JPH0636663Y2

JPH0636663Y2 - 穀粒移送車

Info

Publication number: JPH0636663Y2
Application number: JP2833288U
Authority: JP
Inventors: 宏中里
Original assignee: MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
Current assignee: MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
Priority date: 1988-03-02
Filing date: 1988-03-02
Publication date: 1994-09-28
Anticipated expiration: 2003-03-02
Also published as: JPH01130623U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本考案は、穀粒を運搬する穀粒移送車に係り、詳しくは
コンバイン等にて収穫・脱穀した穀粒を荷台に収納して
運搬する穀粒移送車に関する。

（ロ）従来の技術一般に、コンバインは刈取り作業の際、前処理部に設け
た刈刃により刈取った穀稈を自動脱穀装置にて脱穀し、
更に該脱穀した穀粒を、走行機体に搭載したグレンタン
クに収納しながら作業を行っている。そして、該グレン
タンクに穀粒が一杯になった時点で走行を停止して作業
を一時中断し、更に圃場に待機しているトラックに向け
て走行し、適宜の位置で停止した後、穀粒排出筒を旋回
して荷台上に適正に位置決めして穀物を排出している。

（ハ）考案が解決しようとする課題しかし、上述従来のコンバインにおいては、グレンタン
ク内の穀粒を排出するために、穀粒排出筒を初めとする
様々の複雑な機構を必要としており、これにより機体の
総重量が重んでその走行性能に障害が出る外、スペース
的な都合によりグレンタンクの容積も削減されてしま
う。また、穀粒排出時には必ず刈取り作業を中断しなけ
ればならないため、せっかく自動脱穀装置の性能が向上
して、刈取り作業と並行する迅速な脱穀作業ができるよ
うになっても、作業時間を総合的にみるとロスタイムが
生じることになり、該ロスタイムは圃場が広くなるほど
顕著になる。

（ニ）課題を解決するための手段本考案は、上述課題を解消することを目的とするもので
あって、例えば第１図を参照して示すと、車輪（２），
（３）にて移動自在に支持される荷台（５）を有し、か
つ該荷台（５）の側方に、吸入側穀粒搬送筒（15）及び
排出側穀粒搬送筒（16）を有する穀粒搬送装置（12）を
設け、該穀粒搬送装置（12）の駆動により前記吸入側穀
粒搬送筒（15）から取込む穀粒を前記荷台（５）に収納
するように構成したことを特徴とするものである。

（ホ）作用上述構成に基づき、例えばコンバインにて刈取り作業が
行われている際、脱穀した穀粒の溜り具合をみて穀粒移
送車（１）を該コンバインと伴走し、吸入側穀粒搬送筒
（15）をホッパ等に挿入して穀粒を吸引する。すると、
該穀粒は排出側穀粒搬送筒（16）から荷台（５）内に放
出されて収納される。従って、刈取り作業は中断するこ
となく連続して行われる。

なお、カッコ内に付す符号は、何等構成を限定するもの
ではない。

（ヘ）実施例以下、図面に沿って、本考案による実施例について説明
する。

穀粒移送車１は、第１図に示すように、車輪2,3にて支
持されているトレーラ本体５を有しており、かつ該トレ
ーラ本体５の一側には支持部材６…を介してレール７が
該本体５の長手方向に沿って設置されており、更に該レ
ール７には、架台９がローラ10（第10図参照）により転
接・支持して設置されている。そして、該架台９上に
は、エンジン11及び穀粒搬送装置12が設置されており、
かつ該穀粒搬送装置12は、第２図に示すように、エンジ
ン11の駆動により回転するファン13、外方から穀粒を吸
込む吸入側穀粒搬送筒15、及び該吸引した穀粒をトレー
ラ本体５内方に放出する排出側穀粒搬送筒16を有してい
る。また、レール７の両端にはローラ19,20が取付けら
れ、かつこれらローラ19,20間にはロープ22が張設され
ていると共に、該ロープ22の中間部は架台９に設けたロ
ープ止め金物23に取付けられており、従ってローラ19に
設けたハンドル25をいずれの方向に回動するとロープ22
が移動するため、穀粒搬送装置12及びエンジン11を自在
に移動し得る。一方、トレーラ本体５は、その側部に網
カバー17が張られており、更に長手方向に亘ってガイド
バー27が設置され、かつ該ガイドバー27には前記排出側
穀粒搬送筒16がガイドローラ28にて転接・支持されてい
る。また、トレーラ本体５の後方には吸入側穀粒搬送筒
15を掛けておく収納フック26が設置されている。

本実施例は、以上のような構成よりなるので、コンバイ
ンによる刈取り作業時、穀粒移送車１を扱うオペレータ
は該コンバインのホッパに穀粒が満杯になる頃あいをみ
てコンバインと伴走し、更に穀粒搬送装置12を駆動し
て、吸入側穀粒搬送筒15をホッパ内に挿入する。する
と、該ホッパ内の穀粒が該吸入側穀粒搬送筒15から吸込
まれ、更に排出側穀粒搬送筒16を通ってトレーラ本体５
内に放出され収納される。この際、ハンドル25を適宜回
動すると、架台９をレール７上で移動することにより、
穀粒搬送装置12の排出側穀粒搬送筒16をガイドバー27に
沿って安定して平行移動し、これにより穀粒をトレーラ
本体５内に均一に収納することができる。そして、前記
トレーラ本体５が穀粒で満杯になった時点で穀粒移送車
１を移動し、目的地にて穀粒搬送装置12を吸引時とは逆
に駆動して吸入側穀粒搬送筒15から放出する。なお、該
排出作業は、トレーラ本体５の側壁のいずれかを開放し
たり、ダンプすることにより排出してもよい。従って、
コンバインは、ホッパ内に溜った穀粒を適時排出するこ
とにより連続して刈取り作業を行うことができ、作業効
率を向上することができる。

なお、本実施例では、穀粒搬送装置12を移動するのにハ
ンドル25を手で回して行っていたが、第４図に示すよう
に、ローラ19をワイパーモータ29にて回転すると共にコ
ントロールユニット34により制御するように構成し、ワ
イパーモータ29を適時駆動してロープ22を牽引すること
により穀粒搬送装置12を自在に平行移動し、排出側穀粒
搬送筒16から放出する穀粒をトレーラ本体５内に均一に
収納し得るように構成してもよい。

また、第５図に示すように、ワイパーモータ29′により
ローラ10を直接回転するように構成し、これにより穀粒
搬送装置12がレール７上を自在に移動し得るように構成
してもよい。

更に、第６図に示すように、トレーラ本体５の後方にヒ
ンジ31にて開閉自在に構成した側壁32を設け、かつトレ
ーラ本体５内方の底面5aを、側面視において本体５前方
から後方に向けて傾斜するように構成すると共に、第７
図の背面図において底面5aをＲ状に形成すると共に、該
Ｒの谷部が穀粒搬送装置12を設けた側と反対側にオフセ
ットされるように形成し、これにより穀粒排出時には、
側壁32を開放して内方の穀粒を底面5aの傾斜に沿って容
易に排出することができると共に、底面5aがＲ状である
ことにより穀粒を速やかに排出することができるように
し、また穀粒積載時には重量のある穀粒搬送装置12を設
置した側と反対側にも穀粒の重量が掛かるようにして、
走行時の安定を図るように構成してもよい。

また、第７図に示すように、トレーラ本体５の上面Ａ、
及び穀粒搬送装置12を設置した側と反対側の壁面Ｂにの
み網カバーを設け、穀粒搬送装置12からの風の逃げ道を
確実にしてオペレータ側に埃が掛かるのを防ぐように構
成してもよい。

更に、第６図及び第８図に示すように、トレーラ本体５
の左右方向両側の上端にガイドレール35,36を設け、か
つ該ガイドレール35,36に、ガイド軸39の両端に備えた
ガイドローラ37,37を嵌込み、更にトレーラ本体５の後
端に設けたローラ40に一端を取付けた網カバー41をガイ
ド軸39に取付けると共に、該ガイド軸39の固定具45に一
端を取付けた牽引部材43を巻取りローラ42にて巻取り可
能に構成し、該ローラ42に設けたハンドル46をいずれか
一方向に回動することにより、ガイド軸39をトレーラ本
体５の前方に向けて牽引し網カバー41を張って上面を閉
じたり、また牽引部材を43を緩めることで網カバー41を
ローラ40に巻取って上面を開放したりして、トレーラ本
体５内の穀粒を場合によってはオペレータが直接ならす
ことができるように、またメンテナンス作業も行い易い
ように構成してもよい。

（ト）考案の効果以上説明したように、本考案によれば、穀粒搬送装置
（12）の駆動により吸入側穀粒搬送筒（15）から取込む
穀物を荷台（５）に収納するように構成したので、例え
ばコンバインによる刈取り作業中、穀物移送車（１）を
該コンバインと伴走することで、そのホッパ等から簡単
に穀粒を吸引して荷台（５）内に収納・積載し、穀粒を
該コンバインとは別に運搬することができ、これにより
コンバイン側にはグレンタンクや穀粒排出装置を設置す
る必要がなくなり、構造を簡単にして車重を軽減し走行
性能を向上することができると共に、穀粒排出作業時に
刈取り作業をいちいち中断しなくてもよいため、連続し
て刈取り作業を行うことができ、従って作業能率を大幅
に向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る穀粒移送車を示す斜視図、第２図
はその穀粒搬送装置を車体前方からみた図、第３図はそ
のトレーラ本体への設置構造を詳示する図である。更
に、第４図は移動を自動制御するように構成した穀粒搬
送装置を車体前方からみた図、第５図は更にレールを接
しているローラを直接回転するように構成した穀粒搬送
装置を車体前方からみた図、第６図は上面に開閉自在の
網カバーを設け、底面を後方に向けて傾斜した穀粒移送
車を示す側面図である。そして、第７図はその車体後方
からみた図、第８図はその上面に設けた開閉自在の網カ
バーを示す図である。 2,3…車輪、５…荷台（トレーラ本体）、12…穀粒搬送
装置、15…吸入側穀粒搬送筒、16…排出側穀粒搬送筒。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車輪にて移動自在に支持される荷台を有
し、かつ該荷台の側方に、吸入側穀粒搬送筒及び排出側
穀粒搬送筒を有する穀粒搬送装置を設け、該穀粒搬送装
置の駆動により前記吸入側穀粒搬送筒から取込む穀粒を
前記荷台に収納するように構成したことを特徴とする穀
粒移送車。