JP3245989B2 - パルス幅変調制御インバータの制御回路 - Google Patents

パルス幅変調制御インバータの制御回路

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JP3245989B2
JP3245989B2 JP24384492A JP24384492A JP3245989B2 JP 3245989 B2 JP3245989 B2 JP 3245989B2 JP 24384492 A JP24384492 A JP 24384492A JP 24384492 A JP24384492 A JP 24384492A JP 3245989 B2 JP3245989 B2 JP 3245989B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インバータの上側ア
ームと下側アームとの同時オンを回避するオン遅延時間
により出力電圧に生じる誤差を補償するパルス幅変調制
御インバータの制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図17はインバータをパルス幅変調制御
する部分の従来例を示した回路図であって、3相インバ
ータの場合を示している。この図17に図示のように、
半導体スイッチ素子としてのトランジスタとこれに逆並
列接続したダイオードとで構成したアームの6組を3相
ブリッジ接続することでインバータ3を構成している
が、これらのトランジスタをパルス幅変調信号で順次オ
ン・オフ動作させることで、直流電源2からの直流電力
を所望の電圧と周波数の3相交流電力に変換して負荷4
へ供給する。
【0003】インバータ3をパルス幅変調(以下ではP
WMと略記する)制御する信号は、PWM回路14とオ
ン遅延回路15とで形成されるのであるが、PWM回路
14はU相用PWM回路14U,V相用PWM回路14
V,W相用PWM回路14Wとで構成し、オン遅延回路
15もU相用オン遅延回路15U,V相用オン遅延回路
15V,及びW相用オン遅延回路15Wとで構成してい
るが、ここではU相回路でその動作を説明する。即ちコ
ンパレータで構成しているU相用オン遅延回路15U
は、キャリア発振器13が出力するキャリア信号VC
U相用電圧指令値VU*との大小関係を比較することで、
トランジスタ動作原信号SUO+ とSUO- とを出力する。
U相用オン遅延回路15Uはこれらトランジスタ動作原
信号SUO+とSUO- を入力して、上下アームのトランジ
スタ(U相の場合は上側のトランジスタ301Tと下側のト
ランジスタ304T)が同時にオンして電源短絡となるのを
防止するためのオン遅延時間Td を考慮に入れたトラン
ジスタ動作信号SU+とSU=を出力する。トランジスタ動
作信号SU+は上側のトランジスタ301Tを、トランジスタ
動作信号SU-は下側のトランジスタ304Tを駆動して出力
電圧を制御する。
【0004】図18は図17に図示の従来例回路のU相
部分の動作を説明したタイムチャートであって、図18
はU相用PWM回路14Uの入力信号の変化、図18
はU相用PWM回路14Uが出力するトランジスタ動
作原信号の変化であって、上側はSUO+ で下側は
UO- 、図18はU相用オン遅延回路15Uが出力す
るトランジスタ動作信号の変化であって、上側がSU+
下側がSU-、図18はインバータ3の出力電圧の変
化、図18は誤差電圧vERの変化、図18は誤差電
圧平均値vERM の変化をそれぞれが表している。
【0005】この図18に図示のように、電圧指令値の
PWM波形はオン遅延回路15を通過する際に、オン信
号はすべて時間Td だけ遅延させて、前述したアーム短
絡の恐れを回避しているが、このTd なる期間中の出力
電圧は出力電流の極性によって決まるため、インバータ
出力電圧は電圧指令値どおりとはならずに、誤差電圧v
ERを発生する(図18参照)。この誤差電圧vERは電
圧指令値に対してTdなる期間中だけ発生し、誤差電圧
の平均値vERM は図18に示す如くであり、その大き
さ即ち平均誤差電圧の大きさeDOは下記の数1に示す値
となる。但し、ED は直流電源電圧でfc はキャリア周
波数、Td はオン遅延時間である。
【0006】
【数1】eDO=ED ×fc ×Td オン遅延時間Td が原因で生じる誤差電圧平均値vERM
により、インバータ3の出力電圧には波形歪みや電圧変
動を生じるのであるが、これらの波形歪みや電圧変動を
解消するために、従来は電圧制御ループを使用してイン
バータ出力電圧を電圧指令値に一致させる制御方法を採
用することが多かった。
【0007】図19は電圧制御ループを使用したパルス
幅変調制御インバータの従来例を示した回路図である
が、図示を簡単にするために単線回路で記載している。
この従来例回路では、周波数設定器11の設定値を電圧
指令値演算回路12で電圧指令値原信号V**に変換して
いる。この電圧指令値原信号V**と、電圧検出器16で
検出しているインバータ3の出力電圧検出値Vとの偏差
を電圧調節器17へ入力すると、この電圧調節器17は
入力偏差を零にするべく電圧指令値V* を出力するの
で、PWM回路14はキャリア発振器13からのキャリ
ア信号VC とこの電圧指令値V* との大小関係を比較し
てPWM信号を出力する。このPWM信号はオン遅延回
路15を介してインバータ3へ与えられる。その結果イ
ンバータ3の出力電圧Vは電圧指令値原信号V**に一致
するように制御されるので、オン遅延時間を設けても出
力電圧の波形歪みや電圧変動は抑制される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら電圧検出
値を電圧指令値に一致させるためには、インバータ制御
回路に電圧制御ループを設けなければならないが、この
電圧制御ループには電圧調節器が必要であり、この電圧
調節器は熟練した試験員が手間をかけて調整しなければ
ならない欠点がある。又、オープンループ形のインバー
タの場合は電圧制御ループを追加することは殆ど不可能
であるから、オン遅延時間の影響で出力電圧波形の歪み
や出力電圧変動等の不具合は我慢しなければならなかっ
た。
【0009】そこでこの発明の目的は、アーム短絡を防
ぐためにオン遅延時間を設けているオープンループ形イ
ンバータの出力電圧の波形歪みや電圧変動を抑制するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明のパルス幅変調制御インバータの制御回路
は、半導体スイッチ素子でなるアームをブリッジ接続し
て直流を交流に変換するインバータを構成し、電圧指令
信号とキャリア信号との大小関係の比較で得られるパル
ス幅変調した電圧信号を前記ブリッジ接続の上側アーム
素子又は下側アーム素子へ与えて前記インバータを制御
する際に、前記上側アーム素子と下側アーム素子との同
時オンを防止するオン遅延時間を設けているパルス幅変
調制御インバータにおいて、前記インバータの出力電流
が正又は負の所定値を越えた場合にこの出力電流の極性
を判別する信号を出力する電流極性判別手段と、前記電
圧指令信号の極性を判別する信号を出力する電圧極性判
別手段と、前記オン遅延時間が原因で当該インバータの
出力電圧に生じる誤差電圧を補償する量を演算する補償
量演算手段とを備え、且つ前記出力電流が前記正の所定
値を越えている場合と前記出力電流が前記正又は負の所
定値以内で且つ前記電圧極性が正の場合とでは入力した
前記補償量演算値を正極性で出力し、前記出力電流が前
記負の所定値を越えている場合と、前記出力電流が前記
正又は負の所定値以内で且つ前記電圧極性が負の場合と
では入力した前記補償量演算値を負極性で出力する補償
量分配手段と、前記電圧指令信号にこの補償量分配手段
の出力値を加算した値を新たな電圧指令信号とする加算
手段とを備えるものとする。
【0011】
【作用】この発明は、インバータを構成している半導体
スイッチ素子をオン・オフ制御する際に、アーム短絡を
防止するオン遅延時間を設けることが原因でインバータ
出力電圧に誤差を発生する。そこでこの誤差電圧を補償
する補償量を演算し、従来の電圧指令値にこの補償量演
算値を加算した値を新たな電圧指令値としてインバータ
へ与えることで、インバータ出力電圧の生じる誤差を抑
制するのであるが、この補償量演算値の極性は出力電流
の極性に従うようにする。しかし出力電流が零点近傍に
あるときは電流極性の判別は困難であるから、電流が零
点近傍にあるときは電圧指令値の極性に従った補償量演
算値を電圧指令値に加算することで、インバータ出力電
圧に生じる誤差を抑制しようとするものである。
【0012】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を表した回路図で
あって、3相交流回路の場合であるが、本発明に関係す
る部分のみを3相回路で記載し、その他の部分は単線回
路で記載している。尚この図1に図示のインバータ3、
負荷4、周波数設定器11、電圧指令値演算回路12、
キャリア発振器13、PWM回路14、及びオン遅延回
路15の名称・用途・機能は、図17又は図19で既述
の従来例回路の場合と同じであるから、これらの説明は
省略する。
【0013】本発明においては、インバータ3の出力電
流Iを電流検出器21で検出し、この出力電流Iの極性
を2組のコンパレータで構成した電流極性判別回路22
で判別し、その判別結果を出力電流極性信号CI+又はC
I-として出力するが、この電流極性判別回路22の動作
は図2の説明の際に後述する。又、電圧指令値演算回路
12が出力する電圧指令値原信号V**の極性はコンパレ
ータで構成した電圧極性判別回路23で判別し、その判
別結果を電圧指令値極性信号CV として出力するが、こ
の電圧指令値極性信号CV は入力する電圧指令値V*
零又は正の場合に1を出力し、電圧指令値V* が負の場
合は零を出力するものとする。更に第1補償量演算回路
24は誤差電圧を補償するための第1補償量演算値eD1
を出力するが、第1補償量演算回路24の回路構成は図
3で後述する。
【0014】補償量分配回路25は、出力電流Iの値が
正の所定値を越えている場合は正の補償量VeDを出力
し、出力電流Iの値が負の所定値を下回っている場合は
負の補償量−VeDを出力し、出力電流Iの値が正又は負
の所定値の間に在る場合は、電圧指令値Vが零以上なら
ば正の補償量VeDを出力し、電圧指令値Vが零未満なら
ば負の補償量−VeDを出力するように動作するのである
が、その回路構成と動作説明は図4で後述する。
【0015】加算器26は電圧指令値演算回路12が出
力する電圧指令値原信号V**と補償量分配回路25が出
力する補償量VeDとを加算し、この加算演算結果を電圧
指令値V* としてPWM回路14へ与えることで、オン
遅延時間Td が原因でインバータ3の出力電圧に生じる
誤差電圧を抑制する。尚、電流極性判別回路22、電圧
極性判別回路23、補償量分配回路25、及び加算器2
6はいずれも3相分で構成されているが、以下の説明で
はこれら3相のうちのU相を例にしてその動作を説明す
る。他の2相の動作も同じであるから、V相とW相の動
作説明は省略する。
【0016】図2は図1の実施例回路に記載の電流極性
判別回路の1相分の構成を表した回路図である。この図
2に示すように電流極性判別回路22は2組のコンパレ
ータ221,223 と、2組の設定器222,224 とで構成してい
る。コンパレータ221 はU相出力電流IU を入力してそ
の極性を判断した結果として出力電流極性信号CIU+
出力するが、この出力電流極性信号CIU+ はU相出力電
流IU の値が正の所定値としての電流検出判断レベル+
ΔIO を越えた場合に1となり、U相出力電流IU の値
が判断レベル+ΔIO 以下の場合は零となる。設定器22
2 は電流零よりも正側のにある電流検出判断レベル+Δ
O を設定している。同様にコンパレータ223 もU相出
力電流IU を入力してその極性を判断した結果として出
力電流極性信号CIU- を出力するのであるが、この出力
電流極性信号CIU- はU相出力電流IU の値が負の所定
値としての電流検出判断レベル−ΔIO を下回った場合
に1となり、U相出力電流IU の値がこの判断レベル−
ΔIO 以上の場合は零となる。ここで設定器224 は電流
零よりも負側にある電流検出判断レベル−ΔIO を設定
している。よってこのU相用電流極性判別回路22Uの
動作を要約すると下記になる。 (a) +ΔIO <IU のときCIU+ =1,CIU- =0 (b) −ΔIO ≦IU ≦+ΔIO のときCIU+ =0,CIU- =0 (c) −ΔIO >IU のときCIU+ =0,CIU- =1 図3は本発明の第2実施例を表すもので第1補償量演算
回路の構成を示した回路図である。前述したように平均
誤差電圧の大きさeD0は数1で表される。従って第1補
償量演算回路24はこの平均誤差電圧の大きさeD0と同
じ値を演算してこれを補償量とする。そこで2組の乗算
器241,242 で直流電源電圧ED とキャリア周波数fc
オン遅延時間Td との乗算を行い、その演算結果を第1
補償量演算回路24が出力する第1補償量演算値eD1
する。
【0017】図4は本発明の第3実施例を表すもので出
力電流と電圧指令値との位相角が零以上でπより小さい
値のときの補償量分配回路の1相分の構成を表した回路
図である。この図4に図示の第3実施例回路で、論理回
路254 へは電圧指令値極性信号CVUと出力電流極性信号
IU+ と出力電流極性信号CIU- とを入力している。出
力電流極性信号CIU+ が1のときは出力電流極性信号C
IU- は零であるから、電圧指令値極性信号CVUの出力に
は無関係に論理和素子254Aは1を出力し、論理和素子25
4Bは零を出力する。従ってスイッチ252 はオンでスイッ
チ253 はオフとなり、当該U相用補償量分配回路25U
は、入力した第1補償量演算値eD1を値はそのままで正
極性の補償量VeDU を出力することになる。
【0018】次に出力電流極性信号CIU+ が零のときは
出力電流極性信号CIU- は1であるから、電圧指令値極
性信号CVUの出力には無関係に論理和素子254Aは零を出
力し、論理和素子254Bは1を出力する。従ってスイッチ
252 はオフでスイッチ253 はオンとなり、当該U相用補
償量分配回路25Uは入力した第1補償量演算値eD1
極性反転素子251 を経由することになるので、値はその
ままで負極性の補償量VeDU を出力することになる。
【0019】又出力電流極性信号CIU+ と出力電流極性
信号CIU- がいずれも零の場合(これは出力電流IU
値が零近傍で極性判別が困難な場合、即ち出力電流IU
の値が電流検出判断レベル+ΔIO と−ΔIO の間に在
る場合)は、電圧指令値極性信号CVUが1のときに論理
和素子254Aは1を出力し、論理和素子254Bは零を出力す
るので、第1補償量演算値eD1はスイッチ252 を経由し
て値はそのままで正極性の補償量VeDU を出力する。し
かし電圧指令値極性信号CVUが零のときは論理和素子25
4Aは零を出力し、論理和素子254Bは1を出力するので、
第1補償量演算値eD1は極性反転素子251 とスイッチ25
3 とを経由するので、値はそのままで負極性の補償量V
eDU を出力することになる。これらの動作を纏めると下
記の如くになる。 (d) +ΔIO <IU のときVeDU =eD1 (e) −ΔIO ≦IU ≦+ΔIO ,0≦VU** のときVeDU =eD1 (f) −ΔIO ≦IU ≦+ΔIO ,0>VU** のときVeDU =−eD1 (g) −ΔIO >IU のときVeDU =−eD1 図5はオン遅延時間により生じる波形歪みの補償を理想
的に行う場合の1相分の動作を示したタイムチャートで
あって、図5は電圧指令値原信号VU** と出力電流I
U と電流検出判断レベル+ΔIO ,−ΔIO の変化、図
5は理想的な補償量の変化、図5は電流検出判断レ
ベル+ΔIO と−ΔIO の間を除外した場合の補償量の
変化、図5はにより補償した場合に生じる誤差電圧
の変化をそれぞれが表している。
【0020】即ちオン遅延時間により生じる波形歪みの
補償は図5に示すように行うのが理想である。このと
きの補償量の波形は出力電流IU の極性と同相になって
いる。しかし出力電流IU の値が電流検出判断レベル+
ΔIO と−ΔIO との間に在るときはその極性を検出す
るのは困難であるから、この範囲内では補償量は零とし
たのが図5であるが、そのために図5に示すような
補償誤差電圧を生じてしまう。
【0021】図6は図5に図示の補償量としたときの
出力電流波形の変化を表したタイムチャートである。即
ち出力電流IU が電流検出判断レベル+ΔIO と−ΔI
O の間に在るときは補償量を零にしているので補償誤差
電圧を生じ、そのために出力電流IU の波形は図示のよ
うに電流零点を通過する回数が多くなっている。電流零
点付近での電流極性の判別は困難であるから、補償誤差
は更に増大することになる。
【0022】図7は図1から図4に図示の本発明の実施
例回路により波形歪みを補償した場合の1相分の動作を
示したタイムチャートであって、図7は電圧指令値原
信号VU** と出力電流IU と電流検出判断レベル+ΔI
O ,−ΔIO の変化、図7は理想的な補償量の変化、
図7は本発明によるU相用補償量分配回路25Uが出
力する補償量VeDU の変化、図7はにより補償した
場合に生じる誤差電圧の変化をそれぞれが表している。
【0023】本発明によれば、出力電流IU の値が電流
検出判断レベル+ΔIO と−ΔIOとの間に在るとき
は、電圧指令値原信号VU** が正極性ならば補償量V
eDU も正極性とし、電圧指令値原信号VU** が負極性な
らば負極性の補償量−VeDU とする(図7参照)こと
で、図7に図示の補償誤差電圧を生じるが、この補償
誤差電圧は出力電流IU の増加方向と同じ方向になる。
【0024】図8は図7に図示の補償量としたときの
出力電流波形の変化を表したタイムチャートである。即
ち出力電流IU が電流検出判断レベル+ΔIO と−ΔI
O の間に在るときは電圧指令値原信号VU** の極性に従
って補償量VeDU の極性を決めているので、出力電流I
U の波形はこの図8に示す如くであって、電流零点を通
過する回数が少なく、従って補償誤差電圧が増大する恐
れは無い。
【0025】図9は本発明の第4実施例を表すもので出
力電流と電圧指令値との位相角がπ以上で2πより小さ
い値のときの第2補償量分配回路の1相分の構成を表し
た回路図である。この図9の第4実施例回路に図示して
いる反転素子251 、2組のスイッチ252 と253 、論理回
路254 とこの論理回路の構成要素である2組の論理和素
子254Aと254Bの名称・用途・機能は図4で既述の第3実
施例回路の場合と同じであるから、これらの説明は省略
する。
【0026】この第4実施例回路では、既述の第3実施
例回路に位相角θを入力するコンパレータ255 と、この
コンパレータ255 の出力と電圧指令値極性信号CVUとを
入力する排他的論理和素子256 とが追加されており、コ
ンパレータ255 は位相角θの値が0≦θ<πの範囲に在
るときに零を出力し、π≦θ<2πの範囲に在るときに
1を出力する。それ故コンパレータ255 が零を出力する
ときの第4実施例回路の動作は第3実施例回路で既述し
た動作と全く同じであるが、コンパレータ255が1を出
力するときの動作を纏めると下記のとおりとなる。 (h) +ΔIO <IU のときVeDU =eD1 (i) −ΔIO ≦IU ≦+ΔIO ,0≦VU** のときVeDU =−eD1 (j) −ΔIO ≦IU ≦+ΔIO ,0>VU** のときVeDU =eD1 (k) −ΔIO >IU のときVeDU =−eD1 図10は図9に図示の本発明の第4実施例回路により波
形歪みを補償した場合の1相分の動作を示したタイムチ
ャートであって、図10は電圧指令値原信号VU**
出力電流IU と電流検出判断レベル+ΔIO ,−ΔIO
の変化、図10は理想的な補償量の変化、図10は
図4に図示の補償量分配回路が出力する補償量VeDU
変化、図10はにより補償した場合に生じる誤差電
圧の変化、図10は図9に図示の第2補償量分配回路
が出力する補償量VeDU の変化、図10はにより補
償した場合に生じる誤差電圧の変化をそれぞれが表して
いる。
【0027】位相角θの値がπ≦θ<2πの範囲に在る
とき(図10参照)に、図4に図示の補償量分配回路
を使用する場合の補償量(図10参照)では、補償誤
差電圧が出力電流IU の増加方向とは逆(図10参
照)になってしまう。これは電圧指令値原信号VU**
極性と出力電流IU の増加方向とが、前述の図5或いは
図7とは逆になるからである。従って電圧指令値原信号
U** による補償量の分配条件を変えなければならな
い。即ち出力電流IU が−ΔIO ≦IU ≦+ΔIOの範
囲に在るときに電圧指令値原信号VU** が負の場合はV
eDU =eD1とし、電圧指令値原信号VU** が正の場合は
eDU =−eD1とすれば(図10参照)、補償誤差電
圧の極性と出力電流IU の増加方向とを同じにする(図
10参照)ことが出来る。
【0028】図11は本発明の第5実施例を表した回路
図であって3相回路であるが、図示を簡略にするために
単線で表示している。この図11に図示の第5実施例回
路に記載の直流電源2、インバータ3、負荷4、周波数
設定器11、電圧指令値演算回路12、キャリア発振器
13、PWM回路14、オン遅延回路15、電流検出器
21、電流極性判別回路22、電圧極性判別回路23、
補償量分配回路25、及び加算器26の名称・用途・機
能は図1で既述の第1実施例回路と同じであるから、こ
れらの説明は省略する。
【0029】この第5実施例回路では、位相角検出回路
31へ電圧指令値原信号V**と出力電流Iとを入力して
両者の位相差θを検出する。この位相差検出値θを第2
補償量演算回路32へ入力することで、このθに対応し
た第2補償量演算値eD2を補償量分配回路25へ出力す
る。尚第2補償量演算回路32の回路構成とその動作は
図14又は図15で後述する。補償量分配回路25は電
圧指令値極性信号CVと出力電流極性信号CI+とCI-
に対応した極性の補償量VeDを加算器26へ出力するの
は、前述の第1実施例回路の場合と同じである。
【0030】図12はインバータ3の1相分の主回路構
成を表した回路図である。上側アームはトランジスタ30
1Tとダイオード301Dとの逆並列接続で構成し、下側アー
ムはトランジスタ304Tとダイオード304Dとの逆並列接続
で構成している。ここでトランジスタ301Tをオンすると
直流電源2からトランジスタ301Tを介して負荷4へ出力
電流Iが流れるが、これが第1モードである。第2モー
ドはトランジスタ301Tがオフしてダイオード304Dが導通
し、負荷4に流れている電流がダイオード304Dを介して
還流する。次いでトランジスタ304Tをオンするのが第3
モードであって、負荷4には逆方向の出力電流IU が流
れる。この状態でトランジスタ304Tをオフするのが第4
モードであって、ダイオード301Dの導通により逆方向の
電流が流れ続ける。
【0031】図13は図12で説明した4つのモードを
表したタイムチャートであって、図12は電流と電圧
の変化、図12はアームを構成している半導体素子
(トランジスタとダイオード)の電圧降下による誤差電
圧の変化をそれぞれが表している。即ち第1モードでは
トランジスタ301Tに、第2モードではダイオード304D
に、第3モードではトランジスタ304Tに、第4モードで
はダイオード301Dに出力電流Iが平均的に流れるものと
考えることが出来る。ここでトランジスタの電圧降下値
は、ダイオードの電圧降下値よりも大である。よってイ
ンバータ3が動作したときの半導体素子の電圧降下によ
る誤差電圧は、図13に図示の如くであって、オン遅
延時間Td により生じる誤差電圧と同様に出力電流Iの
極性に依存することになる。
【0032】半導体素子の電圧降下により生じる誤差電
圧eSOは下記の数2に示す式で表される。但しVTはト
ランジスタの電圧降下、VDはダイオードの電圧降下で
あり、θは出力電圧と出力電流との位相差である。
【0033】
【数2】 オン遅延時間Td に起因する誤差電圧の補償と、半導体
素子の電圧降下により生じる誤差電圧の補償とを同時に
実現するには、数2に記載の誤差電圧eSOと前述の数1
に記載のオン遅延時間に起因する誤差電圧eDOとを加算
した値を、第2補償量演算値eD2とすれば良い。即ち第
2補償量演算値eD2は下記の数3に示す如くになる。
【0034】
【数3】 図14は本発明の第6実施例を表した回路図であって、
図11の第5実施例回路に記載の第2補償量演算回路の
構成を表した回路図であって、前述の数3の演算を実現
するように構成した回路である。即ち2組の乗算器241
、242 でオン遅延時間に起因する誤差電圧eDOを演算
し、2組の乗算器311 、322 と1 組の除算器323 と2 組
の加算器324 、325 とで半導体素子の電圧降下により生
じる誤差電圧eSOを演算する。よって加算器326 でこれ
らeDOとeSOとを加算すれば、その加算演算結果が第2
補償量演算回路32から出力する第2補償量演算値eD2
となる。
【0035】図15は本発明の第7実施例を表した回路
図であって、図11で既述の第5実施例回路に記載の第
2補償量演算回路の別の構成を表した回路図であって、
既述した図14と同様に数3の演算を実現するものであ
る。即ちインバータ3を構成しているトランジスタの電
圧降下値VTとダイオードの電圧降下値VDが分かって
いる場合は、予め位相角θに対する誤差電圧eSOを前述
の数2に従って演算しておき、これにオン遅延時間に起
因する誤差電圧eDOを加算してメモリー329 へ格納して
おく。読出し回路328 は位相角検出回路31からの位相
角検出値θに対応した値を読み出す指令をメモリー329
に与えるので、メモリー329 は第2補償量演算値eD2
出力する。このように、予め計算した結果をメモリー32
9 に蓄えて、所要部分を呼び出す構成にしておけば、同
等の演算結果が短い演算時間で得られる。
【0036】図16は本発明の第8実施例を表した回路
図であって3相回路であるが、図示を簡略にするために
単線で表示している。この図16に図示の第8実施例回
路に記載の直流電源2、インバータ3、周波数設定器1
1、電圧指令値演算回路12、キャリア発振器13、P
WM回路14、オン遅延回路15、電流検出器21、電
流極性判別回路22、電圧極性判別回路23、補償量分
配回路25、及び加算器26の名称・用途・機能は図1
で既述の第1実施例回路の場合と同じであるから、これ
らの説明は省略する。この図16の第8実施例回路は、
電力を受電或いは発電出来る負荷例えば誘導電動機5が
インバータ3に接続される場合である。誘導電動機5は
インバータ3から交流電力を受け取って駆動運転してい
るが、制動運転時には交流電力を発生してこの交流電力
をインバータ3を介して直流側へ返還しているので、駆
動運転時と制動運転時とでは電力の方向が変化してい
る。このような性質の負荷即ち誘導電動機5を接続して
いるので、本発明では力率検出回路41、電力方向判別
回路42、第3補償量演算回路43、第4補償量演算回
路44、及び補償量切替えスイッチ45を備えている。
【0037】力率検出回路41は電圧指令値原信号V**
と出力電流Iとを入力して力率を検出する。電力方向判
別回路42はこの力率検出値を入力して誘導電動機5が
駆動運転中か制動運転中かの判別を行っている。駆動運
転中ならば補償量切替えスイッチ45の接点が図示トラ
ンジスタは反対の状態に切り換わって、第3補償量演算
回路43が出力する第3補償量演算値eD3を補償量分配
回路25へ与えるし、誘導電動機5が制動運転中ならば
補償量切替えスイッチ45の接点が図示の状態になっ
て、第4補償量演算回路44が出力する第4補償量演算
値eD4を補償量分配回路25へ与える。
【0038】誘導電動機5が駆動運転中の半導体素子に
生じる平均誤差電圧をeSPとすると、これに数1で既述
のオン遅延時間に起因して生じる電圧誤差eDOを加算し
た値が誘導電動機5の駆動運転中に生じる合計電圧誤差
であるから、第3補償量演算値eD3はこの合計電圧誤差
を補償すれば良い。即ち第3補償量演算値eD3は下記の
数4に示すものとなる。
【0039】
【数4】eD3=eDO+eSP 同様に誘導電動機5が制動運転中の半導体素子に生じる
平均誤差電圧をeSRとすると、これに数1で既述のオン
遅延時間に起因して生じる電圧誤差eDOを加算した値が
誘導電動機5の制動運転中に生じる合計電圧誤差である
から、第4補償量演算値eD4はこの合計電圧誤差を補償
すれば良い。即ち第4補償量演算値eD4は下記の数5に
示すものとなる。
【0040】
【数5】eD4=eDO+eSR このように半導体素子に生じる平均誤差電圧を駆動運転
時と制動運転時とに分けて予め求めておけば、負荷の運
転状態に対応した補償量を近似的に素早く演算出来るの
で、図11で既述の第5実施例回路のように、位相角θ
をその都度演算しなくてもよいから、演算時間を短縮し
たい場合に有用である。
【0041】
【発明の効果】インバータの上側アームと下側アームと
が同時にオンしてアーム短絡事故となるのを防ぐにはオ
ン時点を僅かに遅らせるオン遅延時間が必要であるが、
このオン遅延時間のためにインバータ出力電圧には電圧
指令値に対して誤差や波形歪みを生じてしまう。この発
明は、パルス幅変調制御のキャリア周波数とインバータ
の直流側電圧とオン遅延時間との積を補償量演算回路で
演算して、これを前記誤差電圧を補償する値とする。
又、インバータ出力電流が正のときはこの補償値を正極
性で電圧指令値に加算し、インバータ出力電流が負のと
きはこの補償値を負極性で電圧指令値に加算するのであ
るが、零点近傍では電流極性の判別は困難であるから、
出力電流がこの零点近傍に予め設定した電流検出判断レ
ベルの範囲内に在るときは電圧指令値が正極性ならば補
償値を電圧指令値に加算、負極性ならば補償値を負極性
で電圧指令値に加算するように補償量分配回路は動作す
るので、電圧制御ループを備えていないオープンループ
制御のインバータでも、オン遅延時間の影響による出力
電圧の変動や波形歪みの発生を抑制出来る効果が得られ
る。又、電圧と電流の位相差がπから2πの間のときは
位相差検出用コンパレータと排他的論理和素子とを追加
した補償量分配回路とすることで、出力電流が零点近傍
に予め設定した電流検出判断レベルの範囲内に在るとき
に電圧指令値が正極性ならば補償値を負極性とし、電圧
指令値が負極性ならば補償値を正極性にして電圧指令値
に加算するので、前述と同様の効果が得られる。
【0042】更にインバータを構成している半導体素子
の電圧降下が原因で出力電圧に誤差電圧を生じるが、こ
の電圧降下をインバータの動作モードに対応して半導体
スイッチ素子の電圧降下と逆並列接続したダイオードの
電圧降下とに分解し、この電圧降下による誤差電圧と前
述のオン遅延時間による誤差電圧とを同時に補償する量
を補償量演算回路で演算させることにより、インバータ
出力電圧に生じる誤差電圧をより一層抑制出来る。又こ
れらの補償量を予め演算してメモリーに格納しておき、
随時呼び出して使用することで、演算速度の向上でより
精密な補償を行える効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を表した回路図
【図2】図1の実施例回路に記載の電流極性判別回路の
1相分の構成を表した回路図
【図3】本発明の第2実施例を表すもので第1補償量演
算回路の構成を示した回路図
【図4】本発明の第3実施例を表すもので出力電流と電
圧指令値との位相角が零以上でπより小さい値のときの
補償量分配回路の1相分の構成を表した回路図
【図5】オン遅延時間により生じる波形歪みの補償を理
想的に行う場合の1相分の動作を示したタイムチャート
【図6】図5に図示の補償量としたときの出力電流波
形の変化を表したタイムチャート
【図7】図1から図4に図示の本発明の実施例回路によ
り波形歪みを補償した場合の1相分の動作を示したタイ
ムチャート
【図8】図7に図示の補償量としたときの出力電流波
形の変化を表したタイムチャート
【図9】本発明の第4実施例を表すもので出力電流と電
圧指令値との位相角がπ以上で2πより小さい値のとき
の第2補償量分配回路の1相分の構成を表した回路図
【図10】図9に図示の本発明の第4実施例回路により
波形歪みを補償した場合の1相分の動作を示したタイム
チャート
【図11】本発明の第5実施例を表した回路図
【図12】インバータ3の1相分の主回路構成を表した
回路図
【図13】図12で説明した4つのモードを表したタイ
ムチャート
【図14】本発明の第6実施例を表した回路図
【図15】本発明の第7実施例を表した回路図
【図16】本発明の第8実施例を表した回路図
【図17】インバータのパルス幅変調制御部分の従来例
を示した回路図
【図18】図17に図示の従来例回路のU相部分の動作
を説明したタイムチャート
【図19】電圧制御ループを使用したパルス幅変調制御
インバータの従来例を示した回路図
【符号の説明】
2 直流電源 3 インバータ 4 負荷 5 負荷としての誘導電動機 12 電圧指令値演算回路 13 キャリア発振器 14 PWM回路 15 オン遅延回路 16 電圧検出器 17 電圧調節器 21 電流検出器 21U U相用電流検出器 22 電流極性判別回路 22U U相用電流極性判別回路 23 電圧極性判別回路 23U U相用電圧極性判別回路 24 第1補償量演算回路 25 補償量分配回路 25U U相用補償量分配回路 26 加算器 26U U相用加算器 31 位相角検出回路 32 第2補償量演算回路 41 力率検出回路 42 電力方向判別回路 43 第3補償量演算回路 44 第4補償量演算回路 45 補償量切替えスイッチ CI+ 出力電流極性信号 CI- 出力電流極性信号 CIU+ U相出力電流極性信号 CIU- U相出力電流極性信号 CV 電圧指令値極性信号 CVU U相電圧指令値極性信号 ED 直流電源電圧 eD0 平均誤差電圧の大きさ eD1 第1補償量演算値 eD2 第2補償量演算値 eD3 第3補償量演算値 eD4 第4補償量演算値 eSO 半導体素子の電圧降下により生じる誤差電圧 fc キャリア周波数 I 出力電流 IU U相出力電流 Td オン遅延時間 VC キャリア信号 VeD 補償量 VeDU U相補償量 V* 電圧指令値 VU* U相電圧指令値 V** 電圧指令値原信号 VU** U相電圧指令値原信号 +ΔIO 正の所定値としての電流検出判断レベル −ΔIO 負の所定値としての電流検出判断レベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/537 H02M 7/48

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体スイッチ素子でなるアームをブリッ
    ジ接続して直流を交流に変換するインバータを構成し、
    電圧指令信号とキャリア信号との大小関係の比較で得ら
    れるパルス幅変調した電圧信号を前記ブリッジ接続の上
    側アーム素子又は下側アーム素子へ与えて前記インバー
    タを制御する際に、前記上側アーム素子と下側アーム素
    子との同時オンを防止するオン遅延時間を設けているパ
    ルス幅変調制御インバータにおいて、 前記インバータの出力電流が正又は負の所定値を越えた
    場合にこの出力電流の極性を判別する信号を出力する電
    流極性判別手段と、前記電圧指令信号の極性を判別する
    信号を出力する電圧極性判別手段と、前記オン遅延時間
    が原因で当該インバータの出力電圧に生じる誤差電圧を
    補償する量を演算する第1の補償量演算手段と、この第
    1補償量演算値の極性を前記電流極性と電圧極性とに対
    応させて出力する補償量分配手段と、前記電圧指令信号
    にこの補償量分配手段の出力値を加算した値を新たな電
    圧指令信号とする加算手段とを備えていることを特徴と
    するパルス幅変調制御インバータの制御回路。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のパルス幅変調制御インバ
    ータの制御回路において、前記第1補償量演算手段は、
    前記インバータへ入力する直流電圧と前記キャリア信号
    の周波数と前記オン遅延時間との積を演算する手段を備
    え、この演算結果を第1補償量演算値として出力するこ
    とを特徴とするパルス幅変調制御インバータの制御回
    路。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のパルス幅変調制御インバ
    ータの制御回路において、前記出力電流と電圧指令値と
    の位相角が零以上でπより小さい値のときの前記補償量
    分配手段は、前記出力電流が前記正の所定値を越えてい
    る場合と、前記出力電流が前記正又は負の所定値以内で
    且つ前記電圧極性が正の場合とでは入力した前記第1補
    償量演算値を正極性で出力し、前記出力電流が前記負の
    所定値を越えている場合と、前記出力電流が前記正又は
    負の所定値以内で且つ前記電圧極性が負の場合とでは入
    力した前記第1補償量演算値を負極性で出力することを
    特徴とするパルス幅変調制御インバータの制御回路。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のパルス幅変調制御インバ
    ータの制御回路において、前記出力電流と電圧指令値と
    の位相角がπ以上で2πより小さい値のときの前記補償
    量分配手段は、前記出力電流が前記正の所定値を越えて
    いる場合と、前記出力電流が前記正又は負の所定値以内
    で且つ前記電圧極性が負の場合とでは入力した前記第1
    補償量演算値を正極性で出力し、前記出力電流が前記負
    の所定値を越えている場合と、前記出力電流が前記正又
    は負の所定値以内で且つ前記電圧極性が正の場合とでは
    入力した前記第1補償量演算値を負極性で出力する構成
    の第2補償量分配手段を使用することを特徴とするパル
    ス幅変調制御インバータの制御回路。
  5. 【請求項5】半導体スイッチ素子とこれに逆並列接続し
    たダイオードとでなるアームをブリッジ接続して直流を
    交流に変換するインバータを構成し、電圧指令信号とキ
    ャリア信号との大小関係の比較で得られるパルス幅変調
    した電圧信号を前記ブリッジ接続の上側アーム素子又は
    下側アーム素子へ与えて前記インバータを制御する際
    に、前記上側アーム素子と下側アーム素子との同時オン
    を防止するオン遅延時間を設けているパルス幅変調制御
    インバータにおいて、 前記インバータの出力電流が正又は負の所定値を越えた
    場合にこの出力電流の極性を判別する信号を出力する電
    流極性判別手段と、前記電圧指令信号の極性を判別する
    信号を出力する電圧極性判別手段と、前記インバータ出
    力電流と前記電圧指令信号とを入力して両者の位相角を
    検出する位相角検出手段と、前記オン遅延時間とインバ
    ータを構成する半導体素子の電圧降下が原因で当該イン
    バータの出力電圧に生じる誤差電圧を補償する量をこの
    位相角検出値に従って演算する第2の補償量演算手段
    と、この第2補償量演算値の極性を前記出力電流極性と
    電圧極性とに対応させて出力する補償量分配手段と、前
    記電圧指令信号にこの補償量分配手段の出力値を加算し
    た値を新たな電圧指令信号とする加算手段とを備えてい
    ることを特徴とするパルス幅変調制御インバータの制御
    回路。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のパルス幅変調制御インバ
    ータの制御回路において、前記第2補償量演算手段は、
    πから前記位相角検出値を減算した値に前記半導体スイ
    ッチ素子の電圧降下値を乗算した演算結果と、前記位相
    角検出値に前記ダイオードの電圧降下値を乗算した演算
    結果とを加算し、この加算演算結果をπで割り算した値
    に更に前記インバータへ入力する直流電圧と前記キャリ
    ア信号の周波数と前記オン遅延時間との積の演算結果を
    加算する演算を行い、この加算演算結果を第2補償量演
    算値として出力することを特徴とするパルス幅変調制御
    インバータの制御回路。
  7. 【請求項7】請求項5に記載のパルス幅変調制御インバ
    ータの制御回路において、前記第2補償量演算手段は、
    πから任意の位相角を減算した値に前記半導体スイッチ
    素子の電圧降下値を乗算した演算結果と、前記任意の位
    相角に前記ダイオードの電圧降下値を乗算した演算結果
    とを加算し、この加算演算結果をπで割り算した値に更
    に前記インバータへ入力する直流電圧と前記キャリア信
    号の周波数と前記オン遅延時間との積の演算結果を加算
    する演算を各位相角毎に予め行ってその演算結果を記憶
    するメモリーと、前記位相角検出値に対応した演算結果
    を前記メモリーから読み出すデータ読み出し手段とで構
    成していることを特徴とするパルス幅変調制御インバー
    タの制御回路。
  8. 【請求項8】請求項5に記載のパルス幅変調制御インバ
    ータの制御回路において、前記補償量分配手段は、前記
    出力電流が前記正の所定値を越えている場合と、前記出
    力電流が前記正又は負の所定値以内で且つ前記電圧極性
    が正の場合とでは入力した前記第2補償量演算値を正極
    性で出力し、前記出力電流が前記負の所定値を越えてい
    る場合と、前記出力電流が前記正又は負の所定値以内で
    且つ前記電圧極性が負の場合とでは入力した前記第2補
    償量演算値を負極性で出力することを特徴とするパルス
    幅変調制御インバータの制御回路。
  9. 【請求項9】半導体スイッチ素子とこれに逆並列接続し
    たダイオードとでなるアームをブリッジ接続して直流を
    交流に変換するインバータを構成し、このインバータか
    ら交流電力を受電し又は交流電力を発電する負荷を接続
    し、電圧指令信号とキャリア信号との大小関係の比較で
    得られるパルス幅変調した電圧信号を前記ブリッジ接続
    の上側アーム素子又は下側アーム素子へ与えて前記イン
    バータを制御する際に、前記上側アーム素子と下側アー
    ム素子との同時オンを防止するオン遅延時間を設けてい
    るパルス幅変調制御インバータにおいて、 前記インバータの出力電流が正又は負の所定値を越えた
    場合にこの出力電流の極性を判別する信号を出力する電
    流極性判別手段と、前記電圧指令信号の極性を判別する
    信号を出力する電圧極性判別手段と、前記インバータ出
    力電流と前記電圧指令信号とを入力して力率を検出する
    力率検出手段と、この力率検出値から前記負荷が電力を
    受電か発電かを判別する電力方向判別手段と、前記オン
    遅延時間と負荷が受電時の半導体スイッチ素子の平均誤
    差電圧とが原因で当該インバータの出力電圧に生じる誤
    差電圧を補償する量を演算する第3の補償量演算手段
    と、前記オン遅延時間と負荷が発電時の半導体スイッチ
    素子の平均誤差電圧とが原因で当該インバータの出力電
    圧に生じる誤差電圧を補償する量を演算する第4の補償
    量演算手段と、前記電力方向判別手段の出力信号に対応
    して入力する前記第3補償量演算値又は第4補償量演算
    値いずれかの極性を、前記出力電流極性と電圧極性とに
    対応させて出力する補償量分配手段と、前記電圧指令信
    号にこの補償量分配手段の出力値を加算した値を新たな
    電圧指令信号とする加算手段とを備えていることを特徴
    とするパルス幅変調制御インバータの制御回路。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のパルス幅変調制御イン
    バータの制御回路において、前記第3補償量演算手段
    は、前記インバータの直流入力電圧と前記キャリア信号
    の周波数と前記オン遅延時間との積の演算値に前記負荷
    が電力を受電する際の前記半導体スイッチ素子の平均誤
    差電圧を加算し、この加算演算結果を第3補償量演算値
    として出力し、前記第4補償量演算手段は、前記インバ
    ータの直流入力電圧と前記キャリア信号の周波数と前記
    オン遅延時間との積の演算値に前記負荷が電力を発電す
    る際の前記半導体スイッチ素子の平均誤差電圧を加算
    し、この加算演算結果を第4補償量演算値として出力す
    ることを特徴とするパルス幅変調制御インバータの制御
    回路。
  11. 【請求項11】請求項9に記載のパルス幅変調制御イン
    バータの制御回路において、前記補償量分配手段は、前
    記出力電流が前記正の所定値を越えている場合と、前記
    出力電流が前記正又は負の所定値以内で且つ前記電圧極
    性が正の場合とでは前記第3補償量演算値又は第4補償
    量演算値を正極性で出力し、前記出力電流が前記負の所
    定値を越えている場合と、前記出力電流が前記正又は負
    の所定値以内で且つ前記電圧極性が負の場合とでは前記
    第3補償量演算値又は第4補償量演算値を負極性で出力
    することを特徴とするパルス幅変調制御インバータの制
    御回路。
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