JPH0637952Y2 - ２つ割り容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は芳香剤、防虫剤の収納容器としての表容器、裏容
器２つ割り容器に関するものである。

（従来技術） 従来、芳香剤、防虫剤の収納容器として表容器、裏容器
の２つ割り容器は知られているが、両者の結合に当たっ
て蝶番を利用するか、又はヒンジ部が一体成形されてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） 蝶番で結合するものは、２つ割り容器の両者を分解でき
るが、結合するに当たって特別の金具が必要となる。

一方、ヒンジ部を一体成型するものでは、特別の金具を
必要としない代わりに分解ができない。

したがって、本案は分解自在で、しかも結合に当たって
は特別の結合金具を必要としない２つ割り容器をして、
懸吊及び立置できるようにすることを目的とするもので
ある。

（問題点を解決するための手段） 本案は以上のような目的を達成するために、次のような
手段を採用するものである。

すなわち、本案は、表容器と裏容器とに分割される扁平
状の容器本体が、その各表面に拡散孔を設け、一方の表
容器の上部側の周壁には、懸吊片と係合突起を設けると
ともに、下部側の周壁には、係合突部を設け、他方の裏
容器の上部側の周壁には、先端に上記の係合突起に係合
する嵌合孔を有する締片を設けるとともに、下部側の周
壁には、上記の係合突部に係合する外面が平面にして折
曲自在の結合片を設けた構成をとっている。

（実施例） 以下、図面に示す実施例について説明する。

（１）は表容器であり、（２）は裏容器である。これら
は射出成形により作る。

表容器（１）には上部側において周壁（４）から外方に
湾曲した懸吊片（７）が突設されており、この懸吊片
（７）の湾曲の内側には周壁（４）に凹部（８）が形成
されている。

凹部（８）は上面部（8a）と側面部（8b）とからなり、
側面部（8b）には係合突起（９）が設けられている。

そして、表容器本体（１′）の凹部（８）に対向する下
部側には凸部（10）が形成され、これは垂直部（10a）
と水平部（10b）とで構成されていて、水平部（10b）の
垂直部（10a）の延長上に突起（11）が形成され、この
突起（11）と表面部（３）との間に凹溝（10c）が形成
されている。

表容器本体（１′）の周壁（４）にはその内側に嵌合凹
部（６）が形成され、表面（３）には拡散孔（５）が形
成されている。

以上のような表容器（１）が嵌合される裏容器（２）に
は、表容器（１）の嵌合凹部（６）に結合される嵌合凸
部（13）が、周壁（15）に突設されており、更に表容器
（１）の凹部（８）における上面部（8a）が係合する段
部壁（27）を裏容器（２）に形成し、この部分に薄肉部
（25）を介して折曲自在な締片（24）が延設され、締片
（24）の嵌合孔（24a）が表容器（１）の係合突起
（９）に掛止めされるようになっている。

なお、第５図（ロ）に示すようにカバー片（29）を表容
器（１）と一体成形することにより、嵌合凹凸部（６）
（13）のはずれることを防止することができる。

以上説明した裏容器（２）の上部側ヒンジ部に対応する
下部側ヒンジ部には段部壁（26）が形成され、この部分
から延設されて薄肉部（18）で折曲自在となっている結
合片（17）の内側には、表容器（１）の垂直部（10a）
が嵌合する断面Ｌ字形突起（19）（20）が形成されて、
これらの突起（20）と突起（19）とで蟻溝（22）（23）
が形成されている。

又、凸部（10）が横方向にずれないように、これら突起
（20）（19）と直交する方向に突起（21）が形成されて
いる。

この結合片（17）は外面が平面をなし、表容器（１）と
裏容器（２）とが収納容器として組立てられた際は、こ
の面をもって立置することができるようになっている。

なお、（16）は拡散孔で、裏容器（２）の本体（２′）
の表面（14）に形成されている。

また、第４図に示すように、周壁部（４）（15）に拡散
孔（28）（28a）を形成してもよい。

本案は以上のように構成されているので、先ず表容器
（１）の下部側のヒンジ部の凸部（10）を裏容器（２）
の下部側ヒンジ部の結合片（17）の蟻溝（22）（23）に
嵌合する。

これによって、表容器（１）の凸部（10）と突起（11）
は突起（19）（20）（21）で支えられて、完全に結合さ
れる。

結合する際、嵌合し易くするために、突起（19）（20）
の端面に、予め斜め下向きの傾斜面を形成しておくとよ
い。

以上のように、下部側ヒンジ部が結合されると、表容器
（１）と裏容器（２）は結合片（17）の薄肉部（18）で
開閉自在となるので、このような状態で裏容器（２）に
芳香剤、又は防虫剤を収納し、表容器（１）を裏容器
（２）にかぶせる。

すると、表容器（１）の嵌合凹部（６）と裏容器（２）
の嵌合凸部（13）とが嵌合して、表容器（１）と裏容器
（２）とが結合され、更に裏容器（２）の段部壁（27）
と表容器（１）の凹部（８）における上面部（8a）とが
係合する。

そこで、薄肉部（18）にて折曲自在な締片（24）を表容
器（１）の凹部（８）にかぶせ、それの嵌合孔（24a）
を係合突起（９）に掛止めして懸吊片（７）をもって所
望の場所に懸吊しておくものである。また結合片（17）
の外面の平面をもって立置しておくものである。

そして芳香剤、殺虫剤を取り替えるには、締片（24）を
外し、表容器（１）を裏容器（２）から開いて行う。

何れにしても、下部側ヒンジ部を介して１体品として開
閉できる容器を形成することになる。

（考案の効果） 本案の以上のような技術的手段により、表容器と裏容器
とのヒンジ部が上部側及び下部側で結合自在であって、
特別な結合金具が必要でなく、結合された上は容器は開
くことはない。

すなわち、表容器と裏容器とは嵌合凹部と嵌合凸部との
嵌合により一体となり、しかも上下部側のヒンジ部の結
合片及び締片にて両者は更に結合されるので、手荒い扱
いをして落下させても容器は開くことがない。

そして、表容器と裏容器とが結合された際、懸吊片で懸
吊するの他、下部側ヒンジ部は結合片下面が平面である
ので安定して立てておくこともでき、容器本体の両面の
拡散孔より、よく室内に香りをただよわせ、また臭いで
害虫を駆除することができる。

しかして、表容器と裏容器が別容器のため、色を違える
ことが可能で、デザイン効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は表容器と裏容器とを分解して示す切断斜面図、 第２図は表容器と裏容器との組立中における切断正面
図、 第３図は表容器と裏容器とを組立てた状態の切断正面
図、 第４図は輝散孔を周壁部に形成した一容器の部分図、 第５図（イ）（ロ）は嵌合凹凸部の本案の実施例と他の
実施例を示す断面図である。 （１）……表容器 （２）……裏容器 （６）……嵌合凹部 （７）……柄 （８）……凹部 （９）……突起 （10）……凸部 （11）……突起 （13）……嵌合凸部 （17）……結合片 （18）……薄肉部 （19）（20）……突起 （22）（23）……蟻溝 （24）……蓋片 （24a）……孔 （25）……薄肉部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】表容器と裏容器とに分割される扁平状の容
   器本体は、その各表面に拡散孔を設け、一方の表容器の
   上部側の周壁には、懸吊片と係合突起を設けるととも
   に、下部側の周壁には、係合突部を設け、他方の裏容器
   の上部側の周壁には、先端に上記の係合突起に係合する
   嵌合孔を有する締片を設けるとともに、下部側の周壁に
   は、上記の係合突部に係合する外面が平面にして折曲自
   在の結合片を設けたことを特徴とする芳香剤、防虫剤の
   収納容器。