JPH063795B2 - 半導体製造用熱処理装置 - Google Patents

半導体製造用熱処理装置

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JPH063795B2
JPH063795B2 JP62203499A JP20349987A JPH063795B2 JP H063795 B2 JPH063795 B2 JP H063795B2 JP 62203499 A JP62203499 A JP 62203499A JP 20349987 A JP20349987 A JP 20349987A JP H063795 B2 JPH063795 B2 JP H063795B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、加熱域と非加熱域間に配設され、加熱域の保
温及び断熱を行う保温筒、炉壁材その他の構造体を有す
る半導体製造用の熱処理装置に関する。
「従来の技術」 例えば第3図に示す如く、周囲に加熱手段1を囲繞した
石英ガラス製炉管2内に、支持治具3を介して半導体ウ
エハ4を収納可能に構成し、前記加熱手段1により支持
治具3上に戴設した半導体ウエハ4を所定温度域まで加
熱し制御しながら、該半導体ウエハ4表面域に反応ガス
又は不活性ガスを流し、半導体ウエハ4表面域の酸化、
拡散、気相成長、アニール等の各種熱処理装置を行う熱
処理装置は公知であり、この種の熱処理装置において
は、前記ウエハ4表面域に形成又は注入される薄膜の厚
さや不純物濃度分布のバラツキを防止する為に、炉管2
内の加熱区域Aと炉管2開口端側間に石英ガラス製の保
湿筒5を配して前記ウエハ4熱処理用空間温度の均等化
を図るとともに、前記炉管2周囲に囲繞した加熱手段1
を保温筒5上方に位置せしめ、前記保温筒5を断熱材と
して機能させる事により、炉管2開口端側に設けたOリ
ング6その他のシール部分に高温が伝搬するのを防いで
いる。そしてこのような保温筒5は一般に、密封された
石英ガラス製の円筒体5a内に、長繊維状の石英ガラスウ
ール5bを封入して構成している。
「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら前記構成の保温筒5は、密閉空間内に単に
ガラスウール5bを封入した構造である為に、該保温筒5
を加熱炉に使用した場合、前記円筒体5a内に圧力負荷が
加わり、而も該保温筒5はその上方の炉管2周囲に囲繞
した加熱手段1よりの輻射熱により、上面側が常に高温
に曝されてている為に、密閉された円筒体5a内のガス
(空気)が熱膨張して前記圧力負荷が一層強まり、該円
筒体5aが破壊してしまう場合がある。
かかる欠点を解消する為に、従来より前記円筒体5a内に
リブやかすがいその他の補強棒を取付け、耐圧強度の向
上を図っているが、近年のようにウエハ4の大口径化に
伴ない炉管2が大型化するに連れ、前記保温筒5口径も
大型化し、その分耐圧強度が低下する為に、前記補強棒
を等比級数的に数多く設けねばならず、この事が保温筒
5製造作業の煩雑化と製造コストの大幅増加を招くとと
にも、特に前記保温筒5を150〜200mm程度に大口径化し
た場合、真空状態で且つ高温下における耐圧を円滑に満
足する程度に多数の補強棒を設ける事は設計上及び製造
上極めて困難であり、結果としてこのような大口径の保
温筒5を製作し得なかった。
この結果、ウエハ4の大口径化に伴ない例え炉管2を大
型化した場合においても、これに対応して前記保温筒5
を大口径化し得ず、これにより、炉管2内のウエハ4熱
処理用空間よりの加熱温度が保温筒5と炉管2内壁面間
の空隙部より逃げ、該ウエハ4熱処理区域Aの加熱温度
が変動するとともに、炉管2開口端側のシール部分に高
温が伝搬するのを完全に防止し得ないという問題が派生
していた。
本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、断熱性と保温性
を十分満足しつつ、大口径化に耐えられるだけの高耐圧
強度を有する保温筒を設けた熱処理装置を提供する事を
目的とする。
「問題点を解決する為の手段」 本発明は、前記保温筒5を、内部に保温材が封入された
複数の小径筒体10の集合体として構成するとともに、該
小径筒体10群を好ましくは取外し可能に枠体20に収納
し、該枠体20を介して前記加熱域Aと非加熱部分B間に
挟まれる区域内に前記小径筒体10群を位置決め配置した
点を要旨とする。
この場合、前記小径筒体10内に封入される保温材は、公
知の石英ガラスウール5bで形成してもよく、又後記に示
される石英ガラス性塑性体で形成してもよい。
「作用」 本発明によれば、前記保温筒5が、内部に保温材が封入
された複数の小径筒体10の集合体として構成されている
為に、炉管2口径に応じて小径筒体10の集合数を適宜選
択する事により、容易に炉管2大口径化に対応し得る保
温及び断熱容量の大きい保温筒5の形成が可能である。
而も前記筒体10自体は小径である為に、該保温筒5を減
圧又は真空加熱炉に使用した場合においても、又炉管2
周囲に囲繞した加熱手段1よりの輻射熱により内部が熱
膨張が生じても、該筒体10に印加される圧力負荷はそれ
程強くなく、特別な補強棒を用いなくても筒体10を形成
する板材の厚みで十分耐圧強度をもたせる事が出来、製
造の簡単化と加工工数及び不良率の大幅低減を図る事が
出来る。
又本発明は、同一直径の小径筒体10を用意するのみで、
任意に炉管2口径に応じた保温筒5が形成出来る為に標
準化が可能となり、又前記筒体10は取外し可能に枠体20
に装着されている為に、前記筒体10毎に交換及び修理す
る事が出来、保守費用と保守時間の大幅短縮につなが
る。
「実施例」 以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に
詳しく説明する。ただしこの実施例に記載されている構
成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特
定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに
限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
第1図(A)(B)は本発明の実施例に係る縦型構造の
熱処理装置の要部構成を示し、保温筒5が配置された炉
管2下方部分を図示している。2は下端側が開口された
円筒ドーム状の炉管で、Oリング6その他のシール部材
により前記炉管2開口端を封止して基台7上に戴設させ
ている。
そして前記炉管2内の下方部分には基台7上に戴設した
保温筒5を位置せしめ、該保温筒5上面に、半導体ウエ
ハ4を列設配置した支持治具3を戴置させるとともに、
該支持治具3が位置する炉管2周囲に加熱手段1を囲繞
させ、公知の手段で前記半導体ウエハ4が加熱処理可能
に構成する。
そして本発明の要旨たる保温筒5は、保温材10aが封入
された小径の円筒状筒体10と、該筒体10を収納する枠体
ユニット20からなり、いずれも石英ガラス材を用いて形
成している。
円筒状の筒体10は、約50φ程度の直径を有し、前記炉管
2内が減圧又と真空下におかれても十分なる耐圧性を有
する程度の肉厚をもたして形成し、該筒体10内に公知の
石英ガラスウール10a若しくは第2図(A)(B)
(C)に示す塑成体31を充填し、内部を真空引きして
ほぼ真空状態に保っている。
枠体ユニット20は、中心円筒管21を介して上板22と底側
部材23が連結されたユニット本体と、該ユニット本体の
外周囲を包被する円筒壁24よりなる。
底側部材23は扁平円筒リング体23aの上端面に円板23bを
溶着して形成され、その中心上に中心円筒管21を立設す
るとともに、該円筒管21周囲の円体23b上に、円周方向
に沿って複数の筒体10が戴置可能な面幅を有す。
又前記円筒管21は、前記筒体10より僅かに大なる軸長を
もって立設させるとともに、該円筒管21内に前記筒体10
が挿設可能な程度の内径を有す。
上板22は前記底側部材23の円板23b直径より僅かに小な
るドーナツ円板状をなし、前記円筒管21上端に同心状に
固設するとともに、その上面側にリング状突起22aを設
け、該突起22a上面に支持治具3が戴設可能に形成す
る。
そして前記円筒管21内及び円筒管21周囲に位置する円板
上に複数本の筒体10を戴置させた後、上方位置より円筒
壁24を環挿させて保温筒5を形成する。
かかる実施例によれば、前記枠体ユニット20内に保温材
10aを封入した多数の筒体10が均等配置されている為
に、該保温筒5上方に位置する炉管2加熱域Aの均一保
温とともに、該加熱域Aの加熱温度が炉管2開口端側に
位置するシール部材等の非加熱部分Bに伝搬するのを防
止する事が出来る。
又前記筒体10は、小径である為に耐圧強度を有し且つ内
部が真空状態で密封されている為に、炉管2内が真空下
にあっても又加熱域Aよりの熱伝搬による熱膨張によっ
ても破壊やひび割れが生じる事もなく、更に炉管2内を
真空引きする際に前記筒体10容積分だけ真空引きの時間
が短縮される。
更に前記枠体ユニット20は容易に分解且つ組立可能であ
る為に、前記筒体10の交換も容易である。
次に前記筒体10に充填される塑性体31の製造手順につい
て説明するに、先ず上方が開口し、前記筒体10と同形で
且つ背高のみが大なる石英製ルツボ内に石英微粉を投入
し、真空炉中で1300〜1800℃前後の温度で加熱する事に
より、内部に多数の微小空間31aを有し、石英薄膜が縦
横に張りめぐらされた、いわゆる発泡ガラス状の塑性体
31が形成される。(第2図参照) この際前記石英微粉内にカーボン粉とともに水を混入し
て泥状にした状態で、加熱させる事により更に多数の真
空微小空間31aを有する発泡ガラス状の塑性体31が形成
出来、好ましい。
そしてこのようにして形成された塑性体31は前記加熱に
より、その表面が石英製ルツボと一体的に溶着するとと
もに、体積が減少する為に、その減少したルツボの上側
部分を切断し、その上面に蓋体を溶着して、筒体10が形
成される。
このように前記実施例においてはルツボを筒体10と兼用
して用いているが、このような構成を採らずに、カーボ
ン製のルツボ内で前記塑性体31を形成した後、該ルツボ
より取り出した塑性体31の表面をバーナであぶる事によ
り表面層にのみ薄膜の透明石英ガラス層を形成するよう
にして筒体10自体を製造する事も可能である。
「発明の効果」 以上記載した如く、本発明によれば、断熱性と保温性を
十分満足しつつ、大口径化に耐えられるだけの高耐圧強
度を有する保温筒を設けた熱処理装置を提供する事が出
来る。
等の種々の著効を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)(B)は、本発明の実施例に係る縦型構造
の熱処理装置の要部構成を示し、夫々(A)は正面断面
図、(B)は保温筒の上面側を示す平面図である。第2
図は本発明に使用される塑性体の内部構成を示す拡大図
である。 第3図は従来公知の熱処理装置を示す正面全体断面図で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱域と非加熱域間に配設され、加熱域の
    保温及び断熱を行う保温筒を有する半導体製造用熱処理
    装置において、該保温筒を、内部に保温材が封入された
    複数の小径筒体の集合体で形成するとともに、該小径筒
    体群が、筒体群収納用枠体を介して前記加熱域と非加熱
    域間に位置決め配置されている事を特徴とする半導体製
    造用熱処理装置
  2. 【請求項2】小径筒体の内部に封入された保温材が、内
    部に多数の微小空間を有する石英ガラス製塑性体、又は
    石英ガラスウールである特許請求の範囲第1項記載の熱
    処理装置
  3. 【請求項3】前記小径筒体が、前記筒体群収納用枠体に
    取外し可能に装着されている特許請求の範囲第1項記載
    の熱処理装置
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作花、境野、高橋、「ガラスハンドブック」、初版(1975−9−30)、株式会社朝倉書店、p.183−189

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