JP2000152683A - ブラシレスdcモータの制御方法 - Google Patents

ブラシレスdcモータの制御方法

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JP2000152683A
JP2000152683A JP10324239A JP32423998A JP2000152683A JP 2000152683 A JP2000152683 A JP 2000152683A JP 10324239 A JP10324239 A JP 10324239A JP 32423998 A JP32423998 A JP 32423998A JP 2000152683 A JP2000152683 A JP 2000152683A
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Tetsuo Kanie
徹雄 蟹江
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置検出エラーが生じる虞が無く、その結
果、過電流のトリップが生じる虞が無く、弱め界磁制御
が安定し、モータの最高回転数が増加するブラシレスD
Cモータの制御方法を提供する。 【解決手段】 交流電源2により入力され直流に変換さ
れた電圧をスイッチングによりブラシレスDCモータ3
に供給するとともに、予め記憶されている制御位相角デ
ータより各運転周波数に対応する制御位相角を設定し、
この設定された制御位相角に基づきブラシレスDCモー
タ3への出力電圧位相を調整するブラシレスDCモータ
の制御方法において、制御位相角は、各運転周波数より
求められた基準位相角と、電流検出回路32により検出
される電流値33に対応する基準位相角からの位相変位
量との和であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレスDCモ
ータの制御方法に関し、特に、空調機の圧縮機駆動に好
適に用いられ、弱め磁界制御法を安定させることにより
最高回転数を増加させるブラシレスDCモータの制御方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空調機の圧縮機用ブラシレスDC
モータを制御するには、交流電源を入力電源とするイン
バータ装置が用いられている。図5は従来の空調機用イ
ンバータ装置を示すブロック図、図6はこの空調機用イ
ンバータ装置のロータの位置検出回路を示すブロック図
であり、図において、1はインバータ装置、2はインバ
ータ装置lの交流電源、3はインバータ装置1により制
御されるブラシレスDCモータである。
【0003】このインバータ装置1では、交流電源2か
ら入力される電圧をAC/DCコンバータ4により所定
の直流電圧に変換し、その後平滑コンデンサ5で平滑化
された直流電圧をスイッチング回路6でスイッチング
し、ブラシレスDCモータ3に交流電圧を供給してい
る。前記スイッチング回路6は、これを駆動するドライ
ブ回路7とマイコンを用いた制御回路8により制御され
ている。
【0004】但し、空調機の圧縮機用ブラシレスDCモ
ータの制御においては、高速サーボ装置のように俊敏な
応答性や高精度の速度制御性までは必要とされていない
ために、制御回路8では、メモリー9上に記憶されてい
る制御位相角のデータ10、すなわち位置検出回路11
から制御回路8に入力される位置検出信号l2に対する
制御電圧出力波形の制御位相角のデータ10を各周波数
iごとに参照することで、ブラシレスDCモータ3の
制御を行っている。
【0005】表1に、この運転周波数f(Hz)と制御
位相角θ(deg)のデータの一例を示す。
【表1】
【0006】制御回路8の内部における処理では、位相
の制御はインバータ電圧の出力タイミングを制御するタ
イマの値となるので、各運転周波数f毎に、制御位相角
θに相当するタイマ値tcが書き込まれることになる。
また、位置検出回路11では、ブラシレスDCモータ3
のロータ3aの回転位置を、モータ3の誘起電圧を利用
して検出している。
【0007】この位置検出回路11では、ブラシレスD
Cモータ3の電機子巻線の端子電圧を入力し、スイッチ
ング回路6から出力されるPWM信号やスパイク電圧を
除去するために、図6に示すように、各相の端子21a
〜21cそれぞれにおける端子電圧(誘起電圧)U、
V、Wを、交流結合&積分回路22a〜22cによりそ
れぞれ積分し、これらの積分した信号を、信号比較回路
23a〜23cにおいて所定の信号(ここでは他の一相
の信号)と比較して通電の切り替えタイミングを生成
し、出力信号発生回路24により位置検出出力信号25
を出力している。この位置検出回路11には、運転周波
数fに対して位置検出回路11より出力する位置検出信
号l2の位相が変化してしまうという特性はあるが、運
転周波数f毎に上述した表1に示すようなテーブルを持
つことで対応している。
【0008】ここで、ブラシレスDCモータ3において
は、平滑コンデンサ5の直流電圧及び出力トルクが一定
の場合には、ブラシレスDCモータ3の特性によって決
まる誘起電圧により最高回転数に限界がある。しかしな
がら、空調機の低温暖房時のように、高速回転は必要で
あるが出力トルクはそれ程要求されないような運転条件
においては、効率を若干犠牲にしてもl〜2割方高い高
速回転をさせたいという要求があり、この要求に対応す
るために弱め界磁制御を行うことで対処している。例え
ば、空調機の場合に弱め界磁制御を行うには、制御回路
8において、メモリー9上に記億されている制御位相角
θのデータを、予め各周波数fi毎に所定の量だけイン
バータ装置lの出力電圧波形が進む方向に設定すること
で対応している。
【0009】図7は、従来の制御法によりブラシレスD
Cモータ3を駆動した際の、運転周波数fの指令値が7
200rpm、負荷トルクが20kgfCmにおけるモ
ータ線間(U−V間)の電圧波形V及びモータ相(U
相)の電流波形Iを示す図である。ここで、同図(a)
はインバータ出力制御位相進み角が小の場合、同図
(b)はインバータ出力制御位相進み角が中の場合、同
図(c)はインバータ出力制御位相進み角が大の場合を
示す。
【0010】図8は、従来の制卸法によりブラシレスD
Cモータ3を駆動した際におけるモータ相電圧・モータ
電流及び位置検出回路11の各信号波形を示す図であ
る。図において、はロータ3aの位置を等価的に示す
U相誘起電圧のゼロクロスポイントに調整した工ンコー
ダ信号(1パルス/1回転)、は位置検出回路11の
出力信号、はモータ相電圧(W相)、は位置検出回
路11の内部信号(U、V、W)を交流結合&積分回路
22a〜22cによりそれぞれ積分した後の出力、は
モータ電流(W相、U相)である。なお、図9には、ロ
ータ3aの位置検出回路11における実際のモータ電流
一位置検出回路信号出力の位相進み角特性を示してい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の圧縮機用ブラシレスDCモータ3の制御法において
は、位置検出回路11は、運転周波数fに対して制御位
相角θが変化してしまうばかりてはなく、ブラシレスD
Cモータ3の電流によってもスイッチング回路6内にお
けるダイオード環流期間の増大により、位置検出信号1
2の位相が進んでしまうという問題点があった。
【0012】特に、運転周波数fが最高速域の場合に
は、弱め界磁制御を行うためにインバータの出力電圧の
位相を進める必要があるが、図7に示すように、制御回
路8及びドライブ回路7によりそれ自体が出力している
信号や還流ダイオードの影響により誘起電圧が隠れるよ
うになってしまい、検出が難しくなる。さらに、負荷が
大きくなつてモータ電流が増大したような場合には、誘
起電圧の検出が不可能となり、位置検出エラーにより過
電流がトリップし易くなるという問題点があった。
【0013】なお、運転周波数fが最高速域ではない低
・中速域の場合では、弱め界磁制御によりインバータの
出力電圧の位相を進める必要がないので、各周波数での
設計ポイントでインバータの出力電圧の位相を設定して
やれば、誘起電圧の検出の有無はあまり問題とされな
い。
【0014】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、位置検出エラーが生じる虞が無く、その結
果、過電流のトリップが生じる虞が無く、弱め界磁制御
が安定し、モータの最高回転数が増加するブラシレスD
Cモータの制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様なブラシレスDCモータの制御方法
を提供する。すなわち、請求項1記載のブラシレスDC
モータの制御方法は、交流電源により入力され直流に変
換された電圧をスイッチングによりブラシレスDCモー
タに供給するとともに、予め記憶されている制御位相角
データより各運転周波数に対応する制御位相角を設定
し、この設定された制御位相角に基づきブラシレスDC
モータへの出力電圧位相を調整するブラシレスDCモー
タの制御方法において、前記制御位相角は、前記各運転
周波数より求められた基準位相角と、電流検出回路によ
り検出される電流値に対応する前記基準位相角からの位
相変位量との和であることを特徴としている。
【0016】請求項2記載のブラシレスDCモータの制
御方法は、請求項1記載のブラシレスDCモータの制御
方法において、前記電流値は、交流電流値、モータ電流
値、直流電流値のいずれか1つ、または2つ以上の組み
合わせからなることを特徴としている。
【0017】本発明の請求項1記載のブラシレスDCモ
ータの制御方法では、制御位相角を、各運転周波数より
求められた基準位相角と、電流検出回路により検出され
る電流値に対応する前記基準位相角からの位相変位量と
の和としたことにより、弱め界磁制御によるブラシレス
DCモータへの出力電圧位相の進み量を、負荷に応じて
調整することが可能になり、誘起電圧が検出できなくな
る虞が無くなり、位置検出エラーが無くなり、その結
果、過電流トリップが生じる虞が無くなる。これによ
り、弱め界磁制御が安定し、ブラシレスDCモータの最
高回転数が増加する。
【0018】請求項2記載のブラシレスDCモータの制
御方法では、前記電流値を、交流電流値、モータ電流
値、直流電流値のいずれか1つ、または2つ以上の組み
合わせとしたことにより、これらの電流値のいずれか1
つ、または2つ以上の組み合わせから、前記基準位相角
からの位相変位量が求められ、該位相変位量の正確度が
増す。これにより、ブラシレスDCモータへの出力電圧
位相の進み量の調整がより正確になり、弱め界磁制御が
さらに安定し、増加したブラシレスDCモータの最高回
転数が安定する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のブラシレスDCモータの
制御方法の各実施形態について図面に基づき説明する。 [第1の実施形態]図1は本発明のブラシレスDCモー
タの制御方法が適用された第1の実施形態の空調機用イ
ンバータ装置を示すブロック図、図2はこの空調機用イ
ンバータ装置のロータの位置検出回路を示すブロック図
であり、これらの図において、図5及び図6に示す従来
の空調機用インバータ装置及びロータの位置検出回路と
同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省
略する。
【0020】本実施形態の空調機用インバータ装置及び
ロータの位置検出回路が、上述した従来の空調機用イン
バータ装置及びロータの位置検出回路と異なる点は、交
流電源2とインバータ装置31のAC/DCコンバータ
4との間に、入力する交流電流を検出するための交流電
流検出回路32を設け、この交流電流検出回路32によ
り検出した交流電流値33を電気信号として制御回路3
4に入力し、この制御回路34において前記交流電流値
33及び運転周波数より負荷の大きさを推定し、インバ
ータ装置31の出力電圧位相を調整する点である。
【0021】このインバータ装置31の出力電圧位相を
調整するには、予めオフラインにて、位置検出回路11
のモータ電流一位相進み角特性を考慮に入れて、各周波
数毎に交流電流負荷特性を算出又は測定してテーブル化
しておく。すなわち、制御回路34においては、ブラシ
レスDCモータの高速運転域を拡大しようとして弱め界
磁制御を実施する際に、従来の各運転周波数f毎に一つ
の制御位相角θが対応するデータテ−ブルではなく、入
力する交流電流を検出する交流電流検出回路32で検出
した電流値の大きさに対応して、複数の制御位相角を有
するデータテーブルを作成しておく。
【0022】特に、制御位相角の進めすぎにより誘起電
圧が検出不能とならないように、位置検出回路11のモ
ータ電流一位相進み角特性を考慮に入れて制御位相角を
設定する。これにより、弱め界磁制御を安定して行うこ
とができる。表2に、実運転周波数f(Hz)、基準の
制御位相角θ0(deg)、各レベル毎の位相変位量そ
れぞれのデータの一例を示す。
【表2】
【0023】この表2では、制御位相角を用いて表して
いるが、実際の制御回路34のマイコンのテーブル上で
は、実運転周波数f毎の制御位相角θに対応するタイマ
値が書き込まれることになる。ここでは、従来の制御回
路8で用いた各運転周波数f毎の制御位相角θを基準の
制御位相角θ0(deg)とする。また、検出される交
流電流値33の大きさをk段階に分け、交流電流の大き
さに応じて基準の制御位相角θ0からの位相変位量を決
定する。例えば、交流電流の大きさがi番目の段階に入
る場合、基準の制御位相角θ0からの位相変位量をΔθi
とする。
【0024】これにより、実際の制御位相角θは、実運
転周波数f及び交流電流値33(I i)に対応して、θ
=θ0+Δθiと設定することができる。なお、交流電流
値33の大きさを必ずしもk段階に分けてテーブル化す
る必要はない。例えば、制御位相角θを交流電流の関数
として表すことができれば、計算式を用いて設定するこ
とも可能である。
【0025】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、交流電源2とインバータ装置31のAC/DCコン
バータ4との間に交流電流検出回路32を設け、この交
流電流検出回路32により検出した交流電流値33を電
気信号として制御回路34に入力し、この制御回路34
において交流電流値33及び運転周波数より負荷の大き
さを推定し、インバータ装置31の出力電圧位相を調整
するので、負荷の大きさに応じて弱め界磁制御によるイ
ンバータ装置31の出力電圧位相の進み量を調整するこ
とにより、誘起電圧が検出不能となるのを避けることが
でき、位置検出エラーにより過電流トリップが生じるの
を防止することができる。したがって、弱め界磁制御を
安定的に行うことができ、圧縮機用ブラシレスDCモー
タの最高回転数を増大させることができる。
【0026】[第2の実施形態]図3は本発明のブラシ
レスDCモータの制御方法が適用された第2の実施形態
の空調機用インバータ装置を示すブロック図であり、こ
の空調機用インバータ装置のロータの位置検出回路のブ
ロック図は、図2に示す上述した第1の実施形態のブロ
ック図と同様である。
【0027】この空調機用インバータ装置41が、上述
した第1の実施形態の空調機用インバータ装置31と異
なる点は、スイッチング回路6とブラシレスDCモータ
3の間にモータ電流を検出するためのモータ電流検出回
路42a、42bを設け、これらのモータ電流検出回路
42a、42bより出力されるモータ電流値43を制御
回路34に入力し、制御回路34において入力されたモ
ータ電流値43及び運転周波数fより負荷の大きさを推
定し、インバータ装置41の出力電圧位相を調整する点
である。
【0028】このインバータ装置41の出力電圧位相を
調整するには、予めオフラインにて、位置検出回路11
のモータ電流一位相進み角特性を考慮に入れて、各周波
数毎にモータ電流負荷特性を算出又は測定してテーブル
化しておく。すなわち、制御回路34においては、ブラ
シレスDCモータの高速運転域を拡大しようとして弱め
界磁制御を実施する際に、従来の各運転周波数f毎に一
つの制御位相角θが対応するデータテ−ブルではなく、
モータ電流検出回路42a、42bで検出されるモータ
電流値43の大きさに対応して、複数の制御位相角を有
するデータテーブルを作成しておく。
【0029】特に、制御位相角の進めすぎにより誘起電
圧が検出不能とならないように、位置検出回路11のモ
ータ電流一位相進み角特性を考慮に入れて制御位相角を
設定する。これにより、弱め界磁制御を安定して行うこ
とができる。実際の運転周波数f(Hz)、基準の制御
位相角θ0(deg)、各レベル毎の位相変位量それぞ
れのデータは、第1の実施形態の表2に示したものと同
様である。
【0030】この表2では、制御位相角を用いて表して
いるが、実際の制御回路34のマイコンのテーブル上で
は、実際の運転周波数f毎の制御位相角θに対応するタ
イマ値が書き込まれることになる。ここでは、従来の制
御回路8で用いた各運転周波数f毎の制御位相角θを基
準の制御位相角θ0(deg)とする。また、検出され
るモータ電流値の大きさをk段階に分け、モータ電流の
大きさに応じて基準の制御位相角θ0からの位相変位量
を決定する。例えば、モータ電流の大きさがi番目の段
階に入る場合、基準の制御位相角θ0からの位相変位量
をΔθiとする。
【0031】これにより、実際の制御位相角θは、実際
の運転周波数f及びモータ電流値43(IMi)に対応し
て、θ=θ0+Δθiと設定することができる。なお、モ
ータ電流値の大きさを必ずしもk段階に分けてテーブル
化する必要はない。例えば、制御位相角θをモータ電流
の関数として表すことができれば、計算式を用いて設定
することも可能である。
【0032】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、スイッチング回路6とブラシレスDCモータ3の間
にモータ電流検出回路42a、42bを設け、これらの
モータ電流検出回路42a、42bより出力されるモー
タ電流値43を制御回路34に入力し、制御回路34に
おいてモータ電流値43及び運転周波数fより負荷の大
きさを推定し、インバータ装置41の出力電圧位相を調
整するので、負荷の大きさに応じて弱め界磁制御による
インバータ装置41の出力電圧位相の進み量を調整する
ことにより、誘起電圧が検出不能となるのを避けること
ができ、位置検出エラーにより過電流トリップが生じる
のを防止することができる。したがって、弱め界磁制御
を安定的に行うことができ、圧縮機用ブラシレスDCモ
ータの最高回転数を増大させることができる。
【0033】[第3の実施形態]図4は本発明のブラシ
レスDCモータの制御方法が適用された第3の実施形態
の空調機用インバータ装置を示すブロック図であり、こ
の空調機用インバータ装置のロータの位置検出回路のブ
ロック図は、図2に示す上述した第1の実施形態のブロ
ック図と同様である。
【0034】この空調機用インバータ装置51が、上述
した第1及び第2の実施形態の空調機用インバータ装置
31、41と異なる点は、AC/DCコンバータ4とス
イッチング回路6との間に直流電流を検出するための直
流電流検出回路52を設け、この直流電流検出回路52
により出力される直流電流値53を制御回路34に入力
し、制御回路34において入力された直流電流値53及
び運転周波数fより負荷の大きさを推定し、インバータ
装置51の出力電圧位相を調整する点である。
【0035】このインバータ装置51の出力電圧位相を
調整するには、予めオフラインにて、位置検出回路11
のモータ電流一位相進み角特性を考慮に入れて、各周波
数毎に直流電流負荷特性を算出又は測定してテーブル化
しておく。すなわち、制御回路34においては、ブラシ
レスDCモータの高速運転域を拡大しようとして弱め界
磁制御を実施する際に、従来の各運転周波数f毎に一つ
の制御位相角θが対応するデータテ−ブルではなく、直
流電流検出回路52により検出される直流電流値53の
大きさに対応して、複数の制御位相角を有するデータテ
ーブルを作成しておく。
【0036】特に、制御位相角の進めすぎにより誘起電
圧が検出不能とならないように、位置検出回路11のモ
ータ電流一位相進み角特性を考慮に入れて制御位相角を
設定する。これにより、弱め界磁制御を安定して行うこ
とができる。実際の運転周波数f(Hz)、基準の制御
位相角θ0(deg)、各レベル毎の位相変位量それぞ
れのデータは、第1の実施形態の表2に示したものと同
様である。
【0037】この表2では、制御位相角を用いて表して
いるが、実際の制御回路34のマイコンのテーブル上で
は、実際の運転周波数f毎の制御位相角θに対応するタ
イマ値が書き込まれることになる。ここでは、従来の制
御回路8で用いた各運転周波数f毎の制御位相角θを基
準の制御位相角θ0(deg)とする。また、検出され
る直流電流値の大きさをk段階に分け、直流電流の大き
さに応じて基準の制御位相角θ0からの位相変位量を決
定する。例えば、直流電流の大きさがi番目の段階に入
る場合、基準の制御位相角θ0からの位相変位量をΔθi
とする。
【0038】これにより、実際の制御位相角θは、実際
の運転周波数f及び直流電流値53(IDi)に対応し
て、θ=θ0+Δθiと設定することができる。なお、直
流電流値の大きさを必ずしもk段階に分けてテーブル化
する必要はない。例えば、制御位相角θを直流電流の関
数として表すことができれば、計算式を用いて設定する
ことも可能である。
【0039】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、AC/DCコンバータ4とスイッチング回路6との
間に直流電流検出回路52を設け、この直流電流検出回
路52により出力される直流電流値53を制御回路34
に入力し、制御回路34において直流電流値53及び運
転周波数fより負荷の大きさを推定し、インバータ装置
51の出力電圧位相を調整するので、負荷の大きさに応
じて弱め界磁制御によるインバータ装置51の出力電圧
位相の進み量を調整することにより、誘起電圧が検出不
能となるのを避けることができ、位置検出エラーにより
過電流トリップが生じるのを防止することができる。し
たがって、弱め界磁制御を安定的に行うことができ、圧
縮機用ブラシレスDCモータの最高回転数を増大させる
ことができる。
【0040】以上、本発明のブラシレスDCモータの制
御方法が適用された空調機用インバータ装置の各実施形
態について図面に基づき説明してきたが、具体的な構成
は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で設計の変更等が可能である。例え
ば、交流電流検出回路32、モータ電流検出回路42
a、42b、直流電流検出回路52の2つ以上を組み合
わせ、交流電流値33、モータ電流値43、直流電流値
53の2つ以上を同時に制御回路34に入力し、これら
の複数の電流値から所定の制御位相角を設定するように
しても同様の効果を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の請求項1記
載のブラシレスDCモータの制御方法によれば、制御位
相角を、各運転周波数より求められた基準位相角と、電
流検出回路により検出される電流値に対応する前記基準
位相角からの位相変位量との和としたことにより、弱め
界磁制御によるブラシレスDCモータへの出力電圧位相
の進み量を負荷に応じて調整することができ、誘起電圧
が検出できなくなる虞が無くなり、位置検出エラーが無
くなり、その結果、過電流トリップが生じる虞が無くな
る。したがって、弱め界磁制御を安定させることがで
き、ブラシレスDCモータの最高回転数を増加させるこ
とができる。
【0042】請求項2記載のブラシレスDCモータの制
御方法によれば、前記電流値を、交流電流値、モータ電
流値、直流電流値のいずれか1つ、または2つ以上の組
み合わせとしたので、これらの電流値のいずれか1つ、
または2つ以上の組み合わせにより前記基準位相角から
の位相変位量を求めることができ、該位相変位量の正確
度を高めることができる。したがって、ブラシレスDC
モータへの出力電圧位相の進み量の調整をより正確に行
うことができ、弱め界磁制御をさらに安定させることが
でき、ブラシレスDCモータの最高回転数を増加させか
つ安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の空調機用インバー
タ装置を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態の空調機用インバー
タ装置のロータの位置検出回路を示すブロック図であ
る。
【図3】 本発明の第2の実施形態の空調機用インバー
タ装置を示すブロック図である。
【図4】 本発明の第3の実施形態の空調機用インバー
タ装置を示すブロック図である。
【図5】 従来の空調機用インバータ装置を示すブロッ
ク図である。
【図6】 従来の空調機用インバータ装置のロータの位
置検出回路を示すブロック図である。
【図7】 従来の制御法によるブラシレスDCモータの
モータ線間の電圧波形及びモータ相の電流波形を示す図
である。
【図8】 従来の制御法によるブラシレスDCモータの
モータ相電圧・モータ電流及び位置検出回路の各信号波
形を示す図である。
【図9】 従来の空調機用インバータ装置のロータの位
置検出回路における実際のモータ電流一位置検出回路信
号出力の位相進み角特性を示す図である。
【符号の説明】
1 インバータ装置 2 交流電源 3 ブラシレスDCモータ 4 AC/DCコンバータ 5 平滑コンデンサ 6 スイッチング回路 7 ドライブ回路 8 制御回路 9 メモリー 10 制御位相角のデータ 11 位置検出回路 12 位置検出信号 21a〜21c 端子 22a〜22c 交流結合&積分回路 23a〜23c 信号比較回路 24 出力信号発生回路 25 位置検出出力信号 31 インバータ装置 32 交流電流検出回路 33 交流電流値 34 制御回路 41 インバータ装置 42a、42b モータ電流検出回路 43 モータ電流値 51 インバータ装置 52 直流電流検出回路 53 直流電流値

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源により入力され直流に変換され
    た電圧をスイッチングによりブラシレスDCモータに供
    給するとともに、予め記憶されている制御位相角データ
    より各運転周波数に対応する制御位相角を設定し、この
    設定された制御位相角に基づきブラシレスDCモータへ
    の出力電圧位相を調整するブラシレスDCモータの制御
    方法において、 前記制御位相角は、前記各運転周波数より求められた基
    準位相角と、電流検出回路により検出される電流値に対
    応する前記基準位相角からの位相変位量との和であるこ
    とを特徴とするブラシレスDCモータの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記電流値は、交流電流値、モータ電流
    値、直流電流値のいずれか1つ、または2つ以上の組み
    合わせからなることを特徴とする請求項1記載のブラシ
    レスDCモータの制御方法。
JP10324239A 1998-11-13 1998-11-13 ブラシレスdcモータの制御方法 Withdrawn JP2000152683A (ja)

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