current
control
commutation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4184255A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Kudo
俊明 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP4184255A priority Critical patent/JPH0638598A/ja
Publication of JPH0638598A publication Critical patent/JPH0638598A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 零を含む小電力発電領域でも安定した発電制
御を行うこと。 【構成】 転流同期信号のタイミング毎に所定のパルス
幅の信号を発生させ、この信号をPWM禁止信号とする
PWM許可制御15を設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、風力発電や内燃機関で
使用される機械装置の余剰動力を利用して電力を得る軸
発電など、原動機の回転速度が大幅に変化する用途に適
した誘導発電機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導発電機は電流の大きさとすべり周波
数を制御することによって発電電力を制御することがで
きるが、すべり周波数を制御するためには誘導発電機の
回転数を検出する回転検出器が必要である。しかし、誘
導発電機は振動が大きく温度・湿度が高いという悪環境
において使われることが多く、回転検出器によるトラブ
ルが多かった。回転検出器が故障すると発電は継続でき
ないし、振動や電磁的なノイズにより回転検出器の出力
信号が乱されると、これをもとにして制御される誘導発
電機の出力電流が乱され、安定な制御ができなくなる。
また回転検出器の精度、分解能が低いと、誘導発電機の
出力電流波形が歪み、良好な特性が得られないため、高
価な回転検出器が必要であった。
【0003】また、誘導発電機の出力電流を交流の瞬時
値で制御しなければならないが、その制御方法にも問題
があった。一般的な制御方法は交流の電流指令と検出値
とをPI制御し、その出力信号をPWM制御してパルス
信号に変換し、各スイッチング素子に分配するという方
式であった。この方式ではPWM制御の変調周波数で、
PI制御の応答速度が制限されるため、よほど高速なス
イッチング素子を用いないと速い電流制御ができない。
このため、スイッチング素子の電流定格に余裕をみる必
要があった。交流の電流制御にはこのほか、交流の電流
基準と検出電流をヒステリシスコンパレータで比較し
て、ヒステリシスコンパレータの出力として直接PWM
信号を得る方法もある。この方式では前者に比べて高速
な電流制御が可能であるが、スイッチング回数が増え、
損失が大きくなるという欠点を持っている。いずれにし
ても変換装置は大型、高価となっていた。
【0004】以上の欠点を除去するために、回転検出器
を使用せず、かつスイッチング素子の電流定格をぎりぎ
りまで使用できる誘導発電機の制御装置として波高値制
御と呼ばれる制御方式が最近提案された。
【0005】図6は波高値制御を用いた誘導発電機の制
御装置の従来の構成図である。図において1は原動機、
2は原動機1により駆動される誘導発電機、3は誘導発
電機2の交流出力を直流に変換するコンバータ、4はコ
ンバータ3の出力電圧を平滑するコンデンサ、5は誘導
発電機2の初期励磁用の直流電源、6はコンバータ3か
ら負荷へ供給する電力をオンオフするしゃ断器、7は負
荷である。
【0006】8は誘導発電機2の出力電流を検出する電
流検出器、9はコンバータ3の出力電圧を検出する電圧
検出器である。10は発電のたち上げ制御回路、11はコン
バータ3の出力電圧を制御する電圧制御回路、12は電流
比較回路、13は転流制御回路、14はPWM制御回路であ
る。
【0007】図7は図6の電流比較回路12の詳細図であ
る。図7においてI* は誘導発電機2の出力電流波高値
の指令値、Iu,Iv,Iwは電流検出器8により検出
された誘導発電機2の出力電流、24〜26は極性反転器、
27〜32は減算器、33〜38はヒステリシスコンパレータで
あり、出力電流波高値の指令値と検出電流とを比較して
その結果を電流比較信号UP,UN,VP,VN,W
P,WNとして出力する。
【0008】図8は図6の転流制御回路13の詳細図であ
る。図8(a)において43〜48はアンド回路、49, 50,
51はフリップフロップ、52はデコーダである。UF,V
F,WFはフリップフロップ49〜51の出力として得られ
る電圧同期信号、PH1〜PH6はデコーダ52の出力と
して得られる電圧基本位相信号である。図8(b)はデ
コーダ52の入出力の論理関係を示す図である。
【0009】図9は図6のPWM制御回路14の詳細図で
ある。図9において61〜66はノット回路、68〜79はアン
ド回路、80〜82はオア回路、83〜85はアンド回路、86〜
88はイクスクルシブオア回路、PH1〜PH6は図8に
示したデコーダ52の出力信号、UO,VO,WOはイク
スクルシブオア回路86〜88の出力でコンバータ3の各相
素子のスイッチング信号、EPWMはPWM制御と18
0度通電とを切り替えるPWM許可信号である。
【0010】図6の構成によれば誘導発電機2の出力電
流は台形波状に制御され、その台形波の高さを波高値指
令値I* で与える。図7において誘導発電機2の各相の
電流Iu,Iv,Iwまたは極性反転器でそれらを反転
した−Iu,−Iv,−Iwのおのおのと波高値指令値
* との偏差がそれぞれ減算器27〜32によってとられ、
その偏差の大きさによってヒステリシスコンパレータ33
〜38が動作する。U相電流Iuが波高値指令値I* より
大きければ、減算器27の出力は正となりヒステリシスコ
ンパレータ33の出力UPは“1”となる。U相電流Iu
が波高値指令値I* よりヒステリシス分以上小さくなる
とUPは“0”となる。また、減算器28ではU相電流I
uを極性反転した信号の大きさが波高値指令値I* をこ
えるとヒステリシスコンパレータ34の出力UNは“1”
となり、波高値指令値I* よりヒステリシス分以上小さ
くなるとUNは“0”となる。V相、W相も同様であ
る。すなわち電流比較回路12からは誘導発電機の出力電
流が波高値指令値I* によって指示される振幅におさま
っているか否かを示す信号UP〜WNが電流比較信号と
して出力される。
【0011】次に図8の転流制御回路13の動作について
説明する。フリップフロップ49は電圧基本位相信号PH
6が“1”であるときに電流比較信号UPが“1”であ
ればリセットされ、電圧基本位相信号PH3が“1”で
あるときに電流比較信号UNが“1”であればリセット
される。後述する図9のPWM制御回路14においてPW
Mを動作させない場合にはPWM制御回路14の出力とし
て転流制御回路13の出力がそのまま出力され、コンバー
タ3は転流制御回路13の出力によりスイッチング制御さ
れる。したがって相電流Iuが正であり波高値指令値I
* よりも大きくなるとU相のプラス側のスイッチング素
子はオフされ、マイナス側のスイッチング素子がオンさ
れて、Iuを減少させる方向の電圧とされる。これによ
りIuが減少して正から負となり、負の値の絶対値が波
高値指令値I* を越えるとU相のマイナス側のスイッチ
ング素子はオフされ、プラス側のスイッチング素子がオ
ンされてIuを増加させる方向の電圧とされる。このよ
うに相電流Iuが正負に変化してその絶対値が波高値指
令値I* を越えるごとにフリップフロップ49はセット/
リセットされる。V相、W相も同様である。こうしてフ
リップフロップ49〜51の出力UF,VF,WFとしてコ
ンバータの電圧同期信号が得られる。もしコンバータ3
の入力側に接続されているのが、誘導発電機2でなく単
なるリアクトルであればリアクトルの定数とコンバータ
3の出力電圧の高さとによって電流変化率が定まるか
ら、あとは波高値指令値I* の大きさによってコンバー
タの動作周波数が定まってしまう。これにたいし、誘導
発電機2が接続されていると上記のほかに誘導起電力が
加わる。誘導発電機2の磁束が確立していると電流はコ
ンバータ3の出力電圧と誘導起電力との差によって流れ
るから誘導起電力の変化によって電流変化率が変化す
る。誘導起電力の変化を相でみると正弦波的でその変化
速度は回転数に依存するから、誘導発電機2の回転数が
高くなり誘導起電力の変化が速くなると電流変化率の変
化も速くなる。逆に回転数が低くなり誘導起電力の変化
が遅くなると電流変化率の変化も遅くなる。これにより
電圧同期信号の周波数は誘導発電機の回転数に自動的に
追従して変化し、回転検出器なしでコンバータの転流制
御が可能となる。PWMをおこなわない場合の相電流I
uと電圧同期信号UF,VF,WFおよび、デコーダ52
が出力する電圧基本位相信号PH1〜PH6を図10に示
す。
【0012】相電流Iv,Iwについては図を省略して
いるがIuからそれぞれ120度、240度だけ位相の
遅れた信号となる。さきに述べたようにPWMしないと
きには電圧同期信号でコンバータを制御して180度通
電制御をおこなうから、UF,VF,WFのすべてが同
時に“1”あるいは同時に“0”となってはいけない。
しかし、単にヒステリシスコンパレータの出力でフリッ
プフロップをセット、リセットするだけでは電流のリッ
プル波形やノイズ、電流検出誤差、論理回路の遅延時間
の影響などによりすべてが同時に“1”や“0”になる
可能性がある。図8(a)の回路ではデコーダ52とアン
ド回路43〜48とによってすべての相が同時に“1”や
“0”になることを禁止している。デコーダ52の出力は
図8(b)に示すようにPH1〜PH6のうちひとつだ
け“1”をとる。デコーダ出力のうちPH1が“1”で
あるとき、すなわちデコーダの入力がVFのみ“1”で
UFとWFとが“0”であるときには、WFが“1”と
なるフリップフロップ51のセット入力に接続されたアン
ド回路48だけがイネーブルされる。
【0013】図11の動作波形にもとづいて図9のPWM
制御回路14の作用を説明する。簡単のため図11では電圧
基本位相信号PH1〜PH6の信号の“1”をとる期間
をその信号名で示している。図11において電圧同期信号
UFは最初“1”であり電流Iuは正方向に増加する。
時刻t1にて電流Iuは波高値指令値I* に達し電流比
較信号UPが“1”になる。UPの変化により、転流制
御回路13においてUFが“0”とされる。UFの変化に
よりデコーダの出力のうちPH1が“1”となる。PH
1以外は“0”だから図9のアンド回路74〜79のうちア
ンド回路77のみ電流比較信号の状態により出力が変化
し、他のアンド回路74〜76,78,79の出力は電流比較信
号の状態に関わらず“0”である。したがってオア回路
80,82の出力は“0”となり、アンド回路83,85の出力
も“0”となる。したがってPH1が“1”の間はイク
スクルシブオア回路86,88は電圧同期信号UF,WFを
そのまま出力することになる。その間、イクスクルシブ
オア回路87の出力はPWM許可信号EPWMが“1”で
あれば電流比較信号UP,VNの状態によって決まるこ
とになる。時刻t1後、UPは“1”であり、ノット回
路61を介しているためアンド回路71の出力は“0”とな
る。したがってオア回路81の出力も“0”となり、イク
スクルシブオア回路87は電圧同期信号VFをそのまま出
力する。これによりコンバータ出力電圧はU相、W相は
負側、V相のみ正側のスイッチング素子がオンされ電流
Iuは減少し始める。電流Iuが減少して時刻t2にて
ヒステリシスコンパレータのヒステリシスレベルを下回
ると、UPは“0”となる。電流比較信号VNはすでに
“0”であったから、アンド回路71の出力は1となり、
アンド回路77、オア回路81を介してアンド回路84の出力
は“1”となる。したがってイクスクルシブオア回路87
の出力VOは電圧同期信号VFを反転した信号となり、
コンバータ出力電圧はU相、V相、W相ともすべて負と
なる。すなわち線間電圧はすべて零となり、発電機電流
は誘導起電力により流れることになる。Iu,Ivの瞬
時振幅は増加に転じt3にてIuよりもさきにIvが指
令値に達する。これにより、VNが“1”になり、UP
が“1”の場合と同様にV相電圧が負から正に転じて、
電流Ivは減少し始める。もちろん電流Iuも減少す
る。t4にてVNが“0”になり、発電機の線間電圧が
すべて“0”とされて電流Iu,Ivはいずれも誘導起
電力により増加し始める。以後t5からt8まではいず
れもIuの瞬時値比較によってPWMがおこなわれる。
時刻t9にて電流Iwが−I* に達してWNが“1”に
なると、電圧同期信号WFが“0”から“1”になる。
デコーダ52の出力はPH2が“1”となる。これにより
アンド回路75〜79の出力は電流状態に関わらず“0”と
なり、アンド回路74の出力のみが電流Iu,Iwの状態
により変化するようになる。t9にてコンバータのU相
は負、V相、W相は正の電圧となる。Iwが減少し、t
10でWNが“0”となるとU相も正電圧とされ線間電圧
は“0”となる。IwとIuの瞬時振幅は増大に転じ、
t11にてUPが“1”となる。これによりU相電圧は正
から負とされ、Iw,Iuは減少してt12にてUPが
“0”となる。以下同様にして各相電流が指令値を越え
ないようにPWM制御する。
【0014】このようにPH1が“1”の間はU相の電
流状態をみてV相のスイッチをオンオフ制御することに
より、U相電流を所定の波高値指令値以下に制御するこ
とができる。ただし、スイッチングしているのはV相で
あるから、そのスイッチング制御をU相電流のみでおこ
なっているとV相自身の電流が波高値指令値を越えるこ
とがある。このためアンド回路71でUPとVN双方の否
定論理をとった信号のアンドをとってV相自身の電流も
波高値指令値を越えないように制御している。
【0015】以上に述べたような電流比較回路12、転流
制御回路13、PWM制御回路14を有する図6の発電装置
によれば誘導発電機の磁束が確立して誘導起電力が発生
すると回転センサなしで発電機の電流の制御が可能とな
る。磁束の確立は立ち上げ制御回路10で電圧制御回路11
の出力する電流基準の大きさを制御することによってお
こなう。誘導起電力のない状態では転流制御回路による
発電機電流の変化率は発電機の巻線のインピーダンスと
初期励磁用直流電源5の電圧の大きさで決まってしまう
ので、電流基準が小さければ周波数は高く、電流基準が
大きければ周波数は低くなる。したがってコンバータを
始動するときは電流基準を小さくしてPWM制御回路の
EPWM信号は“0”としておき、高い周波数でコンバ
ータを運転し、電流基準を徐々に増やしていく。これに
よりコンバータの運転周波数は徐々に低くなる。運転周
波数が原動機の回転数相当の周波数に近くなると、誘導
起電力が発生する。これ以降は電流基準を増やすと発電
電流が大きくなり、減らすと発電電流が小さくなるだけ
で、周波数は誘導起電力の周波数によって決まるように
なる。誘導発電機が発電機として動作し始めたことは、
電圧検出器9で検出する直流電圧が上昇することによっ
て判定できる。これにより、EPWM信号を“1”とし
てPWM制御を活かし、負荷7に必要な電圧まで上昇し
たらしゃ断器6を投入して負荷7に電力を供給する。以
後は電圧制御回路11が動作して直流電圧の高低により電
流基準を増減して、直流電圧を負荷7に必要な電圧に制
御する。
【0016】図6の構成によれば回転検出器なしで発電
制御をおこなうことができるので、回転検出器のトラブ
ルによる発電停止がなくなる。また、電流制御が、高速
でしかも損失がすくないので、スイッチング素子の電流
定格ぎりぎりまで使用でき、小形の変換器で大電力発電
が可能となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】誘導発電機の発電電力
は電流の大きさとすべり周波数で制御されるが、図6に
示した波高値制御ではすべり周波数は制御していない。
発電電力の制御は波高値指令I* の大きさだけで制御し
ており、すべり周波数は回路電圧や発電機の回路定数等
で自動的に決まり、波高値指令I* を小さくするとすべ
り周波数も小さくなり、発電電力も小さくなる。したが
って軽負荷発電状態では波高値指令I* を小さくする必
要があるが、波高値指令I* を小さくするのには限度が
ある。なぜならば図11で説明した波高値制御の動作原理
は誘導発電機の磁束が確立して誘導起電力を生じている
ことを前提としている。そのために磁束を作るための励
磁電流は常に供給する必要がある。波高値指令I* を小
さくすることによって誘導起電力の基本波成分が小さく
なると励磁電流成分も小さくなり、充分な磁束を確保で
きなくなる領域が存在する。磁束が小さくなりすぎる波
高値制御が成り立たなくなる。
【0018】すなわち波高値指令I* のみで発電電力を
制御する従来の波高値制御には小電力発電に限界があ
り、軽負荷時にはコンバータをオフせざるを得ないとい
う欠点があった。
【0019】本発明は上述の従来装置の欠点を除去する
ためになされたものであり、0電力発電まで安定に制御
可能な誘導発電機の制御装置を実現することを目的とし
ている。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、原動機で駆動される誘導発電機の交流出
力を直流に変換するコンバータ部と、前記誘導発電機の
出力電流と電流波高値指令を比較して転流タイミング制
御信号を出力する電流比較部と、前記転流タイミング制
御信号により誘導発電機の交流出力の半周期毎に理論値
が反転する転流同期信号を出力する転流制御部と、前記
転流同期信号に基づいて前記コンバータ部をスイッチン
グ制御すると共に、PWM禁止信号を解除したとき前記
転流タイミング制御信号と共に前記コンバータ部をPW
M制御するPWM制御部を備えた装置において、前記転
流同期信号のタイミング毎に所定のパルス幅の信号を発
生させこの信号を前記PWM禁止信号とするPWM許可
制御部を設け、PWM制御部のPWM禁止信号を転流周
期内で制御し、転流直後から所定期間だけPWMを可能
とし、残りの期間はPWMを禁止する。そのPWM禁止
期間を制御することで発電電力を制御し、波高値指令は
所定値以下に小さくしないようにしたものである。
【0021】
【作用】転流直前にPWMを禁止すると電流瞬時値の増
加が速くなり、PWMを継続した場合と比べて転流タイ
ミングが速くなり、結果的に電流の周波数が高くなる。
しかもPWMの禁止期間を長くするほど周波数は高くな
る。周波数が変化することは誘導発電機のすべり周波数
が変化することであり、PWMの禁止期間によってすべ
り周波数を制御できることを意味している。このことに
よって誘導発電機が本来持っていた発電電力の制御自由
度である、電流の大きさとすべり周波数の両方が制御可
能になり、波高値指令をあまり小さくすることなく発電
電力の制御が可能になる。すなわち、磁束を保持するの
に必要な電流は常に供給して波高値制御を成立させ、発
電電力はPWM禁止期間によってすべり周波数を制御す
ることで制御するものである。
【0022】
【実施例】図1に本発明の1実施例の構成を示す。図1
において、15は転流周期に同期したパルス信号を生成
し、PWM許可信号EPWMとしてPWM制御回路14に
与えるPWM許可制御回路である。1〜14は図6の従来
の構成要素と同じものである。
【0023】図2はPWM許可制御回路15の1実施例を
示す構成図であり、16は3入力のオア回路、17は入力信
号のレベルが変化する間の周期を測定する周期測定回
路、18は入力値を1/2にする係数回路、19は入力信号
がレベル変化する毎に、すなわち入力信号のレベル変化
をトリガとしてパルスを出力し、その出力パルスの幅を
入力設定値で可変できるパルス発生回路である。
【0024】オア回路16には転流制御回路13のデコーダ
52から出力される電圧基本位相信号の内のPH1とPH
3とPH5が入力され、出力COMは転流毎すなわち電
気角の60度毎にレベルが反転する信号となる。周期測
定回路17はオア回路16の出力COMのレベル変化周期T
60を測定し、測定周期T60は係数回路18を介して1/2
にされ、電気角30度に相当する値T30を得る。係数回
路18の出力T30はパルス幅設定値としてパルス発生回路
19に与えられ、地方パルス発生回路19のトリガ信号とし
てオア回路16の出力COMが与えられる。
【0025】以上の構成でパルス発生回路19の出力とし
て転流周期の半分すなわち電気角の30度の幅のパルス
が得られ、PWM許可制御回路15の出力信号EPWMと
してPWM制御回路14に与えられる。この結果PWM制
御回路では転流周期間の前半30度はPWMが許可さ
れ、後半30度はPWMが禁止される。
【0026】図3は図2の構成のPWM許可制御回路15
によって制御されたPWM許可信号EPWMが与えられ
たときのPWM制御回路14の動作波形を示すものであ
り、この図によって図1の実施例の作用を説明する。
【0027】図3に示すようにPWM許可信号EPWM
は転流が行われる毎に“1”となり、電気角の30度後
に“0”となる。例えばデコーダ52の信号がPH6から
PH1に切り替わる転流タイミングt1でEPWMは
“1”になり、電気角で30度経過したタイミングt2
で“0”になり、次の転流タイミングt3まで“0”を
維持する。このことによってt1からt2まではPWM
が許可され、t2からt3まではPWMが禁止される。
このように各転流周期間の後半30度はPWMが禁止さ
れ、この期間はPWM制御回路の出力UO〜WOは電圧
同期信号UF〜WFと等しい信号となる。
【0028】このようにPWMが禁止される期間、例え
ばt2からt3の期間ではIvが急速に0に減衰し、I
wが負の波高値指令まで急速に立ち上がる。結果として
転流周期が短くなって周波数が高くなり、誘導発電機の
すべり周波数が小さくなる。すべり周波数が小さくなる
ことによって発電機の誘導起電力に対する電流の基本波
位相も変化し、従来の装置とは電流も異なる波形とな
る。
【0029】図1の実施例のように電気角の60度に相
当する転流周期間の後半30度をPWM禁止することに
よって、PWMを禁止しない場合に比べてすべり周波数
が小さくなる。したがって、同一波高値指令であっても
従来のものよりも発電電力は小さくなり、より小電力発
電域まで制御が可能となるものである。
【0030】図1の実施例ではPWMの禁止期間を電気
角の30度に固定した場合について説明したが、このP
WM禁止期間を制御して発電量を制御することも可能で
ある。
【0031】図4はPWM禁止期間を可変する場合の実
施例を示す構成図であり、20は出力を設定された最小値
以下にならないように制限する最小値制限回路、21はP
WM許可信号EPWMをPWM制御回路14に出力する図
2とは構成が異なるPWM許可制御回路である。1〜14
は図1の同一符号の構成要素と同じものである。最小値
制限回路20によって電圧制御回路の出力Ip* は最小値
が制限され、波高値指令I* は制限値以下にならないよ
うにリミットされる。
【0032】図5は図4におけるPWM許可制御回路21
の1実施例を示す構成図であり、16,17,19は図2の実
施例における同一符号の構成要素と同じである。22は割
算器、23は乗算器である。割算器22で最小値制限回路20
の入出力信号の比Ip* /I* を求め、その結果と周期
測定回路17から出力される転流周期T60とを乗算器23で
乗算した結果がパルス発生回路19のパルス幅TPWMと
して設定される。
【0033】このような構成にすることによってPWM
許可信号EPWMのパルス幅は電気角が割算器22の出力
Ip* /I* に比例して変化する。電圧制御回路11の出
力Ip* が最小値制限回路20の設定値よりも大きいとき
は、波高値指令I* はIp* と等しいのでPWM許可信
号EPWMのパルス幅は60度となり、禁止期間は0と
なる。すなわち、波高値指令I* が最小値制限されない
領域は全期間PWM制御され、図6に示した従来装置と
同じ動作となる。
【0034】電圧制御回路11の出力Ip* が最小値制限
回路20の設定値以下になると、波高値指令I* は設定値
で制限され、割算器の出力Ip* /I* は1よりも小さ
くなり、PWM許可信号EPWMのパルス幅は60度以
下になる。したがって、PWMの禁止期間が設定される
ようになり、禁止期間は電圧制御回路の出力Ip* が小
さくなるほど長くなる。この領域では波高値指令I*
一定に保たれ、発電電力はPWM禁止期間の長さによっ
てすべり周波数が変化することによって制御される。
【0035】図5の実施例では波高値指令I* の大きさ
は最小値制限回路20の設定値以上になり、常に誘導機の
励磁電流を充分に確保することが可能となる。しかも、
軽負荷時の小電力発電領域はPWMの禁止期間が自動的
に可変してすべり周波数が変化し、0電力発電も可能で
ある。したがって、軽負荷時もコンバータをオフするこ
となく運転を継続でき、負荷変動の激しい用途にも対応
できる発電装置を実現することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば従来
の波高値制御の特長である、回転検出器が不要、スイッ
チング回数が少なく素子の電流定格を最大限に利用でき
る等の効果を損なうことなく、0電力までの小電力発電
も安定に実現できるため、小形・安価で性能の優れた誘
導発電機の制御装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の構成図
【図2】上記実施例のPWM許可制御回路15の詳細構成
【図3】上記実施例の動作を説明するための波形図
【図4】本発明の第2実施例の構成図
【図5】上記第2実施例のPWM許可制御回路21の詳細
構成図
【図6】従来装置の構成図
【図7】上記従来装置における電流比較回路12の詳細構
成図
【図8】上記従来装置における転流制御回路13を説明す
るための図で、(a)はその詳細構成図、(b)はデコ
ーダ52の入出力の関係を示す論理図
【図9】上記従来装置におけるPWM制御回路14の詳細
構成図
【図10】従来の転流制御回路の一例の動作説明図
【図11】従来のPWM制御回路の一例の動作説明図
【符号の説明】
1…原動機 2…誘導発電機 3…コンバータ 4…コンデンサ 5…初期励磁用直流電源 6…しゃ断器 7…負荷 8…電流検出器 9…電圧検出器 10…たち上げ制御回路 11…電圧制御回路 12…電流比較回路 13…転流制御回路 14…PWM制御回路 15…PWM許可制御回路 16…オア回路 17…周期測定回路 18…係数回路 19…パルス発生回路 20…最小値制限回路 21…PWM許可制御回路 22…割算器 23…乗算器 24〜26…極性反転器 27〜32…減算器 33〜38…ヒステリシスコンパレータ 43〜48…アンド回路 49〜51…フリップフロップ 52…デコーダ 61〜66…ノット回路 68〜79, 83〜85…アンド回路 80〜82…オア回路 86〜88…イクスクルシブオア回路 Iu,Iv,Iw…発電機検出電流 I* …電流波高値指令 UP,UN,VP,VN,WP,MN…電流比較信号 UP,VF,WF…電圧同期信号 PH1〜PH6…電圧基本位相信号 COM…転流同期信号 EPWM…PWM許可信号 UO,VO,WO…素子スイッチング信号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機で駆動される誘導発電機の交流出
    力を直流に変換するコンバータ部と、前記誘導発電機の
    出力電流と電流波高値指令を比較して転流タイミング制
    御信号を出力する電流比較部と、前記転流タイミング制
    御信号により誘導発電機の交流出力の半周期毎に理論値
    が反転する転流同期信号を出力する転流制御部と、前記
    転流同期信号に基づいて前記コンバータ部をスイッチン
    グ制御すると共に、PWM禁止信号を解除したとき前記
    転流タイミング制御信号と共に前記コンバータ部をPW
    M制御するPWM制御部を備えた装置において、前記転
    流同期信号のタイミング毎に所定のパルス幅の信号を発
    生させこの信号を前記PWM禁止信号とするPWM許可
    制御部を設けたことを特徴とする誘導発電機の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 最小値を制限する制限手段を介して電流
    波高値指令を与えると共に、前記PWM許可制御部に該
    波高値指令の制限率に応じて前記所定のパルス幅を変化
    させる手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の誘
    導発電機の制御装置。
JP4184255A 1992-07-13 1992-07-13 誘導発電機の制御装置 Pending JPH0638598A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4184255A JPH0638598A (ja) 1992-07-13 1992-07-13 誘導発電機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4184255A JPH0638598A (ja) 1992-07-13 1992-07-13 誘導発電機の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0638598A true JPH0638598A (ja) 1994-02-10

Family

ID=16150114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4184255A Pending JPH0638598A (ja) 1992-07-13 1992-07-13 誘導発電機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0638598A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008154300A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Hitachi Ltd 風力発電装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008154300A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Hitachi Ltd 風力発電装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5430362A (en) Engine starting system utilizing multiple controlled acceleration rates
US5969498A (en) Induction motor controller
US20060001393A1 (en) Electric motor control strategies for using a low resolution position sensor
US5473232A (en) Sensorless brushless motor driving apparatus with induced voltage signal latch
JPH0638598A (ja) 誘導発電機の制御装置
JP3129791B2 (ja) 誘導発電機の制御装置
JP3085741B2 (ja) 誘導発電機の制御装置
JP3020751B2 (ja) 誘導発電機の制御装置
JP3023257B2 (ja) 誘導発電機の制御方法およびその制御装置
JP6006677B2 (ja) サイリスタ起動装置
JP3131532B2 (ja) 誘導発電機制御装置
JP3422356B2 (ja) 交流電動機の惰性回転情報検出方法及び装置及び電動機駆動方法
JP2000253665A (ja) 電源装置
JP2909256B2 (ja) 誘導発電機の制御装置
JPH0161032B2 (ja)
JP3544249B2 (ja) モータの制御回路
JP3493330B2 (ja) 電源装置
JP2004096915A (ja) 同期電動機の制御方法及び同期電動機の制御装置
JP2000253698A (ja) 電源装置
JP2818201B2 (ja) 発電システム
JPS6227629B2 (ja)
JPH1052045A (ja) 電源装置
JP2000295898A (ja) ガスタービン起動装置の制御装置
JPH1052047A (ja) 電源装置
JP2004104861A (ja) 電圧形pwmインバータ装置