JPH0636751B2 - インタ−フエロンの改良製法 - Google Patents

インタ−フエロンの改良製法

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JPH0636751B2
JPH0636751B2 JP58110756A JP11075683A JPH0636751B2 JP H0636751 B2 JPH0636751 B2 JP H0636751B2 JP 58110756 A JP58110756 A JP 58110756A JP 11075683 A JP11075683 A JP 11075683A JP H0636751 B2 JPH0636751 B2 JP H0636751B2
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マイクル・デニス・ジヨンストン
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ザ・ウエルカム・フアウンデ−シヨン・リミテツド
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • C07K14/555Interferons [IFN]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S435/00Chemistry: molecular biology and microbiology
    • Y10S435/811Interferon

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はインターフエロンの生産法の改良あるいは生産
法に関する。
インターフエロンとは、RNAおよび蛋白質の合成を含む
細胞代謝過程を通して少くとも同族細胞においてウイル
スに非特異的な抗ウイルス作用をおよぼす蛋白質であ
る。インターフエロンは潜在的な抗ウイルス剤および抗
癌療法剤として興味がもたれるものである。多数の型の
インターフエロンが知られている。すなわち、アルフア
(白血球)ベータ(線維芽細胞)、ガンマ(免疫)イン
ターフエロンなどである。本発明はアルフアーインター
フエロンの生産に関する。
アルフア−インターフエロンの源は主としてヒトの白
血球であつたが、しかしそれらヒト白血球では、臨床目
的に必要なα−インターフエロンを充分豊富な量で提供
することができない。最近変形されたヒトの細胞、特に
ヒトのリンパ芽球様細胞からのα−インターフエロン生
産法が記述された (Advances in Experimental Medicine and (実験医学ならびに生物学における進歩) Biology1978,110,61−74;J.Clinical Mi
crobiology1978,,44−51)。
(臨床微生物学雑誌) また大規模なα−インターフエロンの生産が近年達成さ
れた(Antimicrobial Agents and (抗微生物学と化学療法) Chemotherapy,1979,15,420−427). Texas Report Biol. Med.,1981−82,41,1
75−178)。
ヒトのリンパ芽球様細胞からのα−インターフエロンの
生産法は適切な媒体中でリンバ芽球様細胞を成長させ、
誘発剤の導入によりこの細胞を誘発してインターフエロ
ンを産生させ、誘発後細胞をインキユベーシヨンし、産
生されたインターフエロンを採取する各段階よりなる。
このようなプロセスからのインターフエロンの収量増加
のために多数の技術が記述されてきている。
そのうちの一つの技法ではリンパ芽球様細胞を誘発に先
立ち、前処理剤すなわち「刺激剤」で一定期間処理す
る。かくしてヨーロツパ特許NO.0 000 520はカルボン酸
またはその塩、重要なものとして酪酸ナトリウムで前処
理することによるインターフエロンの収量の増加法を記
載している。多数の他の化合物を用いる同様の前処理も
また文献中に記載されてきた(例、Virology,197
9,99,158−166;ヨーロツパ特許NO.0 008 3
91) そのような技法では、細胞は誘発に先立ち一定期間、た
とえば約48時間前処理されるのが典型的で、その前処
理剤は誘発前に除去される。
その他の方法ではインターフエロンの収量増加は誘発の
前、間、後に培養細胞温度を下げることにより達成され
る(例.Proc.Nat.Acad.Sci.USA;1973,70
3909−3913;Japanese J.Microbiology197
4、18,217−222;Microbiol.Immunol.198
0,24,907−914;J.Gen.Virology,198
1,56,163−174) 誘発時または誘発後の「刺激剤」(上記参照)の添加は
細胞により産生されるインターフエロンの収量に有害で
あるということが以前文献に報告されたことがある。こ
のことは、酪酸のようなカルボン酸の場合特にあてはま
る(例.Virology,1979,99,158−166;
Biochem.Biophys.Res.Commun.,1981,103,8
06−812) リンパ芽球様細胞の誘発時または誘発後短時間にある化
合物(以下「増強剤」と記す)を添加するとインターフ
エロンの収量を増加させることが発見された。
したがつて本発明の第一の特徴として、誘発時あるいは
誘発の短時間後に細胞をここに定義したような増強剤で
処理することを特徴とする、誘発によりインターフエロ
ンを形成しやすい性質をもつリンパ芽球様細胞へ誘発剤
を添加することよりなるインターフエロンの生産法を提
供する。
インターフエロン生産用に選択されるリンパ芽球様細胞
はその要求にしたがつて選択され、かくてもしもそのイ
ンターフエロンが人間へ投与されたものであるならば、
ヒトの細胞が通常選択されるタイプである。使用される
細胞は、便宜上ナマルワ(Namalwa)細胞あるいはその
他の適当なリンパ芽球様細胞系列である。培養中系統的
に増殖させうるリンパ芽球様細胞系列は、ヒトの末梢血
液の白血球の培養物から、すでに充分確率された方法に
より容易に導びき得られる(参照例、Hope,J.H.,Horne,
M.K.,Scott,W.,Int.J.Cancer,3,pp857−866
(1978),Hope,J.H.,Horne,M.K.,Scott,W.,Int.J.
Cancer,pp255−260(1969)、Chang R.
S.,Golden H.D.,Nature234,pp359−360
(1971)。したがつて白血球は正常のまたは病気の
個体から得られ、もしもその細胞がすでにエプスタイン
−バールウイスル(Epstein-Barr Virus,E B V)に感染
されているならば「自然に」導びき得られるしあるい
は、EBV感染していない白血球、たとえば臍帯血白血
球の培養物にEBVを添加することによつて引出すことが
できる。
リンパ芽球様細胞系はブルキツトリンパ腫(Burkitt′
s lymphoma)患者の細胞から容易に引き出せる。これ
ら患者はすでにEBVに感染しているからである。特殊
な一系列、ナマルワがその名のアフリカの女児からの細
胞からG.Klein教授によりストツクホルムで導びき出さ
れた(Nyormoi,O.,Klein G.,Adams,A.,Dombos,L.,Int.
J.Cancer12,pp396−408(1973))。こ
の系列の細胞は適切に刺激されると大量のインターフエ
ロンを産生することが見出された(Strander,H.,Mogese
n,K.E.,Cantell,K.,J.Clin.Microbiol,pp116−
117(1975);Christophinis,G.J.,Steel,C.M.
およびFinter,N.B.,J.Gen.Virol.,1981,52,1
69−171)。この細胞系列の継代培養が1975年
1月にIon Gresser博士(Villejuif,フランス)から得
られた。その時、この系列は10%のコウシの胎仔血清
を含む媒地RMPI1640で成育するように適応させられ
た。ウエルカム研究所でのこの細胞は6−8ケ月令のコ
ウシから得られた5−7%の血清で補足された同一媒地
上に成育するように適応させられ、18ケ月間中に、週
2または3回継代培養された。これらの細胞のマスター
バンク(Master Bank)は現在Namalwa/WRLと名付けら
れ液体窒素中に貯蔵された多数のアンプル中に貯わえら
れている。これらの細胞は、マイコプラズマ感染されて
いないことが示されており、そのサンプルはアメリカン
タイプカルチヤーコレクシヨン(ATCC)に寄託されてい
る(1978年7月7日、NO.CRL 1432) Namalwa/WRL細胞が以下に記述する例で用いられたが、
本発明はまたNamalwaのその他の亜系列細胞およびその
他の適当なリンパ芽球様細胞にも適用できる。
ここに名付けられている「増強剤」という用語は、誘発
時または誘発の短時間後に添加する時、増強剤の存在し
ない時に得られるよりも実質的に増加したインターフエ
ロンの収量をもたらすような化合物をさす。
科学的に異なつた多数の化合物が増強剤とし有効である
ことが見出だされている。これらの化合物の中には、誘
発に先立つ細胞の前処理用の「刺激剤」として以前に記
述されてきたいくつかの化合物がある。しかしながら、
好ましい刺激剤であるアルカン酸(alkanoic acid)
(特に酪酸)およびその塩またはステロイド(たとえ
ば、デキサメタゾン)は増強剤ではなく、誘発時または
誘発後に存在するとインターフエロンの収量を減少せし
める。
有効な増強剤であるとわかつた特殊化合物はまたFried
細胞の分化を起すのに有効である(すべてのFriend細胞
分化剤が増強剤として有効であるわけではないが)、 有効な増強剤の中には以下の化合物を含む:−N−アセ
チル−P−アミノフエノール; アセトアミドおよび低級アルキルアセトアミド(たとえ
ば、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルア
セトアミド、N−ブチルアセトアミド、N−アセチル−
6−ヒドロキシヘキシルアミン); アセトアニリドおよび低級アルコキシアセトアニリド
(たとえば、p−エトキシ−アセトアニリド); アルキレンビスアセトアミド(特にC4-C8アルキレンア
セトアミド、たとえば、ヘキサメチレンビスアセトアミ
ド、ペンタメチレンビスアセトアミド、ヘプタメチレン
ビスアセトアミド); N,N−ジメチルヘキサンアミド; ジメチルスルフオキシド; 低級アルキルアミド(たとえばプロピオンアミド、ブチ
ルアミド); 低級アルキルベンズアミド(たとえばN−メチルベンズ
アミド); 低級アルキル−2−イミダゾリジノン(たとえば、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン); 1−低級アルキル−2−ピロリドン(たとえば、1−メ
チル−2−ピロリドン、1−エチル−2−ピロリド
ン); 2−ピペリドンおよび1−低級アルキル−2−ピペリド
ン(たとえば、1−メチル−2−ピペリドン) ピリジン−N−オキシドおよび 尿素誘導体(たとえば、テトラメチルチオ尿素;低級ア
ルキル置換尿素、たとえば、1−メチル尿素、1−エチ
ル尿素、1−プロピル尿素、1,1−ジメチル尿素、
1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素) 特に望ましい化合物には次のものがある。
N−アセチル−p−アミノフエノール; ヘキサメチレンビスアセトアミド; N,N−ジメチルアセトアミド; N−メチルアセトアミド; 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン; 1−メチルピペリドン;ジメチルスルフオキシド; 1−メチル−2−ピロリドンおよび p−エトキシアセトアニリド;テトラメチル尿素 ここに用いられるような低級アルキルとは1から6個、
好ましくは1から4個の炭素原子を含むアルキルを残基
さしている。
インターフエロンを生産するためには、選択した細胞を
先ず最初に文献中に記載されたように各各の細胞型ある
いは系統に適切でかつ便利な条件下で生育させなければ
ならない。たとえばNamalwa細胞系列のようなヒトのリ
ンパ芽球様細胞はたとえばコウシかウマの血清のような
血清を通常5%−10%(VN)補充したRPMI1640
(Moore,G,E.,ら、1967J.Amer.Med.Assoc.199,
519−524)のような育成培地中に懸濁させて容易
に生育される。
たとえばNamalwa細胞のようなリンパ芽球様細胞からイ
ンターフエロンを生産するためには、細胞を先ず適当な
濃度に達するまで懸濁液中で生育させる。インターフエ
ロンの生産に要する濃度、条件等は良く知られており、
当業者にとつては明らかであろう。
増強剤を添加するのはこの段階においてである。この薬
剤は誘発時(すなわち、たとえばセンダイウイルスのよ
うな誘発物質が添加されてインターフエロン産生を誘起
する時)に添加されるのが理想的でありそれは増強剤が
誘発の直前に細胞懸濁液用の媒体中に合体されるかある
いは誘発の直後に細胞懸濁液に添加されるということで
ある。しかしながら本発明の利点は、増強剤が誘発後し
ばらくして、たとえばその後約2時間までに添加される
ならばやはり得られるであろう。
使用する増強剤の量はその細胞系に対する毒性により限
定されるがインターフエロンの産生を増加せしめるのに
有効な量を存在させる。毒性とインターフエロンの増加
との間のバランスにとり最適の濃度は選択される特定薬
剤により変化があるが、一般に0.1から500mM、好
ましくは1から200mM、最も好ましくは5から50mM
の最終濃度を与えるような濃度である。
誘発とそれに続くインターフエロン産生のための培養の
条件は、そのようなプロセスのための技術において既知
の条件のいずれかにより実施される。たとえば細胞を血
清を含まないか、または5%v/vまでの血清で補充され
た媒体RPMI 1640中に再懸濁し最終細胞濃度0.25〜
6×106細胞/m、好ましくは0.5〜3×106
胞/mを与えるようにする。適当な誘発剤、たとえば
ウイルス、たとえばセンダイウイルス(たとえばJohnst
on,M.D.,J.Gen.Viol.,1981,56,175-184)を細胞懸濁液
に添加して5〜200血液凝集単位/ミリリツトル(HA
U/m)、望ましくは20〜50HAU/mの最終濃度
を与えるようにする。完全に混合した後、この細胞懸濁
液を34〜37℃の温度で12〜48時間インキユベー
トする。たとえば35℃で細胞培養液を一昼夜インキユ
ベートすることが便利でありその期間中にインターフエ
ロンが細胞から培地中へ遊離される。インキユベーシヨ
ン後、細胞をたとえば遠心分離により除去し粗製のイン
ターフエロンを含む上澄液を得、この粗製インターフエ
ロンを必要にとり当業者により既知の技法により精製す
る。
ここに定義したような増強剤の使用により得られる収量
の増加は実質的なものであり、そういう増強剤の存在し
ない時に得られる収量の約5倍までの収量増加がみられ
る。
増強剤がいかに作用するのかという機構は現在充分には
わかつていない。しかしながら確証の示すところはイン
ターフエロン産生率が増強剤の存在しない場合よりも長
期に増加し続けるのである。このことは、インターフエ
ロンmRNAが転写される時間が延長する結果である、すな
わち真の再追加誘起(superinduction)の結果と考えら
れている。したがつて本発明は、別の面において、誘起
後に通常得られるインターフエロン産生率の上昇の期間
を実質的に延長することを特徴とする、誘起されてイン
ターフエロンを型成しやすいリンパ芽球様細胞にインタ
ーフエロン誘起剤を添加することよりなるインターフエ
ロンの生産法を提供する。
「通常得られる」という言葉の意味するところは、当業
において既知の諸方法によりリンパ芽球様細胞からイン
ターフエロンが製造され、インターフエロン産生率が増
加しつつある期間を変化させるための介入を何等行わな
い時に得られるものである。
インターフエロン産生の上昇時間の延長はインターフエ
ロンmRNAが転写される時間の増加、すなわち再追加誘起
によつて達成されるであろう。便宜的には時間の延長は
ここに定義されたような増強剤により、ここに定義され
た条件下に達成される。したがつて本発明は当技術の既
知の培養条件によつてインターフエロンを産生するよう
に細胞をまかせられた時に存在するよりもまさつてイン
ターフエロン産生期間を増加させる手段を提供する。
本発明はリンパ芽球様細胞系列からのインターフエロン
の収量を増加させるための既知の技術と併用させると有
利である。かくて温度の低下を誘起前の刺激剤による前
処置の技術はそれぞれここに記された技法と併用され、
そのいずれかの技法単独のみにより得られるよりも高い
インターフエロンの収量へと導びく。
特に誘起に先立つ細胞の前処置用の刺激剤の使用(ヨー
ロツパ特許NO.0 000 520および0 008 391に記載された
ような両特許はここに参照により合体されている)は有
利であることが見出されている。
刺激剤がまた増強剤としても作用する場合には同一化合
物を両機能を実施させるために用いることができる。し
かしながら、前処理はヨーロツパ特許NO.0 000 520の方
法により実施するのが望ましい。すなわちアルカン酸ま
たはその塩、とりわけ酪酸または酪酸ナトリウムによる
前処理である。
したがつて本発明は更にもう一つの面において誘起され
てインターフエロンを形成しやすい性質をもつリンパ芽
球様細胞に誘起剤を添加し、細胞を誘起前に有効な無毒
性量の刺激剤を含む媒体中でインキユベートしておきそ
こにおいて前記の如き増強剤を誘起時と同時にまたは短
時間後に添加することよりなるインターフエロンの生産
方法を提供する。
本発明はまたその他の面において、誘起されてインター
フエロンを形成しやすい性質をもつリンパ芽球様細胞に
誘起剤を添加し、それら細胞が誘起前に有効な無毒性量
の刺激剤を含む媒体中でインキユベートされ、そこにお
いてインターフエロンの産生率の上昇が得られる誘発後
の期間を実質的に延長することよりなるインターフエロ
ンの生産方法をも提供する。
本発明は以下の例により例証されるがそれらは発明をい
かなる方法でも限定することを意図するものではない。
例1 インターフエロン収量におよぼす増強剤の効果 一連の実験においてNamalwa/WRL細胞を5%の成熟ウシ
血清、ポリミキシン、ネオマイシンおよびpH調整用の炭
酸水素ナトリウムを含むRPMI 1640媒体中に懸濁生育さ
せた。細胞が2×106細胞/mの濃度に達した時、
培養液の一部を除去して同一媒体中で1×106細胞/
mに稀釈した。酪酸ナトリウムを添加して1mMとし、
細胞を攪拌しつつ37℃で48時間インキユベートし
た。
このインキユベーシヨン期間後、細胞を800×gの遠
心分離により採取した。細胞ペレツトを2%の成熟ウシ
血清を含むRPMI 1640媒体中に再懸濁し、3×106細胞
/mに調整した。センダイウイルスを10血液凝集単
位/m添加し、インターフエロンの形成を誘起した。
誘起された細胞は10mの容量で25cm2のプラスチ
ツクの組織培養フラスコ中に分散させた。各々のフラス
コを指示した濃度で下記のI表に指示したような種々の
増強剤で処理した。2個のフラスコには添加しなかつ
た。インターフエロンは細胞を800×gで5分間遠心
分離することにより24時間後に採取した。インターフ
エロンを含む透明な上澄媒体をpH2まで酸性化し、イン
ターフエロンの定量分析前に4℃で24時間保存した。
標準コントロール(増強剤を添加しなかつたもの)に対
するインターフエロンの力価の増加を各々の増強剤に対
して定量した。結果は下記のI表に示してある。
例2 酪酸前処理をした場合およびしない場合のインターフエ
ロンの収量におよぼす増強剤の効果 例1におけるようにして生育させたNamalwa/WRL細胞を
新鮮な媒体中に1×106細胞/mまで稀釈した。培
養液を2つのスピナーフラスコの間で等しく分けた。酪
酸ナトリウムを一方のフラスコに1mMになるよう添加し
た。第二のフラスコには添加しなかつた。両培養液を4
8時間攪拌しながらインキユベートした。細胞を例1に
記したようにセンダイウイルスで誘発させた。下のII表
に示すような増強剤を酪酸ナトリウムで前処理した誘発
培養液と前処理しなかつたそれに指示濃度で添加した。
インターフエロンを採取し例1に記したような分析のた
めに調製し標準コントロールに対するインターフェロン
の収量の増加を定量した。得られた結果を下の表II表に
示してある。
例3 刺激剤ならびに増強剤の両者としてのジメチルスルフオ
キシドの使用 例1に記したように生育させたNamalwa/WRL細胞を、新
鮮な媒体中に1×106細胞/mまで稀釈させた。培
養液を2つのスピナーフラスコに等しく分けた。ジメチ
ルスルフオキシドを一方のフラスコに140mMになるよ
うに添加した。第2のフラスコには添加しなかつた。両
培養液を攪拌しながら48時間インキユベートした。細
胞を800×gで遠心分離し新鮮な媒体中に3×106
細胞/mの濃度で再懸濁させ例1に記したようにイン
ターフエロンへ誘起させた。ジメチルスルフオキシドを
ジメチルスルフオキシドで前処理された細胞から調製し
た一方の誘起培養液へ添加して140mMとし又同濃度
で、ジメチルスルフオキシドで前処理しなかつた細胞か
ら調製された他方の誘起培養液に添加した。24時間後
にインターフエロンを採取し例1に記したように分析の
ために調製した。
例4 増強剤の存在時と不存在時における、また酪酸前処理を
した時としない時のインターフエロン産生の速度論 例1に記したように生育させたNamalwa/WRL細胞を、新
鮮な媒体中に1×106まで稀釈した。その培養液を2
個のスピナーフラスコの間で等しく分けた。酪酸ナトリ
ウムを一方のフラスコに添加して1mMとした。第2のフ
ラスコには添加しなかつた。両培養液を攪拌しながら4
8時間インキユベートした。細胞を800×gで遠心分
離し、新鮮な媒体中に3×106細胞/mになるよう
に再懸濁し例1に記したようにインターフエロンを誘発
して産生させた。テトラメチル尿素を、酪酸ナトリウム
で前処理した細胞から調製された誘発細胞の半分に8.
4mM添加し又同濃度で酪酸ナトリウム前処理されていな
い細胞から調製された誘発培養液の半分にも添加した。
残りの培養液にはテトラメチル尿素を加えなかつた。し
たがつて4群の誘発グループがあつたわけで酪酸ナトリ
ウムで前処理した細胞を含みそれに対してセンダイウイ
ルスによるインターフエロンの誘発時にテトラメチル尿
素が添加されるかあるいはされないかのいずれかの群お
よび酪酸ナトリウムで前処理しなかつた細胞に対し、セ
ンダイウイルスでのインターフエロン誘発時にテトラメ
チル尿素が添加されるかあるいはされないかのいずれか
の群である。2時間の間隔でこの4群の各々から1つの
培養液を800×gで遠心分離した。媒体を除去し細胞
ペレツトを完全に脱水した。細胞をもとの量の新鮮な媒
体中に再懸濁し、もしもテトラメチル尿素が遠心分子前
の媒体中に存在していたならばそれを添加した。更にも
う2時間インキユベートした後、これらの同一培養液中
のインターフエロンを例1に記したように採取した。
例5 酪酸塩前処理を行つた時と行わない時の誘発時の酪酸塩
添加の効果 例1に記したように生育させたNamalwa/WRL細胞を80
0×gで遠心分離し、3×106細胞/mになるよう
に新鮮な媒体中に再懸濁させ例1のように誘発してイン
ターフエロンを形成させた。センダイウイルスを用いて
細胞を誘発した直後に酪酸ナトリウムを下の表に示した
濃度まで添加した。24時間のインキユベーシヨン後媒
体中にあるインターフエロンを例1のように採取した。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘発されてインターフェロンを産生しやす
    い性質をもつリンパ芽球様細胞にインターフェロン誘発
    剤を添加することからなるインターフェロンの製法であ
    って、誘発と実質的に同時点でまたは誘発の短時間後
    に、この細胞を増強剤として、テトラメチル尿素により
    処理することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】誘発されてインターフェロンを産生しやす
    い性質をもつリンパ芽球様細胞にインターフェロン誘発
    剤を添加することからなり、誘発に先立ち、この細胞を
    刺激剤含有培地中でインキュベートする、インターフェ
    ロンの製法であって、誘発と実質的に同時点でまたは誘
    発の短時間後に、増強剤として、テトラメチル尿素を添
    加することにより誘発後のインターフェロン産生速度の
    上昇が生じる期間を実質的に延長させることを特徴とす
    る方法。
  3. 【請求項3】増強剤が0.1から500mMの濃度で存在する特
    許請求の範囲第1項または第2項のいずれか一項に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】増強剤の濃度が1から200mMである、特許
    請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】増強剤の濃度が5から50mMである、特許請
    求の範囲第3項に記載の方法。
  6. 【請求項6】増強剤を誘発時に添加する、特許請求の範
    囲第1項または第2項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】増強剤を誘発後の2時間以内に添加する、
    特許請求の範囲第1項または第2項のいずれか一項に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】細胞を誘発前に刺激剤により前処置する、
    特許請求の範囲第1項または第2項のいずれか一項に記
    載の方法。
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