JP3131532B2 - 誘導発電機制御装置 - Google Patents

誘導発電機制御装置

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JP3131532B2
JP3131532B2 JP05295081A JP29508193A JP3131532B2 JP 3131532 B2 JP3131532 B2 JP 3131532B2 JP 05295081 A JP05295081 A JP 05295081A JP 29508193 A JP29508193 A JP 29508193A JP 3131532 B2 JP3131532 B2 JP 3131532B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、風力発電や、内燃機関
で使用される機械装置の余剰動力を利用して電力を得る
軸発電など、原動機の回転速度が大幅に変化する用途に
適した発電装置に用いる誘導発電機制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図10は従来装置の構成を示すブロック
図である。この図において、1は原動機、2は原動機1
により駆動される誘導発電機、3は誘導発電機2の交流
出力を直流に交換するコンバータ、4はコンバータ3の
出力電圧を平滑するコンデンサ、5は誘導発電機2の初
期励磁用の直流電源、6はコンバータ3から負荷へ供給
する電力をオンオフするしゃ断器、7は負荷である。
【0003】8は誘導発電機2の回転速度を検出する回
転検出器、9は誘導発電機2の出力電流を検出する電流
検出器、10はコンバータ3の出力電圧を検出する電圧
検出器である。11は発電の運転指令、12は発電のた
ち上げ制御回路、13はコンバータ3の出力電圧を制御
する電圧制御回路、14は回転検出器8で検出される誘
導発電機2の回転速度を基準にして誘導発電機2の出力
電流の大きさ及びすべり周波数を制御するすべり周波数
制御回路、15はすべり周波数制御回路14の出力とし
て得られる3相の電流指令値、16は電流瞬時値制御回
路、17はコンバータ3を構成するスイッチング素子を
制御するスイッチング制御回路である。
【0004】21〜26はダイオード、27〜32はト
ランジスタであり、これらはブリッジ接続されてコンバ
ータ3を構成している。初期励磁電源5は、たとえばダ
イオード33及びバッテリ34で構成される。
【0005】以上の従来の構成において、発電の運転指
令11が与えられると、たち上げ制御回路12は電圧制
御回路13に発電電圧指令値を出力する。電圧制御回路
13では、発電電圧指令値と、電圧検出器10で検出さ
れるコンバータ3の出力電圧とが比較され、その偏差に
応じて誘導発電機2の出力電流の大きさ及びすべり周波
数がすべり周波数制御回路14にて制御される。
【0006】たち上げ時は、コンバータ3の出力電圧は
発電電圧より低いので、誘導発電機2の出力電流を増加
するとともにすべり周波数を負の方向に増加して、誘導
発電機2の発電電力を増加する。すなわち、すべり周波
数制御回路14において、回転検出器8で検出される誘
導発電機2の回転速度を基準にして、出力電圧の偏差に
応じた振幅及びすべりを有する誘導機電流の瞬時指令値
15を演算する。次に、電流制御回路16において、電
流検出器9で検出される誘導発電機2の各相電流の瞬時
値と各相電流の瞬時指令値15とを比較して、スイッチ
ング制御回路17によりコンバータ3を制御して、誘導
発電機2の出力電流を制御する。
【0007】図11に電流制御回路16の構成の一例を
示す。電流制御回路16は、減算器40〜42、ヒステ
リシスコンパレータ43〜45から成っている。減算器
40には誘導機電流瞬時指令値15と電流検出器9で検
出した誘導機電流のそれぞれのU相分i1u*,i1u
が入力され、減算器40はその偏差(ilu*−il
u)をヒステリシスコンパレータ43に出力する。ヒス
テリシスコンパレータ43は、減算器40より与えられ
た電流偏差が所定のヒステリシス幅の上限を越えると論
理値「1」、下限を越えると論理値「0」に出力を変更
する。このヒステリシスコンパレータの出力は、そのま
まU相のPWM信号として用いられ、スイッチング制御
回路17にてコンバータ3のU相トランジスタ27,2
8の駆動信号とされる。V相,W相も同様である。
【0008】たち上げ制御回路12は、コンバータ3
出力電圧が発電電圧指令値に達すると、しゃ断器6をオ
ンして負荷7へ電力を供給し始める。負荷7が投入され
たことにより発電電圧が下がろうとすると、上記電圧制
御回路13,すべり周波数回路14,電流制御回路1
5,スイッチング制御回路16によりコンバータ3が制
御され、誘導発電機2の発電電力を増して発電電圧を一
定に保つ。このようにして、誘導発電機2の発電電力を
制御することにより、負荷7の消費電力の変化にかかわ
らず、コンバータ3の出力電圧を一定に制御することが
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の装置
の構成では、原動機1の近くに回転検出器が設置されて
いる。ところが、原動機1の近くでは、振動が大きく温
度・湿度も高いため、回転検出器8が故障するトラブル
が多発し、回転検出器の故障により発電が継続できなく
なる場合が多かった。また、原動機1の振動や電磁的な
ノイズにより、回転検出器8の出力信号が乱され、これ
をもとにして制御される誘導発電機2の出力が乱され、
安定な制御ができなくなることもあった。
【0010】そして、電流基準が回転検出器8の出力信
号に基づいて作られるため、回転検出器8の精度や分解
能が低いと、誘導発電機2の出力電流波形が歪み、良好
な特性を得ることができなかった。したがって、高性能
を得るために、精度、分解能の高い高価な回転検出器を
用いなければならなかった。
【0011】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、発電中は回転検出器を用いる必要のない誘導発電
機制御装置を提供するこを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するための手段として、原動機に駆動される三相誘導発
電機の出力を、電力変換回路を介して負荷に供給するも
のであって、前記誘導発電機の検出回転数に基いて、瞬
時電流指令値を出力する周波数制御回路と、前記瞬時電
流指令値及び前記誘導発電機の検出出力電流値に基い
て、スイッチング制御信号を前記電力変換器のスイッチ
ング素子に対して出力する電流瞬時値制御回路と、を備
えた誘導発電機制御装置において、前記誘導発電機の出
力電流についての波高値基準と前記検出出力電流値との
比較に基き、前記スイッチング制御信号を前記電力変換
器のスイッチング素子に対して出力する電流波高値制御
回路を備え、前記誘導発電機の磁束を確立させるまでの
立上げ運転を前記電流瞬時値制御回路からのスイッチン
グ制御信号により行ない、それ以降の運転を、前記電流
波高値制御回路からのスイッチング制御信号により行う
ことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】誘導発電機の出力電流波形は、誘導発電機の磁
束,回転速度,巻線のインピーダンス,直流出力電圧,
負荷などによって決まる。そして、本発明では、これら
のうち、特に、回転速度の変化に追従して出力電流波形
が変化していくことに着目し、電流波形に応じて電力変
換回路を制御することにより、回転検出器を使用しない
で安定な発電制御をおこなうようにしている。
【0014】ただし、上記の制御は誘導発電機の磁束が
確立していなければ成り立たないので、磁束確立のため
の補助的な手段が必要である。このためには、回転検出
器を用いない誘導発電機のV/f一定制御、回転検出器
は用いるが高速に磁束を確立できるすべり周波数制御な
ど、公知の種々の制御方式を用いることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図9に基づ
き説明する。但し、図10及び図11で示した構成要素
と同様の構成要素には同一符号を付して重複した説明を
省略する。
【0016】図1は本発明の実施例の構成を示すブロッ
ク図である。この図において、18は誘導発電機2の出
力電流波高値の基準I1*、19は電流波高根制御回
路、20はデータセレクタである。
【0017】図2は電流波高値制御回路19のブロック
図である。電流波高値制御回路19は、電流比較回路5
0、転流制御回路51、PWM制御回路52で構成され
ている。電流比較回路50は、電圧制御回路13から与
えられる波高値基準I1*(18)と、電流検出器9に
て検出された誘導機電流i1u,i1v,i1wとを比
較して、その比較結果を転流制御回路51、PWM制御
回路52に出力する。転流制御回路51は電流比較回路
50の出力に基づき、誘導機の基本電圧位相を決定す
る。PWM制御回路52は、電流比較回路50と転流制
御回路51との出力に基づきPWM信号を発生する。
【0018】図3は電流比較回路50の詳細を示すブロ
ック構成図である。電流比較回路50には、3相分の極
性反転回路53〜55、各相毎に2個で計6個の減算器
56〜61、ヒステリシスコンパレータ62〜67があ
り、誘導機電流i1u,i1v,i1wの振幅が、電圧
制御回路13から与えられる電流波高値基準i1*を越
えたか否かをヒステリシスコンパレータ62〜67から
論理信号で出力する。
【0019】U相分について説明すると、U相電流i1
uは減算器56で波高値基準i1*が減算され、その結
果がヒステリシスコンパレータ62のヒステリシス幅の
上限を越えると論理値「1」、下限を越えると論理値
「0」にヒステリシスコンパレータ62の出力UPを変
更する。一方、誘導機電流i1uを極性反転回路53で
極性を反転した信号i1uが同様に減算器57、ヒステ
リシスコンパレータ63によって電流波高値基準i1*
と比較されその大小関係から論理信号UNが出力され
る。これにより誘導機電流i1uがI1*を越えたらU
Pが「1」、−I1*を越えたらUNが「1」となる。
V相、W相も同様にして論理信号VP,VN,WP,W
Nを出力する。
【0020】図4は転流制御回路51の詳細を示すブロ
ック構成図である。図4において、68〜73はアンド
回路、74〜79はオア回路、80〜85はアンド回
路、86〜91はオア回路、92〜94はフリップフロ
ップ、95はデコーダ、96はオア回路である。フリッ
プフロップ92〜94はコンバータの出力電圧の基本状
態を指示する論理信号UF,VF,WFを保持するもの
である。
【0021】ところで、コンバータ出力電圧は120度
位相差の3相信号であるから、フリップフロップの状態
変化には一定の順序を持たせねばならない。このため、
フリップフロップ92〜94の出力UF〜WFをデコー
ダ95によってデコードして状態信号PH0〜PH7を
つくり、アンド回路68〜73によってインタロック
し、電流比較回路50の出力UP〜WNのいずれかが
「1」であっても、状態信号PH1〜PH6のうちの所
定の信号が「1」でなければフリップフロップ92〜9
4がセット/リセットされないようにして、フリップフ
ロップ92〜94の出力信号UF〜WFが120度位相
差の3相信号となるようにしている。デコーダ95の真
理値表を表1に示す。
【0022】
【表1】 ここで、フリップフロップ92〜94の初期状態は
「0」であるものとする。したがって、すべり周波数制
御などのたち上げ制御から波高値制御に切り替えた時点
ではすべてのフリップフロップの出力は「0」である。
このときにコンパレータ信号UP〜WNでどのフリップ
フロップをセット/リセットするかをオア回路74〜7
9アンド回路80,85で指示する。オア回路86,9
1によって通常時のアンド回路68〜73、波高値制御
開始時のアンド回路80〜85の出力のオアをとって、
フリップフロップ92〜94に与えている。フリップフ
ロップ92〜94がすべて「1」になることはあっては
ならないが、ノイズなどの何らかの原因ですべて「1」
になったときに、その状態をPH7とし、オア回路96
でPH0とオアを取って、波高値制御開示時と同じ論理
によって正常状態に復帰できるようにしている。
【0023】図5はPWM制御回路52の詳細を示すブ
ロック構成図である。図5において、100〜105は
アンド回路、106〜108はオア回路、109〜11
1は排他的論理和回路、112〜114はアンド回路、
115はオア回路、116は否定論理回路である。電流
比較回路50の出力信号UP〜WNおよび、転流制御回
路51の出力する状態信号PH1〜PH6に基づいて、
同じく転流制御回路51の出力する電圧の基本状態信号
UF〜WFをPWM信号U1〜W1にそのまま出力する
か、論理を反転して出力するかをアンド回路100〜1
05、オア回路106〜108によって決定し、排他的
論理和回路109〜111によって論理を反転する。
流制御回路51の出力する状態信号PH0,PH7のい
ずれかが「1」であれば、オア回路115、否定論理回
路116、アンド回路112〜114によってPWM信
号U1〜W1はすべて「0」となる。
【0024】データセレクタ20には電流瞬時制御回路
16の出力信号U0〜W0、電流周波高値制御回路19
の出力信号U1〜W1が与えられ、たち上げ制御回路1
1から出力される切り替え信号63によってU0〜W
0、U1〜W1のいずれかを選択して最終的なPWM信
号U,V,Wとして出力する。
【0025】次に、上記のように構成される本実施例の
動作につき説明する。
【0026】まず、簡単のため180度通電モードの場
合の電流波高値制御回路の作用について、図6に基づい
て説明する。図6において、IU,IV,IWは誘導発
電機2の出力電流波形、I1*、−I1*は電流波高値
の基準レベルであり、電流比較回路のヒステリシス幅の
下限及び上限も点線で示している。誘導機電流IUが電
流波高値基準I1*を上回る時刻t1にてコンパレータ
62の出力UPは「1」となり、電流IUがヒステリシ
ス幅の下限を下回る時刻t3にて、UPは「0」に戻
る。UN〜WNも同様にして図のような波形となる。
【0027】時刻t1においてはUPが「1」、デコー
ダ95の出力PH5も「1」であるから、アンド回路6
8、オア回路86を介してフリップフロップ92のセッ
ト端子に論理値「1」が与えられ、フリップフロップ9
2の出力VFは「0」から「1」に変わる。これにより
デコーダ95の出力PH5が「0」、PH6が「1」に
変化するのでオア回路86の出力は図6のaのように時
刻t1で「1」になった後、すぐに「0」に戻る。時刻
t2にて電流IWが−I1*に達するとWNが「1」と
なり、PH6が「1」であることから、アンド回路7
3、オア回路91を介して信号fによりフリップフロッ
プ94はリセットされ、その出力信号UFは「0」とな
る。以後も同様にして、フリップフロップ92〜94が
セット/リセットされ、UF〜WFは図6のように12
0度位相差の3相信号となる。
【0028】図6のg,h,jはPWM制御回路52の
オア回路106,107,108の出力信号である。図
5におけるアンド回路101にはPH6とUPが入力さ
れているから、時刻t1からt2までの間、オア回路1
06の出力は「1」となる。このため排他的論理和回路
109は、この間、もう一方の入力として与えられてい
る信号UFを反転して出力する。信号PH3が「1」で
ある時刻t4からt5までの間もオア回路106の出力
は「1」であり、やはり排他的論理和回路109の出力
は信号UFを反転したものとなる。V相,W相も同様で
ある。
【0029】この結果、アンド回路112,113,1
14の出力U1,V1,W1はUF,VF,WFに対し
て60度位相が進んだ信号となる。U1,V1,W1の
信号に基づいてコンバータ3のトランジスタを運転する
と電流は図7に示したIU,IV,IWの波形で安定に
制御される。誘導発電機2の相電圧は図6のU1,V
1,W1に相似の波形となる。ここで、各相の電流と電
圧の関係をみると、電流が電圧に対して180度弱の位
相遅れになっている。すなわち、誘導発電機2は発電状
態にあるということである。
【0030】電圧形コンバータで誘導機を発電運転する
とき、180度通電モードでの誘導機出力電流と各相電
圧との関係は必ず図7のようになる。従来例で述べたす
べり周波数制御においてもこのようになる。
【0031】ただし、これが成りたつのは誘導発電機2
の磁束が確立し、誘起電圧が生じている場合のみであ
る。誘起電圧がなければ、電流は端子電圧と発電機の巻
線のインピーダンスのみによって流れるので、発電機の
回転数とは関わりのない周波数となってしまう。これに
対し、磁束が確立していると誘起電圧が生じ、電流は端
子電圧と誘起電圧との差電圧によって流れる。誘起電圧
の周波数は回転数及びそのときの発電状態によって周波
数が決まる。波高値制御では、I1*,−I1で、誘導
発電機2の電流の大きさを決めており、これにより発電
状態が定まる。すなわち、回転センサ無しで周波数が決
定される。一旦、電流波高値制御が正立すると、誘導発
電機2の回転数が変わっても、電流の周波数は回転数変
化に自動的に追従する。誘起電圧の周波数が回転数によ
って変わるからである。
【0032】以上、図6にもとづいて、180度通電モ
ードの場合について説明したが、時刻t1〜t2の間、
UPが「1」であるからPWM制御は行われず、結果的
に180度通電モードとなったのであり、電流波形が変
われば同一のロジックで自動的にPWM制御波形とな
る。もしt1後の電流IUの減少が大きく、ヒステリシ
スの下限を下まわるとUPが「0」となり、オア回路1
06の出力gが「0」となって出力U1にはUFがその
ままあらわれる。この結果、3相の電圧関係はPH5と
同じになる。PH5ではIUは増加方向にある。つま
り、このロジックで電流IUをヒステリシス幅内におさ
めるようにPWM制御が行われる。
【0033】図7は、すべり周波数制御で誘導発電機を
発電動作させて磁束を確立させ、波高値制御に切り替え
るときの各部波形である。図7では、誘導発電機のU相
誘起電圧eU、発生トルクも示している。図7の時刻t
6以前において誘起電圧、トルクが発生していることか
ら、すべり周波数制御により磁束が確立していることが
わかる。
【0034】時刻t6において、たち上げ制御回路12
から波高値制御への切り替え信号が与えられ、それまで
電流瞬時値制御回路16の出力U0,V0,W0に基づ
いて運転されていたコンバータは、電流波高値制御回路
19の出力U1,V1,W1に基づいて運転されるよう
になる。波高値制御回路19の初期状態ではUF,V
F,WFすべてが「0」であり、デコーダ95によって
PH0が「1」となる。したがって、PWM制御回路5
2ではオア回路115、否定論理回路116、アンド回
路112〜114によってU1,V1,W1すべてが
「0」とされる。すなわち誘導発電機2の線間電圧はす
べて「0」となる。このとき、すでに磁束が確立し誘起
電圧が発生しているため、誘起電圧の大小関係によって
ある相の電流は増加する。
【0035】図7では、IU,IWが増加し、ほとんど
同時に波高値基準レベルI1*,−I1*に達している
ようにみえるが、わずかにUNの方が先に「1」となっ
ている。図4の転流制御回路51において、PHOが
「1」、UNが「1」であるので、オア回路75,アン
ド回路81,オア回路87を介してフリップフロップ9
2にはリセット信号が、オア回路76,アンド回路8
2,オア回路88を介してフリップフロップ93にはセ
ット信号が、オア回路79,アンド回路85,オア回路
91を介してフリップフロップ94にはリセット信号
が、それぞれ入力される。その結果、VFは「0」、W
Fは「1」、UFは「0」となる。デコーダの出力はP
H3が「1」となる。その直後にWPが「1」となり、
アンド回路72,,オア回路90を介してフリップフロ
ップ94がセットされ、UFが「1」となる。以後は先
に説明したようにして、波高値制御が行われる。
【0036】図8及び図9は電流波高値基準を変化する
ことにより誘導発電機2のトルクを制御できることを示
すための図である。時刻t7にて電流の波高値基準をス
テップ的に変化させると電流波形が徐々に変化して、1
80度通電モードからPWM制御モードへと移行する。
このときトルクも小さくなっていく。図9では、PWM
制御状態で安定したトルクを発生しており、波高値基準
によりトルクを、あるいは発電電力を制御できることが
わかる。
【0037】以上ように、図1の回路より、すべり周波
数制御によって誘導発電機を発電状態としてたち上げた
後で波高値制御に切り替える発電制御が可能となる。
【0038】この動作をもう一度概説すると、図1にお
いて、たち上げ制御回路12に運転指令11が入力され
ると、たち上げ制御回路12はすべり周波数制御回路1
4に負のすべりを出力すると同時に、データセレクタ2
0のデータ入力を電流瞬時値制御回路16側にセットす
る。すべりが負であるから、誘導発電機2は発電機とし
て動作する。最初は、磁束がないため誘起電圧はゼロで
あるが、すべり周波数制御による電流が流れることによ
り、磁束が徐々に大きくなって、誘起電圧の振幅が大き
くなっていく。また、トルクもそれとともに徐々にすべ
りと電流の大きさとで決まる値まで増加していき、発電
電力も増えていく。
【0039】たち上げ制御回路12は、電圧検出器10
で検出した発電電圧が所定値を上まわると、しゃ断器6
をオンして負荷7を投入し、同時に電圧制御回路13を
起動し、また、データセレクタ20のデータ入力を電流
波高値制御回路19にセットする。負荷7が投入された
ことにより発電電圧が下がると、電圧制御回路13によ
り電流波高値基準18を大きくして発電電圧が基準値に
等しくなるように制御する。以降、負荷変動に対しては
電圧制御回路13により、また、原動機1の回転変動に
対しては電流波高値制御回路19により、自動的に追従
制御が行なわれる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電流瞬
時値制御により誘導発電機の立上げ運転を行なってその
磁束を確立させた後は、電流波高値制御により発電制御
を行う構成としたので、発電制御中に回転検出器を使用
する必要がなくなり、回転検出器の故障による発電停止
を防止することができる。
【0041】また、立上げ運転時には回転検出器を用い
ることになるが、この場合に用いる回転検出器には、そ
れほど高い精度や分解能は不要となるので、従来よりも
安価な回転検出器を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図。
【図2】図1における電流波高値制御回路19の構成
図。
【図3】図2における電流比較回路50の詳細構成図。
【図4】図2における転流制御回路51の詳細構成図。
【図5】図2におけるPWM制御回路52の詳細構成
図。
【図6】図1又は図2における電流波高値制御回路の動
作説明図。
【図7】すべり周波数制御から電流波高値制御への切り
替え時の動作説明図。
【図8】波高値基準により発電制御が可能なことを示す
動作説明図。
【図9】波高値基準により発電制御が可能なことを示す
動作説明図。
【図10】従来例の構成図。
【図11】従来例の電流瞬時値制御回路の構成図。
【符号の説明】
1 原動機 2 誘導発電機 3 コンバータ(電力変換器) 8 回転検出器 11 たち上げ制御回路 13 電圧制御回路 14 すべり周波数制御回路(周波数制御回路) 16 電流瞬時値制御回路 19 電流波高値制御回路 21〜32 トランジスタ(スイッチング素子)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原動機に駆動される三相誘導発電機の出力
    を、電力変換回路を介して負荷に供給するものであっ
    て、 前記誘導発電機の検出回転数に基いて、瞬時電流指令値
    を出力する周波数制御回路と、 前記瞬時電流指令値及び前記誘導発電機の検出出力電流
    値に基いて、スイッチング制御信号を前記電力変換器の
    スイッチング素子に対して出力する電流瞬時値制御回路
    と、 を備えた誘導発電機制御装置において、 前記誘導発電機の出力電流についての波高値基準と前記
    検出出力電流値との比較に基き、前記スイッチング制御
    信号を前記電力変換器のスイッチング素子に対して出力
    する電流波高値制御回路を備え、 前記誘導発電機の磁束を確立させるまでの立上げ運転を
    前記電流瞬時値制御回路からのスイッチング制御信号に
    より行ない、それ以降の運転を、前記電流波高値制御回
    路からのスイッチング制御信号により行うことを特徴と
    する誘導発電機制御装置。
  2. 【請求項2】前記電流波高値制御回路は、 前記波高値基準と前記検出出力電流値との比較との比較
    に基いて、転流タイミングを決定するための論理値信号
    を出力する電流比較回路と、 前記論理値信号の入力に基き電圧同期信号を出力する転
    流制御回路と、 前記電圧同期信号及び前記論理値信号の入力に基いて、
    前記スイッチング制御信号を出力するPWM制御回路
    と、 から成り、 前記電流比較回路は、 前記波高値基準と前記検出出力電流値との偏差を出力す
    る各相毎の第1の減算器と、 前記波高値基準と極性反転回路を介して入力される前記
    検出出力電流値との偏差を出力する各相毎の第2の減算
    器と、 前記波高値基準に対して所定のヒステリシス幅を有して
    おり、前記第1の減算器からの偏差に基いて前記論理値
    信号を出力する各相毎の第1のヒステリシスコンパレー
    タと、 極性が反転された前記波高値基準に対して所定のヒステ
    リシス幅を有しており、前記第2の減算器からの偏差に
    基いて前記論理値信号を出力する各相毎の第2のヒステ
    リシスコンパレータと、 から成り、 前記転流制御回路は、 或る相に係る第1のヒステリシスコンパレータから、前
    記検出出力電流値が前記波高値基準を上回ったことを意
    味する論理値信号を入力した場合に、次の相に係る電圧
    同期信号を反転させ、 当該或る相に係る第2のヒステリシスコンパレータか
    ら、前記検出出力電流値が前記波高値基準を下回ったこ
    とを意味する論理値信号を入力した場合に、反転された
    当該次の相に係る電圧同期信号をさらに反転させる、 ものであることを特徴とする請求項1記載の誘導発電機
    制御装置。
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