JPH0333293Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本案は樹脂製のコンパクト容器において、下蓋
に対し上蓋を簡便且つ体裁良く装着し得るように
なる蓋の取付構造に関する。

従来の技術 従来のコンパクト容器の多くは下蓋の一端から
他端に亘つて貫通している枢軸上の上蓋を装着せ
しめる構造からなつており、蓋の取付が煩雑で作
業が面倒であると同時に前記枢軸の両端部が外側
から見るようになり体裁的にも好ましいものでは
ない。

考案が解決しようとする問題点 本案は、樹脂特有の僅かな柔軟度を巧みに利用
して下に対する上蓋の簡便な組込みを可能とする
と共に上蓋の支軸が外部に露出せずに外観的にも
体裁良好な製品が得られる蓋の取付構造を提供し
ようとするものである。

問題点を解決するための手段 本案は前記の如く、下蓋に対し上蓋を簡便且つ
体裁良く装着し得る点に特長を有し、化粧料収納
部２を有する樹脂製の下蓋１の後縁中央部に適宜
の幅に亘つて切欠凹部３を割設し、該切欠凹部３
の両側壁面に深部に向けて漸次縮径とする内面多
角形状の係合孔４を穿設すると共に樹脂製の上蓋
５の後縁中央部に前記切欠凹部３に対応する下向
きの突縁部６を突設し、該突縁部６の両端に前記
係合孔４に対応する多角錐状の係合突起７を突設
し、前記突縁部６を前記切欠凹部３に挿置し且つ
係合突起７を前記係合孔４に段階的に回動可能に
係合せしめるようになる構成を要旨とするもので
ある。

実施例 以下本案の詳細を図面に示す実施例について説
明すると、１は化粧料収納部２を有する樹脂製の
下蓋、３は該下蓋１の後縁中央部に適宜の幅に亘
つて割設した切欠凹部であつて、両側壁面に深部
に向けて漸次縮径となる内面多角形状の係合孔４
を穿設する。５は同じく樹脂製の上蓋であつて、
後縁中央部に前記切欠凹部３に対応する下向きの
突縁部６を突設し、該突縁部６の両端面に前記係
合孔４に対応する多角錐状の係合突起７を突設
し、この係合突起７を前記係合孔４に回動可能に
係合せしめ、且つ突縁部６を切欠凹部３に挿置せ
しめる。尚、突縁部６はその長さを切欠凹部３に
比し若干短かく設計することが望ましい。

考案の作用、効果 而して本案は突縁部６の一方の係合突起７を切
欠凹部３の一方の係合孔４に挿入し、この状態に
おいて他方の係合突起７を強引に挿入しようとす
ると切欠凹部３は樹脂特有の柔軟度によつて若干
開拡され、前記係合突起７を他方の係合孔４に容
易に挿入係合し得るものである。

本案は叙上の如く、切欠凹部３の係合孔４に係
合突起７を挿入係合せしめるだけで上蓋５を簡単
に装着し得ると共に組込んだ状態においては突縁
部６が切欠凹部３内に挿置されてその壁面に接触
するようになり、係合孔４に対する係合突起７の
完全な係合状態が確保され、係合突起７が不用意
に係合孔４から脱落したりする虞れがなく、又取
付部のガタ振れ等も阻止され、しかも係合突起７
は外部に露見することがなく体裁的にも良好な製
品が得られ、さらに係合孔４は深部に向けて漸次
縮径となる内面多角形状をなし、且つ係合突起７
を前記係合孔４と対応する多角錐状に形成したも
ので、その角数に応じて上蓋５は段階的な開閉が
可能となり、従来品に比し使用者の興趣を喚起せ
しめる新しいタイプの化粧品容器を提供し得るも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので、第１図は上
下蓋を分離した状態の斜視図、第２図は要部の分
解斜視図、第３図は同要部断面図である。 １……下蓋、３……切欠凹部、４……係合孔、
５……上蓋、６……突縁部、７……係合突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 化粧料収納部２を有する樹脂製の下蓋１の後縁
   中央部に適宜の幅に亘つて切欠凹部３を割設し、
   該切欠凹部３の両側壁面に深部に向けて漸次縮径
   とする内面多角形状の係合孔４を穿設すると共に
   樹脂製の上蓋５の後縁中央部に前記切欠凹部３に
   対応する下向きの突縁部６を突設し、該突縁部６
   の両端に前記係合孔４に対応する多角錐状の係合
   突起７を突設し、前記突縁部６を前記切欠凹部３
   に挿置し且つ係合突起７を前記係合孔４に段階的
   に回動可能に係合せしめるようになるコンパクト
   容器における蓋の取付構造。