JPH0638568A - プラントのモータ制御システム - Google Patents

プラントのモータ制御システム

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JPH0638568A
JPH0638568A JP4189466A JP18946692A JPH0638568A JP H0638568 A JPH0638568 A JP H0638568A JP 4189466 A JP4189466 A JP 4189466A JP 18946692 A JP18946692 A JP 18946692A JP H0638568 A JPH0638568 A JP H0638568A
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plant
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controller
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータコントローラの速度制御ゲインを直接
変更することなく、等価的に速度制御系の応答性を可変
できるようにする。 【構成】 プロセス機器を統括制御するプラントコント
ローラ30において、慣性モーメント演算手段38によ
り負荷の慣性モーメントを演算し、ゲイン設定手段39
はその慣性モーメントに基づいて目標速度の出力ゲイン
Kを設定し、目標速度補正手段33,34,35は設定
された出力ゲインKに基づいて目標速度設定手段32か
ら出力される目標速度ωを補正する。したがって、補正
された目標速度ω*は負荷慣性モーメントの変化が反映
されたレベルになっているから、モータコントローラ2
0は、その目標速度ω*に従って固定された応答時定数
を有する速度制御系でモータの速度を制御することによ
り、等価的に負荷慣性モーメントの変化に応じた応答性
に可変されることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロセスプラントのモ
ータ制御システムに係り、プロセスの運転条件や操業条
件の変化に合わせてプロセス機器を駆動するモータの制
御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】プロセスプラントの具体例としては、圧
延プラント、圧延材の焼鈍プラント、フィルムプラン
ト、抄紙プラント、磁気テーププラント等の帯状材処理
プラントが挙げられる。通常これらのプラントは帯状材
の走行ラインに沿って配設された1つ又は複数のプロセ
ス機器を含んで構成される。そして、それらのプロセス
機器の運転条件は、プロセスラインの操業条件等の変化
に密接な関連があることから、各プロセス機器はプロセ
スコンピュータ及び/又はプラントコントローラ(以下
プラントコントローラと総称する。)により統括制御す
ることが行われている。例えば、圧延プラントや焼鈍プ
ラント等の場合は、圧延材コイルの巻取機、圧延ロー
ル、ブライドルロール、テンションロール、ヘルパーロ
ール等の複数のプロセス機器を含んで構成される。この
ようなプラントにおいては、各プロセス機器を駆動する
モータの速度を、操業条件に合わせて協調制御すること
が要求される。この要求を満たすため、従来、プラント
コントローラから各モータの制御装置に速度指令を送
り、各モータ制御装置はその指令に基づいてモータの速
度を制御するようにしている。
【0003】ところが、圧延材の板厚が変化する等によ
り、モータの運動系の慣性モーメント(以下、負荷慣性
モーメントという)が変動し、これにより各モータの速
度の揃速性が崩れ、圧延材に加わる張力が変動して圧延
材の品質が低下したり、一部のモータが過負荷トリップ
する等の問題がある。
【0004】特に、帯状材の巻取り機は帯状材の尾端が
巻取りコイルの所定の位置で停止するように、尾端が巻
取り機近傍に来たとき、それ迄の張力制御のための電流
制御から速度制御に切換えて尾端停止位置制御が行われ
ている。この場合、巻取り径によって慣性モーメントが
10乃至20倍に変化するため、巻取り径の変化に合わ
せて速度制御ゲインを変えないと、尾端位置制御精度が
低下する。
【0005】そこで、従来は、特開平4−85604号
公報に提案されているように、プラントコントローラに
おいて、プロセスプラントの操業条件の変化に合わせ
て、例えば圧延材の板厚、材質、幅等の圧延条件あるい
は巻出し機や巻取り機のコイル径の変化に合わせて、各
モータの負荷慣性モーメントの変化を随時演算し、その
変化に基づいてモータコントローラの速度制御ゲインの
更新値を設定し、これをモータコントローラに伝送する
ようにし、モータコントローラは伝送された更新値に応
じて速度制御ゲインを更新することにより、各モータの
揃速性を保持して圧延材の張力変動を防止するようにし
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に提案されたシステムによれば、上位のプラントコン
ピュータからモータコントローラに速度制御ゲインの更
新値を伝送し、モータコントローラにおいて速度制御ゲ
インを更新するようにしていることから、次のような問
題がある。
【0007】(1)プラントコントローラから各モータ
コントローラへのデータ伝送は、一般に目標速度や目標
トルク等の制御指令をシリアル信号に変換して次分割で
行うようになっている。したがって、伝送データとして
速度制御ゲインの更新値が追加されると、伝送フレーム
のワード数が増える。そのため、その増加分だけ全部の
モータコントローラを一巡する伝送時間が長くなり、こ
れに応じて制御の高速応答性が損なわれるという問題が
ある。特に、制御対象のモータ台数が多い場合にその影
響が大きくなる。
【0008】(2)モータコントローラ側の速度制御手
段がアナログ素子を用いて構成されている場合には、そ
の制御ゲインを可変式にすることは簡単ではないので、
上記公報のシステムをそのまま適用することができな
い。同様に、既設のモータ制御システムに適用するに
は、大幅な改造を伴うから適用が困難である。
【0009】本発明の目的は、モータコントローラの速
度制御ゲインを直接変更することなく、等価的に速度制
御系の応答性を可変できるようにしたプラントのモータ
制御システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、負荷の慣性モーメントを算出するのに必
要な情報は、プラントコントローラで取得できること、
及び各モータに伝送する目標速度を負荷の慣性モーメン
トの変化に応じて補正することにより、等価的にモータ
コントローラの速度制御系のゲインを変えることができ
ることに鑑みなされたものである。
【0011】すなわち、本発明のモータ制御システム
は、プラントの操業条件に基づいてプロセス機器を統括
制御するプラントコントローラと、該プラントコントロ
ーラから与えられる制御指令に基づいて前記プロセス機
器を駆動するモータを制御するモータコントローラとを
備えてなるモータ制御システムを対象とし、前記プラン
トコントローラは、前記プラントの操業条件と前記モー
タの負荷条件とを入力し、前記操業条件に基づいて前記
モータの目標速度を設定する目標速度設定手段と、前記
モータの負荷条件に基づいて負荷の慣性モーメントを演
算する慣性モーメント演算手段と、該求めた慣性モーメ
ントに基づいて前記目標速度の出力ゲインを設定するゲ
イン設定手段と、該設定された出力ゲインに基づいて前
記目標速度を補正する目標速度補正手段と、該補正され
た目標速度を前記モータコントローラに伝送する出力手
段とを含み、前記モータコントローラは、前記プラント
コントローラの出力手段から伝送される前記目標速度を
取り込む入力手段と、該取り込まれた目標速度に基づい
て前記モータの速度を制御する速度制御手段とを含んで
構成されたことを特徴とする。
【0012】この場合において、前記ゲイン設定手段
は、前記モータコントローラの速度制御系のゲインを設
定する際に用いた前記モータの負荷慣性モーメントの初
期値に対する前記負荷慣性モーメントの比を出力ゲイン
として設定するようにできる。
【0013】また、前記プラントコントローラの前記目
標速度補正手段は、前記目標速度設定手段により設定さ
れた目標速度と前記モータの検出速度との差を求める減
算手段と、該減算手段の出力に前記出力ゲインを乗算す
る乗算手段とから構成できる。
【0014】また、前記モータコントローラの速度制御
手段が、前記目標速度と前記モータの検出速度との差に
基づいて前記モータの速度を制御する構成の場合は、前
記プラントコントローラの前記目標速度補正手段は、前
記目標速度設定手段により設定された目標速度と前記モ
ータの検出速度との差を求める減算手段と、該減算手段
の出力に前記出力ゲインを乗算する乗算手段と、該乗算
手段の出力に前記モータの検出速度を加算する加算手段
とから構成する。
【0015】ここで、前記プラントコントローラはコン
ピュータにより形成でき、また前記モータコントローラ
の速度制御手段はディジタルプロセッサであっても、ア
ナログ素子により形成されたものであってもよい。
【0016】また、前記モータコントローラが帯状材プ
ラントの巻取り機を駆動するモータの制御に用いられる
場合は、前記プラントコントローラは、前記プラントの
操業条件と前記モータの負荷条件と前記巻取り機の回転
角検出信号と前記巻取り機の近傍に設けられた帯状材の
尾端検出手段から出力される尾端検出信号とを取り込む
入力手段と、前記操業条件に基づいて前記巻取り機の巻
取り径を演算する巻取り径演算手段と、該巻取り径と前
記操業条件に基づいて前記モータの目標速度を設定する
とともに前記尾端検出信号に応答して機能が停止される
目標速度設定手段と、前記尾端検出信号に応答して起動
され予め設定された位置決め速度パターンに従って目標
速度を設定する位置決め制御手段と、前記巻取り径に基
づいて負荷の慣性モーメントを演算する慣性モーメント
演算手段と、該求めた慣性モーメントに基づいて前記目
標速度設定手段と前記位置決め制御手段から出力される
目標速度の出力ゲインを設定するゲイン設定手段と、該
設定された出力ゲインに基づいて前記目標速度を補正す
る目標速度補正手段と、該補正された目標速度を前記モ
ータコントローラに伝送する出力手段とを含んで構成す
る。
【0017】この場合において、前記位置決め制御手段
は、前記尾端検出信号が入力されたタイミングにおける
前記巻取り径と厚み等の帯状材データに基づいて、前記
尾端が所定の停止位置に至るまでの前記巻取り機の回転
角を基準回転角として設定する基準回転角設定手段と、
前記取り込まれた前記巻取り機の回転角検出信号に基づ
いて前記尾端検出信号の入力後の前記巻取り機の回転角
を検出する回転各検出手段と、該検出回転角と前記基準
回転角の差に応じて目標速度を漸次低下させる位置決め
速度パターン発生手段とを備えて構成することが好まし
い。
【0018】また、尾端検出信号は、周知の発光素子と
受光素子の組合せ又は超音波発信素子と受信素子の組合
せてなる尾端検出手段の他、前記帯状材を切断する切断
器の動作信号を用いることができる。
【0019】
【作用】このように構成することにより、本発明によれ
ば、次の作用により上記目的が達成できる。
【0020】まず、慣性モーメント演算手段により、モ
ータの負荷条件に基づいて負荷の慣性モーメントが演算
され、ゲイン設定手段により負荷慣性モーメントに基づ
いてモータの目標速度の出力ゲインが設定され、この出
力ゲインに基づいて目標速度が補正される。したがっ
て、この補正された目標速度は負荷慣性モーメントに対
応したゲインを乗じた値になっているから、モータコン
トローラはその目標速度に基づいてモータの速度を制御
することにより、負荷慣性モーメントの変化に応じた速
度応答性を実現することができる。つまり、モータコン
トローラの速度制御ゲインを直接変更することなく、等
価的に速度制御系の応答性を可変できる。
【0021】これにより、各プロセス機器のモータは、
操業条件の変化に合わせた制御特性により協調制御さ
れ、帯状材の板厚変化や巻取り径の変化等に起因する帯
状材の張力変動を抑え、また尾端停止位置制御の精度を
確保できる。
【0022】また、プラントコントローラからモータコ
ントローラへのデータ伝送容量を増やさずに、モータコ
ントローラの速度制御ゲインを実質的に可変できるか
ら、伝送時間の増大による応答性低下を回避できる。
【0023】また、モータコントローラの速度制御手段
のゲインは固定でよいことから、速度制御系がアナログ
素子を用いて構成されている場合であっても、また既設
のものであっても、そのまま本発明を適用できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0025】図1乃至図3に、本発明を圧延材の焼鈍プ
ラントに適用したモータ制御システムの一実施例を示
す。図2は圧延材の焼鈍プラントのモータ制御システム
の全体構成図を示し、図1は本実施例のプラントコント
ローラとモータコントローラの主要部のブロック構成図
を示す。
【0026】図2に示すように、本実施例の焼鈍プラン
トは、巻戻し機1から巻戻される圧延材2を、複数のブ
ライドルロール3A〜Dからなる入側ブライドルロール
群4を経て、複数のヘルパーロール5A〜Nを含んでな
る焼鈍設備6に導き、ここで焼鈍処理した後複数のブラ
イドルロール7A〜Cからなる出側ブライドルロール群
8を順次通して巻取機9に巻取るようになっている。巻
戻し機1はモータ10Aにより、入側ブライドルロール
3A〜Dはモータ10B〜Eにより、ヘルパーロール5
A〜Nはモータ10F〜Jにより、出側ブライドルロー
ル7A〜Cはモータ10K〜Mにより、巻取機9はモー
タ10Nによりそれぞれ駆動される。
【0027】このような焼鈍プラントにおいては、品質
保持や設備の安定操業の点から、各部の圧延材の張力を
一定の値に保持するため、各モータ10の速度応答の揃
速性を満たすことが最も重要な課題である。特に、圧延
材2の板厚や材料等の操業条件が変化すると、各モータ
10の運動系に作用する慣性モーメント(モータの負荷
慣性モーメント)が変化し、この変化に反比例して速度
応答が変化する。すなわち、材料等の変化による慣性モ
ーメントの変化の割合が、各モータによって異なるた
め、各モータ制御装置の速度応答に違いが出てくるので
ある。したがって、速度応答の揃速性を満たすには、操
業条件の変化に協調させて各モータの制御特性を調整す
る必要がある。この要求を満たす本実施例のモータ制御
システムについて次に説明する。
【0028】各モータ10A〜Nはそれぞれ対応させ
て、又は一定のグループ毎に設けられた複数のモータコ
ントローラ20A〜Nにより制御される。なお、図示を
簡単にするため、一部のモータコントローラは図示が省
略されている。各モータコントローラ20A〜Nはプラ
ントコントローラ30から、伝送路51を介して運転停
止指令、速度指令、トルク指令等の各種の制御指令等が
与えられるようになっている。また、モータコントロー
ラ20A〜Nからもプラントコントローラ30に対して
必要な情報を伝送可能になっている。更に、プラントコ
ントローラ30には各種センサ群54から必要なプロセ
ス機器の実際の運転情報が入力されている。また、プラ
ントコントローラ30は上位のプロセスコンピュータ5
0と接続されている。
【0029】プロセスコンピュータ50は、操業条件と
プラントコントローラ30からの実運転情報に基づい
て、プラントコントローラ30に各種の運転指令を出力
する。この運転指令には、圧延材の種類、板厚、板幅等
の圧延材の材質に関するデータ、圧延材の各部の走行速
度を設定するに必要な速度条件、圧延材の各部の張力を
設定するに必要な張力条件等が含まれる。指令プラント
コントローラ30は、与えられる運転指令に基づいて、
後述するように、各モータ10の速度、電流等の制御指
令を生成して、各モータコントローラ20に出力する。
このとき、センサ群54からの実運転情報と各モータコ
ントローラ20からの運転情報をもとに、運転状態を判
断する。モータコントローラ20A〜Nはプラントコン
トローラ30から与えられる制御指令どおりに、対応す
る各モータ10を制御する。
【0030】ここで、プラントコントローラ30とモー
タコントローラ20の構成について図1(A),(B)
を参照して説明する。同図(A)はプラントコントロー
ラ30の主要部の機能ブロック図であり、1台のモータ
に対応する部分のみを示している。図示のように、プラ
ントコントローラ30は図示していない入力手段を介し
て外部から入力データを取り込む。速度条件は目標速度
設定手段32に入力され、予め定められた手順に従って
制御対象であるモータの目標速度ω(rpm)が演算に
より設定される。この目標速度ωは減算手段33、ゲイ
ン乗算手段34、加算手段35を介して送信手段36に
入力される。また、モータの回転角信号θは、図示して
いないパルスジェネレータ等の回転角検出手段から入力
されるもので、モータの回転角に比例した数のパルス列
信号である。この回転角信号θは速度検出器37に入力
され、ここにおいてモータの実回転速度ωa(rpm)
に変換される。この実回転速度ωaは、減算手段33の
(−)端子に、また加算手段35の(+)端子にそれぞ
れ入力される。また、負荷条件はGD2演算手段38に
入力されている。この負荷条件は、モータ負荷の変動す
る負荷慣性モーメントを算出するのに必要なデータで、
例えば、圧延材の材質、厚み、板幅、ロール等のプロセ
ス機器本体のGD2、巻取り機の巻取りコイル径等のデ
ータである。また、モータ負荷の慣性モーメントのう
ち、モータ自体のGD2及び動力伝達機構のGD2等のよ
うに変化しないGD2分については、GD2演算手段38
のメモリなどに設定されている。求められたGD2はゲ
イン設定手段39に入力され、ここにおいて所望の応答
特性を得ることができるゲインKを演算し、前記ゲイン
乗算器34に出力する。このゲインKとしては、例え
ば、現在の負荷慣性モーメントGD2と、モータコント
ローラの速度応答特性の基準に用いた負荷慣性モーメン
トの初期値GD0 2との比、すなわちK=GD2/GD0 2
に選定する。したがって、送信手段36を介してモータ
コントローラ20に出力される目標速度ω*は次式のよ
うになる。
【0031】 ω*=(ω−ωa)K+ωa ・・・(1) また、プロセス機器によっては、圧延材の張力制御や制
御方式上の理由から、トルクを制御する場合がある。こ
のような場合、目標トルク設定手段21は入力されるト
ルク条件に基づいて目標トルクτを演算し、そのトルク
τをモータの目標電流Iに変換し、送信手段36を介し
てモータコントローラに出力するようになっている。
【0032】本実施例の送信手段36は、放射状伝送路
により各モータコントローラ20A〜Nにデータを伝送
するようになっている。しかし、これに限らず、各モー
タコントローラ20A〜Nをループ伝送路で結び、その
ループ状伝送路を介してデータを伝送することも可能で
ある。送信手段36は上記各指令データを図3に示した
伝送フォーマットにしたがって1フレームの伝送データ
58を生成し、その伝送データ58を一定の伝送周期ご
とに対応するモータコントローラ20A〜Nの1つに連
続的に出力する。1フレームの伝送データ58は、例え
ば図示のように、5ワードを含んでなる。前後の各1ワ
ードは伝送制御のための前データHEADと後データE
NDが割り当てられている。それらの中間の3つのワー
ドには、制御データDATA1〜3が割り当てられてい
る。それらのDATA1〜3には、それぞれ運転停止指
令D/S、目標速度ω*、目標電流Iが割り当てられて
いる。
【0033】一方、モータコントローラ20は図1
(B)に示すような基本構成となっており、受信手段2
1と、速度制御手段(ASR)22、電流制御手段(A
CR)23、インバ−タ等のモータドライバ24を含ん
で構成されている。また、本実施例の場合は、モータの
回転角検出手段12から入力される回転角信号θに基づ
いて実速度ωaを検出する速度検出手段25と、その実
速度ωaを速度制御手段22に負帰還する減算手段26
が設けられている。また、プラントコントローラ30か
ら入力される目標電流Iを速度制御手段22の出力に加
算する加算手段27と、その出力の上限と下限を制限す
る電流リミッタ28が設けられている。また、電流制御
手段23の入力にモータ電流の電流検出手段14で検出
された実電流Iaを負帰還する減算手段29が設けられ
ている。受信手段21は、伝送路51を介して入力され
る制御デ−タを取り込み、前記伝送フォ−マットに従っ
てデコ−ドし、各手段にそれぞれ出力する。速度制御手
段22は、目標速度ω*と実速度ωaの偏差を比例積分
処理し、その偏差を零にするための電流指令を出力す
る。すなわち、速度制御手段22の入力信号は、前記式
(1)との関係から、(ω−ωa)Kになる。電流制御
手段23は、リミッタ28から出力される電流指令と実
電流Iaの偏差を零にすべく、モータドライバ24の出
力電圧指令を生成して出力する。モータドライバ24
は、入力される出力電圧指令に従って忠実に動作し、モ
ータ10の速度を制御する。
【0034】ここで、プラントコントローラ30により
目標速度の出力ゲインを負荷慣性モーメントに応じて補
正することにより、モータコントローラ20の速度制御
系の応答速度を変更できることについて、図4を用いて
説明する。図4(A)はモータ制御システム全体の速度
制御系のブロック線図を簡単化して示したものであり、
図1の各部に対応する要素には同一の符号を付してい
る。また、伝達関数Gn60はモータコントローラ20
とモータ10を含む速度制御系全体の伝達関数である。
【0035】まず、伝達関数Gnが次式(3)で示す一
次遅れ系の場合について説明する。同式中のT1は応答
時定数、sはラプラス演算子である。
【0036】
【数1】
【0037】次に、ω/ωaを求めるため、伝達関数の
等価変換式を用いて、同図(A)を同図(B)に変換す
る。この場合の伝達関数G2 61は次式(4)で表せ
る。
【0038】
【数2】
【0039】また、同図(B)全体の伝達関数をG1
すると、次式(5)で表すことができる。
【0040】
【数3】
【0041】ここで、式(5)のG2に式(4)を代入
して整理すると、式(6)になる。
【0042】
【数4】
【0043】この式(6)に、式(3)を代入して整理
すると、次式(7)になる。
【0044】
【数5】
【0045】式(7)と(3)を比較すれば明らかなよ
うに、モータコントローラ側の速度制御系の伝達関数G
nの時定数T1が、本発明によれば時定数T1/Kに変化
することが判る。したがって、プラントコントローラ3
0側でゲインKを可変することにより、モータコントロ
ーラ20側の速度制御系の応答性を等価的に可変できる
ことが明らかである。
【0046】次に、伝達関数Gnが二次遅れ系の場合に
ついて検討する。この場合のGnは次式(8)で表せ
る。
【0047】
【数6】
【0048】この式は、図1(B)のように、応答時定
数がT1の比例補償の速度制御系に、応答時定数T2のマ
イナー電流制御系が設けられた場合に相当する。この式
(8)を前記式(6)に代入すると次式(9)になる。
【0049】
【数7】
【0050】式(8)と(9)を比較すれば明らかなよ
うに、モータコントローラ側の速度制御系の伝達関数G
nの時定数T1が、本発明によれば時定数T1/Kに変化
することから、前記一次遅れ系の場合と同様モータコン
トローラ20側の速度制御系の応答性を等価的に可変で
きることが明らかである。
【0051】さらに、伝達関数Gnが(二次遅れ+一次
進み)系の場合について検討する。この場合のGnは次
式(10)で表せる。
【0052】
【数8】
【0053】この式は、応答時定数T1で進み時定数T3
の(比例+積分)補償の速度制御系に、応答時定数T2
のマイナー電流制御系が設けられた場合に相当する。こ
の式(10)を前記式(6)に代入すると次式(11)
になる。
【0054】
【数9】
【0055】この場合も、式(10)と(11)を比較
すれば明らかなように、モータコントローラ側の速度制
御系の伝達関数Gnの時定数T1が、本発明によれば時
定数T1/Kに変化することから、モータコントローラ
20側の速度制御系の応答性を等価的に可変できること
が明らかである。
【0056】以上のように、図1実施例によれば、プラ
ントコントローラ30側でゲインKを可変することによ
り、モータコントローラ20側の速度制御系の応答性を
等価的に可変できる。そして、モータコントローラ側の
応答時定数T1は、モータ負荷の慣性モーメントGD2
比例するので、プラントコントローラ側のGD2演算手
段38とゲイン設定手段39とにより、GD2の変化に
合わせてゲインKを変更すれば、負荷慣性モーメントの
変化に関係なく、全体の伝達関数G1を同一に保持でき
る。
【0057】また、プラントコントローラ30から負荷
慣性モーメントのデータをモータコントローラ30に伝
送しないでよいから、伝送容量を軽減でき、データ伝送
時間の増加による応答遅れを防止できる。
【0058】しかも、モータコントローラの速度制御系
がアナログ素子で構成されていても、またモータコント
ローラが既設の設備であっても、容易に対応できる。
【0059】次に、図1の焼鈍プラントの巻取り機9の
停止位置を制御する場合に本発明を適用する場合の実施
例を図5,6を用いて説明する。図5は、巻取り機9周
りを拡大して示しており、圧延材2はデフレクタロール
71を介して巻取り機9に巻き取られるようになってい
る。巻取り機9に巻き取られたコイルは2つのローラを
有する受け台72により支持されている。そして、巻取
り機9はモータ10Nにより回転駆動され、圧延材2の
焼鈍処理が終了する際、周知のように圧延材の尾端が図
示位置73にて停止するように停止位置決め制御をする
ようになっている。尾端75の検出はデフレクタロール
71の上流側に設けられた尾端検出手段74(a,b)
で行う。この尾端検出手段74は、一対の発光素子と受
光素子の組合せ等、周知の検出手段を用いることができ
る。
【0060】巻取り機9は、通常の巻き取り動作時は電
流制御系主体の張力制御により駆動されているが、尾端
位置決め制御は精度の点から速度制御に切り替えられる
ので、位置制御精度を高めようとすると、前述のように
負荷慣性モーメントに合わせて速度制御系のゲインを変
更しなければならない。特に、巻き取りコイル径Dは変
化が大きく、負荷慣性モーメントGD2にして10〜2
0倍の変化があるから、速度制御系のゲインの変更は不
可欠である。そこで、本実施例では図6に示すように、
プラントコントローラ30から出力する位置決め制御時
の目標速度の出力ゲインを負荷慣性モーメントGD2
変化に合わせて変更するようにしたのである。
【0061】図6は、プラントコントローラ30の巻取
り機9の制御に対応する部分を示している。図1(A)
と同一符号の部分は同一機能・構成を有することから説
明を省略する。また、この場合のモータコントローラ2
0の主要部構成は図1(B)と同一であるから図示を省
略する。図6において図1(A)と相違する点は、位置
制御の基準角θrefを演算するθref演算手段41と、巻
き取りリールの回転角θを計数する回転角検出手段42
と、位置決め速度パターン発生手段44とからなる尾端
位置決め制御手段が設けられている点と、巻き取り径D
を演算する手段45が設けられている点にある。
【0062】尾端検出信号が入力されると、それ迄機能
していた目標速度設定手段32と目標トルク設定手段4
0の機能が停止され、前記位置決め制御手段の機能が動
作を開始する。まず、θref演算手段41は、圧延材2
の尾端75が尾端位置検出手段74の位置から停止位置
73迄くるときの巻取り機9の回転角を基準角θrefと
して求める。この場合、現在の巻取り径D、圧延材の厚
み、その他機械系の補正データ等を取り込んで基準角θ
refを演算する。一方、回転角検出手段42は尾端検出
信号が入力されたタイミングからの巻取り機9の回転角
θをカウントする。そして、減算手段43により回転角
θと基準角θrefの差Δθが求められる。位置決め速度
パターン発生手段44には、差Δθに応じた減速速度パ
ターンが予め設定されており、入力されるΔθに応じた
位置決め目標速度ωを出力する。この目標速度は通常運
転の場合と同様に、減産手段33、ゲイン乗算手段3
4、加算手段35によりゲインの補正がなされ、モータ
コントローラ20Nに出力される。このときのゲインK
は、巻取り径演算手段45によって逐次求められた現在
の巻取り径Dに対応する負荷慣性モーメントGD2を反
映した値になっている。
【0063】このように、図6実施例によれば、前記実
施例の効果に加えて、巻取り機9の停止位置制御におけ
る速度制御系の応答時定数が、巻取り径Dの変動によっ
て変化する負荷慣性モーメントGD2に合わせて変更さ
れることから、常に高い速度応答性を確保でき、位置の
制御精度を高めることができる。
【0064】なお、図7に示す圧延プラントの巻取り機
(テンションリール)にも、上記のような停止位置決め
制御が適用されている。すなわち、最終圧延スタンド8
1から出た圧延材82はデフレクターロール83を介し
て巻取り機84に巻取られる。巻取り機84に巻き取ら
れたコイルは受け台85に回転自由に支持されている。
そして、巻取り機84が圧延材82を所定の長さを巻取
ったとき、切断機86が動作して圧延材を切断する。こ
の切断による圧延材82の尾端が所定の位置87に来た
ときに巻取り機84を停止するように制御するのであ
る。この場合のプラントコントローラの構成は図6の実
施例と同一で、モータコントローラの構成は図1(B)
と同一である。
【0065】上記各実施例において、回転角信号θにノ
イズが含まれる場合は、図8に示すように、プラントコ
ントローラ30の速度検出手段37の出力側にフィルタ
90を挿入することが好ましい。このフィルタ90の伝
達関数Gfは次式(12)に示すように、時定数T4
一次遅れとする。
【0066】
【数10】
【0067】そして、T4の値を、前記時定数T1に対し
次式(13)の関係に選定することにより、フィルタを
挿入したことによる全体の応答性の低下を少なくできる
ので好ましい。
【0068】 T4=T1(1/3〜1/10)・1/K ・・・(13) 以上、焼鈍プラントのロール及び巻取り機を駆動するモ
ータ制御システム、更に圧延プラントの巻取り機を駆動
するモータ制御システムを例にして本発明を説明した
が、本発明はこれらに限られるものではない。例えば、
圧延機のワークロールを交換する場合、ロールを回転し
たまま交換することが行われているが、この場合モータ
系とロールの着脱時に、負荷慣性モーメントが大きく変
化するので、本発明により負荷慣性モーメントの変化に
合わせて、速度制御系の応答性を調整することが好まし
い。この場合は、ロール有りのときにゲインK=1と
し、ロール無しのときにK<1に設定する。
【0069】また、本発明は、圧延プラントや焼鈍プラ
ントに限らず、用はモータコントローラを上位のコント
ローラにより統括制御する構成のモータ制御システムに
適用できる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
モータコントローラを統括制御するプラントコントロー
ラ側で等価的にモータコントローラの速度制御系のゲイ
ンを調整できるようにしたことから、伝送容量を軽減で
きるとともに、モータコントローラの速度制御系がアナ
ログ素子で構成されていても、またモータコントローラ
が既設の場合であっても、負荷慣性モーメントの変化に
合わせて簡単に速度制御の応答性を調整できるという効
果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のモータ制御システムの主要
部構成図であり、(A)はプラントコントローラの主要
部構成図、(B)はモータコントローラの主要部構成図
である。
【図2】本発明の一実施例を焼鈍プラントに適用してな
る全体構成図である。
【図3】図1実施例の伝送データのフォーマットを示す
図である。
【図4】本発明の動作を説明するためのブロック線図で
あり、(A)はモータの速度制御系全体のブロック線
図、(B)は同図(A)と等価なブロック線図である。
【図5】図2の巻取り機周りの拡大図である。
【図6】巻取り機の停止位置決め制御手段を有する一実
施例のプラントコントローラのブロック構成図である。
【図7】圧延プラントの巻取り機周りの拡大図である。
【図8】プラントコントローラの回転速度フィードバッ
クルートにフィルタを挿入した実施例の構成図である。
【符号の説明】
1 巻戻し機、 2 圧延材、 3 入側ブライドルロ−ル、 5 ヘルパ−ロ−ル、 7 出側ブライドルロ−ル、 9 巻取機、 10 電動機、 20 モータコントローラ、 30 プラントコントロ−ラ 50 プロセスコンピュ−タ、 51 伝送路、 21 受信手段、 22 速度制御手段、 23 電流制御手段、 24 モータドライバ、 25 速度検出手段、 28 電流リミッタ、 32 目標速度設定手段、 33 減算手段、 34 ゲイン乗算手段、 35 加算手段、 36 送信手段、 37 速度検出手段、 38 GD2演算手段、 39 ゲイン設定手段、 40 目標トルク設定手段、 41 θref演算手段、 42 回転角検出手段、 44 位置決め速度パターン発生手段、 45 巻取り径演算手段、 71 デフレクタロール、 72 受け台、 74 尾端検出手段、 81 圧延スタンド、 83 デフレクタロール、 84 巻取り機、 85 受け台、 86 切断機、 90 フィルタ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントの操業条件に基づいてプロセス
    機器を統括制御するプラントコントローラと、 該プラントコントローラから与えられる制御指令に基づ
    いて前記プロセス機器を駆動するモータを制御するモー
    タコントローラとを備えてなり、 前記プラントコントローラは、前記プラントの操業条件
    と前記モータの負荷条件とを入力し、前記操業条件に基
    づいて前記モータの目標速度を設定する目標速度設定手
    段と、前記モータの負荷条件に基づいて負荷の慣性モー
    メントを演算する慣性モーメント演算手段と、該求めた
    慣性モーメントに基づいて前記目標速度の出力ゲインを
    設定するゲイン設定手段と、該設定された出力ゲインに
    基づいて前記目標速度を補正する目標速度補正手段と、
    該補正された目標速度を前記モータコントローラに伝送
    する出力手段とを含み、 前記モータコントローラは、前記プラントコントローラ
    の出力手段から伝送される前記目標速度を取り込む入力
    手段と、該取り込まれた目標速度に基づいて前記モータ
    の速度を制御する速度制御手段とを含んでなることを特
    徴とするプラントのモータ制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ゲイン設定手段
    は前記モータコントローラの速度制御系のゲインを設定
    する際に用いた前記モータの負荷慣性モーメントの初期
    値に対する前記負荷慣性モーメントの比を出力ゲインと
    して設定することを特徴とするプラントのモータ制御シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記プラントコント
    ローラの前記目標速度補正手段は、前記目標速度設定手
    段により設定された目標速度と前記モータの検出速度と
    の差を求める減算手段と、該減算手段の出力に前記出力
    ゲインを乗算する乗算手段とからなることを特徴とする
    プラントのモータ制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記プラントコント
    ローラの前記目標速度補正手段は、前記目標速度設定手
    段により設定された目標速度と前記モータの検出速度と
    の差を求める減算手段と、該減算手段の出力に前記出力
    ゲインを乗算する乗算手段と、該乗算手段の出力に前記
    モータの検出速度を加算する加算手段とからなり、 前記モータコントローラの速度制御手段は、前記取り込
    まれた目標速度と前記モータの検出速度との差に基づい
    て前記モータの速度を制御することを特徴とするプラン
    トのモータ制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前
    記プラントコントローラがコンピュータにより形成さ
    れ、 前記モータコントローラの速度制御手段がディジタルプ
    ロセッサにより形成されたことを特徴とするプラントの
    モータ制御システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前
    記プラントコントローラがコンピュータにより形成さ
    れ、 前記モータコントローラの速度制御手段がアナログ素子
    により形成されたことを特徴とするプラントのモータ制
    御システム。
  7. 【請求項7】 帯状材処理プラントの操業条件に基づい
    てプロセス機器を統括制御するプラントコントローラ
    と、 該プラントコントローラから与えられる制御指令に基づ
    いて前記帯状材の巻取り機のモータを制御するモータコ
    ントローラとを備えてなり、 前記プラントコントローラは、前記プラントの操業条件
    と前記モータの負荷条件と前記巻取り機の回転角検出信
    号と前記巻取り機の近傍に設けられた帯状材の尾端検出
    手段から出力される尾端検出信号とを取り込む入力手段
    と、前記操業条件に基づいて前記巻取り機の巻取り径を
    演算する巻取り径演算手段と、該巻取り径と前記操業条
    件に基づいて前記モータの目標速度を設定するとともに
    前記尾端検出信号に応答して機能が停止される目標速度
    設定手段と、前記尾端検出信号に応答して起動され予め
    設定された位置決め速度パターンに従って目標速度を設
    定する位置決め制御手段と、前記巻取り径に基づいて負
    荷の慣性モーメントを演算する慣性モーメント演算手段
    と、該求めた慣性モーメントに基づいて前記目標速度設
    定手段と前記位置決め制御手段から出力される目標速度
    の出力ゲインを設定するゲイン設定手段と、該設定され
    た出力ゲインに基づいて前記目標速度を補正する目標速
    度補正手段と、該補正された目標速度を前記モータコン
    トローラに伝送する出力手段とを含み、 前記モータコントローラは、前記プラントコントローラ
    の出力手段から伝送される前記目標速度を取り込む入力
    手段と、該取り込まれた目標速度に基づいて前記モータ
    の速度を制御する速度制御手段とを含んでなることを特
    徴とするプラントのモータ制御システム。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記ゲイン設定手段
    は前記モータコントローラの速度制御系のゲインを設定
    する際に用いた前記モータの負荷慣性モーメント初期値
    に対する前記負荷慣性モーメントの比を出力ゲインとし
    て設定することを特徴とするプラントのモータ制御シス
    テム。
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記プラントコント
    ローラの前記目標速度補正手段は、前記目標速度設定手
    段により設定された目標速度と前記モータの検出速度と
    の差を求める減算手段と、該減算手段の出力に前記出力
    ゲインを乗算する乗算手段とからなることを特徴とする
    プラントのモータ制御システム。
  10. 【請求項10】 請求項7において、前記プラントコン
    トローラの前記目標速度補正手段は、前記目標速度設定
    手段により設定された目標速度と前記モータの検出速度
    との差を求める減算手段と、該減算手段の出力に前記出
    力ゲインを乗算する乗算手段と、該乗算手段の出力に前
    記モータの検出速度を加算する加算手段とからなり、 前記モータコントローラの速度制御手段は、前記取り込
    まれた目標速度と前記モータの検出速度との差に基づい
    て前記モータの速度を制御することを特徴とするプラン
    トのモータ制御システム。
  11. 【請求項11】 請求項7において、前記位置決め制御
    手段が、前記尾端検出信号が入力されたタイミングにお
    ける前記巻取り径と厚み等の帯状材データに基づいて、
    前記尾端が所定の停止位置に至るまでの前記巻取り機の
    回転角を基準回転角として設定する基準回転角設定手段
    と、前記取り込まれた前記巻取り機の回転角検出信号に
    基づいて前記尾端検出信号の入力後の前記巻取り機の回
    転角を検出する回転各検出手段と、該検出回転角と前記
    基準回転角の差に応じて目標速度を漸次低下させる位置
    決め速度パターン発生手段とを備えてなることを特徴と
    するプラントのモータ制御システム。
  12. 【請求項12】 請求項7において、前記尾端検出信号
    が、前記帯状材を切断する切断器の動作信号であること
    を特徴とするプラントのモータ制御システム。
  13. 【請求項13】 請求項7乃至12のいずれかにおい
    て、前記プラントコントローラがコンピュータにより形
    成され、 前記モータコントローラの速度制御手段がディジタルプ
    ロセッサにより形成されたことを特徴とするプラントの
    モータ制御システム。
  14. 【請求項14】 請求項7乃至13のいずれかにおい
    て、前記プラントコントローラがコンピュータにより形
    成され、 前記モータコントローラの速度制御手段がアナログ素子
    により形成されたことを特徴とするプラントのモータ制
    御システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103227611A (zh) * 2013-03-27 2013-07-31 华为技术有限公司 机械惯量辨识方法、装置及电机调速系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0226288A (ja) * 1988-07-15 1990-01-29 Fuji Electric Co Ltd 電動機速度制御系のゲイン補正回路

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