JPS5836325Y2 - コンパクト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンパクトに関するものである。

従来のコンパクトは鏡を具えた上蓋部材と中皿部材を格
納した皿部材とからなり、両部材間の開閉に際しては上
蓋部材と皿部材との一側縁をロールピンを介して枢支し
ていた。

このためコンパクト全体が肉厚となるばかりでなく、ヒ
ンジ構造としてロールピンを用いているので組立に手数
がかかる欠点があった。

この考案は皿部材中に化粧用の内容物を直接充填するく
ぼみを設けることによって従来の中皿部材を必要とせず
、その上上蓋部材と皿部材間のフックおよびヒンジ構造
をロールピンを使用しない構造に形成することによって
、化粧用の内容物がなくなった時には皿部材ごとに他の
新しい内容物入りの皿部材と交換することができるコン
パクトに関するものである。

この考案の実施例が添付図面を参照にしながら以下に説
明する。

第１図において１は上蓋部材、２は皿部材を表わすが、
１の上蓋部材は平面および底面からの斜視図が示されて
いる。

上蓋部材１は方形状に形成され、下部に鏡の取付くぼみ
３が設けられており、しかも両側縁には下向に垂設され
たヒンジ部４およびフック部５とが形成されている。

皿部材２は上蓋部材１と同形の方形状に形成され、中央
部に化粧用の内容物を収容するためのくぼみ６が形成さ
れている。

またこの皿部材２の両側端には上蓋部材１のヒンジ部４
およびフック部５を嵌挿させる程度の切欠部７および８
とそれぞれの切欠部の左右壁より突出した２本のヒンジ
ピン９およびフックピン１０とが設けられている。

なお上蓋部材１および皿部材２とはいずれも合成樹脂材
料からなるもので、成形に際してはプラスチックのモー
ルドで行うことができるものである。

また上記両部材１，２は方形状にしたものを示したが、
これに限定されるものでなく、適宜の形状にすることが
できるものであり、またフックピン１０およびヒンジピ
ン９を別体として取付けてもよいし、あるいは連結した
一本のピンとして皿部材２と共に一体成型してもよい。

また各切欠部７および８と各ピンの形状とを同一形状に
することによって皿部材２に対する上蓋部材１のフック
部５とヒンジ部４との結合に互換性をもたせることがで
きる。

この実施例の組立時のヒンジ構造を第２図、第４図、第
５図を参照にしなか゛ら説明すれば次のとおりである。

上蓋部材１のヒンジ部４を形成する内外側がほぼ等しい
長さの断面門型の両側壁１１および１２は弾性壁として
形成されており、この両側壁１１．１２の内面に形ｅ：
、された各円弧面１３．１４内に皿部材２のヒンジピン
９を弾性的に挾持することで上蓋部材１と皿部材２とを
結合させている。

また、この実施例の組立時のフック構造を第２図、第４
図、第５図を参照にしながら説明すれは次のとおりであ
る。

上蓋部材１のフック部５を形成する内側が外側よりも短
い長さの断面逆り型の両側壁１５および１６は弾性壁と
して形成されており、前記側壁１５の内面あご部および
側壁１６の内面中央部にそれぞれ形成された円弧面１７
および１８内に皿部材２のフックピン１０を弾性的に挟
持することで上蓋部材１と皿部材２とを係止させている
。

上記組立時において上蓋部材１を開く場合にはフック部
５側を挾持弾力に抗して上方に引き上げれば簡単に上蓋
部材を開くことができる。

この場合ヒンジ部４側はヒンジピン９に対して同形状の
両側壁１１ｊ２の各円弧面１３．１４によって抱持状に
結合されているのでその抱持力は上記挾持力よりも大き
く、このため上記引き上げ力だけではヒンジ構造が解除
されることはない。

また、上蓋部材１と皿部材２を分離する場合にはヒンジ
ピン９を抱持しているヒンジ部４の両側壁１１．１２の
弾性力以上の力で両部材１，２を外方に引張ればヒンジ
部４はもちろんこの弾性力以下で結合しているフツプ部
５はそれぞれの結合を解除され、両部材１，２は簡単に
分解される。

この考案は上記のように構成したので、上蓋部材を皿部
材から開く場合その他側縁に設けたフック部を上方に持
ち上げてフックピンから該フック部を外すことにより簡
単に行なうことができ、この際、−側縁に設けたヒンジ
部に挟持されたヒンジピンが枢軸となって旋回開放が円
滑となるとともに、該ヒンジ部は内外側がほぼ等しい長
さの断面門型の側壁によって形成されているのでヒンジ
ピンを確実に抱持することができみだりに外れることが
ない。

しかも、構造が簡単でその組立ても従来のようなロール
ピンを用いることなく上蓋部材のフック部およびヒンジ
部を皿部材のフックピンおよびヒンジピンに係止させる
だけでよく簡単である。

また皿部材内の内容物がなくなった場合には上蓋部材と
皿部材とを外方に引張ってフック部をフックピンから、
ヒンジ部をヒンジピンからそれぞれ外すことにより両部
材を分解し、この皿部材に代えて内容物の充填されてい
る他の新しい皿部材を前記分離した上蓋部材に装着する
ことで極めて容易に交換でき、再びコンパクトとして使
用することができるなどの優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の要部構成部材を分解して示
す斜視図、第２図は本実施例の平面図を表わし、しかも
両側部の上蓋部材の一部を除去した場合を示す、第３図
は同上の上蓋部材の裏面斜視図、第４図および第５図は
第２図のＩＶ＝ＩＶ線、同Ｖ−Ｖ線断面拡大図を示す。 １・・・・・・上蓋部材、２・・・・・・皿部材、４・
・・・・・ヒンジ部、５・・・・・・フック部、７，８
・・・・・・切欠部、９，１０・・・・・・ヒンジピン
およびフックピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一側縁にヒンジ部を、他側縁にフック部を垂設した上蓋
   部材と、前記ヒンジ部及びフック部を嵌挿する切欠部を
   両側縁に形成し、この一方の切欠部の側壁にヒンジピン
   を、他方の切欠部の側壁にフックピンを設けた皿部材と
   を具え、前記ヒンジ部を内外側がほぼ等しい長さの断面
   門型の側壁によって形成し、この両側壁間に前記ヒンジ
   ピンを弾性的に挟持し、前記フック部を内側が外側より
   も短い長さの断面逆り型の側壁によって形成し、この両
   側壁間に前記フックピンを弾性的に挟持し、前記フック
   部をフックピンから外した際、ヒンジ部に挟持されたヒ
   ンジピンを枢軸として上蓋部材が皿部材に対して旋回開
   閉可能となり、また前記フック部及びヒンジ部をフック
   ピン及びヒンジピンから外して上蓋部材と皿部材が分離
   可能となっていることを特徴とするコンパクト。