JPH0637422B2 - フルオロ脂肪族ジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

フルオロ脂肪族ジカルボン酸の製造方法

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JPH0637422B2 JP29243885A JP29243885A JPH0637422B2 JP H0637422 B2 JPH0637422 B2 JP H0637422B2 JP 29243885 A JP29243885 A JP 29243885A JP 29243885 A JP29243885 A JP 29243885A JP H0637422 B2 JPH0637422 B2 JP H0637422B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明はフルオロ脂肪族ジカルボン酸の製造方法に関す
る。更に詳しくは、フルオロ脂肪族ジハロゲン化物を原
料とする簡便でかつ効率的な製造方法を提供するもので
ある。
フルオロ脂肪族ジカルボン酸は、各種含フッ素化合物の
中間原料として有用な物質である。例えば含フッ素ポリ
エステル,ポリアミド等の重縮合用原料として重要であ
り、さらに、これらのジカルボン酸及びその塩類は、乳
化剤,界面活性剤,はっ水はつ油剤として有用である。
〔従来の技術〕
フルオロ脂肪族ジカルボン酸の合成法としては各種の方
法が知られている。例えばカーク・オズマ化学技術事
典,第2版,第9巻,774頁 ペルフルオロシクロオレフィン又はペルフルオロジオレ
フィン中に存在する炭素一炭素二重結合を酸化開裂する
方法 しかしながら、これら製造方法は工業的技術として充分
満足できるものとは言い難い。すなわち、合成法、分離
精製法が複雑であったり、使用する原料の安定性、特殊
な装置が必要等、その製造方法は種々の改良点がある。
一方、亜鉛の存在下にペルフルオロアルキルハロゲン化
物と二酸化炭素とからペルフルオロモノカルボン酸を合
成する方法も知られている。(例えば特開昭52−10
6808号,特開昭53−77008号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
この方法は、目的とするモノカルボン酸の選択率,転化
率又は収率が低いものの原料の入手が容易,反応条件が
温和等であることから、ジカルボン酸の合成に適用し、
高収率が達成されれば、その工業的価値は大きい。
本発明者らは、公知技術を応用し既ち、ペルフルオロア
ルキルジハロゲン化物と亜鉛−銅対あるいは、亜鉛粉末
の存在下、常圧で炭酸ガスを通気する方法で、ペルフル
オロアルキルジカルボン酸の合成を試みたが、目的物
は、低収率で工業的合成法として採用し難いものであっ
た。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の如き状況に鑑み、フルオロ脂肪族
ジハロゲン化物と二酸化炭素を亜鉛の存在下に反応させ
る方法によりフルオロ脂肪族ジカルボン酸を効率的に得
ることを目的として、さらに鋭意研究を行った結果、反
応系中の二酸化炭素の濃度が目的物の収率に大きな影響
を及ぼすことを見出し、本発明を完成するに到った。即
ち、亜鉛の存在下にペルフルオロアルキルハロゲン化物
と二酸化炭素との反応においては、一般に、まず亜鉛と
ペルフルオロアルキルハロゲン化物から、反応性中間体
が生じ、これが炭酸ガスと反応してペルフルオロカルボ
ン酸の亜鉛塩を生成すると考えられる。この反応性中間
体が反応系中で不安定であると、分解反応等の副反応と
の競争反応となる為、目的物であるカルボン酸の選択率
が低下する。従って、反応物の一方である二酸化炭素濃
度を高めることによって、原料の転化率をあげることは
できないが、目的とするカルボン酸への選択率を高める
ことができると考えられる。このため、反応溶媒中の二
酸化炭素濃度と収率の関係を詳細に検討したところ、二
酸化炭素の濃度をある一定値以上にすれば、ペルフルオ
ロカルボン酸の収率が急激に上昇するという予想外の現
象を見出した。すなわち、二酸化炭素の濃度を上昇させ
れば、収率は急激に増大し、その濃度が0.3モル/以
上とすれば、目的とするペルフルオロカルボン酸を高収
率で得ることができ、選択率をあげるばかりでなく、意
外にも転化率をも増大することが明らかとなった。こう
した二酸化炭素の濃度の効果の原因については、明らか
ではないが、競争反応の一方の反応に関与する反応試剤
の濃度を上昇させるという反応速度論的効果以外に反応
系全体の極性、塩基性度等の物性の変化を起こし、その
結果反応性中間体の安定性が増し、その生成速度を増大
させる効果をももたらした為であると推察される。
この知見をもとに、フルオロ脂肪族ジハロゲン化物に対
し、上記の方法を適用したところ、全く同様の効果が生
じ、有機溶媒中の二酸化炭素濃度を0.3モル/以上と
すれば高収率でフルオロ脂肪族ジカルボン酸が得られる
ことを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式;X-Rf-X′(但し、式中Rf
は炭素数3〜20の飽和又は不飽和で、直鎖又は分岐鎖
を有する二官能性フルオロ脂肪族基、X及びX′は塩
素,臭素,ヨウ素原子のいずれかを示す。)であらわさ
れるフルオロ脂肪族ジハロゲン化物を有機溶媒中、亜鉛
の存在下、二酸化炭素と反応させ、次いで反応生成物を
加水分解し、一般式;HO2C-Rf-CO2H(但し、Rfは前記
したものに同じ)であらわされるフルオロ脂肪族ジカル
ボン酸を生成する方法において、有機溶媒中の二酸化炭
素の濃度が0.3モル/以上で反応を行うことを特徴と
するフルオロ脂肪族ジカルボン酸の製造方法に係るもの
である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の方法で使用されるフルオロ脂肪族ジハロゲン化
物X-Rf-X′(Rfは前記に同じ)としては、種々のもの
を用いる事ができる。例えば、X-(CF2)n-X′あるいは、 (式中X,X′は各々独立して、塩素,臭素あるいはヨ
ウ素原子を示す。nは3以上、mは1以上、pとqはそ
れぞれ0又は1以上の整数であるが、但し、p=q=0
は含まない)等であらわされる直鎖あるいは分岐したペ
ルフルオロアルキルハロゲン化物、あるいはX-CF2CF2CF
=CFCF2CF2X′(X,X′は上記に同じ)等であらわさ
れるアルキル鎖内に二重結合を有するジハロゲン化物等
が使用可能である。また、上記X-Rf-X′は、フルオロア
ルキル鎖の一部に水素原子が結合された例えば、X−(C
F2)pCH2CH2(CF2)qX′(但し、X,X′及びp,qは上
記に同じ)も使用可能である。但し、使用するフルオロ
脂肪族ジハロゲン化物の溶媒に対する溶解性を考慮すれ
ば、Rfを構成する炭素の数は3〜20であることが望
ましい。
本発明における反応に際し、有機溶媒中の二酸化炭素の
濃度は0.3モル/以上であることが必要である。二酸
化炭素の濃度が0.3モル/未満では、本発明の目的と
する高収率が達成できない。
尚、二酸化炭素濃度の上限は、実際上5モル/で充分
である。5モル/をこえると、収率を更に向上させる
効果が著しく小さくなる。通常、有機溶媒中の二酸化炭
素濃度は溶媒の種類,温度によって変化する。従って溶
媒の選択あるいは反応温度を変える事で上記濃度を得る
事ができる。しかしながら、より容易には、加圧反応装
置(オートクレーブなど)を用いて二酸化炭素圧力を常
圧より高くする事によって、溶媒、反応温度によらず、
所定の濃度を得る事ができる。たとえば、ジメチルスル
ホキシド(以下DMSOと記す)では、常圧下、0℃で
二酸化炭素濃度は0.13モル/であるが、加圧装置を用
いて二酸化炭素圧を5kg/cm2(絶対圧)とすることによ
り、0.6モル/(35℃)とすることができる。また
ジメチルホルムアミド(以下DMFと記す)では、常圧
下20℃で二酸化炭素濃度は0.23モル/であるのに対
し加圧装置を使用すれば5kg/cm2(絶対圧),35℃で
0.85モル/とする事ができる。
上記反応の方法において、使用される亜鉛は、粉末状の
形態で用いる事ができ、その平均粒径は0.1μm〜10
0μmの範囲にある事が好ましい。粒径が0.1μm未満
では、反応後これを除去する際の操作が煩雑となり又
は、100μmをこえると反応中使用される有効面積が
減少するためか反応収率が低下してくる。反応収率,操
作の点から平均粒径は1μm〜50μmである事が特に
好ましい。
市販の亜鉛粉末を処理しないままでも充分使用できる
が、予め亜鉛を表面処理することによってその使用量を
減ずることができる。表面処理方法は、ホーベン−ワイ
ル(Horben-Weyl)13(2a),570〜574頁及び815頁
に記載の方法により、例えば、予め酸処理剤(鉱酸ある
いは酢酸など)で処理することにより、また、他の金属
(例えば一般には、銅,鉛,カドミウム,水銀等)との
金属対を形成させることにより処理し得る。
亜鉛粉末は、X-Rf-X′に対して2〜10倍モルの範囲で
使用すればよいが、反応を再現性よく行うために4〜1
0倍モル使用する事が好ましい。
本発明の方法で使用される溶媒としては、非ブロトン性
極性溶媒が好ましく、これら溶媒の一例としては、DM
F,DMSO,N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメ
チル尿素,ヘキサメチルホスホルアミド,スルホラン,
N−メチルピロリドン,ニトロベンゼン,ニトロメタ
ン,アセトニトリル,炭酸,プロピレン,テトラヒドロ
フラン,ジオキサン,エーテル,ジグライム,トリグラ
イム,ピリジン等がある。反応収率の点から、このうち
DMF,DMSO,N−メチルピロリドン,N,N−ジメ
チルアセトアミド,テトラメチル尿素,ヘキサメチルホ
スホルアミドが好ましい。
本発明の反応は、広い温度範囲で行い得るが、通常は、
0〜100℃の温度範囲で行なうことが望ましい。0℃
未満では、溶媒中の二酸化炭素濃度は高いものの、X-Rf
-X′の転化率を高くするための反応時間が極めて長くな
り実用的でなくなる。又、100℃を越えると、溶媒中
の二酸化炭素濃度を所定の値に保つには、高圧が必要で
ある上、副反応の割合が増加するためジカルボン酸への
選択率が著しく低下してしまう。
反応は、上記したフルオロ脂肪族ジハロゲン化物を有機
溶媒中、亜鉛の懸濁状態で、所定の温度の下、二酸化炭
素と接触させる事により行う事ができるが、本発明にお
いては、反応溶媒中の二酸化炭素の濃度が重要であるこ
とから、反応の開始から終了までの間、常に二酸化炭素
濃度は、0.3モル/以上を維持されていなくてはなら
ない。そのためには、反応により二酸化炭素が消費され
ても反応終了時に0.3モル/以上の濃度が維持される
よう反応開始時点で、二酸化炭素濃度を高く設定して行
うか、または反応の間消費される量に相当する二酸化炭
素を断えず、溶媒中に供給するかのいずれかの方法を用
いればよい。フルオロ脂肪族ジハロゲン化物は、亜鉛及
び反応溶媒存在下に所定の温度、所定の二酸化炭素濃度
に設定後、該系中に添加していく方法が望ましい。
添加する速度は、目的物の収率の点から遅い程よいが、
溶媒1あたり0.02mol/hr〜10mol/hrの範囲にある事
が望ましい。0.02mol/hr未満であると添加時間が長くか
かりすぎて実用的でない。又、10mol/hrを越えると目
的物の収率の低下が著しくなる。該添加方法を行う場
合、反応時間はフルオロ脂肪族ジハロゲン化物の添加終
了後、30分から10時間で充分である。但しフルオロ
脂肪族ジハロゲン化物が固体であって、かつ反応溶媒へ
の溶解度が小さいため上記の添加方法がとれない場合に
は、二酸化炭素雰囲気下にあらかじめ亜鉛と該ジハロゲ
ン化物を混合した系に溶媒を加えて反応することもでき
る。該添加方法を用いた場合、反応時間は、溶媒添加が
終了し所定の温度に設定後30分から10時間で充分で
ある。
以上のようにしてフルオロ脂肪族ジハロゲン化物を亜鉛
存在下に二酸化炭素と反応させた後、反応生成物を加水
分解する事により目的とするフルオロ脂肪族ジカルボン
酸を得る事ができる。加水分解は反応混合物を塩酸,硫
酸,硝酸等の鉱酸と接触させる事により容易に行える。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、ほとんど副生成物を生じる事な
く、フルオロ脂肪族ジハロゲン化物をほぼ定量的に目的
とするフルオロ脂肪族ジカルボン酸に変換する事ができ
る。又、その結果未反応原料の回収操作が不要となり、
更に目的物の精製工程も簡便となり、単離操作が容易と
なるなどの効果をもたらし、工業的にも有用である。
〔実施例〕
以下に実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1. 二酸化炭素導入口及びペルフルオロアルキルジアイオダ
イドの圧入口を備えつけた200ccの電磁撹拌型オート
クレーブ中にあらかじめ0.5Nの塩酸水溶液で洗浄乾燥
した19.6gの亜鉛粉末(平均粒径約15μm)を加え、
外部加温によりオートクレーブ内を35℃とした。定圧
装置を介して二酸化炭素圧を6.0kg/cm2(絶対圧)とし
以後、反応終了までの間、オートクレーブ内の二酸化炭
素圧がこの圧力に保たれるようにした。次いで液送ポン
プを用い撹拌しつつオートクレーブ内に80mのDM
Fを加えた。DMFはオートクレーブ内に注入されると
二酸化炭素を溶解しはじめ、最終的にその濃度は気相二
酸化炭素圧6.0kg/cm2(絶対圧)における飽和溶解濃度
(1.0mol/)となる。次いで22.7gの1,4−ジアイオ
ドペルフルオロブタンと10mのDMFとの混合物を
液送ポンプによりオートクレーブ内に1時間かけて圧入
した。同温度でさらに1時間撹拌した後、オートクレー
ブ内の二酸化炭素の圧力を常圧にもどし、反応を終了し
た。
反応混合物から、ろ別により過剰の亜鉛13gを除去し
た後、次いで溶媒のDMFの一部を蒸留により回収し、
ろ液を濃縮した。次いで該濃縮液を6N−塩酸水溶液中
に注ぎ、反応中間体を加水分解した。次いでジエチルエ
ーテルで抽出し、抽出液を乾燥後、ジアゾメタンによる
メチルエステル化を行い、ガスクロマトグラフィーによ
りペルフルオロアジピン酸の収率を算出した結果、88
%であった。得られたペルフルオロアジピン酸及びその
ジメチルエステルは、IR,1HNMR,19F−NMR
等により同定した。
実施例2〜4 二酸化炭素圧及び反応温度を表1に示すように設定し、
DMF中の二酸化炭素濃度をかえた以外は全て実施例1
と同様に行った。これらの結果を表1に示す。
実施例5〜7 DMFのかわりに表2に示す溶媒を用いた他は、全て、
実施例1と同様にして行った。結果を表2に示す。
実施例8. ペルフルオロアルキルジハロゲン化物として、1,6−ジ
アイオドペルフルオロヘキサン27.7gを使用する以外
は、実施例1と同様に反応を行い、ペルフルオロスベリ
ン酸(HO2C(CF2)6CO2H)を収率85%で得た。生成物はI
R,19F-NMR,1H-NMR等により同定した。
実施例9. 表面処理を施していない市販の亜鉛23.0g(平均粒径1
5μm)を使用する他は、実施例1と同様の操作を行っ
た結果、ペルフルオロアジピン酸を84%の収率で得
た。
実施例10. 50mのDMFと10mの酢酸との混合溶液に0.6
gの酢酸銅を加え、40〜50℃に加熱し、これに19.6
gの市販亜鉛粉末を加え、30分間撹拌した。冷却後、
25mのDMFで4回洗浄し、亜鉛−銅対を得た。こ
の亜鉛−銅対を使用する以外は、実施例1と同様の操作
を行った。この結果、ペルフルオロアジピン酸の収率は
86%であった。
実施例11. ペルフルオロアルキルジハロゲン化物として、1,6−ジ
ブロモペルフルオロヘキサン23gを使用する以外は実
施例1と同様に反応を行いペルフルオロスベリン酸を収
率75%で得た。
比較例1. 二酸化炭素導入管,滴下ロート,還流冷却器及びかきま
ぜ機を備えつけた300mの4口フラスコに、予め0.
5Nの塩酸水溶液で洗浄乾燥した19.6gの亜鉛粉末(平
均粒径約15μm)及び80mのDMFを加え、常圧
下に二酸化炭素を45m/minで30分間通気した。
(温度25℃で、DMF中の二酸化炭素濃度約0.2モル
/)次いで、二酸化炭素を同流量で通気しながら、滴
下ロートより22.7gの1,4−ジアイオドペルフルオロブ
タンと10mDMFとの混合物を1時間かけて滴下し
た。同温度でさらに2時間撹拌後、反応混合物から過剰
の亜鉛を除去した後、実施例1に記した方法と同様にし
て収率を算出した。ペルフルオロアジピン酸の収率は4
5%であった。
比較例2. 比較例1の亜鉛粉末の代わりに実施例10で得られた亜
鉛−銅対を用い、比較例1と同様の方法で反応を行った
結果、ペルフルオロアジピン酸の収率は54%であっ
た。
比較例3. 二酸化炭素でオートクレーブ内の圧力を6kg/cm2とする
かわりに、二酸化炭素と窒素の混合ガス(二酸化炭素1
6.7vol%)で6kg/cm2とした他は全て実施例1と同様に
行った。DMF中の二酸化炭素の濃度は0.16モル/で
あった。この際のペルフルオロアジピン酸の収率は50
%であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式;X-Rf-X′(但し、式中Rfは炭素
    数3〜20の飽和又は不飽和で、直鎖又は分岐鎖を有す
    る二官能性フルオロ脂肪族基、X及びX′は塩素,臭
    素,ヨウ素原子のいずれかを示す。)であらわされるフ
    ルオロ脂肪族ジハロゲン化物を、有機溶媒中、亜鉛の存
    在下、二酸化炭素と反応し、次いで反応生成物を加水分
    解し、一般式;HO2C-Rf-CO2H(但し、Rfは前記したも
    のに同じ)で表わされるフルオロ脂肪族ジカルボン酸を
    生成する方法において、有機溶媒中の二酸化炭素の濃度
    が0.3モル/以上で反応を行うことを特徴とするフル
    オロ脂肪族ジカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】有機溶媒中の二酸化炭素の濃度が、0.3〜
    5モル/の範囲で行う特許請求範囲の第(1)項記載の
    方法。
  3. 【請求項3】あらかじめ活性化処理したあるいは処理し
    ていない亜鉛粉末をフルオロ脂肪族ジハロゲン化物に対
    して2〜10倍モル使用する特許請求範囲の第(1)項,
    第(2)項記載の方法。
  4. 【請求項4】有機溶媒として、非プロトン性極性溶媒を
    使用する特許請求の範囲第(1)項から第(3)項記載のいず
    れかの方法。
  5. 【請求項5】反応を0〜100℃の温度範囲で行う特許
    請求の範囲第(1)項から第(4)項記載のいずれかの方法。
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